JP2001078193A - 動画像圧縮符号化信号変換方法および装置 - Google Patents

動画像圧縮符号化信号変換方法および装置

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JP2001078193A
JP2001078193A JP26099499A JP26099499A JP2001078193A JP 2001078193 A JP2001078193 A JP 2001078193A JP 26099499 A JP26099499 A JP 26099499A JP 26099499 A JP26099499 A JP 26099499A JP 2001078193 A JP2001078193 A JP 2001078193A
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Takeshi Hanamura
剛 花村
Hiroyuki Kasai
裕之 笠井
Satoshi Nishimura
敏 西村
Hideyoshi Tominaga
英義 富永
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像圧縮符号化信号が有する情報のみを利用
して処理が行え、符号化時の制約も無く、かつ信号変換
処理時に遅延が少ない動画像圧縮符号化信号変換方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 1つ前の画面のVLD51での実復号符号
量に基づいて、単位時間内の未復号符号量を各画面毎に
算出し、1つ前の画面のVLC57での実出力符号量に基
づいて、単位時間内の未出力符号量を各画面毎に算出す
る未処理符号量算出部101と、該未復号符号量および未
出力符号量に基づいて、目標転送速度比率を各画面毎に
更新する目標ビットレート比率設定部103と、該目標ビ
ットレート比率と、逆量子化器53で逆量子化されたマク
ロブロックの発生符号量と、量子化器55で量子化された
マクロブロックの発生符号量と、に基づいて、各マクロ
ブロック毎に量子化スケールコードを設定する量子化ス
ケールコード算出部107と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像圧縮符号化
信号変換方法および装置に関し、特に、画像圧縮符号化
信号が有する情報のみを利用して処理が行え、符号化時
の制約も無く、かつ信号変換処理時に遅延が少ない動画
像圧縮符号化信号変換方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】動画像をディジタル化する技術におい
て、発生する膨大な情報量を圧縮して符号化するための
方式として、ディジタルビデオおよび付随するオーディ
オに対する符号化方式の標準規格ISO−IEC 13
818−2(通称、「MPEG2」(Moving P
icture Expert Group Phase
2))がある。このようにして生成されたMPEG2の
規格に準拠したビットストリーム(以後、「MPEG2
ビットストリーム」と呼ぶ)は、通信やテレビジョン放
送など幅広い分野で使用されている。
【0003】MPEG2ビットストリームは階層構造を
有し、最上位のシーケンス層からGOP(Group
of Pictures)層、ピクチャ層、スライス
層、マクロブロック層およびブロック層の順の各層から
なる。
【0004】MPEG2においては、一連の複数の画面
から構成される動画像において、各画面を一旦フレーム
メモリに保存し、フレーム間の差分を取ることによって
時間軸方向の冗長度を削減し、さらに、各フレームを構
成する複数の画素を離散コサイン変換(以後、「DC
T」と略す)等の直交変換処理を行うことにより空間軸
方向の冗長度を削減することにより、効率良い動画像圧
縮符号化を実現している。
【0005】符号化された信号は、復号器に送られて復
号され再生される。復号器では、画面を再生し第1のフ
レームメモリに保存し、差分情報に基づいて次に続くべ
き画面を予測し第2のフレームメモリに保存し、2つの
フレームからその間に挿入される画面をさらに予測し
て、一連の画面を構成し動画像を再生する。このような
手法は双方向予測と呼ばれる。
【0006】MPEG2では、この双方向予測を実現す
るために、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャと
いう3つのタイプを規定している。Iピクチャは、イン
トラ符号化ピクチャの略であり、他のピクチャとは独立
して静止画として符号化される画面のことである。Pピ
クチャは、順方向予測符号化ピクチャの略であり、時間
的に過去に位置するIまたはPピクチャに基づいて予測
符号化される画面のことである。Bピクチャは、双方向
予測符号化ピクチャの略であり、時間的に前後に位置す
るIまたはPピクチャを用いて順方向、逆方向または双
方向のピクチャに基づいて予測符号化される画面のこと
である。すなわち、IピクチャおよびPピクチャを先に
符号化処理した後、その間に挿入されるBピクチャが符
号化される。
【0007】符号化器で符号化されたMPEG2ビット
ストリームは、所定の転送速度で伝送路に送出され、該
伝送路上の復号器に入力されて復号され再生される。し
かしながら、動画像を符号化して発生する情報量は一定
ではない。特にシーンチェンジ時には、情報量は一気に
増大する。このように一定しない符号化信号を固定レー
トの伝送路に送出するために、予め送信用バッファのレ
ベル以上の情報量が発生しないように符号化データのレ
ート制御を行う必要がある。
【0008】MPEG2では、ISO−IEC/JTC
1/SC29/WG11/N0400 Test Mo
del 5 (April, 1993)(以後、「T
M5」と略す)にレート制御方式が記載されている。
【0009】MPEG2のTM5のレート制御では、ス
テップ1で、まずピクチャタイプ毎にGOP内の未符号
化ピクチャに対する割り当て符号量Rに基づいてビット
配分する。ステップ2で、マクロブロック単位に符号化
処理をする際に使用する量子化スケールを、ビット配分
に基づいて算出した仮想バッファ占有量から算出する。
【0010】また、MPEG2以外の圧縮フォーマット
を有する復号器や、異なる転送速度の伝送路に接続され
た復号器も多数存在するため、異なる圧縮フォーマット
や異なる転送速度にMPEG2ビットストリームを変換
する動画像圧縮符号化信号変換装置が必要となる。これ
を実現するための装置が所謂トランスコーダである。符
号化器から伝送された画像圧縮符号化信号は、トランス
コーダで適切な信号に変換され、各復号器に信号が供給
される。
【0011】図7に一般的な従来のトランスコーダ50
の第1例を示す。従来のトランスコーダ50は、第1ビ
ットレートを有する第1伝送路(図示なし)に接続さ
れ、第1MPEG2ビットストリームb1を入力する可
変長復号部(分離/VLDと示される)51と、逆量子
化器53と、量子化器55と、第2ビットレートを有す
る第2伝送路(図示なし)に接続され、第2MPEG2
ビットストリームb2を出力するVLC57と、量子化
器55で発生する符号量を制御するレート制御部59
と、を備えている。第2ビットレートは第1ビットレー
トより低い転送速度である。
【0012】VLD51および逆量子化器53によっ
て、第1MPEG2ビットストリームb1をマクロブロ
ック単位にDCT係数領域まで復号し、量子化器55お
よびVLC57によって、得られたDCT係数信号を符
号化して、第1MPEG2ビットストリームより少ない
符号量を有する第2MPEG2ビットストリームb2を
生成するものである。
【0013】量子化器55における量子化処理では、D
CT変換で得られた係数を所定の量子化ステップで除算
する。これによりさらに画像信号は圧縮される。この量
子化ステップは、所定の量子化テーブルに含まれる複数
の量子化マトリクス値に量子化スケールを乗算して求め
られる。
【0014】トランスコーダ50では、第1MPEG2
ビットストリームb1内のシーケンス層、GOP層、ピ
クチャ層、スライス層およびマクロブロック層の符号化
情報を殆ど再利用する。基本的にブロック層のDCT係
数の変換およびブロック層の変換に伴い修正が必要なマ
クロブロック層の符号の変換の処理のみが行われる。
【0015】このように構成されたトランスコーダ50
において、レート制御部59はMPEG2のTM5に記
載されているレート制御を行う。図8に従来のトランス
コーダ50のレート制御処理のフローチャートを示す。
同図に示されるように、従来のレート制御処理はステッ
プA1〜A14からなる。
【0016】ステップA1で、変数nを1に設定する。
ここで、変数nは、入力画像信号に含まれる複数のピク
チャに付けられた番号を示し、以後、n番目のピクチャ
をpic(n)と示す。
【0017】続くステップA2で、I、PおよびBピク
チャの複雑さを示す指標Xi、XpおよびXbを下記の式
(1)、(2)および(3)により算出する。
【0018】 Xi=Si×Qi …式(1) Xp=Sp×Qp …式(2) Xb=Sb×Qb …式(3) ここで、Si、SpおよびSbはそれぞれI、PおよびB
ピクチャの発生符号量であり、Qi、QpおよびQbは、
それぞれI、PおよびBピクチャ内の全マクロブロック
の量子化スケールコードの平均値である平均量子化パラ
メータである。ただし、平均量子化パラメータは1〜3
1の範囲に正規化されている。
【0019】この画面の複雑さ指標Xi、XpおよびXb
は、符号化情報量が多く発生するような画像、すなわち
低い圧縮率の画像に対して大きくなり、逆に高い圧縮率
の画像に対しては小さくなる。
【0020】また、I、PおよびBピクチャの画面の複
雑さを示すパラメータXi、XpおよびXbの初期値は、
次式(4)、(5)および(6)でそれぞれ与えられ
る。
【0021】 Xi=160×target_Bitrate/115 …式(4) Xp=60×target_Bitrate/115 …式(5) Xb=42×target_Bitrate/115 …式(6) ここで、target_Bitrateは、トランスコーダ50の目標
ビットレートである。
