JP2001079040A - 電動車椅子および電動車椅子の防水カバー - Google Patents

電動車椅子および電動車椅子の防水カバー

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JP2001079040A
JP2001079040A JP25789199A JP25789199A JP2001079040A JP 2001079040 A JP2001079040 A JP 2001079040A JP 25789199 A JP25789199 A JP 25789199A JP 25789199 A JP25789199 A JP 25789199A JP 2001079040 A JP2001079040 A JP 2001079040A
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JP
Japan
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electric wheelchair
chair
cushion
base portion
water
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JP25789199A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yoshida
勉 吉田
Mitsuo Hori
光生 堀
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Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 椅子に着座した状態で容易に入浴することが
できる電動車椅子を提供することを目的としている。 【解決手段】 電動車椅子1は、椅子2と、椅子2を移
動させる駆動機構部8とを有する。椅子2は、耐水性を
有する座板31と背もたれ32とを備えたベース部3
と、ベース部3の少なくとも座板31の上面と背もたれ
32の前面とを覆う図示しないクッションとを有してい
る。ベース部3には多数の孔5、…と溝6、…とが設け
られている。上記クッションには、ベース部3の孔5、
…の少なくとも一部に着脱自在に係合する係合部が複数
設けられ、ベース部3の孔5、…と上記係合部とを着脱
自在に係合することで、クッションがベース部3に着脱
自在に取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着座した状態で、
シャワーなどを用いて入浴することができる電動車椅子
および電動車椅子の防水カバーに関する。
【0002】
【背景の技術】これまでに、重度の身体障害者等を入浴
させるための入浴用車椅子が多数提案されている。これ
らの入浴用車椅子には、リクライニング機構や昇降機構
等の機構が設けられ、体の洗浄や浴槽と洗い場との移動
等の介護を介護者が楽に行えるようになっている。
【0003】例えば、特開平11−19160号公報に
記載の入浴用車椅子は、台車部と座席部とからなり、該
座席部の前方にはフットレストが昇降可能に軸支されて
いるものである。入浴時には、台車部を他機器に係止さ
せ、かつ、フットレストを上昇させた状態で、座席部を
台車部に対して前方又は後方に摺動することで、他機器
に座席部を移乗させるようになっている。すなわち、座
席部を台車部から完全に分離することで、入浴を楽に介
護できるものとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車椅子の使
用者には、介護を受けなくとも、日常の生活を行える者
が多く、このような人達は、ちょっとした手助けがあれ
ば入浴もほぼ自分の力で行なうことができる。従って、
上述のような人達にとっては、上述のような入浴用車椅
子は、必ずしも必要ないものである。また、入浴用車椅
子は、上述のような機構を備えているため、入浴用では
ない一般の車椅子に比べるとコストが高く、かつ、使用
時に介護者が上記機構の複雑な操作を行なう必要がある
ので、上述ような機構を必ずしも必要としない車椅子の
使用者がわざわざ入浴用車椅子を用いることがなかっ
た。
【0005】一方、入浴の際にちょっとした手助けを必
要とするような車椅子、特に電動車椅子の使用者におい
ては、浴槽に入らずにシャワーを浴びる際に、わざわざ
