JP2001081660A - 高強度メルトブロー不織布及びその製造方法 - Google Patents
高強度メルトブロー不織布及びその製造方法Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Cell Separators (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 極細繊維よりなる高強度ポリプロピレンメル
トブロー法不織布及び高強度メルトブロー不織布の製造
方法の提供。 【解決手段】 平均繊維径が2〜20μm、目付重量が
10〜60g/m2、厚みが0.1〜0.5mm、通気
度が10〜600cc/cm2/sec、引張強度5〜
20kg/50mmであることを特徴とする高強度ポリ
プロピレンメルトブロー不織布及びメルトブロー方法に
おいて、細繊維化直後に冷却工程と多段の延伸工程を設
けることを特徴とする高強度メルトブロー不織布の製造
方法。
トブロー法不織布及び高強度メルトブロー不織布の製造
方法の提供。 【解決手段】 平均繊維径が2〜20μm、目付重量が
10〜60g/m2、厚みが0.1〜0.5mm、通気
度が10〜600cc/cm2/sec、引張強度5〜
20kg/50mmであることを特徴とする高強度ポリ
プロピレンメルトブロー不織布及びメルトブロー方法に
おいて、細繊維化直後に冷却工程と多段の延伸工程を設
けることを特徴とする高強度メルトブロー不織布の製造
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度ポリプロピ
レンメルトブロー不織布及び高強度メルトブロー不織布
の製造方法に関する。
レンメルトブロー不織布及び高強度メルトブロー不織布
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】メルトブロー法による不織布の製造方法
は、古くから知られており、例えばその原理は、U.
S.Naval Research Laborato
ry(Report No.5265,Februar
y,11,1959)によって報告されている。さらに
は、この製造方法を最初に工業化したエクソンケミカル
社の特許である特開昭50−46972号公報、あるい
は報文Melt Blowing−aone−step
web process for new nonw
oven products(Vol.56,No.4
April 1973,Tappi Journa
l)に詳述されている。この技術によれば、ノズルピー
スから吐出された溶融ポリマーが高温のジェット気流中
にて紡糸され、比較的均一な直径を持つ極細繊維からな
る不織布が形成される。ここで得られる不織布は、メル
トブロー法の製造条件、たとえば、支配的因子としてダ
イ温度、吐出量、エア量などの調節によって一定限界内
にて任意に変更可能であるが、その繊維径は極細で比較
的均一であり、その繊維径の分布は狭いのが特徴であ
る。さらに、ノーバインダー方式で、極細繊維のランダ
ムな絡み合いで構成されているため、風合いや肌触り等
が非常に優れており、使い捨ておしめの表面材、防塵衣
料、マスク、ワイピングくろす、精密濾過用フィルタ
ー、電池用セパレーター等に広く用いられている。
は、古くから知られており、例えばその原理は、U.
S.Naval Research Laborato
ry(Report No.5265,Februar
y,11,1959)によって報告されている。さらに
は、この製造方法を最初に工業化したエクソンケミカル
社の特許である特開昭50−46972号公報、あるい
は報文Melt Blowing−aone−step
web process for new nonw
oven products(Vol.56,No.4
April 1973,Tappi Journa
l)に詳述されている。この技術によれば、ノズルピー
スから吐出された溶融ポリマーが高温のジェット気流中
にて紡糸され、比較的均一な直径を持つ極細繊維からな
る不織布が形成される。ここで得られる不織布は、メル
トブロー法の製造条件、たとえば、支配的因子としてダ
イ温度、吐出量、エア量などの調節によって一定限界内
にて任意に変更可能であるが、その繊維径は極細で比較
的均一であり、その繊維径の分布は狭いのが特徴であ
る。さらに、ノーバインダー方式で、極細繊維のランダ
ムな絡み合いで構成されているため、風合いや肌触り等
が非常に優れており、使い捨ておしめの表面材、防塵衣
料、マスク、ワイピングくろす、精密濾過用フィルタ
ー、電池用セパレーター等に広く用いられている。
【0003】しかし、該メルトブロー法では、ノズル出
口における高温のジェット気流は、ノズルから離れるに
したがって、急速に速度が減衰する。このためジェット
気流により瞬時に紡糸・緊張された繊維は、十分に延
伸、冷却されないまま緊張緩和され、得られた繊維の強
度は小さなものになってしまい、不織布の強度は弱いと
いう欠点を有していた。特に、ポリプロピレンやナイロ
ンのメルトブロー不織布は、その樹脂の特性に加え、極
細繊維の特性を発揮して電池用セパレーター、液体濾過
用フィルター等の用途に多く用いられているが、電池等
に装填する場合に電極等と重ねて巻回す時に破断が生じ
易く、また液体フィルターとして巻回す時に破断が生じ
易く、単独で用いるよりもむしろ積層して用いられる場
合が多く、その単独での強度の改善が望まれていた。こ
のメルトブロー法不織布の強度の改良法として、特開平
3−64565号公報では、繊維の配列状態をコントロ
ールすることで単繊維同士の絡まり点を増加させて強度
を改良しているが、本質的な改良にはなっていなかっ
た。また、特開平3−227447号公報では、ノズル
より押し出した樹脂をエアサッカーで牽引するスパンボ
ンド法の応用として、紡糸ノズルから押し出した溶融樹
脂繊維をガスの圧力差で生じる気流で、さらに延伸する
技術が開示されているが、メルトブロー不織布の大幅な
強度改良と同時に細い繊維径の不織布を得るには至って
