JP2001087948A - 細穴放電加工装置 - Google Patents

細穴放電加工装置

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JP2001087948A JP26336599A JP26336599A JP2001087948A JP 2001087948 A JP2001087948 A JP 2001087948A JP 26336599 A JP26336599 A JP 26336599A JP 26336599 A JP26336599 A JP 26336599A JP 2001087948 A JP2001087948 A JP 2001087948A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工が終了して、あるいはパイプ電極の交換の
ために電極ホルダを取り外す際に、スピンドルの先端開
口から高圧加工液が激しく噴出して周囲に飛散すること
をなくし、また、電極ホルダをスピンドル下端部に取り
付けて放電加工を再開する際に、ポンプにより加工液の
供給を開始してから短時間でパイプ電極の先端開口から
所定圧力の加工液が噴出するようにする。 【解決手段】加工液供給管から分岐して加工液貯留槽に
帰還する分岐管の管路に、設定した圧力を以上で該管路
を開とする第1のバネ付逆止弁と固定オリフィスとを直
列に介装して、該第1のバネ付逆止弁の動作圧力を高圧
で供給される加工液の圧力よりも低い値に設定し、ま
た、スピンドルの中空部に、設定した圧力を以上で該中
空部を開とする第2のバネ付逆止弁を設け、該第2のバ
ネ付逆止弁の動作圧力を第1のバネ付逆止弁の設定圧力
以下の値に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、φ0.30mm前
後程度以下、φ0.05mm程度以上の細径で中空円筒
状のパイプ電極を加工用電極として用い、該パイプ電極
を電極ホルダに固定保持させ、加工ヘッドに軸を中心と
した回転が可能に鉛直に設けた中空円筒状のスピンドル
の下端部に電極ホルダを取り付け、該パイプ電極先端を
被加工物に対向させ、回転付与状態の前記スピンドル及
びパイプ電極の中空部を通して高圧(20kgf/cm
以上、通常50〜60kgf/cm前後程度または
それ以上)で加工液を供給することにより加工部に加工
液を供給しながら、パイプ電極と被加工物間に間欠的に
電圧パルスを印加して繰り返し放電パルスを発生させる
と共に、両者間にパイプ電極の軸方向(上下方向)の相
対的な加工送りを与えることにより、被加工物に細径の
貫通孔や底付きの細い穴等を穿孔加工する細穴放電加工
装置に関し、特に、高圧で加工液を供給する加工液供給
系統の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】このような極細のパイプ電極による細穴
の放電加工は、電極消耗比が大凡1:1、即ち約100
%前後またはそれ以上の高消耗条件下で行われることが
多いところから、更には、このような高消耗条件下で、
パイプ電極の交換頻度を低減し一本のパイプ電極でなる
べく多数個の加工を可能として加工能率を向上させるた
めに、パイプ電極は、少なくとも外径の数100倍以
上、400〜500mm程度以下、通常100〜350
mm前後程度の長さに製作仕上げられており、主として
銅製あるいは銅タングステン等の銅合金製のパイプ電極
が多用されている。また、パイプ電極の肉厚は外径がφ
0.3mmでも約0.1mm程度であり、細くなれば更
に肉厚は薄くなる。
【0003】細穴加工用のパイプ電極はこのように極細
長尺で剛性に乏しく、僅かな外力が作用しても潰れ、屈
曲や折損等の損傷を生じ易く、パイプ電極をスピンドル
に直接着脱することは困難であるため、通常は大径のシ
ャンク部を形成して剛性を高めた根元側を電極ホルダ
(通常、コレットによりパイプ電極の根元側端部を挟ん