人の力を借りることなく、普段使っている電動車椅子で
浴室に入って、電動車椅子に着座したままシャワーを浴
びたいという要望があった。しかし、車椅子や電動車椅
子の椅子は、必ずしも入浴に適した構成となっておら
ず、椅子に腰掛けたままシャワーを浴びた場合に椅子の
上に水が溜まってしまうなどの問題があるとともに、雨
水等にさらされることを想定していない屋内用の電動車
椅子では、防水性能が十分でない可能性があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、一般的な車椅子として使用できるとともに、椅子
に着座した状態で容易に入浴することもできる電動車椅
子および電動車椅子の防水カバーを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電動車椅子は、例えば図1から図6に示すように、椅子
2と、該椅子2を移動させる駆動機構部8とを備えて自
走可能な電動車椅子1であって、上記駆動機構部8が防
水構造を有し、かつ、上記椅子2が耐水性を有する座板
31及び背もたれ32とを備えたベース部3と、該ベー
ス部3の少なくとも上記座板31の上面と上記背もたれ
32の前面とを覆うクッション4とを有し、該クッショ
ン4が上記ベース部3に着脱自在に取り付けられている
ことを特徴とする。
【0008】ここで、耐水性を有するベース部3は、素
材が特に限定されるものではなく、例えば、プラスチッ
ク製や、ステンレスなどの金属製のもの等が挙げられ
る。なお、ベース部3を金属製とした場合には、触った
際の冷たさや防錆等を考慮して、表面に樹脂等をコーテ
ィングしても良い。また、クッション4を着脱自在にベ
ース部3に取り付ける方法は、例えば、面ファスナや、
一般的なファスナや、ひもやベルトを用いたもの(ゴム
等のように弾性を有するものでも良い)、クッション4
とベース部3とにそれぞれ掛止部を設けたものであって
も良い。
【0009】上記構成によれば、椅子2のベース部3に
クッション4が装着された状態では、屋内で一般的に使
用される電動車椅子として取り扱うことができる。さら
には、電動車椅子1の駆動機構部8が防水構造を有し、
かつ、椅子2のベース部3が耐水性を有していることに
より、椅子2からクッション4を取り外すだけで、電動
車椅子1のベース部3に腰掛けた状態のまま、浴室など
でシャワーを容易に使用することができる。なお、上述
のようにクッションを着脱できない場合には、以下のよ
うな問題が考えられる。例えば、クッションがある状態
の電動車椅子を用いて、浴室でシャワーを浴びた際に、
クッションが水を含んだ状態となり、タオル等で水を拭
き取っても、クッションからしばらくの間水がたれる状
態となる可能性がある。また、シャワーを浴びた後に、
クッションの表面の水を完全にふき取れなかった場合
に、服を着て椅子に座った際に、服を濡らしてしまう可
能性がある。しかし、上述のようにクッション4を取り
外してシャワーを浴びられるようにすれば、シャワーを
浴びた後に、クッション4から水がたれるようなことが
ないとともに、クッション4に座った際に、服が濡れる
ようなことがない。
【0010】本発明の請求項2記載の電動車椅子は、請
求項1記載の電動車椅子1において、上記ベース部3に
は、該ベース部3を貫通する孔5、…が形成されている
ことを特徴とする。
【0011】ここで、上記孔5、…は、例えば、ベース
部3の座板31の上面が曲面で構成されている場合に、
凹んだ部分の最も低い位置に形成されているものとして
も良いし、上記位置も含めて座板31の複数箇所に設け
られているものとしても良いし、さらに、背もたれ32
にも形成するものとしても良い。
【0012】上記構成によれば、椅子2からクッション
4を取り外してシャワーを使用した際に、椅子2のベー
ス部3において、水が複数の孔5、…から流れ出される
ので、ベース部3上に水が溜まるのを防止することがで
きるとともに、石鹸等をベース部3上から流しやすくす
ることができる。
【0013】本発明の請求項3記載の電動車椅子は、請
求項2記載の電動車椅子1において、上記クッション4
には、上記ベース部3の孔5、…の少なくとも一部に着
脱自在に係合する係合部41、…が設けられ、上記ベー
ス部3の孔5、…と上記係合部41、…とを着脱自在に
係合することで、上記クッション4が上記ベース部3に
着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】ここで、係合部41、…と孔5、…との係