【0022】続くステップA3で、GOP内のI、Pお
よびBピクチャに対する割り当て符号量Ti、Tpおよび
Tbを、次式(7)、(8)および(9)によりそれぞ
れ算出する。ただし、NpおよびNbは、それぞれGO
P内の未符号化のPおよびBピクチャの数を示す。
【0023】
【数1】
【0024】ここで、KpおよびKbは、Iピクチャの
量子化スケールコードを基準としたPおよびBピクチャ
の量子化スケールコードの比率を示し、Kp=1.0お
よびKb=1.4になる場合に、常に全体の画質が最適
化されると仮定する。
【0025】続くステップA4で、変数nが1か否かの
判定がなされる。すなわち、符号化対象のピクチャが1
番目のピクチャpic(1)か否かの判定がなされる。1番目
のピクチャの場合、ステップA5へ進み、1番目のピク
チャでない場合はステップA6へ進む。ステップA5で
は、次式(10)によりGOP内の一番最初のピクチャ
pic(1)を符号化する時のGOP内の未符号化ピクチャに
対する割り当て符号量Rを求める。
【0026】 R=target_Bitrate×N/picture_rate+R …式(10) ここで、NはGOP内のピクチャの総数、picture_rate
は、入力画像の時間解像度を示す値であり、1秒間に復
号され表示される画面の枚数を示す。
【0027】ステップA6では、GOP内の未符号化ピ
クチャに対する割り当て符号量Rを(n−1)番目のピ
クチャpic(n-1)が符号化された時のI、PおよびBピク
チャの発生符号量Si、SpまたはSbに基づいて、次式
(11)、(12)および(13)の何れかにより更新
する。
【0028】 R=R−Si …式(11) R=R−Sp …式(12) R=R−Sb …式(13) ステップA5およびA6はともにステップA7へ進み、
変数jに1を設定する。ここで、変数jは、1ピクチャ
内の複数のマクロブロックに付けられた番号を示し、以
後、j番目のマクロブロックをMB(j)と示す。
【0029】続くステップA8で、I、PおよびBピク
チャ内のj番目のマクロブロックMB(j)を符号化する時
の仮想バッファの占有量di(j)、dp(j)およびdb(j)が
次式(14)、(15)および(16)によりそれぞれ
算出される。
【0030】
【数2】
【0031】ここで、B(j-1)は、(j−1)番目のマ
クロブロックMB(j-1)までの全マクロブロックの発生符
号量である。
【0032】また、di(0)、dp(0)およびdb(0)は、そ
れぞれI、PおよびBピクチャの仮想バッファ占有量の
初期値であり、次式(17)、(18)および(19)
でそれぞれ与えられる。
【0033】 di(0)=10×r/31 …式(17) dp(0)=Kp×di(0) …式(18) db(0)=Kb×di(0) …式(19) ここで、rはリアクションパラメータと呼ばれ、下記の
式(20)で示され、フィードバックループの応答速度
を制御する。
【0034】 r=2×target_Bitrate/picture_rate …式(20) また、I、PおよびBピクチャ符号化終了時の仮想バッ
ファ占有量、すなわちNMB番目のマクロブロックMB(N
MB)を符号化したときの仮想バッファ占有量di(NMB)、
dp(NMB)およびdb(NMB)は、ピクチャタイプ毎に、次回
符号化する時の仮想バッファ占有量の初期値di(0)、d
p(0)およびdb(0)として用いられる。
【0035】続くステップA9で、上記の仮想バッファ
の占有量d(j)に基づいて、各ピクチャ毎にj番目のマ
クロブロックMB(j)に対する量子化スケールコードQ(j)
を次式(21)により求める。
【0036】 Q(j)=d(j)×31/r …式(21) 続くステップA10で、ステップA9で算出された量子
化スケールコードQ(j)を使用してj番目のマクロブロ
ックMB(j)を量子化する。続くステップA11で、変数
jをインクリメントして、ステップA12へ進み、変数
jがマクロブロック総数NMBを超えているか否かの判
定をする。ここで、NMBはn番目のピクチャpic(n)内
に含まれるマクロブロックの総数である。変数jがマク
ロブロック総数NMBを超えていない場合は、ステップ
A8へ戻り、変数jがマクロブロック総数NMBを超え
ている場合は、ステップA13へ進む。
【0037】このようにして、変数jは、ステップA8
〜A11の符号化処理を繰り返すためのループカウンタ
としても使用される。これにより、n番目のピクチャpi
c(n)内の1番目のマクロブロックMB(1)からNMB番目
のマクロブロックMB(NMB)まで全てのマクロブロックに
対して順次符号化処理を行うことができる。
【0038】ステップA13で、変数nをインクリメン
トして、ステップA14へ進み、変数nが符号化対象の
ピクチャ総数NPICを超えているか否かの判定をす
る。ここで、変数nがピクチャ総数NPICを超えてい
ない場合は、ステップA2へ戻り、変数nがピクチャ総
数NPICを超えている場合は、本処理を終了する。
【0039】このように第1のトランスコーダ50で
は、IおよびPピクチャ周期などのような画像構造に関
する情報を持ち得ないために、図8に示されたTM5の
レート制御のような、画像GOP構造などの情報に基づ
いてビット配分を行う方法は、入力画像構造を仮定しな
ければ行うことができない。
【0040】そこで、GOP構造を仮定せずにレート制
御を行う方法を採用した例として、図9に示される第2
の従来のトランスコーダ60がある。同図に示されるよ
うに、第2の従来のトランスコーダ60は、図7の第1
の従来のトランスコーダ50の構成に加えて、遅延回路
61と、ビットレート比率計算部63と、入力符号量積
算部65と、差分符号量計算部67と、目標出力符号量
更新部69と、量子化スケールコード算出部71と、を
備えている。
【0041】遅延回路61は、VLD51と逆量子化器
53との間に介在し、VLD51から逆量子化器53へ
の信号の流れを制御するものである。これは、VLD5
1において、トランスコーディング対象のピクチャ1フ
レーム分を復号し終わるまで、逆量子化器53での当該
ピクチャの逆量子化処理の開始を遅らせるものである。
【0042】ビットレート比率計算部63は、VLD5
1で復号された第1MPEG2ビットストリームのビッ
トレートInput_Bitrateと、トランスコーダ60の目標
ビットレートtarget_Bitrateと、を入力し、入出力ビッ
トレート比率ioRatioを次式(22)により算出するも
のである。
【0043】
【数3】
【0044】入力符号量積算部65は、VLD51で復
号された符号量を入力符号量Tinとして積算するもので
ある。目標出力符号量計算部69は、入力符号量Tinに
ビットレート比率ioRatioを乗算して、目標出力符号量
Toutを次式(23)により算出する。
【0045】 Tout=Tin×ioRatio …式(23) 差分符号量計算部67は、VLC57で符号化された符
号量を実出力符号量Trealを入力し、目標ビットレート
target_Bitrateに基づいて算出される目標出力符号量T
outと実出力符号量Trealとの差を次式(24)により
算出し、差分符号量Tdiffとする。
【0046】 Tdiff=Treal−Tout …式(24) 目標出力符号量更新部69は、さらに、差分符号量計算
部65で算出された差分符号量Tdiffに基づいて、目標
出力符号量Toutを次式(25)により更新する。
【0047】 Tout=Tout−Tdiff …式(25) 量子化スケールコード算出部71は、目標出力符号量更
新部69で更新された目標出力符号量Toutに基づい
て、TM5のレート制御のステップ2方式に従い、量子
化スケールコードQ(j)を各マクロブロックMB(j)毎に算
出する。量子化スケールコード算出部71で算出された
量子化スケールコードQ(j)に基づいて、量子化器55
でj番目のマクロブロックMB(j)の量子化が行われる。
【0048】このように構成されたトランスコーダ60
の処理の流れを図10に示す。同図に示されるように、
トランスコーダ60の処理は、ステップB1〜B13か
らなる。ステップB6〜B13は、図8に示されたレー
ト処理のステップA7〜A14と同じである。但し、ス
テップB7では、目標出力符号量更新部69で算出され
た目標出力符号量Toutに基づいて、仮想バッファ占有
量の算出がなされる。
【0049】ステップB1で、変数n=1に設定し、ス
テップB2で、入出力ビットレート比率ioRatioを上記
の式(22)により算出する。続くステップB3で、上
式(24)により差分符号量Tdiffを算出し、ステップ
B4で、第1MPEG2ビットストリームb1内の当該
ピクチャの符号量Tinを積算する。続くステップB5
で、上式(23)により目標出力符号量Toutを算出
し、さらに上式(25)により目標出力符号量Toutを
更新する。
【0050】また、同様にGOP構造を仮定せずにレー
ト制御を行う方法を採用した別の例として、図11およ
び12に従来のトランスコーダの第3例を示す。図11
に示されるように、第3の従来のトランスコーダ80
は、第1ビットレートを有する第1伝送路に接続され、
入力ビットストリームb3を入力するVLD81と、第
1の従来のトランスコーダ50と同じ、逆量子化器53
と、量子化器55と、VLC57と、を含み、図9のト
ランスコーダ60と同じビットレート比率計算部63
と、差分符号量計算部67と、を含み、さらに、目標出
力符号量更新部83と、量子化スケールコード算出部8
5と、を備えている。
【0051】第3の従来のトランスコーダ80では、ビ
ットストリームb3に予め符号量を情報として記述して
おき、その情報に基づいてレート制御を行うものであ
る。VLD81は、この入力ビットストリームb3内
の、トランスコーディング対象となる当該ピクチャのビ
ット素片を可変長復号して逆量子化器53へ出力すると
ともに、入力符号量情報Tinを復号し、目標出力符号量
更新部83へ出力する。
【0052】目標出力符号量更新部83は、入力符号量
情報Tinと、ビットレート比率ioRatioに基づいて、上
式(23)により目標出力符号量Toutを算出するもの
である。量子化スケールコード算出部85は、目標出力
