JP2001079390A - 脱臭材及びその製造方法 - Google Patents

脱臭材及びその製造方法

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JP2001079390A
JP2001079390A JP26356499A JP26356499A JP2001079390A JP 2001079390 A JP2001079390 A JP 2001079390A JP 26356499 A JP26356499 A JP 26356499A JP 26356499 A JP26356499 A JP 26356499A JP 2001079390 A JP2001079390 A JP 2001079390A
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Japan
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amino alcohol
substrate
hydroxyl group
deodorizing
base material
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JP26356499A
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English (en)
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Kazuhiro Fukumoto
和広 福本
Seiji Onoda
誠次 小野田
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主としてアルデヒド類に対する脱臭活性を持
ち、かつ、加熱や水との接触等に対して安定な脱臭材を
提供する。 【解決手段】 外表面及び細孔内表面に水酸基を有する
多孔性あるいは通気性の基材に対してアミノアルコール
を加熱下に接触させ、より好ましくは加熱還流下に接触
させ、そのアルコール性水酸基と基材表面の水酸基との
間の脱水縮合により基材表面にアミノアルコキシル基を
結合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱臭シート,空気
清浄器用フィルタ,脱臭用装飾材等に利用される脱臭材
とその製造方法に関し、更に詳しくは、表面に水酸基を
有する多孔性あるいは通気性の有機、無機基材を前記水
酸基を利用して表面改質した脱臭材と、その有効な製造
方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車室内や家屋の室内
等の各種臭気成分を吸着・除去するために、活性炭,多
孔質シリカその他の多孔性基材や、その表面を脱臭活性
成分で改質した脱臭材が提供されている。
【0003】そして、酸性臭気成分であるアルデヒド
は、アンモニア等の塩基性臭気成分に比較してもともと
適当な脱臭材が少なく、しかも最近、シックハウス症候
群や非喫煙者にとって不快なタバコ臭等との関連で注目
されており、アルデヒドを有効に吸着・除去できる脱臭
材が強く求められている。
【0004】例えば、特開平10−85585号公報で
は、活性炭やシリカゲルの表面にエタノールアミン等を
添着させた脱臭剤を開示し、特開平8−257346号
公報では、表面に水酸基を有する多孔性金属酸化物にア
ミノ基を含有する有機珪素化合物を結合させた酸性ガス
用吸着剤と、これを利用してなる脱臭エレメントを開示
している。そしてこれらの従来技術では、上記エタノー
ルアミンやアミノ基を含有する有機珪素化合物の当該ア
ミノ基が、アルデヒド等の酸性臭気成分を有効にトラッ
プする、としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平1
0−85585号公報に係る脱臭剤では、エタノールア
ミン等が活性炭やシリカゲルの表面に対して水素結合等
の弱い結合によって結合しているに過ぎず、脱臭剤の加