合方法としては、例えば、クッション4に、上記係合部
41、…として、その裏面からベース部3の孔5、…に
向かう凸部を設け、該凸部が孔5、…に挿入されること
で、ベース部3と嵌合するようになっていても良い。ま
た、上記係合部が、上記孔5、…の部分で、ベース部3
の裏面側に回り込む形状とされて、ベース部3に掛止さ
れるものでも良い。また、上記係合部は、弾性変形する
ことにより、孔5、…の部分で、ベース部3に嵌合もし
くは掛止されるようになっていても良い。
【0015】上記構成によれば、ベース部3に設けられ
た水抜き用の孔5、…を使ってベース部3にクッション
4を着脱自在に取り付けられるので、ベース部3にクッ
ション4を取り付けるための構造を特に設けなくともよ
い。したがって、製造時の省力化と、コストダウンを図
ることができる。なお、上記ベース部3には、座板31
と背もたれ32の両方に孔5、…が形成され、上記クッ
ション4には、座板31の孔5、…に係合する係合部4
1、…と、背もたれ32の孔5、…に係合する係合部4
1、…があることが好ましい。
【0016】本発明の請求項4記載の電動車椅子は、請
求項1から3のいずれか一つに記載の電動車椅子1にお
いて、上記ベース部3には、その表側に多数の溝6、…
が形成されていることを特徴とする。
【0017】上記構成によれば、椅子2からクッション
4を取り外してシャワーを使用した際に、椅子2のベー
ス部3において、水が、複数の孔5、…だけでなく、複
数の溝6、…にも通って流れ出されるので、ベース部3
上に水が溜まるのをさらに効果的に防止することができ
るとともに、石鹸等をより流しやすくすることができ
る。なお、ベース部3に溝6、…と孔5、…との両方を
設ける場合には、溝6、…の位置と孔5、…の位置とが
異なっていても良いし、溝6、…の部分に孔5、…を設
けるものとしても良い。
【0018】本発明の請求項5記載の電動車椅子は、請
求項1から4のいずれか一つに記載の電動車椅子1にお
いて、上記駆動機構部8は、その上から遮水部材7によ
り覆われ、該遮水部材7を介して上記駆動機構部8上に
上記椅子2が設けられ、上記駆動機構部8と上記椅子2
との間が上記遮水部材7により分離されて遮水されてい
ることを特徴とする。
【0019】上記構成によれば、駆動機構部8と椅子2
とが遮水部材7により完全に分離されているので、駆動
機構部と椅子とが一体化された状態で駆動機構部を防水
構造とする場合に比べて、より容易に防水処理ができ
る。詳しく説明すると、駆動機構部と椅子とが一体化さ
れた状態では、駆動機構部と椅子との接続部分におい
て、駆動機構部内に水が流入しないように、接続部分で
の遮水構造を特に設ける必要がある。したがって、駆動
機構部を覆うための遮水部材の形状が複雑になるため、
防水処理に手間がかかってしまう。その一方、本発明の
ように、駆動機構部8と椅子2とが完全に分離された状
態であれば、接続部分での遮水を特に考慮する必要がな
いので、より容易に防水が可能となる。
【0020】本発明の請求項6記載の電動車椅子の防水
カバーは、例えば図7に示すように、電動車椅子10の
全体を少なくとも上から覆うとともに、覆われた状態の
電動車椅子10が着座可能な状態となっていることを特
徴とする。
【0021】ここで、防水カバー9は、その素材が限定
されるものではなく、防水性があり、かつ、容易に破け
たりしないシート状のものであればよい。防水カバー9
の素材としては、例えばナイロンなどの合成繊維からな
る布地で、かつ、防水性を付加する処理がなされたもの
や、シート状やフィルム状の合成樹脂が挙げられる。ま
た、外観を考慮した場合には、椅子の背もたれ、座板、
肘掛け等の部分の露出する外面にほぼ密着した状態で取
り付けられることが好ましい。また、駆動機構部の外面
にもほぼ密着した状態で取り付けられることが好まし
い。
【0022】上記構成によれば、電動車椅子10に防水
カバー9が被せられた状態で着座し、浴室などでシャワ
ーを浴びることができるので、屋内で一般的に使用され
る電動車椅子10に防水カバー9を被せるだけで、シャ
ワーなどを用いて容易に入浴することができる。
【0023】本発明の請求項7記載の電動車椅子の防水
カバーは、請求項6記載の電動車椅子10の防水カバー
9において、上記電動車椅子10の少なくとも座板上を
覆う部分の上面に、複数の突起91、…と溝とのうちの
少なくとも一方が形成されていることを特徴とする。
【0024】ここで、突起91、…や溝は、電動車椅子
