JP2001078205A - 微弱光カラー撮像装置 - Google Patents

微弱光カラー撮像装置

Info

Publication number
JP2001078205A
JP2001078205A JP24764999A JP24764999A JP2001078205A JP 2001078205 A JP2001078205 A JP 2001078205A JP 24764999 A JP24764999 A JP 24764999A JP 24764999 A JP24764999 A JP 24764999A JP 2001078205 A JP2001078205 A JP 2001078205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image
red
subject
green
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24764999A
Other languages
English (en)
Inventor
Chikayoshi Takeyama
周良 竹山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP24764999A priority Critical patent/JP2001078205A/ja
Priority to AU68672/00A priority patent/AU6867200A/en
Priority to CA002383696A priority patent/CA2383696C/en
Priority to PCT/JP2000/005929 priority patent/WO2001017272A1/ja
Priority to EP00956852A priority patent/EP1227686B1/en
Priority to DE60020986T priority patent/DE60020986T2/de
Publication of JP2001078205A publication Critical patent/JP2001078205A/ja
Priority to US10/085,617 priority patent/US20020196337A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガン細胞に蓄積された光感受性物質からの微
弱な蛍光を鮮明に撮像できる微弱光カラー撮像装置を提
供する。 【解決手段】 本発明にかかる微弱光カラー撮像装置
は、被写体Aを照明する白色光源21と、被写体Aに励
起光を照射する励起光源22と、被写体Aからの微弱光
の赤、緑および青の各波長成分をそれぞれ透過させるR
GBフィルタ33と、RGBフィルタ33を透過した被
写体Aからの微弱光の各波長成分の光強度を増強する光
増強管35と、増強された被写体Aからの各波長成分の
画像を撮像するCCDカメラ37と、撮像された各波長
成分の画像信号をそれぞれ記憶するRGBフレームメモ
リ41と、RGBフレームメモリ41に記憶された各波
長成分の画像信号を重畳し、カラー画像信号に走査変換
する走査変換器44と、カラー画像信号をカラー画像と
して表示するモニタ27とを備え、RGBフィルタ33
が被写体Aからの微弱光の赤の波長成分を緑および青の
波長成分よりも多く透過させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体からの微弱
な光を撮像する微弱光カラー撮像装置において、特に被
写体からの微弱光の赤の波長成分を強調して撮像するこ
とを特徴とする微弱光カラー撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、正常細胞よりもガン細胞に高く蓄
積される光感受性物質を生体に注射し、特有の波長の光
に光感受性物質が励起されることにより蛍光を発生する
性質を利用したガン細胞の光線力学的診断法(PDD)
や、特有の波長の光に光感受性物質が励起されることに
より一重項酸素を発生してガン細胞を破壊する性質を利
用した光線力学的治療法(PDT)が新たなガンの診断
方法および治療法として注目を集めている。
【0003】PDDおよびPDTにおける光感受性物質
としては、ヘマトポルフィリン誘導体(HpD)が多く
利用されている。HpDを利用したPDDについて説明
すると、HpDは波長405nmの励起光を照射するこ
とにより波長630nmと690nmにピークを持つ蛍
光を発する。このため、HpDを蓄積させたガン細胞と
その周辺に波長405nmの励起光を照射すると、Hp
Dがより多く蓄積されているガン細胞では波長630n
mと690nmにピークを持つ蛍光を発生するが、Hp
Dがほとんど蓄積されていない正常細胞は蛍光を発生し
ない。この蛍光を検出し、ガン細胞の部位を診断する方
法がPDDである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガン細
胞からの蛍光は非常に弱く、早期ガンにおいては特に微
弱な蛍光しか発しない。そのため、PDDにおける蛍光
画像の撮像には光強度を増強するイメージインテンシフ
ァイア(I.I.)と呼ばれる光増強管が用いられてい
る。ところが、光増強管を用いると波長情報が失われて
しまうため、ガン細胞周辺から得られた光強度の画像か
らは、画像のどの部分がガン細胞からの波長630nm
と690nmにピークを持つ蛍光を示しているのか、そ
れともその他の物質からの他の波長を持つ反射光や蛍光
を示しているのか判別することが難しくなる。このた
め、ガン細胞周辺の画像をカラーで且つ動画で撮像し、
ガン細胞周辺の状態とガン細胞からの蛍光を同時に視認
できる装置の開発の要求が高まっている。
【0005】カラーで画像を得るためにはカラーカメラ
を用いれば良いが、ガン細胞からの蛍光のように微弱な
光の画像を撮像するするためには、通常のカラーカメラ
を用いることはできない。従来の微弱光カラー撮像装置
としては、冷却CCDカラーカメラや天文用3CCDカ
ラーカメラなどがあるが、冷却CCDカラーカメラでは
静止画像しか得ることができず、天文用3CCDカラー
カメラは装置が大きく、且つ高価であるため、汎用の装
置に用いるとその装置が非常に大型で高価になってしま
うといった問題点がある。
【0006】また、従来の技術として、被写体に照明光
を照射したときの画像と被写体に励起光を照射したとき
の画像とを別々に撮像し、スーパーインポーズすること
により、被写体周辺およびガン細胞からの蛍光の画像を
一つの画像とし、この画像を繰り返し撮像し表示するこ
とで動画を得て被写体を観察する手法がある。しかし、
この手法は厳密には同一時点での照明光および励起光を
照射した被写体を撮像していないためため、PDTにお
けるガン細胞の死滅による蛍光の消失などをリアルタイ
ムに観察することが不可能であるといった問題点があ
る。
【0007】そこで本発明では、検出器一つで安価に構
築でき、リアルタイムの動画像を得ることが可能で、特
にガン細胞に蓄積された光感受性物質からの蛍光を鮮明
に撮像できる微弱光カラー撮像装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の微弱光カラー撮像装置は、被写体に励起光を
照射することにより蛍光を発生させる励起手段と、被写
体からの微弱光の赤、緑および青の各波長成分をそれぞ
れ透過させるフィルタ手段と、フィルタ手段を透過した
被写体からの微弱光の赤、緑および青の各波長成分の光
強度を増強する増強手段と、増強された被写体からの光
の赤、緑および青の各波長成分の画像を撮像する撮像手
段と、撮像された赤、緑および青の各波長成分の画像を