で締め付け固定するコレットチャック)に取り付け、該
電極ホルダをスピンドル下端部に着脱するようにしてい
る。
【0004】そして、従来の細穴放電加工装置では、加
工部へ加工液を供給する配管系統が図4に示すように構
成されている。即ち、図4に於て、1は中心部に軸方向
に貫通する内径がφ3〜5mm前後程度の中空部(加工
液流通孔)1aを有するスピンドルであり、加工ヘッド
2に軸を中心とした回転が可能に鉛直に設けられ、モー
タ3の出力軸に設けたプーリにベルト掛けされて回転駆
動される。4は電極ホルダであり、パイプ電極5の根元
側を固定保持し、スピンドル1の下端部に着脱自在に取
り付けられる。6はパイプ電極5に対向して配置される
被加工物であり、加工槽7に設けた加工台8上に載置さ
れる。9は必要に応じ加工槽7中に溜められる加工液で
ある。
【0005】また、10は使用済み加工液を再生処理等
した清浄加工液11を貯留する加工液貯留槽、12は該
貯留槽中の加工液(水ないし水系加工液あるいはケロシ
ン等の鉱油系の加工液)11を吸込んで高圧で吐出す
る、例えばアキシャルプランジャポンプ、13は該ポン
プ12を駆動するモータ、14はポンプ12の吐出口と
スピンドル1の中空部1aを接続する管、ホースからな
る加工液供給管であり、スピンドル1は加工液供給管1
4に回転可能に液密シール状態で接続される。また、1
5は加工液供給管14に介装したフィルタ、16は加工
液供給管14内の圧力を示す圧力計、17は加工液供給
管14内の圧力を設定した圧力に保持するリリーフ弁で
あり、ポンプ12から吐出された加工液の一部を逃がし
て、供給加工液の液圧を設定圧力に維持する。18はリ
リーフ弁17により逃がした加工液を加工液貯留槽10
に還流させる管路に介装したクーラであり、還流加工液
を冷却して加工液貯留槽10内の加工液11の温度上昇
を抑える。19は加工液供給管14から分岐して加工液
貯留槽10に帰還する分岐管20の管路に介装した電磁
弁である。
【0006】従来はこのような構成に於て、加工中は、
リリーフ弁17を例えば最大圧力80kgf/cm
設定し、電磁弁19を閉状態とし、モータ13によりポ
ンプ12を駆動して貯留槽10から加工液11を汲み上
げ、一部の加工液をリリーフ弁17からクーラ18を通
して貯留槽10に還流させながら、80kgf/cm
の高圧加工液を加工液供給管14に送給する。送給され
た高圧加工液はフィルタ15で濾過され回転状態のスピ
ンドル1の中空部1aを流れ、電極ホルダ4を介してパ
イプ電極5の先端開口から通常数ml/minの流量で噴
出する。このようにして、パイプ電極5と被加工物6と
が微小な放電間隙を介して対向する加工部に一定圧の状
態の加工液を供給しながら、パイプ電極5と被加工物6
間に図示しない加工電源から間欠的に電圧パルスを印加
して繰り返し放電パルスを発生させると共に、スピンド
ル1(パイプ電極5)の軸方向の相対的な加工送りを与
えて被加工物6に微細な細穴を穿孔加工する。
【0007】なお、被加工物6の加工位置の位置決め
は、加工槽7をXYクロステーブル上に載置し、該XY
クロステーブルを移動制御することにより、あるいは加
工ヘッド2をX軸及びY軸に移動制御することによって
行われる。また、加工送りは、通常、加工ヘッド2をコ
ラム等に対してをZ軸方向に移動制御することによって
行われるが、場合によっては、被加工物6をZ軸方向に
移動制御するようにしても良い。
【0008】そして、加工が終了して、あるいはパイプ
電極が消耗して電極交換が必要になり、ポンプ12を停
止して電極ホルダ4をスピンドル1から取り外す際、該
取り外し作業を加工液供給管14内に高圧の加工液が残
留したままで行うと、加工液供給管14及びスピンドル
1内の高圧加工液がスピンドル1の先端開口から激しく
噴出して周囲に飛散することになり、また、ポンプ12
停止後もパイプ電極5の先端開口から加工液が排出され
はするものの、パイプ電極5の中空部の内径はφ0.1