10に防水カバー9を被せた状態で着座した場合に、突
起91、…や溝が大きく変形したり、つぶれたりしない
ものであれば、素材が特に限定されるものではなく、例
えば、プラスチックや、ゴム製のものが挙げられる。
【0025】上記構成によれば、電動車椅子10に防水
カバー9を被せた状態で着座してシャワーを浴びた際
に、座板上の着座部分において、突起91、…や溝等に
より水が流出する空間を確保されるので、防水カバー9
上に水が溜まるのを防止することができるとともに、石
鹸等を流しやすくすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の第
一例の電動車椅子を、図面を参照して説明する。図1は
この第一例の電動車椅子を示すものであり、図2はクッ
ションを取り除いた状態の電動車椅子を示すものであ
り、図3はクッションとベース部との係合関係を示すも
のである。
【0027】図1に示すように、第一例の電動車椅子1
は、使用者が腰掛ける椅子2と、該椅子2の下に配置さ
れて椅子2を移動させる駆動機構部8と、該駆動機構部
8による椅子2の移動を制御する操作装置11と、駆動
機構部8の車輪を除く部分を上から覆う遮水部材7とか
らなるものである。
【0028】椅子2は、耐水性を有するベース部3(図
2に図示)と、該ベース部3に着脱自在に取り付けられ
ているクッション4と、左右にそれぞれ形成された肘掛
け部22、22とを有するものである。ここで、ベース
部3は、腰掛けるための座板31と、該座板31の後部
から上方に延出する背もたれ32とから構成されてい
る。
【0029】ベース部3の座部31と背もたれ32に
は、図2に示されるように、ベース部3を貫通する孔
5、…が設けられている。また、座板31と背もたれ3
2には、椅子2の前後及び上下方向にそって、その表側
に多数の溝6、…が設けられており、座板31上の溝
6、…の底面には前側に向かって水勾配がつけられてい
る。また、座板31の最前方は、下方に向かって傾斜が
つけられているので、ベース部3上に水が溜まった場合
に、座板31の前方から水が流れ出されるようになって
いる。
【0030】ここで、ベース部3は、耐水性を有してい
るとともに、熱や圧力などに対する耐性を有しているも
のである。ベース部3の素材としては、特に限定される
ものではなく、例えば、プラスチック製や、金属製のも
のなどが挙げられる。
【0031】クッション4は、ベース部3への装着時
に、ベース部3の少なくとも座板31の上面と背もたれ
部32の前面(ベース部3の表側)を覆うような形状に
されている。ベース部3にクッション4を装着させた状
態では、図3に示されるように、クッション4の縁部が
ベース部3の縁部を覆うように形成されていることで、
ベース部3の縁部が外部に露出しないようにされてい
る。この構成により、美観を高めるとともに、安全性を
向上するようになっている。また、クッション4は、ウ
レタンなどのクッション材42を、シートカバー43が
表面を覆っている状態で使用するようになっている。シ
ートカバー43は着脱可能に形成されており、洗濯や交
換が可能なものとなっている。
【0032】ベース部3にクッション4を装着する場合
の、クッション4がベース部3と接する方の側面、すな
わち、クッション4の裏面には、ベース部3との装着位
置を決めるとともにベース部3に接合するための係合部
41、…が複数設けられている。係合部41は、弾性体
である先端部41aと、軸部41bと、ストッパ部41
cとからなるものである。ここで、図3に示されるよう
に、係合部41、…は、ベース部3に設けられた孔5、
…のうちのいくつかの孔5、…と係合されるように、位
置が決められている。また、図示はしないが、ベース部
3の座板31の上面と背もたれ32の前面とにクッショ
ン4が固定されるように、クッション4の裏面の、ベー
ス部3の座板31側と背もたれ32側とに、それぞれ複
数の係合部41、…が設けられている。
【0033】先端部41aは、そのベース部3側の部分
は尖った形状を有しており、軸部41b側の部分には孔
5の径よりも寸法が大きい縁が形成されている。係合部
41をベース部3の孔5にはめあわせる際に、先端部4
1aを図3の下方へ向かって移動させて孔5に挿入させ
ると、先端部41aが弾性を有しているために変形し、
先端部41aが孔5の上から下へ通過する。そして、先
端部41aがベース部3の下方へ完全に移動すると、先
