JP2001081055A - 多官能脂肪族ビニルエーテル、重合組成物及びその硬化物 - Google Patents

多官能脂肪族ビニルエーテル、重合組成物及びその硬化物

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JP2001081055A
JP2001081055A JP25933199A JP25933199A JP2001081055A JP 2001081055 A JP2001081055 A JP 2001081055A JP 25933199 A JP25933199 A JP 25933199A JP 25933199 A JP25933199 A JP 25933199A JP 2001081055 A JP2001081055 A JP 2001081055A
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aliphatic vinyl
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JP25933199A
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Seiichi Hayashi
誠一 林
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業上重要な異種官能基を持つ多官能脂肪族ビ
ニルエーテル化合物を提供すること 【解決手段】ビニルエーテル基を有するペンタエリスリ
トール誘導体の水酸基をアルキルオキシ基、アルケニル
オキシ基、トリアルキルシリルオキシ基、アルカンスル
ホニルオキシ基又はアレーンスルホニルオキシ基等で置
換した多官能脂肪族ビニルエーテル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成高分子材料の
原料として有用な多官能脂肪族ビニルエーテル、その製
造法、それを含有する重合性組成物及びその硬化物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型
樹脂などの重合性組成物は主に、インキ、塗料、接着
剤、レジスト、製版剤などの多くの分野で用いられてい
る。その主剤としては、アクリル系モノマーや多官能ア
クリレートが最も一般的である。
【0003】ところが、アクリル系モノマーには皮膚刺
激性や臭気性、酸素による重合抑制作用に付随する諸問
題がある。そこで、最近、皮膚低刺激性で、低臭気性か
つ重合に際して酸素の影響の少ないビニルエーテル類が
注目されるようになった。また、ビニルエーテル類はカ
チオン重合性で硬化速度が速く、この点でもアクリル系
モノマーと比較しても優位性があるところから、ビニル
エーテル、特に多官能ビニルエーテル類の供給が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、異種官能基
を持つ多官能脂肪族ビニルエーテル系化合物を効率良く
簡便に提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討、研究した結果、容易にかつ
高収率で合成できる水酸基を持った多官能脂肪族ビニル
エーテル系化合物を出発原料にして、その水酸基をより
有用な官能基に変換することにより、重合可能な多種類
の異種官能基を持つ多官能ビニルエーテルを製造できる
ことを見いだし本発明を完成した。すなわち本発明は、
(1)一般式(1) (ROCHC[CHO(CHOCH=CH (1) (式(1)中、Rはアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、トリアルキルシリル基、アルケンスルホニル基、
アレーンスルホニル基又はトリフルオロメタンスルホニ
ル基を表す。n及びmは平均値を示し、nは0.1〜
3.0を、又mは1.0〜3.9をそれぞれ示し、又n
+mは4.0である。xは1〜20の整数である。又、
基(ROCH)−及び基−[CHO(CH
CH=CH]が全て同一である場合を除く。)で表さ
れる多官能脂肪族ビニルエーテル、(2)一般式(2) (MOCHC[CHO(CHOCH=CH (2) (式(2)中、Mはアルカリ金属原子を表す。n、m
及びxは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)で表
される化合物と一般式(3) RX (3) (式(3)中、Rはアルキル基、アリール基又はトリ
アルキルシリル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
で表される化合物とを非プロトン性極性溶媒中もしくは
グライム系溶媒中または両者の混合溶媒中で反応させる
ことを特徴とする多官能脂肪族ビニルエーテルの製造
法、(3)一般式(4) (HOCHC[CHO(CHOCH=CH (4) (式(4)中、n、m及びxは式(1)におけるのと同
じ意味を表す。)で表される化合物と一般式(5) RY (5) (式(5)中、Rはアルケンスルホニル基、アレーン
スルホニル基又はトリフルオロメタンスルホニル基を表
し、Yはハロゲン原子を表す。)で表される化合物とを
塩基性溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂肪
族ビニルエーテルの製造法、(4)上記(3)記載の一
般式(4)で表される化合物と下記一般式(6) RZ (6) ( 式(6)中、Rはトリアルキルシリル基を表し、
ZはCHCONH−、CFCONH−、CH
(OR)=N−、CFC(OR)=N−、CH
CON(CH)−、CFCON(CH)− 、
(CHN−、(CN−、又はイミダゾ
ール環を表す。尚、前記RはRと同じ基または異な
るトリアルキルシリル基を表す。)表される化合物 と
を塩基性溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂
肪族ビニルエーテルの製造法、(5)下記一般式(7) (WCHC[CHO(CHOCH (7) (式(7)中Wはハロゲン原子を表し、n、m及びxは
