JP2001077616A - 同相合成・位相差検出回路 - Google Patents

同相合成・位相差検出回路

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JP2001077616A JP24801899A JP24801899A JP2001077616A JP 2001077616 A JP2001077616 A JP 2001077616A JP 24801899 A JP24801899 A JP 24801899A JP 24801899 A JP24801899 A JP 24801899A JP 2001077616 A JP2001077616 A JP 2001077616A
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Hideyuki Nosaka
秀之 野坂
Akira Yamaguchi
陽 山口
Hiroshi Tanaka
博 田中
Toshihiro Seki
智弘 関
Hideki Kamitsuna
秀樹 上綱
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子的なアンテナビームの追尾を行う同相合
成回路と、位相差を検出する回路を共通化することによ
り、両機能を簡単な回路構成で実現する。 【解決手段】 n個のミキサ30、31と、基準系に属
する1個のミキサ31にローカル信号を供給する局部発
振器32と、局部発振器の出力信号を入力し位相を調整
して追従系に属する(n−1)個のミキサ30にローカ
ル信号を供給する位相調整手段33と、n個のミキサの
中間周波数を出力する出力端子に連結されるフィルタ3
4、35と、フィルタの出力に基づいて基準系と追従系
の信号位相を比較する位相比較手段36と、位相比較手
段が検出した位相差に応じて位相調整手段へ制御信号を
送出すると同時に位相差出力端子41に位相差信号を送
出する位相制御手段37と、ミキサが出力する中間周波
数を入力し同相合成出力端子39に合成出力を送出する
電力合成器38とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星追尾アンテナ
の目標衛星に対する指向誤差を検出するための位相差検
出回路に関する。また、位相が一致しない複数の受信信
号を自動的に同相に制御し合成する同相合成回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電車、バスなどの移動体上で、放送衛星
からの電波を受信する場合、あるいは通信衛星と通信す
る場合、所定の回線品質を確保するために、衛星の方向
にアンテナの指向方向を合わせる継続的な操作、すなわ
ちアンテナ指向方向制御が必要となる。
【0003】従来、特開平5−52920号公報「電子
追尾式受信装置」に開示されているような追尾式受信装
置があり、これを図8に示す。図8において、サブアン
テナ116、117からの入力信号は、共通の局部発振
器120の出力が入力されるダウンコンバータ118、
119によりそれぞれ第1中間周波数に変換される。さ
らに、これらの信号は共通の局部発振器127の出力が
入力されるミキサ121、122により第2中間周波数
に変換されるが、ミキサ121のローカル入力と局部発
振器127の間に移相器128を挿入することにより、
ミキサ121の中間周波数出力の位相を自由に制御する
ことができる。ミキサ122の中間周波数出力と、ミキ
サ121の中間周波数出力は、バンドパスフィルタ12
4、123を介して位相比較器125により位相比較さ
れ、前記移相器128にフィードバックされる。
【0004】このフィードバック制御は位相比較器12
5の入力であるサブアンテナ116、サブアンテナ11
7の受信信号の位相差を減少させる方向に働き、ミキサ
121の中間周波数出力(追従系)は、ミキサ122の
中間周波数出力(基準系)に位相同期されるので、これ
ら第2中間周波数を電力合成回路129により合成する
ことにより、同相合成出力130が得られる。
【0005】この追尾式受信装置を使用すれば、アンテ
ナの指向誤差が生じ、サブアンテナ116及びサブアン
テナ117が受信する信号に位相差が生じた場合でも、
追従系が基準系にロツクされることにより、第2中間周
波数の2つの信号は正確に同相となり、同相合成出力1
30を得ることができる。すなわち、サブアンテナ間に
生じる位相差をフィードバックループによりキャンセル
することにより、アンテナの指向を衛星の方向に自動的
に制御(電子的な自動追尾)する事が可能である。
【0006】以上述べたように、図8に示した追尾式受
信装置は、電子的な同相合成により、アンテナビームを
衛星からの電波の到来方向に追従させることができ、ア
ンテナ全体としてのピーク利得を確保し、見かけ上1つ