符号量更新部83で更新された目標出力符号量Toutに
基づいて、TM5のレート制御のステップ2方式に従
い、量子化スケールコードQ(j)をマクロブロックMB(j)
毎に算出する。量子化スケールコード算出部85で算出
された量子化スケールコードQ(j)に基づいて、量子化
器55でj番目のマクロブロックMB(j)の量子化が行わ
れる。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
図9および10に示される第2の従来のトランスコーダ
60においては、遅延回路61により、トランスコーデ
ィング対象のピクチャ1フレーム分を復号し終わるま
で、逆量子化器53での当該ピクチャの逆量子化処理を
行うことはできないため、処理に遅延が生じるという問
題点がある。
【0054】また、図11および12に示される第3の
従来のトランスコーダ80においては、予め入力ビット
ストリームに入力符号量情報を記述しておくことで、第
2の従来のトランスコーダ60の処理の遅延の問題点は
解決できるが、入力可能なビットストリームが限定され
てしまうという問題点がある。また、入力符号量情報を
ビットストリームに記述する処理が、符号化器側に増え
てしまい、符号化器の処理に遅延が生じることになる。
【0055】そこで本発明は、画像圧縮符号化信号が有
する情報のみを利用して処理が行え、画像圧縮符号化信
号を生成する符号化器における制約条件も無く、かつト
ランスコーディング時に遅延が少ない動画像圧縮符号化
信号変換方法および装置を提供することを目的とする。
【0056】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するために、(a)複数の画面から構成
される動画像を圧縮符号化した第1画像符号化信号を、
第1目標転送速度を有する第1伝送路を介して入力する
ステップと、(b)該ステップ(a)で入力された第1
画像符号化信号を各画面毎に可変長復号するステップ
と、(c)該ステップ(b)で復号された各画面データ
を、複数の領域毎に逆量子化して、直交変換係数領域デ
ータを生成するステップと、(d)該ステップ(c)で
生成された直交変換係数領域データの圧縮率を決める量
子化パラメータを前記各領域毎に設定するステップと、
(e)該ステップ(c)で生成された直交変換係数領域
データを、前記ステップ(d)で設定された量子化パラ
メータを用いて各領域毎に量子化して量子化係数領域デ
ータを生成するステップと、(f)前記ステップ(e)
で生成された量子化係数領域データを可変長符号化して
前記第1伝送路の第1目標転送速度より低い第2目標転
送速度を有する第2画像符号化信号を生成するステップ
と、(g)前記ステップ(c)〜(f)を前記各画面内
の全領域について順次繰り返すステップと、(h)前記
ステップ(b)および(g)を前記画面毎に繰り返すス
テップと、(i)前記第2伝送路を介して、前記第2画
像符号化信号を出力するステップと、を備えた動画像圧
縮符号化信号変換方法において、(j)前記第1目標転
送速度と、前記第2目標転送速度との比率を示す目標転
送速度比率を設定するステップを備え、前記ステップ
(d)において、前記ステップ(j)で設定された前記
目標転送速度比率と、前記ステップ(c)で生成された
直交変換係数領域データの発生符号量と、前記ステップ
(e)で生成された量子化係数領域データの発生符号量
と、に基づいて、前記各領域毎に前記量子化パラメータ
が設定されることを特徴とする。
【0057】この方法によれば、第1および第2目標転
送速度によって決まる目標転送速度比率と復号および符
号化された各領域毎のデータの発生符号量に基づいて、
量子化パラメータを設定することができるので、画像構
造を仮定せずとも符号量の制御を実現することができ
る。
【0058】ここで、第1および第2画像符号化信号
は、MPEG2ビットストリームであり、動画像圧縮符
号化信号変換装置すなわちトランスコーダは、所定のビ
ットレート(第1目標転送速度)を有する入力MPEG
2ビットストリームを入力して、目標ビットレート(第
2目標転送速度)を有する出力MPEG2ビットストリ
ームに変換するものである。トランスコーダが知り得る
第1目標転送速度と、第2目標転送速度とに基づいて、
目標転送速度比率ioRatioが算出可能である。入力され
たMPEG2ビットストリームは、各画面毎に可変長復
号され、マクロブロックと呼ばれる複数の領域毎のDC
T係数領域データが得られる。マクロブロックの復号後
の発生符号量rinに目標転送速度比率ioRatioを乗算し
て目標となる出力符号量とし、マクロブロックの符号化
後の発生符号量routと目標出力符号量の差に基づい
て、マクロブロック毎に量子化スケールコード(量子化
パラメータ)が算出される。このようにして算出された
量子化スケールコードに基づいて量子化が行われる。こ
れにより遅延の少ないレート制御が実現できる。
【0059】請求項2に記載の発明は、上記課題を解決
するために、請求項1に記載の動画像圧縮符号化信号変
換方法において、前記ステップ(j)が、(j1)前記
第1目標転送速度に基づいて、所定の単位時間内に復号
すべき前記第1画像符号化信号の複数の画面の符号量を
示す未復号符号量を初期設定するステップと、(j2)
前記第2目標転送速度に基づいて、前記単位時間内で出
力可能な前記第2画像符号化信号の複数の画面の符号量
を示す未出力符号量を初期設定するステップと、(j
3)前記ステップ(b)で生成された1つ前の画面の実
復号符号量に基づいて、前記未復号符号量を前記各画面
毎に更新するステップと、(j4)前記ステップ(f)
で生成された1つ前の画面の実出力符号量に基づいて、
前記未出力符号量を前記各画面毎に更新するステップ
と、(j5)前記ステップ(j3)および(j4)で算
出された未復号符号量および未出力符号量に基づいて、
前記目標転送速度比率を前記各画面毎に更新するステッ
プと、(j6)前記ステップ(j3)〜(j5)を前記
単位時間内の全画面について繰り返すステップと、(j
7)前記ステップ(j1)、(j2)および(j6)を
前記単位時間毎に繰り返すステップと、を有し、前記ス
テップ(d)において、前記量子化パラメータが前記ス
テップ(j5)で更新された目標転送速度比率に基づい
て、設定されることを特徴とする。
【0060】この方法によれば、各ピクチャ毎の目標出
力符号量を設定せずに、所定の単位時間内に復号すべき
複数のピクチャの符号量を示す未復号符号量Rinと、単
位時間内に出力可能な複数のピクチャの符号量を示す未
出力符号量Routとから、各ピクチャ毎に目標転送速度
比率ioRatioを算出し、該目標転送速度比率ioRatioに基
づいて、当該ピクチャ内の全マクロブロックに対して、
量子化を行う際の量子化スケールコードをマクロブロッ
ク毎に決定することによりレート制御が可能となる。こ
のようにして画像構造が未知であっても、各ピクチャへ
のビット配分が可能となる。
【0061】また、請求項1に記載の動画像圧縮符号化
信号変換方法において、前記ステップ(j)が、(j
1)前記第1目標転送速度に基づいて、所定の第1単位
時間内に復号すべき前記第1画像符号化信号の複数の画
面の符号量を示す予定復号符号量を設定するステップ
と、(j2)前記第2目標転送速度に基づいて、前記第
1単位時間内で出力可能な前記第2画像符号化信号の複
数の画面の符号量を示す予定出力符号量を設定するステ
ップと、(j3)前記ステップ(b)で生成された画面
の実復号符号量を所定の画面枚数分溯って積算値を算出
するステップと、(j4)前記ステップ(f)で生成さ
れた画面の実出力符号量を前記画面枚数分溯って積算値
を算出するステップと、(j5)前記ステップ(j1)
で設定された予定復号符号量と、前記ステップ(j3)
で算出された実復号符号量の積算値と、に基づいて、前
記第1単位時間内の未復号符号量を算出するステップ
と、(j6)前記ステップ(j2)で設定された予定出
力符号量と、前記ステップ(j4)で算出された実出力
符号量の積算値と、に基づいて、前記第1単位時間内の
未出力符号量を算出するステップと、(j7)前記ステ
ップ(j5)および(j6)で算出された未復号符号量
および未出力符号量に基づいて、前記目標転送速度比率
を更新するステップと、(j8)前記ステップ(j3)
〜(j7)を所定の第2単位時間毎に繰り返すステップ
と、を有し、前記ステップ(d)において、前記量子化
パラメータが前記ステップ(j5)で更新された目標転
送速度比率に基づいて、設定されてもよい。
【0062】請求項4に記載の発明は、上記課題を解決
するために、第1目標転送速度を有する第1伝送路と、
前記第1転送速度より低い第2目標転送速度を有する第
2伝送路と、の間に介在するとともに、複数の画面から
構成される動画像を圧縮符号化した第1画像符号化信号
を、前記第1伝送路を介して入力する入力手段と、該入
力手段から入力された第1画像符号化信号を各画面毎に
順次可変長復号する可変長復号手段と、該可変長復号手
段で復号された各画面データを、複数の領域毎に順次逆
量子化して直交変換係数領域データを領域毎に順次生成
する逆量子化手段と、該逆量子化手段で生成された直交
変換係数領域データの圧縮率を決める量子化パラメータ
を前記各領域毎に順次設定する量子化パラメータ設定手
段と、該逆量子化手段で生成された直交変換係数領域デ
ータを、前記量子化パラメータ設定手段で設定された量
子化パラメータを用いて各領域毎に順次量子化して量子
化係数領域データを前記各領域毎に生成する量子化手段
と、該量子化手段で生成された量子化係数領域データを
各領域毎に順次可変長符号化して、前記第1画像符号化
信号より少ない符号量を有する第2画像符号化信号を前
記各画面毎に生成する可変長符号化手段と、前記第2伝
送路を介して、前記第2画像符号化信号を出力する出力
手段と、前記逆量子化手段と、前記量子化パラメータ設
定手段と、前記量子化手段と、前記可変長符号化手段
と、に前記画面毎に当該画面内の全領域について順次処
理を繰り返し実行させる制御手段と、を備えた動画像圧
縮符号化信号変換装置において、前記第1目標転送速度
と、前記第2目標転送速度との比率を示す目標転送速度
比率を設定する目標転送速度比率設定手段を備え、前記
量子化パラメータ設定手段において、前記目標転送速度