式(1)におけるのと同じ意味を表す。)で表される化
合物と下記一般式(8) ROM (8) (式(8)中、Rはアルキル基を、又、Mはアルカ
リ金属原子をそれぞれ表す。)で表される化合物を非プ
ロトン性極性溶媒中もしくはグライム系溶媒中または両
者の混合溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂
肪族ビニルエーテルの製造法、(6)上記(1)記載の
多官能脂肪族ビニルエーテルを含む重合性組成物、
(7)上記(6)記載の重合性組成物を硬化して得られ
る硬化物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の多官能脂肪族ビニルエーテルは、式(1)にお
けるRがアルキル基、アリール基又はトリアルキルシリ
ル基である場合、例えば式(2)及び式(3)の化合物
を溶媒中で反応させ得ることができ、又Rがアルケンス
ルホニル基、アレーンスルホニル基又はトリフルオロメ
タンスルホニル基である場合、例えば式(4)と式
(5)の化合物を溶媒中で反応させ得ることができる。
又、式(1)におけるRがトリアルキルシリル基である
場合は、式(4)と式(6)の化合物を反応させて得る
こともできる。又、式(1)におけるRがアルキル基で
ある場合、式(7)と式(8)の化合物を溶媒中で反応
させ得ることもできる。
【0007】まず、式(1)におけるRがアルキル基、
アリール基又はトリアルキルシリル基である本発明の多
官能脂肪族ビニルエーテルの製法につき説明する。本発
明において使用しうる式(2)の化合物としては、下記
ペンタエリスリトール誘導体の金属アルコキシド、即
ち、ペンタエリスリトール モノ(ビニルオキシメチ
ル)エーテル、ペンタエリスリトール ビス(ビニルオ
キシメチル)エーテル又はペンタエリスリトール トリ
ス(ビニルオキシメチル)エーテル及びこれらの任意の
比率の混合物、ペンタエリスリトール モノ(ビニルオ
キシエチル)エーテル、ペンタエリスリトール ビス
(ビニルオキシエチル)エーテル又はペンタエリスリト
ール トリス(ビニルオキシエチル)エーテル及びこれ
らの任意の比率の混合物、ペンタエリスリトール モノ
(ビニルオキシプロピル)エーテル、ペンタエリスリト
ール ビス(ビニルオキシプロピル)エーテル又はペン
タエリスリトール トリス(ビニルオキシプロピル)エ
ーテル及びこれらの任意の比率の混合物、ペンタエリス
リトール モノ(ビニルオキシブチル)エーテル、ペン
タエリスリトール ビス(ビニルオキシブチル)エーテ
ル又はペンタエリスリトール トリス(ビニルオキシブ
チル)エーテル及びこれらの任意の比率の混合物等の金
属アルコキシドを挙げることができる。
【0008】前記において、ペンタエリスリトール誘導
体の金属アルコキシドは、ナトリウム、カリウム、リチ
ウム等のアルカリ金属とペンタエリスリトール誘導体、
水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム等
のアルカリ金属水素化物とペンタエリスリトール誘導体
又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム等のアルカリ金属水酸化物とペンタエリスリトール誘
導体との反応により調製できる。
【0009】式(2)の化合物と反応させる式(3)の
化合物は、基Rと塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原
子を有する化合物であり、基Rが式(1)におけるR
に相当する。ここで、式(1)のRにおけるアルキル基
とは炭素数が1〜20の比較的炭素数の少ない直鎖状、
もしくは枝分かれしていてもよく、また、環状でもよ
く、他の置換基がついていたり、不飽和結合を持ってい
てもよい基であり、好ましくはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基などを挙げ
ることができ、アルケニル基としては、ビニル基、アリ
ル基、アレニル基、プロペニル基、ブテニル基、シクロ
ブテニル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、シクロペ
ンテニル基、シクロペンタジエニル基、ヘキセニル基、
シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基などを挙
げることができ、又、アリール基とは置換基がついてい
てもよい芳香族炭化水素基で、好ましくはフェニル基、
トリル基、キシリル基、メシチル基、クミル基、ビニル
フェニル基、アリルフェニル基、トリフルオロメチルフ
ェニル基、ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、フ
ロロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル
基、ヨードフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキ
シフェニル基、エトキシフェニル基、ビニルオキシフェ
ニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル
基、アセチルフェニル基、アセトキシフェニル基、メト
キシカルボニルフェニル基、シアノフェニル基、アミノ
フェニル基、ニトロフェニル基、メトキシスルホニルフ
ェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ビニルナフ
チル基、アリルナフチル基、トリフルオロメチルナフチ
ル基、ビス(トリフルオロメチル)ナフチル基、フロロ
ナフチル基、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、ヨ
ードナフチル基、ヒドロキシナフチル基、メトキシナフ
チル基、エトキシナフチル基、ビニルオキシナフチル
基、アリルオキシナフチル基、フェノキシナフチル基、
アセチルナフチル基、アセトキシナフチル基、メトキシ
カルボニルナフチル基、シアノナフチル基、アミノナフ
