JP2001063338A - 車両の姿勢制御装置 - Google Patents

車両の姿勢制御装置

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JP2001063338A
JP2001063338A JP24642299A JP24642299A JP2001063338A JP 2001063338 A JP2001063338 A JP 2001063338A JP 24642299 A JP24642299 A JP 24642299A JP 24642299 A JP24642299 A JP 24642299A JP 2001063338 A JP2001063338 A JP 2001063338A
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JP
Japan
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vehicle
stabilizer
input mechanism
torque input
control device
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JP24642299A
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Hiroshi Okuzumi
宏 奥住
Takeshi Kimura
健 木村
Yosuke Akatsu
洋介 赤津
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スタビライザにねじりトルクを発生させる構造
の簡便化を図りながら車両姿勢を高精度に安定させるこ
とができるとともに、耐久性の向上、小型軽量化及び低
コスト化を図った車両の姿勢制御装置を提供する。 【解決手段】スタビライザ8の一端を車体側部材2に固
着し、スタビライザの他端8cを、ねじりトルク入力機
構18を介してショックアブソーバ6に連結し、センサ
情報に基づいてねじりトルク入力機構を作動してスタビ
ライザの他端側にねじりトルクを発生させる装置であ
る。ねじりトルク入力機構は、外周に雄ねじを形成して
ショックアブソーバの外周に同軸に配設した筒状の送り
部材18aと、内周の雌ねじが雄ねじに螺合し、スタビ
ライザの他端が連結している移動ナット18bと、この
移動ナット及び送り部材の一方を正逆方向に相対回転さ
せて移動ナットを上下移動させる駆動力伝達ギア18
c、電動モータ18d、フレキシブルシャフト18eか
らなる駆動力発生手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各車輪のばね下
部材とばね上部材間に設けたスタビライザにねじりトル
クを発生させて車両姿勢を制御する車両の姿勢制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両の姿勢制御装置として、例
えば、特開平8−132844号公報(以下、従来技術
1と称する)、実開平5−26525号公報(以下、従
来技術2と称する)がある。従来技術1は、スタビライ
ザのトーション部が車体に回転自在に支持されており、
スタビライザの一端部は、油圧制御で作動するシリンダ
ユニットを介してショックアブソーバのばね下部に結合
されおり、油圧回路からの圧油の供給によりシリンダユ
ニトのピストンロッドが伸縮することによりスタビライ
ザにねじりトルクを加えて車両のロール方向制御を行う
装置である。
【0003】また、従来技術2は、スタビライザの中央
部をコの字型に屈曲し(クランク形状)、そのクランク
形状位置にラック&ピニオン機構のラックを結合し、モ
ータの駆動によりピニオンが回転することでスタビライ
サをねじり、スタビライザのモーメント反力により車高
を上下させる装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術1は、振動の大きいショックアブソーバのばね下部に
油圧制御で作動するシリンダユニットを連結しているの
で、油洩れなどによるシリンダユニットの耐久性の面で
問題がある。また、従来技術2は、車高を維持するため
には、常時モータが駆動する必要があり、消費エネルギ
が大きいシステムとなってしまう。また、狭いエンジン
コンパートメント内にラック&ピニオン機構及びモータ
を配置するのは、レイアウト上困難である。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてされたものであ
り、スタビライザにねじりトルクを発生させる構造の簡
便化を図りながら車両姿勢を高精度に安定させることが
できるとともに、耐久性の向上、小型軽量化及び低コス
ト化を図った車両の姿勢制御装置を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、車両状態を検知するセンサ
情報に基づき、各車輪のばね下部材とばね上部材間に配
置したスタビライザにねじりトルクを発生させて車両姿
勢を制御する車両の姿勢制御装置において、前記スタビ
ライザの一端を前記ばね上部材に固着するとともに、前
記スタビライザの他端を、ねじりトルク入力機構を介し
て前記ばね下部材に連結し、前記センサ情報に基づいて
前記ねじりトルク入力機構を作動し、当該ねじりトルク
入力機構の上下移動により前記スタビライザの他端側に
ねじりトルクを発生させるようにした。
【0007】この発明によると、センサ情報に基づいて
ねじりトルク入力機構を作動し、このねじりトルク入力
