JP2001078794A - N−アセチルマンノサミンの製造法 - Google Patents

N−アセチルマンノサミンの製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】酵素反応により基質から酵素反応生成物を高収
率で得るための技術に関し、詳しくはN-アセチルマンノ
サミンを高収率で且つ容易に大量・安価で生産すること
ができるN-アセチルマンノサミンの製造法の提供を目的
とする。 【解決手段】担体と結合した基質に酵素を反応させた
後、反応液と担体を分離し、必要に応じて反応液中の反
応生成物と酵素を分離する製造法。特に、陰イオン交換
体にシアル酸を結合させ、N-アセチルノイラミン酸リア
ーゼを作用させることにより、N-アセチルマンノサミン
を高収率で大量に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素反応により基
質から酵素反応生成物を高収率で得るための技術に関
し、詳しくはN-アセチルマンノサミンを高収率で且つ容
易に大量・安価で生産することができるN-アセチルマン
ノサミンの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】N-アセチルグルコサミンの異性体である
N-アセチルマンノサミンは、例えば、医薬品や医薬品原
料となるシアル酸(N-アセチルノイラミン酸)の酵素合
成原料として用いられている。また、N-アセチルマンノ
サミンは、その誘導体から、シアル酸誘導体を酵素合成
することが可能であり、産業上、重要な物質である。
【0003】従来、N-アセチルグルコサミンをアシルグ
ルコサミン2-エピメラーゼで異性化しN-アセチルマンノ
サミンを製造する方法や、N-アセチルグルコサミンをア
ルカリ条件下で処理しN-アセチルマンノサミンを製造す
る方法が知られている。
【0004】しかしながら、これらの製造法では、N-ア
セチルグルコサミンからN-アセチルマンノサミンへのモ
ル変換収率が20%程度と低い。また、N-アセチルマンノ
サミンと、その原料であるN-アセチルグルコサミンは異
性体であり、両者を分割、精製することは容易ではな
い。Spivakらは、加熱エタノールによる両者の溶解度の
差で精製することを開示しているが、高純度のN-アセチ
ルマンノサミンが得られず、さらに、回収率が低いた
め、大量・安価に製造することができない[Journalof t
he American Chemical Society, 81,2403-2404(195
9)]。
【0005】また、N-アセチルグルコサミンをアルカリ
条件下で異性化する際に、ホウ酸又はホウ酸塩を添加す
ることにより、N-アセチルマンノサミンへのモル変換収
率を増大させる方法を提案しているが、そのモル変換収
率は23〜33%程度である(特開平10-182685号)。N-ア
セチルマンノサミンの精製は、ホウ酸を移動相に添加し
たイオン排除クロマトグラフィーで行うことを特徴とし
ており、精製効率が悪く、さらに、混入するホウ酸を除
去しなければならないという問題点がある。
【0006】一方、N-アセチルマンノサミンを製造する
方法としては、精製シアル酸(N-アセチルノイラミン
酸)をN-アセチルノイラミン酸リアーゼを用いて酵素分
解して得る方法も知られている。しかしながら、シアル
酸からのN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率は80
%程度に留まる。さらに原料として高価な精製シアル酸
を使用するため、原料費が高価になる問題がある。ま
た、精製シアル酸に代えて、粗シアル酸を原料として用
いる方法もあるが、例えばN-アセチルグルコサミンのよ
うな夾雑物質の分離が困難であり、高純度のN-アセチル
マンノサミンが得られない。
【0007】以上の様に、これら従来の方法では、N-ア
セチルマンノサミンを大量・安価に製造することができ
ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題点を解決するため、酵素反応生成物の分離
が容易で、酵素反応生成物を高収率に製造する方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の製造法