いなかった。
口における高温のジェット気流は、ノズルから離れるに
したがって、急速に速度が減衰する。このためジェット
気流により瞬時に紡糸・緊張された繊維は、十分に延
伸、冷却されないまま緊張緩和され、得られた繊維の強
度は小さなものになってしまい、不織布の強度は弱いと
いう欠点を有していた。特に、ポリプロピレンやナイロ
ンのメルトブロー不織布は、その樹脂の特性に加え、極
細繊維の特性を発揮して電池用セパレーター、液体濾過
用フィルター等の用途に多く用いられているが、電池等
に装填する場合に電極等と重ねて巻回す時に破断が生じ
易く、また液体フィルターとして巻回す時に破断が生じ
易く、単独で用いるよりもむしろ積層して用いられる場
合が多く、その単独での強度の改善が望まれていた。こ
のメルトブロー法不織布の強度の改良法として、特開平
3−64565号公報では、繊維の配列状態をコントロ
ールすることで単繊維同士の絡まり点を増加させて強度
を改良しているが、本質的な改良にはなっていなかっ
た。また、特開平3−227447号公報では、ノズル
より押し出した樹脂をエアサッカーで牽引するスパンボ
ンド法の応用として、紡糸ノズルから押し出した溶融樹
脂繊維をガスの圧力差で生じる気流で、さらに延伸する
技術が開示されているが、メルトブロー不織布の大幅な
強度改良と同時に細い繊維径の不織布を得るには至って
いなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の問題点を解決した極細繊維よりなる高強度ポリプロピ
レンメルトブロー法不織布及び高強度メルトブロー不織
布の製造方法を提供することにある。
の問題点を解決した極細繊維よりなる高強度ポリプロピ
レンメルトブロー法不織布及び高強度メルトブロー不織
布の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、メルトブロー法に
おいて、紡糸工程のダイ下面に冷却工程と多段の延伸工
程を行うエジェクターを設けて繊維自体の強度を上げる
ことにより、高生産性で高強度の不織布が得られること
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の第1
の発明は、平均繊維径が2〜20μm、目付重量が10
〜60g/m2、厚みが0.1〜0.5mm、通気度が
10〜600cc/cm2/sec、引張強度が5〜2
0kg/50mmであることを特徴とする高強度ポリプ
ロピレンメルトブロー不織布である。
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、メルトブロー法に
おいて、紡糸工程のダイ下面に冷却工程と多段の延伸工
程を行うエジェクターを設けて繊維自体の強度を上げる
ことにより、高生産性で高強度の不織布が得られること
を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の第1
の発明は、平均繊維径が2〜20μm、目付重量が10
〜60g/m2、厚みが0.1〜0.5mm、通気度が
10〜600cc/cm2/sec、引張強度が5〜2
0kg/50mmであることを特徴とする高強度ポリプ
ロピレンメルトブロー不織布である。
【0006】また、本発明の第2の発明は、一列に配列
した複数のノズル孔から溶融ポリマーを吐出し、オリフ
ィスダイに隣接して設備した噴射ガス口から高速ガスを
噴射せしめて、吐出された溶融ポリマーを細繊維化し、
次いで繊維流をコレクタであるコンベヤネット上に捕集
して不織布を製造するメルトブロー方法において、細繊
維化直後に冷却工程と多段の延伸工程を設けることを特
徴とする高強度メルトブロー不織布の製造方法である。
した複数のノズル孔から溶融ポリマーを吐出し、オリフ
ィスダイに隣接して設備した噴射ガス口から高速ガスを
噴射せしめて、吐出された溶融ポリマーを細繊維化し、
次いで繊維流をコレクタであるコンベヤネット上に捕集
して不織布を製造するメルトブロー方法において、細繊
維化直後に冷却工程と多段の延伸工程を設けることを特
徴とする高強度メルトブロー不織布の製造方法である。
【0007】さらに、本発明の第3の発明は、上記高強
度ポリプロピレンメルトブロー不織布又は上記高強度メ
ルトブロー不織布の製造方法により得られた高強度メル
トブロー不織布をカレンダー加工して得られる、厚みが
0.1〜0.2mm、通気度が5〜100cc/cm2
/sec、引張強度が5〜22kg/50mmである不
織布からなる電池セパレーター用基材である。
度ポリプロピレンメルトブロー不織布又は上記高強度メ
ルトブロー不織布の製造方法により得られた高強度メル
トブロー不織布をカレンダー加工して得られる、厚みが
0.1〜0.2mm、通気度が5〜100cc/cm2
/sec、引張強度が5〜22kg/50mmである不
織布からなる電池セパレーター用基材である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明について以下に詳細に説明
する。 1.ポリプロピレン 本発明で用いるポリプロピレンとしては、プロピレン単
独重合体、或いは過半重合割合のプロピレンと他のα−
オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル
ペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘
導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル
単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグ
ラフト共重合体である。また、ポリプロピレンのメルト
フローレート(MFR)は、10〜1200g/10
分、特に15〜80g/10分のものが好ましい。これ
らプロピレンは、得られたメルトブロー不織布が下記物
性を有する範囲であれば、単独でも、或いは複数種類の