端部41aの形状が元の形状に戻り、係合部41と孔5
とが係合することとなる。この場合、先端部41aの軸
部41b側の部分の縁が孔5の径よりも大きいため、先
端部41aが孔5に引っかかるので、軽い力で引き上げ
ただけでは係合部41が孔5からはずれないようになっ
ている。また、係合部41が孔5に係合した状態で、係
合部41を図3の上方へ向かって強く引き上げると、先
端部41aが変形して、孔5から先端部41aがはずれ
るようになっている。なお、先端部41aは、上述した
作用を充分に可能とするような、弾性を有した素材で構
成されており、例えば、ゴム製のものなどが挙げられ
る。
【0034】軸部41bは、先端部41aとストッパ部
41cとを橋渡しするように、クッション4のシートカ
バー43に形成された孔の内側に配置されている。軸部
41bの径は、ベース部3の孔5の径よりも小さく設定
されており、上述のように係合部41と孔5とが係合す
る際に、軸部41bが孔5の内側に位置するようになっ
ている。
【0035】ストッパ部41cは、軸部41bと結合さ
れて、クッション4の内部に配置されている。ストッパ
部41cの寸法は、クッション4のシートカバー43に
形成された孔の径よりも大きいので、係合部41がクッ
ション4からはずれて落ちないようになっている。ま
た、上述のように孔5から係合部41を取り外すため
に、図3において上方向に係合部41を強く引き上げる
場合に、クッション4を手で掴むことで係合部41を上
に引き上げるものとしても、係合部41がクッション4
のシートカバー43の孔から抜け落ちることがないよう
に、シートカバー43の孔の縁部が充分に補強されてい
ることが好ましい。
【0036】上記駆動機構部8は、電動車椅子1の左右
に一つずつ配置された駆動車輪81と、該駆動車輪81
の前後に、左右に一つずつ配置された補助輪82、82
と、駆動車輪81を駆動する図示しない電動装置と、電
動装置を制御する図示しない制御部とを有するものであ
る。駆動車輪81と補助輪82、82は、防水性の素材
でその表面が覆われており、車輪が水に浸った場合にお
いても、車輪が傷むことがないように保護されている。
【0037】駆動車輪81は駆動輪であり、上記電動装
置に接続されて回転できるようになっているとともに、
左右の駆動車輪81をそれぞれ独立して駆動できるよう
になっている。そして、左右の駆動車輪81を異なる回
転数で回転させたり、一方だけ回転させたり、互いに逆
方向に回転させたりして、その場で回転しての方向転
換、前進しながらの方向転換、後退しながらの方向転換
などを行えるようになっているとともに、前進及び後進
を行えるようになっている。
【0038】上記電動装置は、図示しない電動モータを
有し、上記制御部の制御の元に、左右の駆動車輪81を
それぞれ駆動するものである。また、上記操作装置11
は、前進、後進、左右への方向転換、停止などを一つの
ジョイスティック状のレバーで操作することができるよ
うになっている。また、上記制御部は、操作装置11か
らの制御信号に基づいて、左右の駆動車輪81を駆動す
る電動装置の電動モータの作動、停止、回転速度などを
制御するものである。また、制御部及び電動装置におい
ては、左右の駆動車輪81の回転方向を逆にしたり、左
右の駆動車輪81の回転速度を変えたり、左右の駆動車
輪81の一方を駆動させ、他方を停止させたりすること
により、電動車椅子1を左右に方向転換させるようにな
っている。
【0039】ここで、駆動車輪81の前後に、左右に一
つずつ補助輪82を配置する、すなわち、補助輪82を
四つ設けるものとしたが、補助輪82の個数は四つに限
定されるものではない。周知の電動車椅子のように、椅
子の後方の左右に駆動車輪を設け、該駆動車輪の前方に
左右に一つずつ補助輪を配置するものとしてもよいし、
また、左右に一つずつ設けた駆動車輪の前方に、補助輪
を一つ設けるものとしてもよい。
【0040】上記遮水部材7は、駆動機構部8を椅子2
のすぐ下から補助輪82の上まで覆うようになってい
る。また、遮水部材7は、図示はしないが、駆動機構部
8の上側、前後左右の側面だけでなく、駆動車輪81と
補助輪82とが床と接する部分を除く駆動機構部8の下
側も覆うようになっている。なお、遮水部材7は、駆動
車輪81の側面の部分を、覆わずに露出するようになっ
ているが、駆動車輪81の側面の少なくとも上側を覆う
ようにしてもよい。遮水部材7は耐水性を有する素材で
構成されており、上記のように駆動機構部8を覆うこと