チル基、ニトロナフチル基又はメトキシスルホニルナフ
チル基などを挙げることができ、又、トリアルキルシリ
ル基としては、比較的炭素数の少ないアルキル基が三つ
とも同一または異なっていてもよく、好ましい具体例と
してはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
プロピルシリル基、トリブチルシリル基、ジメチルエチ
ルシリル基、ジメチルプロピルシリル基、ジメチルブチ
ルシリル基、メチルジエチルシリル基、メチルジプロピ
ルシリル基、メチルジブチルシリル基、メチルエチルプ
ロピルシリル基、メチルエチルブチルシリル基、エチル
プロピルブチルシリル基、エチルジプロピルシリル基、
エチルジブチルシリル基、ジエチルプロピルシリル基、
ジエチルブチルシリル基、プロピルジブチルシリル基、
ジプロピルブチルシリル基などを挙げることができる。
【0010】式(2)の化合物と式(3)の化合物の反
応で使用される溶媒は、原料を溶解することができれば
特に制限はなく、具体的にはジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン等があ
げられるが、一般に非プロトン性極性溶媒として知られ
ている溶媒又は、グライム系溶媒として知られている溶
媒が好ましい。用いうる非プロトン性極性溶媒の具体例
としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
アセトアミド(DMAc)、N−メチルホルムアニリド
(MFA)、N−メチルピロリドン(NMP)又は1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)等のア
ミド系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テト
ラメチレンスルホキシド(TMSO)又はテトラメチレ
ンスルホン(スルホラン、TMSO)等の硫黄系溶
媒、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のリ
ン系溶媒等をあげることができる。また、用いうるグラ
イム系溶媒の具体例としては、1,2−ジメトキシエタ
ン(モノグライム)、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル(ジグライム)、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル(トリグライム)、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル(テトラグライム)等の溶媒やジエ
チレングリコールジブチルエーテルやジエチレングリコ
ール−tert−ブチルエーテル等をあげることができ
る。また、式(3)の化合物としてRがアルキルシリ
ル基である化合物を用いる場合、式(3)の化合物の種
類によって異なるが、ピリジン、ピコリン、ピラジン、
ピリダジン、ピリミジンのような塩基性溶媒を用いると
よい結果が得られる場合もある。尚、使用する溶媒は、
適当な脱水剤、たとえば、モレキュラーシーブ等で乾燥
したものが好ましい。溶媒の使用量は、式(3)の化合
物1モルに対して通常1〜50リットル、好ましくは、
2〜20リットルである。反応温度は、通常20〜25
0℃、好ましくは、50〜100℃である。反応時間
は、通常0.5〜48時間で、好ましくは、1〜30時
間である。
【0011】反応は、式(2)の化合物と溶媒の混合物
に式(3)の化合物を加えて行えるが、好ましくは、式
(3)の化合物を適当な溶媒に溶解させておき、そこに
式(2)の化合物を滴下したほうが不純物の生成が少な
くより好ましい。尚、この反応における式(2)の化合
物と式(3)の化合物の使用割合は、式(2)の化合物
1モルに対して式(3)の化合物が通常1〜10モル、
好ましくは1〜5モルである。
【0012】反応生成物は、通常の減圧蒸留精製するこ
とが可能であるが、重合禁止剤を加えて蒸留したほうが
好ましい。また、カラムクロマトグラフィーによる精製
も可能である。尚、これら製法方法は、下記の式(4)
の化合物と式(5)又は式(6)の化合物との反応にお
いても適用することができる。
【0013】次に式(1)におけるRがアルケンスルホ
ニル基、アレーンスルホニル基又はトリフルオロメタン
スルホニル基である本発明の多官能脂肪族ビニルエーテ
ルの製法につき説明する。この場合の式(4)の化合物
の用いうる具体例としては、式(2)の化合物の原料と
なったペンタエリスリトール誘導体等をあげることがで
きる。また、式(4)の化合物と反応させる式(5)の
化合物は、メタンスルホニルクロライド、ベンゼンスル
ホニルクロライド、トルエンスルホニルクロライド、ト
リフルオロメタンスルホニルクロライド等の基Rと塩
素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を有する化合物であ
り、基Rが式(1)におけるRに相当する。
【0014】ここで、式(1)のRにおけるアルケンス
ルホニル基としては、メタンスルホニル、エタンスルホ
ニル又はプロパンスルホニル基等が、又アレーンスルホ
ニル基としては、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホ
ニル、キシレンスルホニル、トリフルオロベンゼンスル
ホニル又はフロロベンゼンスルホニル基等がそれぞれあ
げられる。
【0015】式(4)の化合物と式(5)の化合物の反
応で使用される溶媒としては、原料を溶解することがで
きれば特に制限はなく、具体的にはエーテル系溶媒(ジ
エチルエーテル、ジイソプルピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラハイドロフラン、ジオキサン、グライム
等)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(塩化メチレン、クロ
ロホルム、1,2−ジクロロメタン、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン等)等があげられるが、反応中に副生