それぞれ記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された
赤、緑および青の各波長成分の画像信号を重畳し、カラ
ー画像信号に変換する変換手段と、カラー画像信号をカ
ラー画像として表示するモニタ手段とを備え、フィルタ
手段が被写体からの微弱光の赤の波長成分を緑および青
の波長成分よりも多く透過させることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、被写体からの微弱光の光
強度を増強してリアルタイムに撮像することができる。
また、微弱光の赤、緑および青の波長成分の画像を、例
えば、テレビの垂直同期信号に同期してそれぞれ別々に
撮像し、重畳することによって単一のカラー画像を得る
ことができる。また、被写体からの微弱光の赤、緑およ
び青の各波長成分のうち、赤の波長成分を多く含んだ画
像を撮像するため、赤の波長成分に含まれるガン細胞か
らの蛍光が強調して撮像されたカラー画像を得ることが
できる。
【0010】また、本発明の微弱光カラー撮像装置は、
フィルタ手段が被写体からの微弱光の前記赤の波長成分
を青および緑の波長成分よりも長時間透過させることに
よって、赤の波長成分を青および緑の波長成分よりも多
く透過させることを特徴とする。本発明によれば、上記
発明と同様に、被写体からの微弱光の赤、緑および青の
各波長成分のうち、赤の波長成分を多く含んだ画像を撮
像するため、赤の波長成分に含まれるガン細胞からの蛍
光が強調して撮像されたカラー画像を得ることができ
る。
【0011】また、本発明の微弱光カラー撮像装置は、
フィルタ手段が被写体からの微弱光の赤の波長成分を緑
および青の波長成分より高い透過率で透過させることを
特徴としてもよい。本発明によれば、上記発明と同様
に、被写体からの微弱光の赤、緑および青の各波長成分
のうち、赤の波長成分を多く含んだ画像を撮像するた
め、赤の波長成分に含まれるガン細胞からの蛍光が強調
して撮像されたカラー画像を得ることができる。
【0012】また、本発明の微弱光カラー撮像装置は、
フィルタ手段が更に赤外域の波長成分を透過することを
特徴としてもよい。本発明によれば、被写体からの微弱
光が赤外域の波長成分を含んでいたとしても、それを撮
像することが可能であるため、赤外域の波長情報を含ん
だ画像を得ることができる。特に、ガン細胞に蓄積され
ている光感受性物質が赤外域の波長の蛍光を発するとき
でも、その蛍光を含んだ画像を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。なお、図面の説明におい
て、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0014】図1から図7を参照して本発明にかかる第
一実施形態について説明する。第一実施形態の概略図を
図1に示す。この第一実施形態は本発明の微弱光カラー
撮像装置を内視鏡11に適用した装置となっている。図
1に示すように、第一実施形態の微弱光カラー撮像装置
は、被写体Aに対面した3種類の光源21,22および
23を有する内視鏡11と、内視鏡11により導光され
た被写体Aからの微弱光を赤、緑および青の各波長成分
毎に増強し撮像するカメラボックス3と、撮像された各
波長成分の画像信号を演算して一つの画像を得るRGB
コントロールユニット4と、得られた画像を表示・記録
するモニタ27、VTR28およびパソコン29と、そ
の他付随する装置類とを備えている。
【0015】ところで、第一実施形態において、微弱光
カラー撮像装置でガン細胞である被写体Aを撮像したい
場合、内視鏡11を生体内に挿入した状態で内視鏡11
の先端が被写体Aに対面していなければならない。その
ため、まず内視鏡11をカラーカメラ12に接続し、被
写体Aの位置探索を行う。図1に示すように、内視鏡1
1は白色光源21(Xeランプ)を有しており、白色光
源21からの照明はライトガイド(図示せず)により内
視鏡11先端に導かれ、生体内部を照明する。カラーカ
メラ12は、OES TV SYSTEM13を介してモニタ27に
接続されている。これにより、内視鏡11が対面してい
る生体内部の画像がモニタ27に映し出される。操作者
は内視鏡11を適宜操作し、モニタ27に映し出される
画像によって被写体Aを探索する。被写体Aを発見した
ら、内視鏡11をカメラボックス3の内視鏡11の接続
部位にワンタッチ接続する。これにより、内視鏡11は
被写体Aに対面し、対面している被写体Aからの微弱光
は、内視鏡11の有するイメージガイド(図示せず)に
よりカメラボックス3に導かれる。その後、第一実施形
態における微弱光カラー撮像装置により、被写体Aの観
察を行う。ただし、生体にはあらかじめ光感受性物質で
あるヘマトポルフィリン誘導体(HpD)が注入されて
いるとする。
【0016】次に、内視鏡11の構成について説明す
る。図1に示すように、内視鏡11は、前述した内視鏡
11が具備するライトガイド(図示せず)により照明光
を被写体Aに照射する白色光源21と、光線力学的診断
(PDD)に適用され、励起光を照射することによりH
pD特有の蛍光を発生させる励起光源22(Hg−Xe
ランプ)と、光線力学的治療(PDT)に適用され、治
療光を照射することによりガン細胞を死滅させる治療用
光源23(エキシマダイレーザ)とを有している。これ
らからの光は、内視鏡11に付属されている鉗子口11
aに挿入された、コネクタ付きファイバ11bによって
導光され、被写体Aに照射される。
【0017】図2に、HpDを注入したガン細胞を有す
る生体に、励起光を照射した際の部位別のHpDの蛍光
スペクトルを示す。図示のように、ガン細胞(腫瘍)は
HpDを選択的に蓄積するため、HpD特有の波長63
0nmおよび690nmにピークを持つ蛍光を発生して
いる。これに対し、HpDの蓄積量が少ないガン細胞周
辺では、ガン細胞よりも強度の低いHpDの蛍光を発生
している。正常細胞は、HpDをほとんど蓄積しないた
め、HpDの蛍光をほとんど発していない。この様に、
ガン細胞に選択的に蓄積されるHpDの特性を利用し、
HpD特有の波長の蛍光を検出することによりガンの診
断を行う診断方法がPDDである。本発明の第一実施形
態では、後述するように、励起光源22によって被写体
Aに励起光を照射し、HpDの蛍光を微弱光カラー撮像
装置で撮像し、観測者が蛍光を視認することにより、被
写体A周辺におけるガン細胞の診断、つまりPDDを行
うことが可能である。また、ガン細胞の位置を確認でき
たときは、励起光源22を治療用光源23と交換してガ
ン細胞に治療光を照射することにより、その場でPDT
を行うことも可能である。
【0018】次に、カメラボックス3の構成について説
明する。図1に示すように、被写体Aからの微弱光は、
内視鏡11によってカメラボックス3に導かれる。カメ
ラボックス3は、励起光源22を使用している際に被写
体Aから反射・散乱された励起光成分を除去する励起光
カットフィルタ31と、被写体Aからの微弱光を集光す
る結合レンズ32と、集光された被写体Aからの微弱光
の赤、緑および青の各成分を別々に透過させるRGBフ
ィルタ33と、RGBフィルタ33を回転させる回転モ
ータ34と、RGBフィルタ33を透過した光を増強す
る光増強管35と、光増強管35によって増強された光
をリレーレンズ36を介して撮像するCCDカメラ37
とを有している。
【0019】励起光カットフィルタ31はフィルタコン
トローラ24に接続されており、励起光源22を使用し
ている際には励起光カットフィルタ31を内視鏡11と
結合レンズ32の間に挿入して被写体Aからの微弱光に
含まれる励起光成分を除去し、励起光源22を使用して
いないときは励起光カットフィルタ31を移動して内視
