JP2001084948A - 荷電粒子ビーム照射装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム照射装置

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JP2001084948A
JP2001084948A JP26319299A JP26319299A JP2001084948A JP 2001084948 A JP2001084948 A JP 2001084948A JP 26319299 A JP26319299 A JP 26319299A JP 26319299 A JP26319299 A JP 26319299A JP 2001084948 A JP2001084948 A JP 2001084948A
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charged particle
electron beam
diaphragm
partition
particle beam
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JP26319299A
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English (en)
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Kazuhiro Takeuchi
一浩 竹内
Yukio Kawakubo
幸雄 川久保
Tadashi Sato
忠 佐藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】荷電粒子ビーム照射装置において、真空隔壁の
メンテナンス時のビーム照射中断時間を短縮し、装置の
稼働率を向上させる。 【解決手段】荷電粒子ビーム源と被照射物のある反応器
との隔壁を可動とし、ビーム上流側にゲート弁を設け
た。また、荷電粒子ビームを停止することなく、隔壁を
移動させ、新たに隔壁を荷電粒子ビームにより穿孔し
た。 【効果】隔壁メンテナンスのための荷電粒子ビームの停
止時間が1〜2秒程度に短縮される。マルチビームの場
合には、荷電粒子ビームの停止時間が無くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造、材料
加工、廃棄物処理などに用いる荷電粒子ビーム照射装置
に係り、特に、差動排気によりで荷電粒子ビーム発生領
域と照射対象物領域との圧力差を維持しつつ、低真空側
の対象物を荷電粒子ビーム照射するに好適な、荷電粒子
ビーム照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高真空領域で発生した荷電粒子ビ
ーム、特に電子ビームを低真空領域の対象物に照射する
には、特開平9−171098号に示されるように、高真空領
域と低真空領域との間に隔壁を設け、高真空側を密封す
ることにより高真空を維持することが一般的である。隔
壁での電子ビームエネルギ損失をできるだけ小さくする
ために、隔壁の厚みは高真空領域と低真空領域との間の
圧力差に耐えられる範囲で、できるだけ薄くすることが
望ましい。しかし、電子ビームエネルギが低くなるほど
隔壁での電子ビームエネルギ損失は増大するため、数10
0keVあるいはそれ以下のエネルギの電子ビームを、隔壁
を透過させて対象物に照射することは困難になる。これ
に対して、特開平5−144716号または特開平8−222173号
などに示されるように、高真空である荷電粒子ビーム発
生領域と低真空である照射対象物の領域を、開口のある
隔壁で仕切り、差動排気により荷電粒子発生室側の高真
空を維持しつつ、隔壁でのエネルギ損失なしに開口部を
通して電子ビームを対象物に照射することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−144716号お
よび特開平8−222173号に示される従来技術では、荷電
粒子ビームを通過させる隔壁のメンテナンス機構および
方法について考慮されていない。
【0004】隔壁の微小開口部は、荷電粒子ビームから
の入熱により拡大することがあり、これにより真空排気
系への負荷が増大する。また、被照射物が腐蝕性気体で
ある場合にも隔壁のメンテナンスが必要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、隔壁と電子
源との間にゲート弁を設け、さらに、隔壁と装置外壁と
の間にシール機構を持たせ、装置を解体することなく隔
壁を可動とした。
【0006】荷電粒子ビーム照射装置において、荷電粒
子ビームを一時停止し、ゲート弁を閉じることにより、
隔壁周囲は反応器と同じ圧力となる。従って、シール機
構を介してメンテナンスすべき隔壁は容易に移動でき、
新しい隔壁を荷電粒子ビーム光路に置く。ゲート弁を開
き、荷電粒子ビームを再開する。この間、ゲート弁より
も上流側は電子ビームを発生させられる真空度を維持で
きるため、直ちに電子ビームを再放出可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例を図
1により説明する。図1は、本発明を用いた電子ビーム
