JP2001081246A - 工具用材料 - Google Patents

工具用材料

Info

Publication number
JP2001081246A
JP2001081246A JP26051099A JP26051099A JP2001081246A JP 2001081246 A JP2001081246 A JP 2001081246A JP 26051099 A JP26051099 A JP 26051099A JP 26051099 A JP26051099 A JP 26051099A JP 2001081246 A JP2001081246 A JP 2001081246A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
weight
resin
filler
polyolefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26051099A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Kinoshita
秀雄 木下
Toshiro Kido
敏郎 木戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP26051099A priority Critical patent/JP2001081246A/ja
Publication of JP2001081246A publication Critical patent/JP2001081246A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い衝撃強度、高い耐熱性を有する工具
用材料の提供。 【解決手段】 繊維状若しくは針状フィラーで強化され
た熱可塑性樹脂組成物よりなり、その組成物が、少なく
とも(A)ポリオレフィン系樹脂、(B)ゴム状重合
体、好ましくは部分または完全に架橋されたゴム状重合
体及び(C)平均の直径が0.01〜1000μmであ
り且つ平均のアスペクト比(長さ/直径)が5〜250
0の繊維状若しくは針状のフィラーである工具用材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維状若しくは針
状のフィラー及びゴム状重合体、好ましくは部分的また
は完全に架橋されたゴム状重合体で強化されたポリオレ
フィン系熱可塑性樹脂組成物よりなる工具用材料及びこ
の材料を成形してなる工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】6ナイロン、6,6ナイロン等のポリア
ミド系樹脂をガラス繊維で補強した材料は、機械的強度
に優れ且つ木製に比較して成形加工が容易なことから工
具、例えば電動工具のハウジング等に広く使用されてい
る。しかしながら、このポリアミド系樹脂は、吸湿性が
高い為に成形加工時、吸湿した原材料をそのまま成形加
工すると成形品が発泡し、良好な成形品をとることが出
来ない。その為、成形前に乾燥する必要があるあるいは
成形後その吸湿性の為に機械的強度が低下するあるいは
形状が変化し寸法安定性に欠ける等の問題点を持ってい
る。更にポリアミド樹脂そのものは比重が高い。軽いこ
とが好ましい工具についてはより比重の小さい材料であ
ることも望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち、機械的
強度、特に耐衝撃性及び耐熱性にも優れ且つ吸湿性が低
く軽量である工具用材料を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、機械的強
度、特に耐衝撃性に優れ、電動工具ハウジングの様にモ
ーターを内臓した工具でその回転による発熱にも耐え得
る耐熱性を有し、又、ポリアミド系材料の様に吸湿によ
る機械的強度あるいは寸法変化が少なく且つ成形加工時
厳しい乾燥も必要なく成形品とすることができ、更に可
能な限り比重が小さく軽量化できる工具用材料を開発す
べく、吸湿性が低く比重の小さなポリオレフィン系樹脂
をベースに鋭意検討した。まず、ポリオレフィン系樹脂
単独では工具として機械的強度、特に耐衝撃性が無い
為、ガラス繊維を共存させ強度アップを図る検討を進め
たが、耐衝撃性及び耐熱性は確かに向上する。しかしな
がら、単にポリオレフィン系材料とガラス繊維を共存さ
せたのみでは、実用的な意味での機械的強度の特性を付
与することが出来なかった。この理由は、ポリオレフィ
ン系材料とガラス繊維のみの組成物から材料を成形加工
する時、ガラス繊維は配向し成形方向に対して縦と横方
向で機械的強度が異なる為、機械的強度に方向性が生
じ、これを工具に使用した場合落下させた場合割れが発
生し実用的な特性を有する材料とすることが出来ないこ
とが判明した。この結果を受けて更に鋭意検討した結
果、ポリオレフィン系材料、ガラス繊維に更にゴム状重
量体、好ましくは部分的あるいは完全に架橋したゴム状
重合体を共存させることにより、機械的強度、特に耐衝
撃性が更に大きく向上し実用的な意味で充分な強度とす
ることができる。即ち、落下等による破損も軽微となり
実用可能な特性の材料となることを見出し本発明を完成
するに至った。更に、ガラス繊維以外にカーボン繊維、
ポリアクリロニトリル(PAN)繊維等の繊維状フィラ
ーあるいは特定の形状のチタン酸カリウム、マグネシウ
ムオキシサルフェート、硼酸アルミニウム等の針状(ウ
イスカー状)フィラー等でもゴム状重合体、特に好まし
くは部分的にまたは完全に架橋させたゴム重量体を共存
させる時、工具に適した材料となることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、繊維状若しくは針状のフ
ィラーで強化された熱可塑性樹脂組成物よりなり、その
組成物が、少なくとも(A)ポリオレフィン系樹脂、
(B)ゴム状重合体及び(C)平均の直径が0.01〜
1000μmであり且つ平均のアスペクト比(長さ/直
径)が5〜2500の繊維状若しくは針状フィラーであ
ることを特徴とする工具用材料及びこの材料を成形して
なる工具に関するものである。
【0006】本発明は、ゴム状重合体を共存させること
により機械的強度、特に耐衝撃強度を大幅に改良するこ
とができる。しかしながら、ゴム状重合体を部分的また
は完全に架橋させることがより好ましい。架橋した時、
架橋しない時に比較してその改良効果は更に大きくな
る。この理由は、ゴム状重量体が架橋されていない場合
は、本発明の工具用材料である組成物を成形加工する
際、樹脂組成物の流動方向に引き伸ばされガラス繊維と
同様にゴム状重合体も配向するが、このゴム状重量体が
架橋されている場合、流動方向に引き伸ばされることな
く組成物中のゴム状重量体の形状(球状)を成形品中で
も維持する為、ガラス繊維が配向していてもゴム状重量
体は配向しない為大幅な機械的強度、特に耐衝撃性アッ
プにつながる為と推定している。
【0007】以下、本発明に関して詳しく述べる。ま
ず、本発明の各成分について詳細に説明する。まず、本
発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組成物中の(A)
成分であるポリオレフィン系樹脂について述べる。
【0008】本発明においてポリオレフィン系樹脂は、
大きく分けてポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂あるいはポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂
の混合物からなる。
【0009】ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリ
エチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アク
リル系ビニルモノマーとエチレンとの共重合体(EE
A、EMMA等)あるいは酢酸ビニルモノマーとエチレ
ンとの共重合体(EVA)等を挙げることができる。し
かしながら、これらの中でも高密度ポリエチレン(HD
PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE)が、耐熱性が高く且つ
安価に入手できる為、特に好ましい。これらのポリエチ
レン系樹脂は、単独で用いても良いし、又2種以上を組
み合わせて用いても良い。
【0010】高密度ポリエチレン(HDPE)を使用す
る場合、その密度は、一般に、0.930〜0.970
g/cm3の範囲であり、190℃、2.16kg荷重
で測定されたメルトフローレート(MFR)は、0.0
5〜100g/10分の範囲であることが好ましい。低
密度ポリエチレン(LDPE)あるいは直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE)を使用する場合、その密度
は、一般に、0.900〜0.930g/cm3の範囲
であり、190℃、2.16kg荷重で測定されたメル
トフローレート(MFR)は、0.05〜100g/1
0分の範囲であることが好ましい。メルトフローレート
が100g/10分を越えると、本発明の工具用材料か
ら成形される工具の機械的強度、耐熱性が不十分であ
り、また0.05g/10分より小さいと本発明の工具
用材料を成形する際、流動性が悪く、成形加工性が低下
して望ましくない。
【0011】ポリプロピレン系樹脂としては、ホモのポ
リプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとの
共重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等を挙げるこ
とができる。
【0012】本発明の工具用材料の原料として使用する
ポリプロピレン系樹脂の230℃、2.16kg荷重で
測定されたメルトフローレート(MFR)は、0.1〜
100g/10分の範囲であることが好ましい。メルト
フローレートが100g/10分を越えると、本発明の
工具用材料から成形される工具の機械的強度、耐熱性が
不十分であり、また0.1g/10分より小さいと本発
明の工具用材料を成形する際、流動性が悪く、成形加工
性が低下して望ましくない。
【0013】本発明の工具用材料に使用するポリオレフ
ィン系樹脂は、上述の如くポリエチレン系樹脂及び/又
はポリプロピレン系樹脂からなるが、工具として使用す
る場合、特に電動工具に使用する時、内蔵するモーター
の発熱によりハウジングそのものも高温となり耐熱性が
要求されるが、ポリプロピレン系樹脂は耐熱性が高くよ
り好ましい。しかしながら、ホモのポリプロピレンは一
般に酸化分解し易く長期使用時分子量低下により機械的
強度が低下する傾向にある。一方、ポリエチレンは一般
に酸化分解せず架橋し機械的強度を維持あるいは向上す
る傾向がある。この為、ポリプロピレン系樹脂を使用す
る際、特に、本発明の耐久性が要求される工具では、ホ
モのポリプロピレンとポリエチレン系樹脂と併用するか
あるいはプロピレンとエチレン系のランダムあるいはブ
ロックポリマーを使用あるいは併用することが好まし
い。
【0014】次に本発明の工具用材料である熱可塑性樹
脂組成物の(B)成分であるゴム状重合体について述べ
る。
【0015】本発明のゴム状重合体は、ガラス転移温度
(Tg)が−30℃以下であることが好ましく、このよ
うなゴム状重合体は、例えば、ポリブタジエン、ポリ
(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−
ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水
素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴ
ム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチ
レン・α−オレフィン系共重合体ゴム等を挙げることが
できる。これらの中でも、特にエチレンとα−オレフィ
ンを主体としたエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴ
ムが最も好ましい。この理由は、エチレン・α−オレフ
ィン系共重合体ゴムは、本発明の工具用材料である熱可
塑性樹脂組成物の(A)成分として使用するポリオレフ
ィン系樹脂と相溶性が良く、エチレン・α−オレフィン
系共重合体ゴムがポリオレフィン系樹脂と界面接着し耐
衝撃性等の機械的強度の高いものとなることによる。こ
のエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムを更に詳し
く述べると、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィ
ンを主体としたエチレン・α−オレフィン系共重合体が
より好ましい。炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセ
ン−1、ドデセン−1等が挙げられる。これらα−オレ
フィンは単独で用いても良いし、又2種以上を組み合わ
せても良い。更に第3成分として共重合成分を含むこと
もできる。第3成分の共重合成分としては1,3−ブタ
ジエン、イソプレン等の共役ジエン、ジシクロペンタジ
エン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メ
チレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等の非共
役ジエン等が挙げられる。第3成分の共重合成分を含む
エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとしては、エ
チレン−プロピレンン−共役若しくは非共役ジエン三元
共重合体ゴム(EPDM)等を挙げることができる。し
かしながら、工具は屋外で使用されることが多く耐候性
が要求される為、共役若しくは非共役ジエンを含むエチ
レン・α−オレフィン系共重合体ゴムは、共役若しくは
非共役ジエンを含まないエチレン・α−オレフィン系共
重合体ゴムに比較して耐候性に劣り好ましくない。本発
明は、共役若しくは非共役ジエンを含むエチレン・α−
オレフィン系共重合体ゴムを排除するものではないが、
共役若しくは非共役ジエンを含まないエチレン・α−オ
レフィン系共重合体ゴムの方がより好ましい。この例と
しては、エチレンとヘキセン−1、4−メチルペンテン
−1あるいはオクテン−1との共重合体ゴム等を好まし
い例として挙げることができる。これらの中でも、特に
エチレンとオクテン−1との共重合体ゴムが好ましい。
理由は、耐候性に優れ且つ少量でもゴム弾性に優れるこ
とによる。
【0016】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物の(B)成分として好適に用いられるエチレン・オ
クテン−1共重合体ゴムは、メタロセン系触媒を用いて
製造されたものが好ましい。
【0017】(B)成分であるゴム状重合体は、部分的
または完全に架橋していることが好ましい。その理由
は、上述の如く、本発明の工具用材料である組成物を成
形加工する際、樹脂組成物の流動方向に引き伸ばされ配
向するが、ゴム状重合体が架橋されている場合、流動方
向に引き伸ばされることなく組成物中のゴム状重合体の
形状(球状)を成形品中でも維持する為、フィラーが配