重合体の混合物としても使用することもできるし、ポリ
プロピレンを主成分としてなる樹脂でもよい。
する。 1.ポリプロピレン 本発明で用いるポリプロピレンとしては、プロピレン単
独重合体、或いは過半重合割合のプロピレンと他のα−
オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル
ペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘
導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル
単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグ
ラフト共重合体である。また、ポリプロピレンのメルト
フローレート(MFR)は、10〜1200g/10
分、特に15〜80g/10分のものが好ましい。これ
らプロピレンは、得られたメルトブロー不織布が下記物
性を有する範囲であれば、単独でも、或いは複数種類の
重合体の混合物としても使用することもできるし、ポリ
プロピレンを主成分としてなる樹脂でもよい。
【0009】2.高強度ポリプロピレンメルトブロー不
織布の物性 本発明の高強度ポリプロピレンメルトブロー不織布は、
連続繊維からなり、次のような物性を有している。 (1)平均繊維径 本発明のポリプロピレンメルトブロー不織布の平均繊維
径は、2〜20μm、好ましくは5〜12μmである。
平均繊維径が2μm未満では不織布の通気度が不足し、
20μmを超えると適性な通気度にするために多大の目
付が必要になる。
織布の物性 本発明の高強度ポリプロピレンメルトブロー不織布は、
連続繊維からなり、次のような物性を有している。 (1)平均繊維径 本発明のポリプロピレンメルトブロー不織布の平均繊維
径は、2〜20μm、好ましくは5〜12μmである。
平均繊維径が2μm未満では不織布の通気度が不足し、
20μmを超えると適性な通気度にするために多大の目
付が必要になる。
【0010】(2)目付重量 本発明のポリプロピレンメルトブロー不織布の目付重量
は、10〜60g/m 2、好ましくは30〜50g/m
2である。目付重量が10g/m2未満では加工のため
の強度が不足し、60g/m2を超えると不織布を用い
たセパレーターや液体フィルターを適性な厚みに加工で
きない。
は、10〜60g/m 2、好ましくは30〜50g/m
2である。目付重量が10g/m2未満では加工のため
の強度が不足し、60g/m2を超えると不織布を用い
たセパレーターや液体フィルターを適性な厚みに加工で
きない。
【0011】(3)通気度 本発明のポリプロピレンメルトブロー不織布の通気度
は、10〜600cc/cm2/sec、好ましくは1
5〜50cc/cm2/secである。通気度が10c
c/cm2/sec未満では、不織布をセパレーターと
して用いた場合はセパレーターとしての通気抵抗が大き
くなりすぎ、600cc/cm2/secを超えると厚
みや目付重量のバランスから強度不足を生ずる。
は、10〜600cc/cm2/sec、好ましくは1
5〜50cc/cm2/secである。通気度が10c
c/cm2/sec未満では、不織布をセパレーターと
して用いた場合はセパレーターとしての通気抵抗が大き
くなりすぎ、600cc/cm2/secを超えると厚
みや目付重量のバランスから強度不足を生ずる。
【0012】(4)引張強度 本発明のポリプロピレンメルトブロー不織布の引張強度
は、5〜20kg/50mm、好ましくは8〜20kg
/50mmである。引張強度が5kg/50mm未満で
は、従来のメルトブロー法で得られたポリプロピレン不
織布と同様であり、電池セパレーター等に用いると巻回
し等により容易に切断される。
は、5〜20kg/50mm、好ましくは8〜20kg
/50mmである。引張強度が5kg/50mm未満で
は、従来のメルトブロー法で得られたポリプロピレン不
織布と同様であり、電池セパレーター等に用いると巻回
し等により容易に切断される。
【0013】3.高強度メルトブロー不織布の製造方法 本発明の高強度ポリプロピレンメルトブロー不織布は、
上記物性を満足するものであれば、どのような方法で製
造されてもよいが、下記の方法で製造するものが好まし
い。 (1)製造工程 本発明の高強度メルトブロー不織布の製造方法は、一列
に配列した複数のノズル孔から溶融ポリマーを吐出し、
オリフィスダイに隣接して設備した噴射ガス口から高速
ガスを噴射せしめて、吐出された溶融ポリマーを細繊維
化し、次いで繊維流をコレクタであるコンベヤネット上
に捕集して不織布を製造する方法であるメルトブロー法
において、オリフィスダイとコレクタの間に、冷却工程
と多段の延伸工程を行うエジェクターを設け、延伸と冷
却を繰り返して行えるようにした方法である。メルトブ
ロー法に冷却工程と多段の延伸工程を加えることで、よ
り繊維自体の強度を向上させると同時に、繊維径をより
細くできるようにするものであり、メルトブロー法単独
でも、スパンボンド法単独でも達成できなかった、繊維
径が細くて、かつ強度のある不織布が得られる。
上記物性を満足するものであれば、どのような方法で製
造されてもよいが、下記の方法で製造するものが好まし
い。 (1)製造工程 本発明の高強度メルトブロー不織布の製造方法は、一列
に配列した複数のノズル孔から溶融ポリマーを吐出し、
オリフィスダイに隣接して設備した噴射ガス口から高速
ガスを噴射せしめて、吐出された溶融ポリマーを細繊維
化し、次いで繊維流をコレクタであるコンベヤネット上
に捕集して不織布を製造する方法であるメルトブロー法
において、オリフィスダイとコレクタの間に、冷却工程
と多段の延伸工程を行うエジェクターを設け、延伸と冷
却を繰り返して行えるようにした方法である。メルトブ
ロー法に冷却工程と多段の延伸工程を加えることで、よ
り繊維自体の強度を向上させると同時に、繊維径をより
細くできるようにするものであり、メルトブロー法単独
