JP2001082247A - 内燃機関ピストンの製造方法 - Google Patents
内燃機関ピストンの製造方法Info
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- JP2001082247A JP2001082247A JP26565799A JP26565799A JP2001082247A JP 2001082247 A JP2001082247 A JP 2001082247A JP 26565799 A JP26565799 A JP 26565799A JP 26565799 A JP26565799 A JP 26565799A JP 2001082247 A JP2001082247 A JP 2001082247A
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- land portion
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F2200/00—Manufacturing
- F02F2200/04—Forging of engine parts
Landscapes
- Forging (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐熱性、耐酸化性の優れたキャビティ周縁部を
有するピストンを鍛造によって製造可能とした内燃機関
ピストンの製造方法を提供する。 【解決手段】ピストンのトップランド部2とスカート部
3とを強度と切削性の良い金属材料により分割してそれ
ぞれ鍛造成形し、前記キャビティ7の開口周囲に耐熱性
の良い金属によるリング部材9を鍛造接合してトップラ
ンド部2とスカート部3の分割面10を摩擦圧接による
固相接合で一体化した。
有するピストンを鍛造によって製造可能とした内燃機関
ピストンの製造方法を提供する。 【解決手段】ピストンのトップランド部2とスカート部
3とを強度と切削性の良い金属材料により分割してそれ
ぞれ鍛造成形し、前記キャビティ7の開口周囲に耐熱性
の良い金属によるリング部材9を鍛造接合してトップラ
ンド部2とスカート部3の分割面10を摩擦圧接による
固相接合で一体化した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関ピストン
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、特に直噴式ディーゼル機関の
ピストンには、図6で示すようにピストン本体20の頂
面に燃焼室を構成するトロイダル型等のキャビテイ21
を形成し、リングベルトを有するトップランド部とピン
穴を有するスカート部とが一体構造のピストンは周知で
ある。また、前記キャビティ21の周囲に潤滑油等の冷
却液を循環させる環状空洞22を設けた構造のピストン
も周知である、尚、図6において23は機関のシリンダ
を示す。
ピストンには、図6で示すようにピストン本体20の頂
面に燃焼室を構成するトロイダル型等のキャビテイ21
を形成し、リングベルトを有するトップランド部とピン
穴を有するスカート部とが一体構造のピストンは周知で
ある。また、前記キャビティ21の周囲に潤滑油等の冷
却液を循環させる環状空洞22を設けた構造のピストン
も周知である、尚、図6において23は機関のシリンダ
を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関では、シリン
ダに蓄えた空気をピストンで断熱圧縮しなかった燃料を
噴射しキャビティ21内で爆発燃焼させてピストンを爆
発圧力で反動させ、爆発エネルギーを運動エネルギーに
変換する。次に、反動で下がったピストンを上昇させて
燃焼ガスを排気し、さらにピストンを下降させ、そのと
き発生する負圧で次の燃焼空気を吸引し、次の爆発を継
続する。
ダに蓄えた空気をピストンで断熱圧縮しなかった燃料を
噴射しキャビティ21内で爆発燃焼させてピストンを爆
発圧力で反動させ、爆発エネルギーを運動エネルギーに
変換する。次に、反動で下がったピストンを上昇させて
燃焼ガスを排気し、さらにピストンを下降させ、そのと
き発生する負圧で次の燃焼空気を吸引し、次の爆発を継
