JP2001078485A - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置

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JP2001078485A
JP2001078485A JP25530699A JP25530699A JP2001078485A JP 2001078485 A JP2001078485 A JP 2001078485A JP 25530699 A JP25530699 A JP 25530699A JP 25530699 A JP25530699 A JP 25530699A JP 2001078485 A JP2001078485 A JP 2001078485A
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brushless motor
voltage
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rate
phase difference
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Yutaka Sato
佐藤  裕
Masahiro Iwamura
▲将▼弘 岩村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラシレスモータの駆動装置を安価な構成で正
弦波駆動とし、低騒音,高効率化を実現する。 【解決手段】外部から与えられる任意の周波数指令に基
づき正弦波状の電圧指令値を作成する。このときPWM
の変調度は電流の位相とモータの回転子の位相とが一致
するように制御する。さらに周波数指令には変化率の制
限を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラシレスモータの
制御に関連し、低騒音,高効率を安価に実現するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】エアコンのファンモータや洗濯機,冷蔵
庫駆動用のモータには、高効率,小型化のためブラシレ
スモータが用いられており、インバータ装置により駆動
されている。
【0003】これらの用途では通常、ブラシレスモータ
には回転子の位置検出用として、安価であるホールIC
がブラシレスモータの相数分取り付けられている。三相
モータの場合、このホールICは電気角120度毎に配
置され、出力信号に応じて、電機子の通電相を120度
毎に切り換えていく方式(120度通電方式)が広く用
いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし120度通電方
式では通電相の切換時にトルクの落ち込みが生じ、騒音
の原因となっている。また近年、省エネルギーの観点か
ら高効率化が強く求められている。これらの問題を解決
するため、ブラシレスモータの電機子に正弦波状の電圧
を印加して駆動する正弦波駆動方式が望まれている。正
弦波駆動方式では、電機子電流は正弦波状となり、トル
ク変動は抑えられ、また高効率化が図れるためである。
しかし、正弦波駆動には一般に、ホールICより角度分
解能の高い位置センサ、例えばエンコーダ等が必要であ
った。その結果、駆動装置は非常に高価となり、家電品
等の低コストの要求の高い分野では正弦波駆動は実用化
が困難であった。
【0005】本発明の目的は安価な構成で、ブラシレス
モータを正弦波駆動し、低騒音,高効率化を実現するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決する本
発明のブラシレスモータの制御装置は、ブラシレスモー
タと、前記ブラシレスモータを通電制御するインバータ
と、前記ブラシレスモータの電機子巻線に発生する誘起
電圧と前記ブラシレスモータの電機子電流との位相差を
検出する手段と、前記位相差をもとに電圧率を決定する
手段と、外部より与えられる周波数指令値の変化率を所
定の値以下に抑える変化率制限手段と、前記変化率制限
手段から出力される周波数及び前記電圧率をもとに概略
正弦波の電圧指令信号を発生する手段と、前記電圧指令
