JP2001080501A - 搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車高を低くでき、かつ天井有軌道式の工程間
搬送等の狭い空間にも設置することができる搬送装置を
提供すること。 【解決手段】 被搬送物を積載し、かつ互いに連結可能
とした一方の搬送台車１に、搬送台車を駆動・走行させ
る駆動装置４を、他方の搬送台車２に搬送軌道から電源
を給電し、駆動装置に供給するようにした電源装置５
を、それぞれ搭載し、駆動装置搭載の搬送台車１と、電
源装置搭載の搬送台車２とを連結して構成するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、製造工場内に配設
された半導体や液晶の製造ライン等にて、被搬送物を複
数台の搬送台車を用いて自動搬送する搬送装置に関し、
特に、車高を低くする必要がある天井有軌道式の工程間
搬送に適した搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、製造工場内に配設された半導体や
液晶の製造ラインでは、被搬送物の搬送装置として、有
軌道式の工程間搬送装置を用いている。この種の工程間
搬送装置は、一般的に天井に設置されるが、空調の省エ
ネルギ化の要請に対応するため、工場の空間を最少とす
る搬送装置の要求が強まり、これに従って、昨今では車
高の低い搬送台車が求められている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
搬送装置において採用される自走式の搬送台車は、駆動
部及び電源部を、共に同一の１台の台車に搭載している
ので車高が高くなるとともに、さらには車上駆動に対応
させるための駆動機構や、分岐軌道に対応させるための
ステアリング機構等をも搭載し、これらを一体化させて
おり、さらに搬送能力の向上も必要とされているため、
これらの要求をすべて満たすようにするためには、搬送
台車が益々大型化する傾向にあり、またこれは空調の省
エネルギ化等の要求に対応するための搬送台車の低車高
化の要求とは相反するものとなり、必然的に搬送台車の
低車高化にも限度があり、低車高あるいは薄型化のニー
ズの達成が困難となるという問題があった。

【０００４】本発明は、従来の搬送装置の有する問題点
に鑑み、車高を低くでき、かつ狭い空間、例えば、天井
有軌道式の工程間搬送にも設置することができる搬送装
置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の搬送装置は、被搬送物を積載し、かつ互い
に連結可能とした一方の搬送台車に、該搬送台車を駆動
・走行させる駆動装置を、他方の搬送台車に搬送軌道か
ら電源を給電し、駆動装置に供給するようにした電源装
置を、それぞれ搭載し、駆動装置搭載の搬送台車と、電
源装置搭載の搬送台車とを連結して構成したことを特徴
とする。

【０００６】上記の構成からなる本発明の搬送装置は、
駆動装置と電源装置とを個別に搭載した搬送台車を互い
に連結して構成しているので、各搬送台車の機能を縮小
することができるため、各々車高の小さい搬送台車とす
ることができる。

【０００７】この場合において、互いに連結した駆動装
置搭載の搬送台車と、電源装置搭載の搬送台車とに、駆
動装置及び電源装置のいずれも搭載していない走行可能
な搬送台車を連結して構成することができる。

【０００８】これにより、すべての搬送台車を互いに連
結可能としているので、駆動可能な搬送台車に、積載能
力のみを備えた搬送台車を連結、あるいは連結解除する
だけで、必要に応じた搬送能力に簡単に対応することが
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の搬送装置の実施の
形態を図面に基づいて説明する。

【００１０】図１は、本発明の搬送装置の第１実施例を
示す。図において１，２は、被搬送物７を積載する積載
部と、互いに連結できるように連結具６とを備えた搬送
台車の本体で、この一方の搬送台車１には積載部のほか
に搬送台車が駆動、走行できるように走行用及び荷役用
のモータ、減速機等からなる駆動装置４を搭載し、他方
の搬送台車２には積載部の他に搬送軌道から電源を給電
し、駆動装置４に供給するようにした電源装置５を搭載
する。なお、この連結具６は、搬送台車１，２の双方に
設置することも、いずれか一方の搬送台車に設置するこ
とも可能で、かつ簡単に、迅速に、確固に連結、連結解
除が行なえるものを採用する。

【００１１】駆動装置４は、この駆動装置４を搭載した
搬送台車１だけでなく、これに連結するほかの搬送台車
２、さらには搬送台車３及びこれらの搬送台車に搭載し
た被搬送物７を搬送できる駆動力を備えるようにし、ま
た、電源装置５も駆動装置４に必要な電力を供給できる
能力を備える。