機構の上下移動によりスタビライザの他端側にねじりト
ルクを発生させると、スタビライザの一端側で生じるト
ルク反力から上方或いは下方を向く力が発生して各車輪
側の車高が適宜調整される。これにより、走行中のロー
ル、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が安定し、操
縦性、乗り心地を良好にすることが可能となる。油圧や
空圧等による制御が不要となるので、装置コストの低減
化が図られる。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の車両の姿勢制御装置において、前記ねじりトルク入
力機構は、外周に雄ねじを形成して前記ばね下部材に配
設した送り部材と、内周の雌ねじが前記雄ねじに螺合
し、且つ前記スタビライザの他端が連結している移動ナ
ットと、この移動ナット及び前記送り部材の一方を正逆
方向に相対回転させて前記移動ナットを上下移動させる
回転駆動力発生手段とを備えている。
【0009】この発明によると、簡便な構造によって前
記スタビライザの他端側にねじりトルクを発生させるこ
とができる。また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の車両の姿勢制御装置において、前記回転駆動
力発生手段は、前記移動ナットに回転力を伝達する駆動
力伝達ギアと、この駆動力伝達ギアにフレキシブルシャ
フトを介して正逆方向の駆動力を伝達する駆動モータと
を備えていることを特徴とする。
【0010】この発明によると、駆動モータとフレキシ
ブルシャフトとで移動ナットに回転力を伝達することが
できるので、装置の簡便化が図られる。また、駆動モー
タを振動の少ないばね上部材に設置できるので、装置の
信頼性が高くなる。また、請求項4記載の発明は、請求
項1又は2記載の記載の車両の姿勢制御装置において、
前記回転駆動力発生手段は、前記移動ナットの外周に設
けた永久磁石と、この永久磁石に対向して配置されてお
り、磁力の発生により前記移動ナットを正逆方向に回転
させる前記磁力発生部とを備えている。
【0011】この発明によると、永久磁石と磁力発生部
とで移動ナットに回転力を伝達するようにしているの
で、装置の簡便化が図られる。また、請求項5記載の発
明は、請求項2乃至4の何れかに記載の車両の姿勢制御
装置において、前記ばね下部材をショックアブソーバと
し、当該ショックアブソーバの外周に前記ねじりトルク
入力機構の前記送り部材を同軸に配置した。
【0012】この発明によると、ショックアブソーバの
外周にねじりトルク入力機構を配設したので、ばね下部
材の空間を有効に利用することが可能となる。また、請
求項6記載の発明は、請求項2乃至5の何れかに記載の
車両の姿勢制御装置において、前記送り部材の内周に、
振動を吸収する緩衝部材を配設した。この発明による
と、車両が悪路などを走行する際に送り部材側に振動が
入力しても、緩衝部材が振動を吸収するので、ねじりト
ルク入力機構のねじ螺合部分に不良な螺合状態を発生さ
せない。
【0013】また、請求項7記載の発明は、請求項1記
載の車両の姿勢制御装置において、前記ねじりトルク入
力機構は、前記ばね下部材とは別の位置で上下方向に延
在して配置され、下端に雄ねじを設けているロッドと、
内周面に雌ねじを形成し、この雌ねじに前記雄ねじを螺
合させた状態で前記ロッドを挿入している回転シリンダ
と、この回転シリンダの回転を許容しつつ当該回転シリ
ンダとともに上下移動可能に配置され、前記スタビライ
ザの他端を連結しているシリンダカバーと、前記回転シ
リンダに回転力を伝達する回転駆動力発生手段とを備え
ている。
【0014】また、請求項9記載の発明は、請求項1記
載の車両の姿勢制御装置において、前記ねじりトルク入
力機構は、前記ばね下部材とは別の位置で上下方向に延
在して配置されているロッドと、内周面に雌ねじを形成
し、外周に前記スタビライザの他端を固定しているシリ
ンダと、このシリンダ内に挿入して軸方向の途中に送設
けた雄ねじを前記雌ねじに螺合し、前記ロッドに対して
同軸に回転自在に連結されている送り用部材と、この送
り用部材に回転力を伝達する回転駆動力発生手段とを備
えている。
【0015】これら請求項7、9の発明も、簡便な構造
によって前記スタビライザの他端側にねじりトルクを発
生させることができるとともに、姿勢制御装置を配置す
る際のレイアウト自由度が大幅に増大する。また、雄ね
じ及び雌ねじが回転シリンダ或いはシリンダ内に位置し
ているので、ねじ螺合部分に塵等が付着しない。また、
請求項8記載の発明は、請求項7記載の車両の姿勢制御
装置において、前記回転駆動力発生手段が、前記回転シ
リンダにフレキシブルシャフトを介して正逆方向の駆動
力を伝達する駆動モータを備えている。
【0016】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の車両の姿勢制御装置において、前記回転駆動力発
生手段が、前記送り用部材にフレキシブルシャフトを介
して正逆方向の駆動力を伝達する駆動モータを備えてい
る。これら請求項8、10の発明も、駆動モータとフレ
キシブルシャフトとで駆動力を伝達することができるの
で、装置の簡便化が図られる。
【0017】さらに、請求項11記載の発明は、請求項
2乃至10の何れかに記載の車両の姿勢制御装置におい
て、前記雄ねじと前記雌ねじに加わる車体重量を受ける
ことが可能なスプリング力を有した支持用スプリング
を、前記雄ねじ及び前記雌ねじを備えた部材と同軸に配
置した。この発明によると、雄ねじ及び雌ねじが相対回
転するときの回転フリクションが大幅に低減する。この