により、駆動機構部8と椅子2との間を分離して遮水す
るようになっている。すなわち、椅子2との間に遮水部
材7を介在させることで、駆動機構部8と椅子2との取
付部分に特に防水構造を設けなくもと良いようになって
いる。なお、遮水部材7には、椅子2を取り付けるため
の図示しない椅子取付部が形成されるとともに、駆動機
構部8の遮水部材7の上記椅子取付部に対応する部分に
上記椅子取付部を支持する構造が形成されている。
【0041】上述のように、第一例の電動車椅子1によ
れば、椅子2からクッション4を取り外したり、装着さ
せたりすることができる。したがって、クッション4の
係合部41、…をベース部3の孔5、…に係合させて、
椅子2のベース部3にクッション4を装着した状態で
は、屋内で一般に使用される電動車椅子として取り扱う
ことができる。さらには、クッション4の係合部41、
…をベース部3の孔5、…から外して、椅子2からクッ
ション4を取り外した状態にすれば、電動車椅子1の駆
動機構部8が遮水部材7により覆われており、かつ、椅
子2のベース部3は耐水性を有しているので、ベース部
3に腰掛けた状態のまま、浴室などで容易にシャワーを
使用することができる。
【0042】また、椅子2のベース部3に孔や溝などが
形成されていないものとすると、ベース部3に腰掛けて
シャワーを使用する場合に、ベース部3の座板31上
や、腰掛けた人とベース部3との間などに、水や石鹸等
が溜まってしまう可能性がある。しかし、第一例の電動
車椅子1によれば、椅子2のベース部3に、複数の孔
5、…と溝6、…とが形成されているので、椅子2から
クッション4を取り外してシャワーを使用した際に、水
や石鹸等が孔5、…や溝6、…から流され、快適にシャ
ワーを浴びることができる。
【0043】さらに、ベース部3に形成された水抜き用
の孔5、…を用いることで、椅子2へのクッション4の
着脱を行うことができるので、ベース部3にクッション
4を取り付けるための構造を特に設けなくてもよく、製
造時の省力化と、コストダウンを図ることができる。
【0044】その上、駆動機構部8と椅子2とが遮水部
材7により分離されて遮水されているので、駆動機構部
8と椅子2とが一体化された状態で駆動機構部8を防水
する場合に比べると、より容易に防水処理ができるよう
になっている。つまり、駆動機構部8と椅子2とが一体
化されている場合には、駆動機構部8と椅子2との接続
部分において水が内部に流入しないように、上記接続部
分での遮水構造を特に設ける必要があるが、上述の第一
例ではこの必要がないので、駆動機構部8の防水が困難
なものとならずにすむ。
【0045】なお、ベース部3とクッション4との係合
方法として、ベース部3に孔5、…を、クッション4に
孔5、…に係合する係合部41、…を設けるものとした
が、この他に、クッション4の装着時にベース部3の少
なくとも座板31の上面と背もたれ32の前面とを覆う
ようにクッション4が位置決めされるように、ベース部
3とクッション4とに、互いに係合し合うチャックや、
ボタンなどの係合手段を設けるものとしても良い。
【0046】また、ベース部3の孔5に着脱自在に係合
する係合部41は、弾性体である先端部41aを有し、
先端部41aをベース部3の孔5に突入させて係合させ
るものとしたが、この他に、ベース部3の孔5、…に対
応する位置に、紐である係合部を複数、クッション4の
裏側に設け、紐である係合部を孔5、5にそれぞれ一本
ずつ通し、ベース部3がクッション4と接していない側
で、係合部の先端部同士を結ぶことで、孔5、5と係合
部とが係合可能となっていても良い。
【0047】また、ベース部3の座部31と背もたれ3
2には、ベース部3を貫通する孔5、…が設けられてい
るものとしたが、図4および図5に示されるように、孔
5に栓51をはめるものとしても良い。栓51には、図
6に示されるように、外径が孔5よりも大きく形成され
ている係止部52と、外径が孔5よりも小さく形成され
ている嵌合部53とが形成されている。また、係止部5
2の外周の嵌合部53側となる部分から、嵌合部53の
外周へわたって、溝54、…が形成されている。
【0048】図4中の矢印に示されるように、栓51の
嵌合部53を下に向けて、栓51を座部31の孔5に嵌
合させることにより、図5に示されるように、栓51が
孔5にはめられることになる。栓51が孔5にはめられ
た状態においては、係止部52がベース部3の座部31
より上に配置され、嵌合部53が座部31より下方へ突
