JP2001084244A - 曲線近似方法及び装置 - Google Patents

曲線近似方法及び装置

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JP2001084244A
JP2001084244A JP20841999A JP20841999A JP2001084244A JP 2001084244 A JP2001084244 A JP 2001084244A JP 20841999 A JP20841999 A JP 20841999A JP 20841999 A JP20841999 A JP 20841999A JP 2001084244 A JP2001084244 A JP 2001084244A
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Kazuo Toraichi
和男 寅市
Koichi Wada
耕一 和田
Motoko Obata
茂都子 小畑
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FLUENCY KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない演算量によって自由曲線を高精度に近
似する近似関数を短時間に求めることができるようにす
る。 【解決手段】 ドットマトリクス上の複数のドット列に
よって表される曲線を、有限回微分可能であって有限台
の値を有する標本化関数であって、標本位置t=0で
1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0以外の値を
有する標本化関数で近似する。この標本化関数を用いる
ことによって、従来から知られているsinc関数と称
される標本化関数と同様に、その近似される曲線の位置
の値をそのまま係数として使用することができる。標本
化関数が標本位置t=0で1、t=±1,±2で0、こ
れ以外のtで0以外の値を有する有限台の関数なので、
sinc関数を用いる場合に生じていた打ち切り誤差が
なくなり、処理の精度が大幅に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、文字フォントやイ
ラスト等を二次元的に表した図形に含まれる曲線部分を
数次の区分多項式によって近似する曲線近似方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷機器やワープロ等に使用される文字
フォントは形状の規定された文字の集合であるが、自在
に縮小拡大して利用しようとする場合には文字フォント
を二次元的な形状そのものではなく抽象的なデータとし
て記憶しておく必要がある。文字フォントのような二次
元情報を抽象的なデータとして記憶する場合に、従来
は、文字を表す主要な輪郭線を直線や円弧等の関数によ
って近似して、その輪郭線の始点の座標と直線、円弧等
の関数を記憶する方法が考えられていた。
【0003】例えば、特開平6−83952号公報に開
示された「文字データ入力出力装置と入力出力方法」
は、ドットマトリクスで構成された文字フォントから二
次元座標で表現された離散的なデータの集合体である1
ドット幅の輪郭点列を求め、この輪郭点列の二次元座標
を独立変数tを用いて一次元座標に変換して、その輪郭
点列の接合点を求め、この接合点間を直線、円弧、自由
曲線で近似して、近似関数のパラメータと接合点の座標
を記憶していた。上述したような方法によれば、始点と
近似関数のパラメータのみによって文字フォントやイラ
スト等の二次元情報又は三次元情報を記憶し再現するこ
とができると共にそのデータ量も大幅に圧縮できるとい
う優れた利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した
「文字データ入力出力装置と入力出力方法」は、輪郭線
を近似する近似関数を求める場合に、2次のフルーエン
シ関数の次元数(その近似される区間にいくつの標本点
データを設定して近似するのかを示すものであり、分割
数とも呼ぶ)を徐々に増加していき、元の輪郭点列デー
タに対する近似関数の近似精度すなわち最小二乗法によ
って評価される誤差が最小となるという条件に基づいて
立式したフルーエンシ関数の係数を変数とする連立方程
式を導き、この連立方程式を解くことにより近似関数を
構成するフルーエンシ関数の係数を求めて、最終的に近
似関数を決定していた。しかし、この方法では連立方程
式を解く際に行列式の計算等を行う必要があるため処理
が複雑になり、近似関数を求めるための演算に多大の時
間を要するという問題があった。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、少ない演算量によって自由
曲線を高精度に近似する近似関数を短時間に求めること
のできる曲線近似方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された本
発明に係る曲線近似方法は、ドットマトリクス上の複数
のドット列によって表される曲線を、有限回微分可能で
あって有限台の値を有する標本化関数であって、標本位
置t=0で1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0
以外の値を有する標本化関数に基づいて近似するもので
ある。従来の技術で説明した「文字データ入力出力装置
と入力出力方法」において使用されるフルーエンシ関数
は、全区間に渡って正の値を取るものである。そのため
に、フルーエンシ関数の係数を変数とする連立方程式を
導き、この連立方程式を解くことにより近似関数を構成
するフルーエンシ関数の係数を求めて、最終的に近似関
数を決定していたために、演算に多大の時間を要すると
いう問題を有していた。しかしながら、この発明に係る
曲線近似方法では、フルーエンシ関数として標本位置t