信号をもとにPWM制御して前記インバータを駆動する
手段を有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施例であ
るブラシレスモータの制御装置のブロック図を示す。三
相のブラシレスモータ10の各相の端子は、インバータ
11に接続され、このインバータ11により通電制御さ
れている。ブラシレスモータには安価であるホールIC
を用いた位置センサ20が1個取り付けられており、特
定の電機子(ここではU相とした)の誘起電圧の位相に
応じて1または0のデジタル信号を出力している。また
インバータのU相の下アームには、シャント抵抗で構成
された、電流センサ21が1個取り付けられている。こ
の電流センサ21は、ブラシレスモータ10のU相電機
子に流れる電流の極性に応じて1または0のデジタル信
号を出力している。位相差16は位置センサ20,電流
センサ21の出力信号をもとにブラシレスモータ10の
誘起電圧とU相電機子電流の位相差を検出している。電
圧率17は誘起電圧とU相電機子電流の位相差がなくな
る様に電圧率を制御し、モータの高効率駆動を実現して
いる。また変化率制限15は外部から与えられる周波数
指令値30の変化率を所定の値以下に抑えて各相電圧指
令14に伝え、加減速時における脱調を防止している。
各相電圧指令14は変化率制限15から出力される周波
数と電圧率17から出力される電圧率を持つ正弦波状の
電圧指令値を電気角120度ずつずらしてUVWの三相
分出力する。PWM13はこの三相の電圧指令値を搬送
波と比較しゲート信号を作成する。駆動装置12はこの
ゲート信号をもとにインバータの各アームのオンオフを
制御し、ブラシレスモータを正弦波駆動する。
【0008】次に位相差を検出し電圧率を制御すること
により、ブラシレスモータが、低騒音かつ高効率に運転
できる様子を詳細に説明する。図2には本発明の第1の
実施例であるブラシレスモータの制御装置の一相分等価
回路を示す。ここでLは電機子巻線のインダクタンス、
Rは電機子巻線の抵抗成分、Eは電機子巻線に発生する
誘起電圧を表す。Vはインバータから印加される電圧で
あり、電機子巻線には印加電圧Vと誘起電圧Eの差分の
電圧が印加される。図3には本発明の第1の実施例であ
るブラシレスモータのU相の電流電圧波形を示す。ここ
で図2と同じ部分には同じ記号を用いている。インバー
タからの印加電圧Vは、本来PWM制御され高調波成分
を含んでいるが、ここでは説明のため基本波成分のみを
示している。いまインバータ11により振幅V1の電圧
が印加され、誘起電圧Eに比べ電流Iの位相が遅れてい
たとする。電流センサ21は、時刻t2にU相の電機子
電流の極性が変化したことを検出する。位相差16はこ
の信号と位置センサ20からの信号をもとに、位相差θ
1を検出する。電圧率17はθ1が出力されると、電圧
率をai+1=ai−KI×θ1から求める。aiはそ
れまでの電圧率であり、KIは定数である。θ1は電流
が遅れている場合を正としており、電圧率ai+1はそ
れまでの値aiより小さな値となる。このとき周波数指
令30は一定値を保っていたとすると、インバータから
印加される電圧Vの周波数は変化せず、振幅のみがV2
に減少する。電機子巻線に印加される電圧V−Eは図3
(b)に示すように、振幅がV1であった場合に比べ位相
が進み、従って、電機子電流Iの位相も進むことにな
る。この結果時刻t4における位相差はθ2となり、θ
1より小さな値になる。このとき電流値は小さくなる
が、誘起電圧Eとの位相差が減少し、両者の積で表され
るトルクはほぼ一定値を保ち、モータの速度は変化しな
い。このようにして徐々に誘起電圧と電機子電流の位相
差はなくなり、モータは最適効率となる位相差ゼロの状
態で駆動される。
【0009】また電流Iの位相が、誘起電圧Eより進ん
でいる場合には、電圧率17は先に述べた式から、より
大きな電圧率を出力する。これにより上述したのとは逆
に電流の位相が徐々に遅れ誘起電圧と一致していく。
【0010】次に加減速時における安定した駆動を実現
する変化率制限15の機能ついて詳細に説明する。変化
率制限15は所定の時間間隔Δt毎に外部から与えられ
る周波数指令30の出力値ωと出力値ω1から式(ωー
ω1)/Δtにより変化率を求める。この変化率の絶対
値が所定の値Kaより小さければそのまま指令値を出力