のサブアレイアンテナと等価な広い半値幅を持つアンテ
ナが実現できる。しかし、大きな指向誤差に対しては利
得劣化が問題となり、各サブアレイを機械的に衛星方向
に指向させることが不可欠である。
【0007】衛星に対するアンテナの指向誤差を検出す
る手段として、モノパルス方式が知られている。図9
に、伊藤他による”移動体用衛星放送受信システム”テ
レビジョン学会技報Vol.12、No.23、p47
−52、June、1988に開示されたモノパルス回
路例を示す。サブアンテナ131、132からの入力信
号は、共通の局部発振器135の出力が入力されるダウ
ンコンバータ133、134によりそれぞれ第1中間周
波数に変換される。さらに、これらの信号は共通の局部
発振器138が入力されるチユーナ136、137によ
り第2中間周波数に変換される。これら2つの信号に位
相差θが含まれるとすると、チューナ136の出力はs
in(ωt)、チューナ137の出力はsin(ωt−
θ)と表すことができる。ここで、ωは第2中間周波数
の角周波数、tは時間である。
【0008】ミキサ140はsin(ωt+π/2)と
sin(ωt−θ)の乗算を行い、ローパスフィルタ1
42を介して得られる出カ信号144(直流成分)はs
in(θ)に比例した電圧となる。一方、ミキサ141
はsin(ωt)とsin(ωt−θ)の乗算を行い、
ローパスフィルタ143を介して得られる出力信号14
5(直流成分)はcos(θ)に比例した電圧となる。
このように出力信号144、145はサブアンテナ13
1、132間の受信信号位相差であり、本位相差から求
められるアンテナの指向誤差からアンテナの指向方向制
御を機械的に行うことが可能である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、同
相合成によるアンテナビームの追尾だけではアンテナの
利得劣化が避けられないため、これに加えてアンテナの
機械的指向方向制御を併用する必要があった。このた
め、モノパルス回路など指向誤差(=各サブアンテナ間
の位相差)を検出する回路を別途用意する必要があり、
回路構成が複雑になるという問題があった。
【0010】本発明の目的は、電子的なアンテナビーム
の追尾を行う同相合成回路と、位相差を検出する回路を
共通化することにより、両機能を簡単な回路構成で実現
した同相合成・位相差検出回路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、nを2以上の整数としたとき、n個の入力信号をダ
ウンコンバートするn個のミキサと、これらのミキサの
うち、基準系に属する1個のミキサにローカル信号を供
給する1個の局部発振器と、この局部発振器の出力信号
を入力し、外部からの制御信号により位相を調整して、
前記ミキサのうち、追従系に属する(n−1)個のミキ
サにローカル信号を供給する(n−1)個の位相調整手
段と、前記n個のミキサの、中間周波数を出力する出力
端子に連結されるn個のフィルタと、これらのn個のフ
ィルタの出力に基づいて、基準系と各追従系の信号位相
をそれぞれ比較する(n−1)個の位相比較手段と、こ
れらの位相比較手段が検出した位相差に応じて、前記
(n−1)個の位相調整手段へ制御信号を送出すると同
時に、(n−1)個の位相差出力端子に位相差信号を送
出する(n−1)個の位相制御手段と、前記n個のミキ
サが出力する中間周波数を入力し、同相合成出力端子に
合成出力を送出する電力合成器とを備えることを特徴と
する同相合成・位相差検出回路である。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記位相制御手
段が(n−1)個の位相差出力端子に位相差信号を送出
する代わりに、前記(n−1)個の位相比較手段から位
相差情報を検出し、(n−1)個の位相差出力端子に送
出する(n−1)個のローパスフィルタを備えることを
特徴とする請求項1に記載の同相合成・位相差検出回路
である。
【0013】請求項3に記載の発明は、前記基準系に属
する1個のミキサと、前記局部発振器との間に振幅調整
手段が挿入されていることを特徴とする請求項1〜2に
記載の同相合成・位相差検出回路である。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記位相調整手
段は、遅延発生器であることを特徴とする請求項1〜3
に記載の同相合成・位相差検出回路である。
【0015】請求項5に記載の発明は、前記(n−1)
個の位相比較手段は、位相進み検出出カおよび位相遅れ
検出出力を出力し、前記(n−1)個の位相比較手段が
出力する位相進み検出出カおよび位相遅れ検出出力を、
それぞれセット信号およびリセット信号として入力する
フリップフロップと、前記(n−1)個の位相比較手段