=0で1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0以外
の値を有する標本化関数を用いることによって、従来の
ようにフルーエンシ関数の係数を求める必要はなく、従
来から知られているsinc関数と称される標本化関数
と同様に、その近似される曲線の位置の値をそのまま係
数として使用することができる。ここで、有限台とは、
関数の値が局所的な領域で0以外の有限の値を有し、そ
れ以外の領域では0となる場合、すなわち、標本位置t
=0で1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0以外
の値を有することを意味する。従って、有限台の関数を
使用している関係上、sinc関数を用いる場合に生じ
ていた打ち切り誤差がなくなり、処理の精度も大幅に向
上させることができる。
【0007】請求項2に記載された本発明に係る曲線近
似方法は、前記請求項1に記載された曲線近似方法の一
実施態様として、前記複数のドット列によって表される
曲線のx方向及びy方向のそれぞれの値を媒介変数tを
用いて変数tに対して多値を取らないような曲線に変換
し、変換後の曲線を前記標本化関数で近似するようにし
たものである。曲線がドットマトリクス上の複数のドッ
トによって構成されている場合、その曲線が変数に対し
て多値を取らない一次元的な単純な曲線で構成される場
合にはそのまま近似を行える。しかしながら、その曲線
が変数に対して多値を取る場合、標本化関数を適用する
ことができない。従って、この発明では、ドット列によ
って表される曲線を媒介変数を用いて変数tに対して多
値を取らない曲線に変換し、変換後の曲線に対して前述
のような標本化関数を用いて近似を行うようにした。
【0008】請求項3に記載された本発明に係る曲線近
似方法は、前記請求項1または2に記載された曲線近似
方法の一実施態様として、次元数をn、前記曲線の両端
の間隔をmとした場合に、標本間隔がm/nであって、
標本位置t=0で1、t=±n/4,±n/2で0、こ
れ以外のtで0以外の値を有する標本化関数を用いて、
前記曲線の両端位置、前記両端位置から前記曲線の外側
にm/n離れた位置、及び前記曲線内であっていずれか
一方の端からm/n個の整数倍の位置をそれぞれの標本
位置とし、前記両端位置及び前記内側位置における標本
値にはその位置における値を適用し、前記外側位置にお
ける標本値には前記両端位置の値であって当該位置から
遠い方の値を適用するようにしたものである。この発明
では、次元数に応じて標本化関数がどのように適用され
るのかを具体的に限定した。例えば、次元数が1の場合
には、曲線の両端位置と、その両外側の合計4つの位置
に標本化関数が適用される。次元数が2の場合には、曲
線の両端位置と、その外側の2つの位置と、曲線の中央
位置の5つの位置に標本化関数が適用される。すなわ
ち、次元数が2の場合には曲線を2等分割した位置、次
元数が3の場合には曲線を3等分割した位置、という具
合に次元数に応じた分割位置に標本化関数が適用され
る。また、曲線の外側に標本化関数を適用した場合に、
対応するデータが存在しないことを想定し、その場合の
値を具体的に限定した。
【0009】請求項4に記載された本発明に係る曲線近
似方法は、前記請求項1に記載された曲線近似方法の一
実施態様として、前記標本化関数を、全域が1回だけ微
分可能であって有限台の値を有するようにしたものであ
る。これは、近似しようとする曲線が滑らかに変化する
ので、標本化関数も微分可能性が必要となる。しかしな
がら、その微分回数は必ずしも無限回である必要なく、
むしろ一回だけ微分可能であれば十分に曲線を近似する
ことができ、演算時間の短縮化も図ることができるので
好ましい。
【0010】請求項5に記載された本発明に係る曲線近
似方法は、前記請求項4に記載された曲線近似方法の一
実施態様として、前記標本化関数を、−2≦t<−3/
2については(−t2−4t−4)/4で、−3/2≦
t<−1については(3t2+8t+5)/4で、−1
≦t<−1/2については(5t2+12t+7)/4
で、−1/2≦t<1/2については(−7t2+4)
/4で、1/2≦t<1については(5t2−12t+
7)/4で、1≦t<3/2については(3t2−8t
+5)/4で、3/2≦t<2については(−t2+4
t−4)/4で定義されるようにしたものである。これ
は、有限回微分可能であって有限台の値を有する標本化
関数であって、標本位置t=0で1、t=±1,±2で
0、これ以外のtで0以外の値を有する標本化関数を具
体的に限定したものである。
【0011】請求項6に記載された本発明に係る曲線近
似装置は、ドットマトリクス上の複数のドット列によっ
て表される曲線に関する離散データ列を保持する離散デ
ータ保持手段と、前記離散データ保持手段から出力され
た離散データ列が入力され、この離散データ列を近似す
るための近似関数の元となる有限回微分可能であって有
限台の値を有する標本化関数であって、標本位置t=0
で1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0以外の値
を有する標本化関数の標本位置及び標本値を、否定信号
に対応した次元数に基づいて生成する標本値生成手段
と、前記標本値生成手段から出力される前記標本位置及
び前記標本値に基づいて標本化関数を発生する標本化関
数発生手段と、前記標本化関数発生手段から出力される
前記標本化関数に対して畳み込み演算を行い、近似曲線
を発生する畳み込み演算手段と、前記変数変換手段から
出力される各離散データ列の値と、畳み込み演算手段か
ら出力される近似曲線の値とを比較し、その誤差が許容
誤差未満であると判断した場合には、標本値生成手段か
ら出力される前記次元数と、その次元数によって算出さ
れた前記標本位置における係数すなわち標本値とを近似
曲線のデータとして出力し、前記誤差が許容誤差よりも
大きいと判定した場合には、その結果を示す前記否定信
