JP2001082431A - 案内ボス部溝付ボルト - Google Patents
案内ボス部溝付ボルトInfo
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Abstract
・焼き付き又は空回りを効果的に防止することのできる
ボルトを提供することである。 【解決手段】 軸部3にねじ部31が設けられ、該軸部3
の先端にナット5の内径Dn よりも若干小径Db な案内
ボス部4を有するボルト1であって、該案内ボス部4に
は、該ねじ部31の谷底321に連続し、該ねじ部31
のねじ谷32のピッチP1 と同一のピッチP2 を有する
螺旋状の案内溝41が形成されており、該案内溝41
は、該案内溝41の両端部以外、該ねじ部31の谷底3
21よりも深く形成されていることを特徴とする案内ボ
ス部溝付ボルト1。
Description
み込まれることを防止する案内ボス部付きのボルトに関
するものである。
焼き付き又は空回りは、ボルトがナットのねじ穴に斜め
に組み込まれることに原因があることが知られている。
このようなボルトの斜め組み込みを防止するために、図
3に示す案内ボス部付きのボルト(1P)が提案された。該
ボルト(1P)は、頭部(2P)と、ねじ部(31P) が形成された
軸部(3P)と、該軸部(3P)の先端に設けられた案内ボス部
(4P)とからなり、該案内ボス部(4P)の外径Db は、該ボ
ルト(1P)を組み込むナット(5) の内径D n よりも若干小
さく設定されている。
ば、はじめに該ナット(5) の内径Dnよりも若干小径な
案内ボス部(4P)が該ナット(5) のねじ穴(51)に挿入され
るため、ある程度は該ボルト(1P)のナット(5) ねじ穴(5
1)に対する傾きを修正することができる。
ト(1P)の案内ボス部(4P)とナット(5) の内周(53)との間
には、若干遊びがあるため、該ボルト(1P)のナット(5)
に対する斜め組み込みを完全に解消することはできず、
かじり・焼き付き又は空回りの問題は依然として残って
いた。
よるかじり・焼き付き又は空回りを効果的に防止するこ
とのできる案内ボス部付きのボルトを提供することであ
る。
に、本発明は、軸部(3) にねじ部(31)が設けられ、該軸
部(3) の先端にナット(5) の内径(Dn )よりも若干小
径(Db )な案内ボス部(4) を有するボルト(1) であっ
て、該案内ボス部(4) には、該ねじ部(31)の谷底(321)
に連続し、該ねじ部(31)のねじ谷(32)のピッチ(P1 )
と同一のピッチ(P2 )を有する螺旋状の案内溝(41)が
形成されており、該案内溝(41)は、該案内溝(41)の両端
部以外、該ねじ部(31)の谷底(321) よりも深く形成され
ていることを特徴とする案内ボス部溝付ボルト(1) を提
供するものであり、該ねじ部(31)は始端から所定位置ま
で高さが0から完全なねじ部(31)の高さまで漸増する不
完全ねじ部(31A) を有し、該不完全ねじ部(31A) の範囲
は50°〜100°範囲であることが望ましい。
案内溝(41)は、該案内溝(41)の両端部以外、該ねじ部(3
1)の谷底(321) よりも深く形成されており、該案内溝(4
1)の終端部は、漸次浅くなり、該ねじ部(31)入口で該ね
じ部の谷底(321) と同じ高さとなっているのが好まし
く、特に、該案内溝(41)の両端部以外における該案内溝
(41)の該ねじ部(31)の谷底(321) からの深さは、螺合さ
せるナット(5) のねじ山(52)の高さ(Dx )の10〜7
0%であるのが好ましい。
(5) のねじ穴(51)に組み込む際、該ボルト(1) が該ナッ
ト(5) のねじ穴(51)に対して斜めに挿入された場合であ
っても、上記ボルト(1) の案内ボス部(4) には案内溝(4