mm前後程度以下であって、加工液供給管14内の残圧
が抜けきるまでには長時間を要するから、電極ホルダ4
の取り外し作業は、ポンプ12を停止し、電磁弁19を
開状態として、加工液供給管14内の加工液を分岐管2
0を通し加工液貯留槽10に排出させて残圧を抜いてか
ら行う。電極ホルダ4を取り外すと、加工液供給管14
及びスピンドル1の中空部1aからなる加工液供給路の
一部の両端が開放された状態となり、図4に於て言え
ば、少なくとも加工液供給管14の分岐管20接続部か
ら中空部1aの先端開口までの加工液供給路内の加工液
は抜け落ちて、該加工液供給路内は空の状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この状態で、新しいま
たは使用可能な長さのパイプ電極5を装着した電極ホル
ダ4を再びスピンドル1下端部に取り付け、電磁弁19
を閉状態とし、ポンプ12を駆動して加工液の供給を再
開すると、パイプ電極5の先端開口からは、先ず加工液
供給路内に封入された空気が噴出する。そして、空気噴
出状態で放電加工を再開すると、加工液が介在しない気
中放電が発生して、加工面を傷付ける等の加工不良を生
じさせることになる。この気中放電による加工不良を回
避するには、前記封入されていた空気の全てが排出され
てパイプ電極5の先端開口から加工液が噴出するように
なってから放電加工を再開すれば良い。しかし、加工液
供給管14の内径やスピンドル1の中空部(加工液流通
孔)1aの内径、及び前記分岐管20接続部からスピン
ドル1の先端開口までの長さにもよるが、通常、該長さ
は約3m程度となり、またパイプ電極5の中空部の内径
はφ0.1mm前後程度以下と極めて細径であるため、
前記封入空気の全てが排出されるにはポンプ12の駆動
開始からかなり長時間を要する。実際の細穴放電加工装
置を用い、パイプ電極5の先端開口から加工液が定常的
に噴出している状態でポンプ12を停止し、電磁弁19
を開状態としてから、電極ホルダ4を取り外し、加工液
供給路内の加工液を流出させた後、外径φ0.15m
m、内径φ0.06mmで長さ200mmのパイプ電極
5を装着した電極ホルダ4をスピンドル1下端部に取り
付け、透明容器に満した加工液中にパイプ電極の先端を
浸し、ポンプ12を駆動して60kgf/cmの圧力
で加工液を供給し、パイプ電極の先端開口から気泡が排
出されなくなるまでの時間を測定したところ、4分程度
の時間を要した。従って、前記封入空気の全てが排出さ
れるのを待って放電加工を再開していたのでは、装置の
非稼働時間が増加して加工能率が低下する。
【0010】また、加工液供給路に空気が封入された状
態でポンプ12を駆動すると、該ポンプ12の駆動開始
時に供給加工液圧により前記封入空気が圧縮されてパイ
プ電極5の先端開口から衝撃的に噴出し、該噴出力の反
作用により極細のパイプ電極5が踊ってU字形等に屈曲
変形してしまい、加工不能となることがある。
【0011】叙上の問題点に鑑み、本発明は、加工が終
了して、あるいはパイプ電極の交換のために電極ホルダ
を取り外す際に、スピンドルの先端開口から高圧加工液
が激しく噴出して周囲に飛散することがなく、また、再
び電極ホルダをスピンドル下端部に取り付けて放電加工
を再開する際に、ポンプにより加工液の供給を開始して
から短時間でパイプ電極の先端開口から所定圧力の加工
液を噴出させて能率良く良好に加工を行うことができる
細穴放電加工装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、上述した細穴放電加工装置に於て、分岐
管20の管路に、電磁弁19に代えて、設定した圧力以
上で該管路を開とする第1のばね付逆止弁と固定オリフ
ィスとを直列に介装し、またスピンドル1の中空部1a
に、設定した圧力以上で該中空部1aを開とする第2の
ばね付逆止弁を設けて成ることを特徴とする。
【0013】また、上記の目的をより良く達成するため
に、本発明は、前記第1のばね付逆止弁の動作圧力を加