号を標本値生成手段にフィードバックする近似精度判定
手段とを含んで構成されるものである。この発明は、請
求項1に記載された曲線近似方法を実現する装置発明に
関するものである。
【0012】請求項7から請求項10までに記載された
曲線近似装置は、前記請求項2から請求項4までに記載
された曲線近似方法に対応したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の曲線近似方法を適
用した一実施の形態に係る近似関数演算装置の詳細につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の
形態に係る近似関数演算装置の概略構成を示すブロック
図である。この近似関数演算装置は、二次元空間上に配
置された離散的なデータ列として表される曲線を近似す
る近似関数を演算するものであり、離散データ保持部1
0、変数変換部20、標本値生成部30、標本化関数発
生部40、畳み込み演算部50、近似精度判定部60を
含んで構成される。上述した離散データ保持部10が離
散データ保持手段に、変数変換部20が変数変換手段
に、標本値生成部30が標本値生成手段に、標本化関数
発生部40が標本化関数発生手段に、畳み込み演算部5
0が畳み込み演算手段に、近似精度判定部60が近似精
度判定手段にそれぞれ対応する。
【0014】以下、二次元空間上の離散データ列とし
て、ドットマトリクスで構成された文字フォントから抽
出された輪郭点列を考慮して説明を行う。
【0015】離散データ保持部10は、入力される輪郭
点列を保持するものである。一般的に文字フォントは、
輪郭線を直線、円弧及び自由曲線で近似することにより
データ量が大幅に圧縮されている。従って、離散データ
保持部10には、直線や円弧等により精度よく近似する
ことが不可能であり、自由曲線で近似されるべきと判断
された輪郭点列のみが入力されているものとして説明す
る。
【0016】例えば、図3に示すようなゴシック体の
「あ」という文字が80×80メッシュのドットマトリ
クスデータとして取り込まれたとする。取り込まれた画
像データに基づいて近傍概念を3×3として構成される
8連結で輪郭となる点を追跡することによって、図3に
示すような離散データで構成される輪郭点列{(xi1,
i1)}n1 i1=1が抽出される。図4は、図3のドットマ
トリクスデータの輪郭点t1から輪郭点t140までに
相当する部分(文字「あ」の右上部分)を拡大して示し
た図である。この図において、輪郭点t10,t20,
・・・のように10個毎の輪郭点について符号を付して
示し、その中間に位置する輪郭点については省略するの
で、符号の付していない輪郭点についても符号が付して
あるものとして説明する。離散データ保持部10は、図
4における輪郭点列t25〜t61を自由曲線で近似さ
れるべきと判断し、保持しているものとして説明する。
【0017】変数変換部20は、離散データ保持部10
から出力される輪郭点列{(xi1,yi1)}n1 i1=1に対
して、共通の媒介変数tを対応させることによって変数
変換を行い、その変数変換されたデータを標本値生成部
30及び近似精度判定部60に出力する。図5は、図4
の各輪郭点t1〜t140について、輪郭点列の番号を
媒介変数tとし、輪郭点t1を原点とした場合における
ドットマトリスデータの各輪郭点のx方向及びy方向に
おける位置データをそれぞれ縦軸に示したものである。
なお、図4において、x軸の正方向は輪郭点t1から輪
郭点t2に向かう方向であり、y軸の正方向は輪郭点t
10から輪郭点t11に向かう方向である。変数変換部
20は輪郭点列の番号を媒介変数tとすることによっ
て、図4に示すような輪郭点列{(xi3,yi3)}n3 i3=1
から構成される2次元平面上の複雑な曲線を、図5のよ
うな1次元平面上の単純な輪郭点列{(ti3,xi3)}n3
i3、{(ti3,yi3)}n3 i3に変換する。なお、図5は輪
郭点t1〜t140を変数変換した場合を示している
が、離散データ保持部10に保持されている輪郭点列t
25〜t61に対応する区間だけが変数変換され、標本
値生成部30及び近似精度判定部60に出力される。
【0018】標本値生成部30は、変数変換部20によ
って変数変換された輪郭点列が入力され、この輪郭点列
を近似するための近似関数の元となる2次の区分多項式
の標本位置及びその標本値を次元数に基づいて算出し、
標本化関数発生部40及び近似精度判定部60に出力す
る。標本化関数発生部40は、標本値生成部30から出
力される標本位置及びその標本値に基づいて標本化関数
を発生し、畳み込み演算部50に出力する。畳み込み演
算部50は、標本化関数発生部40から出力される標本
化関数に対して畳み込み演算を行い、近似曲線S
x(t)、Sy(t)を近似精度判定部60に出力する。
近似精度判定部60は、変数変換部20から出力される
各輪郭点列の位置データと、畳み込み演算部50から出
力される近似曲線Sx(t)、Sy(t)とを比較し、位
置データと、近似曲線Sx(t),Sy(t)との誤差が
共に許容誤差(0.9)未満であるか否かを判断する。
近似精度判定部60は、両方の誤差が許容誤差未満であ
ると判定した場合には、標本値生成部30から出力され
る次元数と、その次元数によって算出された標本位置に
おける係数すなわち標本値(位置データ)とを近似曲線
のデータとして出力する。なお、近似関数判定部60
は、位置データと、近似曲線Sx(t),Sy(t)との
誤差が許容誤差よりも大きいと判定した場合には、その
結果を示す否定信号NGを標本値生成部30にフィード
バックする。標本値生成部30は、近似精度判定部60
から出力される否定信号NGを入力したら、標本化関数
の次元数を一だけ増加し、その次元数に基づいた標本位
置及び標本値を標本化関数発生部40及び近似精度判定
部60に出力する。このようにして、近似関数演算装置
は、変数変換部20から出力される各輪郭点列の位置デ
ータと、畳み込み演算部50から出力される近似曲線S