する。変化率の絶対値が所定の値Kaより大きい場合に
は式±Ka×Δt+ω1で表される周波数を出力する。
ここでKaにかかる符号は入力値が増加した場合は正、
減少した場合は負にとる。これにより外部からの周波数
指令30は、その変化率を所定の値以下とした後に、電
圧指令値の周波数として用いられる。電圧指令値の周波
数が変化すると電流の位相が変化し、誘起電圧との位相
差が生じる。しかし変化率制限15があるために位相差
の時間変化は緩やかとなる。この間にも前述したように
誘起電圧と電流の位相差を検出し、位相差をなくすよう
に電圧率を制御している。本実施例では変化率の最大値
Kaは、加減速による位相のずれを電圧率の制御により
補償できるように設定している。従って加減速により位
相差が極端にずれて脱調するようなことはなく、安定し
てモータを駆動できる。
【0011】このように本発明によれば安価な位置セン
サ及び、電流センサにより正弦波駆動を実現している。
これによりブラシレスモータは低騒音,高効率となり、
また加減速時にも安定して駆動できる。
【0012】本実施例では位置センサにはホールICを
用いたが、誘起電圧の位相に応じた信号を出力するもの
であれば他のセンサでも良い。また電流センサは下アー
ムに設けたシャント抵抗で構成したが、電流の位相に応
じて信号を出力するものであれば他のセンサでも良い
し、その位置も上アームあるいはインバータとモータの
端子間に取り付けても同様の効果が得られる。さらに本
実施例ではセンサは一相にのみ設けたが、当然複数の相
に設けても良い、この場合は電圧率の制御の頻度が増え
るので、周波数指令の変化に対する応答が良くなり、変
化率制限を緩やかにすることができ、また外乱に対して
の安定性も向上する。
【0013】位相制御はI制御としたが、入力の位相差
がなくなるように電圧率を調整するものであれば他の方
式、例えばP制御,PI制御,PID制御等でも良い。
また変化率制限は入力の変化を所定の値以下に抑えるも
のであれば他の方式、例えば1次あるいはより高次の遅
れ要素としてもよい。
【0014】図4に本発明の第2の実施例であるブラシ
レスモータを一定速で駆動する制御装置のブロック図を
示す。三相のブラシレスモータ10の各相の端子は、イ
ンバータ11に接続され、このインバータ11により通
電制御されている。ブラシレスモータには安価であるホ
ールICを用いた位置センサ20が1個取り付けられて
おり、特定の電機子(ここではU相とした)の誘起電圧
の位相に応じて1または0のデジタル信号を出力してい
る。またインバータのU相の下アームには、シャント抵
抗で構成された、電流センサ21が1個取り付けられて
いる。この電流センサ21は、ブラシレスモータ10の
U相電機子に流れる電流の極性に応じて1または0のデ
ジタル信号を出力している。位相差16は位置センサ2
0,電流センサ21の出力信号をもとにブラシレスモー
タ10の誘起電圧とU相電機子電流の位相差を検出して
いる。電圧率17は誘起電圧とU相電機子電流の位相差
がなくなる様に電圧率を制御し、モータの高効率駆動を
実現している。また各相電圧指令14は外部から与えら
れる周波数指令30と電圧率17から出力される電圧率
を持つ正弦波状の電圧指令値を電気角120度ずつずら
してUVWの三相分出力する。PWM13はこの三相の
電圧指令値を搬送波と比較しゲート信号を作成する。駆
動装置12はこのゲート信号をもとにインバータの各ア
ームのオンオフを制御し、ブラシレスモータを正弦波駆
動する。
【0015】次に電圧率17について詳細に説明する。
電圧率17は位相差16が出力する誘起電圧と電機子電
流の位相差θ1から、電圧率をai+1=ai−KI×
θ1により求める。aiはそれまでの電圧率であり、K
Iは定数である。θ1は電流が遅れている場合を正とし
ており、電圧率ai+1は電流が遅れている場合にはよ
り小さな値となり、進んでいる場合には大きな値とな
る。これにより徐々に誘起電圧と電機子電流の位相差は
なくなり、モータは最適効率となる位相差ゼロの状態で
駆動される。
【0016】このように本発明によれば安価な位置セン
サ及び、電流センサにより正弦波駆動を実現している。
これによりブラシレスモータを低騒音,高効率に駆動す
ることができる。
【0017】本実施例では位置センサにはホールICを