工部に供給する加工液の圧力よりも低い値に設定し、前
記第2のばね付逆止弁の動作圧力を前記第1のばね付逆
止弁の設定圧力以下の値に設定して成ることをと特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1、図2及
び図3に基づいて説明する。図1、図2及び図3に於て
図4と同符号部分は同一構成部材を示す。図1に於て、
21は内径がφ0.4mmの固定オリフィス、22は第
1のばね付逆止弁であり、これ等の固定オリフィス21
と第1のばね付逆止弁22が分岐管20の管路に直列に
介装されている。なお、固定オリフィス21を加工液貯
留槽10側に配置するようにしても良い。第1のばね付
逆止弁22は動作圧力が、例えば、3kgf/cm
度に設定されており、加工液供給路の圧力が3kgf/
cm以下のときは該逆止弁22は閉状態を維持して分
岐管20の管路は閉じられており、加工液供給路の圧力
が3kgf/cmを越えたときに該逆止弁22が開状
態となって分岐管20の管路が開かれ、加工液供給管1
4を介して、スピンドル1及びパイプ電極5と供給され
る加工液供給路の加工液の内からほんの小部分が分岐管
20から固定オリフィス21を通って加工液貯留槽10
に流れる。また、23はスピンドル1の中空部1aに設
けた第2のばね付逆止弁であり、該第2のばね付逆止弁
23は動作圧力が、前記第1のばね付逆止弁の設定圧力
と同一以下の通常はより低い値、例えば、1kgf/c
程度に設定されており、加工液供給路の圧力が1k
gf/cm以下のときは該逆止弁23は閉状態を維持
して中空部1aは閉じられており、加工液供給路の圧力
が1kgf/cm を越えたときに該逆止弁23が開状
態となって中空部1aの加工液流通孔が開かれ、加工液
供給路の加工液がパイプ電極5の中空部を通って先端開
口から、または、電極ホルダ4を取外したスピンドル1
の先端開口から流出若しくは噴出する。
【0015】以下の図示説明する図2及び図3は、前述
した第2ばね付逆止弁23及びその設置位置廻りの部分
を除き、本発明の要旨と直接関係するものではないが、
細穴放電加工装置及びその加工液供給路が通じている加
工ヘッド廻りの大略の構成等の理解のために簡単に説明
しておくものである。
【0016】図2及び図3は、図1に於けるスピンドル
1と加工液供給管14との接続部、及びスピンドル1と
電極ホルダ4との取り付け部を拡大して示した縦断面図
であり、図2は加工中の状態を、また図3は、ポンプ1
2を停止してから少し時間が経ち電極ホルダ4を取り外
したときの状態を示す。スピンドル1は加工ヘッド2に
軸受24を介して回転自在に支持されており、スピンド
ル1に固定したプーリ25とモータ3の出力軸に固定し
たプーリ26間にタイミングベルト27を懸廻して、モ
ータ3によりスピンドル1を回転駆動する。また、28
はシールパイプ、29は固定シール、30はオムニシー
ル、31は軸受であり、これ等によって加工液供給管1
4にスピンドル1が回転可能に且つ液密シール状態で接
続される。
【0017】また、パイプ電極5を固定保持する電極ホ
ルダ4のスピンドル1に対する取り付け部はカプラ式の
接続構造を有しており、スピンドル1の外周に固定され
たコイルばねホルダ32と軸方向(上下方向)に摺動可
能なクランパ33間に圧縮コイルばね34を介装してク
ランパ33を常時下方に付勢し、クランパ33の下側の
スピンドル1周囲に所定間隔で孔35を形成し、該孔3
5にボール36を内側に脱落しない態様で設け、該ボー
ル36をクランパ33の下端部内周縁に形成したテーパ
面で押圧して孔35の内方に移動させ、電極ホルダ4の
環状溝37にボール36を押圧係合させることにより、
電極ホルダ4がスピンドル1の下端部にOリング38に
より中空部1aと液密シール状態で取り付けられる。
【0018】電極ホルダ4の取り付け作業は、該電極ホ
ルダ4の上端部外周縁にテーパ面を形成し、電極ホルダ
