JP2001081980A - 建 物 - Google Patents

建 物

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JP2001081980A
JP2001081980A JP26154699A JP26154699A JP2001081980A JP 2001081980 A JP2001081980 A JP 2001081980A JP 26154699 A JP26154699 A JP 26154699A JP 26154699 A JP26154699 A JP 26154699A JP 2001081980 A JP2001081980 A JP 2001081980A
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JP
Japan
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floor
space
house
building
living
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Pending
Application number
JP26154699A
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English (en)
Inventor
Keiichi Akatsuka
敬一 赤塚
Sumiko Ohashi
寿美子 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa House Industry Co Ltd
Original Assignee
Daiwa House Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、建物内にいつでも利用可能
なサービス施設を備え、このサービス施設を利用するこ
とにより、家事や子育ての負担を軽減することが可能な
建物を提供する。 【解決手段】 第1の面と、この第1の面に対して上下
左右のいずれかに連通する少なくとも一つの第2の面F
を備え、第1の面には共用される機能を備えた空間部
分が設けられ、第2の面Fには複数の区切られた固有
される空間部分12が設けられ、この複数の固有される
空間部分12のうちの少なくとも隣接する二つは、連続
する一つの固有される空間とすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建物に係り、特に複
数の世帯で、建物内に備えられているサービスを共有し
て、家事や子育ての負担を軽減することが可能な建物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の標準型の住宅(nLDK型の住
宅:nは1以上の整数)は、夫婦と子供からなる核家
族、特に子育て期間中の核家族を前提として設計されて
いた。
【0003】しかし、社会の変化とともに人々のライフ
スタイルが多様化しており、従来の標準型の住宅では、
多様化するライフスタイルに対応し切れなくなってい
る。多様なライフスタイルの一つの例として、血縁や地
域に根付いた生活を送ることを前提としない暮らし方が
ある。このようなライフスタイルを選択する人々には、
例えば、独身者や、家族全員が留守がちな世帯、或いは
親密な近所付き合いなどを望まず、匿名的な生活を送る
世帯などが含まれる。
【0004】上記のような人々は、血縁や地縁による支
援を受けられないため、外部サービスを利用して家事を
軽減させていることがある。外部サービスとは、外食サ
ービスや食材のデリバリー、ハウスクリーニングなどで
あり、家事について専門家の力を借り、効率的に処理
し、時間の有効利用を可能とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外部サービス
を利用するとき、サービスによっては、利用時間が決ま
っていたり、利用時に在宅していなければならないもの
があり、気軽に利用できなかったり、或いは利用するの
にかえって手間がかかり、時間を有効利用するという点
で支障のあることが多かった。
【0006】本発明の目的は、建物内にいつでも利用可
能なサービス施設を備え、このサービス施設を利用する
ことにより、家事や子育ての負担を軽減することが可能
な建物を提供することにある。本発明の他の目的は、ラ
イフスタイルやライフステージに応じて間取りを自由に
変更することが可能な建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の請
求項1による建物によれば、第1の面と、該第1の面に