でも、スパンボンド法単独でも達成できなかった、繊維
径が細くて、かつ強度のある不織布が得られる。
【0014】図1は、本発明の高強度メルトブロー不織
布の製造方法の工程の概略図である。原料樹脂は押出機
1で溶融され、メルトブローダイ2において一列に配列
した複数のノズルから吐出され、オリフィスダイに隣接
して設置した噴射ガス口から噴射された高速ガスにより
細繊維化され、第1次クエンチエアーダクト3からのエ
アーでで冷却され、メルトブローダイ2からlの距離に
設置された多段エアーエジェクター4において延伸さ
れ、続いて第2次クエンチエアーダクト5からのエアー
で冷却され、エアー吸引孔7でエアー吸引されたコンベ
ア6上にメルトブロー不織布として積層される。以下各
工程について説明する。
布の製造方法の工程の概略図である。原料樹脂は押出機
1で溶融され、メルトブローダイ2において一列に配列
した複数のノズルから吐出され、オリフィスダイに隣接
して設置した噴射ガス口から噴射された高速ガスにより
細繊維化され、第1次クエンチエアーダクト3からのエ
アーでで冷却され、メルトブローダイ2からlの距離に
設置された多段エアーエジェクター4において延伸さ
れ、続いて第2次クエンチエアーダクト5からのエアー
で冷却され、エアー吸引孔7でエアー吸引されたコンベ
ア6上にメルトブロー不織布として積層される。以下各
工程について説明する。
【0015】(i)紡糸工程 本発明においては、押出機1、メルトブローダイ2は、
通常のメルトブロー法で用いるものが用いられ、製造条
件も、用いる樹脂等に基づいた通常の方法の条件を採用
できる。
通常のメルトブロー法で用いるものが用いられ、製造条
件も、用いる樹脂等に基づいた通常の方法の条件を採用
できる。
【0016】(ii)冷却工程 本発明においては、メルトブローダイ2からlの距離に
設置された多段エアーエジェクター4の間で、メルトブ
ローダイ直下の細繊維化された繊維流に第1次クエンチ
エアーダクト3からエアーを吹き付け冷却し、繊維同士
の過度の融着を防止し、ロープ化を防ぐと共に、下流に
おける延伸工程を効果あるものにする。第1次クエンチ
エアーの温度は0〜50℃、好ましくは10〜20℃で
ある。また、メルトブローダイ2からlの距離を自動で
変更することで、繊維径、原料の樹脂の変化に対応でき
るようにすることができる。lは30〜200cm、好
ましくは100〜150cmである。
設置された多段エアーエジェクター4の間で、メルトブ
ローダイ直下の細繊維化された繊維流に第1次クエンチ
エアーダクト3からエアーを吹き付け冷却し、繊維同士
の過度の融着を防止し、ロープ化を防ぐと共に、下流に
おける延伸工程を効果あるものにする。第1次クエンチ
エアーの温度は0〜50℃、好ましくは10〜20℃で
ある。また、メルトブローダイ2からlの距離を自動で
変更することで、繊維径、原料の樹脂の変化に対応でき
るようにすることができる。lは30〜200cm、好
ましくは100〜150cmである。
【0017】(iii)延伸工程 第1次クエンチエアーで冷却された繊維流は、メルトブ
ローダイ2からlの距離に設置された多段エジェクター
4に導入される。エジェクターは、従来から知られてい
る特公昭48−28386号公報に記載のエアーサッカ
ー等を使用できる。図2は、代表的なエアーサッカーで
あるエジェクター4であり、上記で第1次クエンチエア
ーで冷却された繊維流は、エジェクターガイドダクト1
1から、円錐形入口漏斗12の中に導かれ、第二次冷却
エアー吹き込み口13から導入された第2次冷却エアー
の圧縮空気吹き出しエアーノズル14から整流パイプ1
5に吹き出される際に、繊維流出口16から高速で引き
出されて延伸される。このエジェクターがさらにもう一
基以上付設されたエジェクター4’において、第1次エ
ジェクター4で延伸された延伸繊維流は、第2次エジェ
クター中の円錐形入口漏斗12’の中に導かれ、第三次
冷却エアー吹き込み口13’から導入された第3次冷却
エアーの圧縮空気吹き出しエアーノズル14’から整流
パイプ15’に吹き出される際に、繊維流出口16’か
ら高速で引き出されて第2次延伸が行われる。なお、整
流パイプの長さは、エアーの流れが層流になっている長
さが好ましい。
ローダイ2からlの距離に設置された多段エジェクター
4に導入される。エジェクターは、従来から知られてい
る特公昭48−28386号公報に記載のエアーサッカ
ー等を使用できる。図2は、代表的なエアーサッカーで
あるエジェクター4であり、上記で第1次クエンチエア
ーで冷却された繊維流は、エジェクターガイドダクト1
1から、円錐形入口漏斗12の中に導かれ、第二次冷却
エアー吹き込み口13から導入された第2次冷却エアー
の圧縮空気吹き出しエアーノズル14から整流パイプ1
5に吹き出される際に、繊維流出口16から高速で引き
出されて延伸される。このエジェクターがさらにもう一
基以上付設されたエジェクター4’において、第1次エ
ジェクター4で延伸された延伸繊維流は、第2次エジェ
クター中の円錐形入口漏斗12’の中に導かれ、第三次
冷却エアー吹き込み口13’から導入された第3次冷却
エアーの圧縮空気吹き出しエアーノズル14’から整流
パイプ15’に吹き出される際に、繊維流出口16’か
ら高速で引き出されて第2次延伸が行われる。なお、整
流パイプの長さは、エアーの流れが層流になっている長
さが好ましい。
【0018】本発明の延伸工程における第2次冷却エア
ー及び第3次冷却エアーの温度は、それぞれ0〜50
℃、好ましくは10〜40℃及び0〜50℃、好ましく
は10〜20℃ある。2次冷却温度が低くすぎると、延
伸効果が薄れ、2段延伸を行っても繊維径を細くするこ
とができず、2次冷却温度が高すぎるとえられた不織布
の強度は低下する。また、3次冷却温度の場合も2次冷
却温度と同様の効果が奏される。該エジェクターを2段
以上接続することにより、より繊維を細く高強度にする
ことができる。さらに、繊維を延伸しながら、高速で次
の捕集行程に送り出すことができるため、紡糸行程にお