比率設定手段で設定された前記目標転送速度比率と、前
記逆量子化手段で生成された直交変換係数領域データの
発生符号量と、前記量子化手段で生成された量子化係数
領域データの発生符号量と、に基づいて、前記各領域毎
に前記量子化パラメータが設定されることを特徴とす
る。
【0063】この構成によれば、第1および第2目標転
送速度によって決まる目標転送速度比率と復号および符
号化された各領域毎のデータの発生符号量に基づいて、
量子化パラメータを設定することができるので、画像構
造を仮定せずとも符号量の制御を実現することができ
る。
【0064】請求項5に記載の発明は、上記課題を解決
するために、請求項4に記載の動画像圧縮符号化信号変
換装置において、前記目標転送速度比率設定手段が、前
記第1目標転送速度に基づいて、所定の単位時間内に復
号すべき前記第1画像符号化信号の複数の画面の符号量
を示す未復号符号量を初期設定するとともに、前記可変
長復号手段で生成された1つ前の画面の実復号符号量に
基づいて、前記未復号符号量を前記各画面毎に算出する
未復号符号量算出部と、前記第2目標転送速度に基づい
て、前記単位時間内で出力可能な前記第2画像符号化信
号の複数の画面の符号量を示す未出力符号量を初期設定
するとともに、前記可変長符号化手段で生成された1つ
前の画面の実出力符号量に基づいて、前記未出力符号量
を前記各画面毎に算出する未出力符号量算出部と、前記
未復号符号量算出部および前記未出力符号量算出部で算
出された未復号符号量および未出力符号量に基づいて、
前記目標転送速度比率を前記各画面毎に更新する目標転
送速度比率更新部と、を有し、前記制御手段が、前記未
復号符号量算出部と、前記未出力符号量算出部と、前記
目標転送速度比率更新部と、に前記単位時間毎に、当該
単位時間内の全画面について順次処理を繰り返し実行さ
せ、前記未復号符号量算出部および前記未出力符号量算
出部に前記未復号符号量および前記未出力符号量を前記
単位時間毎に初期設定させ、前記量子化パラメータ設定
手段において、前記量子化パラメータが、前記目標転送
速度比率更新部で更新された目標転送速度比率に基づい
て、設定されることを特徴とする。
【0065】この構成によれば、各ピクチャ毎の目標出
力符号量を設定せずに、所定の単位時間内に復号すべき
複数のピクチャの符号量を示す未復号符号量Rinと、単
位時間内に出力可能な複数のピクチャの符号量を示す未
出力符号量Routとから、各ピクチャ毎に目標転送速度
比率ioRatioを算出し、該目標転送速度比率ioRatioに基
づいて、当該ピクチャ内の全マクロブロックに対して、
量子化を行う際の量子化スケールコードをマクロブロッ
ク毎に決定することによりレート制御が可能となる。こ
のようにして画像構造が未知であっても、各ピクチャへ
のビット配分が可能となる。
【0066】また、請求項4に記載の動画像圧縮符号化
信号変換装置において、前記目標転送速度比率設定手段
が、前記可変長復号手段で生成された画面の実復号符号
量を所定の画面枚数分溯って積算値を算出する実復号符
号量積算部と、前記可変長符号化手段で生成された画面
の実出力符号量を前記画面枚数分溯って積算値を算出す
る実出力符号量積算部と、前記第1目標転送速度に基づ
いて、所定の第1単位時間内に復号すべき前記第1画像
符号化信号の複数の画面の符号量を示す予定復号符号量
を設定するとともに、該予定復号符号量と、前記実復号
符号量積算部で算出された実復号符号量と、に基づい
て、前記第1単位時間内の未復号符号量を算出する未復
号符号量算出部と、前記第2目標転送速度に基づいて、
前記第1単位時間内で出力可能な前記第2画像符号化信
号の複数の画面の符号量を示す予定出力符号量を設定す
るとともに、該予定出力符号量と、前記実出力符号量積
算部で算出された実出力符号量の積算値と、に基づい
て、前記第1単位時間内の未出力符号量を算出する未出
力符号量算出部と、前記未復号符号量算出部および前記
未出力符号量算出部で算出された未復号符号量および未
出力符号量に基づいて、前記目標転送速度比率を更新す
る目標転送速度比率更新部と、を有し、前記制御手段
が、前記未復号符号量算出部と、前記未出力符号量算出
部と、前記目標転送速度比率更新部と、に所定の第2単
位時間毎に順次処理を繰り返し実行させ、前記量子化パ
ラメータ設定手段において、前記量子化パラメータが、
前記目標転送速度比率更新部で更新された目標転送速度
比率に基づいて、設定されてもよい。
【0067】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて、本発明の
詳細な説明を示すが、本発明は以下の実施例により限定
されるものではない。尚、すべての図面において、同様
な構成要素は同じ参照記号および符号を用いて示してあ
る。
【0068】図1に、本発明に係る動画像圧縮符号化信
号変換装置の好ましい実施の形態として、トランスコー
ダ100の概略ブロック図を示す。本実施例のトランス
コーダ100は、入力された第1ビットストリームb1
を所定の目標ビットレートtarget_Bitrateを有する第2
ビットストリームb2に変換して出力するものである。
トランスコーダ100は、所定の単位時間内に復号すべ
き第1ビットストリームb1内の複数のピクチャの符号
量と、同じ単位時間内の復号済みのピクチャの符号量と
の差から未復号符号量を算出し、所定の単位時間内に出
力可能な第2ビットストリームb2の複数のピクチャの
符号量と、同じ単位時間内に出力されたピクチャの符号
量との差から未出力符号量を算出し、未復号符号量と未
出力符号量に基づいて、目標ビットレート比率ioRatio
を各ピクチャ毎に更新して、各マクロブロックにおける
符号化処理におけるレート制御を行うものである。本実
施例で、単位時間は、特に限定しないが、例えば1秒ま
たは0.5秒である。
【0069】トランスコーダ100は、第1目標ビット
レートの第1伝送路(図示無し)に接続され、第1ビッ
トストリームb1を入力するVLD51と、逆量子化器
53と、量子化器55と、第2目標ビットレートの第2
伝送路(図示無し)に接続され、第2ビットストリーム
b2を出力するVLC57と、を備えている。VLD5
1、逆量子化器53、量子化器55およびVLC57
は、図7に示されたトランスコーダ50と同じ構成であ
るので、詳細な説明は省略する。
【0070】トランスコーダ100は、未処理符号量算
出部101と、目標ビットレート比率設定部103と、
仮想バッファ管理部105と、量子化スケール算出部1
07と、中央制御部(図中「CPU」と示される)10
9と、を備えている。
【0071】未処理符号量算出部101は、VLC57
に接続され、第2ビットストリームb2内の(n−1)
番目のピクチャpic(n-1)を符号化した時の実出力符号量
Sout(n-1)を入力する。未処理符号量算出部101は、
第n番目のピクチャpic(n)を符号化する前に、下記の式
(26)および(27)により、単位時間内に復号すべ
き第1ビットストリーム内の複数のピクチャの未復号符
号量Rin(n)と、単位時間内に出力可能な第2ビットス
トリーム内の複数のピクチャの未出力符号量Rout(n)を
算出する。
【0072】 Rin(n)=Rin(n-1)−Sin(n-1) …式(26) Rout(n)=Rout(n-1)−Sout(n-1) …式(27) さらに、未処理符号量算出部101は、VLD51に接
続され、第1ビットストリームb1の第1ビットレート
Input_Bitrateと、第1ビットストリームb1内の(n
−1)番目のピクチャpic(n-1)を復号した時の実復号符
号量Sin(n-1)と、を入力するとともに、トランスコー
ダ100の所定の目標ビットレートtarget_Bitrateを入
力する。この目標ビットレートは、一連のトランスコー
ディング処理においては一定であるが、トランスコーダ
100の外部から設定および変更も可能である。未処理
符号量算出部101は、単位時間毎に、最初のピクチャ
を符号化する前に、未復号符号量Rinおよび未出力符号
量Routを下記の式(28)および(29)により更新
する。
【0073】
【数4】
【0074】ここで、UTWは単位時間内に処理される
ピクチャの枚数である。すなわち、(UTW/picture_
rate)で、単位時間の時間幅が示される。例えば、pict
ure_rateが30フレーム/秒である場合、UTWが15
枚に設定されれば、単位時間は0.5秒であり、UTW
が30枚に設定されれば、単位時間は1秒となる。
【0075】尚、トランスコーディング処理の最初のシ
ーケンスにおいて、未復号符号量Rin(1)と、未出力符
号量Rout(1)と、が下記の式(30)および(31)に
より初期設定される。
【0076】
【数5】
【0077】目標ビットレート比率設定部103は、未
処理符号量算出部101に接続され、未復号符号量Rin
(n)と未出力符号量Rout(n)を入力し、目標ビットレー
ト比率ioRatioを下記の式(32)により各ピクチャ毎
に算出する。
【0078】
【数6】
【0079】仮想バッファ管理部105は、目標ビット
レート比率設定部103に接続され、目標ビットレート
比率ioRatio(n)を入力し、さらに、VLD51およびV
LC57に接続され、それぞれ各ピクチャ内に含まれる
(j−1)番目のマクロブロックMB(j-1)の復号後の発
生符号量rin(j-1)と、(j−1)番目のマクロブロッ
クMB(j-1)の符号化後の発生符号量rout(j-1)と、を入
力する。
【0080】仮想バッファ管理部105は、下記の式
(33)により、j番目のマクロブロックMB(j)を符号
化する前に、I、PおよびBピクチャの仮想バッファの
占有量VBi(j)、VBp(j)およびVBb(j)を算出する。
【0081】
【数7】
【0082】ここで、仮想バッファ占有量の初期値VB
ipb(0)は、それぞれ下記の式(34)〜(36)で示さ
れる値をとる。
【0083】 VBi(0)=10×r/31 …式(34) VBp(0)=Kp×VBi(0) …式(35) VBb(0)=Kb×VBi(0) …式(36) ここで、KpおよびKbは、Iピクチャの量子化スケー
ルコードを基準としたPおよびBピクチャの量子化スケ
ールコードの比率を示し、Kp=1.0およびKb=1.