続する。
【0004】キャビティエッジ部24はシャープにする
ほど、機関の圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する
空気が勢いよくスキッシュする。キャビティエッジ部2
4が急峻な曲率を持つときスキッシュ流の境界に乱流が
発生し、この乱流がキャビティ21内に噴射された霧化
燃料粒子と空気の混合を促進させ、燃焼効率を高めるこ
とが知られている。
ほど、機関の圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する
空気が勢いよくスキッシュする。キャビティエッジ部2
4が急峻な曲率を持つときスキッシュ流の境界に乱流が
発生し、この乱流がキャビティ21内に噴射された霧化
燃料粒子と空気の混合を促進させ、燃焼効率を高めるこ
とが知られている。
【0005】一方、キャビティエッジ部24がシャープ
になるほどヒートスポットになりやすく、耐熱度が低下
してキャビティ21の周縁部に亀裂25(ヒートクラッ
ク)が発生しやすい。キャビティ21の周縁部の亀裂2
5は、ピストン寿命を決定する特性であり、シャープエ
ッジ化と亀裂25は相反関係にある。
になるほどヒートスポットになりやすく、耐熱度が低下
してキャビティ21の周縁部に亀裂25(ヒートクラッ
ク)が発生しやすい。キャビティ21の周縁部の亀裂2
5は、ピストン寿命を決定する特性であり、シャープエ
ッジ化と亀裂25は相反関係にある。
【0006】この亀裂25の発生防止についてピストン
の材質で考察すると、アルミピストンはアルミの良好な
熱伝達性はキャビティエッジ部24の温度上昇を防ぐ
が、高温強度が低いために亀裂、酸化が防ぎきれない。
従って、予めキャビティエッジ部24を鋳造、鍛造で成
形し、アルミ鋳ぐるむ方法や、炭素繊維、金属繊維をモ
ールドする手段が高じられているが、高コスト、良質な
金属結合ではないために接合の信頼性に課題を残して製
作管理を複雑にし、爆発圧力、平均有効圧に限界があ
り、これを越える条件では使用することができない。鉄
系ピストンはアルミに較べて熱伝導性の劣る鋳鉄、鍛造
部材はキャビティエッジ部24の冷却に不利であるが、
強度が2〜3倍高く耐亀裂性を高温度でカバーできる利
点がある。しかし、鋳鉄ピストンは降伏強度が鍛造ピス
トンに較べて疲労強度が約半分程度であり、鋳鉄の熱伝
導性が鍛造品の8割程度、ヤング率も鍛造品に劣る結
果、熱による応力発生が高い。加えて、微細なグラファ
ィトの存在が応力集中を招き、鋳鉄の耐亀裂性はアルミ
系よりも良好であるが、鍛造品に劣る。
の材質で考察すると、アルミピストンはアルミの良好な
熱伝達性はキャビティエッジ部24の温度上昇を防ぐ
が、高温強度が低いために亀裂、酸化が防ぎきれない。
従って、予めキャビティエッジ部24を鋳造、鍛造で成
形し、アルミ鋳ぐるむ方法や、炭素繊維、金属繊維をモ
ールドする手段が高じられているが、高コスト、良質な
金属結合ではないために接合の信頼性に課題を残して製
作管理を複雑にし、爆発圧力、平均有効圧に限界があ
り、これを越える条件では使用することができない。鉄
系ピストンはアルミに較べて熱伝導性の劣る鋳鉄、鍛造
部材はキャビティエッジ部24の冷却に不利であるが、
強度が2〜3倍高く耐亀裂性を高温度でカバーできる利
点がある。しかし、鋳鉄ピストンは降伏強度が鍛造ピス
トンに較べて疲労強度が約半分程度であり、鋳鉄の熱伝
導性が鍛造品の8割程度、ヤング率も鍛造品に劣る結
果、熱による応力発生が高い。加えて、微細なグラファ
ィトの存在が応力集中を招き、鋳鉄の耐亀裂性はアルミ
系よりも良好であるが、鍛造品に劣る。
【0007】鍛造ピストンは、機関の高出力で、ピスト
ンの最高爆発圧力、平均有効圧を越える要求を満足して
いる。しかし、材料を加熱し金型内で成形することか
ら、どの部位も成分が等しいため、アルミ、鋳鉄よりも
劣る切削性を改善するため、例えば、カルシウム等の成
分を添加すると、切削性を改善するが耐亀裂性が若干低
下する。また、強度を確保するため、例えば、炭素を添
加すると、伸び性を落としてキャビティエッジ部24に
要求される伸び性を損なう。従って、鍛造ピストンはア
ルミ、鋳造よりもキャビティエッジ部24の耐熱強度が