4をスピンドル1の下端から挿入する際、該テーパ面で
ボール36を押圧して外方に移動させることにより、あ
るいは、クランパ33を上方に移動させてボール36の
内方への押圧を解除した状態で電極ホルダ4をスピンド
ル1の下端から挿入することにより行われる。また、電
極ホルダ4の取り外し作業は、クランパ33を上方に移
動させてボール36の内方への押圧を解除し、アンクラ
ンプ状態として電極ホルダ4を下方に抜き取ることによ
り行われる。また、クランパ33の上方への移動は、手
作業によるのではなく、例えば、シリンダ機構39を設
けて、該機構39のピストンロッドに係合するレバー4
0を回動させ、該レバー40に設けたリフターツメ41
によりクランパ33を圧縮コイルばね34の弾発力に抗
して上方に移動させるように構成することが、電極ホル
ダ(パイプ電極)の自動交換を可能とするうえで望まし
い。なお、42は加工電源からの電圧パルスをパイプ電
極5に給電するための通電ブラシであり、ばねにより押
圧されて通電リングを兼ねるコイルばねホルダ32に摺
接する。
【0019】また、図2及び図3に示すように、第2の
ばね付逆止弁23は、逆止用ボール23aと、ばね押え
部材23bと、該ボール23a及び部材23b間に介装
した圧縮コイルばね23cとから構成され、スピンドル
1の中空部1aに下側の方が径が拡大する段部1bを形
成し、ボール23aとして該段部1bの小径側の径より
も大きく大径側の径よりも小さい直径を有するボールを
用いて、加工液非供給状態で該ボール23aが段部1b
の周縁に当接する態様で配置される。そして、第2のば
ね付逆止弁23の動作圧力は、ばね押え部材23bの捩
じ込み等による上下位置(段部1bと部材23b間の距
離)によりコイルばね23Cの縮み代を調整することに
より所定圧力に設定される。また、第1のばね付逆止弁
22も第2のばね付逆止弁23と同様に構成され、分岐
管20の管路に形成した段部に同様の態様で配置され
る。
【0020】以上の構成により、加工中は、ポンプ12
の吐出加工液の一部を逃がして加工液供給路の圧力を設
定された所定の高圧状態に維持するリリーフ弁17の作
用により、加工液供給路が設定された例えば80kgf
/cmの高圧状態に保持されているから、動作圧力が
3kgf/cmに設定されている第1のばね付逆止弁
22と動作圧力が1kgf/cmに設定されている第
2のばね付逆止弁23は共に開状態にある。このため、
供給加工液は、スピンドル1の中空部1aの第2のばね
付逆止弁23を流通してパイプ電極5の先端開口から噴
出し、また、分岐管20の第1のばね付逆止弁22を流
通して加工液貯留槽10内に流出する。但し、第1のば
ね付逆止弁22には固定オリフィス21が直列に配設さ
れているから、第1のばね付逆止弁22を流通する加工
液の流量はそれ程多くない。このように、加工中は、ポ
ンプ12及びリリーフ弁17によって加工液供給路に送
給された所定圧力の高圧加工液をパイプ電極5の先端開
口から噴出させて加工部に供給すると共に、該高圧加工
液の小部分を固定オリフィス21を通して加工液貯留槽
10に還流させながら加工が行われる。
【0021】そして、加工が終了して、あるいはパイプ
電極の交換が必要になって電極ホルダ4を取り外す際
は、先ずポンプ12を停止する。ポンプ12を停止して
も加工液供給路は高圧状態にあるから、加工液供給路内
の加工液がパイプ電極5の先端開口から流出し続けると
共に固定オリフィス21を流通して加工液貯留槽10に
還流する。固定オリフィス21は内径がφ0.4mmに
形成されており、ポンプ12停止後、数秒で加工液供給
路の圧力が第1のばね付逆止弁22の設定圧力3kgf
/cmまで低下する。加工液供給路の残圧が3kgf
/cmまで低下すると、第1のばね付逆止弁22が閉
状態となって分岐管20の管路が閉じられる。次いで、
電極ホルダ4を取り外す。この場合、パイプ電極5の先
端開口からの加工液流出による残圧の低下は緩慢である
が、電極ホルダ4を取り外す頃には、加工液供給路に残