4になる場合に、常に全体の画質が最適化されると仮定
する。
【0084】量子化スケールコード算出部107は、仮
想バッファ管理部105に接続され、仮想バッファ占有
量VBipb(j)を入力し、j番目のマクロブロックMB(j)
を符号化する時に使用する量子化スケールコードQ(j)
を下記の式(37)により算出する。
【0085】
【数8】
【0086】ここで、rはリアクションパラメータであ
り、下記の式(38)により定義される。
【0087】
【数9】
【0088】他の実施例においては、上記の仮想バッフ
ァ占有量のVBは、I、PおよびBピクチャで共通でも
よい。この場合、仮想バッファ占有量の初期値には、式
(34)を用いる。
【0089】中央制御部109は、トランスコーダ10
0の処理全体の流れを制御するものである。この中央制
御部109で制御される処理は、本発明に係る動画像圧
縮符号化信号変換方法の第1実施例として図2および3
を用いて以下に説明する。
【0090】図2に中央制御部109で制御される処理
のメインルーチンのフローチャートを示す。同図に示さ
れるように、メインルーチンは、ステップD1〜D11
から構成される。
【0091】ステップD1で、変数nを1に設定する。
ここで、変数nは、VLD51で復号された第1ビット
ストリームb1に含まれる複数のピクチャに順番に付け
られた番号を示す。ステップD2で、所定の単位時間を
測定するためのタイマをセットし、未処理符号量算出部
101において、単位時間内の未処理符号量、すなわち
未復号符号量Rin(1)および未出力符号量Rout(1)を上
記の式(30)および(31)により初期化する。続く
ステップD3で、単位時間が経過しているか否かの判定
がなされ、単位時間内であればステップD4へ進み、単
位時間が経過していればステップD5へ進む。本フロー
チャートでは、時間経過監視を一連の処理の流れの中の
ステップD3で行っているが、常時タイマ監視による割
り込み処理にしてもよい。
【0092】ステップD4では、変数nが1か否か、す
なわち1番目のピクチャpic(1)か否かの判定がなされ、
1番目のピクチャpic(1)の場合はステップD6をバイパ
スしてステップD8へ進み、1番目のピクチャpic(1)で
ない場合は、ステップD6へ進む。ステップD5では、
所定の単位時間を測定するためのタイマを再セットし、
ステップD6へ進む。ステップD6では、未処理符号量
算出部101において、単位時間内の未処理符号量、す
なわち未復号符号量Rin(n)および未出力符号量Rout
(n)が上記の式(26)および(27)により算出され
る。ステップD7では、未処理符号量算出部101にお
いて、単位時間内の未処理符号量、すなわち未復号符号
量Rin(n)および未出力符号量Rout(n)を上記の式(2
8)および(29)により初期化する。
【0093】ステップD6およびD7はともに、ステッ
プD8へ進み、目標ビットレート比率設定部103にお
いて、目標ビットレート比率ioRatio(n)が設定される。
続くステップD9で、後述する符号化処理ルーチンへ制
御を移す。符号化処理ルーチンから制御が戻ると、ステ
ップD10で、変数nがインクリメントされ、ステップ
D11で、変数nがトランスコーディング対象のピクチ
ャの総数NPICより大きか否かの判定がなされ、変数
n>NPICの場合は、本処理を終了し、変数n≦NP
ICの場合は、ステップD3へ戻る。このステップD1
0およびD11により、トランスコーディング対象のす
べてのピクチャに対して、ステップD3〜D9の処理が
繰り返される。
【0094】次に、図2のステップD9で呼び出される
符号化処理ルーチンの処理の流れを図3を用いて説明す
る。同図に示されるように、符号化処理ルーチンはステ
ップE1〜E6から構成される。ステップE1で、変数
jを1に設定する。ここで、変数jは、1ピクチャ内の
複数のマクロブロックに付けられた一連の番号を示す。
次いでステップE2で、仮想バッファ管理部105にお
いて、j番目のマクロブロックMB(j)を符号化する際の
仮想バッファ占有量VB(j)が上式(33)により算出
される。次いでステップE3で、量子化スケールコード
算出部107において、j番目のマクロブロックMB(j)
に対する量子化スケールコードQ(j)が上式(37)に
より算出される。次いでステップE4で、ステップE3
で算出された量子化スケールコードQ(j)を用いてj番
目のマクロブロックMB(j)が符号化される。次いでステ
ップE5で、変数jをインクリメントし、続くステップ
E6で、変数jがn番目のピクチャpic(n)内のマクロブ
ロックの総数NMBより大きか否かが判定され、変数j
>NMBの場合は、図2のメインルーチンへ制御を戻
し、変数j≦NMBの場合は、ステップE2に戻る。ス
テップE5およびE6により、n番目のピクチャpic(n)
内のすべてのマクロブロックに対してステップE2〜E
4の処理が繰り返されることになる。
【0095】本実施例では、目標ビットレート比率ioRa
tioは、各ピクチャ符号化時に更新されるが、これに限
定されるものではなく、第1ビットレートおよび第2ビ
ットレートに基づいて、固定値として設定して制御を行
ってもよい。この場合、目標ビットレート比率設定部1
03は、VLD51に接続され、第1ビットストリーム
b1の第1ビットレートInput_Bitrateを入力するとと
もに、トランスコーダ100の目標ビットレートtarget
_Bitrateを入力する。
【0096】以下に第1実施例のレート制御処理の作用
を説明する。
【0097】図2のメインルーチンのステップD1で、
ピクチャ番号nが1に設定される。続くステップD2
で、タイマに単位時間がセットされ、さらに、未処理符
号量算出部101に、未復号符号量Rin(1)および未出
力符号量Rout(1)を上記の式(30)および(31)に
より初期化させる。続くステップD3で、単位時間が経
過しているか否かを判定し、未だ単位時間を経過してい
ないので、ステップD4へ進む。ステップD4で、nが
1か否かの判定、すなわち1番目のピクチャか否かの判
定がなされる。n=1なので、ステップD8へ進み、目
標ビットレート比率設定部103に目標ビットレート比
率ioRatio(1)を設定させる。次いでステップD9で符号
化処理へ進み、図3に示される符号化処理ルーチンで、
1番目のピクチャpic(1)内の全てのマクロブロックにつ
いて符号化処理がなされる。符号化処理ルーチンから制
御が戻るとステップD10で、変数nをインクリメント
して、n=2とし、続くステップD11で、変数nがピ
クチャ総数NPICを超えているか否かの判定がなさ
れ、超えていないので、ステップD3へ戻る。
【0098】次いで、ステップD3で、単位時間が経過
しているか否かを判定し、未だ単位時間を経過していな
いので、ステップD4へ進む。ステップD4で、nが1
か否かの判定、すなわち1番目のピクチャか否かの判定
がなされる。n=2なので、ステップD6へ進む。ステ
ップD6で、未処理符号量算出部101に未復号符号量
Rin(2)および未出力符号量Rout(2)を上式(26)お
よび(27)により算出させ、ステップD8へ進み、目
標ビットレート比率設定部103に目標ビットレート比
率ioRatio(2)を更新させる。次いでステップD9で符号
化処理へ進み、図3に示される符号化処理ルーチンで、
2番目のピクチャpic(2)内の全てのマクロブロックにつ
いて符号化処理がなされる。符号化処理ルーチンから制
御が戻るとステップD10で、変数nをインクリメント
して、n=3とし、続くステップD11で、変数nがピ
クチャ総数NPICを超えているか否かの判定がなさ
れ、超えていないので、ステップD3へ戻る。
【0099】このようにして、単位時間内の各ピクチャ
について順に処理が行われていき、例えば、単位時間が
1秒の場合、単位時間が経過したとき、30番目のピク
チャpic(30)の処理が終わり、31番目のピクチャpic(3
1)を処理するときに、ステップD3で単位時間が経過し
たと判定される。そこでステップD3からステップD5
へ進み、タイマがリセットされて、新たに単位時間が設
定される。次いでステップD7で、未処理符号量算出部
101に未復号符号量Rin(31)および未出力符号量Rou
t(31)を上記の式(28)および(29)により初期化
させ、ステップD8へ進み、以後、同様に処理を繰り返
す。
【0100】このように第1実施例のトランスコーダ1
00の制御においては、単位時間毎に単位時間内の未復
号符号量および未出力符号量を初期化した後、単位時間
内の各画面毎に未復号符号量および未出力符号量を更新
し、各画面毎に更新された未復号符号量および未出力符
号量に基づいて、目標ビットレート比率ioRatioを更新
してレート制御を行うことができる。
【0101】次に、本発明に係る動画像圧縮符号化信号
変換方法の第2実施例として、図1に示されるトランス
コーダ100の中央制御部109で制御される第1実施
例とは異なる方式の処理について図4のフローチャート
を用いて説明する。同図に示されるように、第2実施例
のメインルーチンはステップF1〜F6から構成され
る。
【0102】ステップF1で、変数nを1に設定する。
ここで、変数nは、VLD51で復号された第1ビット
ストリームb1に含まれる複数のピクチャに順番に付け
られた番号を示す。続くステップF2で、未処理符号量
算出部101において、単位時間内の未処理符号量、す
なわち未復号符号量Rin(n)および未出力符号量Rout
(n)が上式(26)および(27)により算出される。
ここで、n=1の場合のみ、上式(30)および(3