する酸を捕捉するため、トリエチルアミン、ピリジン、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム
等の塩基を添加する必要があるため、例えばピリジン、
ピコリン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン等の塩基
性溶媒が好ましい。溶媒の使用量は、式(4)の化合物
1モルに対して通常1〜50リットル、好ましくは2〜
20リットルである。
【0016】反応は通常式(4)の化合物を好ましくは
脱水した溶媒に溶解した後、これに式(5)の化合物を
添加して行う。この際、式(5)の化合物はそのままで
或いは適当な塩基性溶媒に溶解して使用することができ
る。反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは、10
〜50℃である。反応時間は、通常0.5〜24時間、
好ましくは、1〜10時間である。尚、この反応におけ
る式(4)の化合物と式(5)の化合物の使用割合は、
式(4)の化合物1モルに対して式(5)の化合物が通
常1〜5モル、好ましくは1〜3モルである。
【0017】また、式(1)のRがトリアルキルシリル
基である場合、別法として式(4)の化合物と式(6)
の化合物を反応させてもよい。式(6)の化合物の用い
うる具体例としては、N−トリメチルシリルアセトアミ
ド、N−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、
N,O−ビストリメチルシリルアセトアミド、N,O−
ビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、N−
メチルーN−トリメチルシリルアセトアミド、N−メチ
ルーN−トリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、
N−トリメチルシリルジメチルアミン、N−トリメチル
シリルジエチルアミン又はN−トリメチルシリルイミダ
ゾール等があげられる。式(4)の化合物と式(6)の
化合物の反応で使用される溶媒としては、原料を溶解す
ることができれば特に制限はなく、具体的には前記した
ようなエーテル系溶媒やハロゲン化炭化水素系溶媒等が
あげられるが、ピリジン、ピコリン、ピラジン、ピリダ
ジン、ピリミジン等の塩基性溶媒が好ましい。尚、この
場合溶媒はよく脱水して使用したほうがよい結果が得ら
れる。溶媒の使用量は、式(4)の化合物1モルにに対
して通常1〜50リットル、好ましくは2〜20リット
ル、である。又、この反応における式(4)の化合物と
式(6)の化合物の使用割合は、式(4)の化合物1モ
ルに対して式(6)の化合物が通常1〜5モル、好まし
くは1〜3モルである。
【0018】反応は通常式(4)の化合物を溶媒に溶解
した後、これに式(6)の化合物を添加して行う。この
際、式(6)の化合物はそのままで或いは適当な塩基性
溶媒に溶解して使用することができる。反応温度は、通
常0〜100℃、好ましくは、0〜50℃である。反応
時間は、通常0.5〜24時間、好ましくは、1〜10
時間である。
【0019】また、式(1)のRがアルキル基、好まし
くは炭素数1〜5の低級アルキル基である場合、別法と
して式(7)の化合物と式(8)の化合物を反応させて
もよい。式(7)の化合物の用いうる具体例としては、
1,3−ジブロモ−2−ブロモメチル−2−(ビニルオ
キシエトキシメチル)プロパン、1,3−ジブロモー
2,2−ビス(ビニルオキシエトキシメチル)プロパ
ン、1−ブロモ−2,2−ビス(ビニルオキシエトキシ
メチル)−3−(ビニルオキシエトキシメチル)プロパ
ン及びこれらの任意の割合の混合物や1,3−ジクロロ
ー2−クロロメチルー2−(ビニルオキシエトキシメチ
ル)プロパン、1,3−ジクロロ−2,2−ビス(ビニ
ルオキシエトキシメチル)プロパン、1−クロロー2,
2−ビス(ビニルオキシエトキシメチル)−3−(ビニ
ルオキシエトキシメチル)プロパン及びこれらの任意の
割合の混合物、又は上記化合物中のエトキシ基がメトキ
シやプロポキシ、ブトキシにかわったものなどを挙げる
ことができる。
【0020】式(7)の化合物と反応させる式(8)の
化合物は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール等の基Rを有するアルコールを公知の方法で
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属化合
物でアルコキド化した化合物であり、基Rが式(1)
におけるRに相当する。
【0021】反応は前記したような非プロトン性極性溶
媒中もしくはグライム系溶媒中または両者の混合溶媒中
で行う。使用する溶媒は、適当な脱水剤、たとえば、モ
レキュラーシーブ等で乾燥したものが好ましい。反応は
通常式(8)の化合物を溶媒に溶解し、これに式(7)
の化合物を添加して行う。溶媒の使用量は、式(7)の
化合物1モルに対して通常1〜50リットル、好ましく
は、2〜20リットルである。反応温度は、通常20〜
200℃、好ましくは、30〜100℃である。反応時
間は、通常0.5〜24時間で、好ましくは、1〜15
時間である。尚、この反応における式(7)の化合物と
式(8)の化合物の使用割合は、式(7)の化合物1モ
ルに対して式(8)の化合物が通常1〜10モル、好ま
しくは1〜5モルである。
【0022】こうして得られた本発明の多官能脂肪族ビ
ニルエーテルは、式(1)におけるnが平均値で通常
0.1〜3.0、好ましくは1.0〜2.0である。ま
た、式(1)におけるRとしては、アルキル基、トリア
ルキルシリル基又はアレーンスルホニル基が好ましく、
炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜3のアルキル基
を有するトリアルキルシリル基が特に好ましい。
【0023】次に本発明の重合性組成物につき説明す
る。本発明の重合性組成物は、本発明の多官能脂肪族ビ
ニルエーテルと重合開始剤、及びその他必要に応じて種