向上するものの、切削性、強度要件を優先するため、鍛
造品の持つ最高のキャビティエッジ強度を発揮すること
ができない問題があった。
ンの最高爆発圧力、平均有効圧を越える要求を満足して
いる。しかし、材料を加熱し金型内で成形することか
ら、どの部位も成分が等しいため、アルミ、鋳鉄よりも
劣る切削性を改善するため、例えば、カルシウム等の成
分を添加すると、切削性を改善するが耐亀裂性が若干低
下する。また、強度を確保するため、例えば、炭素を添
加すると、伸び性を落としてキャビティエッジ部24に
要求される伸び性を損なう。従って、鍛造ピストンはア
ルミ、鋳造よりもキャビティエッジ部24の耐熱強度が
向上するものの、切削性、強度要件を優先するため、鍛
造品の持つ最高のキャビティエッジ強度を発揮すること
ができない問題があった。
【0008】本発明の目的は、耐熱性、耐酸化性の優れ
たキャビティ周縁部を有するピストンを鍛造によって製
造可能とした内燃機関ピストンの製造方法を提供するこ
とである。
たキャビティ周縁部を有するピストンを鍛造によって製
造可能とした内燃機関ピストンの製造方法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、トップランド部とスカート部とからなり前
記トップランド部の頂面にキャビティを形成しているピ
ストンの製造方法であって、前記トップランド部とスカ
ート部とを強度と切削性の良い金属材料により分割して
それぞれ鍛造成形し、前記キャビティの開口周囲に耐熱
性の良い金属によるリング部材を鍛造接合してトップラ
ンド部とスカート部の分割面を摩擦圧接による固相接合
で一体化することを特徴するものである。
め本発明は、トップランド部とスカート部とからなり前
記トップランド部の頂面にキャビティを形成しているピ
ストンの製造方法であって、前記トップランド部とスカ
ート部とを強度と切削性の良い金属材料により分割して
それぞれ鍛造成形し、前記キャビティの開口周囲に耐熱
性の良い金属によるリング部材を鍛造接合してトップラ
ンド部とスカート部の分割面を摩擦圧接による固相接合
で一体化することを特徴するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の製造方法によって製
造した完成品のピストンの要部断面図である。1はピス
トン本体であり、頂面6に形成されているキャビティ7
の開口周囲に耐熱性の良い金属によるリング部材9が一
体に接合されているトップランド部2とスカート部3と
が分割面10で分割されており、リングベルト4にはリ
ング溝5が設けられている。なお、図示ではキャビティ
7の周囲に冷却用の環状空洞8か形成されているが、本
発明は環状空洞8か形成されていないものも包含する。
基づいて説明する。図1は本発明の製造方法によって製
造した完成品のピストンの要部断面図である。1はピス
トン本体であり、頂面6に形成されているキャビティ7
の開口周囲に耐熱性の良い金属によるリング部材9が一
体に接合されているトップランド部2とスカート部3と
が分割面10で分割されており、リングベルト4にはリ
ング溝5が設けられている。なお、図示ではキャビティ
7の周囲に冷却用の環状空洞8か形成されているが、本
発明は環状空洞8か形成されていないものも包含する。
【0011】上記図1で示すピストン本体1のトップラ
ンド部2とスカート部3及びキャビティ7の開口周囲へ
のリング部材9の接合は全て鍛造によって製造される。
図2は鍛造によってトップランド部2とスカート部3と
を分割面10で分割して成形した両者を圧接面16で摩
擦圧接する前の状態を示す断面図である。尚、キャビテ
ィ7の周囲に冷却用の環状空洞8を形成する場合は、ト
ップランド部2とスカート部3の分割面10にはキャビ
ティ7の周囲に冷却用の環状空洞8を形成するよう分割
面10を中心にしてそれぞれ半分ずつの空洞を形成す
る。
ンド部2とスカート部3及びキャビティ7の開口周囲へ
のリング部材9の接合は全て鍛造によって製造される。
図2は鍛造によってトップランド部2とスカート部3と
を分割面10で分割して成形した両者を圧接面16で摩
擦圧接する前の状態を示す断面図である。尚、キャビテ
ィ7の周囲に冷却用の環状空洞8を形成する場合は、ト