鏡11によって導光された被写体Aからの微弱光が直接
結合レンズ32に導かれるように制御されている。ま
た、回転モータ34はRGBフィルタコントローラ25
に結合されており、後述するように同期信号と同期して
RGBフィルタ33が回転するように制御されている。
また、光増強管35は光増強管電源26に接続されてお
り、後述するように同期信号に同期して光増強管電源2
6がON・OFFすることにより、光増強管35のゲー
ト機能を動作させるように制御している。
【0020】図3を参照して、第一実施形態に使用され
るRGBフィルタ33の波長透過特性について説明す
る。RGBフィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の
3原色の波長の光をそれぞれ透過するフィルタで構成さ
れている。図3は、RGBフィルタの入射光の波長に対
する透過率の関係を示した図であり、赤、緑および青の
それぞれ3つのフィルタの波長透過特性を示している。
実線は、通常のCCDカメラに用いる際のRGBフィル
タの波長透過特性を示している。波長が赤、緑および青
と短くなるに連れて透過度が高くなっていることがわか
る。これは、人間の視感度に合わせた画像を得るために
設定された波長透過特性で、得られる画像の色が実際に
人間の目で見る画像の色と一致するように設定されてい
る。一点破線は、第一実施形態で使用する長波長の赤の
成分の透過率を高めたRGBフィルタ33の波長透過特
性を示している。実線で示された通常のRGBフィルタ
に対し、波長が青、緑および赤と長くなるに連れて透過
率が高くなっていることがわかる。そのため、得られる
画像は長波長側、特に赤色の成分が強いものとなる。ま
た、長波長側に点線で示されている特性は、一点破線で
示されたRGBフィルタ33において、赤外域の波長の
光も透過させるようにしたRGBフィルタ33の波長透
過特性を示している。赤外域の波長の光も透過するよう
にすることで、CCDカメラ37で撮像された画像に赤
外域の光の情報が含まれるようになる。
【0021】図4を参照して、RGBフィルタ33の構
成について説明する。図4(a)は、RGBフィルタ3
3である円盤を4分割にして用いる実施例を示してい
る。分割されたそれぞれの領域は、図3において点線で
示した波長透過特性を持つ赤外域までの赤の波長成分を
透過するExtended Red(Ext. R)領域33aと、図3に
おいて一点破線で示した波長透過特性を持つ赤の波長成
分を透過するR領域33bと、緑の波長成分を透過する
G領域33cと、青の波長成分を透過するB領域33d
とで構成されている。このRGBフィルタ33を等速度
で回転させ、ある一定の位置で光を透過させると、光は
それぞれの領域の波長透過特性に応じた波長成分のみに
時系列的に分光される。なお、図4(a)のRGBフィ
ルタ33では、Ext. R領域33aおよびR領域33bが
RGBフィルタ33の半分の領域を占めているため、緑
および青の波長成分よりも長時間赤の波長成分を透過さ
せることになる。さらに、RGBフィルタ33は、図3
に示した長波長側の波長成分を高い透過率で透過させる
ため、通常のRGBフィルタよりも長波長側の波長成
分、特に赤の波長成分の光を多く透過させる。
【0022】図4(b)は、RGBフィルタ33である
円盤を3分割にして用いる実施例を示している。分割さ
れたそれぞれの領域は、図3において点線で示した波高
透過特性を持つ赤外域までの赤の波長成分を透過するEx
t. R領域33aと、図3において一点破線で示した波長
透過特性を持つ緑の波長成分を透過するG領域33c
と、青の波長成分を透過するB領域33dとで構成され
ている。図4(b)のRGBフィルタ33も図4(a)
と同様に用いられ、RGBフィルタ33を透過する光を
それぞれの領域の波長透過特性に応じた波長成分のみに
時系列的に分光することができる。また、RGBフィル
タ33は、図3に示した長波長側の波長成分を高い透過
率で透過させるため、通常のRGBフィルタよりも長波
長側の波長成分、特に赤の波長成分の光を多く透過させ
る。なお、図4(a)および(b)に三角形で示された
印は、後述するようにRGBフィルタ33を回転モータ
34によって同期信号に同期して回転させるときの頭出
しの位置を示したものである。
【0023】図5を参照して、第一実施形態で使用され
る光増強管35の波長増強特性について説明する。第一
実施形態で用いる光増強管35は、赤外域の長波長の光
まで感度を広げたもので、図示のように、波長100n
mから900nmの光に対して十分なゲインを有してい
る。そのため、RGBフィルタ33を透過した赤外から
青までの各波長成分の光を増強することが可能である。
【0024】次に、RGBコントロールユニット4の構
成について説明する。図1に示すように、CCDカメラ
37によって撮像された各波長成分の画像信号は、RG
Bコントロールユニット4に送られる。RGBコントロ
ールユニット4は、通信制御装置(CCU)41と、C
CDカメラ37からの画像信号を記憶するRGBフレー
ムメモリ42と、画像信号の雑音を除去して画質を改善
する画質改善装置43と、画質改善装置43によって画
質を改善された画像信号を、後述するようにそれぞれ画
像を取り込む媒体に応じた画像信号に走査変換する走査
変換器44とを有している。
【0025】CCU41は、第一実施形態における微弱
光カラー撮像装置を60Hzのテレビの垂直同期信号
(VD)に同期させて作動させるための制御装置であ
る。CCU41は、RGBフィルターコントローラ25
に頭出し信号を送り、図4に三角形で印されたRGBフ
ィルタ33の頭出し位置が、頭出し信号に同期して回転
するように制御している。また、光増強管電源26に光
増強管ゲート信号を送り、光増強管電源26をON・O
FFさせることにより光増強管35のゲート機能を動作
させ、RGBフィルタ33の回転に応じて図4に示した
Ext. R領域33a、R領域33b、G領域33cおよび
B領域33dを透過する有効な光成分のみを増強するよ
うに制御している。つまり、図4における分割された領
域と領域の境界部分においては、両方の領域を透過した
光の成分が混在している可能性があるため、領域と領域
の境界部分を透過した光は無効な成分として光増強管3
5のゲート機能により排除し、各フィルタ中央部分を透
過した光のみを有効成分とし、光増強管35によって増
強している。
【0026】CCU41は、さらに、RGBコントロー
ルユニット4におけるRGBフレームメモリ42および
走査変換器44を制御している。RGBフレームメモリ
42は、CCDカメラ37が時系列的に撮像した赤外を
含む赤、赤、緑および青の波長成分の各画像信号をCC
U41から送られてくるCCD電荷読み出し信号に同期
してそれぞれ読み出すように制御されており、読み出し
た各画像信号はそれぞれ対応したビデオフレームメモリ
(VFM)に記憶される。走査変換器44は、RGBフ
レームメモリ42に記憶されいる赤外を含む赤、赤、緑
および青の波長の各画像信号を画質改善装置43を介し
て読み出し、1画面のカラー画像として演算する。そし
て、CCU41からの(Ext. R+R+G+B)読み出し
信号に同期して、それぞれ画像を取り込む媒体に応じた
画像信号に走査変換する。図1に示すように、第一実施
形態において、画像を取り込む媒体はモニタ27、VT
R28およびパソコン29である。モニタ27が取り込
む画像信号はNTSC方式に、VTR28が取り込む画
像信号はY/C信号に、パソコンが取り込む画像信号は
RGB信号にと画像信号がそれぞれ走査変換される。こ
こで、パソコン29は変換されたRGB信号をインター
フェース回路(I/F)29aを介して取り込んでい
る。
【0027】次に、図1および図6を参照して、第一実