ため、回転駆動力発生手段として駆動モータを使用する
ときには、小型の駆動モータでも雄ねじ及び雌ねじの相
対回転が可能となり、さらに装置の小型軽量化が図られ
る。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明によると、センサ情報に
基づいてねじりトルク入力機構を作動し、このねじりト
ルク入力機構の上下移動によりスタビライザの他端側に
ねじりトルクを発生させると、スタビライザの一端側で
生じるトルク反力から上方或いは下方を向く力が発生し
て各車輪側の車高を適宜調整することができるので、走
行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が
安定し、操縦性、乗り心地を良好にすることができる。
また、本発明は、油圧や空圧等による制御が不要となる
ので、装置コストの低減化を図ることができる。
【0019】また、請求項2記載の発明によると、外周
に雄ねじを形成して前記ばね下部材の外周に同軸に配設
した筒状の送り部材と、内周の雌ねじが前記雄ねじに螺
合し、且つ前記スタビライザの他端が連結している移動
ナットと、この移動ナット及び前記送り部材の一方を正
逆方向に相対回転させて前記移動ナットを上下移動させ
る回転駆動力発生手段とを備えたねじりトルク入力機構
としているので、簡便な構造によって前記スタビライザ
の他端側にねじりトルクを発生させることができる。
【0020】また、請求項4記載の発明によると、前記
移動ナットの外周に設けた永久磁石と、この永久磁石に
対向して配置されており、磁力の発生により前記移動ナ
ットを正逆方向に回転させる前記磁力発生部とを備えた
前記回転駆動力発生手段としてるので、装置の簡便化を
図ることができる。また、請求項5記載の発明による
と、ショックアブソーバの外周に前記ねじりトルク入力
機構の前記送り部材を同軸に配置したので、ばね下部材
の空間を有効に利用することができる。
【0021】また、請求項6記載の発明によると、前記
送り部材の内周に、振動を吸収する緩衝部材を配設した
ので、車両が悪路などを走行する際に送り部材側に振動
が入力しても緩衝部材が振動を吸収し、ねじりトルク入
力機構のねじ螺合部分に不良な螺合状態を発生させな
い。また、請求項7記載の発明によると、前記ばね下部
材とは別の位置で上下方向に延在して配置され、下端に
雄ねじを設けているロッドと、内周面に雌ねじを形成
し、この雌ねじに前記雄ねじを螺合させた状態で前記ロ
ッドを挿入している回転シリンダと、この回転シリンダ
の回転を許容しつつ当該回転シリンダとともに上下移動
可能に配置され、前記スタビライザの他端を連結してい
るシリンダカバーと、前記回転シリンダに回転力を伝達
する回転駆動力発生手段とを備えたねじりトルク入力機
構としているので、簡便な構造によって前記スタビライ
ザの他端側にねじりトルクを発生させることができると
同時に、姿勢制御装置を配置する際のレイアウト自由度
が大幅に増大させることができる。また、雄ねじ及び雌
ねじが回転シリンダに位置しているので、ねじ螺合部分
への防塵を確実に行うことができる。
【0022】また、請求項9記載の発明によると、前記
ばね下部材とは別の位置で上下方向に延在して配置され
ているロッドと、内周面に雌ねじを形成し、外周に前記
スタビライザの他端を固定しているシリンダと、このシ
リンダ内に挿入して軸方向の途中に送設けた雄ねじを前
記雌ねじに螺合し、前記ロッドに対して同軸に回転自在
に連結されている送り用部材と、この送り用部材に回転
力を伝達する回転駆動力発生手段とを備えたねじりトル
ク入力機構としているので、請求項7と同様の効果を得
ることができる。
【0023】また、請求項3、8、10の発明は、駆動
モータとフレキシブルシャフトとで駆動力を伝達するこ
とができるので、装置の簡便化を図ることができる。ま
た、駆動モータを振動の少ないばね上部材に設置できる
ので、装置の信頼性を高くすることができる。さらに、
請求項11記載の発明によると、前記雄ねじと前記雌ね
じに加わる車体重量を受けることが可能なスプリング力
を有した支持用スプリングを前記雄ねじ及び前記雌ねじ
を備えた部材と同軸に配置したことから、雄ねじ及び雌
ねじが相対回転するときの回転フリクションを大幅に低
減させ、小型の駆動モータでも雄ねじ及び雌ねじの相対
回転を可能として、さらに装置の小型軽量化を図ること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両の姿勢制御装
置に係る実施形態を、図面を参照して説明する。図1
は、車体側部材2と、車輪支持部材4付近から略直立に
立ち上がっているショックアブソーバ6との間にスタビ
ライザ8を連結してなるサスペンション装置を示すもの
である。
【0025】スタビライザ8は、屈曲部8aを境として
車幅方向に延在する反力発生部8bと、屈曲部8aから
車両前後方向の斜め上方に延在するトルク入力部8cと
を有した外観略L字形状の棒状部材である。反力発生部
8b側の端部(一端)は、スプライン部材10を介して
車体側部材12に固着されているとともに、屈曲部8a
近くの部分は、車体側部材2に固定したカラー部材14
により軸回りの回転のみが許容されて支持されている。
また、トルク入力部8c側の端部(他端)にコンロッド
16の下端が連結しており、このコンロッド16の上端
は、ショックアブソーバ6の外周に同軸に配設したねじ
りトルク入力機構18に連結している。なお、符号20
は、ショックアブソーバ6の外周に配設したサスペンシ
ョン用コイルスプリングである。
【0026】前述したねじりトルク入力機構18は、コ