ップランド部2とスカート部3の分割面10にはキャビ
ティ7の周囲に冷却用の環状空洞8を形成するよう分割
面10を中心にしてそれぞれ半分ずつの空洞を形成す
る。
【0012】そこで本発明は、トップランド部2とスカ
ート部3は強度と切削性の良い金属材料を選択し、リン
グ部材9は耐熱性、耐酸化性の良い金属材料を選択す
る。トップランド部2とスカート部3の強度と切削性の
良い金属材料は例えば、高硫黄鋼、カルシウム添加鋼等
であり、リング部材9のは耐熱性、耐酸化性の良い金属
材料は例えば、低炭素鋼、低硫黄鋼、ステンレス鋼等で
ある。
ート部3は強度と切削性の良い金属材料を選択し、リン
グ部材9は耐熱性、耐酸化性の良い金属材料を選択す
る。トップランド部2とスカート部3の強度と切削性の
良い金属材料は例えば、高硫黄鋼、カルシウム添加鋼等
であり、リング部材9のは耐熱性、耐酸化性の良い金属
材料は例えば、低炭素鋼、低硫黄鋼、ステンレス鋼等で
ある。
【0013】キャビティ7の開口周囲に耐熱性の良い金
属によるリング部材9を一体に接合したトップランド部
2は図3(A)で示すように、キャビティ7となる穴7
aを有するトップランド部2の素材の頂面6の前記穴7
aの開口周囲縁を囲む直径寸法のリング部材9を対接
し、型の中で鍛造により加圧成形し、図3(B)で示す
ように、環状空洞8の半分の形状が成形され、キャビテ
ィ7となる穴7aの開口周囲縁にリング部材9が埋設一
体化したトップランド部2を鍛造成形する前記図3にお
けるリング部材9は、穴7aの開口周囲縁を囲む直径寸
法であるが、これとは他に図4(A)、(B)で示すよ
うに、トップランド部2の素材の頂面全体を覆う直径寸
法のリング部材9を前記と同様に鍛造成形によって埋設
一体化することもできる。この場合、接合面の酸化、ス
ケールを高度に除去した接合品質を得るために、加熱前
のトップランド部2の素材とリング部材9を予め圧接接
合することが有効である。これにより、接合面の浄化と
共に、接合部位を定量的な規定を可能とし、鍛造生産時
の作業管理を容易化する。
属によるリング部材9を一体に接合したトップランド部
2は図3(A)で示すように、キャビティ7となる穴7
aを有するトップランド部2の素材の頂面6の前記穴7
aの開口周囲縁を囲む直径寸法のリング部材9を対接
し、型の中で鍛造により加圧成形し、図3(B)で示す
ように、環状空洞8の半分の形状が成形され、キャビテ
ィ7となる穴7aの開口周囲縁にリング部材9が埋設一
体化したトップランド部2を鍛造成形する前記図3にお
けるリング部材9は、穴7aの開口周囲縁を囲む直径寸
法であるが、これとは他に図4(A)、(B)で示すよ
うに、トップランド部2の素材の頂面全体を覆う直径寸
法のリング部材9を前記と同様に鍛造成形によって埋設
一体化することもできる。この場合、接合面の酸化、ス
ケールを高度に除去した接合品質を得るために、加熱前
のトップランド部2の素材とリング部材9を予め圧接接
合することが有効である。これにより、接合面の浄化と
共に、接合部位を定量的な規定を可能とし、鍛造生産時
の作業管理を容易化する。
【0014】また、図5(A)で示すように、トップラ
ンド部2の頂面の穴7aの開口周囲縁にリング部材9と
略同径の環状溝11を予め成形しておき、図5(B)で
示すように、環状溝11にリング部材9を嵌合した後
に、型の中で鍛造により加圧成形し、図5(C)で示す
ように、環状空洞8の半分の形状が成形され、キャビテ
ィ7となる穴7aの開口周囲縁にリング部材9が埋設一
体化したトップランド部2を鍛造成形することも可能で
ある。
ンド部2の頂面の穴7aの開口周囲縁にリング部材9と
略同径の環状溝11を予め成形しておき、図5(B)で
示すように、環状溝11にリング部材9を嵌合した後
に、型の中で鍛造により加圧成形し、図5(C)で示す
ように、環状空洞8の半分の形状が成形され、キャビテ
ィ7となる穴7aの開口周囲縁にリング部材9が埋設一
体化したトップランド部2を鍛造成形することも可能で
ある。
【0015】前記リング部材9のトップランド部2への
鍛造接合は、加熱温度1100〜1300℃程度の温度
と、高圧加圧で塑性流動を図る。この条件は、鍛造温
度、鍛造接合圧力共に必要な条件を満たしているので良
質な接合が得られる。この加熱温度が高温であるため