留していた略3kgf/cmの加工液の残圧は、3k
gf/cmよりもかなり低下しており、この3kgf
/cmより低下した加工液の噴出状態はそれ程激しく
はなく、また噴出時間も極短く、噴出加工液が周囲に飛
散するようなことはない。電極ホルダ4取り外し後、極
短時間で加工液供給路の圧力が第2のばね付逆止弁23
の設定圧力1kgf/cmまで低下し、該第2のばね
付逆止弁23は閉状態(ばね23bの弾発力により逆止
用ボール23aが段部1bの周縁に圧接した状態。図3
の状態)となり、中空部(加工液流通孔)1aが閉じら
れ、加工液供給路に加工液が1kgf/cmの圧力で
封入される。
【0022】また、放電加工を再開するため、新しいま
たは使用可能な長さのパイプ電極を装着した電極ホルダ
4を再びスピンドル1の下端部に取り付けて、ポンプ1
2の駆動を再開すると、加工液供給路の圧力が急速に上
昇し1kgf/cmを越えて第2のばね付逆止弁23
は開状態(加工液供給路の圧力により逆止用ボール23
aがばね23bの弾発力に抗して段部1bの周縁から下
方に移動した状態。図2の状態)となり、中空部(加工
液流通孔)1aの段部1bが開かれて、加工液供給路に
封入されていた加工液が該段部1bの下側の中空部1a
に流入し更にパイプ電極5の中空部を流下して、ポンプ
12の駆動を再開してから極短時間でパイプ電極5の根
元部分の中空部付近まで加工液が満たされるようにな
る。このとき、加工液供給路中の加工液中に空気が混入
されていないので、パイプ電極5から加工液が空気侵入
状態で一気に噴き出すことがない。このため加工液の外
部への飛散や、パイプ電極5の振動による曲折等のトラ
ブル発生も生じなくなる。
【0023】更に、ポンプ12の駆動継続により加工液
供給路の圧力は上昇を続け、3kgf/cmを越える
と第1のばね付逆止弁22が開状態となり、分岐管20
が開かれて供給加工液が固定オリフィス21を通って加
工液貯留槽10に還流するようになる。加工液供給路の
圧力が更に上昇を続けて、リリーフ弁17の設定圧力
(例えば80kgf/cm)を越えると、ポンプ12
の吐出加工液の一部が加工液供給路から逃がされてクー
ラ18を通って加工液貯留槽10に還流するようにな
り、以後、リリーフ弁17の作用により加工液供給路の
圧力が設定圧力に維持され、パイプ電極5の先端開口か
ら所定圧力の加工液が定常的に噴出するようになる。こ
の状態で加工電源からの電圧パルスを通電ブラシ42及
び電極ホルダ4を介してパイプ電極5に給電すると共に
被加工物6に給電して両者間に繰り返し放電パルスを発
生させ、パイプ電極5と被加工物6間に上下方向の相対
的な加工送りを与えて細穴の放電加工が行われる。
【0024】また、ポンプ12の駆動を再開してからパ
イプ電極5の先端開口から加工液が噴出するまでの時間
は、段部1bの下側の中空部1aの容積に左右されるか
ら、ばね付逆止弁23は中空部1aの下部に設けるのが
好ましい。しかし、実際のスピンドル1の電極ホルダ4
取り付け部を除いた長さは約70mm程度であるから、
ばね付逆止弁23を中空部1aの必ずしも最下部に設け
なくても、ポンプ12の駆動再開から極短時間でパイプ
電極5の先端開口から加工液が噴出するようになり、実
際上、加工液供給路の圧力がリリーフ弁17の設定圧力
にまで上昇して定常状態となれば、その時にはパイプ電
極5の先端開口から所定圧力の加工液が噴出するように
なる。
【0025】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、加工
液供給管から分岐して前記加工液貯留槽に帰還する分岐
管の管路に、設定した圧力以上で該管路を開とする第1
のばね付逆止弁と固定オリフィスとを直列に介装して、
該第1のばね付逆止弁の動作圧力を高圧で供給される加
工液の圧力よりも低い値に設定するようにしたから、加
工が終了してあるいはパイプ電極の交換のために電極ホ
ルダを取り外す際に、スピンドルの先端開口から高圧加