対して上下左右のいずれかに連通する少なくとも一つの
第2の面を備え、前記第1の面には共用される機能を備
えた空間部分が設けられ、前記第2の面には複数の区切
られた固有される空間部分が設けられ、該複数の固有さ
れる空間部分のうちの少なくとも隣接する二つは、連続
する一つの固有される空間とすることが可能である、こ
とにより解決される。
【0008】このように、本発明の建物は、共用される
機能を備えた空間部分が設けられた第1の面と、複数の
固有される空間部分が設けられた第2の面とを備え、第
2の面は第1の面の上下左右いずれかに設けられ、第1
の面と連通するように構成されている。よって、固有さ
れる空間部分にいる人は、第1の面に行くだけで、第1
の面に備えられた共用される機能を利用することが可能
となる。
【0009】また、複数の固有される空間部分のうちの
少なくとも隣接する二つは、連続する一つの固有される
空間部分として接合することが可能である。このよう
に、必要に応じて隣接する固有される空間部分を連結
し、広い固有のスペースを得ることが可能となる。
【0010】さらに、固有される空間部分は、少なくと
も第2の面を上下方向に貫通する空間部分を囲むように
配置されている。第2の面を貫通する空間部分とは、い
わゆる吹抜けであり、建物に吹抜けを設けることによ
り、固有される空間同士を吹抜けを挟んで離間して配置
することができ、通風や採光を得ることができるととも
に、固有される空間の独立性を確保することが可能とな
る。
【0011】また、前記固有される空間部分または、少
なくとも第2の面を上下方向に貫通する空間部分は、組
立部材から形成すると好適である。組立部材とは、具体
的には実施例に示すような部屋ユニット,吹抜ユニッ
ト,連結ユニットであり、これらのユニットを自由に組
み合わせて、建物内の適切な場所に居室や吹き抜けを設
置し、居住者にとって快適な建物とすることが可能とな
る。
【0012】組立部材としてのユニットには、可動可能
な仕切部材が含まれていると好適である。例えば、部屋
ユニットの一方の壁部分に可動可能な仕切部材を用いる
ことにより、この仕切部材を移動させて、2つの部屋ユ
ニットを連結させ、1つの広い部屋として使用すること
が可能となる。なお、この仕切部材として、固有される
空間部分に向けて開口する中空部材、すなわち実施例に
示すような収納棚としても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の建物として、多世帯が入
居する住宅Hを例として説明する。住宅Hは、第1の面
としての1階フロアーFと、第2の面としての2階フ
ロアーFを備えている。
【0014】1階フロアーFには、共用される機能、
すなわちサービス施設を備えた空間部分が設けられてい
る。サービス施設とは、家事や育児を支援するサービス
であり、具体的には、フロント1、カフェ2、ナースリ
ー3、レンタルスペース4が設けられている。
【0015】住宅Hの居住者は、1階フロアーFにあ
るフロント1を通じて、例えばハウスクリーニングなど
のサービスの申し込みをすることができる。フロント1
は、サービスの受け付けだけでなく、来訪者の案内や鍵
の受け渡し、宅配便の受け取りなどを行い、必要であれ
ば、立会いを必要とするサービスについて、立会いの代
行を行う。このように、フロント1は、居住者とサービ
ス施設の窓口となるものである。
【0016】1階フロアーFには、上記フロント1の
ほか、カフェ2、ナースリー3、レンタルスペース4が
設けられている。これらの施設は、居住者も地域住民も
利用することが可能とされている。このように、1階フ
ロアーFには、居住者が利用するサービス施設が設け
られているが、これらのサービス施設は地域にも開放さ
れており、居住者が地域住民とコミュニケーションを取
る時間や機会を持てなくても、地域に貢献し、地域との
関係を良好に保ち、安心して生活することが可能であ
る。
【0017】住宅Hの2階フロアーFには、複数の区
切られた固有される空間部分として、住居12が設けら
れている。住居12は、2階フロアーFを上下方向に
貫通する空間部分としての吹抜け14を囲むようにして
配置されており、この吹抜け14により、通風や採光、
及び住居12の独立性を確保することが可能となる。
【0018】また、住居12は、隣接する住居12と連
結可能に構成されている。したがって居住者は、家族構
成や、家族のライフステージに応じて住居12同士を連
結させ、連続する一つの固有される空間として、所望の
広さの居住スペースA〜Dを得ることが可能である。
【0019】上記固有される空間部分としての住居12
と、第2の面を上下方向に貫通する空間部分としての吹
抜け14は、組立部材としてのユニットから構成されて
いる。本例の住宅Hでは、ユニットとして、部屋ユニッ