に、加熱中に鍛造接合には酸化スケール、脱炭を生成し
て接合強度の低下をもたらすため、加熱中は不活性ガス
等による酸化防止雰囲気とし、加熱後のスケール除去を
必要とする。
鍛造接合は、加熱温度1100〜1300℃程度の温度
と、高圧加圧で塑性流動を図る。この条件は、鍛造温
度、鍛造接合圧力共に必要な条件を満たしているので良
質な接合が得られる。この加熱温度が高温であるため
に、加熱中に鍛造接合には酸化スケール、脱炭を生成し
て接合強度の低下をもたらすため、加熱中は不活性ガス
等による酸化防止雰囲気とし、加熱後のスケール除去を
必要とする。
【0016】上記のようにして得たトップランド部2
と、これと別個に鍛造成形したスカート部3とを図2で
示すように、両者の分割面10を対接して圧接装置によ
って摩擦圧接による固相接合で一体化するものである。
このトップランド部2と、これと別個に鍛造成形したス
カート部3とを固相接合で一体化することにより、トッ
プランド部2の穴7aとスカート部3に形成した前記穴
7aと対応する凹部との合致によって有低のキャビティ
7が形成される。前記固相接合では接合部周囲にバリが
発生するが、これは、リングベルト4の研削仕上げやリ
ング溝5等を機械加工する際に切削除去して図1で示す
完成品のピストンとする。
と、これと別個に鍛造成形したスカート部3とを図2で
示すように、両者の分割面10を対接して圧接装置によ
って摩擦圧接による固相接合で一体化するものである。
このトップランド部2と、これと別個に鍛造成形したス
カート部3とを固相接合で一体化することにより、トッ
プランド部2の穴7aとスカート部3に形成した前記穴
7aと対応する凹部との合致によって有低のキャビティ
7が形成される。前記固相接合では接合部周囲にバリが
発生するが、これは、リングベルト4の研削仕上げやリ
ング溝5等を機械加工する際に切削除去して図1で示す
完成品のピストンとする。
【0017】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、鋳造
ピストンに比較して機関の高出力でピストンの最高爆発
圧力、平均有効圧を越える要件を満足したピストンを鍛
造により製造を可能とし、耐熱性、耐酸化性のリング部
材によりキャビティエッジ強度を確保してキャビティの
周縁部の亀裂の発生を防止する。また、キャビティエッ
ジ部をシャープ化することができ、これにより、機関の
圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する空気が勢いよ
くスキッシュし、スキッシュ流の境界に乱流が発生して
キャビティ内に噴射された霧化燃料粒子と空気の混合を
促進させ燃焼効率を高め、排気ガス浄化、燃費低減の両
立を図りながら高出力化を達成することができる品質の
信頼性の高い鍛造ピストンを低コストで提供することが
できる利点を有している。
ピストンに比較して機関の高出力でピストンの最高爆発
圧力、平均有効圧を越える要件を満足したピストンを鍛
造により製造を可能とし、耐熱性、耐酸化性のリング部
材によりキャビティエッジ強度を確保してキャビティの
周縁部の亀裂の発生を防止する。また、キャビティエッ
ジ部をシャープ化することができ、これにより、機関の
圧縮上死点付近でピストン頂面に残留する空気が勢いよ
くスキッシュし、スキッシュ流の境界に乱流が発生して
キャビティ内に噴射された霧化燃料粒子と空気の混合を
促進させ燃焼効率を高め、排気ガス浄化、燃費低減の両
立を図りながら高出力化を達成することができる品質の
信頼性の高い鍛造ピストンを低コストで提供することが
できる利点を有している。
【図1】本発明の製造方法によって製造した完成品のピ
ストンの要部断面図
ストンの要部断面図
【図2】トップランド部とスカート部とを分割して鍛造
成形した両者を摩擦圧接する前の状態を示す断面図
成形した両者を摩擦圧接する前の状態を示す断面図
【図3】トップランド部の頂面へのリング部材の接合例
を示す断面図
を示す断面図
【図4】トップランド部の頂面へのリング部材の接合例
を示す断面図
を示す断面図
【図5】トップランド部の頂面へのリング部材の接合例
を示す断面図
を示す断面図
【図6】従来のピストンを示す要部断面図