を提供するものである。
【0010】項1.基質を担体に結合させる工程並びに
担体に結合した基質と酵素とを反応させる工程を含む酵
素反応生成物の製造法。
【0011】項2.基質がシアル酸である項1に記載の
製造法。
【0012】項3.酵素がN-アセチルノイラミン酸リア
ーゼで、酵素反応生成物がN-アセチルマンノサミンであ
る項2に記載の製造法。
【0013】項4.担体が陰イオン交換体である項3に
記載の製造法。
【0014】項5.基質を担体に結合させる工程が、N-
アセチルグルコサミンとピルビン酸にアルカリ条件下で
N-アセチルノイラミン酸リアーゼを作用させた反応液を
陰イオン交換体に通液する工程であることを特徴とする
項4に記載の製造法。
【0015】項6.基質を担体に結合させる工程が、N-
アセチルグルコサミンとピルビン酸にアシルグルコサミ
ン2−エピメラーゼ及びN-アセチルノイラミン酸リアー
ゼとを作用させた反応液を陰イオン交換体に通液する工
程であることを特徴とする項4に記載の製造法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、基質を担体に結合させ
る工程並びに担体に結合した基質と酵素とを反応させる
工程を含む酵素反応生成物の製造法である。即ち、本発
明は、担体と結合した基質に酵素を反応させた後、反応
液と担体を分離し、必要に応じて反応液中の反応生成物
と酵素を分離する製造法である。
【0017】該製造法によれば、酵素反応において、酵
素反応液中の酵素反応生成物以外の物質が担体に結合さ
れることによって、酵素反応後の酵素反応生成物の分離
・精製が容易になり、且つ、高純度の物質が得られる。
また、基質が担体に結合されることにより、酵素反応の
平衡が、酵素反応生成物側にシフトし、酵素反応生成物
の生成が促進され、収率が向上する。この場合におい
て、反応液中の酵素反応生成物以外の物質のうち、該物
質と酵素反応生成物との分離が容易である場合には、該
物質が担体に結合されなくてもかまわない。しかしなが
ら、該物質が基質である場合には、前記のように、該物
質が担体に結合することにより酵素反応が酵素反応生成
物生成側へシフトするため、担体と結合することが好ま
しい。
【0018】本発明において、基質としては、担体に結
合するものであれば特に制限されず、例えば、糖質、タ
ンパク質、脂質、核酸、ビタミン類等や、その他の高分
子又は低分子の有機化合物等を使用することができる。
好ましくは、コロミン酸、シアル酸を含んだ糖質、糖タ
ンパク質、糖脂質、糖ヌクレオチドであり、さらに好ま
しくはシアル酸である。但し、ここで言うシアル酸と
は、N-アセチルノイラミン酸、N-グリコリルノイラミン
酸、O-アセチルノイラミン酸、KDN、KDO等のシアル酸類
全てを含み、その中でも最も好ましくは、N-アセチルノ
イラミン酸である。
【0019】本発明において、酵素としては、特に制限
されないが、酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、
リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼを使用でき、酵素反
応生成物との分離が容易であるものが好ましい。
【0020】酸化還元酵素としては、脱水素酵素、還元
酵素、酸化酵素、酸素添加酵素、ペルオキシダーゼ等が
使用できる。例えば、グルコースオキシダーゼ、ガラク
トースデヒドロゲナーゼ、イソクエン酸デヒドロゲナー
ゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、アスコルビン酸オ
キシダーゼ、シトクロムcオキシダーゼ、アセトアセチ
ル−CoAレダクターゼ、アシル−CoAデヒドロゲナーゼ、
アルコールオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ
等を使用できる。
【0021】転移酵素としては、例えば、アセテートキ
ナーゼ、シクロマルトデキストリングルカノトランスフ
ェラーゼ、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン
酸トランスアミナーゼ、クレアチンキナーゼ、オルニチ
ンカルバモイルトランスフェラーゼ、アシルノイラミン