施形態における微弱光カラー撮像装置の作用について説
明する。
【0028】図6は、60HzのVD信号に同期して、
赤外を含む赤、赤、緑および青の各波長成分の画像が取
り込まれ、各画像が演算されて1つのカラー画像を得る
までの動作を各信号毎に図中(A)〜(O)で示したタ
イミングチャートである。被写体Aは、白色光源21の
みで照明され、励起光源22および治療用光源23は消
灯しているとする。被写体Aからの微弱光は、内視鏡1
1によってカメラボックス3に導光され、結合レンズ3
2によって集光される(このとき、励起光カットフィル
タ31はフィルタコントローラ24に制御されることに
よって、内視鏡11と結合レンズ32の間から移動して
いる)。集光された微弱光はRGBフィルタ33に入射
し、透過される。ここで、RGBフィルタ33は、図4
(a)に示す4分割されたフィルタを使用するとする。
【0029】図6の時点t1において、(A)に示す頭
出し信号が立ち上がり、これと同期して図4に三角形で
示された頭出し位置からRGBフィルタ33が回転す
る。時点t1からt2の期間において、(C)に示すよう
に回転しているRGBフィルタ33のExt. R領域33a
を微弱光が透過する。透過した微弱光の赤外を含む赤の
波長成分は、光増強管35に入射するが、(D)に示す
ように光増強管35のゲート機能により、Ext. R領域3
3aを透過する有効成分のみが光増強管35によって増
強される。光増強管35によって増強された赤外を含む
赤の波長成分の光は、CCDカメラ37によって撮像さ
れ、画像信号に対応する電荷が蓄積される。
【0030】時点t2において、(E)に示すようにC
CD電荷読み出し信号が立ち上がり、これによってCC
Dカメラ37に蓄積されていた赤外を含む赤の波長成分
の画像信号に対応する電荷が、RGBコントロールユニ
ット3のRGBフレームメモリ42に出力される。時点
2からt3の期間において、(C)に示すように回転し
ているRGBフィルタ33のR領域33bを微弱光が透
過する。透過した微弱光のR波長成分は、光増強管35
に入射するが、(D)に示すように光増強管35のゲー
ト機能により、R領域33bを透過する有効成分のみが
光増強管35によって増強される。光増強管35によっ
て増強された赤の波長成分の光は、CCDカメラ37に
よって撮像され、画像信号に対応する電荷が蓄積され
る。RGBフレームメモリ42に出力された赤外を含む
赤の波長成分の画像信号は、(F)に示すようにRGB
フレームメモリ42のExt. RVFMに書き込まれる。Ex
t. RVFMに書き込まれた赤外を含む赤の波長成分の画
像信号は、画像改善装置43によって光増強管35によ
る光の増強で発生する特有の雑音成分を除去される。そ
して、(M)に示すように走査変換器44の演算部(図
示せず)に入力される。
【0031】時点t3において、(G)に示すようにC
CD電荷読み出し信号が立ち上がり、これによってCC
Dカメラ37に蓄積されていた赤の波長成分の画像信号
に対応する電荷が、RGBコントロールユニット3のR
GBフレームメモリ42に出力される。時点t3からt4
の期間において、(C)に示すように回転しているRG
Bフィルタ33のG領域33cを微弱光が透過する。透
過した微弱光の緑の波長成分は、光増強管35に入射す
るが、(D)に示すように光増強管35のゲート機能に
より、G領域33cを透過する有効成分のみが光増強管
35によって増強される。光増強管35によって増強さ
れた緑の波長成分の光は、CCDカメラ37によって撮
像され、画像信号に対応する電荷が蓄積される。RGB
フレームメモリ42に出力された赤の波長成分の画像信
号は、(H)に示すようにRGBフレームメモリ42の
RedVFMに書き込まれる。RedVFMに書き込ま
れた赤の波長成分の画像信号は、画像改善装置43によ
って光増強管35による光の増強で発生する特有の雑音
成分を除去される。そして、(M)に示すように走査変
換器44の演算部に入力され、先に入力されていた赤外
を含む赤の波長成分の画像信号と重畳される。
【0032】時点t4において、(I)に示すようにC
CD電荷読み出し信号が立ち上がり、これによってCC
Dカメラ37に蓄積されていた緑の波長成分の画像信号
に対応する電荷が、RGBコントロールユニット3のR
GBフレームメモリ42に出力される。時点t4からt5
の期間において、(C)に示すように回転しているRG
Bフィルタ33のB領域33dを微弱光が透過する。透
過した微弱光の青の波長成分は、光増強管35に入射す
るが、(D)に示すように光増強管35のゲート機能に
より、B領域33dを透過する有効成分のみが光増強管
35によって増強される。光増強管35によって増強さ
れた青の波長成分の光は、CCDカメラ37によって撮
像され、画像信号に対応する電荷が蓄積される。RGB
フレームメモリ42に出力された緑の波長成分の画像信
号は、(J)に示すようにRGBフレームメモリ42の
GreenVFMに書き込まれる。GreenVFMに
書き込まれた緑の波長成分の画像信号は、画像改善装置
43によって光増強管35による光の増強で発生する特
有の雑音成分を除去される。そして、(M)に示すよう
に走査変換器44の演算部に入力され、先に入力されて
いた赤外を含む赤および赤の波長成分の画像信号と重畳
される。
【0033】この時点で、RGBフィルタ33は1回転
し、すべての波長成分の画像がCCDカメラ37によっ
て撮像される。そして、後述するように撮像されたすべ
ての画像信号を読み出すことによって1つのカラー画像
を得ることができる。このように、(B)に示すビデオ
信号VDの4クロックで1つのカラー画像が作成される
ため、15Hzで変化するカラー画像が得られる。ま
た、これ以降、図6に示す(A)から(D)の動作は、
時点t1からの繰り返しになり、これに応じてCCD電
荷の読み出し等の動作も繰り返しになるため説明を省略
する。
【0034】時点t5において、(K)に示すようにC
CD電荷読み出し信号が立ち上がり、これによってCC
Dカメラ37に蓄積されていた青の波長成分の画像信号
に対応する電荷が、RGBコントロールユニット3のR
GBフレームメモリ42に出力される。時点t5からt6
の期間において、RGBフレームメモリ42に出力され
た青の波長成分の画像信号は、(L)に示すようにRG
Bフレームメモリ42のBlueVFMに書き込まれ
る。BlueVFMに書き込まれた青の波長成分の画像
信号は、画像改善装置43によって光増強管35による
光の増強で発生する特有の雑音成分を除去される。そし
て、(M)に示すように走査変換器44の演算部に入力
され、先に入力されていた赤外を含む赤、赤および緑の
波長成分の画像信号と重畳される。ここで、走査変換器
44の演算部には赤、赤、緑および青の波長成分の画像
信号が重畳された(Ext. R+R+G+B)画像信号が記
憶されている。
【0035】時点t6において、(N)に示すように(E
xt. R+R+G+B)読み出し信号が立ち上がり、走査
変換器44の演算部に記憶されている(Ext. R+R+G
+B)画像信号が読み出される。このとき、走査変換器
44は、接続されている画像を取り込む媒体に応じて、
(Ext. R+R+G+B)画像信号を走査変換する。例え
ば、モニタ27が取り込む画像信号はNTSC方式に変
換される。このとき、走査変換器44は、NTSC方式
の画像信号に対応するように(Ext. R+R+G+B)画
像信号を、図6の(O)に示されるOddあるいはEv
enのインターレース走査するため画像信号に変換す
る。図1に示すように、第一実施形態において、画像を
取り込む媒体にはモニタ27以外に、VTR28および
パソコン29がある。走査変換器44は、(Ext. R+R
+G+B)画像信号をモニタ27が取り込む画像信号は