【００１２】また、搬送台車１と搬送台車２とは、常に
連結して一体として使用するが、その連結する前後の位
置関係は、図示のように、駆動装置搭載の搬送台車１を
前方に、電源装置搭載の搬送台車２を後方にして連結し
たものに限定されることはなく、自由に連結することが
できる。なお、後述の第２実施例に示すにように、駆動
装置４及び電源装置５のいずれも搭載していない無駆動
式の搬送台車３を連結する場合は、これら駆動側の搬送
台車の後方側に連結して常に牽引駆動されるようにする
ことが望ましい。

【００１３】このようにして、駆動装置４と電源装置５
とは、それぞれの搬送台車１，２に個別的に搭載し、こ
の少なくとも２台の搬送台車１，２を互いに連結させる
ことにより、各搬送台車に搭載する機能を縮小すること
ができるため、各搬送台車を車高の小さい搬送台車とす
ることができ、特に、天井走行式等の狭い空間を走行す
る搬送装置に適するものである。

【００１４】図２は、本発明の搬送装置の第２実施例を
示す。この実施例は、昨今の搬送能力向上の要求に対応
したもので、第１実施例に示したように、駆動装置４を
搭載した搬送台車１と、電源装置５を搭載した搬送台車
２とを互いに連結し、この駆動側の搬送台車の後方側
に、積載部を備えているが無駆動の搬送台車３を連結し
て構成する。この無駆動で他の搬送台車により牽引され
て走行する搬送台車３を連結するだけで、より多くの被
搬送物の搬送が可能となり、また、多くの搬送能力を必
要としなくなった場合には、この無駆動の搬送台車３を
切り離して引き続き使用することができる。このように
構成することにより簡単に、かつ迅速に搬送能力に対応
することができる。

【００１５】さらに、被搬送物の移載を行う移載機付の
搬送台車方式に対しては、少なくとも３台の搬送台車を
用い、移載装置を搭載した搬送台車（図示省略）と、駆
動装置４と電源装置５とを個別に搭載した２台の搬送台
車１，２の駆動側搬送台車を接続して使用する。この場
合においても移載部、駆動部、電源部をそれぞれ分割し
て搬送台車に搭載することで、搬送台車の薄型化の課題
に対応することができる。なお、このような使用例にお
いても、積載部のみを備えた無駆動の搬送台車３を連結
することも可能である。

【００１６】

【発明の効果】本発明の搬送装置によれば、駆動装置と
電源装置とを個別に搭載した搬送台車を互いに連結して
構成しているので、各搬送台車の機能を縮小することが
できるため、各々車高の小さい搬送台車とすることがで
きる。また、工程間搬送を薄型化でき、工場の狭い天井
空間に敷設した走行路に導かれて走行する搬送装置で
も、空間を有効に使うことができる。

【００１７】また、互いに連結した駆動装置搭載の搬送
台車と、電源装置搭載の搬送台車とに、駆動装置及び電
源装置のいずれも搭載していない走行可能な搬送台車を
連結して構成することにより、すべての搬送台車を互い
に連結可能としているので、駆動可能な搬送台車に、積
載能力のみを備えた搬送台車を連結、あるいは連結解除
するだけで、必要に応じた搬送能力に簡単に対応するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の搬送装置の第１実施例を示す説明図で
ある。

【図２】本発明の搬送装置の第２実施例を示す説明図で
ある。

【図３】従来の搬送装置の説明図である。

【符号の説明】

１ 駆動装置搭載の搬送台車 ２ 電源装置搭載の搬送台車 ３ 積載部のみ備えた無駆動の搬送台車 ４ 駆動装置 ５ 電源装置 ６ 連結具

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被搬送物を積載し、かつ互いに連結可能
   とした一方の搬送台車に、該搬送台車を駆動・走行させ
   る駆動装置を、他方の搬送台車に搬送軌道から電源を給
   電し、駆動装置に供給するようにした電源装置を、それ
   ぞれ搭載し、駆動装置搭載の搬送台車と、電源装置搭載
   の搬送台車とを連結して構成したことを特徴とする搬送
   装置。
2. 【請求項２】 互いに連結した駆動装置搭載の搬送台車
   と、電源装置搭載の搬送台車とに、駆動装置及び電源装
   置のいずれも搭載していない走行可能な搬送台車を連結
   して構成したことを特徴とする請求項１記載の搬送装
   置。