1)により未復号符号量Rin(1)および未出力符号量Ro
ut(1)が初期化される。本実施例では、実復号符号量Si
n(n-1)および実出力符号量Sout(n-1)は、1つ前のピク
チャの符号量を用いているが、他の実施例においては、
式(26)および(27)における実復号符号量Sin(n
-1)および実出力符号量Sout(n-1)は、n番目のピクチ
ャより以前に符号化されている所定の第1の枚数分のピ
クチャの符号量の積算値を各ピクチャ毎に算出したもの
であってもよい。また、さらに別の実施例においては、
未復号符号量Rin(n)および未出力符号量Rout(n)の算
出を、各ピクチャ毎ではなく、所定の第2の画面枚数毎
に行うようにしてもよい。
【0103】続くステップF3で、目標ビットレート比
率設定部103において、目標ビットレート比率ioRati
o(n)が上式(32)により算出される。続くステップF
4で、前述の図3の符号化処理ルーチンへ制御を移し、
n番目のピクチャpic(n)内の全てのマクロブロックにつ
いて符号化処理がなされる。符号化処理ルーチンから制
御が戻ると、ステップF5で、変数nがインクリメント
され、ステップF6で、変数nが、トランスコーディン
グ対象のピクチャの総数NPICより大きか否かの判定
がなされ、変数n>NPICの場合は、本処理を終了
し、変数n≦NPICの場合は、ステップF2へ戻る。
このステップF5およびF6により、トランスコーディ
ング対象のすべてのピクチャに対して、ステップF2〜
F4の処理が繰り返される。
【0104】以下に第2実施例のレート制御処理の作用
を説明する。
【0105】図4のメインルーチンのステップF1で、
ピクチャ番号nが1に設定される。次いで、ステップF
2で、n=1なので、未処理符号量算出部101に、未
復号符号量Rin(1)および未出力符号量Rout(1)を上式
(30)および(31)により初期化させる。ステップ
F3へ進み、目標ビットレート比率設定部103に目標
ビットレート比率ioRatio(1)を上式(32)により算出
させる。次いでステップF4で符号化処理へ進み、図3
に示される符号化処理ルーチンで、1番目のピクチャpi
c(1)内の全てのマクロブロックについて符号化処理がな
される。符号化処理ルーチンから制御が戻るとステップ
F5で、変数nをインクリメントして、n=2とし、続
くステップF6で、変数nがピクチャ総数NPICを超
えているか否かの判定がなされ、超えていないので、ス
テップF2へ戻る。
【0106】ステップF2で、未処理符号量算出部10
1に、未復号符号量Rin(2)および未出力符号量Rout
(2)を上式(26)および(27)により算出させる。
ステップF3へ進み、目標ビットレート比率設定部10
3に目標ビットレート比率ioRatio(2)を上式(32)に
より算出させる。次いでステップF4で符号化処理へ進
み、図3に示される符号化処理ルーチンで、2番目のピ
クチャpic(2)内の全てのマクロブロックについて符号化
処理がなされる。符号化処理ルーチンから制御が戻ると
ステップF5で、変数nをインクリメントして、n=3
とし、続くステップF6で、変数nがピクチャ総数NP
ICを超えているか否かの判定がなされ、超えていない
ので、ステップF2へ戻る。以後、変数nがピクチャ総
数NPICになるまで上記の処理が繰り返され、全ての
ピクチャに対して処理が行われる。
【0107】このように構成されたトランスコーダ10
0においては、第1実施例の場合と異なり、各画面毎
に、常に一定の時間幅内での未復号符号量および未出力
符号量を算出し、この未出力符号量に基づいて、目標ビ
ットレート比率ioRatioが算出される。
【0108】本発明のトランスコーダ100で、動画像
をトランスコーディングした際の遅延度を測定した結果
は以下の通りである。レート制御処理には、第1実施例
のアルゴリズムを使用した。ここで、トランスコーディ
ング処理に使用したMPEG2ビットストリームは,I
TU−R Rec.601信号 4:2:0フォーマッ
トを有する704[画素]×480[ライン]サイズの
シーケンスBussを、15[Mbps]で符号化した
ビットストリームである。入力されたビットストリーム
に対してトランスコーディング処理を開始するために必
要な時間を測定して得られた遅延度は平均で0.025
3(ミリ秒)であり、これは従来のトランスコーダで同
じ動画像をトランスコーディング処理した時の、33.
36(ミリ秒)に比べて、遅延度が0.076%になっ
ており、遅延度が大幅に改善されたこと示している。
【0109】本発明の動画像圧縮符号化信号変換方法お
よび装置は、入力ビットストリームと、出力ビットスト
リームの単位時間内の未処理符号量に基づいて、目標ビ
ットレート比率ioRatioを算出し、これを基準として各
マクロブロックのバッファ管理を行う点で、TM5のレ
ート制御のステップ1および2を同時に行う事が可能と
なる。さらに画像構造等の仮定を行う必要がなく、遅延
が生じることもなく、また全てのMPEG2ビットスト
リームに対応可能である。また、シーンチェンジ時など
の入力ビットストリームの符号量の大きな変化にも対応
することが可能である。
【0110】次に、本発明に係る動画像圧縮符号化信号
変換装置および方法の第3実施例について、図5を用い
て以下に説明する。同図に示されるように、本実施例に
おける動画像圧縮符号化信号変換装置は、トランスコー
ダ200を備えている。このトランスコーダ200は、
図1に示されたトランスコーダ100の仮想バッファ管
理部105を仮想バッファ管理部205に替えた以外
は、全て同じ構成要素を含んでいる。
【0111】仮想バッファ管理部205は、目標ビット
レート比率設定部103に接続され、目標ビットレート
比率ioRatio(n)を入力し、さらに、VLD51およびV
LC57に接続され、それぞれ各ピクチャ内に含まれる
(j−1)番目のマクロブロックMB(j-1)の復号後の発
生符号量rin(j-1)と、(j−1)番目のマクロブロッ
クMB(j-1)の符号化後の発生符号量rout(j-1)と、を入
力する。
【0112】仮想バッファ管理部205は、下記の式
(39)により、j番目のマクロブロックMB(j)を符号
化する前に、I、PおよびBピクチャの仮想バッファの
占有量VBi(j)、VBp(j)およびVBb(j)を算出する。
【0113】
【数10】
【0114】ここで、rdは画像圧縮処理の遅延量を制
御するためのパラメータであり、遅延制御パラメータと
呼ぶ。これによりフィードバックの強さを制御できる。
例えば、遅延制御パラメータrdを大きくすると画像圧
縮処理の遅延量を小さくでき、より早く画像圧縮処理が
行える。遅延制御パラメータrdは、0より大きい値を
とる。
【0115】画像圧縮処理の遅延量は、遅延制御パラメ
ータrdの増加に対して単調減少し、1.0≦rd≦10
の範囲では、例えば20ミリ秒から2ミリ秒に減少し、
10分の1程度にまで低下させることができる。
【0116】しかしながら、遅延量を低く抑えるために
遅延制御パラメータrdを大きく設定すると、画像の品
質を示すSN比が低下することが分かっている。0<r
d≦1.0のとき、SN比は最大となり、その後rdを1
〜10へ設定するに従い、SN比は約0.3〜0.5
(dB)の範囲で低下する。従って、遅延制御パラメー
タrdの設定範囲は、画像圧縮処理の遅延量とSN比の
要求範囲に応じて適時設定するのが好ましい。
【0117】仮想バッファ管理部205で算出された仮
想バッファ占有量は、量子化スケール算出部107へ出
力される。
【0118】このように構成されたトランスコーダ20
0においては、第1または第2実施例の動画像圧縮符号
化信号変換方法と同様な処理手順に従って処理がなされ
る。すなわち、トランスコーダ200の中央制御部10
9が、図2または図4に示された第1または第2実施例
のレート処理におけるメインルーチンと同じ処理手順に
従って処理を行い、図3に示された符号化処理ルーチン
のステップE2での処理において、仮想バッファ管理部
205に上述の式(39)を用いて、仮想バッファの占
有量の算出をさせることになる。
【0119】第3実施例の動画像圧縮符号化信号変換装
置および方法によれば、上記の作用効果に加え、第1お
よび第2実施例の動画像圧縮符号化信号変換装置および
方法と同様な効果を得ることができる。
【0120】次に、本発明に係る動画像圧縮符号化信号
変換装置および方法の第4実施例について、図6を用い
て以下に説明する。同図に示されるように、本実施例に
おける動画像圧縮符号化信号変換装置は、トランスコー
ダ300を備えている。このトランスコーダ300は、
図1に示されたトランスコーダ100の目標ビットレー
ト比率設定部103を目標ビットレート比率設定部20
3に替えた以外は、全て同じ構成要素を含んでいる。
【0121】目標ビットレート比率設定部303は、未
処理符号量算出部101に接続され、未復号符号量Rin
(n)と未出力符号量Rout(n)を入力し、目標ビットレー
ト比率ioRatioを下記の式(40)により各ピクチャ毎
に算出する。
【0122】
【数11】
【0123】ここで、wi,p,bは、ピクチャタイプ毎に
異なる重みを決定するパラメータであり、これにより各
ピクチャ毎に発生符号量の制御を行うことができる。重
み付けを行わない場合は、wi,p,b=1.0であり、通
常、wi,p,bを1.0より小さく設定することが、当該
ピクチャに重みを付けることを意味する。
【0124】例えば、入出力ビットレート比率が大きい
場合には、Iピクチャの割り当て符号量が減少するため