ける紡糸速度を上げることができ、高強度不織布の生産
速度を上げることができる。
ー及び第3次冷却エアーの温度は、それぞれ0〜50
℃、好ましくは10〜40℃及び0〜50℃、好ましく
は10〜20℃ある。2次冷却温度が低くすぎると、延
伸効果が薄れ、2段延伸を行っても繊維径を細くするこ
とができず、2次冷却温度が高すぎるとえられた不織布
の強度は低下する。また、3次冷却温度の場合も2次冷
却温度と同様の効果が奏される。該エジェクターを2段
以上接続することにより、より繊維を細く高強度にする
ことができる。さらに、繊維を延伸しながら、高速で次
の捕集行程に送り出すことができるため、紡糸行程にお
ける紡糸速度を上げることができ、高強度不織布の生産
速度を上げることができる。
【0019】(iv)第2次冷却工程 本発明の製造方法においては、必要に応じて、第2次以
降のエジェクター出口から得られた延伸繊維流をさらに
第2次クエンチエアーダクト5からのクエンチエアーで
で冷却するのが好ましい。この冷却においては、繊維が
途中で融着し切断するのを防止するのが目的であり、第
2次クエンチエアーの温度は0〜50℃、好ましくは1
0〜20℃である。
降のエジェクター出口から得られた延伸繊維流をさらに
第2次クエンチエアーダクト5からのクエンチエアーで
で冷却するのが好ましい。この冷却においては、繊維が
途中で融着し切断するのを防止するのが目的であり、第
2次クエンチエアーの温度は0〜50℃、好ましくは1
0〜20℃である。
【0020】(v)捕集工程 延伸工程を経た繊維流または第2次冷却工程を経た繊維
流は、エアー吸引孔7でエアー吸引されたコンベア6上
にメルトブロー不織布として積層される。なお、捕集面
としては、この他にも回転する円柱形ドラム周面、ある
いは捕集ネット等の移動捕集面を用いることができる。
流は、エアー吸引孔7でエアー吸引されたコンベア6上
にメルトブロー不織布として積層される。なお、捕集面
としては、この他にも回転する円柱形ドラム周面、ある
いは捕集ネット等の移動捕集面を用いることができる。
【0021】(vi)後工程 本発明においては、このメルトブロー法において得られ
巻き取られたメルトブロー不織布を、必要に応じて、カ
レンダーロールにより一軸延伸を行うことにより、強度
をさらに向上させることもできる。
巻き取られたメルトブロー不織布を、必要に応じて、カ
レンダーロールにより一軸延伸を行うことにより、強度
をさらに向上させることもできる。
【0022】(2)原料樹脂 本発明の高強度メルトブロー不織布の製造方法は、原料
樹脂としてポリプロピレンを用いることにより、上記高
強度ポリプロピレンメルトブロー不織布を製造すること
ができる。また、ポリプロピレン以外の熱可塑性樹脂を
原材料として用いると、同様に高強度のメルトブロー不
織布を製造することができる。用いることのできる熱可
塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン・
プロピレン共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重
合体等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリ
ーレンスルフィド等が挙げられる。これらの樹脂は単体
でも、ブレンド、アロイ化したものも適用することがで
きる。これらの樹脂には必要に応じて、顔料、染料、耐
熱、耐侯安定化のための添加剤、無機フィラーなどを配
合することができる。
樹脂としてポリプロピレンを用いることにより、上記高
強度ポリプロピレンメルトブロー不織布を製造すること
ができる。また、ポリプロピレン以外の熱可塑性樹脂を
原材料として用いると、同様に高強度のメルトブロー不
織布を製造することができる。用いることのできる熱可
塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン・
プロピレン共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重
合体等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリ
ーレンスルフィド等が挙げられる。これらの樹脂は単体
でも、ブレンド、アロイ化したものも適用することがで
きる。これらの樹脂には必要に応じて、顔料、染料、耐
熱、耐侯安定化のための添加剤、無機フィラーなどを配
合することができる。
【0023】4.用途 本発明の高強度ポリプロピレンメルトブロー不織布及び
本発明の方法で得られた高強度メルトブロー不織布は、
電池セパレーター、フィルタ−等の素材として有用であ
り、特に、熱カレンダーロールを用いて圧密し、例え
ば、100〜120℃の熱カレンダーロールにて連続プ
レスして、目付重量10〜60g/m2、厚み0.1〜
0.2mm、通気度5〜100cc/cm2/sec、
好ましくは12〜20cc/cm2/sec、引張強度
5〜22kg/50mm、好ましくは8〜22kg/5
0mmの不織布に調製すると、アルカリ電池、特にニッ
ケル水素電池用セパレーター用基材として好適に用いる
ことができる。通気度が上記範囲外であると、電池内で
発生したガスを通過させられないため、内圧が上昇して
好ましくなく、引張強度が上記範囲外であると電池に組
み込む時に破膜等が生じ好ましくない。
本発明の方法で得られた高強度メルトブロー不織布は、
電池セパレーター、フィルタ−等の素材として有用であ
り、特に、熱カレンダーロールを用いて圧密し、例え
ば、100〜120℃の熱カレンダーロールにて連続プ
レスして、目付重量10〜60g/m2、厚み0.1〜
0.2mm、通気度5〜100cc/cm2/sec、
好ましくは12〜20cc/cm2/sec、引張強度
5〜22kg/50mm、好ましくは8〜22kg/5
0mmの不織布に調製すると、アルカリ電池、特にニッ
ケル水素電池用セパレーター用基材として好適に用いる
ことができる。通気度が上記範囲外であると、電池内で