x(t)、Sy(t)との誤差が許容誤差(0.9)未満
になるまで、次元数を順次増加させ、近似精度が高い近
似曲線を生成する。
【0019】この実施の形態では、輪郭点列{(ti3,
i3)}n3 i3、{(ti3,yi3)}n3 i3を近似するための
二次の区分的多項式として、フルーエンシ関数を用い
る。フルーエンシ関数は、有限回微分可能であって有限
台の値を有する標本化関数H(t)である。具体的に
は、この標本化関数H(t)は、3階Bスプライン関数
をF(t)としたときに、 H(t)=−F(t+1/2)/4+F(t)−F(t
−1/2)/4 で求めることができるものである。
【0020】図6は、この標本化関数H(t)の説明図
である。図6に示す標本化関数H(t)は、微分可能性
に着目した有限台の関数であり、全域で1回だけ微分可
能であって、横軸に沿った標本位置tが−2から+2の
ときに0以外の有限な値を有する有限台の関数である。
また、この標本化関数H(t)は、t=0の標本点のみ
で1となり、t=±1,±2において0になるという特
徴を有する。しかも、この標本化関数H(t)は、t=
±2において0に収束する。従って、このような関数H
(t)を用いて、輪郭点列の近似を行うことにより、演
算量が少なく、しかも精度の高い近似を行うことができ
る。
【0021】上述の3階Bスプライン関数F(t)は、 (4t2+12t+9)/4 ;−3/2≦t<−1/2 −2t2+3/2 ;−1/2≦t<1/2 (4t2−12t+9)/4 ;1/2≦t<3/2 で表すことができる。このような二次関数による区分多
項式によって上述した標本化関数の演算を行うことがで
きる。
【0022】また、3階Bスプライン関数F(t)を用
いて標本化関数H(t)を定義したが、次のような二次
の区分多項式を用いて標本化関数H(t)を等価的に表
すこともできる。
【0023】 (−t2−4t−4)/4 ;−2≦t<−3/2 (3t2+8t+5)/4 ;−3/2≦t<−1 (5t2+12t+7)/4 ;−1≦t<−1/2 (−7t2+4)/4 ;−1/2≦t<1/2 (5t2−12t+7)/4 ;1/2≦t<1 (3t2−8t+5)/4 ;1≦t<3/2 (−t2+4t−4)/4 ;3/2≦t<2 図7及び図8は、図1の近似関数演算装置を構成する標
本値生成部30、標本化関数発生部40、畳み込み演算
部50及び近似精度判定部60が図5に示したy方向の
輪郭点列t25〜t61の区間について上述の区分多項
式を用いた近似処理を行う場合の具体な動作概念を示す
図である。図7及び図8において、輪郭点列t25〜t
61のy方向の値は、図5に示したものと同じであり、
輪郭点t1を原点とした場合におけるドットマトリスデ
ータの各輪郭点のy方向における位置データで表され
る。図7及び図8において、輪郭点列t25〜t61
は、t25〜t28では16、t29〜t39では1
5、t40〜47では14、t48〜t53では13、
t54〜61の間では徐々に1ずつ増加し、最終的にt
61で21となるような37個の位置データ群で構成さ
れる。
【0024】図1の近似関数演算装置は、このような位
置データ群によって構成される輪郭点列の凹凸を全点に
わたって高精度に近似するために、畳み込み演算部50
から出力される近似曲線の最大値誤差εが所定の許容誤
差値(例えば0.9)より小さくなるまで、上記フルー
エンシ関数系の次元数を一つずつ増加していき、近似関
数を決定する。
【0025】まず、標本値生成部30は、図7(a)に
示すように、輪郭点列t25〜t61の両端に位置する
輪郭点t25,t61の位置データと、次元数1に基づ
いた標本位置及びその標本値とを標本化関数発生部40
及び近似精度判定部60に出力する。すなわち、次元数
が1で、輪郭点列t25〜t61間の間隔は輪郭点で3
6個分に相当するので、輪郭点列t25〜t61間は標
本間隔36の標本化関数H1を用いて近似されることに
なる。従って、標本値生成部30は、区間内のデータが
周期的に繰り返されるものとして、輪郭点列t25の左
側に36個離れた輪郭点taに輪郭点t61と同じ位置
データが、輪郭点t61の右側に36個離れた輪郭点t
bに輪郭点t25と同じ位置データがそれぞれ存在する
ものとして、4つの輪郭点ta、t25、t61、tb
を標本位置、これらの位置データを標本値として、標本
化関数発生部40に出力する。
【0026】標本化関数発生部40は、標本値生成部3
0から出力された輪郭点ta、t25、t61、tbと
これらの位置データに基づいて各輪郭点における標本化
関数を求める。すなわち、輪郭点t25,tbにおける
標本化関数Y1(t25),Y1(tb)は、標本間隔3
6の標本化関数H1(t)に位置データ16を乗じた1
6×H1(t)であり、輪郭点ta,t61における標
本化関数Y1(ta),Y1(t61)は、位置データ2
1を乗じた21×H1(t)である。従って、標本化関
数発生部40は、これらの4つの標本化関数Y1(t
a),Y1(t25),Y1(t61),Y1(tb)を
畳み込み演算部50に出力する。
【0027】畳み込み演算部50は、これらの4つの標
本化関数Y1(ta),Y1(t25),Y1(t6
1),Y1(tb)を畳み込むことによって、輪郭点t
25〜t61間を図7(a)に示すような近似曲線Sy
1で近似する。この近似曲線Sy1は近似精度判定部6
0に出力される。
【0028】近似精度判定部60は、各輪郭点列t25
〜t61の位置データと近似曲線Sy1とを比較し、両
者の誤差を算出する。図7(a)の場合、近似精度判定
部60は、近似曲線Sy1と各位置データとの間の誤差
が許容誤差(0.9)よりも明らかに大きいと判定し、
その判定結果である否定信号NGを標本値生成部30に
フィードバックする。
【0029】上述のように次元数が1の場合には、輪郭
点ta、t25、t61、tbの4つの輪郭点に、隣り
合う輪郭点間の間隔と等しい標本間隔36の標本化関数
1(ta),Y1(t25),Y1(t61),Y1(t