熱乾燥時や使用中に脱臭活性成分が脱落したり揮散した
りして脱臭活性の低減を招く恐れがある。又、エタノー
ルアミン等がクラスター状で結合し勝ちなので、その分
散度の低さから脱臭効率が悪いと言う不具合もある。
【0006】又、上記特開平8−257346号公報に
係る脱臭剤では、アルデヒドをトラップするための有機
珪素化合物がシラノール性水酸基(Si−OH)を介し
て多孔性金属酸化物に結合(多孔性金属酸化物表面の水
酸基との間の脱水縮合)しているため、その結合強度は
水素結合等に比較して強く、又クラスター状ではなく分
子単位で結合するので脱臭効率も良いが、かかるシラノ
ール性水酸基の結合は水分の存在下に加水分解され易い
と言う問題があった。
【0007】その結果、例えば、脱臭剤をシートファブ
リック等に含浸させるために水性エマルションと混合し
た時や、エアコンに用いた脱臭剤が結露水と接触した時
に、上記結合が加水分解されて有機珪素化合物が脱落も
しくは揮発し、脱臭剤の性能が低下する恐れがあった。
【0008】そこで本発明は、適宜な脱臭材の基材に対
して、アルデヒド等の酸性臭気成分をトラップし得る脱
臭活性成分を強い結合強度を以て安定的に結合させた脱
臭材を提供することを、解決すべき課題とする。本願発
明者は、アルコール性水酸基が脱水縮合してなる結合
が、シラノール性水酸基の場合に比較して著しく加水分
解され難い点に着眼し、本願発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、多孔性又は通気性の基材の表面に、
R’2NRO−(Rは側鎖,置換基あるいは官能基を含
むことがある鎖状又は環状で飽和又は不飽和の炭化水素
であり、R’は水素又は前記Rを意味する)で示される
アミノアルコキシル基が結合している、脱臭材である。
【0010】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
表面に水酸基を有する多孔性あるいは通気性の基材を、
加熱下にR’2NROH(Rは側鎖,置換基あるいは官
能基を含むことがある鎖状又は環状で飽和又は不飽和の
炭化水素であり、R’は水素又は前記Rを意味する)で
示されるアミノアルコールと接触させ、基材の前記水酸
基と前記アミノアルコールのアルコール性水酸基との間
で脱水縮合を起こさせる、脱臭材の製造方法である。
【0011】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第2発明に係る基材とアミノアルコールとの接触
を、脱水剤の共存下に行う、脱臭材の製造方法である。
【0012】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第2発明又は第3発明に係る基材とアミノアルコー
ルとの接触を、基材に対して液状のアミノアルコールを
加熱還流させることにより行う、脱臭材の製造方法であ
る。
【0013】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明においては、多孔性あるいは通気性の基材の表面に前
記に定義されるアミノアルコキシル基を結合させたの
で、アミノアルコキシル基のアミノ基がアルデヒド類等
の酸性臭気成分を有効にトラップすることができる。
【0014】一方、アミノアルコキシル基自体はアルコ
ール性水酸基が脱水縮合した共有結合を介して基材に結
合しているため、前記特開平10−85585号公報に
係る脱臭剤のように脱臭活性成分が結合強度の弱さのた
めに脱落・揮散する恐れがなく、又、前記特開平8−2
57346号公報に係る脱臭剤のようにその結合が水分
の存在下に加水分解され易いと言う問題もない。
【0015】即ち、アルデヒド等をトラップし得る脱臭
活性成分が、基材に対して強い結合強度を以て安定的に
結合される結果、アルデヒド等に対する脱臭材の活性が
耐久的に維持され、例えば脱臭剤をシートファブリック
等に含浸させるために水性エマルションと混合すると言
う扱いにも十分に耐えるし、結露水と接触し勝ちなエア
コン等に用いても、特段の支障がない。
【0016】(第2発明の作用・効果)第2発明におい