発生したガスを通過させられないため、内圧が上昇して
好ましくなく、引張強度が上記範囲外であると電池に組
み込む時に破膜等が生じ好ましくない。
【0024】
【実施例】本発明を以下の実施例、比較例によって具体
的に説明する。なお、物性の測定は以下の方法を用いて
行った。 (1)繊維径:走査型電子顕微鏡写真(SEM)にて測
定した(但し、繊維10本の平均値として表した。)。 (2)不織布の厚み:JIS L1096に準拠し、
0.7KPa荷重で測定した。 (3)通気度:JIS L1096に準拠し、フラジー
ル形試験機にて測定した。 (4)引張り強度:インストロン型万能試験機を用いて
サンプル幅50mm、チャック間50mm、引張り速度
200mm/minで測定し、破断時応力を測定した。
的に説明する。なお、物性の測定は以下の方法を用いて
行った。 (1)繊維径:走査型電子顕微鏡写真(SEM)にて測
定した(但し、繊維10本の平均値として表した。)。 (2)不織布の厚み:JIS L1096に準拠し、
0.7KPa荷重で測定した。 (3)通気度:JIS L1096に準拠し、フラジー
ル形試験機にて測定した。 (4)引張り強度:インストロン型万能試験機を用いて
サンプル幅50mm、チャック間50mm、引張り速度
200mm/minで測定し、破断時応力を測定した。
【0025】実施例1 メルトフローレート50g/10分のポリプロピレン樹
脂を押出機によって溶融可塑化し、下記のダイに導入
し、その先端に取り付けられた20インチのダイサイズ
にノズル直径が0.36mmφのノズル孔が720個の
ノズルピースより、下記の条件で加熱された圧縮空気と
ともに大気中に吐出し、吐出した樹脂を細繊維状とし、
続いて下記の条件で第1次冷却、第1次エジェクター、
第2次エジェクター、第2次冷却を行い、これをコンベ
ア上に集積し、繊維の絡み合いと自己接着により不織布
を形成させた。
脂を押出機によって溶融可塑化し、下記のダイに導入
し、その先端に取り付けられた20インチのダイサイズ
にノズル直径が0.36mmφのノズル孔が720個の
ノズルピースより、下記の条件で加熱された圧縮空気と
ともに大気中に吐出し、吐出した樹脂を細繊維状とし、
続いて下記の条件で第1次冷却、第1次エジェクター、
第2次エジェクター、第2次冷却を行い、これをコンベ
ア上に集積し、繊維の絡み合いと自己接着により不織布
を形成させた。
【0026】(1)ダイサイズ:20インチ、ノズル孔
数:720、ノズル直径:0.36mmφ (2)紡糸条件: 押出機温度 330℃ スクリュ回転数 60rpm 樹脂吐出量 0.16g/hole/min 全吐出量 6.9kg/hr ダイ温度 300℃ 空気温度 270℃ 空気流量 70Nm3/hr (3)第1次クエンチエアー条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 1.0kg/cm2 空気量 1000Nm3/hr (4)第1次エジェクター条件: 空気温度 30℃ 空気圧力 2.7kg/cm2 空気量 600Nm3/hr (5)第2次エジェクター条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 2.7kg/cm2 空気量 600Nm3/hr (6)第2次クエンチエアー条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 1.0kg/cm2 空気量 1000Nm3/hr (7)捕集条件: エジェクター−コンベア距離 200mm コンベア速度 3.2m/min 吸引圧力 150mmAq
数:720、ノズル直径:0.36mmφ (2)紡糸条件: 押出機温度 330℃ スクリュ回転数 60rpm 樹脂吐出量 0.16g/hole/min 全吐出量 6.9kg/hr ダイ温度 300℃ 空気温度 270℃ 空気流量 70Nm3/hr (3)第1次クエンチエアー条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 1.0kg/cm2 空気量 1000Nm3/hr (4)第1次エジェクター条件: 空気温度 30℃ 空気圧力 2.7kg/cm2 空気量 600Nm3/hr (5)第2次エジェクター条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 2.7kg/cm2 空気量 600Nm3/hr (6)第2次クエンチエアー条件: 空気温度 15℃ 空気圧力 1.0kg/cm2 空気量 1000Nm3/hr (7)捕集条件: エジェクター−コンベア距離 200mm コンベア速度 3.2m/min 吸引圧力 150mmAq
【0027】得られたポリプロピレンメルトブロー不織
布の物性を測定したところ、平均繊維径は5μm、目付
重量は36g/m2、厚みは0.35mm、通気度は4
0cc/cm2/sec、引張強度は14.3kg/5
0mmであった。
布の物性を測定したところ、平均繊維径は5μm、目付
重量は36g/m2、厚みは0.35mm、通気度は4
0cc/cm2/sec、引張強度は14.3kg/5
0mmであった。
【0028】実施例2 実施例1において、2段目のエジェクター延伸を繰り返
して行う3段エジェクター方式にする以外は、実施例1
と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布を得
た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の物性
を測定したところ、平均繊維径は6μm、目付重量は3
6g/m2、厚みは0.38mm、通気度は20cc/
cm2/sec、引張強度は15.6kg/50mmで
あった。
して行う3段エジェクター方式にする以外は、実施例1
と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布を得