照射装置の一例である。電子ビーム1は隔壁2および隔
壁3を通して被照射物4に照射される。被照射物と電子
ビーム発生装置との隔壁3には、微小開口5を設ける。
この微小開口5は、電子ビーム自身により隔壁3に穿孔
される。
【0008】隔壁3と装置壁6との間にはシール機構7
を設け、さらにその上流側にゲート弁8を設ける。電子
ビーム装置運転中、被照射物4が置かれる反応器9はほ
ぼ大気圧(760Torr)、差動排気第1段10はほぼ1Torr、
差動第2段11は0.01Torrとし、各々真空排気装置12およ
び13により差動排気する。真空排気装置12はロータリポ
ンプ、13はメカニカルブースタポンプ等が適当である。
【0009】隔壁3は、760Torrの大気圧を支えられれ
ば良く、0.1mmのステンレス板とする。
【0010】シール機構も外部大気圧760Torrに対して
1Torrを持たせれば良い。
【0011】電子ビーム照射中、ゲート弁8は開とす
る。電子ビーム軌道の揺らぎや、被照射物による腐蝕に
より、微小開口5の開口径が大きくなると、開口面積に
ほぼ比例して真空排気系12の負荷が大きくなる。微小開
口部の状況は、差動排気第1段10の真空度の低下として
間接的に計測でき、また、開口部5を直接カメラなどで
モニタしても良い。
【0012】微小開口部のメンテナンスの手順は次のよ
うにする。まず、電子ビーム1の加速電圧のスイッチを
切り、電子ビームを止める。次にゲート弁8を閉じるこ
とにより、隔壁3の上流側および下流側が大気圧とな
る。隔壁3をシール機構7で滑らせて移動させ、新しい
隔壁を電子ビーム光路におく。ゲート弁を開、電子ビー
ム加速電圧を入れ、電子ビーム自身により新たに微小開
口を穿孔し、運転を継続する。移動した隔壁3は、拡大
した微小開口5を溶接により塞ぐなどのメンテナンスを
施す。
【0013】ゲート弁は空気圧により瞬時に開閉でき、
電子ビーム加速電圧のオン/オフもスイッチで容易にで
きる。隔壁の移動は約20mmであるため、上記のすべての
動作は、スイッチ制御および隔壁駆動機構を自動化する
こにより、1〜2秒で完了することができる。これに対
して、可動機構を用いず隔壁を取り外してメンテナンス
する場合は、1時間あるいはそれ以上の作業時間を要
し、電子ビーム照射装置を停止する必要がある。従っ
て、本実施例に依れば、電子ビーム照射装置を長時間停
止する必要がなく、照射処理もほぼ連続的に実施でき、
装置の稼働率が低下しないという効果がある。
【0014】図2に、本発明の第2の実施例を示す。図
2において、電子ビーム1は隔壁3に微小開口5を穿孔
し被照射物4に照射される。隔壁3と装置壁6の間はシ
ール機構7で密封されており、ゲート弁8が電子ビーム
上流側に設置され、差動排気第1段と隔壁3側を仕切る
ことができる。隔壁3は厚さ0.1mm、幅20mmのステンレ
ス帯であり、送り出しリール14および巻き取りリール15
により移動する。
【0015】メンテナンス時、電子ビームの加速電圧を
切り、ゲート弁8を閉じ、直ちにリールにより隔壁3を
移動し、メンテナンスが必要となった微小開口5を装置
外部に移動させる。次にゲート弁8を開け、電子ビーム
の加速電圧を入れ、電子ビーム照射処理を続行する。使
用済の微小開口はそのまま廃棄し、メンテナンスせずに
新しいステンレス帯を用いる。
【0016】以上示したように、本実施例によっても、
メンテナンス時に電子ビームを停止する時間は1〜2秒
とすることが出来、電子ビーム照射処理を長時間中断す
ることなく装置を運転できるという効果がある。
【0017】さらに、図2において、シール機構7が76
0Torrと1Torrの圧力差を支えた状態で隔壁3を移動で
きる場合には、電子ビームを照射したまま、ゲート弁を
閉じることなく、ステンレス帯を移動させても良い。隔
壁3に穿孔するには固定位置において数秒以上の電子ビ
ーム照射が必要であるため、約1秒以下で隔壁を移動さ
せてもステンレス帯が貫通されることはない。従って、
本実施例に依れば、電子ビーム加速電圧のオン/オフや
ゲート弁の開閉が不要であり、メンテナンス時の制御手
順を簡略化でき、隔壁移動機構のみで迅速な隔壁メンテ
ナンスが可能になるという効果がある。
【0018】図3は、本発明の第3の実施例である、回
転型の隔壁を示す。図3において、隔壁3は回転するこ
とができる。装置壁6とシール機構7を介して一体化し
ている。電子ビームは隔壁3の微小開口5を通して照射
する。メンテナンス時には、隔壁3を回転させ、メンテ
ナンスの必要な微小開口5を装置壁6よりも外側に移動
させる。メンテナンス時の電子ビームおよびゲート弁
(図3では省略した)のオン/オフおよび開閉手順は既
に述べた実施例と同様であり、本実施例によっても、メ
ンテナンス時に電子ビームを停止する時間は1〜2秒と
することが出来、電子ビーム照射処理を中断することな
く装置を運転できるという効果がある。
【0019】図4は、本発明の第4の実施例である、マ
ルチビーム式電子ビーム照射装置である。図4におい
て、電子ビーム1a〜1bは、隔壁3a〜3bの微小開口5a〜5b
を通して、被照射物4に照射される。隔壁3a〜3bがシー
ル機構7a〜7bにより装置壁と一体化しており、上流側に
ゲート弁8a〜8bを設置する。被照射物4は移動しつつ電
子ビーム照射される。個々の隔壁3a〜3bのメンテナンス