ては、加熱下に、例えば図1に示すように、多孔性ある
いは通気性の基材の表面水酸基と、前記に定義されるア
ミノアルコールのアルコール性水酸基との間で脱水縮合
を起こさせるので、その結果として基材の表面にアミノ
アルコキシル基が結合した第1発明の脱臭材が得られ
る。表面に水酸基を有する基材とアミノアルコールとを
接触させても、非加熱下での接触であれば、上記脱水縮
合が余り起こらないため、第1発明の脱臭材は殆ど得ら
れない。
【0017】なお、基材の表面水酸基は元々アンモニア
やアミン類等の塩基性臭気成分をトラップする活性を持
つので、基材とアミノアルコールとを加熱下に接触させ
る条件(例えば、加熱温度や加熱時間等)を制御するこ
とにより、これらの表面水酸基に対するアミノアルコー
ルの結合率(アミノアルコキシル基修飾率)を調節し、
アミノアルコキシル基による酸性臭気成分のトラップと
アミノアルコキシル基非修飾水酸基による塩基性臭気成
分のトラップとが同時に可能な脱臭材とすることもでき
る。
【0018】(第3発明の作用・効果)第3発明におい
ては、前記基材とアミノアルコールとの加熱下の接触を
脱水剤の共存下に行うので、基材の表面水酸基とアミノ
アルコールとの反応系が脱水縮合を起こして水を生成す
る方向へ加速され、第2発明の反応の効率が良い。又、
基材の表面水酸基に対する上記アミノアルコキシル基修
飾率を極めて高くすることが容易に若しくは短時間で可
能になる。
【0019】(第4発明の作用・効果)第4発明におい
ては、前記基材とアミノアルコールとの加熱下の接触
を、基材に対して液状のアミノアルコールを加熱還流さ
せることにより行うので、基材の表面水酸基とアミノア
ルコールとの接触率が高くなる結果、やはり第2発明の
反応の効率が良くなる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第4発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第4発明を一括して指してい
る。
【0021】〔脱臭材〕本発明の脱臭材は、多孔性ある
いは通気性の基材の表面に前記に定義したアミノアルコ
キシル基を結合させたものである。この結合の形態は特
段に限定されないが、強固な結合である共有結合が、よ
り好ましい。ここに「表面」とは、基材のいわゆる外表
面だけでなく、通気可能な構造内表面や細孔内表面を含
む。
【0022】脱臭材の使用形態には限定がなく、例えば
粉末状,顆粒状等の脱臭材をそのままで適当な通気性容
器に充填したり通気路部分に収容したりして使用しても
良いし、増量や香気付与等の任意の目的の他の粉末成分
等と混合して用いても良く、更にはペレットや各種形状
のモノリス等の担体に担持させたり、車両表皮材等の表
皮組成物に添加・混合したりすることができる。又、表
面に水酸基を有する材質の自動車用のシートファブリッ
ク等の織物や各種のシート材を基材として、これに直接
脱臭性能を付与することも好ましい。
【0023】脱臭材の用途にも限定がなく、例えば家屋
の室内や自動車の車室内等において空気清浄器用フィル
ター,脱臭シート,脱臭用装飾材等として利用すること
ができる。
【0024】本発明の脱臭材によって、代表的な酸性臭
気成分であるホルムアルデヒド,アセトアルデヒド等の
他、炭素数が9程度の高級アルデヒドも良好にトラップ
され、更にアルデヒド以外のメチルエチルケトン,アセ
トン等の臭気成分も良好にトラップされる。又、本発明
の脱臭材と他種の塩基性臭気成分をトラップできる脱臭
材とを混合して使用したり、あるいは前記したように、
基材の表面水酸基に対するアミノアルコキシル基修飾率
の調節により、本発明の脱臭材が酸性臭気成分と同時に
アンモニアやアミン類等の塩基性臭気成分もトラップで
きるようにして使用することもできる。
【0025】〔アミノアルコキシル基/アミノアルコー
ル〕脱臭材の表面に結合しているアミノアルコキシル基
は、アミノアルコールのアルコール性水酸基が基材の表
面水酸基と脱水縮合することにより、基材に結合したも
のである。
【0026】本発明に係るアミノアルコールは「R’2
NROH」で表すことができ、ここに「R」はアミノア