た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の物性
を測定したところ、平均繊維径は6μm、目付重量は3
6g/m2、厚みは0.38mm、通気度は20cc/
cm2/sec、引張強度は15.6kg/50mmで
あった。
【0029】比較例1 実施例1において、第2次エジェクターによる延伸を実
施しない、単段エジェクター法による以外は、実施例1
と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布を得
た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の物性
を測定したところ、平均繊維径は13μm、目付重量は
36g/m2、厚みは0.30mm、通気度は55cc
/cm2/sec、引張強度は4.8kg/50mmで
あった。
施しない、単段エジェクター法による以外は、実施例1
と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布を得
た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の物性
を測定したところ、平均繊維径は13μm、目付重量は
36g/m2、厚みは0.30mm、通気度は55cc
/cm2/sec、引張強度は4.8kg/50mmで
あった。
【0030】比較例2 実施例1において、第1次冷却を実施しない以外は、実
施例1と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布
を得た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の
物性を測定したところ、平均繊維径は18μm、目付重
量は15g/m 2、厚みは0.2mm、通気度は680
cc/cm2/sec、引張強度は5.3kg/50m
mであった。
施例1と同様にしてポリプロピレンメルトブロー不織布
を得た。得られたポリプロピレンメルトブロー不織布の
物性を測定したところ、平均繊維径は18μm、目付重
量は15g/m 2、厚みは0.2mm、通気度は680
cc/cm2/sec、引張強度は5.3kg/50m
mであった。
【0031】比較例3 実施例1と同様のポリプロピレンを用い、26インチの
ダイを使用し、吐出量0.2g/hole/min
(2.16kg/hr)、一段エジェクターを使用し
て、スパンボンド法不織布を得た。得られたポリプロピ
レンスパンボンド不織布の物性を測定したところ、平均
繊維径は20μm、目付重量は36g/m2、厚みは
0.33mm、通気度は610cc/cm2/sec、
引張強度は13.0kg/50mmであった。
ダイを使用し、吐出量0.2g/hole/min
(2.16kg/hr)、一段エジェクターを使用し
て、スパンボンド法不織布を得た。得られたポリプロピ
レンスパンボンド不織布の物性を測定したところ、平均
繊維径は20μm、目付重量は36g/m2、厚みは
0.33mm、通気度は610cc/cm2/sec、
引張強度は13.0kg/50mmであった。
【0032】実施例、比較例から明らかなように、メル
トブロー法の細繊維化直後に冷却工程、多段のエジェク
ターによる延伸工程を設けて得られたメルトブロー不織
布は、繊維径が細いにもかかわらず、強度の高い不織布
であることがわかる(実施例1、実施例2)。一方、エ
ジェクターによる延伸工程が1段では、エジェクターか
ら吐出されるエアー速度が急激に減衰し、延伸の駆動力
が持続出来ないため、繊維径も十分細くならず、得られ
る不織布の強度も大きく向上しない(比較例1)。ま
た、細繊維化直後に冷却を行わないと、繊維径は細くな
らず、得られる不織布の強度も低い(比較例2)。さら
に、スパンボンド法によると、繊維径は、細くならず、
通気度も高く、引張り強度も低い不織布しかえられなか
った(比較例3)。
トブロー法の細繊維化直後に冷却工程、多段のエジェク
ターによる延伸工程を設けて得られたメルトブロー不織
布は、繊維径が細いにもかかわらず、強度の高い不織布
であることがわかる(実施例1、実施例2)。一方、エ
ジェクターによる延伸工程が1段では、エジェクターか
ら吐出されるエアー速度が急激に減衰し、延伸の駆動力
が持続出来ないため、繊維径も十分細くならず、得られ
る不織布の強度も大きく向上しない(比較例1)。ま
た、細繊維化直後に冷却を行わないと、繊維径は細くな
らず、得られる不織布の強度も低い(比較例2)。さら
に、スパンボンド法によると、繊維径は、細くならず、
通気度も高く、引張り強度も低い不織布しかえられなか
った(比較例3)。
【0033】
【発明の効果】本発明のメルトブロー不織布は、従来の
メルトブロー不織布法に冷却工程と多段エジェクターに
よる延伸工程を加えた方法により製造されるので、繊維
の強度が増し、繊維径が細く、かつ強度の高い不織布で
ある。特にポリプロピレンを用いた高強度ポリプロピレ
ンメルトブロー不織布は、電池セパレータ、エアフィル
ター用材料として有用である。
メルトブロー不織布法に冷却工程と多段エジェクターに
よる延伸工程を加えた方法により製造されるので、繊維
の強度が増し、繊維径が細く、かつ強度の高い不織布で
ある。特にポリプロピレンを用いた高強度ポリプロピレ
ンメルトブロー不織布は、電池セパレータ、エアフィル
ター用材料として有用である。
【図1】本発明の行程の概要を示す図である。
【図2】本発明で用いるエジェクターの構造の一例の断
面図である。
面図である。
1 押出機 2 メルトブローダイ 3 第1次クエンチエアーダクト 4、4’ 多段エアーエジェクター 5 第2次クエンチエアーダクト 6 コンベア 7 エアー吸引孔 11 エジェクターガイドダクト 12、12’ 円錐形入口漏斗 13 二次冷却エアー吹込口 13’ 三次冷却エアー吹込口 14、14’ エアーノズル 15、15’ 整流パイプ 16、16’ 繊維流出口 l メルトブローダイと多段エアーエジェクターまで
の距離
の距離