々の重合性化合物、染料、顔料、可塑剤、無機充填剤、
溶剤などを所定量混合して得ることができる。重合開始
剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤などのラジカ
ル重合やイオン(カチオン)重合を起こしうるものであ
れば特に制限はない。
【0024】用いうる熱重合開始剤の具体例としては、
過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイ
ル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシク
ロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。
【0025】用いうる光ラジカル重合開始剤の具体例と
しては、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンゾフェ
ノン、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエート、4
−ジメチルアミノエチルベンゾエート等が挙げられる。
【0026】用いうる光カチオン重合開始剤の具体例と
しては、特公昭53−32831号、特公昭52−14
277号、特公昭52−14278号、特公昭52−1
4279号、特公昭52−25686号、特公昭61−
34752号、特開昭54−53181号、特開昭54
−95686号、特公昭61−36530号、特公昭5
9−19581号、特公昭63−65688号、特開昭
55−164204号、特公昭60−30690号、特
公昭63−36332号、特公平1−39423号、特
公平2−10171号、特公平5−15721号、特公
平4−62310号、特公昭62−57653号、特公
平3−12081号、特公平3−12082号、特公平
3−16361号、特公昭63−12092号、特公昭
63−12093号、特公昭63−12095号、特公
昭63−12094号、特公平2−37924号、特公
平2−35764号、特公平4−13374号、特公平
4−75908号、特公平4−73428号、特公昭5
3−32831号、特開平2−150848号、特開平
2−296514号、米国特許第4,069,055
号、米国特許第4,069,056号、特開平6−18
4170号、特開平9−278813号、特開平10−
7680号、特開平10−245378号、米国特許第
3,703,296号、米国特許4,529,490
号、米国特許4,576,999号、米国特許4,64
0,967号、カナダ特許1,274,646号等に記
載されているジアゾニウム塩またはアンモニウム、スル
ホニウム、ホスホニウム、ヨードニウムなどのオニウム
塩、鉄・アレーン錯体等の有機金属錯体塩などが挙げら
れる。
【0027】これら重合開始剤は式(1)の化合物に対
して、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜
20重量%となる割合で使用され、本発明の硬化物を得
る際に式(1)の化合物と混合してもよいし、本発明の
重合性組成物中に混合してもよい。
【0028】本発明の硬化物は、本発明の多官能ビニル
エーテルをそのまま、好ましくは本発明の重合性組成物
として、紫外線、電子線または放射線の照射もしくは加
熱して得ることができる。本発明の重合性組成物は、紫
外線等のエネルギー線を照射することにより通常は0.
1秒〜数分後に指触乾燥状態あるいは溶媒不溶性の状態
に硬化することができる。適当なエネルギー線として
は、カチオン重合開始剤の分解を誘発する限りいかなる
ものでもよいが、好ましくは、超高、高、中、低圧水銀
ランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハ
ライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、エキシマ
ーランプ、殺菌灯、エキシマーレーザー、窒素レーザ
ー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレー
ザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレー
ザー、各種半導体レーザー、YAGレーザー、発光ダイ
オード、CRT光源などから得られる2000オングス
トロームから7000オングストロームの波長を有する
電磁波エネルギーや電子線、X線、放射線等の高エネル
ギー線を利用する。エネルギー線への暴露時間は、エネ
ルギー線の強度、塗膜厚やカチオン重合性物質による
が、通常は0.1秒〜10秒程度で十分である。しか
し、比較的厚い塗装物についてはそれ以上の照射時間を
かけたほうが好ましい。エネルギー線照射後0.1秒〜
数分後には、ほとんどの組成物はカチオン重合により指
触乾燥するが、カチオン重合を促進するため加熱やサー
マルヘッド等による熱エネルギーを併用することも場合
によっては好ましい。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0030】合成例1 ペンタエリスリトール (ビニ
ルオキシエチル)エーテル混合物の合成 塩化カルシウム管を付けたジムロート冷却管、温度計、
滴下ロートを備え付けた1lの三つ口丸底フラスコに、
60%油性水素化ナトリウム48.0g(1.2mo
l)を秤り取り、ペンタンでよく洗い、油を取り除い
た。そこに無水DMAc500mlを加え、よく撹拌し
ながらペンタエリスリトール27.2g(0.2mo
l)を10分間で加え、水素の発生が完全に止むまで約
30分撹拌した。そこにクロロエチルビニールエーテル
175g(1.6mol)を1時間かけて滴下した。4
5〜55℃で15時間反応させた後、室温まで冷やし、
反応混合物を氷水中に注ぎ、エーテル抽出した。抽出液
を飽和食塩水でよく洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。次いでエーテルを減圧下に留去してペンタエリスリ
トールの(ビニルオキシエチル)エーテル混合物50.