NTSC方式に、VTR28が取り込む画像信号はY/
C信号に、パソコンが取り込む画像信号はRGB信号に
とそれぞれ走査変換する。ここで、パソコン29は変換
されたRGB信号をインターフェース回路(I/F)2
9aを介して取り込んでいる。
【0036】取り込まれた画像は、モニタ27などによ
って表示され、観測者が被写体Aのカラー画像を観測す
ることができる。ただし、第一実施形態の微弱光カラー
撮像装置は、人間が目で見る画像のよりも高い割合で赤
(および赤外)の波長成分を撮像しているため、得られ
る画像は赤色の強度が強い画像となる。
【0037】ところで、第一実施形態において、励起光
源22をガン細胞である被写体Aに照射した場合、被写
体Aからは波長630nmと690nmにピークを持つ
HpDの蛍光が発生する。このとき、被写体Aを第一実
施形態の微弱光カラー撮像装置で撮像する場合について
説明する。ただし、白色光源21も励起光源22と共に
被写体Aに照射し、被写体Aの周辺の様子と蛍光発光の
様子とを同時に観察する。
【0038】励起光源22を用いた場合の第一実施形態
の作用について説明する。内視鏡11によってカメラボ
ックス3に導かれた被写体Aからの微弱光は、励起光カ
ットフィルタ31によって微弱光に含まれる励起光成分
がカットされる。そして、励起光成分がカットされた微
弱光は、結合レンズ32によってRGBフィルタ33に
入射・透過される。この後の作用は、前述した第一実施
形態の作用と同様なので説明を省略する。
【0039】第一実施形態の微弱光カラー撮像装置で撮
像された被写体Aからの波長630nmおよび690n
mの蛍光は、赤外を含む赤および赤の波長成分に含まれ
るため、強調して撮像される。このため、観測者は、撮
像された画像が表示されるモニタ27において、被写体
A周辺の様子と共にHpDの蛍光が視認できるようにな
り、PDDを容易に行うことが可能になる。また、PD
Dによりガン細胞の部位が確定したら、励起光源22を
治療用光源23に交換することにより、その場でPDT
を行うことが可能になる。
【0040】次に、図7を参照して、RGBフィルタ3
3に図4(b)のフィルタを用いた場合の第一実施形態
の作用について説明する。図7は、60HzのVD信号
に同期して、赤外を含む赤、緑および青の各波長成分の
画像が取り込まれ、各画像が演算されて1つのカラー画
像を得るまでの動作を示すタイミングチャートであり、
各信号毎に(A)〜(M)で示す。(A)から(M)の
動作は、前述した第一実施形態の作用とほぼ同じである
ので詳細な説明は省略するが、図6と異なる点は、RG
Bフィルタ33が3分割されているため、図7に示す
(B)のVD信号3クロック分で赤外を含む赤、緑およ
び青の各波長成分の画像を取り込むことができ、3クロ
ックで1つのカラー画像を得られる点である。つまり、
図4(b)のRGBフィルタ33を用いた場合、20H
zで変化するカラー画像が得られる。前述したように、
図4(a)のRGBフィルタで33では、15Hzのカ
ラー画像が得られるため、画質の点では図4(b)のR
GBフィルタ33を用いた場合の方が良いことがわか
る。しかし、図4(a)のRGBフィルタ33を用いた
場合の方が、赤外を含む赤および赤の波長成分を長時間
撮像するため、赤の波長成分をより多く含んだカラー画
像を得ることができる。
【0041】以上のように第一実施形態の微弱光カラー
撮像装置は、被写体AからのHpDの蛍光成分を含む微
弱光をカラー且つ動画で撮像することが可能であり、被
写体Aに含まれたHpDの蛍光が強調して表示された画
像により、被写体A周辺の様子と共にHpDの蛍光を視
認できるカラー画像を得ることができる。
【0042】次に、図8を参照して、本発明の第二実施
形態について説明する。
【0043】図8は、第二実施形態の概略図を示す図で
ある。第二実施形態は、微弱光カラー撮像装置をレンズ
マウントしてマクロ撮像に適用した実施形態であり、例
えば手術などにおいて被写体Aが眼下にさらされてお
り、被写体Aを直接撮像できる場合に適用される実施形
態である。ただし、第一実施形態と同様に、生体にはあ
らかじめHpDが注入されているとする。図8に示すよ
うに、第二実施形態の微弱光カラー撮像装置は、2種類
の光源21および22と、被写体Aを所定の倍率で拡大
するズームレンズ15と、被写体Aからの微弱光を赤、
緑および青の各波長成分毎に増強し撮像するカメラボッ
クス3と、撮像された各波長成分の画像信号を演算して
一つの画像を得るRGBコントロールユニット4と、得
られた画像を表示・記録するモニタ27、VTR28お
よびパソコン29と、その他付随する装置類とを備えて
いる。
【0044】更に詳細に説明すると、第二実施形態の微
弱光カラー撮像装置は、ガン細胞である被写体Aに照明
光を照射する白色光源21と、励起光を照射し被写体A
に蓄積されているHpDを励起させ蛍光を発生させる励
起光源22を有している。第一実施形態と異なり、被写
体Aが眼下にさらされているため、白色光源21からの
照明光をライトガイドなどを介さずに直接被写体Aに照
射することができる。また、励起光源22はファイバ導
光され、被写体Aに励起光が照射されるようになってい
る。
【0045】また、第二実施形態の微弱光カラー撮像装
置は、被写体Aから反射散乱されたHpDを励起する励
起光をカットする励起光カットフィルタ14と、被写体
Aからの微弱光を所定の倍率に拡大するズームレンズ1
5と、励起光カットフィルタ14を回転させることによ
り使用する励起光の波長に対応する励起光カットフィル
タにフィルタを交換したり、励起光を照射していない場
合に被写体Aからの微弱光をフィルタを介さずにズーム
レンズ15に入射させるように制御するフィルタ交換器
16と、ズームレンズ15の拡大倍率を制御するズーム
コントローラ17とを有している。励起光カットフィル
タ14は、第一実施形態では図1に示すようにカメラボ
ックス3が具備していたが、第二実施形態ではカメラボ
ックス3の内部ではなく外部に備えられている。
【0046】更に、第二実施形態の微弱光カラー撮像装
置は、被写体Aからの微弱光を撮像するカメラボックス
3と、カメラボックス3で撮像された微弱光の赤外を含
む赤、赤、緑および青の各波長成分の画像信号を記憶
し、画像を取り込む媒体に応じた画像信号に変換するR
GBコントロールユニット4を備えている。カメラボッ
クス3およびRGBコントロールユニット4内部の構成
は、図1に示す微弱光カラー撮像装置の第一実施形態と
同様である。ただし、前述したように、カメラボックス
3内に具備されていた励起光カットフィルタ31は、第
二実施形態ではカメラボックス3内部ではなく被写体A
とカメラボックス3との間に配置されている。
【0047】更に、第一実施形態と同様に、RGBコン
トロールユニット4内部に具備されているCCU41か
ら送られてくる頭出し信号に同期して、カメラボックス
3内部のRGBフィルタ33の回転を制御するRGBフ
ィルタコントローラ25と、CCU41から送られてく
る信号に同期して、カメラボックス3内部の光増強管3
5のゲート機能を制御する光増強管電源26とを備えて
いる。また、撮像した画像信号を取り込む媒体として、
モニタ27、VTR28およびパソコン29が備えられ
ている。ここで、パソコン29はRGBコントロールユ
ニット4で走査変換されたRGB信号をインターフェー
ス回路29aを介して取り込み、画像を表示している。
【0048】次に、図8を参照して、第二実施形態の微
弱光カラー撮像装置の作用について説明する。まず、被
写体Aに白色光源21および励起光源22を照射する。
被写体AからのHpDの蛍光を含む微弱光は、励起光カ
ットフィルタ14を介してズームレンズ15に入射す
る。ズームレンズ15は所定の倍率で微弱光による被写