ト、吹抜けユニット、部屋ユニット同士を連結する連結
ユニットが用いられ、これらのユニットを組み合わせる
ことにより形成されている。
【0020】前記組立部材としてのユニットには、可動
可能な仕切部材が含まれている。本例の住宅Hでは、部
屋ユニットを構成する壁の一つとして、可動可能な仕切
部材が用いられている。本例の住宅Hでは、可動可能な
仕切部材として、住居12側に開口する中空部材として
の収納棚13cが用いられている。収納棚13cは、住
居12の一辺に所定間隔を置いて配置され、隣接する住
居12の収納棚13cと嵌合するように構成されてい
る。
【0021】住居12に設けられた収納棚13cを移動
させることにより、居住者のライフスタイルやライフス
テージに合わせて、所望の居住スペースを得ることが可
能となる。例えば、隣接する住居12を隔てている収納
棚13cを取り除き、2つの住居12を、一つの連続し
た居住スペースとすることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0023】本例では建物として、多世帯が生活する住
宅を例として説明する。図1乃至図5は本実施例の住宅
を示すものであり、図1は住宅の断面図、図2は住宅の
正面図、図3は住宅の1階平面図、図4及び図5は住宅
の2階平面図である。
【0024】本例の住宅Hは4階建てであり、第1の面
としての建物の1階フロアーFには、居住者や地域住
民によって共用されるサービス施設が設けられており、
第2の面には、固有される空間として、居住者の住居が
設けられている。
【0025】本例の住宅Hの居住者は、特に限定されな
いが、血縁や地縁の支援が受けにくい人々を対象とす
る。血縁や地縁の支援が受けにくい人々とは、例えば、
親元を離れて自活する独身者や、転勤などで遠隔地に転
居した世帯、または家族全員が仕事を持っていたり学校
に通っており、地域との関わりが希薄な世帯などが含ま
れる。そして、本例の住宅Hは、地縁や血縁の支援を受
けず、匿名的に生活を送る居住者が多く暮らす大都市圏
に建設される。
【0026】次に、住宅Hの構成について説明する。住
宅Hは、図1及び図2に示すように、第1の面としての
1階フロアーFと、第2の面としての2階フロアーF
,3階フロアーFと,4階フロアーFを備えてい
る。
【0027】第2の面としての、2階フロアーF,3
階フロアーF,4階フロアーFは、いずれも固有さ
れる空間としての住居12を備えたフロアーであるた
め、本例では、一例として2階フロアーFを選択し、
2階フロアーFの構成に基づいて説明する。
【0028】先ず、住宅Hの1階フロアーFについて
説明する。図3は、住宅Hの1階フロアーFを示す平
面図である。図3に示すように、住宅Hの1階フロアー
には、共用される機能を備えた空間部分として、フ
ロント1と、カフェ2と、ナースリー3と、レンタルス
ペース4とが設けられている。これら、フロント1と、
カフェ2と、ナースリー3と、レンタルスペース4にお
いては、住宅Hの居住者のだれもが利用できるサービス
が提供される。
【0029】フロント1は、来訪者が訪ねてきたときの
案内や、居住者が留守にしているときの荷物の受け取
り、住宅H内に設けられた各種サービス施設の受け付
け、住宅H以外の各種サービスの受け付け、居住者への
鍵の受け渡しなどを行う。本例の住宅Hでは、フロント
1に住宅Hのオーナーの住居1aが隣接しており、オー
ナーがフロント1での対応をするように構成されてい
る。
【0030】このように、フロント1は、住宅Hの窓口
として、外部住民と居住者、住宅内のサービス施設と居
住者、外部のサービス業者と居住者、住宅内のサービス
施設と外部住民との間に立ち、間を繋ぐ役割を果たすも
のである。
【0031】フロント1では、上記のような受け付け業
務のほか、住居12内に立ち入って行うサービス、例え
ばハウスクリーニングなどのサービスについて、居住者
が留守にしている間の立会いなどの業務も行う。このよ
うに、フロント1は、サービス業者への連絡や、居住者
が留守中の立会など、サービスを受ける際のあらゆる対
応業務を代行して行う。これにより、居住者はフロント
1にサービスの申し込みをするだけで、日時を問わず、
あらゆるサービスを受けることが可能となる。
【0032】カフェ2は、テーブル2a及び椅子2bを
備え、食事を提供するサービス施設として設けられてい
る。カフェ2は、簡単な食事を提供し、朝食や夜食をま
かなうものである。カフェ2が設けられていることによ
り、通勤前に時間がないときや、深夜遅く帰宅したとき
などでも、食事をとることができる。なお、カフェ2
は、住宅Hの居住者だけでなく、住宅H付近の住人も利
用可能とされている。
【0033】ナースリー3は、就学前の子供を預かり、