酸シチジリルトランスフェラーゼ、N-アシル−D−マン
ノサミンキナーゼ等を使用できる。
【0022】加水分解酵素としては、エステラーゼ、グ
リコシダーゼ、エーテルヒドロラーゼ、チオエーテルヒ
ドロラーゼ、ペプチダーゼ、アミダーゼ、酸無水物ヒド
ロラーゼ、その他のヒドロラーゼ等を使用できる。例え
ば、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、インベルター
ゼ、イソアミラーゼ、プロテアーゼ、パパイン、ペプシ
ン、レンニン、セルラーゼ、ペクチナーゼ、リパーゼ、
ラクターゼ、リゾチーム、グルコアミラーゼ、β−フル
クトフラノシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、セルラー
ゼ、ポリガラクツロナーゼ、キモトリプシン、トリプシ
ン、アルギナーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、アシ
ルホスファターゼ、エラスターゼ等を使用できる。
【0023】リアーゼとしては、例えば、N-アセチルノ
イラミン酸リアーゼ、ペクチンリアーゼ、フルクトース
ビスリン酸アルドラーゼ、N-アシルノイラミン酸−9−
リン酸シンターゼ、O‐アセチルセリンリアーゼ、アセ
トアセテートデカルボキシラーゼ、カルボン酸デヒドラ
ターゼ等を使用できる。
【0024】イソメラーゼとしては、ラセマーゼ、エピ
メラーゼ、シストランスイソメラーゼ、ケトールイソメ
ラーゼ、トートメラーゼ、ムターゼ、シクロイソメラー
ゼ等を使用できる。例えば、グルコースイソメラーゼ、
アシルグルコサミン 2−エピメラーゼ、アシルグルコサ
ミン−6−リン酸 2−エピメラーゼ、リボースリン酸イ
ソメラーゼ、アミノ酸ラセマーゼ等を使用できる。
【0025】リガーゼとしては、例えば、アシル−CoA
シンテターゼ、アセチル−CoAカルボキシラーゼ、アセ
チル−CoAシンテターゼ、グルタミンシンテターゼ、ピ
ルビン酸カルボキシラーゼ、DNAリガーゼ、RNAリガー
ゼ、各種−tRNAシンテターゼ等を使用できる。
【0026】特に、通常反応で平衡状態になる酵素が本
発明に適しているが、例えば、酸化還元酵素、リアー
ゼ、イソメラーゼであり、好ましくはイソメラーゼ、リ
アーゼである。さらに好ましい酵素は、リアーゼであ
る。最も好ましいのは、N-アセチルノイラミン酸リアー
ゼである。
【0027】本発明において、酵素反応生成物として
は、特に制限されず、前記基質から、前記酵素の酵素反
応により生成する物質を使用できる。殊に担体と結合し
ない物質が好ましい。好ましくは、N-アセチルマンノサ
ミンである。
【0028】本発明において、担体としては、基質と結
合し且つ酵素反応生成物と結合しない限り特に制限され
ないが、イオン交換体、ゲル濾過剤、その他の各種クロ
マトグラフィー用充填剤、多糖、ポリマー、活性炭等を
使用することができる。好ましいのはイオン交換体及び
ゲル濾過剤である。
【0029】前記イオン交換体は、有機イオン交換体、
無機イオン交換体、陽イオン交換体、陰イオン交換体を
問わない。イオン交換体の支持体としては、樹脂、膜、
セルロース、繊維、多糖、ポリマー、セラミック、多孔
質体、ゲル、活性炭、デキストラン、アガロース、シリ
カ等の少なくとも1種を使用することができる。好まし
い支持体は、樹脂及びセルロースである。イオン交換体
の陰イオン官能基としては、ジエチルアミノエチル(DE
AE)、トリエチルアミノエチル(TEAE)、トリメチルヒ
ドロキシプロピルアミン(QA)、トリメチルベンジルア
ンモニウム、ジメチルヒドロキシエチルベンジルアンモ
ニウム、3級アミン、3級及び4級アミン混合基等の少
なくとも1種が使用できる。陽イオン官能基としては、
スルホプロピル(SP)、スルホエチル(SE)、カルボキ
シメチル(CM)、オルトリン酸塩(P)、スルホン酸、
カルボン酸等の少なくとも1種が使用できる。好ましく
は、陰イオン官能基である。イオン交換体の支持体と官
能基との組み合わせは、特に制限されず、酵素反応条件
等に応じて適宜選択される。
【0030】好ましいイオン交換樹脂としては、アンバ
ーライト、ダウエックス、ダウエックスマラソンA、デ
ュオライト、ダイヤイオンシリーズ等を使用することが
できる。
【0031】好ましいイオン交換セルロースとしては、