体Aの画像を拡大し、カメラボックス3に入射させる。
カメラボックス3以降の作用は第一実施形態と同様であ
るので省略する。
【0049】以上のように第二実施形態では、本発明に
かかる微弱光カラー撮像装置をレンズマウントし、眼下
にさらされている被写体Aのマクロ撮像に応用すること
が可能である。そして、被写体AからのHpDの蛍光成
分を含む微弱光をカラー且つ動画で撮像することが可能
であり、被写体Aに含まれたHpDの蛍光を強調して表
示された画像により、被写体A周辺の様子と共にHpD
の蛍光を視認できるカラー画像を得ることができる。
【0050】なお、本発明は第一および第二実施形態に
限られるものではない。例えば、RGBフィルタ33を
透過した微弱光の有効成分のみをCCDカメラ37で撮
像したい場合、第一実施形態および第二実施形態では光
増強管35のゲート機能を利用したが、CCDカメラ3
7のシャッタ機能を利用して増強された微弱光の有効成
分のみを撮像することも可能である。また、VTR28
は走査変換器44に接続されていたが、モニタ27に接
続することによりモニタ27に表示された画像を取り込
む(録画する)ようにしてもよい。また、第一および第
二実施形態は、赤外域の波長成分の画像も撮像すること
ができるため、励起光の照射により赤外域の波長の蛍光
を発生するHpD以外の光感受性物質にも対応してPD
Dを行うことが可能である。また、本発明の微弱光カラ
ー撮像装置を第二実施形態と同様にレンズマウントし、
顕微鏡に適用してミクロ撮像を行う応用例なども考えら
れる。
【0051】更に、本発明の第一および第二実施形態に
おいて、被写体に蓄積された光感受性物質からの蛍光の
光強度程度の範囲で、白色光源21の出力を可変とする
出力可変手段を設けてもよい。図9は、出力可変手段を
有した白色光源21の構造を示す。図9(a)に示すよ
うに、白色光源21は光源であるXeランプ21aと、
Xeランプ21aを集光する集光レンズ21bと、集光
された光を遮蔽する遮蔽板21cとを具備している。図
9(b)に示すように、遮蔽板21cは縦方向に二等辺
三角形の穴部を有しており、光源21aからの光が遮蔽
板21cに入射すると、穴部に入射した光はそのまま通
過し、それ以外の光は遮蔽板21cにより遮蔽される。
そのため、遮蔽板を上下に移動させると、二等辺三角形
の穴部の幅に応じて遮蔽板21cを通過できる光量が変
化する。この図9に示す出力可変手段で白色光源21か
らの照明光の光強度を適宜調節することによって、光感
受性物質からの蛍光が照明光に埋もれることなく撮像す
ることが可能となるため、得られた画像による蛍光の視
認がより容易に行うことができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の微
弱光カラー撮像装置によれば、被写体からの微弱光がR
GBフィルタを透過し、光増強管で増強されることによ
ってカラーで且つ動画である被写体Aの画像を撮像する
ことが可能である。
【0053】また、RGBフィルタの長波長側、特に赤
(および赤外)の波長成分の透過率を高めたフィルタ用
いたり、赤(および赤外)の波長成分の光を透過するフ
ィルタの面積を緑および青の波長成分の光を透過するフ
ィルタよりも大きくし、長時間赤(および赤外)の波長
成分の光を透過させることによって、赤の波長成分を多
く含んだ被写体の画像を得ることができる。これによ
り、被写体に含まれたHpDの蛍光が強調して撮像され
るため、撮像した画像により視認でPDDを行うことが
可能となる。
【0054】また、赤外域の波長成分の画像も撮像する
ことができるため、HpD以外の光感受性物質で、励起
光の照射により赤外域の波長の蛍光を発生する光感受性
物質にも対応してPDDを行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる微弱光カラー撮
像装置の概略図を示した図である。
【図2】HpDを注入したガン細胞を有する生体の各部
位におけるHpDの蛍光強度を示す図である。
【図3】RGBフィルタの波長透過特性を示す図であ
る。
【図4】(a)第一実施形態を構成するRGBフィルタ
の4分割にされたフィルタ構成を示す図である。
(b))第一実施形態を構成するRGBフィルタの3分
割にされたフィルタ構成を示す図である。
【図5】第一実施形態を構成する光増強管の波長に対す
る増強特性を示す図である。
【図6】図4(a)のRGBフィルタを使用した場合
の、第一実施形態の作用のタイミングチャートを示す図
である。
【図7】図4(b)のRGBフィルタを使用した場合
の、第一実施形態の作用のタイミングチャートを示す図
である。
【図8】本発明の第二実施形態にかかる微弱光カラー撮
像装置の概略図を示す図である。
【図9】出力可変な白色光源の構造を示す図である。
【符号の説明】
3…カメラボックス、4…RGBコントロールユニッ
ト、21…白色光源、22…励起光源,23…治療用光
源、24…フィルタコントローラ、25…RGBフィル
タコントローラ、26…光増強管電源、27…モニタ、
28…VTR、29…パソコン、31…励起光カットフ
ィルタ、32…結合レンズ、33…RGBフィルタ、3
4…回転モータ、35…光増強管、36…リレーレン
ズ、37…CCDカメラ、41…CCU、42…RGB
フレームメモリ、43…画質改善装置、44…走査変換
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C061 AA00 BB02 CC06 DD00 FF02 LL03 MM03 PP12 QQ04 RR02 RR04 RR14 RR18 RR20 RR26 SS07 WW17 5C054 AA01 AA05 CC02 EA01 EA05 EA07 EE04 FA01 FB05 FC08 GA01 GB02 HA12 5C065 AA04 BB41 DD02 DD26 EE06 EE12 FF07 GG30 GG44 GG49 HH01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの微弱光をカラーで撮像する
    微弱光カラー撮像装置であって、 前記被写体に励起光を照射することにより蛍光を発生さ
    せる励起手段と、 前記被写体からの前記蛍光を含む微弱光の赤、緑および
    青の各波長成分をそれぞれ透過させるフィルタ手段と、 前記フィルタ手段を透過した前記被写体からの微弱光の
    前記赤、緑および青の各波長成分の光強度を増強する増
    強手段と、 増強された前記被写体からの光の前記赤、緑および青の
    各波長成分の画像を撮像する撮像手段と、 撮像された前記赤、緑および青の各波長成分の画像信号
    をそれぞれ記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前記赤、緑および青の各波長
    成分の画像信号を重畳し、カラー画像信号に変換する変
    換手段と、 前記カラー画像信号をカラー画像として表示するモニタ
    手段とを備え、前記フィルタ手段が前記被写体からの微
    弱光の前記赤の波長成分を前記緑および青の波長成分よ
    りも多く透過させることを特徴とする微弱光カラー撮像
    装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ手段が前記被写体からの微
    弱光の前記赤の波長成分を前記青および緑の波長成分よ
    りも長時間透過させることによって、前記赤の波長成分
    を前記青および緑の波長成分よりも多く透過させること
    を特徴とする請求項1記載の微弱光カラー撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタ手段が前記被写体からの微