世話をするサービスを提供する。ナースリー3は、利用
者の勤務形態に合わせて子供を預かるものである。な
お、ナースリー3についても、カフェ2と同様に、住宅
Hの居住者だけでなく、住宅H付近の住人も利用可能と
されている。
【0034】レンタルスペース4は、簡単なキッチン4
aと水回り設備4bを備えたスペースであり、会議やパ
ーティー或いは展示会など、多目的に使用できるように
構成されている。レンタルスペース4についても、前記
カフェ2とナースリー3のように、住宅Hの居住者だけ
でなく、住宅H付近の住人も利用可能とされている。
【0035】このように、1階フロアーFの共用され
る機能を備えた空間部分は、住宅Hの居住者だけでな
く、住宅H付近の住人も利用可能であり、地域に対して
オープンなスペースとなっている。なお、1階フロアー
に設けられるサービス施設としては、上記したもの
に限らず、クリーニングサービスや小売店など、他のサ
ービスを提供する施設が含まれて良いことは勿論であ
る。このように、1階フロアーFは、住宅Hの居住者
の日常生活を支援するとともに、地域コミュニティ形成
の一助として活用される。
【0036】上記のように、本例の住宅Hの1階フロア
ーFは、地域に対してオープンなスペースであり、地
域の人々が気軽に入ってこられるように、多数のドア5
aが設けられている。また、1階フロアーFに面する
表側の庭Gには、芝生や木を植えるなど、美しい外観
が保たれるための整備がなされている。
【0037】さらに、表側の庭Gには、ベンチ6な
ど、居住者や地域の人々がくつろげる設備を設けても良
い。また、住宅Hの敷地内に、来訪者または地域の人々
が利用可能な駐車スペース7を設けても良い。
【0038】このように、本発明の建物の1階フロアー
は開放的な雰囲気とされ、また、1階フロアーF
に設けられた外部サービスを地域住民も利用可能とされ
ているので、居住者が地域住民とコミュニケーションを
取る時間や機会を持てなくても、地域に貢献することが
可能であり、地域との関係を良好に保つことが可能とな
る。
【0039】住宅Hの、裏側の庭Gには、居住者のた
めの設備として、ごみ置き場8、自転車置き場9が設け
られている。裏側の庭Gには、居住者のみが出入りす
るため、表側の庭Gに通じるドア5aよりも少なめの
数のドア5bが設けられている。
【0040】1階フロアーFは、次述する2階フロア
ーFと、昇降手段によって連結されている。本例の住
宅Hには、昇降手段として、エレベーターSと、階段
が設けられている。エレベーターSと、階段S
は、住宅H内の3箇所に設けられた昇降手段配設スペー
ス10に配設されている。なお、昇降手段については、
本例のようなエレベーターや階段に限らず、他の手段、
例えばエスカレーターであっても良い。
【0041】なお、本例の住宅Hでは、階段Sの付近
に、冷蔵庫及びロッカー11が設けられている。冷蔵庫
及びロッカー11は、1階フロアーFのカフェ2など
の施設で使用する食材などをストックしたり、ナースリ
ー3やレンタルスペース4の利用者の荷物を預けたり、
或いは宅配便の荷物を一時的に預かる宅配ロッカーとし
て使用することも可能である。
【0042】次に、住宅Hの2階フロアーFについて
説明する。図4の平面図に示すように、住宅Hの2階フ
ロアーFには、第2の空間部分として、住宅Hの居住
者に固有される複数の空間として、複数の住居12が設
けられている。本例の住宅Hでは、12室の住居12が
設けられている。
【0043】それぞれの住居12は、内部に居住スペー
スを有する部屋ユニットから形成されている。2階フロ
アーFには、12室の住居12が設けられているの
で、12個の部屋ユニットが連結された構成とされてい
る。
【0044】また、本例の住居12を構成する部屋ユニ
ットには、家具などの各種設備13が、取り外し可能に
取り付けられている。例えば、住居12には、各種設備
として、キッチン13aと、水回り設備13bとが設け
られている。キッチン13aと水回り設備13bはユニ
ット式であり、着脱可能に構成されている。
【0045】そして、本例の住居12を構成する部屋ユ
ニットについて、最も特徴的な点は、住居12の壁の1
つが、可動可能な仕切部材としての収納棚13cにより
形成されている点である。収納棚13cは、図4に示す
ように、住居12の一辺において、所定間隔を置いて配
置されている。
【0046】そして、収納棚13cは、隣の住居12の
収納棚13cと嵌合して、住居12の外壁を形成するよ
うに構成されている。収納棚13cは、隣接する収納棚
13cと接続されるとともに、床面や天井面に固定され
ている。そして、後述するように、住居12の広さや間
取りを変更するときには、隣接する収納棚13cの接
続、及び床面,天井面との固定を解除されて、自由な位