b)を適用することによって近似曲線Sy1が得られ
る。しかしながら、この近似曲線Sy1では、輪郭点列
t25〜t61を十分に近似することができないので、
標本化関数の次元数(分割数)を一つ増加させて、次元
数(分割数)が2の場合について、標本値生成部30、
標本化関数発生部40及び畳み込み演算部50は同様の
処理を行って近似曲線Sy2を求める。
【0030】標本値生成部30は、図7(b)に示すよ
うに、輪郭点列t25〜t61の両端に位置する輪郭点
t25,t61の位置データ及び次元数2に基づいた標
本位置及びその標本値を標本化関数発生部40及び近似
精度判定部60に出力する。なお、図7(b)、図8
(a),図8(b)は、図7(a)に対して縦横の比率
を2倍で示してある。今回は、次元数が2なので、輪郭
点列t25〜t61間は標本間隔18(=36/2)の
標本化関数H2を用いて近似される。ここで、標本間隔
18は輪郭点列t25〜t61間を次元数2で除した値
である。標本値生成部30は、区間内のデータが周期的
に繰り返されるものとして、輪郭点列t25の左側に1
8個離れた輪郭点tcに輪郭点t61と同じ位置データ
が、輪郭点t61の右側に18個離れた輪郭点tdに輪
郭点t25と同じ位置データがそれぞれ存在するものと
し、4つの輪郭点tc、t25、t61、tdを標本位
置、これらの位置データを標本値とする。さらに、標本
値生成部30は次元数が2なので、輪郭点列t25〜t
61間を次元数2で分割した位置、すなわち輪郭点t2
5〜t61の中間に位置する輪郭点t43を標本位置、
その位置データを標本値とする。すなわち、標本値生成
部30は、5つの輪郭点tc、t25、t43、t6
1、tdを標本位置、これらの位置データを標本値とし
て、標本化関数発生部40に出力する。
【0031】標本化関数発生部40は、標本値生成部3
0から出力された輪郭点tc、t25、t43、t6
1、tdとこれらの位置データに基づいて各輪郭点にお
ける標本化関数を求める。すなわち、輪郭点t25,t
dにおける標本化関数Y2(t25),Y2(td)は、
標本間隔18の標本化関数H2(t)に位置データ16
を乗じた16×H2(t)であり、輪郭点tc,t61
における標本化関数Y2(tc),Y2(t61)は、位
置データ21を乗じた21×H2(t)であり、輪郭点
t43における標本化関数Y2(t43)は、位置デー
タ14を乗じた14×H2(t)である。従って、標本
化関数発生部40は、これらの5つの標本化関数Y
2(tc),Y2(t25),Y2(t43),Y2(t6
1),Y2(td)を畳み込み演算部50に出力する。
【0032】畳み込み演算部50は、これらの5つの標
本化関数Y2(tc),Y2(t25),Y2(t4
3),Y2(t61),Y2(td)を畳み込むことによ
って、輪郭点t25〜t61間を図7(b)に示すよう
な近似曲線Sy2で近似する。この近似曲線Sy2は近
似精度判定部60に出力される。
【0033】近似精度判定部60は、各輪郭点列t25
〜t61の位置データと近似曲線Sy2とを比較し、両
者の誤差を算出する。図7(b)の場合、近似精度判定
部60は、輪郭点列t47〜t60の位置データと近似
曲線Sy2との間の誤差が許容誤差(0.9)よりも大
きいと判定し、その判定結果である否定信号NGを標本
値生成部30にフィードバックする。
【0034】再度、否定信号NGを入力した標本値生成
部30は、図8(a)に示すように、輪郭点列t25〜
t61の両端に位置する輪郭点t25,t61の位置デ
ータと、次元数3に基づいた標本位置及びその標本値と
を標本化関数発生部40及び近似精度判定部60に出力
する。今度は、次元数が3なので、輪郭点列t25〜t
61間は標本間隔12(=36/3)の標本化関数H3
を用いて近似される。ここで、標本間隔12は輪郭点列
t25〜t61間を次元数3で除した値である。標本値
生成部30は、区間内のデータが周期的に繰り返される
ものとして、輪郭点列t25の左側に12個離れた輪郭
点teに輪郭点t61と同じ位置データが、輪郭点t6
1の右側に12個離れた輪郭点tfに輪郭点t25と同
じ位置データがそれぞれ存在するものとし、4つの輪郭
点te、t25、t61、tfを標本位置、これらの位
置データを標本値とする。さらに、標本値生成部30は
次元数が3なので、輪郭点列t25〜t61間を次元数
3で分割した位置、すなわち輪郭点t25の右側に12
個離れた輪郭点t37及び輪郭点t61の左側に12個
離れた輪郭点t49を標本位置、その位置データを標本
値とする。標本値生成部30は、6つの輪郭点te、t
25、t37、t49、t61、tfを標本位置、これ
らの位置データを標本値として、標本化関数発生部40
に出力する。
【0035】標本化関数発生部40は、標本値生成部3
0から出力された輪郭点te、t25、t37、t4
9、t61、tfとこれらの位置データに基づいて各輪
郭点における標本化関数を求める。輪郭点t25,tf
における標本化関数Y3(t25),Y3(tf)は標本
間隔12の標本化関数H3(t)に位置データ16を乗
じた16×H3(t)であり、輪郭点te,t61にお
ける標本化関数Y3(te),Y3(t61)は位置デー
タ21を乗じた21×H3(t)であり、輪郭点t37
における標本化関数Y3(t37)は位置データ15を
乗じた15×H3(t)であり、輪郭点t49における
標本化関数Y3(t49)は位置データ13を乗じた1
3×H3(t)である。従って、標本化関数発生部40
は、これらの6つの標本化関数Y3(te),Y3(t2
5),Y3(t37),Y3(t49),Y3(t6
1),Y3(tf)を畳み込み演算部50に出力する。
【0036】畳み込み演算部50は、これらの6つの標
本化関数Y3(te),Y3(t25),Y3(t3
7),Y3(t49),Y3(t61),Y3(tf)を
畳み込むことによって、輪郭点t25〜t61間を図8
(a)に示すような近似曲線Sy3で近似する。この近