1)が形成されているため、該ボルト(1) を回転させるう
ちに該ナット(5) のねじ山(52)が該案内ボス部(4) の案
内溝(41)に嵌合し、該案内溝(41)に嵌合した該ナット
(5) のねじ山(52)は、該案内溝(41)に案内されて該ボル
ト(1) のねじ部(31)側に進んでいく。該ナット(5)のね
じ山(52)の始端が該案内溝(41)の終端(E)の位置まで
到達すると、該案内溝(41)が無くなるかわりに該ボルト
(1) ねじ部(31)のねじ谷(32)(及びねじ山(33))が始ま
り、この時点で該ボルト(1) の傾きが修正される。そし
て、該ボルト(1) の回転力により、該ナット(5) のねじ
山(52)は、該案内ボス部(4) の案内溝(41)から該ボルト
(1) のねじ谷(32)に導入される。このようにして、該ボ
ルト(1) の傾きが修正され、該ボルト(1) のねじ山(33)
とナット(5) のねじ山(52)とが正常に噛み合うため、斜
め組み込みに起因するかじり・焼き付き又は空回りが効
果的に防止される。
細に説明する。本発明の一実施形態による案内ボス部溝
付ボルトを図1に示す。図1に示す案内ボス部溝付ボル
ト(1) は、頭部(2) と、ねじ部31が形成された軸部(3)
と、該軸部(3) の先端に設けられた案内ボス部(4) とか
らなる。該ねじ部(31)は始端から所定位置まで高さが0
から完全なねじ部(31)の高さまで漸増する不完全ねじ部
(31A) を有し、該不完全ねじ部(31A) の範囲は50°〜
100°範囲とする。該案内ボス部(4) の外径Db は、
該ボルト(1) を組み込むナット(5) の内径Dn よりも若
干小さく設定されており、好ましくは、さらに該ねじ部
(31)の谷径DV よりも僅かに大きく設定される。本実施
形態における案内ボス部(4) の先端縁は、面取りがなさ
れている。
状の案内溝(41)が形成されている。該案内溝(41)は、該
ねじ部(31)のねじ谷(32)(谷底321 )に連続するよう
に、すなわち、該ねじ部(31)におけるねじ山(33)の始端
Sと該始端Sに隣接するねじ山(33)との間に該案内溝(4
1)の終端Eが位置するように形成されており、該案内溝
(41)のピッチP2 は、該ねじ部(31)におけるねじ谷32の
ピッチP1 と同一とされている。
外、該ねじ部(31)の谷底(321) よりも深く形成されてお
り、その深さは、螺合させるナット(5) のねじ山(52)の
高さの10〜70%であるのが好ましい。該ねじ部(31)
の谷径をDv 、該案内溝の谷径をDg 、該ナット(5) の
ねじ山(52)の高さをDx として式で表すと、 0.1Dx <(Dv −Dg )/2<0.7Dx となる。なお、該案内溝(41)の終端部は漸次浅くなって
おり、該ねじ部(31)入口(ねじ山(33)の始端Sと該始端
Sに隣接するねじ山(33)との間)で該ねじ部(31)の谷底
(321) と同じ高さとなっている。
組み込む場合、はじめに案内ボス部(4) を該ナット(5)
のねじ穴(51)に挿入する。該案内ボス部(4) の外径Db
は、該ナットの内径Dn よりも若干小さいだけであるた
め、該ボルト(1) のナット(5) ねじ穴(51)に対する大き
な傾きは、該案内ボス部(4) が該ナット(5) のねじ穴(5
1)に案内されることによって修正される。
内周53との間には若干遊びがあるため、図2に示すよう
に、該ボルト(1) がナット(5) のねじ穴(51)に対して僅
かに斜めになって挿入されることがある。しかしなが
ら、上記ボルト(1) の案内ボス部(4) には案内溝(41)が
形成されているため、該ボルト(1) を回転させるうちに
該ナット(5) のねじ山(52)が該案内ボス部(4) の案内溝
(41)に嵌合し、該案内溝(41)に嵌合した該ナット(5) の