が出力する位相進み検出出カおよび位相遅れ検出出力を
入力し、前記位相制御手段に位相差検出結果を送出する
チャージポンプとをさらに備えることを特徴とする請求
項1〜4に記載の同相合成・位相差検出回路である。
【0016】請求項6に記載の発明は、前記n個のフィ
ルタは、放送衛星または通信衛星が送信するビーコンま
たはパイロット信号の周波数、またはこれがダウンコン
バートされた周波数を中心周波数とするバンドパスフィ
ルタであることを特徴とする請求項1〜5に記載の同相
合成・位相差検出回路である。
【0017】請求項7に記載の発明は、前記(n−1)
個の位相制御手段と、前記(n−1)個の位相差出力端
子との間に、信号形式をディジタル信号に変換する(n
−1)個のAD変換器を備えることを特徴とする請求項
1〜6に記載の同相合成・位相差検出回路である。
【0018】請求項8に記載の発明は、n個のサブアン
テナと、前記n個のサブアンテナからの信号をダウンコ
ンバートし、中間周波数を前記n個のミキサにそれぞれ
送出するn個のダウンコンバータとをさらに備えること
を特徴とする請求項1〜7に記載の同相合成・位相差検
出回路である。
【0019】本発明は、移相器に制御信号を送出すると
同時に、新しく設ける位相差出力端子に位相差情報を送
出することを役割とする位相制御回路を、位相比較器の
出力に挿入することにより、従来の同相合成回路の動作
を実現しながら、簡単な付加回路により位相差、すなわ
ち指向誤差出力を同時に得ることを最も主要な特徴とす
る。
【0020】従来、指向誤差検出にはモノパルス回路な
どを必要としたが、従来の同相合成回路の構成要素であ
る位相比較器の出力には入力の位相差が反映されること
を利用し、同相合成回路と位相差検出回路とを共通化す
る事で設計の簡素化、装置の小型化、低消費電力化の効
果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の同相合成・位相
差検出回路の第1の実施形態を示す。図において、ミキ
サ30は、移相器33を介して局部発振器32の出力を
ローカル信号として入力し、入力信号3をダウンコンバ
ートし中間周波数を出力し、ミキサ31は、局部発振器
32の出力をローカル信号として入カし、入力信号4を
ダウンコンバートし中間周波数を出力する。両中間周波
数はバンドパスフイルタ34及びバンドパスフイルタ3
5を介して位相比較器(PD)36または位相周波数比
較器(PFC)に入力される。
【0022】位相制御回路37は、位相比較器36に入
力される2信号の位相が一致するように移相器33を制
御する。この位相制御回路37による位相制御により、
移相器33の出力信号(追従系)は局部発振器32(基
準系)にロックされる。従って、電力合成回路38には
位相が同期した信号が入力され、同相合成出力39が得
られる。
【0023】周波数が等しく位相差がある信号が入力端
子3、4に入力される場合、この位相差をミキサ30、
31の中問周波数出力において打ち消すのに必要な位相
差を移相器33が常に発生するようにロックされる。従
って、位相制御回路37が移相器33へ送出する信号
は、入力信号3、4に入力される2信号の位相差を反映
していることになる。位相差の情報は、位相制御回路3
7のもう一つの出力として、位相差出力端子41に提供
される。位相差出力端子41の信号形式はアナログ(電
圧)でもよいし、電流、パルス幅、デジタルデータ等の
形式でもよい。
【0024】すなわち、本発明の同相合成・位相差検出
回路は、位相差を持つ入力信号3、4が入力された場合
に、ミキサ30の中間周波数出力(追従系)がミキサ3
1の中間周波数出力(基準系)に位相同期されることに
より、両入力信号が同相合成されて、同相合成出力39
として出力されると同時に、入力信号3、4の位相差の
情報が位相差出カ端子41に提供される。
【0025】なお、説明の都合上、入力信号を2信号と
したが、入カ信号は3信号以上とすることができる。そ
の場合、基準系は1個とし、残りすべてを追従系とすれ
ばよい。なお、移相器33には、相川他による”モノリ
シックマイクロ波集積回路(MMIC)”、電子情報通
信学会、p184に開示されているような無限移相器等
が使用できる。
【0026】本発明の同相合成・位相差検出回路は、同
相合成に必要な位相比較器36を位相差検出回路にも共
用するため、受信信号から直接分岐した信号で位相差検
出を行うモノパルス方式などと比較して、雑音特性に優
れ、分岐による損失を補うための増幅が不要である利点
がある。
【0027】図2に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第2の実施形態を示す。第1の実施形態では、位相
制御回路37は移相器33の制御信号及び位相差出力端
子41に送出される位相差出力を提供するが、図2に示