ンロッド16を上下方向に移動させてスタビライザ8に
所定のねじりトルクを入力するものであり、図2に示す
ように、ショックアブソーバ6の外筒6aに弾性体等の
緩衝部材30を介して外嵌し、外周に送り用雄ねじが形
成されている円筒形状の送り部材18aと、内周の雌ね
じが前記送り用雄ねじに螺合している移動ナット18b
と、移動ナット18bの外周に形成した外周ギア18b
1 に噛合している駆動力伝達ギア18cと、車体側部材
2上に固定され、後述する駆動回路30から車両の状態
に応じて所定の駆動電流が出力される電動モータ18d
と、この電動モータ18dの駆動力を駆動力伝達ギア1
8cに回転駆動力として伝達するフレキシブルシャフト
18eと、移動ナット18bに相対回転自在に連結し、
移動ナット18bの上下移動をコンロッド16に伝達す
る上下移動伝達部材18fとを備えている。ここで、上
下移動伝達部材18fには環状突部が形成されており、
この環状突部を移動ナット18bの上下面に形成した環
状溝に挿入し、移動ナット18bの軸と同軸に回転自在
とされおり、駆動力伝達ギア18cを回転自在に支持し
ているとともに、コンロッド16の上端を自身に固着し
ている。また、送り部材18aの送り用雄ねじ及び移動
ナット18bの雌ねじのリード角は小さな値に設定され
ており、移動ナット18bに上下方向の外力が入力し、
その外力の分力が移動ナット18bの回転方向に作用し
ても、雄ねじ及び雌ねじ間の静止摩擦力によって移動ナ
ット18bの回転が妨げられるようになっている。
【0027】そして、上下移動伝達部材18fの上部及
び下部とショックアブソーバ6の外筒6aとの間には、
筒状の第1及び第2ダストカバー21a、21bが装着
されており、これら第1及び第2ダストカバー21a、
21bにより、ねじりトルク入力機構18を構成してい
る送り部材18a及び移動ナット18bへのダストの浸
入が防止されている。
【0028】前述した電動モータ18dに所定の駆動電
流を出力する駆動回路30は、図3に示すコントローラ
32から制御信号を受ける。すなわち、コントローラ3
2は、図示しないが入力検出装置、演算処理装置、演算
処理装置で実行される制御プログラム及び演算結果を格
納する記憶回路、出力回路等を含むマイクロコンピュー
タを含んで構成されており、演算処理装置では、操舵角
センサ34、車高センサ36、上下及び横加速度センサ
38、キーレスエントリシステム40で検出した信号に
基づいて車両姿勢を安定させるための制御値を得て、そ
の制御値に相当する制御信号を駆動回路30に出力す
る。そして、駆動回路30は、各車輪42FL〜42RRに
設けたねじりトルク入力機構18の電動モータ18dに
対して制御電流を出力する。
【0029】また、図4及び図5は、ねじりトルク入力
機構18によりスタビライザ8にねじりトルクを付加す
る動作を模式的に示したものである。電動モータ18d
の正転駆動によりフレキシブルシャフト18eを介して
駆動力伝達ギア18cに正方向の回転力が伝達される
と、移動ナット18bは送り部材18aの回りを回転し
ながら所定ストロークXまで上方に移動していく。移動
ナット18bが上方に移動すると、コンロッド16を介
してスタビライザ8のトルク入力部8cが、屈曲部8a
を中心として変位θまで回転する。
【0030】この際、スタビライザ8の反力発生部8b
に、ねじりトルク反力T(T=K×θ=K×X/L:K
はねじりバネ定数、Lはスパン)が発生する。そして、
このねじりトルク反力Tは、反力発生部8bを回転のみ
を許容して支持しているカラー部材14を介して、車体
に上方を向く力F(F=K×X/L2 )を発生させる。
この上方を向く力Fが発生すると、図5の左側に示すよ
うに車高が上昇する。
【0031】また、図示しないが、電動モータ18dの
逆転駆動によりフレキシブルシャフト18eを介して駆
動力伝達ギア18cに正方向の回転力が伝達されると、
移動ナット18bは送り部材18aの回りを回転しなが
ら所定ストロークまで下方に移動していく。移動ナット
18bが下方に移動すると、コンロッド16を介してス
タビライザ8のトルク入力部8cが、屈曲部8aを中心
として前述した変位θと逆側の変位まで回転する。
【0032】この際、スタビライザ8の反力発生部8b
に、前述したねじりトルク反力Tと逆側のねじりトルク
反力が発生し、このねじりトルク反力は、カラー部材1
4を介して、車体に対して下方を向く力Fを発生させ
る。この下方を向く力Fが発生すると、図5の右側に示
すように車高が下がる。車両姿勢を安定させる制御とし
て、例えば、車両がコーナを旋回する際のロール制御、
車両の制動時・発進時のピッチ制御、悪路などを走行す
る際のバウンス制御がある。
【0033】車両がコーナを旋回する際には、車体をロ
ールさせようとする慣性力をセンサが検出するが、コン
トローラ32は、検出値に基づいて外輪側のねじりトル
ク入力機構18の電動モータ18dが正転駆動し、且
つ、内輪側のねじりトルク入力機構18の電動モータ1
8dが逆転駆動するような制御信号を駆動回路30に出
力する。そして、電動モータ18dが正転駆動した外輪
側のねじりトルク入力機構18は、スタビライザ8の反
力発生部8bに対して上方を向く力Fを発生させるの
で、外輪側の車高が高くなる。また、電動モータ18d
が逆転駆動した内輪側のねじりトルク入力機構18は、
スタビライザ8の反力発生部8bに対して下方を向く力
Fを発生させるので、内輪側の車高が低くなる。このよ
うに、コーナ旋回時には、内輪側の車高が低くなり、外
輪側の車高が高くなるようにコントローラ32が各ねじ
りトルク入力機構18の電動モータ18dを制御するの