2g得た。このものはガスクロマトグラフィー分析から
モノ置換体27重量%、ジ置換体39重量%、トリ置換
体重量34%であり、式(4)におけるn=1.93、
m=2.07であった。
【0031】合成例2 ペンタエリスリトール トリス
(ビニルオキシエチル)エーテルの合成 塩化カルシウム管を付けたジムロート冷却管、温度計、
滴下ロートを備え付けた1lの三つ口丸底フラスコに、
60%油性水素化ナトリウム48.0g(1.2mo
l)を秤り取り、ペンタンでよく洗い、油を取り除い
た。そこに無水DMAc500mlを加え、よく撹拌し
ながらペンタエリスリトール27.2g(0.2mo
l)を10分間で加え、水素の発生が完全に止むまで約
30分撹拌した。そこにクロロエチルビニールエーテル
175g(1.6mol)を1時間かけて滴下した。4
5〜55℃で15時間反応させた後、更に油分を取り除
いた水素化ナトリウム14.4g(0.6mol)のD
MAc80ml混合物を加え、70℃で5時間反応させ
た。この水素化ナトリウムを加えるプロセスを更にもう
1回繰り返し、反応混合物のガスクロマトグラフィー分
析からモノ置換体、ジ置換体の消失を確認してから、室
温まで放冷した。反応混合物を氷水中に注ぎ、エーテル
抽出した。次いで抽出液を飽和食塩水でよく洗い、硫酸
マグネシウムで乾燥した。エーテルを減圧下に留去して
粗ペンタエリスリトール トリス(ビニルオキシエチ
ル)エーテル69.8g得た。収率97%。これを減圧
蒸留してbp173〜176℃/0.45mmHgの留
分56.8gを得た。 IR:3500cm−1(νOH) HNMR(CDCl):δ2.90(OH)、3.
47(CHOH)、3.52(CHO)、3.66
(CH)、3.81(CH)、4.00(=C
)、4.18(=CH)、6.47(−CH=)
ppm13 CNMR(CDCl):δ45.13、65.3
4、67.12、69.96、71.29、86.6
7、151.82ppm Mass:m/z346(M
【0032】実施例1 50mlの三つ口丸底フラスコに、60%油性水素化ナ
トリウム0.8g(0.02mol)を秤り取り、無水
n−ヘキサンでよく洗い、そこに無水DMAc30mを
加え、さらによく撹拌しながら合成例2で得られたペン
タエリスリトール トリス(ビニルオキシエチル)エー
テル3.46g(0.01mol)のDMAc10ml
溶液をゆっくり滴下した。滴下後しばらく撹拌してアル
コラート生成を完結させた。その後、1−ブルモブタン
3.1gを滴下し、40℃で1時間反応させた。反応混
合物を水にあけ、エーテル抽出した。抽出液を飽和食塩
水でよく洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテル
を減圧下に留去してペンタエリスリトール トリス(ビ
ニルオキシエチル)n−ブチルエーテル(本発明の多官
能脂肪族ビニルエーテル)4.2g得た。収率93%。
bp171〜173℃/0.78mmHg HNMR(CDCl):δ0.91(t C
)、1.34(m CH)、1.51(m CH
)、3.37(t CH)、3.38(s CH
O)、3.47(s CH)、3.64(t C
)、3.80(t CH )、3.99(dd =
CH)、4.18(dd =CH)、6.48(d
d −OCH=)ppm13 CNMR(CDCl):δ13.96、19.3
6、31.75、45.57、67.34、69.1
7、69.76、69.98、71.14、86.4
8、152.02ppm CIMass:m/z403(M+H)
【0033】実施例2 実施例1において、ペンタエリスリトール トリス(ビ
ニルオキシエチル)エーテルの代わりに合成例1で得ら
れたペンタエリスリトールの(ビニルオキシエチル)エ
ーテル混合物を用い、過剰の1−ブルモブタンと反応さ
せてすべてのアルコール性水酸基をブチルエーテル化し
たペンタエリスリトール (ビニルオキシエチル)
2.07(n−ブチル)1.93エーテル(本発明の多
官能脂肪族ビニルエーテル)を得た。尚すべてのアルコ
キシ基のブチルエーテル化は、IRおよびNMR、GC
−Massスペクトル分析から確認した。
【0034】実施例3 100mlの丸底フラスコに合成例1で得られたペンタ
エリスリトール トリス(ビニルオキシエチル)エーテ
ル6.92g(0.02mol)と無水ピリジン35m
lを秤りとり、そこにN,O−ビス(トリメチルシリ
ル)トリフルオロアセトアミド(BSTFA)5mlを
加え、室温から38℃で1時間反応させた。ビリジンを
減圧下に留去した後、真空蒸留して、ペンタエリスリト
ール トリス(ビニルオキシエチル)トリメチルシリル
エーテル7.4g(本発明の多官能脂肪族ビニルエーテ
ル)を得た。収率88%。bp150〜154/0.7
mmHg。 HNMR(CDCl):δ0.04(s C
)、3.40(s CH)、3.51(s CH