向していてもゴム状重量体がその方向性を緩和する為で
ある。
【0018】架橋させる場合は、熱可塑性樹脂成形品中
に存在する全ゴム状重合体中の架橋しているゴム状重合
体(溶媒に溶解しないゴム状重合体)の比率を架橋度で
定義すると、架橋度は、20%以上が好ましい。更に、
50%以上であることがより好ましい。
【0019】次に本発明の工具用材料である熱可塑性樹
脂組成物の(C)成分である繊維状若しくは針状のフィ
ラーについて述べる。
【0020】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物の(C)成分である繊維状若しくは針状のフィラー
は、平均の直径が0.01〜1000μmであり、好ま
しくは0.1〜500μm、更に好ましくは1〜100
μm、最も好ましくは5〜50μmであり、又、平均の
アスペクト比(長さ/直径)が5〜2500であり、好
ましくは10〜1000、特に好ましくは50〜100
0であるものであれば特に限定されない。平均の直径が
0.01μm未満では、補強効果が小さく、機械的強度
改良の効果が充分ではない。1000μmを越えると分
散性が低下し、同様に機械的強度改良の効果が充分では
ない。又、平均のアスペクト比(長さ/直径)が5未満
では、異方性が不足し補強効果が小さく、一方、それが
2500を越えると成形加工時流動性が充分でなく成形
加工で問題を起こす。
【0021】繊維状のフィラーとしては、例えば、綿、
絹、羊毛あるいは麻等の天然繊維、レーヨンあるいはキ
ュプラ等の再生繊維、アセテートあるいはプロミックス
等の半合成繊維、ポリエステル、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアミド、アラミド、ポリオレフィン、炭素ある
いは塩化ビニル等の合成繊維、ガラスあるいは石綿等の
無機繊維またはSUS、銅あるいは黄銅等の金属繊維等
を挙げることが出来る。
【0022】又、針状のフィラーとしては、チタン酸カ
リウム、マグネシウムオキシサルフェート、硼酸アルミ
ニウム、ウォラストナイト、セビオライト、ゾノトライ
ト、ホスフェートファイバー、ドーソナイト、石膏繊
維、MOS、針状炭酸カルシウム、テトラポット型酸化
亜鉛、炭化珪素あるいは窒化珪素よりなるウイスカー等
を挙げることができる。
【0023】本発明の(C)成分である繊維状若しくは
針状のフィラーは、上述の材料を任意に選定して1種あ
るいは複数の組み合わせで使用することが出来るが、こ
れら材料の中でも、フィラーとしてガラス繊維、炭素繊
維、マグネシウムオキシサルフェートウイスカー等、中
でもガラス繊維、炭素繊維が衝撃強度、剛性、耐熱性の
点で好ましい。
【0024】本発明の(C)成分である繊維状若しくは
針状フィラーは、上記の通りであるが、性能面で好まし
いガラス繊維と炭素繊維の中でもガラス繊維は安価に市
場から入手が出来る為、特に好ましい。しかしながら炭
素繊維は、ガラス繊維と比較して価格は高いが剛性アッ
プの効果もあり、ガラス繊維をメインの強化剤とし、炭
素繊維を補助剤として使用することも可能である。ガラ
ス繊維を使用する場合は、通常の市販のものを使用す
る。市販されているガラス繊維は、Eガラス、Sガラ
ス、Cガラス、ARガラス等があるが、この何れも使用
することができる。ガラス繊維の場合の直径は一般に1
0〜30μmが好ましい。なお、使用するガラスは、樹
脂との接着性を上げる為に、例えばシランカップリング
剤等前処理したものが好ましい。
【0025】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物は、少なくとも(A)ポリオレフィン系樹脂、
(B)ゴム状重量体、好ましくは部分的または完全に架
橋されたゴム状重合体及び(C)平均の直径が0.01
〜1000μmであり且つ平均のアスペクト比が5〜2
500の繊維状若しくは針状フィラーからなるが、必要
に応じてその他の成分、例えばポリオレフィン系樹脂以
外のポリマー、軟質剤、粉末状無機フィラーおよび可塑
剤等を含有することが可能である。他のポリマーとし
て、特に繊維状若しくは針状フィラーとポリオレフイン
系樹脂との界面接着性を向上させるものは耐衝撃性向上
に有効である。この様な材料としては、例えばマレイン
酸変成あるいは共重合ポリオレフイン、アクリル酸変成
あるいは共重合ポリオレフィン、フマル酸変成あるいは
共重合ポリオレフィン等を共存させることが好ましい。
この材料は、繊維としてガラス繊維を使用した時に特に
有効である。この様なフィラーとポリオレフィン系樹脂
との接着性を向上させるポリマー以外に、本発明の工具
用材料の特性を阻害しないレベルで他のポリマーを共存
させることが可能である。
【0026】軟質剤としては、パラフィン系、ナフテン
系などのプロセスオイルを使用することができる。軟質
剤を共存させる時、剛性はやや低下する方向にあるが耐
衝撃性を更にアップする効果がある。更に、工具を落下
させた場合、衝撃により周辺部が白化することがある。
この白化は、製品価値を低下させるが、軟質剤はこの白
化を大きく改善する効果もある。本発明の工具用材料で
ある熱可塑性樹脂組成物は積極的に軟質剤を共存させた
ものが、より好ましい。
【0027】粉末状の無機フィラーとしては、例えば、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、シリカ、カーボン
ブラック、酸化チタン、クレー、マイカ、タルク、水酸
化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
また、可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ジオクチルフタレート(DOP)等のフタル酸エス
テル等が挙げられる。また、その他の添加剤、例えば、
有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、難燃剤、シリコンオイル、アンチブロッ
キング剤、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤等も好適に使用
される。
【0028】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物は、上記の如く、少なくとも(A)ポリオレフィン
系樹脂、(B)ゴム状重合体、好ましくは部分的または
完全に架橋されたゴム状重合体及び(C)平均の直径が
0.01〜1000μmであり且つ平均のアスペクト比
が5〜2500の繊維状若しくは針状フィラーからなる
が、その熱可塑性樹脂成形品中の各成分の比率は、
(A)成分が、90〜20重量%、(B)成分が、5〜
40重量%、(C)成分が、5〜40重量%、好ましく
は、(A)成分が、80〜30重量%、(B)成分が、
10〜30重量%、(C)成分が、10〜40重量%、
更に好ましくは、(A)成分が、70〜40重量%、
(B)成分が、10〜25重量%、(C)成分が、20
〜35重量%である。(A)成分であるポリオレフィン
系樹脂が、90重量%を超える場合は、結果的にゴム状
重合体及びフィラーの量が少なく機械的強度が低い。2
0重量%未満の場合は、本発明の熱可塑性樹脂成形品を
成形加工する際に流動性が低く成形加工が困難となる。
(B)成分であるゴム状重合体が、5重量%未満の場合
は、本発明の工具用材料を成形して得られる工具の機械
的強度、特に耐衝撃性が実用領域に至らない。30重量
%を超える場合は、結果としてゴム状弾性が大きくな
り、本発明の工具用材料を成形して得られる工具の剛性
等が低くなる。(C)成分であるフィラーが、5重量%
未満の場合は、本発明の工具用材料を成形して得られる
工具の剛性が低く好ましくない。40重量%を超える場