DEAE‐セルロース、TEAE-セルロース、QEA‐セルロー
ス、SP‐セルロース、SE‐セルロース、CM‐セルロース
等を使用することができる。
【0032】前記ゲル濾過剤としては、デキストランゲ
ル、ポリアクリルアミドゲル、アガロースゲル、シリカ
等を使用することができる。好ましくは、セファデック
ス、バイオゲル、セファロース、トヨパール、アガロー
ス、セファクリル、セルロファイン、キトビーズ等を使
用することができる。
【0033】その他の各種クロマトグラフィー用充填剤
としては、アフィニティークロマトグラフィー用充填
剤、疎水性クロマトグラフィー用充填剤、合成吸着剤、
キレートクロマトグラフィー用充填剤、分配クロマトグ
ラフィー用充填剤等を使用できる。
【0034】本発明において使用されるアフィニティー
クロマトグラフィー用充填剤は、特に制限されない。該
充填剤の支持体としては、例えばアガロースゲル等を使
用できる。該充填剤の官能基としては、例えばレクチ
ン、セロトニン、3‐ヒドロキシインドール酢酸、アミ
ノ、カルボキシル、アルデヒド、フェノール、イミダゾ
ール等の少なくとも1種を使用できる。該充填剤の支持
体と官能基との組み合わせは、特に制限されず、酵素反
応条件等に応じて適宜選択される。
【0035】本発明において使用される疎水性クロマト
グラフィー用充填剤は、特に制限されない。該充填剤の
支持体としては、例えばアガロースゲル等を使用でき
る。該充填剤の官能基としては、例えばアミノ、カルボ
キシル、アルデヒド、フェノール、イミダゾール等の少
なくとも1種を使用できる。該充填剤の支持体と官能基
との組み合わせは、特に制限されず、酵素反応条件等に
応じて適宜選択される。
【0036】本発明において使用されるキレートクロマ
トグラフィー用充填剤は特に制限されない。該充填剤の
支持体としては、例えば架橋ポリスチレン等を使用でき
る。該充填剤の官能基としては、例えばイミノジ酢酸、
ポリアミン等の少なくとも1種を使用できる。該充填剤
の支持体と官能基との組み合わせは、特に制限されず、
酵素反応条件等に応じて適宜選択される。
【0037】本発明において使用される分配クロマトグ
ラフィー用充填剤は特に制限されない。該充填剤の支持
体としては、例えば化学結合型シリカゲル、ポーラスポ
リマーゲル、親水性ポリマーゲル等を使用できる。該充
填剤の官能基としては、例えばアミド、オクタデシル、
フェニル等の少なくとも1種を使用できる。該充填剤の
支持体と官能基との組み合わせは、特に制限されず、酵
素反応条件等に応じて適宜選択される。
【0038】酵素反応の温度、pH、時間、酵素量等
は、使用する酵素、基質等により決定される。
【0039】以下、基質としてシアル酸、酵素としてN-
アセチルノイラミン酸リアーゼを用い、酵素反応生成物
としてN-アセチルマンノサミンを製造する場合について
例示する。
【0040】シアル酸にN-アセチルノイラミン酸リアー
ゼを作用させた場合、シアル酸は、N-アセチルマンノサ
ミンとピルビン酸に分解される。一般に、N-アセチルノ
イラミン酸リアーゼによるシアル酸分解・合成反応は可
逆反応であるため、シアル酸からN-アセチルマンノサミ
ンへのモル変換収率は80%程度である。
【0041】本発明では、担体に結合したシアル酸にN-
アセチルノイラミン酸リアーゼを作用させると、N-アセ
チルマンノサミンとピルビン酸が生成してくるが、該ピ
ルビン酸は担体と結合し、N-アセチルマンノサミンは遊
離する。このため、反応終了後に反応系から担体及びN-
アセチルノイラミン酸リアーゼを分離するだけで、N-ア
セチルマンノサミンのみが容易に且つ高純度で回収で
き、煩雑な精製工程を必要としない。また、ピルビン酸
が担体と結合することにより、N-アセチルマンノサミン
からシアル酸への逆反応が抑制されるため、シアル酸か
らN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率が100%と
なる。
【0042】シアル酸の供給源としては、N-アセチルグ
ルコサミンとピルビン酸を、アルカリ条件下において、
N-アセチルノイラミン酸リアーゼを作用させてシアル酸
を得るシアル酸製造法が報告されている(特開平5‐211
884号)。このシアル酸合成反応液を中和、または、中