出して配置される。係止部52の外径は孔5よりも大き
く形成されているので、孔5の縁に係止部52の外縁が
引っかかり、栓51が座部31の下方へ抜け落ちないよ
うになっている。栓51の外周において、溝54が設け
られていない部分は、孔5の縁と接触しており、溝54
が設けられている部分は、孔5の縁と接触していない。
この孔5の縁と接触していない部分により、ベース部3
の上側から下側へ(図5中の矢印に沿って)、水抜きを
することができる。
【0049】したがって、孔5に栓51がはめられた状
態で、ベース部3上に腰掛けてシャワーを浴びる場合に
は、栓51の外周に設けられた溝54、…により、ベー
ス部3上に溜まった水をより流しやすくすることができ
る。すなわち、孔5に栓51がはめられていない状態
で、ベース部3上に腰掛けてシャワーを浴びる場合に
は、ベース部3上に腰掛けることで孔5がふさがれてし
まうので、水が下方に流されにくくなることが考えられ
るが、孔5に栓51がはめられた状態においては、栓5
1の上から腰掛けても、係止部52の外周の嵌合部53
側に設けられた溝54、…により、水の抜け道が確保さ
れるので、ベース部3上に溜まった水をより流しやすく
することができる。
【0050】次に、本発明の実施の形態の第二例の電動
車椅子の防水カバーを、図7を参照して説明する。ここ
で、電動車椅子10は、第一例の電動車椅子1のような
防水構造を有しているものではなく、一般的に屋内で使
用されている電動車椅子である。
【0051】第二例の電動車椅子10には、その全体が
覆い被されるように、防水カバー9が取り付けられてい
る。ここで、防水カバー9は、その上から着座すること
ができるように、電動車椅子10の椅子や駆動機構部な
どの、車体の表面に添った形状になっている。防水カバ
ー9は、防水性を有しており、かつ、容易に破けたりし
ないような素材で構成されている。
【0052】防水カバー9には、電動車椅子10の座板
上を覆う部分の上面に、複数の突起91、…が配置され
ている。ここで、突起91、…は、その上から着座して
も、形状が大きく変形したり、つぶれたりしないように
なっている。突起91、…の素材は特に限定されるもの
ではなく、例えば、プラスチックや、ゴム製のものなど
が挙げられる。なお、突起91、…を防水カバー9の着
座部分に設けるものとしたが、この他に、椅子の前後方
向に添って溝を設けるものとしても良い。
【0053】上述のように、第二例の電動車椅子10の
防水カバー9によれば、一般的に屋内で使用されている
電動車椅子10に防水カバー9を被せるだけで、防水カ
バー9を被せた状態で着座して、浴室などでシャワーを
浴びることができる。
【0054】また、防水カバー9には、電動車椅子10
の座板上を覆う部分に、複数の突起91、…が配置され
ているので、電動車椅子10に防水カバー9を被せた状
態で着座してシャワーを浴びる際に、着座部分におい
て、着座する人の防水カバー9との間に空間が確保され
る。したがって、シャワーを浴びる際に上から降りかか
る水や、石鹸等が、上述の空間から流出されるので、防
水カバー9上に水や、石鹸等が溜まるのを防止すること
ができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の電動車椅子によ
れば、屋内で一般的に使用される電動車椅子として取り
扱うことができるとともに、椅子からクッションを取り
外すだけで、着座した状態でシャワーなどを用いて、容
易に入浴することができる。
【0056】本発明の請求項2記載の電動車椅子によれ
ば、椅子からクッションを取り外した状態でシャワーを
使用した際に、椅子の上に水が溜まるのを防止すること
ができるとともに、石鹸等を椅子の上から流しやすくす
ることができる。
【0057】本発明の請求項3記載の電動車椅子によれ
ば、ベース部にクッションを取り付けるための構造を特
に設けなくても良いので、製造時の省力化と、コストダ
ウンを図ることができる。
【0058】本発明の請求項4記載の電動車椅子によれ
ば、椅子からクッションを取り外してシャワーを使用し
た際に、椅子の上に水が溜まるのをさらに効果的に防止
することができ、また、椅子の上から石鹸等をより流し
やすくすることができる。
【0059】本発明の請求項5記載の電動車椅子によれ
ば、遮水部材による駆動機構部の防水処理を、より容易
に行うことができる。
【0060】本発明の請求項6記載の電動車椅子の防水
カバーによれば、屋内で一般的に使用される電動車椅子