    弱光の前記赤の波長成分を前記緑および青の波長成分よ
    り高い透過率で透過させることによって、前記赤の波長
    成分を前記青および緑の波長成分よりも多く透過させる
    ことを特徴とする請求項1記載の微弱光カラー撮像装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ手段が更に赤外域の波長成
    分を透過することを特徴とする請求項1、請求項2また
    は請求項3記載の微弱光カラー撮像装置。
JP24764999A 1999-09-01 1999-09-01 微弱光カラー撮像装置 Pending JP2001078205A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24764999A JP2001078205A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 微弱光カラー撮像装置
AU68672/00A AU6867200A (en) 1999-09-01 2000-08-31 Feeble light color imaging device
CA002383696A CA2383696C (en) 1999-09-01 2000-08-31 Weak light color imaging device
PCT/JP2000/005929 WO2001017272A1 (fr) 1999-09-01 2000-08-31 Dispositif d'imagerie en couleur a faible lumiere
EP00956852A EP1227686B1 (en) 1999-09-01 2000-08-31 Feeble light color imaging device
DE60020986T DE60020986T2 (de) 1999-09-01 2000-08-31 Farbbildaufnahmegerät für schwaches licht
US10/085,617 US20020196337A1 (en) 1999-09-01 2002-03-01 Weak light color imaging device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24764999A JP2001078205A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 微弱光カラー撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001078205A true JP2001078205A (ja) 2001-03-23

Family

ID=17166639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24764999A Pending JP2001078205A (ja) 1999-09-01 1999-09-01 微弱光カラー撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001078205A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005048826A1 (ja) * 2003-11-20 2005-06-02 Hamamatsu Photonics K.K. リンパ節検出装置
JP2006130183A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Pentax Corp 内視鏡システム
JP2010068924A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Fujinon Corp 画像取得方法および画像取得装置
WO2011007461A1 (ja) 2009-07-16 2011-01-20 株式会社山野光学 開口絞り
US8046055B2 (en) 2004-06-30 2011-10-25 Hamamatsu Photonics K.K. Lymph node detector
WO2012098806A1 (ja) 2011-01-20 2012-07-26 株式会社山野光学 照明用開口絞り
JP2016064150A (ja) * 2008-03-18 2016-04-28 ノバダック テクノロジーズ インコーポレイテッド 組み合わされたフルカラー反射および近赤外線画像化のための画像化システム
US9814378B2 (en) 2011-03-08 2017-11-14 Novadaq Technologies Inc. Full spectrum LED illuminator having a mechanical enclosure and heatsink
US10694151B2 (en) 2006-12-22 2020-06-23 Novadaq Technologies ULC Imaging system with a single color image sensor for simultaneous fluorescence and color video endoscopy
US10869645B2 (en) 2016-06-14 2020-12-22 Stryker European Operations Limited Methods and systems for adaptive imaging for low light signal enhancement in medical visualization
USD916294S1 (en) 2016-04-28 2021-04-13 Stryker European Operations Limited Illumination and imaging device
US10980420B2 (en) 2016-01-26 2021-04-20 Stryker European Operations Limited Configurable platform
US10992848B2 (en) 2017-02-10 2021-04-27 Novadaq Technologies ULC Open-field handheld fluorescence imaging systems and methods
US11930278B2 (en) 2015-11-13 2024-03-12 Stryker Corporation Systems and methods for illumination and imaging of a target

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005048826A1 (ja) * 2003-11-20 2005-06-02 Hamamatsu Photonics K.K. リンパ節検出装置
JPWO2005048826A1 (ja) * 2003-11-20 2007-11-29 浜松ホトニクス株式会社 リンパ節検出装置
JP4745059B2 (ja) * 2003-11-20 2011-08-10 浜松ホトニクス株式会社 リンパ節検出装置
US8190231B2 (en) 2003-11-20 2012-05-29 Hamamatsu Photonics K.K. Lymph node detecting apparatus
US8046055B2 (en) 2004-06-30 2011-10-25 Hamamatsu Photonics K.K. Lymph node detector