和後にN‐アセチルノイラミン酸リアーゼを補添するこ
とによって、N‐アセチルマンノサミンが生成するが、
この反応液からN‐アセチルマンノサミンを精製するこ
とは困難である。なぜなら、N‐アセチルグルコサミン
とN‐アセチルマンノサミンの分離が困難であるからで
ある。そこで、シアル酸合成反応液(N-アセチルグルコ
サミンからシアル酸へのモル変換収率50%)を、陰イオ
ン交換体に通液すると、ピルビン酸及びシアル酸は陰イ
オン交換体に結合するが、N-アセチルグルコサミンは結
合しないので、洗浄によってN‐アセチルグルコサミン
の混入は容易に除去できる。その後、シアル酸及びピル
ビン酸が結合した該陰イオン交換体に、N-アセチルノイ
ラミン酸リアーゼを作用させると、前記記載のように高
純度のN-アセチルマンノサミンが、シアル酸からのモル
変換収率100%(N-アセチルグルコサミンからのモル変
換収率では50%)で得られる。
【0043】また、N-アセチルグルコサミンとピルビン
酸を、中性条件下において、N-アセチルノイラミン酸リ
アーゼ及びアシルグルコサミン2−エピメラーゼを作用
させてシアル酸を得るシアル酸製造法が報告されている
[Carbohydrate Research,306,575‐578(1998)]。シ
アル酸を含んだこの反応液(N-アセチルグルコサミンか
らシアル酸へのモル変換収率では80%)を前記と同様に
陰イオン交換体に通液し、シアル酸及びピルビン酸が結
合した該陰イオン交換体に、N-アセチルノイラミン酸リ
アーゼを作用させると、シアル酸からのモル変換収率10
0%(N-アセチルグルコサミンからのモル変換収率では8
0%)で高純度のN-アセチルマンノサミンが容易に得ら
れる。
【0044】本発明に対し、シアル酸を含んだ後者反応
液を、担体を用いずに反応させた場合にはピルビン酸な
どの夾雑物質の影響で、シアル酸からのモル変換収率は
55%(N-アセチルグルコサミンからのモル変換収率では
44%)であり、精製も困難である。特に、未反応のN‐
アセチルグルコサミンが混入するため、該物質の除去が
極めて困難である。
【0045】本発明のN-アセチルマンノサミンの製造法
において、シアル酸としては、当然、高純度のものも使
用できるが、不純物が酵素反応に悪影響を及ぼさなけれ
ば、不純物を含んでいる粗シアル酸も使用できる。例え
ば、特開平5-211884号やCarbohydrate Research,306,
575‐578(1998)に記載されているようなシアル酸合成
反応液、鶏卵、牛乳、海燕の巣、コロミン酸、その他シ
アル酸のポリマー、糖タンパク質、糖脂質、糖ヌクレオ
チド等のようなシアル酸を含有する物質を、シアル酸が
遊離している場合はそのまま、或いはシアル酸がある物
質と結合している場合は酸分解、酵素分解等でシアル酸
を遊離させることにより使用することができる。
【0046】担体に結合させるシアル酸量には制限がな
く、担体に結合する可能な限りのシアル酸を結合でき
る。例えば、陰イオン交換体である ダウエックスマラ
ソンAを担体として用いた場合には、湿潤樹脂1ml当り、
150mg程度のシアル酸が結合できる。
【0047】本発明のN-アセチルマンノサミンの製造法
において使用するN-アセチルノイラミン酸リアーゼとし
てはその起源を問わない。また、不純物が酵素反応に悪
影響を及ぼさなければ、粗N-アセチルノイラミン酸リア
ーゼも使用でき、特に精製されたものでなくてもよい。
【0048】本発明のN-アセチルマンノサミンの製造法
において、担体としては、シアル酸と結合し且つN-アセ
チルマンノサミンと結合しない限り特に制限されない
が、イオン交換体、ゲル濾過剤、その他の各種クロマト
グラフィー用充填剤、多糖、ポリマー、活性炭等を使用
することができる。好ましいのはイオン交換体及びゲル
濾過剤である。特に、陰イオン交換樹脂が好ましい。陰
イオン交換樹脂としては、アンバーライト、ダウエック
ス、ダウエックスマラソンA、デュオライト、ダイヤイ
オンシリーズ等を使用することができる。好ましいその
他の担体の例示は前記の通りである。
【0049】酵素反応の温度、pH、時間、酵素量等
は、使用する酵素、基質等により決定される。
【0050】担体に結合したシアル酸のN-アセチルノイ
ラミン酸リアーゼとの反応方法は、バッチ法でも、カラ
ムに充填しても、そのモル変換収率に変化はなく、特に