画質低下が生じる。そこで、ピクチャタイプ別に重みを
決定するこのパラメータwi,p,bを変化させることによ
り、画質の低下を抑えるものである。
【0125】また、一実施例として、処理される動画像
のGOP内の総符号量を変えないようにするために、下
記の式(41)により、拘束条件を追加しても良い。
【0126】 Rii+Rpp+Rbb=Riii+Rppp+Rbbb …式(41) ここで、Ni、NpおよびNbは、それぞれGOP内の
I、PおよびBピクチャ数をそれぞれ示しており、さら
にNi、NpおよびNbは、下記の関係にある。 Ni=1 …式(42) Np=N/M−1 …式(43) Nb=N−N/M …式(44) さらに、Ri、RpおよびRbは、それぞれI、Pおよび
Bピクチャのピクチャ当たりの平均符号量である。ま
た、Nは、Iピクチャの周期であり、Mは、PおよびB
ピクチャの周期である。ここで、IおよびPピクチャに
同率で符号量を増加させる場合、wp=wiが成り立つこ
とから、wbは下記の式(45)で導出することができ
る。
【0127】
【数12】
【0128】目標ビットレート比率設定部303で算出
された目標ビットレート比率ioRatioは、仮想バッファ
管理部105へ出力される。このように構成されたトラ
ンスコーダ300においては、第1または第2実施例の
動画像圧縮符号化信号変換方法と同様な処理手順に従っ
て処理がなされる。すなわち、トランスコーダ200の
中央制御部109が、図2または図4に示された第1ま
たは第2実施例のレート処理におけるメインルーチンと
同じ処理手順に従って処理を行い、目標ビットレート比
率設定部303に目標ビットレート比率ioRatioを算出
させるステップ、すなわち、ステップD8あるいはF3
において、トランスコーダ300の中央制御部109
が、上記の式(40)を用いて、目標ビットレート比率
ioRatioの算出をさせることになる。例えば、wiおよび
pを1.0より小さく設定し、wbを1.0より大きく
設定すると、IおよびPピクチャの発生符号量は増加
し、Bピクチャの発生符号量が減少する。また、SN比
は、wiおよびwpをより小さく設定し、wbを大きく設
定するにつれて、向上する。一方、遅延量も従来の方式
では100〜500ミリ秒の遅れが生じていたのに対し
て、50ミリ秒未満と大幅に改善することができる。第
4実施例の動画像圧縮符号化信号変換装置および方法に
よれば、上記の作用効果に加え、第1乃至第3実施例の
動画像圧縮符号化信号変換装置および方法と同様な効果
を得ることができる。また、他の実施例として、トラン
スコーダ300は、第3実施例のトランスコーダ200
の仮想バッファ管理部205を仮想バッファ管理部10
5の代わりに備えても良く、この場合も同様な作用効果
が得られる。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、入力画像圧縮符号化信
号のビットレートと、トランスコーダの目標ビットレー
トによって決まる目標ビットレート比率を算出し、復号
されたマクロブロックの発生符号量と目標ビットレート
比率から目標となる出力符号量を求め、符号化されたマ
クロブロックの発生符号量と目標出力符号量との差に基
づいて、量子化スケールコードをマクロブロック単位に
設定することができ、これにより画像構造を仮定せずと
も符号量の制御を実現することができる。また、本発明
によれば、各ピクチャ毎の目標出力符号量を設定せず
に、所定の単位時間内に復号すべき複数のピクチャの符
号量を示す未復号符号量Rinと、単位時間内に出力可能
な複数のピクチャの符号量を示す未出力符号量Routと
から、各ピクチャ毎に目標転送速度比率ioRatioを算出
し、該目標転送速度比率ioRatioに基づいて、当該ピク
チャ内の全マクロブロックに対して、量子化を行う際の
量子化スケールコードをマクロブロック毎に決定するこ
とによりレート制御が可能となる。このようにして画像
構造が未知であっても、各ピクチャへのビット配分が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動画像圧縮符号化信号変換装置の
好ましい実施の形態のトランスコーダの概略ブロック図
である。
【図2】本発明に係る動画像圧縮符号化信号変換方法の
第1実施例として、図1に示されたトランスコーダの中
央制御部での処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】図2に示されたメインルーチンから呼び出され
る符号化処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る動画像圧縮符号化信号変換方法の
第2実施例として、図1に示されたトランスコーダの中
央制御部での処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る動画像圧縮符号化信号変換装置の
第3実施例のトランスコーダの概略ブロック図である。
【図6】本発明に係る動画像圧縮符号化信号変換装置の
第4実施例のトランスコーダの概略ブロック図である。
【図7】従来のトランスコーダの第1例の概略ブロック
図である。
【図8】図7に示された第1の従来のトランスコーダに
おける、MPEG2のTM5のレート制御処理の流れを
示すフローチャートである。
【図9】従来のトランスコーダの第2例の概略ブロック
図である。
【図10】図9に示された第2の従来のトランスコーダ
の処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】従来のトランスコーダの第3例の概略ブロッ
ク図である。
【図12】図11に示された第3の従来のトランスコー
ダの処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
100,200,300 トランスコーダ(動画像符号化
信号変換装置) 51 VLD(入力手段、可変長復号手段) 53 逆量子化器(逆量子化手段) 55 量子化器(量子化手段) 57 VLC(可変長符号化手段、出力手段) 101 未処理符号量算出部(未復号符号量算出部、未
出力符号量算出部) 103,203 目標ビットレート比率設定部(目標転
送速度比率設定手段、目標転送速度比率更新部) 105,305 仮想バッファ管理部(量子化パラメー
タ設定手段) 107 量子化スケール算出部(量子化パラメータ設定
手段) 109 中央制御部(制御手段)
フロントページの続き (72)発明者 笠井 裕之 東京都新宿区西早稲田一丁目3番10号 早 稲田大学国際情報通信研究センター内 (72)発明者 西村 敏 東京都新宿区西早稲田一丁目3番10号 早 稲田大学国際情報通信研究センター内 (72)発明者 富永 英義 東京都新宿区西早稲田一丁目3番10号 早 稲田大学国際情報通信研究センター内 Fターム(参考) 5C059 KK00 LA00 MA00 MC11 ME01 PP05 PP06 PP07 TA45 TB04 TC00 TC18 TC42 UA02 5C078 BA57 CA02 DA00 DA01 DA02 DB07 5J064 AA00 BA09 BA13 BA16 BB10 BC02 BC16 BC29 BD02 9A001 EE02 EE05 HH27 HH30 KK56

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)複数の画面から構成される動画像を
    圧縮符号化した第1画像符号化信号を、第1目標転送速
    度を有する第1伝送路を介して入力するステップと、
    (b)該ステップ(a)で入力された第1画像符号化信
    号を各画面毎に可変長復号するステップと、(c)該ス
    テップ(b)で復号された各画面データを、複数の領域
    毎に逆量子化して、直交変換係数領域データを生成する
    ステップと、(d)該ステップ(c)で生成された直交
    変換係数領域データの圧縮率を決める量子化パラメータ
    を前記各領域毎に設定するステップと、(e)該ステッ
    プ(c)で生成された直交変換係数領域データを、前記
    ステップ(d)で設定された量子化パラメータを用いて
    各領域毎に量子化して量子化係数領域データを生成する
    ステップと、(f)前記ステップ(e)で生成された量
    子化係数領域データを可変長符号化して前記第1伝送路
    の第1目標転送速度より低い第2目標転送速度を有する
    第2画像符号化信号を生成するステップと、(g)前記
    ステップ(c)〜(f)を前記各画面内の全領域につい
    て順次繰り返すステップと、(h)前記ステップ(b)
    および(g)を前記画面毎に繰り返すステップと、
    (i)前記第2伝送路を介して、前記第2画像符号化信
    号を出力するステップと、を備えた動画像圧縮符号化信
    号変換方法において、(j)前記第1目標転送速度と、
    前記第2目標転送速度との比率を示す目標転送速度比率
    を設定するステップを備え、 前記ステップ(d)において、前記ステップ(j)で設
    定された前記目標転送速度比率と、前記ステップ(c)
    で生成された直交変換係数領域データの発生符号量と、
    前記ステップ(e)で生成された量子化係数領域データ
    の発生符号量と、に基づいて、前記各領域毎に前記量子
    化パラメータが設定されることを特徴とする動画像圧縮
    符号化信号変換方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の動画像圧縮符号化信号変