用いたが、誘起電圧の位相に応じた信号を出力するもで
あれば他のセンサでも良い。また電流センサは下アーム
に設けたシャント抵抗で構成したが、電流の位相に応じ
て信号を出力するものであれば他のセンサでも良いし、
その位置も上アームあるいはインバータとモータの端子
間に取り付けても同様の効果が得られる。さらに本実施
例ではセンサは一相にのみ設けたが、当然複数の相に設
けても良い、この場合は電圧率の制御の頻度が増えるの
で、外乱等に対しての安定性が向上する。位相制御はI
制御としたが、入力の位相差がなくなるように電圧率を
調整するものであれば他の方式、例えばP制御,PI制
御,PID制御等でも良い。
【0018】図5に本発明の第3の実施例であるブラシ
レスモータの制御装置のブロック図を示す。三相のブラ
シレスモータ10の各相の端子は、インバータ11に接
続され、このインバータ11により通電制御されてい
る。インバータのU相の下アームには、シャント抵抗で
構成された、電流センサが1個取り付けられている。こ
の電流センサは、ブラシレスモータ10のU相電機子に
流れる電流の極性に応じて1または0のデジタル信号を
出力している。位相差16は後述する各相電圧指令14
と、電流センサ21の出力信号をもとにブラシレスモー
タ10の誘起電圧とU相電機子電流の位相差を検出して
いる。電圧率17は検出された位相差をもとに、この位
相差がなくなる様に電圧率を制御する。また変化率制限
15は外部から与えられる周波数指令値30の急激な変
化により脱調しないように変化率を所定の値以下に抑え
て各相電圧指令14に伝える。各相電圧指令14は変化
率制限15から出力される周波数と電圧率17から出力
される電圧率を持つ正弦波状の電圧指令値を電気角12
0度ずつずらしてUVWの三相分出力する。PWM13は
この三相の電圧指令値を搬送波と比較しゲート信号を作
成する。駆動装置12はこのゲート信号をもとにインバ
ータの各アームをオンオフを制御し、ブラシレスモータ
を正弦波駆動する。
【0019】次に位相差16における誘起電圧Eと電機
子電流Iの位相差の求め方について詳細に述べる。本実
施例では特開平10−285982号に開示されている方式を用
いた。図6にはこの方法の原理を示すブラシレスモータ
の電圧電流波形を示す。ここで図2,図3と同じ部分に
は同じ記号を用いる。まず電圧指令値14の出力と電流
センサ21の出力から印加電圧Vと電機子電流Iの位相
差θ1を求める。またこのときの電機子巻線に印加され
る電圧V−Eと電機子電流Iの位相差θ2をモータの速
度ωと電機子巻線の抵抗R及びインダクタンスLからar
ctan(ωL/R)により求める。次にこのθ1及びθ2
及び電圧指令値の振幅から時刻t1における印加電圧V
の値を求める。時刻t1においては印加電圧Vと誘起電
圧Eは同じ値となる。また誘起電圧の振幅は速度ωとの
比例関係から演算できるため、誘起電圧Eと電機子巻線
に印加される電圧V−Eとの位相差θ3が求まる。この
結果誘起電圧Eと電機子電流Iの位相差θ4を求めるこ
とができる。
【0020】このように本発明によれば位置センサを用
いず、電流の極性を判定するセンサにより正弦波駆動を
行い、ブラシレスモータの低騒音,高効率駆動を安価に
実現できる。
【0021】本実施例では電流センサは下アームに設け
たシャント抵抗で構成したが、電流の位相に応じて信号
を出力するものであれば他のセンサでも良いし、その位
置も上アームあるいはインバータとモータの端子間に取
り付けても同様の効果が得られる。また本実施例では電
流センサは一相にのみ設けたが、当然複数の相に設けて
も良い、この場合は電圧率の制御の頻度が増えるので、
周波数指令の変化に対する応答が良くなり、変化率制限
を緩やかにすることができ、また外乱に対しての安定性
も向上する。
【0022】図7に本発明の第4の実施例であるブラシ
レスモータの制御装置のブロック図を示す。三相のブラ
シレスモータ10の各相の端子は、インバータ11に接
続され、このインバータ11により通電制御されてい
る。ブラシレスモータには安価であるホールICを用い
た位置センサ20が1個取り付けられており、特定の電
機子(ここではU相とした)の誘起電圧の位相に応じて
1または0のデジタル信号を出力している。またインバ