似曲線Sy3は近似精度判定部60に出力される。
【0037】近似精度判定部60は、各輪郭点列t25
〜t61の位置データと近似曲線Sy3とを比較し、両
者の誤差を算出する。図8(a)の場合、近似精度判定
部60は、輪郭点列t51〜t56付近の位置データと
近似曲線Sy3との間の誤差が許容誤差(0.9)より
も大きいと判定し、その判定結果である信号NGを標本
値生成部30にフィードバックする。
【0038】3度目の否定信号NGを入力した標本値生
成部30は、図8(b)に示すように、輪郭点列t25
〜t61の両端に位置する輪郭点t25,t61の位置
データと、次元数4に基づいた標本位置及びその標本値
とを標本化関数発生部40及び近似精度判定部60に出
力する。次元数が4なので、輪郭点列t25〜t61間
は標本間隔9(=36/4)の標本化関数H4を用いて
近似される。標本値生成部30は、輪郭点列t25の左
側に9個離れた輪郭点tgに輪郭点t61と同じ位置デ
ータが、輪郭点t61の右側に9個離れた輪郭点thに
輪郭点t25と同じ位置データがそれぞれ存在するもの
とし、4つの輪郭点tg,t25,t61,thを標本
位置、これらの位置データを標本値とする。次元数が4
なので、標本値生成部30は輪郭点列t25〜t61間
を次元数4で分割した位置、すなわち輪郭点t25の右
側に9,18,27個離れた輪郭点t34,t43,t
52を標本位置、これらの位置データを標本値とする。
標本値生成部30は、7つの輪郭点tg,t25,t3
4,t43,t52,t61,thを標本位置、これら
の位置データを標本値として、標本化関数発生部40に
出力する。
【0039】標本化関数発生部40は、標本値生成部3
0から出力された輪郭点tg,t25,t34,t4
3,t52,t61,thとこれらの位置データに基づ
いて各輪郭点における標本化関数を求める。輪郭点t2
5,tgにおける標本化関数Y 4(t25),Y4(t
h)は標本間隔9の標本化関数H4(t)に位置データ
16を乗じた16×H4(t)であり、輪郭点tg,t
61における標本化関数Y4(tg),Y4(t61)は
位置データ21を乗じた21×H4(t)であり、輪郭
点t34における標本化関数Y4(t34)は位置デー
タ15を乗じた15×H4(t)であり、輪郭点t43
における標本化関数Y4(t43)は位置データ14を
乗じた14×H4(t)であり、輪郭点t52における
標本化関数Y4(t52)は位置データ13を乗じた1
3×H4(t)である。従って、標本化関数発生部40
は、これらの7つの標本化関数Y4(tg),Y4(t2
5),Y4(t34),Y4(t43),Y4(t5
2),Y4(t61),Y4(tf)を畳み込み演算部5
0に出力する。
【0040】畳み込み演算部50は、これらの7つの標
本化関数Y4(tg),Y4(t25),Y4(t3
4),Y4(t43),Y4(t52),Y4(t6
1),Y4(th)を畳み込むことによって、輪郭点t
25〜t61間を図8(b)に示すような近似曲線Sy
4で近似する。
【0041】近似精度判定部60は、各輪郭点列t25
〜t61の位置データと近似曲線Sy4とを比較し、両
者の誤差を算出する。図8(b)の場合、近似精度判定
部60は、輪郭点列t25〜t61の各位置データと近
似曲線Sy4との間の最大値誤差εが許容誤差(0.
9)よりも小さいと判定する。故に、図6に示したy方
向の輪郭点列t25〜t61は、次元数(分割数)4の
標本化関数H4(t)によって正確に近似されたことに
なる。
【0042】なお、上述の説明では、変数変換部20か
ら出力された輪郭点列{(ti3,yi 3)}n3 i3について説
明したが、輪郭点列{(ti3,xi3)}n3 i3についても同
様の処理が行われる。そして、各輪郭点列t25〜t6
1の位置データと近似曲線Sx4とを比較し、輪郭点列
t25〜t61の各位置データと近似曲線Sy4との間
の最大値誤差εが許容誤差(0.9)よりも小さいと判
定された場合には、図6に示したx方向の輪郭点列t2
5〜t61も次元数(分割数)4の標本化関数H
4(t)によって正確に近似されたことになる。そし
て、近似精度判定部60は、標本値生成部30から出力
される次元数と、輪郭点数(区間の幅、大きさ又は元デ
ータの数など)及びその次元数によって算出された各分
割位置(近似曲線の両端データも含む)となった標本位
置における標本値(位置データ)を近似曲線の係数とし
て出力する。例えば、上述のようにして求められた輪郭
点列t25〜t61のy方向の近似曲線Sy(t)につ
いては、分割数として4、輪郭点数として36、輪郭点
t25の位置データとして16、輪郭点t61の位置デ
ータとして21、輪郭点t34の位置データとして1
5、輪郭点t43の位置データとして14、輪郭点t5
2の位置データとして13がそれぞれ出力されることに
なる。
【0043】なお、上述の説明の中で輪郭点列t25〜
t61は、輪郭点の数が36なので、次元数(分割数)
が2〜4であっても、それぞれの分割位置と輪郭点の位
置とが互いに一致するようになっている。すなわち、輪
郭点の数が分割数によって割り切れる。しかしながら、
輪郭点列t25〜t61の場合に次元数(分割数)が5
であったり、輪郭点列を構成する輪郭点の数が次元数
(分割数)で分割できなかったりして、分割位置と輪郭
点の位置とが一致しない(分割位置に輪郭点が存在しな
い)場合には、その分割位置に対応するデータをその両
側の2個の輪郭点の位置データを用いて前述のフルーエ
ンシ関数で補間し、その分割位置のデータとして補間後
のデータを用いるようにすればよい。
【0044】次元数5で輪郭点列t25〜t61の区間
を分割すると、一区間の大きさは7.2(=36/5)
となり、t32.2,t39.4,t46.6,t5
3.8が標本位置となるが、この標本位置に対応する位
置データは存在しない。そこで、これらの各標本位置の
両側の輪郭点の位置データを用いてフルーエンシ関数で
補間を行う。図9は、標本位置39.4の両側の輪郭点