)、3.60(t OCH)、3.77(t CH
O)、3.95(dd =CH)、4.15(dd
=CH)、6.44(dd −OCH=)ppm13 CNMR(CDCl):δ−0.61、45.9
3、60.9、67.35、69.90、70.02、
86.50、152.00ppm CIMass:m/z419(M+H)
【0035】実施例4 実施例3においてBSTFAの代わりにN,O−ビス
(トリメチルシリル)アセタミド(BSA)を用いた以
外は実施例3と同様に反応させ、ペンタエリスリトール
トリス(ビニルオキシエチル)トリメチルシリルエー
テル(本発明の多官能脂肪族ビニルエーテル)を得た。
収率92.5%。bp136〜138℃/0.2mmH
g。
【0036】実施例5 実施例3においてBSTFAの代わりにクロロトリメチ
ルシランを用いた以外は実施例3と同様に反応させ、ペ
ンタエリスリトール トリス(ビニルオキシエチル)ト
リメチルシリルエーテル(本発明の多官能脂肪族ビニル
エーテル)を得た。収率60.5%。
【0037】実施例6 実施例3においてBSTFAの代わりにp−トルエンス
ルホニルクロライドを用いた以外は実施例3と同様に反
応させ、ペンタエリスリトール トリス(ビニルオキシ
エチル)エーテルp−トルエンスルホネート(本発明の
多官能脂肪族ビニルエーテル)を得た。収率80%。
【0038】合成例3 1−ブロモ−2,2−ビス(ビ
ニルオキシエトキシメチル)−3−(ビニルオキシエト
キシ)プロパンの合成 合成例1と同じ反応装置を用い、そこに60%油性水素
化ナトリウム48.0g(1.2mol)を秤り取り、
ヘキサンでよく洗い、油分を取り除き、乾燥した。そこ
に、無水DMAc500mlを加え、よく撹拌しながら
ビニルオキシエタノール140.9g(1.6mol)
を30分で滴下し、水素の発生が完全に止むまで更に3
0分間撹拌した。そこにペンタエリスリチルテトラブロ
マイド77.6g(0.2mol) のDMAc200
ml溶液を1時間かけて滴下し、40〜80℃で10時
間反応させた。反応混合物を室温まで放冷後、氷水中に
注ぎ、エーテル抽出した。抽出液を飽和食塩水でよく洗
い、硫酸マグネシウムで乾燥した。エーテルを減圧下に
留去し、残留物を真空蒸留して1−ブロモ−2,2−ビ
ス(ビニルオキシエトキシメチル)−3−(ビニルオキ
シエトキシ)プロパン65.6gを得た。収率80%。
bp152〜155℃/0.3mmHg HNMR(CDCl):δ 3.49(OC
),3.53(CHBr),3.67(OC
),3.81(OCH),4.01(=C
),4.19(=CH),6.48(OCH=)
ppm13 CNMR(CDCl):δ35.45,44.9
9,67.26,69.82,69.92,86.7
0,151.99ppm
【0039】実施例7 100mlフラスコに合成例3で得られた1−ブロモ−
2,2−ビス(ビニルオキシエトキシメチル)−3−
(ビニルオキシエトキシ)プロパン 2.05g(2m
mol)とDMAc20mlを秤り取り、そこに28%
ナトリウムメトキシドのメタノール溶液10mmolを
滴下し、60〜70℃で一日撹拌した。放冷後、反応混
合物を水にあけ、エーテル抽出し、抽出液を水、ついで
飽和食塩水でよく洗い、硫酸マグネシウムで乾燥した。
エーテルを減圧下に留去してペンタエリスリトール ト
リス(ビニルオキシエチル)メチルエーテル(本発明の
多官能脂肪族ビニルエーテル)1.62gを得た。収率
90%。 HNMR(CDCl):δ3.32(OCH),
3.49(OCH),3.67(OCH),3.8
1(OCH),4.01(=CH),4.19(=
CH),6.48(OCH=)ppm
【0040】
【発明の効果】本発明の多官能脂肪族ビニルエーテルは
低皮膚刺激性の重合性組成物としてコーティング剤、イ
ンキ、塗料、接着剤、レジスト、製版材などの種々の分
野において極めて有用である。また、種々の異種官能基
が導入されているため、要求に応じたテーラーメイドな
多官能ビニルエーテルを供給出来るようになり、さらに
光カチオン重合開始剤を含有する本発明の重合性組成物
は硬化速度が速く、酸素による重合阻害がほとんど無い