ねじ山(52)は、該案内溝(41)に案内されて該ボルト(1)
の頭部(2) 側に進んでいく。該ナット(5) のねじ山(52)
の始端が該案内溝(41)の終端Eの位置まで到達すると、
該案内溝(41)が無くなるかわりに該ボルト(1) ねじ部(3
1)のねじ谷(32)(及びねじ山(33))が始まり、この時点
で該ボルト(1) の傾きが修正される。そして、該ボルト
(1) の回転力により、該ナット(5)のねじ山(52)は、該
案内ボス部(4) の案内溝(41)から該ボルト(1) のねじ谷
(32)に導入される。ここで、該案内溝(41)の終端部は漸
次浅くなっており、該ねじ部(31)入口で該ねじ部(31)の
谷底(321) と同じ高さとなっているため、該ナット(5)
のねじ山(52)は、該ボルト(1) のねじ谷(32)にスムーズ
に導入される。このようにして、該ボルト(1) の傾きが
修正され、該ボルト(1) のねじ山(33)とナット(5) のね
じ山(52)とが正常に噛み合うため、斜め組み込みに起因
するかじり・焼き付き又は空回りが効果的に防止され
る。なおねじ部(31)の始端の不完全ねじ部(31A) の範囲
を50°〜100°の範囲とすると、上記斜め組み込み
に起因するかじりはより効果的に防止される。
記案内溝(41)の代わりにねじ部(31)のねじ山(33)よりも
小さい案内ねじ山を設け、該案内ねじ山とナットのねじ
山とを噛み合わさせることにより、該ナットのねじ山を
ボルトのねじ部に導入することも考えられるが、このよ
うにねじ「山」と案内ねじ「山」とを噛み合わさせるよ
りも、本発明のようにねじ「山」と案内「溝」とを嵌合
させる方が、該案内ボス部の機能が発揮されつつ、該ナ
ットのねじ山がボルトのねじ部にスムーズに導入され易
く、より効果的に斜め組み込みを防止することができ
る。
面に示した態様に限定されることはなく、本発明の範囲
を逸脱しない限り種々の変更を施すことができる。例え
ば、上記案内溝(41)の終端Eは、ねじ部(31)におけるね
じ山(33)の始端Sよりも奥(ねじ山33相互間)に位置し
てもよい。また、案内ボス部(4) の先端縁は面取りがさ
れていなくてもよいし、ボルト(1) の頭部(2) は六角の
ものに限られず、つばやフランジが付いているものであ
ってもよく、頭部のないスタッドボルトであってもよ
い。
ば、斜め組み込みによるかじり・焼き付又は空回りを効
果的に防止することができる。
トの側面図である。
組み込む状態を示す端面図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 軸部にねじ部が設けられ、該軸部の先端
にナットの内径よりも若干小径な案内ボス部を有するボ
ルトであって、 該案内ボス部には、該ねじ部の谷底に連続し、該ねじ部
のねじ谷のピッチと同一のピッチを有する螺旋状の案内
溝が形成されており、該案内溝は、該案内溝の両端部以
外、該ねじ部の谷底よりも深く形成されていることを特
徴とする案内ボス部溝付ボルト。 - 【請求項2】 該ねじ部は始端から所定位置まで高さが
0から完全なねじ部の高さまで漸増する不完全ねじ部を
有し、該不完全ねじ部の範囲は50°〜100°範囲で
ある請求項1に記載の案内ボス部溝付ボルト。 - 【請求項3】 該案内溝は、該案内溝の両端部以外、該
ねじ部の谷底よりも深く形成されており、該案内溝の終
端部は、漸次浅くなり、該ねじ部入口で該ねじ部の谷底
と同じ高さとなっている請求項1または2に記載の案内
ボス部溝付ボルト。 - 【請求項4】 該案内溝の両端部以外における該案内溝
の該ねじ部の谷底からの深さは、螺合させるナットのね
じ山の高さの10〜70%である請求項3に記載の案内
ボス部溝付ボルト。
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