ルコールの炭素骨格構造部分であって、任意の側鎖,置
換基又は官能基を任意数含みあるいは含まない鎖状又は
環状で飽和又は不飽和の炭化水素である。「R’」は水
素又は前記Rを意味する。「R」や「R’」はアルコー
ル性水酸基やアミノ基を含んでいても良く、従ってアミ
ノアルコールが備えるアルコール性水酸基やアミノ基の
数は単数でも複数でも良い。
【0027】アミノアルコールの炭素骨格は任意である
が、アルデヒド等をトラップする際の立体障害をなるべ
く避けるためには、直鎖状であること、アミノ基がアル
コール性水酸基から離れた位置の炭素と結合しているこ
と、等が好ましい。
【0028】一方、アミノアルコールが液状である方が
基材と接触させ易いこと、基材における外表面だけでな
く、その細孔内にも容易に進入してアミノアルコキシル
基として結合するのが好ましいこと、等の点からは、直
鎖状で炭素数が少ない(例えば炭素数3以下)炭素骨格
を持つものが好ましい。
【0029】以上の点から、好ましいアミノアルコール
の1,2の例として、エタノールアミンや3−アミノ−
1−プロパノールを挙げることができる。
【0030】〔基材〕本発明で用いる基材は、表面に水
酸基を有し、多孔性あるいは通気性である限りにおいて
限定されない。多孔性基材における細孔や、通気性基材
における孔隙の孔径に特段の限定はないが、少なくとも
アミノアルコールや臭気成分の分子が容易に進入できる
程度以上の孔径が必要であり、逆に余りに孔径が大きい
と脱臭材の性能を規定する表面積が小さくなる。一例と
して、1〜100nm程度が好ましい。
【0031】表面に水酸基を有する無機の多孔性基材の
例示としては、活性炭、多孔性のアルミナ,チタニア,
ジルコニア等の金属酸化物、シリカゲル等の非晶質多孔
性シリカ、セピオライト,パリゴルスカイト,スメクタ
イト,イモゴライト等の粘土鉱物、結晶質多孔シリカ等
を挙げることができる。
【0032】表面に水酸基を有する無機の通気性基材と
しては、ガラス繊維,岩石繊維,鉱滓繊維等の各種繊維
状無機材料(又はその集合体)、それらをシート状,コ
ルゲートハニカム状に加工したもの等を好ましく例示す
ることができる。
【0033】表面に水酸基を有する有機の通気性基材と
して、セルロース系,植物質繊維,動物質繊維,再生繊
維等の繊維からなる織物(例えば、自動車用のシートフ
ァブリック)や不織布等を、好ましく例示することがで
きる。
【0034】上記の内、活性炭,シリカゲル,結晶質多
孔シリカ,各種繊維からなる自動車用のシートファブリ
ック等の織物は、特に好ましい。結晶質多孔シリカの内
で特に好ましいものは、カネマイトのような層状シリケ
ートやシリカゲル,水ガラス,ケイ酸ソーダ等を材料と
して用い、これを界面活性剤(テンプレート物質)と混
合反応させ、界面活性剤のミセル周囲に無機の骨格が形
成された界面活性剤/無機複合体を形成させた後、焼成
や有機溶剤抽出等により界面活性剤を除去してメソポア
細孔を無機骨格中に形成させたメソポーラスシリカ多孔
体である。
【0035】〔脱臭材の製造方法〕本発明における脱臭
材の製造方法は、表面に水酸基を有する多孔性,通気性
の基材を、加熱下に前記に定義したアミノアルコールと
接触させ、基材の水酸基とアミノアルコールのアルコー
ル性水酸基との間で脱水縮合を起こさせることを要件と
する。
【0036】アミノアルコールは、例えば粉末等の形態
で基材と接触・反応させることも可能であるが、接触及
び反応の効率上、液状で接触させることが好ましい。接
触させる目的が脱水縮合反応であるため、液状アミノア
ルコールは無水状態での使用が望ましく、更に脱水縮合
反応に伴って生成する水を反応系外へ除外するために、
液状アミノアルコール中にはゼオライト粉末,金属ナト
リウム等の脱水剤を含ませておくことが反応促進上特に
好ましい。
【0037】加熱下に基材とアミノアルコールとを接触
させる方法は、単に基材を加熱したアミノアルコール中
に浸漬しても良いが、好ましくは攪拌しながら加熱する
方法、とりわけ好ましくは基材に対してアミノアルコー
ルを加熱還流させることが行われる。
【0038】脱臭材の製造方法における上記各実施形態