限定されない。好ましくは、カラムに充填する方法、バ
ッチ法による振とう反応、バッチ法による静置反応方法
等である。
【0051】反応液からN-アセチルノイラミン酸リアー
ゼを除去する方法としては、限外濾過膜、熱変性除去、
酸変性除去、ゲル濾過カラムクロマトグラフィー、タン
パク質固定化担体、タンパク質吸着剤等により除去する
方法等を使用することができる。
【0052】酵素反応の温度は、酵素反応が進行する限
り特に制限されないが、5〜80℃、好ましくは20〜
60℃である。
【0053】酵素反応のpHは、酵素反応が進行する限
り特に制限されないが、pH3.5〜pH11、好まし
くはpH3.5〜pH8である。
【0054】酵素反応時間、酵素量等は、使用するシア
ル酸の量、温度、pH等に応じて適宜選択される。
【0055】
【実施例】以下、本発明の具体例を実施例として示す。 [実施例1]シアル酸1.2gを24mlの水に溶解し、これに陰
イオン交換樹脂(ダウエックスマラソンA)を湿潤樹脂
量として8mlを加え、室温で30分間攪拌した。攪拌後、
樹脂を水にて洗浄し、樹脂に吸着したシアル酸量を測定
すると、湿潤樹脂1mlにシアル酸150mgが吸着していた。
【0056】このシアル酸が吸着した樹脂にN-アセチル
ノイラミン酸リアーゼを30U添加し、37℃で往復振とう
反応を行なった。反応pHは6〜7に調整した。
【0057】経時的にサンプリングして、N-アセチルマ
ンノサミン脱水素酵素により変換されたN-アセチルマン
ノサミン量を定量分析したところ、図1に示されるよう
に、3時間後のシアル酸のN-アセチルマンノサミンへの
モル変換収率は100%であった。
【0058】この反応液の少量を限外濾過し、HPLCで分
析したところ、樹脂からのシアル酸及びピルビン酸の遊
離は認められず、N-アセチルマンノサミンのみが遊離し
ていた。
【0059】反応終了後、反応液と陰イオン交換樹脂中
に残存する反応液を水で洗い出し、分画分子量10,000の
限外濾過膜を使用してN-アセチルノイラミン酸リアーゼ
を除去し、凍結乾燥後、白色粉末0.8gを得た。
【0060】得られたN-アセチルマンノサミンのHPLC純
度は100%であった。 [実施例2]N-アセチルグルコサミン18g及びピルビン酸
ナトリウム18gを100mlの水に溶解し、10N NaOH水溶液に
てpH10.5に調整後、1,000UのN-アセチルノイラミン酸
リアーゼを添加し、シアル酸合成反応を行なった。30℃
で120時間反応後、反応液中のシアル酸濃度を定量した
結果、126mg/mlのシアル酸が生成した。
【0061】この反応液40ml(シアル酸として5.04g)
を脱塩処理後、陰イオン交換樹脂(ダウエックスマラソ
ンA)100mlを充填したカラムに通液することで、湿潤樹
脂1mlにシアル酸50.4mgが吸着した。
【0062】このシアル酸が吸着した樹脂100mlにN-ア
セチルノイラミン酸リアーゼを500U添加し、37℃で反応
を行なった。
【0063】経時的にサンプリングして、N-アセチルマ
ンノサミン量を定量分析したところ、3時間後のシアル
酸のN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率は100%
であった。反応液の少量を限外濾過し、HPLCで分析した
ところ、樹脂から反応液へのシアル酸及びピルビン酸の
混入は認めらずN-アセチルマンノサミンのみが認められ
た。
【0064】これらの結果、使用したN-アセチルグルコ
サミンからN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率
は、50%であった。
【0065】反応終了後、反応液と陰イオン交換樹脂中
に残存する反応液を水で洗い出し、分画分子量10,000の
限外濾過膜を使用してN-アセチルノイラミン酸リアーゼ
を除去後、凍結乾燥し、白色粉末3.4gを得た。
【0066】得られたN-アセチルマンノサミンのHPLC純
度は100%であった。 [実施例3]N-アセチルグルコサミン17.7g、ピルビン酸
ナトリウム5.3g、塩化マグネシウム0.2g及びATP5.5gを1
00mlの水に溶解し、10N NaOH水溶液にてpH7.2に調整
後、1,000UのN-アセチルノイラミン酸リアーゼ及び200U