方法は上記の第1、第2および第3の実施例と同様であ
る。本実施例では、隔壁のメンテナンスは2本の電子ビ
ームについて同時に実施する必要はなく、したがって、
一方の電子ビームをメンテナンスのために1〜2秒停止
しても、電子ビーム照射が途切れることはない。従っ
て、本実施例に依れば、電子ビーム照射を全く停止せず
に隔壁のメンテナンスが実施できるという効果がある。
【0020】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば、隔
壁メンテナンスのための荷電粒子ビーム照射の中断時間
を1〜2秒に短縮できるので、メンテナンス中もほぼ連
続的に荷電粒子ビーム照射処理を継続することができる
という効果がある。
【0021】従って、本発明による荷電粒子ビーム装置
を、排煙処理に用いる場合、荷電粒子ビーム装置メンテ
ナンスに際して排煙を出す火力発電所または焼却場の運
転を中断する必要がなく、火力発電所または焼却場設備
の稼働率が向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である可動隔壁をもつ電
子ビーム照射装置を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例である巻き取り式隔壁を
もつ電子ビーム照射装置を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例である荷電粒子ビーム照
射装置の回転型隔壁を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施例であるマルチビーム式電
子ビーム照射装置である。
【符号の説明】
1・1a・1b…電子ビーム、2…隔壁、3…隔壁、4…
被照射物、5・5a・5b…微小開口、6…装置壁、7・
7a・7b…シール機構、8・8a・8b…ゲート弁、9…
反応器、10…差動排気第1段、11…差動排気第2
段、12…真空排気装置、13…真空排気装置、14…
送り出しリール、15…巻き取りリール。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 忠 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 Fターム(参考) 5C033 KK01 KK06 KK07 KK09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビームを生成する荷電粒子源
    と、該荷電粒子ビームを引き出し加速する電極または磁
    石構造と、荷電粒子ビーム照射する対象物を入れる反応
    器と、反応器および照射対象物を仕切る隔壁からなる荷
    電粒子ビーム照射装置において、隔壁を可動としたこと
    を特徴とする荷電粒子ビーム照射装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1の荷電粒子ビーム照射装置
    において、隔壁と荷電粒子源との間にゲート弁を設け、
    隔壁と装置壁との間にシール機構を設け、荷電粒子源側
    を大気開放せずに隔壁の交換またはメンテナンスを可能
    としたことを特徴とする、荷電粒子ビーム照射装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1の荷電粒子ビーム照射装置
    において、荷電粒子ビームを停止することなく隔壁を移
    動させ、新たに荷電粒子ビームにより隔壁に穿孔するこ
    とを特徴とする、荷電粒子ビーム照射装置のメンテナン
    ス方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007089124A1 (en) * 2006-02-02 2007-08-09 Cebt Co. Ltd. Device for sustaining differential vacuum degrees for electron column
JP2008010177A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Hitachi High-Technologies Corp 環境制御型電子線装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007089124A1 (en) * 2006-02-02 2007-08-09 Cebt Co. Ltd. Device for sustaining differential vacuum degrees for electron column
US8912506B2 (en) 2006-02-02 2014-12-16 Cebt Co., Ltd. Device for sustaining differential vacuum degrees for electron column
JP2008010177A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Hitachi High-Technologies Corp 環境制御型電子線装置

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