において、基材の水酸基とアミノアルコールのアルコー
ル性水酸基との間で効率良く脱水縮合を起こさせるため
には、少なくとも150°C以上、好ましくはそのアミ
ノアルコールの常圧沸点程度の温度で加熱することが好
ましい。基材とアミノアルコールとの接触時間(加熱時
間)は、実施条件次第で、あるいは基材表面の水酸基に
対するアミノアルコキシル基修飾率の設定目標値(例え
ば、100%,約50%等)次第で異なるために一律に
規定することができない。
【0039】例えば加熱還流法を用い、基材表面の水酸
基に対するアミノアルコキシル基修飾率の設定目標値が
100%である場合、その加熱還流条件は、150〜2
00°C×60〜600分程度とすることが適当であ
る。
【0040】
【発明の有益な実施態様】1)多孔性又は通気性の基材
の表面(外表面及び細孔内表面)に、アミノアルコキシ
ル基を結合、特に好ましくは共有結合させた脱臭材。
【0041】2)上記1)において、多孔性の基材が1
〜100nmの多数の細孔を備える無機の多孔性基材で
ある。
【0042】3)上記2)において、無機の多孔性基材
が活性炭、多孔性のアルミナ,チタニア,ジルコニア等
の金属酸化物、シリカゲル等の非晶質多孔性シリカ、セ
ピオライト,パリゴルスカイト,スメクタイト,イモゴ
ライト等の粘土鉱物、結晶質多孔シリカである。
【0043】4)上記1)において、通気性の基材がガ
ラス繊維の集合体、セルロース系,ポリエステル系等の
繊維からなる自動車用シートファブリック等の織物や不
織布である。
【0044】5)上記1)において、基材表面には、ア
ミノアルコキシル基が結合すると共に、これに対する任
意の比率で水酸基が共存している。
【0045】6)上記1)において、粉末状,顆粒状等
の脱臭材がそのまま又は他の粉末成分等と混合して容器
充填等により使用される。
【0046】7)上記1)において、脱臭材がペレット
や各種形状のモノリス等の担体に担持されて使用され
る。
【0047】8)上記1)において、脱臭材が車両表皮
材等の表皮組成物に添加・混合して使用される。
【0048】9)上記1)において、脱臭材が家屋の室
内や自動車の車室内等において空気清浄器用フィルタ
ー,脱臭シート,脱臭用装飾材等として使用される。
【0049】10)表面に水酸基を有する多孔性あるい
は通気性の基材を,加熱下にアミノアルコールと接触さ
せ、基材の水酸基とアミノアルコールのアルコール性水
酸基との間で脱水縮合を起こさせる脱臭材の製造方法。
【0050】11)上記10)において、液状アミノア
ルコールを基材と接触させる。
【0051】12)上記11)において、無水状態の液
状アミノアルコールを、脱水剤の共存下に基材と接触さ
せる。
【0052】13)上記11)において、液状アミノア
ルコールを加熱攪拌しながら、又は基材に対して加熱還
流させながら、基材と接触させる。
【0053】14)上記13)において加熱還流条件は
150〜200°C×60〜600分である。
【0054】15)上記10)において、アミノアルコ
ールが炭素数3以下の脂肪族の直鎖状の骨格構造を有す
る。
【0055】16)上記15)において、アミノアルコ
ールがエタノールアミン又は3−アミノプロパノールで
ある。
【0056】
【実施例】〔脱臭材の調整〕 (実施例1)脱臭材の基材としての活性炭,シリカゲル
を1g秤量してそれぞれ容量300mLのフラスコに入
れ、これらのフラスコに3−アミノ−1−プロパノール
100mLをそれぞれ加えて攪拌した。次にこれらのフ
ラスコに還流冷却器を取り付けて3−アミノ−1−プロ
パノールの常圧沸点(188°C)で8時間還流させる
ことにより反応(脱水縮合)を行った。この加熱還流条
件では、基材表面の水酸基の大半が3−アミノ−1−プ
ロパノールの水酸基との脱水縮合によって3−アミノプ
ロポキシル基の修飾を受けていると考えられる。
【0057】還流の終了後、フラスコ内容液を濾過して
脱臭材を濾液から分離し、アセトン洗浄と濾過を3回繰
り返して脱臭材の表面等に付着している余剰の(基材の
水酸基に結合していない)3−アミノ−1−プロパノー
ルを除去した後、脱臭材を真空乾燥機に入れて、真空下