t38,t39,t40,t41の位置データ(標本
値)を用いてフルーエンシ関数を用いて、その標本位置
39.4の補間された位置データ(標本値)を求める場
合の具体例を示す図である。なお、図9において、位置
データ(標本値)の大きさを示す縦軸は縮小して示して
ある。輪郭点t39の位置データ(標本値)は15であ
り、輪郭点t40の位置データ(標本値)は14であ
る。輪郭点t39とt40との間隔は1なので、標本間
隔1のフルーエンシ関数を用いて、補間処理を行う。こ
の補間処理は、4つの輪郭点t38,t39,t40、
t41を標本位置、これらの位置データを標本値とし
て、標本間隔1のフルーエンシ関数を用いて、輪郭点t
39とt40との間を補間する補間関数を算出する。輪
郭点t38,t39における標本化関数Y(t38),
Y(t39)は、標本間隔1の標本化関数H(t)に位
置データ(標本値)15を乗じた15×H(t)であ
り、輪郭点t40,t41における標本化関数Y(t4
0),Y(t41)は、位置データ(標本値)14を乗
じた14×H(t)である。これらの4つの標本化関数
Y(t38),Y(t39),Y(t40),Y(t4
1)を畳み込み演算処理することによって、図9に示す
ような輪郭点t39とt40との間を補間する補間曲線
Shが得られる。この補間曲線Shに基づいて標本位置
t39.4における位置データ(標本値)Phを算出す
る。
【0045】なお、フルーエンシ関数で補間する代わり
に、直線補間を行ってもよいことはいうまでもない。ま
た、分割位置に対応する輪郭点が存在しない場合には、
両端の輪郭点(一方又は両方)を適宜ずらして分割位置
に輪郭点が存在するようにしてもよい。例えば、輪郭点
列t1〜t10のように輪郭点の数が10個の場合に、
次元数(分割数)を2とすると、分割位置はt5とt6
のちょうど真ん中になり、この位置には輪郭点が存在し
ない。従って、このような場合には、輪郭点列t1〜t
9に対して次元数(分割数)2を採用して、輪郭点t4
を分割位置として近似処理を行えばよい。そして、輪郭
点t9とt10との間は、図9のようにフルーエンシ関
数によって補間すればよい。
【0046】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実
施が可能である。例えば、上述の実施の形態では、標本
化関数を全域で1回だけ微分可能な有限台の関数とした
が、微分可能回数を2回以上に設定してもよい。また、
図7に示すように、本実施の形態の標本化関数は、t=
±2で収束するようにしたが、t=±3以上で0に収束
するようにしてもよい。
【0047】なお、上述の実施の形態では、離散データ
保持部10に、直線や円弧等により精度よく近似するこ
とが不可能であり、自由曲線で近似されるべきと判断さ
れた輪郭点列のみが入力される場合について説明した
が、なんらこれに限定されるものではなく、離散データ
保持部10に直線や円弧等の区別なく曲線近似したいデ
ータを入力してもよいことは言うまでもない。
【0048】上述の実施の形態では、80×80メッシ
ュのドットマトリクスデータによって構成される離散デ
ータ曲線を近似する場合について説明したが、これは一
例であり、メッシュの数を大きくすればするほど、自由
曲線の近似精度を向上できることは言うまでもない。
【0049】上述の実施の形態では、変数変換部20を
用いて離散データ保持部10から出力される輪郭点列
{(xi1,yi1)}n1 i1=1を共通の媒介変数tを対応さ
せることによって変数変換を行う場合について説明した
が、離散データ保持部10から図5のような、変数に対
して多値を取らないような輪郭点列が出力される場合に
は、変数変換部20は省略してもよい。
【0050】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、少な
い演算量によって自由曲線を高精度に近似する近似関数
を短時間に求めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る近似関数演算装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】取り込まれる文字の一例を示す図である。
【図3】取り込まれた文字を80×80メッシュのドッ
トマトリクスデータで示す図である。
【図4】図3のドットマトリクスデータの輪郭点t1か
ら輪郭点t140までに相当する部分を拡大して示した
図である。
【図5】図4の各輪郭点t1〜t140について、輪郭
点列の番号を媒介変数tとし、輪郭点t1を原点とした
場合におけるドットマトリスデータの各輪郭点のx方向
及びy方向における位置データをそれぞれ縦軸に示した
図である。
【図6】本実施の形態で使用される標本化関数H(t)
を説明するための図である。
【図7】図6に示したy方向の輪郭点列t25〜t61
の区間について次元数が1及び2の場合の区分多項式を
用いた近似処理の具体例を示す図である。
【図8】図6に示したy方向の輪郭点列t25〜t61
の区間について次元数が3及び4の場合の区分多項式を
用いた近似処理の具体例を示す図である。
【図9】輪郭点列の分割位置にデータが存在しない場合
にその両側の輪郭点の位置データを用いてフルーエンシ
関数で補間を行って位置データを求める場合の具体例を
示す図である。
【符号の説明】
10 離散データ保持部 20 変数変換部 30 標本値生成部 40 標本化関数発生部 50 畳み込み演算部 60 近似精度判定部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドットマトリクス上の複数のドット列に
    よって表される曲線を、有限回微分可能であって有限台
    の値を有する標本化関数であって、標本位置t=0で
    1、t=±1,±2で0、これ以外のtで0以外の値を
    有する標本化関数に基づいて近似することを特徴とする