ータのU相の下アームには、シャント抵抗で構成され
た、電流センサが1個取り付けられている。この電流セ
ンサは、ブラシレスモータ10のU相電機子に流れる電
流の極性に応じて1または0のデジタル信号を出力して
いる。位相差16は位置センサ20,電流センサ21の
出力信号をもとにブラシレスモータ10の誘起電圧とU
相電機子電流の位相差を検出している。電圧率17は検
出された位相差をもとに、この位相差がなくなる様に電
圧率を制御するとともに、後述する変化率制限からの出
力をもとに電圧率を補正する。変化率制限15は外部か
ら与えられる周波数指令値30の急激な変化により脱調
しないように変化率を所定の値以下に抑えて各相電圧指
令14に伝える。また同時に変化率を制限状況に応じて
電圧率の補正信号を出力する。各相電圧指令14は変化
率制限15から出力される周波数と電圧率17から出力
される電圧率を持つ正弦波状の電圧指令値を電気角12
0度ずつずらしてUVWの三相分出力する。PWM13
はこの三相の電圧指令値を搬送波と比較しゲート信号を
作成する。駆動装置12はこのゲート信号をもとにイン
バータの各アームをオンオフを制御し、ブラシレスモー
タを正弦波駆動する。
【0023】次に変化率制限15と電圧率の補正につい
て詳細に説明する。図8には周波数指令値と電圧率の補
正の関係を示す。いま時刻t1,t3において周波数指
令ωがステップ状変化したとする。このとき変化率制限
15は周波数指令ωの変化率を所定の値以下として信号
ω1を出力する。同時に加速中であるt1からt2の間
は補正係数kを1より大きくし、減速中は1より小さな
値とする。電圧率17では位相差16の出力から求めた
電圧率に補正係数kを乗じて出力する。これにより加減
速時に周波数指令値を変化させたことによる誘起電圧E
と電機子電流Iとの位相差のずれを電圧率を変えること
により、最小限に抑制している。従って加減速時にも位
相差が大きくならず安定した運転ができる。
【0024】このように本発明によれば安価な位置セン
サ及び、電流センサにより正弦波駆動を行い、ブラシレ
スモータの低騒音,高効率駆動を実現している。また本
実施例では位置センサにはホールICを用いたが、誘起
電圧の位相に応じた信号を出力するものであれば他のセ
ンサでも良い。また本発明の第3の実施例のように電流
センサと電圧指令値をもとに位相差を演算してもよい。
電流センサは下アームに設けたシャント抵抗で構成した
が、電流の位相に応じて信号を出力するものであれば他
のセンサでも良いし、その位置も上アームあるいはイン
バータとモータの端子間に取り付けても同様の効果が得
られる。さらに本実施例ではセンサは一相にのみ設けた
が、当然複数の相に設けても良い。この場合は電圧率の
制御の頻度が増えるので、周波数指令の変化に対する応
答が良くなり、変化率制限を緩やかにすることができ、
また外乱に対しての安定性も向上する。
【0025】
【発明の効果】以上詳細に述べたように本発明では角度
分解能の低い位置センサ及び極性のみを判定する電流セ
ンサを用いているため、従来のエンコーダ及びCT等を
用いた正弦波駆動方式に比較して非常に安価に正弦波駆
動を実現できる。さらに位置センサは電圧指令値をもと
にした演算処理により省略可能であり、さらに安価とす
ることもできる。この結果、ブラシレスモータを安価に
低騒音,高効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例であるブラシレスモータ
の制御装置のブロック図。
【図2】本発明の第1の実施例であるブラシレスモータ
の一相分の等価回路。
【図3】本発明の第1の実施例であるブラシレスモータ
のU相の電流電圧波形。
【図4】本発明の第2の実施例であるブラシレスモータ
の制御装置のブロック図。
【図5】本発明の第3の実施例であるブラシレスモータ
の制御装置のブロック図。
【図6】本発明の第3の実施例であるブラシレスモータ
のU相の電流電圧波形。
【図7】本発明の第4の実施例であるブラシレスモータ
の制御装置のブロック図。
【図8】本発明の第4の実施例であるブラシレスモータ
の制御装置の周波数指令値と電圧率補正係数。
【符号の説明】 10…モータ、11…インバータ、12…駆動装置、1
3…PWM、14…各相電圧指令、15…変化率制限、
16…位相差、17…電圧率、20…位置センサ、21