で、車体は慣性力が打ち消されてロールが防止される。
【0034】また、車両の制動時には、車体をピッチン
グさせようとする慣性力をセンサが検出するが、コント
ローラ32は、検出値に基づいてフロント側のねじりト
ルク入力機構18の電動モータ18dが正転駆動し、且
つ、リア側のねじりトルク入力機構18の電動モータ1
8dが逆転駆動するような制御信号を駆動回路18に出
力する。これにより、フロント側の車輪のスタビライザ
8の反力発生部8bが上方を向く力Fを発生するので車
高が高くなり、リア側の車輪のスタビライザ8の反力発
生部8bが下方を向く力Fを発生するので車高が低くな
るので、車体は慣性力が打ち消されてノーズダイブが抑
制される。また、発進時には、慣性力が逆側に作用する
ので前述した制御と逆の制御を行う。
【0035】また、悪路などを車両が走行するときに
は、路面からの入力により車体が上下方向にバウンスす
るが、車体の上下方向の絶対速度をセンサが検出し、コ
ントローラ32は、検出値に基づいて各車輪のねじりト
ルク入力機構18の電動モータ18dが正転駆動し、或
いは逆転駆動するような制御信号を駆動回路30に出力
する。これにより、各車輪側の車高が高くなったり低く
なったりするので、路面からの入力が打ち消される。
【0036】なお、車両停車の直前に、キーレスエント
リシステム14で検出した信号に基づいて各車輪のねじ
りトルク入力機構18の電動モータ18dが所定量だけ
正転駆動或いは逆転駆動すると、車高を最適値に保持し
た状態で車両を停止することができる。このように、本
実施形態では、各車輪42FL〜42RRに設けたねじりト
ルク入力機構18の電動モータ18dのそれぞれに制御
信号を出力し、各車輪42FL〜42RR側のスタビライザ
8の反力発生部8bに下方或いは上方を向く力Fを発生
させて各42FL〜42RR側の車高を適宜調整するように
しているので、走行中のロール、ピッチ、バウンスを抑
制して車両姿勢が安定し、操縦性、乗り心地を良好にす
ることができる。
【0037】また、本実施形態では、小型の電動モータ
18dを使用し、しかもショックアブソーバ6の外周に
ねじりトルク入力機構18を配置した構造としているの
で、車両レイアウトの自由度を大幅に向上させることが
できる。また、車両姿勢を一定させるためには、電動モ
ータ18dを常時駆動しなくてもよいので、消費電力が
少ない省エネルギの姿勢制御装置を提供することができ
る。
【0038】また、本実施形態では油圧制御を何等行っ
ておらず、簡便な構造で構成されているので耐久性が向
上するとともに装置コストの低減化を図ることができ
る。また、車両が悪路などを走行する際に路面からショ
ックアブソーバ6の外筒6aに振動が伝達しても、外筒
6aと送り部材18aとの間に介在した緩衝部材30が
振動のほとんどを吸収する。これにより、悪路走行時に
おける送り部材18a及び移動ナット18bの不良な螺
合状態を防止するので、姿勢制御装置の耐久性を向上さ
せることができる。
【0039】次に、図6は、本発明に係る第2実施形態
を示すものである。なお、第1実施形態と同一構成部分
には、同一符号を付してその説明を省略する。本実施形
態のねじりトルク入力機構50は、外筒6aの外周に緩
衝部材30を介して外嵌し、外周に送り用雄ねじが形成
されている円筒形状の送り部材18aと、内周の雌ねじ
が前記送り用雄ねじに螺合している移動ナット18b
と、移動ナット18bの外周に固着されている永久磁石
52と、上下移動伝達部材18f内に固定され、前記永
久磁石52に対向して配置されている磁力発生部54と
を備えており、図示しないが、磁力発生部54には、駆
動回路30から車両の状態に応じた所定の駆動電流が出
力するようになっている。
【0040】上記構成のねじりトルク入力機構50は、
駆動回路30から駆動電流が入力した磁力発生部54が
所定の方向に磁力線を発生し、永久磁石52との間で引
き付け力、反発力を発生することで移動ナット18bを
回転させて所定ストロークまで上下方向に移動させる。
そして、移動ナット18bの上方移動により、コンロッ
ド16を介してスタビライザ8のトルク入力部8cにね
じりトルク反力Tが発生させる。そして、このねじりト
ルク反力Tから車体に上下方向を向く力Fを発生させ、
各車輪42FL〜42RR側の車高を適宜調整する。
【0041】本実施形態のねじりトルク入力機構50
は、移動ナット18bを回転させる機構として永久磁石
52及び磁力発生部54を使用しておい、第1実施形態
の駆動力伝達ギア18cを備えた構造と比較してシンプ
ルな構造となるので、さらに小型軽量化を図った姿勢制
御装置を提供することができる。次に、図7は、本発明
に係る第3実施形態を示すものである。
【0042】本実施形態のねじりトルク入力機構56
は、ショックアブソーバ6の外筒6aの下端部にスプリ
ングシート57を配設し、このスプリングシート57と
上下移動伝達部材18fの下面との間に、ショックアブ
ソーバ6と同軸となるように支持用コイルスプリング5
8を配設している。すなわち、この支持用コイルスプリ
ング58の下面はスプリングシート62に当接し、その
上面は上下移動伝達部材18fの下面に当接している。
【0043】ここで、ショックアブソーバ6に加わる車
体重量の一部は、送り部材18aの送り用雄ねじ及び移
動ナット18bの移動用雌ねじ、上下移動伝達部材18
f及びコンロッド16に伝達されてスタビライザ8が受
け持っている。このため、互いに噛みあっている送り用
雄ねじ及び移動用雌ねじに外力(車体重量)が加わる
と、移動ナット18bが回転するときに回転フリクショ
ンが増大してしまう。