という特徴がある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 7/18 C07F 7/18 G C08F 16/18 C08F 16/18 16/30 16/30 16/32 16/32 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AA03 AB46 AB49 AC43 BB11 BB15 BB20 BB24 BB25 BB26 BB41 BB42 BB45 GN03 GN08 GP01 GP03 4H049 VN01 VP01 VQ02 VQ20 VQ21 VR23 VR41 VS02 VS09 VU17 VU20 VU21 VU23 VU24 VV02 VV06 VV12 VV14 VV16 VV17 VW01 4J100 AE09P AE70P AE76P BA02P BA03P BA04P BA05P BA06P BA14P BA20P BA29P BA40P BA41P BA56P BA72P BB01P BB03P BB05P BB18P BC02P BC03P BC04P BC21P BC22P BC23P BC32P BC43P BC49P CA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (ROCHC[CHO(CHOCH=CH (1) (式(1)中、Rはアルキル基、アルケニル基、アリー
    ル基、トリアルキルシリル基、アルケンスルホニル基、
    アレーンスルホニル基又はトリフルオロメタンスルホニ
    ル基を表す。n及びmは平均値を示し、nは0.1〜
    3.0を、又mは1.0〜3.9をそれぞれ示し、又n
    +mは4.0である。xは1〜20の整数である。又、
    基(ROCH)−及び基−[CHO(CH
    CH=CH]が全て同一である場合を除く。)で表さ
    れる多官能脂肪族ビニルエーテル。
  2. 【請求項2】一般式(2) (MOCHC[CHO(CHOCH=CH (2) (式(2)中、Mはアルカリ金属原子を表す。n、m
    及びxは式(1)におけるのと同じ意味を表す。)で表
    される化合物と一般式(3) RX (3) (式(3)中、Rはアルキル基、アリール基又はトリ
    アルキルシリル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
    で表される化合物とを非プロトン性極性溶媒中もしくは
    グライム系溶媒中または両者の混合溶媒中で反応させる
    ことを特徴とする多官能脂肪族ビニルエーテルの製造
    法。
  3. 【請求項3】一般式(4) (HOCHC[CHO(CHOCH=CH (4) (式(4)中、n、m及びxは式(1)におけるのと同
    じ意味を表す。)で表される化合物と一般式(5) RY (5) (式(5)中、Rはアルケンスルホニル基、アレーン
    スルホニル基又はトリフルオロメタンスルホニル基を表
    し、Yはハロゲン原子を表す。)で表される化合物とを
    塩基性溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂肪
    族ビニルエーテルの製造法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の一般式(4)で表される化
    合物と下記一般式(6) RZ (6) ( 式(6)中、Rはトリアルキルシリル基を表し、
    ZはCHCONH−、CFCONH−、CH
    (OR)=N−、CFC(OR)=N−、CH
    CON(CH)−、CFCON(CH)− 、
    (CHN−、(CN−、又はイミダゾ
    ール環を表す。尚、前記RはRと同じ基または異な
    るトリアルキルシリル基を表す。)表される化合物 と
    を塩基性溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂
    肪族ビニルエーテルの製造法。
  5. 【請求項5】下記一般式(7) (WCHC[CHO(CHOCH (7) (式(7)中Wはハロゲン原子を表し、n、m及びxは
    式(1)におけるのと同じ意味を表す。)で表される化
    合物と下記一般式(8) ROM (8) (式(8)中、Rはアルキル基を、又、Mはアルカ
    リ金属原子をそれぞれ表す。)で表される化合物を非プ
    ロトン性極性溶媒中もしくはグライム系溶媒中または両
    者の混合溶媒中で反応させることを特徴とする多官能脂
    肪族ビニルエーテルの製造法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の多官能脂肪族ビニルエーテ
    ルを含む重合性組成物。
  7. 【請求項7】請求項6記載の重合性組成物を硬化して得
    られる硬化物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009154284A1 (ja) * 2008-06-18 2009-12-23 日本カーバイド工業株式会社 多官能ビニルエーテル及びそれを含む樹脂組成物
WO2017006791A1 (ja) * 2015-07-08 2017-01-12 田岡化学工業株式会社 フルオレン骨格を有するアルコールの結晶およびその製造方法

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