に120°Cで1時間乾燥させ、本発明の実施例に係る
脱臭材No.1(基材が活性炭のもの)及びNo.2
(基材がシリカゲルのもの)を得た。
【0058】(比較例1)加熱還流に替えて、室温で8
時間マグネットスターラーで攪拌処理した点以外は上記
実施例と全く同様にして、比較例に係る脱臭材No.C
1(基材が活性炭のもの)及びNo.C2(基材がシリ
カゲルのもの)を得た。
【0059】〔脱臭材の評価〕下記に詳細を述べる手順
によって、上記実施例,比較例の各No.に係る脱臭材
を、所定濃度のアルデヒドを含む空気と共に一定容量の
ガス非透過性の袋に封入し、所定時間経過後の残留アル
デヒド濃度を測定することにより、脱臭性能を評価し
た。
【0060】即ち、上記各No.に係る脱臭材を、それ
ぞれ0.2g秤量して5L容量のガス非透過性の袋に封
入した。次に、所定濃度のアセトアルデヒド水溶液10
μLを加熱気化させて、大気と共に5Lとなるように前
記袋内に導入した。次いでこれらの袋を密封して25°
Cの恒湿恒温槽に24時間静置し、その後に袋内に残留
しているアセトアルデヒドガス濃度(ppm)をFID
検出器を具備したガスクロマトグラフにより測定した。
【0061】その測定結果を末尾の表1の「残留濃度
(ppm)」の欄に示した。又、次の式を用いて、除去
率(%)を求め、表1の「除去率(%)」の欄に示し
た。式中の「ブランク濃度」とは、上記の評価試験を脱
臭材を使用しないで行った場合において測定されたアセ
トアルデヒドガス濃度である。
【0062】除去率=〔(ブランク濃度)−(残留濃
度)〕/(ブランク濃度)×100
【0063】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱臭材の製造過程を説明する図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 1:00 Fターム(参考) 4C080 AA05 BB02 CC01 HH05 JJ09 KK08 LL01 MM18 NN03 NN04 NN05 NN06 NN24 NN26 QQ03 4D012 BA01 4F073 AA32 BA03 BA34 BB04 EA01 EA21 EA24 4G066 AA05B AA05C AA22B AA22C AB05D AB06B AB13B AE19C BA03 BA22 BA36 CA02 CA52 DA03 FA12 FA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性又は通気性の基材の表面に、R’
    2NRO−(Rは側鎖,置換基あるいは官能基を含むこ
    とがある鎖状又は環状で飽和又は不飽和の炭化水素であ
    り、R’は水素又は前記Rを意味する)で示されるアミ
    ノアルコキシル基が結合していることを特徴とする脱臭
    材。
  2. 【請求項2】 表面に水酸基を有する多孔性あるいは通
    気性の基材を、加熱下にR’2NROH(Rは側鎖,置
    換基あるいは官能基を含むことがある鎖状又は環状で飽
    和又は不飽和の炭化水素であり、R’は水素又は前記R
    を意味する)で示されるアミノアルコールと接触させ、
    基材の前記水酸基と前記アミノアルコールのアルコール
    性水酸基との間で脱水縮合を起こさせることを特徴とす
    る脱臭材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材と前記アミノアルコールとの接
    触を、脱水剤の共存下に行うことを特徴とする請求項2
    に記載の脱臭材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基材と前記アミノアルコールとの接
    触を、基材に対して液状のアミノアルコールを加熱還流
    させることにより行うことを特徴とする請求項2又は請
    求項3のいずれかに記載の脱臭材の製造方法。
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