【0044】しかし、本実施形態では、送り用雄ねじ及
び移動用雌ねじに加わっている車体重量を、上下移動伝
達部材18fの下側に配置した支持用コイルスプリング
58のスプリング力が受け持ち、これにより、移動ナッ
ト18bが回転するときの回転フリクションが大幅に低
減する。これにより、駆動力が小さい小型の電動モータ
18dでも移動ナット18bの回転が可能となり、さら
に装置の小型軽量化を図ることができる。
【0045】次に、図8は、本発明に係る第4実施形態
を示すものである。本実施形態のねじりトルク入力機構
60は、前述した第1〜第3実施形態のねじりトルク入
力機構の構造と異なり、ショックアブソーバ6に対して
同軸配置とせずに、ショックアブソーバ6の外筒6aに
沿った位置に配置されている。本実施形態のねじりトル
ク入力機構60は、上端が固定部材62を介して外筒6
aに固着し、下端に送り用雄ねじ64aを形成している
ロッド64と、内周面に移動用雌ねじ66aが形成され
ており、この移動用雌ねじ66aに送り用雄ねじ64a
を螺合させてロッド64を挿入している回転シリンダ6
6と、この回転シリンダ66の外周を囲んでおり、外周
にスタビライザ8のトルク入力部8cが固着しているシ
リンダカバー68と、シリンダカバー68の内周上部及
び底面に配設されて回転シリンダ66を軸回りに回転自
在に支持しているベアリング70a、70bと、シリン
ダカバー68の底面を貫通して回転シリンダ66の底面
に一端が同軸に固着しているフレキシブルシャフト18
eとを備えている。また、本図では図示していないが、
フレキシブルシャフト18eの他端には、このフレキシ
ブルシャフト18eに回転駆動力を伝達する電動モータ
18dが配置されている。
【0046】そして、回転シリンダ66内には潤滑剤が
封入されているとともに、この潤滑剤が外部に漏れ出る
のを防止し、且つ外部から回転シリンダ66内に不純物
が侵入するのを防止するために、ロッド64の外周面に
密接するオイルシール69が回転シリンダ66の上部開
口部に配設されている。また、回転シリンダ66から上
方に突出しているロッド66の周囲を覆うようにダスト
カバー68が装着されている。
【0047】そして、電動モータ18dの正転駆動によ
りフレキシブルシャフト18eを介して回転シリンダ6
6に正方向の回転力が伝達されると、回転シリンダ66
は、ロッド64の送り用雄ねじ64aに移動用雌ねじ6
6aが案内されながら所定ストロークまで上方に移動し
ていく。回転シリンダ66が上方に移動すると、スタビ
ライザ8のトルク入力部8cが、屈曲部8aを中心とし
て所定の変位まで回転する。そして、スタビライザ8の
反力発生部8bに、ねじりトルク反力Tが発生し、この
ねじりトルク反力Tが、カラー部材14を介して車体に
上方を向く力Fを発生させる。この上方を向く力Fが発
生すると車高が上昇する。
【0048】また、電動モータ18dの逆転駆動により
フレキシブルシャフト18eを介して回転シリンダ66
に逆方向の回転力が伝達されると、回転シリンダ66
は、ロッド64の送り用雄ねじ64aに移動用雌ねじ6
6aが案内されて所定ストロークまで下方に移動してい
く。回転シリンダ66が下方に移動すると、スタビライ
ザ8のトルク入力部8cが、屈曲部8aを中心として所
定の変位まで回転する。そして、スタビライザ8の反力
発生部8bに、ねじりトルク反力Tが発生し、このねじ
りトルク反力Tがカラー部材14を介して車体に下方を
向く力Fを発生させ、車高が下がる。
【0049】このように、本実施形態のねじりトルク入
力機構60を各車輪42FL〜42RRに設けると、電動モ
ータ18dの駆動により回転シリンダ66が上下方向に
移動して各車輪42FL〜42RR側のスタビライザ8の反
力発生部8bに下方或いは上方を向く力Fを発生させ、
各42FL〜42RR側の車高を適宜調整するようにしてい
るので、走行中のロール、ピッチ、バウンスを抑制して
車両姿勢が安定し、操縦性、乗り心地を良好にすること
ができる。
【0050】また、本実施形態では、ショックアブソー
バ6とは別の位置にねじりトルク入力機構60を配置し
ており、空スペースにねじりトルク入力機構60を配置
することができるので、姿勢制御装置を配置する際のレ
イアウト自由度を増大させることができる。また、送り
用雄ねじ64a及び移動用雌ねじ66aの螺合位置を回
転シリンダ66内として防塵性を向上させており、しか
も、回転シリンダ66内には潤滑剤が封入されているの
で、送り用雄ねじ64a及び移動用雌ねじ66aの相対
回転を円滑に行うことができる。
【0051】次に、図9は、本発明に係る第5実施形態
を示すものである。本実施形態のねじりトルク入力機構
80も、第4実施形態と同様に、ショックアブソーバ6
に対して同軸配置とせず、ショックアブソーバ6の外筒
6aに沿った位置に配置されている。本実施形態のねじ
りトルク入力機構80は、上端が固定部材62を介して
外筒6aに固着し、下端の軸心位置に係合穴82aを形
成しているロッド82と、内周面に移動用雌ねじ84a
が形成されており、外周にスタビライザ8のトルク入力
部8cが固着しているシリンダ84と、シリンダ84の
底面を貫通してシリンダ84内部に挿入された棒状部材
であり、軸方向の途中に送り用雄ねじ86aを設けて前
記移動用雌ねじ84aに螺合し、ロッド82に対して同
軸に回転自在に連結されている送り用部材86と、この
送り用部材86の下端に一端が同軸に固着しているフレ
キシブルシャフト18eと、シリンダ84に対してスプ
リング力を付与するようにロッド82の外周に同軸に配
設した支持用コイルスプリング88とを備えている。こ