す第2の実施形態では、位相比較器36aの出力を、新
たに設けるローパスフィルタ40に接続することによ
り、位相差出力41aの電圧レベルを移相器33aの制
御信号に無関係に任意に選べる構成になっている。
【0028】位相差出力41aの電圧レベルを任意に選
べることは、入カ信号3、4間の位相差と位相差出力端
子41aの電圧レベルとの間の比例係数を任意に選べる
ので、この位相差出力を利用する機械的制御回路の設計
の柔軟性が高くなる。
【0029】図3に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第3の実施形態を示す。第1の実施形態及び第2の
実施形態においては、局部発振器32または32aと、
ミキサ31または31aとは直接接続されているのに対
して、局部発振器32または32aと、ミキサ30また
は30aとの間には移相器33または33aが挿入され
ている。移相器33または33aに損失または利得があ
る場合、両ミキサのローカル入力電力に差が生じ、この
差が両ミキサの中問周波数出力の電力の差となって現
れ、これが位相比較器36または36aの位相差検出で
の誤差発生の原因となる。
【0030】図3に示す第3の実施形態には、移相器3
3bの損失または利得をキャンセルすることを目的とし
て、振幅調整回路51が挿入されている。振幅調整回路
51には、増幅器、減衰器、移相器33bと同種のダミ
ー移相器等が使用できる。
【0031】図4に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第4の実施形態を示す。第4の実施形態は、第1〜
3の実施形態における移相器33、33aまたは33b
を遅延発生器52に置き換えた構成である。移相器は3
60度を超えて連続に位相を制御することは困難である
が、遅延発生器は、容易に360度を超える移相操作が
可能であるので、入力3c、4cの位相差が大きく変化
し、360度を超えて変化する用途にも対応できる利点
がある。
【0032】また、遅延発生器は、移相器と比較して出
カ電圧の一定性に優れる特長があり、振幅調整回路51
cの設計が容易となる利点がある。例えば、振幅調整回
路51cを遅延発生器52と同種のダミー遅延発生器と
すれば、遅延発生器52の遅延量に依らず、遅延発生器
52の出力と、振幅調整回路51cの出力とを、ほぼ同
じ電力にすることが可能である。
【0033】なお、遅延発生器52として、プログラマ
ブル遅延発生器(参考文献として、ECLinPSデー
タブック、日本モトローラ、p89、または、リニア・
データブック1994/1995、アナログデバイセ
ズ、p12−36がある)、端子付きディレイライン、
対称構造の遅延発生器(参考文献として、H.Nosaka"A P
hase Interpolation Direct Digital Synthesizer with
a Symmetrically Structured Delay Generator",APMC
Proc., vol.3, p.1343, 1998がある)等が使用できる。
【0034】図5に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第5の実施形態を示す。第5の実施形態は、第1〜
4の実施形態における位相比較器36、36a、36b
または36cの代わりに、位相進み出カ(u)と位相遅
れ出力(d)を別の出力端子に持つタイプの位相比較器
36dを使用し、位相差方向の極性を出カする端子を設
けた構成である。図5において、位相比較器36dのu
出力とd出力はフリップフロップ43のセット及びリセ
ットへ接続され、フリップフロップ43は位相差方向の
極性を示す位相差方向出力44を出力する。
【0035】位相比較器36dのu出力とd出力は、チ
ャージポンプ(CP)42を介して位相制御回路37d
に入力され、移相器33dの制御信号の生成及び位相差
出力端子41dへ送出される位相差信号が生成される。
【0036】本発明の第6の実施形態は、第1の実施形
態(図1)におけるバンドパスフィルタ34、35の中
心周波数を、放送衛星または通信衛星が送信するビーコ
ン(パイロット)信号がダウンコンバートされた周波数
に一致させる構成である。本発明の同相合成・位相差検
出回路を放送衛星または通信衛星用の受信機に適用する
場合、入力信号3、4には各チャネルの変調信号及びビ
ーコン(パイロット)信号が入力されるが、変調信号を
位相同期に使用しようとすると、変調による位相変化が
指向誤差による位相変化に重畳される問題が考えられ
る。そこで、バンドパスフィルタ34、35の中心周波
数を、無変調信号のビーコン(パイロツト)信号がダウ
ンコンバートされた周波数に合わせておくことで、受信
チャネルの変調方式に依らずに安定した位相同期を行わ
せることができる。