置に可動可能とされている。
【0047】さらに、本例の住居12は、図4に示すよ
うに、吹抜け14を囲んで配置されている。本例の住宅
Hの吹抜け14は、中空の吹抜けユニットを、2階フロ
アーF,3階フロアーF,4階フロアーFを、上下
方向に貫通するように配設することにより形成されてい
る。吹抜けユニットは、連結部材14bによって、両端
部14a,14aを昇降手段配設スペース10の壁10
aに連結されて固定されている。
【0048】吹抜け14が、住居12の間に位置するこ
とにより、各住居間に所定の間隔が設けられる。したが
って、複数の住居12は、互いに壁を共有しない構成と
なり、相互の音の干渉が防止され、また各住居12にお
ける採光,通風を確保することが可能となる。
【0049】なお、本例の住宅Hでは、吹抜け14は、
2階フロアーFより上階を貫通するように構成されて
いるが、これに限らず、1階フロアーFを含んでいて
も良いことは勿論である。また、吹抜け14を設けない
構成としても良い。
【0050】図5は、図4に示す2階フロアーFの住
居12を構成するユニット部材のうち、仕切部材として
の収納棚13cを移動させ、住居12を連結させて、連
続する一つの固有される空間としての居住スペースを形
成した例を示すものである。図5に示すように、収納棚
13cの移動により、様々な広さの居住スペースを得る
ことができる。また、居住スペース内で、収納棚13c
を所望の位置に配置することにより、居住スペース内を
区切って個室を形成することが可能となる。
【0051】住居12の広さや間取りのバリエーション
について、図5に基づいて説明する。図5の例では、2
階フロアーFに、単身者、小さな子供(幼児,乳児)
のいる世帯、兄弟或いは姉妹で暮らす世帯、ホームオフ
ィスを有する夫婦世帯の4世帯が居住する設定とされて
いる。それぞれの世帯の居住スペースを、居住スペース
A〜居住スペースDとして説明する。
【0052】図5に示すように、単身者の居住スペース
Aは住宅Hの西側にあり、居住スペースAの隣に、小さ
な子供(幼児,乳児)のいる世帯の居住スペースBが位
置し、居住スペースBの隣に、兄弟或いは姉妹で暮らす
世帯の居住スペースCが位置し、住宅Hの東側には、ホ
ームオフィスを有する夫婦世帯の居住スペースDが位置
している。
【0053】まず、単身者の居住スペースAについて説
明する。単身者の居住スペースAは、図4に示す住居1
2を南北に2つ連結した構成とされている。2つの住居
12は、吹抜け14の端部に設けられている連結部材1
4bの位置で連結されている。
【0054】すなわち、2つの住居12の、連結部材1
4bに面する箇所の外壁を取り除き、連結部14bの上
方に、2つの住居12を連結するため連結ユニットを配
設し、吹抜け14を挟んで隣接していた2つの住居12
を、連続した一つの部屋として使用する。2つの住居1
2を連結するための連結ユニットは、天井面、壁面、床
面を有するチューブ状に形成されている。このチューブ
状の連結ユニットを2つの住居間に配置し、2つの住居
間をつなぐ渡り廊下として使用する。
【0055】なお、単身者の居住スペースAの南側の居
室では、収納棚13cの一部を移動し、間取りを変更し
ている。単身者の居住スペースAでは、ダイニングセッ
トA を配設するために、西側に一列に並んでいた収納
棚13cの一部を東側に移動させ、ダイニングセットA
の配設スペースを確保している。
【0056】次に、小さな子供二人(幼児,乳児)のい
る世帯の居住スペースBについて説明する。居住スペー
スBは、図4に示す住居12を4つ連結させて形成され
ている。4つの住居12は、住居12を隔てていた収納
棚13cを移動させることにより連結されている。
【0057】また、居住スペースBは、吹抜け14の連
結部材14bに面する箇所の外壁を取り除き、連結部1
4bの上方に、2つの住居12を連結するためユニット
を配設し、吹抜け14を挟んで隣接していた2つの住居
12を、連続した一つの部屋として形成されている。2
つの住居12を連結するための連結ユニットは、天井
面、壁面、床面を有するチューブ状に形成されている。
このチューブ状の連結ユニットを2つの住居間に配置
し、2つの住居間をつなぐ渡り廊下として使用する。
【0058】居住スペースBでは、北側を家族の寝室B
、南側を家族の居間Bとして使用している。間取り
は、家族のライフステージや構成に応じて変更されるも
のである。例えば、子供が成長して子供部屋が必要とな
ったときには、北側の居室の収納棚13cを中央側に移
動して、北側の居室を2つに区切り、一方を寝室、他方
を子供部屋として使用する。
【0059】そして、さらに子供が成長して、それぞれ
別々の子供部屋が必要となったときには、隣接する世帯