に防水カバーを被せるだけで、シャワーなどを用いて容
易に入浴することができる。
【0061】本発明の請求項7記載の電動車椅子の防水
カバーによれば、防水カバー上に水が溜まるのを防止す
ることができるとともに、石鹸等を流しやすくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第一例の電動車椅子を示
す斜視図である。
【図2】上記第一例の電動車椅子の、クッションを取り
除いた状態を示す斜視図である。
【図3】上記第一例の電動車椅子の、クッションとベー
ス部との係合関係を示す座板部分の断面図である。
【図4】上記第一例の電動車椅子の、ベース部と栓との
係合関係を示す斜視図である。
【図5】上記第一例の電動車椅子の、栓が孔にはめられ
た状態を示す断面図である。
【図6】上記第一例の電動車椅子の、栓を示す斜視図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態の第二例の電動車椅子の防
水カバーを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 電動車椅子 2 椅子 3 ベース部 4 クッション 5 孔 6 溝 7 遮水部材 8 駆動機構部 9 防水カバー 10 電動車椅子 31 座板 32 背もたれ 41 係合部 91 突起

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子と、該椅子を移動させる駆動機構部
    とを備えて自走可能な電動車椅子であって、 上記駆動機構部が防水構造を有し、かつ、上記椅子が耐
    水性を有する座板及び背もたれとを備えたベース部と、
    該ベース部の少なくとも上記座板の上面と上記背もたれ
    の前面とを覆うクッションとを有し、該クッションが上
    記ベース部に着脱自在に取り付けられていることを特徴
    とする電動車椅子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動車椅子において、 上記ベース部には、該ベース部を貫通する孔が形成され
    ていることを特徴とする電動車椅子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電動車椅子において、 上記クッションには、上記ベース部の孔の少なくとも一
    部に着脱自在に係合する係合部が設けられ、上記ベース
    部の孔と上記係合部とを着脱自在に係合することで、上
    記クッションが上記ベース部に着脱自在に取り付けられ
    ていることを特徴とする電動車椅子。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一つに記載の
    電動車椅子において、 上記ベース部には、その表側に多数の溝が形成されてい
    ることを特徴とする電動車椅子。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか一つに記載の
    電動車椅子において、 上記駆動機構部は、その上から遮水部材により覆われ、
    該遮水部材を介して上記駆動機構部上に上記椅子が設け
    られ、上記駆動機構部と上記椅子との間が上記遮水部材
    により分離されて遮水されていることを特徴とする電動
    車椅子。
  6. 【請求項6】 電動車椅子の全体を少なくとも上から覆
    うとともに、覆われた状態の電動車椅子が着座可能な状
    態となっていることを特徴とする電動車椅子の防水カバ
    ー。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電動車椅子の防水カバー
    において、上記電動車椅子の少なくとも座板上を覆う部
    分の上面に、複数の突起と溝とのうちの少なくとも一方
    が形成されていることを特徴とする電動車椅子の防水カ
    バー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003153960A (ja) * 2001-11-20 2003-05-27 Core Kk 車椅子用カバー
JP6268340B1 (ja) * 2017-09-19 2018-01-24 西田 稔 浴槽用車椅子

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