Claims (3)
- 【請求項1】 平均繊維径が2〜20μm、目付重量が
10〜60g/m2、厚みが0.1〜0.5mm、通気
度が10〜600cc/cm2/sec、引張強度が5
〜20kg/50mmであることを特徴とする高強度ポ
リプロピレンメルトブロー不織布。 - 【請求項2】 一列に配列した複数のノズル孔から溶融
ポリマーを吐出し、オリフィスダイに隣接して設置した
噴射ガス口から高速ガスを噴射せしめて、吐出された溶
融ポリマーを細繊維化し、次いで繊維流をコレクタであ
るコンベヤネット上に捕集して不織布を製造するメルト
ブロー方法において、細繊維化直後に冷却工程と多段の
延伸工程を設けることを特徴とする高強度メルトブロー
不織布の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の高強度ポリプロピレンメ
ルトブロー不織布又は請求項2記載の方法により得られ
る高強度メルトブロー不織布をカレンダー加工して得ら
れる、厚みが0.1〜0.2mm、通気度が5〜100
cc/cm2/sec、引張強度が5〜22kg/50
mmである不織布からなる電池セパレーター用基材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25278299A JP2001081660A (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | 高強度メルトブロー不織布及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25278299A JP2001081660A (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | 高強度メルトブロー不織布及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001081660A true JP2001081660A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17242207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25278299A Pending JP2001081660A (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | 高強度メルトブロー不織布及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001081660A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006083511A (ja) * | 2004-09-17 | 2006-03-30 | Reifenhaeuser Gmbh & Co Kg Maschinenfabrik | 熱可塑性の合成物質からフィラメントを製造するための装置 |
JP2010242833A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Mitsubishi Electric Corp | 真空断熱材、断熱箱および真空断熱材の製造方法 |
JP2012508832A (ja) * | 2008-11-13 | 2012-04-12 | エーリコン テクスティル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト | スパンボンド不織布を製造する装置 |
WO2016148174A1 (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-22 | 東レ・ファインケミカル株式会社 | 不織布およびその製造方法 |
KR20200049589A (ko) * | 2018-10-30 | 2020-05-08 | 주식회사 엘지화학 | 부직포 및 이의 제조 방법 |
JP2020528501A (ja) * | 2017-07-17 | 2020-09-24 | バイアックス ファイバーフィルム コーポレイション | スパンブローン不織ウェブ |
CN112996958A (zh) * | 2018-11-13 | 2021-06-18 | 日本宝翎株式会社 | 无纺布以及电化学元件用隔膜 |
KR102606149B1 (ko) * | 2023-07-05 | 2023-11-23 | 한국섬유개발연구원 | 형태와 물리적 특성을 제어하는 공정기술을 적용한멜트블로운 부직포의 제조방법 |
-
1999
- 1999-09-07 JP JP25278299A patent/JP2001081660A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020528501A (ja) * | 2017-07-17 | 2020-09-24 | バイアックス ファイバーフィルム コーポレイション | スパンブローン不織ウェブ |
KR20200049589A (ko) * | 2018-10-30 | 2020-05-08 | 주식회사 엘지화학 | 부직포 및 이의 제조 방법 |
KR102684259B1 (ko) * | 2018-10-30 | 2024-07-11 | 주식회사 엘지화학 | 부직포 및 이의 제조 방법 |
CN112996958A (zh) * | 2018-11-13 | 2021-06-18 | 日本宝翎株式会社 | 无纺布以及电化学元件用隔膜 |
KR102606149B1 (ko) * | 2023-07-05 | 2023-11-23 | 한국섬유개발연구원 | 형태와 물리적 특성을 제어하는 공정기술을 적용한멜트블로운 부직포의 제조방법 |
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