…電流センサ、30…周波数指令、E…誘起電圧、L…
電機子巻線インダクタンス、R…電機子巻線抵抗、V…
印加電圧、ω…周波数指令値、ω1…変化率制限後周波
数指令値。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブラシレスモータと、前記ブラシレスモー
    タを通電制御するインバータと、前記ブラシレスモータ
    の電機子巻線に発生する誘起電圧と前記ブラシレスモー
    タの電機子電流との位相差を検出する手段と、前記位相
    差をもとに電圧率を決定する手段と、外部より与えられ
    る周波数指令値の変化率を所定の値以下に抑える変化率
    制限手段と、前記変化率制限手段から出力される周波数
    及び前記電圧率をもとに概略正弦波の電圧指令信号を発
    生する手段と、前記電圧指令信号をもとにPWM制御して
    前記インバータを駆動する手段を有することを特徴とす
    るブラシレスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】ブラシレスモータを一定速で駆動するブラ
    シレスモータの制御装置において、ブラシレスモータ
    と、前記ブラシレスモータを通電制御するインバータ
    と、前記ブラシレスモータの電機子巻線に発生する誘起
    電圧と前記ブラシレスモータの電機子電流との位相差を
    検出する手段と、前記位相差をもとに電圧率を決定する
    手段と、外部より与えられる周波数指令値及び前記電圧
    率をもとに概略正弦波の電圧指令信号を発生する手段
    と、前記電圧指令信号をもとにPWM制御して前記イン
    バータを駆動する手段を有することを特徴とするブラシ
    レスモータの制御装置。
  3. 【請求項3】前記ブラシレスモータの電機子巻線に発生
    する誘起電圧と前記ブラシレスモータの電機子電流との
    位相差を検出する手段が、前記ブラシレスモータの電機
    子巻線に発生する誘起電圧の位相に応じた信号を出力す
    る位置センサと、前記ブラシレスモータの電機子電流の
    位相に応じた信号を出力する電流センサからなることを
    特徴とする請求項1または2記載のブラシレスモータの
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記ブラシレスモータの電機子巻線に発生
    する誘起電圧の位相に応じた信号を出力する位置センサ
    と、前記ブラシレスモータの電機子電流の位相に応じた
    信号を出力する電流センサが、各々1個であり、複数相
    を有するブラシレスモータの同一の相に取り付けられて
    いることを特徴とする請求項3記載のブラシレスモータ
    の制御装置。
  5. 【請求項5】前記ブラシレスモータの電機子巻線に発生
    する誘起電圧と前記ブラシレスモータの電機子電流との
    位相差を検出する手段が、前記ブラシレスモータの電機
    子電流の位相に応じた信号を出力する電流センサと、前
    記電流センサの出力と前記電圧指令値あるいは前記イン
    バータの出力電圧をもとに前記位相差を検出する手段か
    らなることを特徴とする請求項1または2記載のブラシ
    レスモータの制御装置。
  6. 【請求項6】ブラシレスモータと、前記ブラシレスモー
    タを通電制御するインバータと、前記ブラシレスモータ
    の電機子巻線に発生する誘起電圧と前記ブラシレスモー
    タの電機子電流との位相差を検出する手段と、前記位相
    差をもとに電圧率を決定する手段と、外部より与えられ
    る周波数指令値の変化率を所定の値以下に抑える変化率
    制限手段と、前記周波数指令値の変化率に応じて前記電
    圧率を補正する手段と、前記変化率制限手段から出力さ
    れる周波数及び前記補正された電圧率をもとに概略正弦
    波の電圧指令信号を発生する手段と、前記電圧指令信号
    をもとにPWM制御して前記インバータを駆動する手段
    を有することを特徴とするブラシレスモータの制御装
    置。
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