1 ピストン本体 2 トップランド部 3 スカート部 4 リングベルト 5 リング溝 6 頂面 7 キャビティ 7a 穴 8 環状空洞 9 リング部材 10 分割面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 伊久生 群馬県前橋市元総社町395番地の3 理研 鍛造株式会社内 (72)発明者 河原 隆幸 群馬県前橋市元総社町395番地の3 理研 鍛造株式会社内 Fターム(参考) 4E067 AA02 AA03 BG00 EB00 4E087 HA62
Claims (1)
- 【請求項1】 トップランド部とスカート部とからなり
前記トップランド部の頂面にキャビティを形成している
ピストンの製造方法であって、前記トップランド部とス
カート部とを強度と切削性の良い金属材料により分割し
てそれぞれ鍛造成形し、前記キャビティの開口周囲に耐
熱性、耐酸化性の良い金属によるリング部材を鍛造接合
してトップランド部とスカート部の分割面を摩擦圧接に
よる固相接合で一体化することを特徴とする内燃機関の
ピストン製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26565799A JP2001082247A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
EP00307589A EP1084793A1 (en) | 1999-09-20 | 2000-09-04 | Method of manufacturing piston of internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26565799A JP2001082247A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001082247A true JP2001082247A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17420190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26565799A Pending JP2001082247A (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | 内燃機関ピストンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001082247A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011506830A (ja) * | 2007-12-20 | 2011-03-03 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関に用いられるピストンならびに該ピストンを製造するための方法 |
JP2013510254A (ja) * | 2009-11-06 | 2013-03-21 | フェデラル−モーグル コーポレイション | 冷却通路を有するスチールピストンおよびその構成方法 |
JP2013533430A (ja) * | 2010-08-10 | 2013-08-22 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関用のピストン並びにピストンを製造する方法 |
JP2013542355A (ja) * | 2010-08-10 | 2013-11-21 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関用のピストンを製造する方法並びに内燃機関用のピストン |
JP2014510231A (ja) * | 2011-03-30 | 2014-04-24 | フェデラル−モーグル ニュルンベルグ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 内燃機関用ピストンの製造方法および内燃機関用ピストン |
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