こで、送り用部材86の上端はロッド82の前記係合穴
82aに挿入されており、係合穴82a内に抜け止め部
材88を配設することにより、ロッド82に対して同軸
に回転自在に連結している。また、本図では図示してい
ないが、フレキシブルシャフト18eの他端には、この
フレキシブルシャフト18eに回転駆動力を伝達する電
動モータ18dが配置されている。
【0052】そして、本実施形態も、シリンダ84内に
潤滑剤が封入されているとともに、この潤滑剤が外部に
漏れ出るのを防止し、且つ外部からシリンダ84内に不
純物が侵入するのを防止するために、ロッド82及び送
り用部材86の外周面に密接するオイルシール69がシ
リンダ84の上部及び下部開口部に配設されている。そ
して、電動モータ18dの正転駆動によりフレキシブル
シャフト18eを介して送り用部材86に正方向の回転
力が伝達されると、シリンダ84は、送り用部材86の
送り用雄ねじ86aに移動用雌ねじ84aが案内されな
がら所定ストロークまで下方に移動していく。シリンダ
84が下方に移動すると、スタビライザ8のトルク入力
部8cが、屈曲部8aを中心として下方に回転変位す
る。そして、スタビライザ8の反力発生部8bに、ねじ
りトルク反力Tが発生し、このねじりトルク反力Tが、
カラー部材14を介して車体に下方を向く力Fを発生さ
せる。この下方を向く力Fが発生すると車高が下降す
る。
【0053】また、電動モータ18dの逆転駆動により
フレキシブルシャフト18eを介して送り用部材86に
逆方向の回転力が伝達されると、シリンダ84は、送り
用部材86の送り用雄ねじ86aに移動用雌ねじ84a
が案内されながら所定ストロークまで上方に移動してい
く。シリンダ84が上方に移動すると、スタビライザ8
のトルク入力部8cが、屈曲部8aを中心として上方に
回転変位する。そして、スタビライザ8の反力発生部8
bに、ねじりトルク反力Tが発生し、このねじりトルク
反力Tが、カラー部材14を介して車体に上方を向く力
Fを発生させる。この上方を向く力Fが発生すると車高
が上昇する。
【0054】このように、本実施形態のねじりトルク入
力機構80を各車輪42FL〜42RRに設けると、電動モ
ータ18dの駆動によりシリンダ84が上下方向に移動
して各車輪42FL〜42RR側のスタビライザ8の反力発
生部8bに下方或いは上方を向く力Fを発生させ、各4
2FL〜42RR側の車高を適宜調整するので、走行中のロ
ール、ピッチ、バウンスを抑制して車両姿勢が安定し、
操縦性、乗り心地を良好にすることができる。
【0055】また、本実施形態も、ショックアブソーバ
6とは別の位置にねじりトルク入力機構80を配置して
いるので、姿勢制御装置を配置する際のレイアウト自由
度を増大させることができる。また、送り用雄ねじ86
aに移動用雌ねじ84aの螺合位置をシリンダ84内と
して防塵性を向上させており、しかも、シリンダ84内
には潤滑剤が封入されているので、送り用雄ねじ86a
に移動用雌ねじ84aの相対回転を円滑に行うことがで
きる。
【0056】また、本実施形態の送り用雄ねじ86aに
移動用雌ねじ84aにも、車体重量が加わって送り用雄
ねじ86aが回転するときの回転フリクションが増大し
てしまうおそれがあるが、ロッド82の外周に同軸に配
設した支持用コイルスプリング88が、送り用雄ねじ8
6aに移動用雌ねじ84aに加わっている車体重量をス
プリング力で受け持っており、これにより、送り用雄ね
じ86aが回転するときの回転フリクションが大幅に低
減する。これにより、駆動力が小さい小型の電動モータ
18dでも送り用部材86の回転が可能となり、さらに
装置の小型軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスタビライザを配置したサスペン
ションを示す図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態のねじりトルク入力
機構を示す図である。
【図3】本発明の姿勢制御装置を搭載した車両を示す模
式図である。
【図4】本発明のねじりトルク入力機能の動作を示す模
式図である。
【図5】ねじりトルク入力機能の動作により車高が変化
した車両を示す模式図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態のねじりトルク入力
機構を示す図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態のねじりトルク入力
機構を示す図である。
【図8】本発明に係る第4実施形態のねじりトルク入力
機構を示す図である。
【図9】本発明に係る第5実施形態のねじりトルク入力
機構を示す図である。
【符号の説明】
2 車体側部材(ばね上部材) 6 ショックアブソーバ(ばね下部材) 6a ショックアブソーバの外筒 8 スタビライザ 8a 屈曲部 8b トルク入力部(スタビライザの他端側) 8c 反力発生部(スタビライザの一端側) 16 コンロッド 18、50、56、60、80 ねじりトルク入力機構 18a 送り部材 18b 移動ナット 18c 駆動力伝達ギア 18d 電動モータ(駆動モータ) 18e フレキシブルシャフト 18f 上下移動伝達部材 30 緩衝部材 42FL〜42RR 車輪 52 永久磁石 54 磁力発生部 64、82 ロッド 64a、86a 送り用雄ねじ(雄ねじ) 66 回転シリンダ 66a、84a 移動用雌ねじ(雌ねじ) 68 シリンダカバー 70a、70b ベアリング 84 シリンダ 86 送り用部材 58、88 支持用コイルスプリング(支持用スプリン