JP2006130183A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Pentax Corp 内視鏡システム
JP4648683B2 (ja) * 2004-11-09 2011-03-09 Hoya株式会社 内視鏡システム
US11770503B2 (en) 2006-12-22 2023-09-26 Stryker European Operations Limited Imaging systems and methods for displaying fluorescence and visible images
US11025867B2 (en) 2006-12-22 2021-06-01 Stryker European Operations Limited Imaging systems and methods for displaying fluorescence and visible images
US10694152B2 (en) 2006-12-22 2020-06-23 Novadaq Technologies ULC Imaging systems and methods for displaying fluorescence and visible images
US10694151B2 (en) 2006-12-22 2020-06-23 Novadaq Technologies ULC Imaging system with a single color image sensor for simultaneous fluorescence and color video endoscopy
JP2016064150A (ja) * 2008-03-18 2016-04-28 ノバダック テクノロジーズ インコーポレイテッド 組み合わされたフルカラー反射および近赤外線画像化のための画像化システム
US10779734B2 (en) 2008-03-18 2020-09-22 Stryker European Operations Limited Imaging system for combine full-color reflectance and near-infrared imaging
JP2010068924A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Fujinon Corp 画像取得方法および画像取得装置
US8711461B2 (en) 2009-07-16 2014-04-29 Yamano Optical Co., Ltd. Aperture stop
WO2011007461A1 (ja) 2009-07-16 2011-01-20 株式会社山野光学 開口絞り
WO2012098806A1 (ja) 2011-01-20 2012-07-26 株式会社山野光学 照明用開口絞り
US9175831B2 (en) 2011-01-20 2015-11-03 Yamano Optical Co., Ltd. Illumination aperture diaphragm
US9814378B2 (en) 2011-03-08 2017-11-14 Novadaq Technologies Inc. Full spectrum LED illuminator having a mechanical enclosure and heatsink
US11930278B2 (en) 2015-11-13 2024-03-12 Stryker Corporation Systems and methods for illumination and imaging of a target
US10980420B2 (en) 2016-01-26 2021-04-20 Stryker European Operations Limited Configurable platform
US11298024B2 (en) 2016-01-26 2022-04-12 Stryker European Operations Limited Configurable platform
USD916294S1 (en) 2016-04-28 2021-04-13 Stryker European Operations Limited Illumination and imaging device
US10869645B2 (en) 2016-06-14 2020-12-22 Stryker European Operations Limited Methods and systems for adaptive imaging for low light signal enhancement in medical visualization
US11756674B2 (en) 2016-06-14 2023-09-12 Stryker European Operations Limited Methods and systems for adaptive imaging for low light signal enhancement in medical visualization
US10992848B2 (en) 2017-02-10 2021-04-27 Novadaq Technologies ULC Open-field handheld fluorescence imaging systems and methods
US11140305B2 (en) 2017-02-10 2021-10-05 Stryker European Operations Limited Open-field handheld fluorescence imaging systems and methods

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3713347B2 (ja) 蛍光内視鏡装置
JP4855586B2 (ja) 内視鏡装置
KR100853655B1 (ko) 피부 질환의 광학 진단 및 치료를 위한 장치, 광원 시스템 및 장치의 이용방법
DE60021679T2 (de) Endoskop
JP3283128B2 (ja) 蛍光観察内視鏡装置
JP2003215469A (ja) 内視鏡装置
JP2001029313A (ja) 内視鏡装置
JP3467131B2 (ja) 蛍光診断用電子内視鏡装置
JPH07155292A (ja) 蛍光観察装置
JP2005198794A (ja) 内視鏡装置
JP2001078205A (ja) 微弱光カラー撮像装置
JP2005006974A (ja) 内視鏡装置及び信号処理装置
JPH06125911A (ja) 内視鏡装置
JP3525235B2 (ja) 光診断装置
JP4297887B2 (ja) 蛍光内視鏡装置
EP1227686B1 (en) Feeble light color imaging device
JP2008043383A (ja) 蛍光観察内視鏡装置
JP3718024B2 (ja) 蛍光診断装置
WO2006004038A1 (ja) 光源装置及び蛍光観察システム
JP2009257967A (ja) 蛍光観察装置および蛍光観察方法
JPH01136630A (ja) 蛍光観察用内視鏡装置
KR100749299B1 (ko) 피부진단용 형광 비디오 시스템
JPH1014869A (ja) 蛍光内視鏡
JP2001078952A (ja) 微弱光カラー撮像装置
JP3380119B2 (ja) 蛍光診断用内視鏡装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090728