合は、本発明の工具用材料を成形して得られる工具の剛
性は高くなり且つ耐衝撃性も高く好ましい方向ではある
が成形品の外観が悪く商品価値が低下し好ましくない。
【0029】次に本発明の工具用材料である熱可塑性樹
脂組成物及びその材料の好ましい成形方法について述べ
る。
【0030】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物は、一般には(A)成分であるポリオレフィン系樹
脂と(B)成分であるゴム状重合体、好ましくは部分的
または完全に架橋されたゴム状重合体とよりなる熱可塑
性エラストマー及び(C)成分であるフィラー、好まし
くは繊維状フィラー、特に好ましくはガラス繊維及び必
要に応じてゴム重合体とフィラーの濃度を調整する為に
ポリオレフィン系樹脂等を予め二軸押出機等でブレンド
し、得られたペレットを原料として射出成形等で加工し
て製造する。しかしながら、この様に予め二軸押出機等
でブレンドする方法では、強度が低く且つ特定の形状を
持つフィラーでは押出機を通す際にフィラーが破砕され
アスペクト比が小さくなる。この場合、目的とする機械
的強度の工具とならないことも有る。(C)成分として
繊維状フィラー、好ましくはガラス繊維を利用する場合
は、次に様な方法を好ましく採用することができる。即
ち、(A)成分であるポリオレフィン系樹脂と(B)成
分であるゴム状重合体、好ましくは部分的または完全に
架橋されたゴム状重合体よりなる熱可塑性エラストマー
と繊維状フィラーそのものあるいは収束剤等で固めた繊
維状フィラーあるいはポリオレフイン系樹脂等で固めた
繊維状フィラー等をブレンドし、このブレンド品を直接
射出成形する等の方法で成形品である工具を得る。この
場合は、混練が一度で済む為、二軸押出機でブレンドし
更に射出成形する方法に比較してアスペクト比が原料の
アスペクト比により近いものとなり、高い機械的強度の
工具となる。具体的には、ゴム状重量体、好ましくは部
分的または完全に架橋されたゴム状重合体とポリオレフ
ィン系樹脂とよりなるポリオレフィン系エラストマーの
ペレット及びガラス繊維の束にポリオレフィン系樹脂を
含浸あるいは押出し被覆しペレット化し、ペレット長と
同じ長さの繊維状フィラーを含むペレット(長繊維ペレ
ットと称す)及び必要に応じて組成調整の為にポリオレ
フィン系樹脂ペレットをペレットブレンドし、このブレ
ンド品を射出成形して製造する。繊維状フィラー、特に
ガラス繊維の場合、ポリオレフィン系樹脂との接着性を
上げる為に添加する酸変成ポリオレフィン系樹脂は、架
橋ポリオレフィン系エラストマーあるいはポリオレフィ
ン系樹脂ペレットのどちらかあるいは両方に添加したも
のを用いる。
【0031】ここで好適に用いられる部分的または完全
架橋されたゴム状重合体とポリオレフィン系樹脂とより
なる架橋熱可塑性エラストマーは、例えば次の様にして
製造する。
【0032】好ましくは、エチレンとα−オレフィンを
主体としたエチレン・α−オレフィン系共重合体、ポリ
オレフィン系樹脂、架橋剤及び架橋助剤を二軸押出機、
バンバリーミキサー等で熱処理することにより製造す
る。この際、好ましく使用する架橋剤は、有機過酸化
物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤が挙げられる。
ラジカル開始剤の具体的な例としては、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカ
ン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタ
ン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類;ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t
−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、
α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピ
ルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−
2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等
のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオ
キサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジク
ロロベンゾイルパーオキサイドおよびm−トリオイルパ
ーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチ
ルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブ
チレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシ
イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベン
ゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマ
レイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネ
ート、およびクミルパーオキシオクテート等のパーオキ
シエステル類;ならびに、t−ブチルハイドロパーオキ
サイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピ
ルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル
ヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび
1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等
のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。
【0033】これらの化合物の中では、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメ
チル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン
−3が好ましい。
【0034】これらのラジカル開始剤は、エチレン・α
−オレフィン系共重合体とポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し0.02〜3重量部、好ましくは0.05
〜1重量部の量で用いられる。架橋のレベルは、主とし
てこの量で決まる。0.02重量部未満では架橋が不十
分であり、3重量部を越えても大きく架橋率が向上する
ことは無い為、好ましい方向ではない。
【0035】架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、ト
リアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、
ダイアセトンジアクリルアミド、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジイソプロペニルベンゼン、P−キノンジオキシ
ム、P,P’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニ
ルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−
フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テト
ラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好
ましく用いられる。これらの架橋助剤は複数のものを併
用して用いてもよい。
【0036】架橋助剤は、エチレン・α−オレフィン系
共重合体とポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量部の量で
用いられる。0.1重量部未満では架橋率が低く好まし
くない。5重量部を越えても架橋率が大きく向上するこ
とはなく好ましい方向ではない。
【0037】架橋の方法として上記の様に架橋剤と架橋
助剤を使用することが好ましいが、これ以外にフェノー
ル樹脂あるいはビスマレイミド等を架橋剤として使用す
ることもできる。
【0038】次に長繊維ペレット、即ちペレツト長と同
じ長さの繊維状フィラーの製造方法をガラス繊維を例に
して述べる。
【0039】その製造方法は、例えば溶融したポリオレ
フィン系樹脂の中にガラス繊維のロービングを浸漬しそ
の後所定の長さにペレタイズする方法あるいは一般にプ
ルトルージョン法といわれる方法であるが、ガラス繊維
のロービングを張力下で引き揃えながらポリオレフィン
系樹脂を押出機によりサイドより押出し、ガラス繊維の
表面にポリオレフィン系樹脂を押出被覆し、ペレット化
する方法等がある。
【0040】この様にして得られた長繊維ペレットは、
通常、2〜100mm、好ましくは3〜50mm、より
好ましくは5〜20mmの大きさである。この長繊維ペ
レットの中には、ペレット長と同じ長さのガラス繊維が
含まれる。この様な長いガラス繊維を含むペレットと上
記好適に用いられる架橋熱可塑性エラストマーのペレッ
ト、必要に応じてポリオレフィン系のペレットとを混合
して射出成形すると、工具である成形品中のガラス繊維
の平均繊維長は、結果として0.5〜10mmとなる。
【0041】本発明の工具である成形品の好ましい製造
方法としては、上記に記載した方法以外に繊維状フィラ
ー、例えばガラス繊維のロービングを、収束剤、例えば
ラテックス、低分子量高分子材料等で固め、2〜100
mmのサイズにカットしたものと上記熱可塑性エラスト
マー、好ましくは架橋上記熱可塑性エラストマーのペレ
ット、必要に応じてポリオレフィン系のペレットとを混
合して射出成形することによっても製造することもでき
る。
【0042】本発明の工具用材料である熱可塑性樹脂組
成物から工具を得る為には、上述の射出成形の他、押出
成形、圧縮成形等で成形加工することも可能である。
【0043】この様に製造された本発明の工具用材料か
ら得られる工具は、機械的強度、特に耐衝撃性、剛性、
耐熱性に優れた製品となる。たとえば、電動工具のハウ
ジングなどは衝撃を受けても破損しにくく高強度を有す
る。また、組成によっては衝撃部位の白化も防止するこ
とができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により更に詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、これら実施例および比較例において、各種
物性の評価に用いた試験法、原材料及び配合に使用した
熱可塑性エラストマーの製造方法は以下の通りである。
【0045】1.試験法 (1)引張強度 JIS K6251に準拠した方法で23℃で測定し
た。 (2)曲げ強度 JIS K6758に準拠した方法で23℃で測定し
た。 (3)曲げ弾性率 JIS K6758に準拠した方法で23℃で測定し
た。 (4)アイゾット衝撃強度 JIS K6758に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1/4インチ試験片) (5)落錘衝撃強度 落錘衝撃試験機(東洋精機製作所製)を使用し、落錘先
端径:13.6mm、重量:6.5kg、落下高さ:1
00cm、ホルダー直径:50mm、試験片厚さ:3m
m、温度:23℃、湿度50%の条件で全吸収エネルギ
ーを測定した。値が大きい方が割れ難い。
【0046】(6)耐熱性(HDT) JIS K7207に準拠した方法で測定した。
【0047】(7)フイラーの平均直径、アスペクト比 電子顕微鏡によりフィラーの数平均粒子直径を求め、一
方光学顕微鏡によりフィラーの長さを求め、長さ/直径
の比からアスペクト比を算出した。即ち、各フィラーの
断面を円と仮定し、長径と短径の算術平均を各フィラー
の平均直径とする。そして、100個のフィラーの平均
直径の算術平均により数平均粒子直径を求めた。上記フ
イラーの平均長さも数平均長さとして同様に求めた。
【0048】(8)架橋度 架橋熱可塑性エラストマー0.5gを、キシレン200
ml中で4時間リフラックスさせる。溶液を定量用濾紙
で濾過し、濾紙上の残さを真空乾燥後定量し、架橋熱可
塑性エラストマー中のゴム状重合体の重量に対する残さ
の重量の比率(%)として算出した。
【0049】2.原材料 (1)ゴム状重合体 (a)エチレン・オクテン−1共重合体 特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オ
クテン−1の組成比は、72/28(重量比)であった
(TPE−1と称する) (b)エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重
合体 特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒
を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/プ
ロピレン/ジシクロペンタジエンの組成比は、72/2
4/4(重量比)であった(TPE−2と称する)。
【0050】(2)オレフィン系樹脂 (a)ポリプロピレン 日本ポリケム(株)製、アイソタクチックホモポリプロ
ピレン(商品名 MA03)(PPと称する) (b)エチレン(E)−プロピレン(PP)共重合樹脂−
1 日本ポリオレフィン(株)製、ブロックE−PP樹脂
[E/PP=6/94(重量比)(商品名 PM970
A)](EP−1と称する) (c)エチレン(E)−プロピレン(PP)共重合樹脂−
2 日本ポリオレフィン(株)製、ランダムE−PP樹脂
[E/PP=7/93(重量比)(商品名 PM940
M](EP−2と称する) (d)マレイン化ポリプロピレン 三井化学(株)製、マレイン化ポリプロピレン(商品名
アドマーGF305)(M−PPと称する) (3)高密度ポリエチレン 旭化成工業(株)製、サンテックHD(商品名 B47
0)(HDPEと称する) (4)ラジカル開始剤 日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン(商品名パーヘキサ25
B)(POXと称する) (5)架橋助剤 和光純薬製、ジビニルベンゼン(DVBと称する) (6)軟化剤(パラフィンオイル) 出光興産製、ダイアナプロセスオイル(商品名PW−3
80) (7)フィラー (a)ガラス繊維 旭ファイバー製アミノシラン処理ガラス繊維ロービング
(商品名:ER740)(太さ:13μm) (b)炭素繊維 東邦レーヨン製炭素繊維ロービング(商品名:HTA−
12K)(太さ:7μ) (c)マグネシウムオキシサルフェートウイスカー 宇部マテリアルズ製ウイスカー(商品名:モスハイジ
A)。
【0051】3.架橋熱可塑性エラストマーの製造方法 (1)TPV−1 押出機として、バレル中央部に注入口を有した2軸押出
機(40mmφ、L/D=47)を用いた。スクリュー
としては注入口の前後に混練部を有した2条スクリュー
を用いた。TPE−1/PP/POX/DVB=55.