グ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤津 洋介 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D001 AA02 AA03 AA04 BA02 DA17 EA01 EA08 EA34 EA36 EB07 ED02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両状態を検知するセンサ情報に基づ
    き、各車輪のばね下部材とばね上部材間に配置したスタ
    ビライザにねじりトルクを発生させて車両姿勢を制御す
    る車両の姿勢制御装置において、 前記スタビライザの一端を前記ばね上部材に固着すると
    ともに、前記スタビライザの他端を、ねじりトルク入力
    機構を介して前記ばね下部材に連結し、前記センサ情報
    に基づいて前記ねじりトルク入力機構を作動し、当該ね
    じりトルク入力機構の上下移動により前記スタビライザ
    の他端側にねじりトルクを発生させることを特徴とする
    車両の姿勢制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ねじりトルク入力機構は、外周に雄
    ねじを形成して前記ばね下部材に配設した送り部材と、
    内周の雌ねじが前記雄ねじに螺合し、且つ前記スタビラ
    イザの他端が連結している移動ナットと、この移動ナッ
    ト及び前記送り部材の一方を正逆方向に相対回転させて
    前記移動ナットを上下移動させる回転駆動力発生手段
    と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両
    の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】 前記回転駆動力発生手段は、前記移動ナ
    ットに回転力を伝達する駆動力伝達ギアと、この駆動力
    伝達ギアにフレキシブルシャフトを介して正逆方向の駆
    動力を伝達する駆動モータと、を備えていることを特徴
    とする請求項1又は2記載の車両の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】 前記回転駆動力発生手段は、前記移動ナ
    ットの外周に設けた永久磁石と、この永久磁石に対向し
    て配置されており、磁力の発生により前記移動ナットを
    正逆方向に回転させる前記磁力発生部と、を備えている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の記載の車両の姿
    勢制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ばね下部材をショックアブソーバと
    し、当該ショックアブソーバの外周に前記ねじりトルク
    入力機構の前記送り部材を同軸に配置したことを特徴と
    する請求項2乃至4の何れかに記載の車両の姿勢制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記送り部材の内周に、振動を吸収する
    緩衝部材を配設したことを特徴とする請求項2乃至5の
    何れかに記載の車両の姿勢制御装置。
  7. 【請求項7】 前記ねじりトルク入力機構は、前記ばね
    下部材とは別の位置で上下方向に延在して配置され、下
    端に雄ねじを設けているロッドと、内周面に雌ねじを形
    成し、この雌ねじに前記雄ねじを螺合させた状態で前記
    ロッドを挿入している回転シリンダと、この回転シリン
    ダの回転を許容しつつ当該回転シリンダとともに上下移
    動可能に配置され、前記スタビライザの他端を連結して
    いるシリンダカバーと、前記回転シリンダに回転力を伝
    達する回転駆動力発生手段と、を備えていることを特徴
    とする請求項1記載の車両の姿勢制御装置。
  8. 【請求項8】 前記回転駆動力発生手段は、前記回転シ
    リンダにフレキシブルシャフトを介して正逆方向の駆動
    力を伝達する駆動モータを備えていることを特徴とする
    請求項7記載の車両の姿勢制御装置。
  9. 【請求項9】 前記ねじりトルク入力機構は、前記ばね
    下部材とは別の位置で上下方向に延在して配置されてい
    るロッドと、内周面に雌ねじを形成し、外周に前記スタ
    ビライザの他端を固定しているシリンダと、このシリン
    ダ内に挿入して軸方向の途中に設けた雄ねじを前記雌ね
    じに螺合し、前記ロッドに対して同軸に回転自在に連結
    されている送り用部材と、この送り用部材に回転力を伝
    達する回転駆動力発生手段と、を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の車両の姿勢制御装置。
  10. 【請求項10】 前記回転駆動力発生手段は、前記送り
    用部材にフレキシブルシャフトを介して正逆方向の駆動
    力を伝達する駆動モータを備えていることを特徴とする
    請求項9記載の車両の姿勢制御装置。
  11. 【請求項11】 前記雄ねじと前記雌ねじに加わる車体
    重量を受けることが可能なスプリング力を有した支持用
    スプリングを、前記雄ねじ及び前記雌ねじを備えた部材
    と同軸に配置したことを特徴とする請求項2乃至10の
    何れかに記載の車両の姿勢制御装置。
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