    曲線近似方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記複数のドット列によって表される曲線のx方向及び
    y方向のそれぞれの値を媒介変数tを用いて変数tに対
    して多値を取らないような曲線に変換し、変換後の曲線
    を前記標本化関数で近似することを特徴とする曲線近似
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 次元数をn、前記曲線の両端の間隔をmとした場合に、 標本間隔がm/nであって、標本位置t=0で1、t=
    ±n/4,±n/2で0、これ以外のtで0以外の値を
    有する標本化関数を用いて、 前記曲線の両端位置、前記両端位置から前記曲線の外側
    にm/n離れた位置、及び前記曲線内であっていずれか
    一方の端からm/n個の整数倍の位置をそれぞれの標本
    位置とし、前記両端位置及び前記内側位置における標本
    値にはその位置における値を適用し、前記外側位置にお
    ける標本値には前記両端位置の値であって当該位置から
    遠い方の値を適用することを特徴とする曲線近似方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記標本化関数は、全域が1回だけ微分可能であって有
    限台の値を有することを特徴とする曲線近似方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記標本化関数は、 −2≦t<−3/2については(−t2−4t−4)/
    4で、 −3/2≦t<−1については(3t2+8t+5)/
    4で、 −1≦t<−1/2については(5t2+12t+7)
    /4で、 −1/2≦t<1/2については(−7t2+4)/4
    で、 1/2≦t<1については(5t2−12t+7)/4
    で、 1≦t<3/2については(3t2−8t+5)/4
    で、 3/2≦t<2については(−t2+4t−4)/4で
    定義されることを特徴とする曲線近似方法。
  6. 【請求項6】 ドットマトリクス上の複数のドット列に
    よって表される曲線に関する離散データ列を保持する離
    散データ保持手段と、 前記離散データ保持手段から出力された離散データ列が
    入力され、この離散データ列を近似するための近似関数
    の元となる有限回微分可能であって有限台の値を有する
    標本化関数であって、標本位置t=0で1、t=±1,
    ±2で0、これ以外のtで0以外の値を有する標本化関
    数の標本位置及び標本値を、否定信号に対応した次元数
    に基づいて生成する標本値生成手段と、 前記標本値生成手段から出力される前記標本位置及び前
    記標本値に基づいて標本化関数を発生する標本化関数発
    生手段と、 前記標本化関数発生手段から出力される前記標本化関数
    に対して畳み込み演算を行い、近似曲線を発生する畳み
    込み演算手段と、 前記変数変換手段から出力される各離散データ列の値
    と、畳み込み演算手段から出力される近似曲線の値とを
    比較し、その誤差が許容誤差未満であると判断した場合
    には、標本値生成手段から出力される前記次元数と、そ
    の次元数によって算出された前記標本位置における係数
    すなわち標本値とを近似曲線のデータとして出力し、前
    記誤差が許容誤差よりも大きいと判定した場合には、そ
    の結果を示す前記否定信号を標本値生成手段にフィード
    バックする近似精度判定手段とを含んで構成されること
    を特徴とする曲線近似装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記離散データ保持手段から出力される前記離散データ
    列によって表される曲線のx方向及びy方向のそれぞれ
    の値を媒介変数tを用いて変数tに対して多値を取らな
    いような曲線に変換し、変換後のデータを前記離散デー
    タ列として前記標本値生成手段に出力する変数変換手段
    を設けたことを特徴とする曲線近似装置。
  8. 【請求項8】 請求項6において、 前記標本値生成手段は、 次元数をn、前記曲線の両端の間隔をmとした場合に、 標本間隔がm/nであって、標本位置t=0で1、t=
    ±n/4,±n/2で0、これ以外のtで0以外の値を
    有する標本化関数を用いて、 前記曲線の両端位置、前記両端位置から前記曲線の外側
    にm/n離れた外側位置、及び前記曲線内であっていず
    れか一方の端からm/n個の整数倍の内側位置をそれぞ
    れの前記標本位置とし、前記両端位置及び前記内側位置
    における標本値にはその位置における値を使用し、前記
    外側位置における標本値には前記両端位置の値であって
    当該位置から遠い方の値を用いることを特徴とする曲線
    近似装置。
  9. 【請求項9】 請求項6において、 前記標本化関数は、全域が1回だけ微分可能であって有
    限台の値を有することを特徴とする曲線近似装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記標本化関数は、 −2≦t<−3/2については(−t2−4t−4)/
    4で、 −3/2≦t<−1については(3t2+8t+5)/
    4で、 −1≦t<−1/2については(5t2+12t+7)
    /4で、 −1/2≦t<1/2については(−7t2+4)/4
    で、 1/2≦t<1については(5t2−12t+7)/4
    で、 1≦t<3/2については(3t2−8t+5)/4
    で、 3/2≦t<2については(−t2+4t−4)/4で
    定義されることを特徴とする曲線近似装置。
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