と交渉し、新たに1つの住居12を追加し、全部で5つ
の住居12を連結させて、より広い居住スペースを確保
する。このように、家族のライフステージに応じて、居
住スペースの間取りや、広さを変更することが可能であ
る。
【0060】次に、兄弟或いは姉妹で暮らす世帯の居住
スペースCについて説明する。居住スペースCは、図4
に示す住居12を3つ使用して形成されている。居住ス
ペースCの北側では、隣り合う住居12を、収納棚13
cを移動させることにより、連続した一体のスペースと
して形成している。
【0061】居住スペースCでは、北側を兄弟(姉妹)
それぞれの寝室兼居間C、南側をホームオフィスC
として使用している。寝室兼居間Cは、兄弟(姉妹)
それぞれの個人的な空間を確保するために、T字状に組
合せられた収納棚13cにより仕切られている。
【0062】また、この居住スペースCでは、兄弟の寝
室と居間Cと、オフィスCを連通させず、あえて連
結せず、別々の居室としている。このような構成とする
ことにより、プライベートな空間とオフィシャルな空間
が明確に区別され、メリハリのある生活を確保すること
が可能となる。また、このような構成により、オフィス
を他者に貸すこともできる。
【0063】次に、ホームオフィスを有する夫婦世帯の
居住スペースDについて説明する。居住スペースDは、
図4に示す住居12を3つ連結させて形成されている。
居住スペースDの北側には、1つの住居12が位置して
いる。そして、居住スペースDの南側は、キッチン13
a及び水回り設備13bの配設面側を背中合わせにして
隣接した、2つの住居12を連続させて形成されてい
る。
【0064】居住スペースDの南側では、2つの住居1
2間の外壁を取り除くとともに、キッチン13aを移動
させて、通路Dを形成することにより、2つの住居1
2を連続した1つの空間としている。
【0065】また、吹抜けに面して隣接している住居1
2については、前記居住スペースA,Bと同様に、吹抜
け14の連結部材14bに面する箇所の外壁を取り除
き、連結部14bの上方に、2つの住居12を連結する
ためユニットを配設し、吹抜け14を挟んで隣接してい
た2つの住居12を、連続した一つの部屋として形成す
る。2つの住居12を連結するためのユニットは、天井
面、壁面、床面を有するチューブ状に形成されている。
このチューブ状のユニットを2つの住居間に配置し、2
つの住居間をつなぐ渡り廊下として使用する。
【0066】居住スペースDでは、北側を夫婦の寝室D
、南側をホームオフィスD及び居間Dとして使用
している。収納棚13cは、ホームオフィスD側で3
つ、居間D側で2つ使用している。
【0067】このように、本例の住宅Hでは、隣接する
複数の住居12を連結させて、連続する一つの固有され
る空間として、所望の広さの居住スペースを確保するこ
とができる。また、居住スペース内でも、収納棚を所定
の位置に移動させることにより、自由な間取りとするこ
とが可能である。
【0068】なお、複数の住居12を連結して一つの部
屋とした場合、キッチン13aや水回り設備13bが必
要以上の数となってしまうこともある。このときは、キ
ッチン13aや水回り設備13bを改修して、別途使用
することができる。例えば、居住スペースBで実施して
いるように、シャワールームを改修して、物品を収納す
る納戸13dとしたり、シャワールームを囲む壁パネル
の一部を取り外し、隣接するキッチン5aの拡張スペー
ス13eとして使用する。
【0069】また、だぶって配設されているキッチン1
3aや水回り設備13bを活かし、居住スペース内のそ
れぞれの居室の独立性を確保した構成としても良い。例
えば、居住スペースDで実施しているように、ホームオ
フィスDと居間Dにある水回り設備13bは、特に
収納庫などに改修しないで、そのまま水回り設備として
使用している。これは、ホームオフィスDと居間D
とは、一体の空間ではあるものの、仕事空間と生活空間
とを分離させるためである。
【0070】なお、上記実施例では、第1の面としての
1階フロアーFに、共用される機能を有する空間部分
が設けられ、第2の面としての2階フロアーF〜4階
フロアーFに、固有される空間部分が設けられた構成
としたが、これに限らず、共用される機能を有する空間
部分が地階にあり、1階フロアーFよりも上階に固有
される空間部分が設けられている構成でも良い。
【0071】或いは、2階フロアーFに共用される機
能を有する空間部分があり、1階フロアーFと、3階
フロアーFから上階に、固有される空間部分が設けら
れている構成でも良い。さらにまた、第1の面と第2の
面とが、左右方向に並列している構成でも良い。このよ
うに、第1の面と第2の面の構成は、一つの形態に限定