6/44.4/0.38/0.74(重量比)を混合し
シリンダー温度220℃で溶融押出を行った。得られた
架橋熱可塑性エラストマーの架橋度は、82%であっ
た。
【0052】(2)TPV−2 TPE−1/PP/POX/DVBの比率を55.6/
44.4/0.19/0.37(重量比)とすること以
外(1)と同じ方法で架橋熱可塑性エラストマーを得た。
この架橋熱可塑性エラストマーの架橋度は、55%であ
った。
【0053】(3)TPV−3 TPE−1/PP/POX/DVBをTPE−1/EP
−1/POX/DVBとすること以外(1)と同じ方法で
架橋熱可塑性エラストマーを得た。この架橋熱可塑性エ
ラストマーの架橋度は、81%であった。
【0054】(4)TPV−4 TPE−1/PP/POX/DVBをTPE−1/PP
/HDPE/POX/DVBとし、その比率を55.6
/33.3/11.1/0.19/0.37(重量比)
とすること以外(1)と同じ方法で架橋熱可塑性エラスト
マーを得た。この架橋熱可塑性エラストマーの架橋度
は、85%であった。
【0055】(5)TPV−5 TPE−1/PP/POX/DVBをTPE−2/PP
/POX/DVBとすること以外(1)と同じ方法で架橋
熱可塑性エラストマーを得た。この架橋熱可塑性エラス
トマーの架橋度は、ほぼ100%であった。
【0056】(6)TPV−6 押出機の中央部にある注入口よりTPE−1とPPの合
計量100重量部に対して軟化剤(パラフィンオイル)
を33重量部注入すること以外(1)と同じ方法で架橋熱
可塑性エラストマーを得た。この架橋熱可塑性エラスト
マーの架橋度は、82%であった。
【0057】4.非架橋熱可塑性エラストマーの製造方
法 (1)TPO−1 押出機として、バレル中央部に注入口を有した2軸押出
機(40mmφ、L/D=47)を用いた。スクリュー
としては注入口の前後に混練部を有した2条スクリュー
を用いた。TPE−1/PP=55.6/44.4(重
量比)を混合しシリンダー温度200℃で溶融押出を行
った。
【0058】実施例1 13μmの太さのガラス繊維のロービングを張力下で引
き揃えながら5%M−PP/95%PPを押出機でサイ
ドから押出し、ガラス繊維の表面にポリオレフィン系樹
脂を押出被覆し、長さ7mmのペレットにカットし、長
繊維ペレット(GF−1と称する)を製造した。長繊維
ペレット中のガラス繊維のアスペクト比は538であ
る。又、この長繊維ペレットのガラス/ポリオレフィン
系樹脂との比率は、56/44(重量比)であった。G
F−1、TPV−1、PPの各ペレットを53.6/3
6.0/10.4(重量比)で混合し、成形温度を24
0℃とし射出成形機(東芝IS45PNV)により成形
し、成形品を得た。成形品の特性を表1に示す。なお、
組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分
架橋)/ガラス繊維の比率は、50.0/20.0/3
0.0(重量比)である。なお、この成形品の比重は、
1.10g/cc、吸水率(25℃、50%RH)は、
0.1%以下であった。一方、市販の30%のガラス繊
維を含むポリアミド(6ナイロン)の比重は、1.36
g/cc、吸水率は2.1%であった。
【0059】実施例2 TPV−1をTPV−2とすること以外実施例1と同様
に実施して成形品を得た。成形品の特性を表1に示す。
なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体
(部分架橋)/ガラス繊維の比率は、50.0/20.
0/30.0(重量比)である。
【0060】実施例3 TPV−1をTPO−1とすること以外実施例1と同様
に実施して成形品を得た。成形品の特性を表1に示す。
なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体
(非架橋)/ガラス繊維の比率は、50.0/20.0
/30.0(重量比)である。
【0061】比較例1 実施例1で得られた長繊維ペレット(GF−1)とPP
ペレットとを53.6/46.4(重量比)で混合し、
実施例1と同様にして成形品を得た。成形品の特性を表
1に示す。なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ガ
ラス繊維の比率は、70.0/30.0(重量比)であ
る。
【0062】実施例4 GF−1、TPV−1、PPの各ペレットをGF−1/
TPV−1/PP=53.6/18.0/28.4(重
量比)で混合すること以外実施例1と同様に実施して成
形品を得た。成形品の特性を表1に示す。なお、組成物
中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分架橋)
/ガラス繊維の比率は、60.0/10.0/30.0
(重量比)である。
【0063】実施例5 GF−1、TPV−1、PPの各ペレットをGF−1/
TPV−1/PP=35.7/36.0/28.3(重
量比)で混合すること以外実施例1と同様に実施して成
形品を得た。成形品の特性を表1に示す。なお、組成物
中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分架橋)
/ガラス繊維の比率は、60.0/20.0/20.0
(重量比)である。
【0064】実施例6 TPV−1をTPV−5とすること以外実施例1と同様
に実施して成形品を得た。成形品の特性を表1に示す。
なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体
(完全架橋)/ガラス繊維の比率は、50.0/20.