のアシルグルコサミン2-エピメラーゼを添加し、シアル
酸合成反応を行なった。
【0067】30℃で反応し、50時間後及び120時間後に3
Mピルビン酸ナトリウム溶液を夫々25ml、14ml添加し
た。反応液中のシアル酸濃度を定量した結果、反応180
時間後に140mg/ml(19.5g生成)のシアル酸が生成し
た。
【0068】この反応液40ml(シアル酸として5.6g)を
脱塩処理後、陰イオン交換樹脂(ダウエックスマラソン
A)100mlを充填したカラムに通液することで、湿潤樹脂
1mlにシアル酸56.0mgが吸着した。
【0069】このシアル酸が吸着した樹脂100mlにN-ア
セチルノイラミン酸リアーゼを500U添加し、37℃で反応
を行なった。
【0070】経時的にサンプリングして、N-アセチルマ
ンノサミン量を定量分析したところ、3時間後のシアル
酸のN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率は100%
であり、反応液の少量を限外濾過し、HPLCで分析したと
ころ、樹脂から反応液へのシアル酸及びピルビン酸の混
入は認められなかった。 反応終了後、反応液と陰イオ
ン交換樹脂中に残存する反応液を水で洗い出し、分画分
子量10,000の限外濾過膜を使用してN-アセチルノイラミ
ン酸リアーゼを除去後、凍結乾燥し、白色粉末3.8gを得
た。得られたN-アセチルマンノサミンのHPLC純度は100
%であった。
【0071】これらの結果、使用したN-アセチルグルコ
サミンからN-アセチルマンノサミンへのモル変換収率
は、79%であった。
【0072】一方、この反応液を担体を用いずに反応し
た場合は、シアル酸からのモル変換収率55%、N-アセチ
ルグルコサミンからのモル変換収率では44%であった
(図1)。 [実施例4][実施例1]から[実施例3]の結果をふまえ
て、実際に反応規模を大きくしてN-アセチルマンノサミ
ンを製造した。
【0073】N-アセチルグルコサミン1,770g、ピルビ
ン酸ナトリウム530g、塩化マグネシウム20g及びATP 55g
を10lの水に溶解し、10N NaOH水溶液にてpH7.2に調整
後、100kUのN-アセチルノイラミン酸リアーゼ及び20kU
のアシルグルコサミン2-エピメラーゼを添加し、シアル
酸合成反応を行なった。
【0074】30℃で反応し、50時間後及び120時間後に3
Mピルビン酸ナトリウム溶液を夫々2.5l、1.4l添加し
た。反応液中のシアル酸濃度を定量した結果、反応180
時間後に140mg/mlのシアル酸が生成した。
【0075】この反応液13.9l(シアル酸として1,946
g)を脱塩処理後、陰イオン交換樹脂(ダウエックスマ
ラソンA)35lを充填したカラムに通液した。脱塩処理液
を陰イオン交換樹脂に通液後、水にて洗浄することで、
湿潤樹脂1mlにシアル酸55.6mgが吸着した。
【0076】このシアル酸が吸着した陰イオン交換樹脂
35lが充填されたカラムにN-アセチルノイラミン酸リア
ーゼ150kUを図2に示すように循環させた。本反応は、3
7℃で行なった。
【0077】経時的にサンプリングして、反応液の少量
を限外濾過し、N-アセチルマンノサミン量を定量分析し
たところ、40時間後にはシアル酸が完全分解し、N-アセ
チルマンノサミンへのモル変換収率が100%となった
(図3)。
【0078】反応終了後、反応液と陰イオン交換樹脂の
洗浄液から、N-アセチルマンノサミンが1,390gが得ら
れた。
【0079】この反応液から、分画分子量1,000の限外
濾過膜を使用してN-アセチルノイラミン酸リアーゼを除
去し、減圧濃縮した。
【0080】この濃縮液を凍結乾燥し、白色粉末1,320g
を得た。得られた粉末を下記条件のHPLCで測定したとこ
ろ、純度は100%であった(図4)。
【0081】 カラム:Aminex HPX-87H(Bio-Rad) 移動相:10mM H2SO4 流速:0.5ml/min 検出:205nm 温度:室温 また、凍結乾燥以外にもエタノール等の有機溶媒を使用
して、粉末が得られることも確認した。さらに、濃縮す
ることで過飽和結晶が得られることも確認した。
【0082】得られたN-アセチルマンノサミン凍結乾燥
粉末のN-アセチルグルコサミンからのモル変換収率は約
80%と算出され、本発明の優れた効果が確認できた。