されることなく、自由に組合せることが可能である。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明の建物は、建物内
部に、家事や育児をサポートするサービス施設を備えて
おり、居住者はいつでもこのサービスを利用することが
できるので、血縁や地域からの支援を受けにくい世帯で
も、家事や育児などの負担を軽減させることが可能とな
る。
【0073】また、本発明の建物では、上記サービス施
設を地域住民も利用可能とされているので、居住者が地
域住民とコミュニケーションを取る時間や機会を持てな
くても、地域に貢献することが可能であり、地域との関
係を良好に保ち、安心して生活することが可能である。
【0074】また、本発明の建物では、居住者の生活す
る各住居や、吹抜けが、組立部材としてのユニットから
形成されているので、これらのユニットを自由に組み合
わせて、建物内の適切な場所に居室や吹き抜けを設置
し、居住者にとって快適な建物とすることが可能とな
る。
【0075】そして、組立部材としてのユニットには、
可動可能な仕切部材が含まれていると好適である。すな
わち、実施例に示すように、例えば部屋ユニットの一方
の壁部分を可動壁とすることにより、可動壁を移動させ
て、2つの部屋ユニットを簡単に連結させ、1つの広い
部屋として使用することが可能となる。
【0076】このように、本例の建物は、居住者のライ
フスタイルやライフステージに合わせて居住スペースの
広さや間取りを変更することができ、それぞれの居住者
にとって適切な空間を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建物としての住宅を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の建物としての住宅を示す正面図であ
る。
【図3】住宅の1階平面図である。
【図4】住宅の2階平面図である。
【図5】住宅の2階平面図である。
【符号の説明】
1 フロント(共用される機能を備えた空間部分) 2 カフェ(共用される機能を備えた空間部分) 3 ナースリー(共用される機能を備えた空間部分) 4 レンタルスペース(共用される機能を備えた空間部
分) 5a,5b ドア 10 昇降手段配設スペース 11 冷蔵庫及びロッカー 12 住居(固有される空間部分) 13 各種設備 13a キッチン 13b 水回り設備 13c 収納棚(仕切部材,固有される空間部分に向け
て開口された中空部材) 14 吹抜け(第2の面を上下方向に貫通する空間部
分) A〜D 居住スペース F 1階フロアー(第1の面) F 2階フロアー(第2の面) H 住宅(建物) S エレベーター S 階段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の面と、該第1の面に対して上下左
    右のいずれかに連通する少なくとも一つの第2の面を備
    え、 前記第1の面には共用される機能を備えた空間部分が設
    けられ、 前記第2の面には複数の区切られた固有される空間部分
    が設けられ、 該複数の固有される空間部分のうちの少なくとも隣接す
    る二つは、連続する一つの固有される空間とすることが
    可能であることを特徴とする建物。
  2. 【請求項2】 前記固有される空間部分は、少なくとも
    第2の面を上下方向に貫通する空間部分を囲むように配
    置されたことを特徴とする請求項1記載の建物。
  3. 【請求項3】 前記固有される空間部分と、前記少なく
    とも第2の面を上下方向に貫通する空間部分は組立部材
    から形成されたことを特徴とする請求項1記載の建物。
  4. 【請求項4】 前記組立部材には可動可能な仕切部材が
    含まれることを特徴とする請求項3記載の建物。
  5. 【請求項5】 前記仕切部材は、前記固有される空間部
    分に向けて開口された中空部材からなることを特徴とす
    る請求項4記載の建物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001311318A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Sekisui Chem Co Ltd 建築物
JP2016180718A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 株式会社ゼンリンデータコム 食事ナビゲーション装置
JP2016183530A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 旭化成ホームズ株式会社 集合住宅

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