0/30.0(重量比)である。
【0065】実施例7 ガラス繊維に押出被覆する材料を5%M−PP/95%
PPより5%M−PP/95%EP−1とすること以外
実施例1と同様にして、長繊維ペレット(GF−2と称
する)を製造した。この長繊維ペレットのガラス/ポリ
オレフィン系樹脂との比率は、56/44(重量比)で
あった。GF−2、TPV−3、PPの各ペレットを5
3.6/36.0/10.4(重量比)で混合し、実施
例1と同様に成形し、成形品を得た。成形品の特性を表
1に示す。なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴ
ム状重合体(部分架橋)/ガラス繊維の比率は、50.
0/20.0/30.0(重量比)である。
【0066】実施例8 GF−1、TPV−1、PPの各ペレットの成分、組成
をGF−1/TPV−1/EP−2=53.6/36.
0/10.4(重量比)で混合すること以外実施例1と
同様に実施して成形品を得た。成形品の特性を表1に示
す。なお、組成物中のポリオレフイン系樹脂/ゴム状重
合体(部分架橋)/ガラス繊維の比率は、50.0/2
0.0/30.0(重量比)である。
【0067】実施例9 ガラス繊維に押出被覆する材料を5%M−PP/95%
PPより5%M−PP/71.3%PP/23.7%H
DPEとすること以外実施例1と同様にして、長繊維ペ
レット(GF−3と称する)を製造した。この長繊維ペ
レットのガラス/ポリオレフィン系樹脂との比率は、5
6/44(重量比)であった。GF−3、TPV−4、
PPの各ペレットを53.6/36.0/10.4(重
量比)で混合し、実施例1と同様に成形し、成形品を得
た。成形品の特性を表1に示す。なお、組成物中のポリ
オレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分架橋)/ガラス
繊維の比率は、50.0(PP:40.4、HDPE:
9.6)/20.0/30.0(重量比)である。
【0068】実施例10、11 TPV−1をTPV−6とすること以外実施例1と同様
に実施して成形品を得た。実施例10と実施例11とで
は配合が異なる。なお、組成物中のポリオレフイン系樹
脂/ゴム状重合体(部分架橋)/ガラス繊維/軟化剤
(パラフィンオイル)の比率は、実施例10では、4
6.1/15.0/30.0/8.9(重量比)実施例
11では、39.1/19.4/30.0/11.5
(重量比)である。成形品の特性を表1に示すが、落錘
衝撃試験時の試験片の白化状態は、実施例1(軟化剤な
し)<実施例10(軟化剤8.9%)<実施例11(軟
化剤11.5%)であり、実施例11では、ほとんど白
化しなかった。
【0069】実施例12 13μmの太さのガラス繊維のロービングを7mmに切
断しチョップとした。このチョップ及びTPV−1、P
Pの各ペレットを30.0/36.0/34.0(重量
比)で混合し、2軸押出機(東芝TEM−35B)で樹
脂温度230℃で押出しペレット化した。ペレット中の
ガラス繊維の径は13μm、長さ0.7mmであった。
ペレット中のガラス繊維のアスペクト比は54である。
このペレットを原料として成形温度を240℃とし射出
成形機(東芝IS45PNV)により成形し、成形品を
得た。成形品の特性を表2に示す。なお、組成物中のポ
リオレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分架橋)/ガラ
ス繊維の比率は、50.0/20.0/30.0(重量
比)である。
【0070】比較例2 13μmの太さのガラス繊維のロービングを7mmに切
断しチョップとした。更にこのチョップをボールミルで
粉砕して平均長さ約100μmの超短繊維を得た。この
超短繊維及びTPV−1、PPの各ペレットを30.0
/36.0/34.0(重量比)で混合し、2軸押出機
(東芝TEM−35B)で樹脂温度230℃で押出しペ
レット化した。ペレット中のガラス繊維の径は13μ
m、平均長さは42μmであった。ペレット中のガラス
繊維のアスペクト比は3.2である。このペレットを原
料として成形温度を240℃とし射出成形機(東芝IS
45PNV)により成形し、成形品を得た。成形品の特
性を表2に示す。なお、組成物中のポリオレフイン系樹
脂/ゴム状重合体(部分架橋)/ガラス繊維の比率は、
50.0/20.0/30.0(重量比)である。
【0071】実施例13 7μmの太さの炭素繊維のロービングを張力下で引き揃
えながら5%M−PP/95%PPを押出機でサイドか
ら押出し、炭素繊維の表面にポリオレフィン系樹脂を押
出被覆し、長さ7mmのペレットにカットし、長繊維ペ
レット(CF−1と称する)を製造した。長繊維ペレッ
ト中の炭素繊維のアスペクト比は1000である。この
長繊維ペレットのガラス/ポリオレフィン系樹脂との比
率は、56/44(重量比)であった。CF−1、TP
V−1、PPの各ペレットを19.6/36.0/4
4.4(重量比)で混合し、成形温度を240℃とし射
出成形機(東芝IS45PNV)により成形し、成形品
を得た。成形品の特性を表2に示す。なお、組成物中の
ポリオレフイン系樹脂/ゴム状重合体(部分架橋)/炭
素繊維の比率は、50.0/20.0/11.1(重量
比)であった。
【0072】実施例14 マグネシウムオキシサルフェートウイスカー(モスハイ
ジ)、TPV−1、PPの各ペレットを30.0/3
6.0/34.0(重量比)で混合し、2軸押出機(東
芝TEM−35B)で樹脂温度230℃で押出しペレッ
ト化した。ペレット中のウイスカーの平均径は0.6、
平均長さは8μmであった。ペレット中のウイスカーの
アスペクト比は13である。このペレットを原料として
成形温度を240℃とし射出成形機(東芝IS45PN
V)により成形し、成形品を得た。成形品の特性を表2
に示す。なお、組成物品中のポリオレフイン系樹脂/ゴ
ム状重合体(部分架橋)/マグネシウムオキシサルフェ
ートウイスカーの比率は、50.0/20.0/30.