【0083】これらの結果から、シアル酸あるいはシア
ル酸を含んだ溶液から、シアル酸を陰イオン交換体に結
合させ、N-アセチルノイラミン酸リアーゼを作用させる
ことで、N-アセチルマンノサミンのみが遊離し、夾雑物
もなく、精製が非常に簡便になることが確認できた。ま
た、N-アセチルグルコサミンとピルビン酸からいったん
原料となるシアル酸を合成する反応は、スケールアップ
も容易で且つ制限がないことから、本発明が提案するN-
アセチルマンノサミンの製造法は高純度のN-アセチルマ
ンノサミンを非常に容易に且つ大量に供給することが可
能になった。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、酵素反応において、酵
素反応液中の酵素反応生成物以外の物質が担体に結合さ
れることによって、酵素反応後の酵素反応生成物の分離
・精製が容易になる。また、基質が担体に結合されるこ
とにより、酵素反応の平衡が酵素反応生成物側にシフト
し、酵素反応生成物への生成が促進され、収率が向上す
る。
【0085】特に、本発明のN-アセチルマンノサミンの
製造法では、精製が容易で収率がほぼ100%になり、N-
アセチルマンノサミンの大量・安価な供給が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の[実施例1]におけるシアル酸からのN-
アセチルマンノサミン(ManNAc)へのモル変換収率を示
すグラフである。
【図2】本発明の[実施例4]における反応装置の概略で
ある。
【図3】本発明の[実施例4]におけるシアル酸からのN-
アセチルマンノサミン(ManNAc)へのモル変換収率を示
すグラフである。
【図4】本発明の[実施例4]における調製したN-アセチ
ルマンノサミンのHPLCクロマトグラムである。縦軸は保
持時間を示し、その単位は分である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 泰弘 京都府宇治市五ヶ庄一番割59−1 壱番館 501号 (72)発明者 塚田 陽二 京都府京都市伏見区深草出屋敷町23 ファ ミール伏見B904 Fターム(参考) 4B064 AF21 CA21 CB28 CB30 CC03 CC30 CD07 CD12 DA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基質を担体に結合させる工程並びに担体に
    結合した基質と酵素とを反応させる工程を含む酵素反応
    生成物の製造法。
  2. 【請求項2】基質がシアル酸である請求項1に記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】酵素がN-アセチルノイラミン酸リアーゼ
    で、酵素反応生成物がN-アセチルマンノサミンである請
    求項2に記載の製造法。
  4. 【請求項4】担体が陰イオン交換体である請求項3に記
    載の製造法。
  5. 【請求項5】基質を担体に結合させる工程が、N-アセチ
    ルグルコサミンとピルビン酸にアルカリ条件下でN-アセ
    チルノイラミン酸リアーゼを作用させた反応液を陰イオ
    ン交換体に通液する工程であることを特徴とする請求項
    4に記載の製造法。
  6. 【請求項6】基質を担体に結合させる工程が、N-アセチ
    ルグルコサミンとピルビン酸にアシルグルコサミン2−
    エピメラーゼ及びN-アセチルノイラミン酸リアーゼとを
    作用させた反応液を陰イオン交換体に通液する工程であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の製造法。
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WO2007104576A1 (de) * 2006-03-16 2007-09-20 Mosetter, Kurt Arzneimittel enthaltend n-acetyl-mannosamin oder derivate hiervon und seine verwendung
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