    換方法において、 前記ステップ(j)が、(j1)前記第1目標転送速度
    に基づいて、所定の単位時間内に復号すべき前記第1画
    像符号化信号の複数の画面の符号量を示す未復号符号量
    を初期設定するステップと、(j2)前記第2目標転送
    速度に基づいて、前記単位時間内で出力可能な前記第2
    画像符号化信号の複数の画面の符号量を示す未出力符号
    量を初期設定するステップと、(j3)前記ステップ
    (b)で生成された1つ前の画面の実復号符号量に基づ
    いて、前記未復号符号量を前記各画面毎に更新するステ
    ップと、(j4)前記ステップ(f)で生成された1つ
    前の画面の実出力符号量に基づいて、前記未出力符号量
    を前記各画面毎に更新するステップと、(j5)前記ス
    テップ(j3)および(j4)で算出された未復号符号
    量および未出力符号量に基づいて、前記目標転送速度比
    率を前記各画面毎に更新するステップと、(j6)前記
    ステップ(j3)〜(j5)を前記単位時間内の全画面
    について繰り返すステップと、(j7)前記ステップ
    (j1)、(j2)および(j6)を前記単位時間毎に
    繰り返すステップと、を有し、 前記ステップ(d)において、 前記量子化パラメータが前記ステップ(j5)で更新さ
    れた目標転送速度比率に基づいて、設定されることを特
    徴とする動画像圧縮符号化信号変換方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の動画像圧縮符号化信号変
    換方法において、 前記ステップ(j)が、(j1)前記第1目標転送速度
    に基づいて、所定の第1単位時間内に復号すべき前記第
    1画像符号化信号の複数の画面の符号量を示す予定復号
    符号量を設定するステップと、(j2)前記第2目標転
    送速度に基づいて、前記第1単位時間内で出力可能な前
    記第2画像符号化信号の複数の画面の符号量を示す予定
    出力符号量を設定するステップと、(j3)前記ステッ
    プ(b)で生成された画面の実復号符号量を所定の画面
    枚数分溯って積算値を算出するステップと、(j4)前
    記ステップ(f)で生成された画面の実出力符号量を前
    記画面枚数分溯って積算値を算出するステップと、(j
    5)前記ステップ(j1)で設定された予定復号符号量
    と、前記ステップ(j3)で算出された実復号符号量の
    積算値と、に基づいて、前記第1単位時間内の未復号符
    号量を算出するステップと、(j6)前記ステップ(j
    2)で設定された予定出力符号量と、前記ステップ(j
    4)で算出された実出力符号量の積算値と、に基づい
    て、前記第1単位時間内の未出力符号量を算出するステ
    ップと、(j7)前記ステップ(j5)および(j6)
    で算出された未復号符号量および未出力符号量に基づい
    て、前記目標転送速度比率を更新するステップと、(j
    8)前記ステップ(j3)〜(j7)を所定の第2単位
    時間毎に繰り返すステップと、を有し、 前記ステップ(d)において、 前記量子化パラメータが前記ステップ(j5)で更新さ
    れた目標転送速度比率に基づいて、設定されることを特
    徴とする動画像圧縮符号化信号変換方法。
  4. 【請求項4】第1目標転送速度を有する第1伝送路と、
    前記第1転送速度より低い第2目標転送速度を有する第
    2伝送路と、の間に介在するとともに、 複数の画面から構成される動画像を圧縮符号化した第1
    画像符号化信号を、前記第1伝送路を介して入力する入
    力手段と、 該入力手段から入力された第1画像符号化信号を各画面
    毎に順次可変長復号する可変長復号手段と、 該可変長復号手段で復号された各画面データを、複数の
    領域毎に順次逆量子化して直交変換係数領域データを領
    域毎に順次生成する逆量子化手段と、 該逆量子化手段で生成された直交変換係数領域データの
    圧縮率を決める量子化パラメータを前記各領域毎に順次
    設定する量子化パラメータ設定手段と、 該逆量子化手段で生成された直交変換係数領域データ
    を、前記量子化パラメータ設定手段で設定された量子化
    パラメータを用いて各領域毎に順次量子化して量子化係
    数領域データを前記各領域毎に生成する量子化手段と、 該量子化手段で生成された量子化係数領域データを各領
    域毎に順次可変長符号化して、前記第1画像符号化信号
    より少ない符号量を有する第2画像符号化信号を前記各
    画面毎に生成する可変長符号化手段と、 前記第2伝送路を介して、前記第2画像符号化信号を出
    力する出力手段と、 前記逆量子化手段と、前記量子化パラメータ設定手段
    と、前記量子化手段と、前記可変長符号化手段と、に前
    記画面毎に当該画面内の全領域について順次処理を繰り
    返し実行させる制御手段と、を備えた動画像圧縮符号化
    信号変換装置において、 前記第1目標転送速度と、前記第2目標転送速度との比
    率を示す目標転送速度比率を設定する目標転送速度比率
    設定手段を備え、 前記量子化パラメータ設定手段において、前記目標転送
    速度比率設定手段で設定された前記目標転送速度比率
    と、前記逆量子化手段で生成された直交変換係数領域デ
    ータの発生符号量と、前記量子化手段で生成された量子
    化係数領域データの発生符号量と、に基づいて、前記各
    領域毎に前記量子化パラメータが設定されることを特徴
    とする動画像圧縮符号化信号変換装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の動画像圧縮符号化信号変
    換装置において、 前記目標転送速度比率設定手段が、 前記第1目標転送速度に基づいて、所定の単位時間内に
    復号すべき前記第1画像符号化信号の複数の画面の符号
    量を示す未復号符号量を初期設定するとともに、前記可
    変長復号手段で生成された1つ前の画面の実復号符号量
    に基づいて、前記未復号符号量を前記各画面毎に算出す
    る未復号符号量算出部と、 前記第2目標転送速度に基づいて、前記単位時間内で出
    力可能な前記第2画像符号化信号の複数の画面の符号量
    を示す未出力符号量を初期設定するとともに、前記可変
    長符号化手段で生成された1つ前の画面の実出力符号量
    に基づいて、前記未出力符号量を前記各画面毎に算出す
    る未出力符号量算出部と、 前記未復号符号量算出部および前記未出力符号量算出部
    で算出された未復号符号量および未出力符号量に基づい
    て、前記目標転送速度比率を前記各画面毎に更新する目
    標転送速度比率更新部と、を有し、 前記制御手段が、前記未復号符号量算出部と、前記未出
    力符号量算出部と、前記目標転送速度比率更新部と、に
    前記単位時間毎に、当該単位時間内の全画面について順
    次処理を繰り返し実行させ、前記未復号符号量算出部お
    よび前記未出力符号量算出部に前記未復号符号量および
    前記未出力符号量を前記単位時間毎に初期設定させ、 前記量子化パラメータ設定手段において、 前記量子化パラメータが、前記目標転送速度比率更新部
    で更新された目標転送速度比率に基づいて、設定される
    ことを特徴とする動画像圧縮符号化信号変換装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の動画像圧縮符号化信号変
    換装置において、 前記目標転送速度比率設定手段が、 前記可変長復号手段で生成された画面の実復号符号量を
    所定の画面枚数分溯って積算値を算出する実復号符号量
    積算部と、 前記可変長符号化手段で生成された画面の実出力符号量
    を前記画面枚数分溯って積算値を算出する実出力符号量
    積算部と、 前記第1目標転送速度に基づいて、所定の第1単位時間
    内に復号すべき前記第1画像符号化信号の複数の画面の
    符号量を示す予定復号符号量を設定するとともに、該予
    定復号符号量と、前記実復号符号量積算部で算出された
    実復号符号量と、に基づいて、前記第1単位時間内の未
    復号符号量を算出する未復号符号量算出部と、 前記第2目標転送速度に基づいて、前記第1単位時間内
    で出力可能な前記第2画像符号化信号の複数の画面の符
    号量を示す予定出力符号量を設定するとともに、該予定
    出力符号量と、前記実出力符号量積算部で算出された実
    出力符号量の積算値と、に基づいて、前記第1単位時間
    内の未出力符号量を算出する未出力符号量算出部と、 前記未復号符号量算出部および前記未出力符号量算出部
    で算出された未復号符号量および未出力符号量に基づい
    て、前記目標転送速度比率を更新する目標転送速度比率
    更新部と、を有し、 前記制御手段が、前記未復号符号量算出部と、前記未出
    力符号量算出部と、前記目標転送速度比率更新部と、に
    所定の第2単位時間毎に順次処理を繰り返し実行させ、 前記量子化パラメータ設定手段において、 前記量子化パラメータが、前記目標転送速度比率更新部
    で更新された目標転送速度比率に基づいて、設定される
    ことを特徴とする動画像圧縮符号化信号変換装置。
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