工液が激しく噴出して周囲に飛散することがない。ま
た、スピンドルの中空部に、設定した圧力以上で該中空
部を開とする第2のばね付逆止弁を設け、該第2のばね
付逆止弁の動作圧力を第1のばね付逆止弁の設定圧力以
下の低い値に設定するようにしたから、電極ホルダを再
びスピンドル下端部に取り付けて放電加工を再開する際
に、ポンプを駆動して加工液の供給を開始してから短時
間でパイプ電極の先端開口から所定圧力の加工液を噴出
させて、迅速に加工の再開を可能にすることから、能率
良く良好に加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置の配管構成を示す配管系
統図。
【図2】図1に於ける一部を拡大して示す縦断面図。
【図3】図1に於ける一部を拡大して示す縦断面図。
【図4】従来装置の配管構成を示す配管系統図。
【符号の説明】
1 : スピンドル 1a : 中空部 1b : 段部 2 : 加工ヘッド 3 : モータ 4 : 電極ホルダ 5 : パイプ電極 6 : 被加工物 7 : 加工槽 8 : 加工台 9 : 加工液 10 : 加工液貯留槽 11 : 清浄加工液 12 : ポンプ 13 : モータ 14 : 加工液供給管 15 : フィルタ 16 : 圧力計 17 : リリーフ弁 18 : クーラ 19 : 電磁弁 20 : 分岐管 21 : 固定オリフィス 22 : 第1のばね付逆止弁 23 : 第2のばね付逆止弁 23a: 逆止用ボール 23b: ばね押え部材 23c: 圧縮コイルばね 24 : 軸受 25 : プーリ 26 : プーリ 27 : タイミングベルト 28 : シールパイプ 29 : 固定シール 30 : オムニシール 31 : 軸受 32 : コイルばねホルダ 33 : クランパ 34 : 圧縮コイルばね 35 : 孔 36 : ボール 37 : 環状溝 38 : Oリング 39 : シリンダ機構 40 : レバー 41 : リフターツメ 42 : 通電ブラシ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細径で中空円筒状のパイプ電極を電極ホ
    ルダに固定保持させ、加工ヘッドに軸を中心とした回転
    が可能に鉛直に設けた中空円筒状のスピンドルの下端部
    に該電極ホルダを取り付け、パイプ電極先端を被加工物
    に微小間隙を介して対向させ、加工液貯留槽内の加工液
    を吸込むポンプの吐出口と前記スピンドルの中空部を加
    工液供給管により接続し、該ポンプを駆動して所定圧力
    の加工液を回転付与状態の前記スピンドル及びパイプ電
    極の中空部を通して加工部に供給しながら、パイプ電極
    と被加工物間に間欠的に電圧パルスを印加して繰り返し
    放電パルスを発生させると共に、両者間に上下方向の相
    対的な加工送りを与えて細穴の加工を行う細穴放電加工
    装置に於て、前記加工液供給管から分岐して前記加工液
    貯留槽に帰還する分岐管の管路に、設定した圧力以上で
    該管路を開とする第1のばね付逆止弁と固定オリフィス
    とを直列に介装し、前記スピンドルの中空部に、設定し
    た圧力以上で該中空部を開とする第2のばね付逆止弁を
    設けて成ることを特徴とする細穴放電加工装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のばね付逆止弁の動作圧力を前
    記加工部に供給する加工液の所定圧力よりも低い値に設
    定し、前記第2のばね付逆止弁の動作圧力を前記第1の
    ばね付逆止弁の設定圧力以下の値に設定して成ることを
    特徴とする請求項1記載の細穴放電加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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