0(重量比)である。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【発明の効果】本発明の(A)ポリオレフィン系樹脂、
(B)ゴム状重量体、好ましくは部分的または完全に架
橋されたゴム状重合体及び(C)平均の直径が0.01
〜1000μmであり且つ平均のアスペクト比(長さ/
直径)が5〜1000の繊維状若しくは針状のフィラー
の組成物からなる工具用材料は、高い耐衝撃性、高い耐
熱性等を示し、吸湿時の物性低下が少なく、又、ポリア
ミド系樹脂と比較すると成形加工時乾燥工程を簡略化で
きる等の特徴を有し、電動ドリルハウジング、トンカ
チ、ドライバーあるいはキリ等の支柱等の工具類に幅広
く使用可能であり、産業界に果たす役割は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AB013 AC03X AC06X AC07X AC08X AC09X BB013 BB03W BB04X BB06W BB07W BB12W BB14W BB15X BD043 BG04X BG103 CF003 CL003 CL063 DA016 DE106 DE186 DE236 DG006 DJ006 DK006 DL006 FA043 FA046 FD010 FD013 FD016

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状若しくは針状フィラーで強化され
    た熱可塑性樹脂組成物よりなり、その組成物が、少なく
    とも(A)ポリオレフィン系樹脂、(B)ゴム状重合体
    及び(C)平均の直径が0.01〜1000μmであり
    且つ平均のアスペクト比(長さ/直径)が5〜2500
    の繊維状若しくは針状のフィラーであることを特徴とす
    る工具用材料。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂組成物の各成分比率は、
    (A)ポリオレフィン系樹脂 90〜20重量%(B)
    ゴム状重合体 5〜40重量%、(C)平均の直径が
    0.01〜1000μmであり且つ平均のアスペクト比
    (長さ/直径)が5〜2500の繊維状若しくは針状の
    フィラー 5〜40重量%である請求項1記載の工具用
    材料。
  3. 【請求項3】 (A)成分であるポリオレフィン系樹脂
    は、ポリプロピレン系樹脂を主とする請求項1〜2記載
    の工具用材料。
  4. 【請求項4】 (B)成分であるゴム状重合体は、部分
    的または完全な架橋ゴム重合体である請求項1〜3記載
    の工具用材料。
  5. 【請求項5】 (B)成分であるゴム状重合体は、エチ
    レンと炭素数3〜20のα−オレフィンを主体としたエ
    チレン・α−オレフィン系共重合体である請求項1〜4
    記載の工具用材料。
  6. 【請求項6】 (C)成分であるフィラーは、ガラス繊
    維及び/または炭素繊維である請求項1〜5記載の工具
    用材料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載の工具用材料を成形し
    てなる工具。
JP26051099A 1999-09-14 1999-09-14 工具用材料 Pending JP2001081246A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26051099A JP2001081246A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 工具用材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26051099A JP2001081246A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 工具用材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001081246A true JP2001081246A (ja) 2001-03-27

Family

ID=17348976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26051099A Pending JP2001081246A (ja) 1999-09-14 1999-09-14 工具用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001081246A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225468A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2006225467A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2020104247A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 信州吉野電機株式会社 樹脂製工具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225468A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2006225467A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形体
JP2020104247A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 信州吉野電機株式会社 樹脂製工具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7622528B2 (en) Process for preparing thermoplastic elastomers by dynamic vulcanization
KR101575458B1 (ko) 압출성형용 폴리올레핀-천연섬유 복합재 조성물
US6653401B2 (en) Thermoplastic elastomer composition
JP2001146533A (ja) 高耐衝撃性熱可塑性樹脂組成物
CN1175052C (zh) 高劲度高强度的热塑性树脂模制品
JP2018154707A (ja) 動的架橋型熱可塑性エラストマー組成物
JP4991528B2 (ja) 熱可塑性アロイ用の改質剤及び該改質剤を用いて生産したアロイ
JPH1087919A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JP2002003691A (ja) 高強度・高剛性ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物
JP5052826B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその組成物からなる成形体
US20070299160A1 (en) Insulating Extrudates from Polyolefin Blends
JP2002295741A (ja) ポリプロピレン系樹脂パイプ材料
JP2001280555A (ja) 自動車冷却系用複層ホース
JP6019895B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその成形体
JP2001081246A (ja) 工具用材料
JP2001131364A (ja) 耐不凍液系統自動車部品材料
JP2001106835A (ja) 高強度ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2004231911A (ja) 長繊維強化ポリオレフィン樹脂組成物及びその製造方法
JP2000109613A (ja) 高強度熱可塑性樹脂組成物
JP2000143820A (ja) エラストマー組成物の製法
JP2001294760A (ja) 高強度・高剛性熱可塑性樹脂組成物
JP2000143896A (ja) 官能化エラストマー組成物の製造方法
JP2006045401A (ja) 低燃料膨潤性熱可塑性樹脂組成物
JP2004204224A (ja) 長繊維強化樹脂ペレット及びその成形品
KR20200065558A (ko) 에어 인테이크 호스용 열가소성 탄성체 조성물 및 자동차용 에어 인테이크 호스

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20040220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423