【0037】図6に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第7の実施形態を示す。第7の実施形態は、第1〜
6の実施形態においては位相差出力41を出力する、位
相制御回路37eに、AD変換器45を付加した構成で
ある。図6において、位相差出力41eはディジタル信
号であるため、この信号を利用して演算処理を行う場合
や、制御信号として使用する場合に取り扱いが容易であ
る。
【0038】図7に、本発明の同相合成・位相差検出回
路の第8の実施形態を示す。図において、サブアンテナ
46、47から入力される信号は共通の局部発振器50
の出力をローカル信号とするダウンコンバータ48、4
9によりダウンコンバートされる。ダウンコンバータ4
8、49が出カする信号は、本発明の第1〜第7のいず
れかの実施形態の対応する部分に入力されるが、図7で
は、第1の実施形態を例示した。
【0039】サブアンテナ46、47を結ぶ直線と、送
信または受信する電波の波面が一致する場合、ダウンコ
ンバータ48、49の出力の周波数及び位相は一致す
る。サブアンテナ46、47を結ぶ直線と、送信または
受信する電波の波面が角度を持つ場合、サブアンテナ4
6、47で受信される信号に位相差が現れる。ダウンコ
ンバータ48、49の出力においても、この位相差は存
在し、これを保ったまま、本発明の第1〜第7のいずれ
かの実施形態の対応する部分に入力される。
【0040】位相差出力41fは、この位相差を反映し
た信号を出カするので、これをもとに、サブアンテナ4
6、47を結ぶ線と、電波の波面とが一致するように、
アンテナを機械的に制御することが可能である。ここ
で、応答性の点から機械追尾による対応が困難な移動体
の振動、路面の段差等による急激な移動体の姿勢変動に
よる指向誤差に対しても、電子的な同相合成により利得
の劣化を防ぐことが可能である。
【0041】なお、図7においてはダウンコンバータを
1段としたが、ダウンコンバータの段数はこれに限られ
るものではない。
【0042】
【発明の効果】本発明は、移相器または遅延発生器に制
御信号を送出すると同時に、新しく設ける位相差出力端
子に位相差情報を送出することを役割とする位相制御回
路を、位相比較器の出力に挿入することにより、同相合
成及び位相差検出の両機能を、従来の同相合成回路への
簡単な回路の付加により実現できる。
【0043】従来、衛星通信用アンテナの指向誤差検
出、すなわちサブアンテナ間の位相差検出を行うために
は、同相合成回路とは別に、モノパルス回路などを必要
としたが、同相合成回路と位相差検出回路とを共通化す
る事で、設計の簡素化、装置の小型化、低消費電力化の
効果が得られる。
【0044】また、本発明の同相合成・位相差検出回路
は、位相差検出のために信号を分岐して取り出す必要が
ないので、雑音特性に優れ、分岐に伴う損失を補うアン
プが不要である効果がある。
【0045】さらに、遅延発生器を利用するタイプの本
発明の同相合成・位相差検出回路では、ミキサに入力す
るローカル信号の振幅を一定にできるため、位相差検出
を行う位相比較器に入力される振幅を一定にすることが
できる。従って、位相比較器におけるAM−PM変換に
よる位相検出誤差が発生しにくい効果がある。また、遅
延発生器は、360度を超える位相調節が可能であるの
で、入力信号の位相差の大きな変化に対応できる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第1の
実施形態の構成図。
【図2】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第2の
実施形態の構成図。
【図3】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第3の
実施形態の構成図。
【図4】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第4の
実施形態の構成図。
【図5】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第5の
実施形態の構成図。
【図6】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第7の
実施形態の構成図。
【図7】 本発明の同相合成・位相差検出回路の第8の
実施形態の構成図。
【図8】 従来の追尾式受信装置の構成図。
【図9】 従来のモノパルス回路の構成図。
【符号の説明】
3、3a、3b、3c、3d、3e 入カ端子 4、4a、4b、4c、4d、4e 入力端子 30、30a、30b、30c、30d、30e、30
f ミキサ 31、31a、31b、31c、31d、31e、31
f ミキサ 32、32a、32b、32c、32d、32e、32
f 局部発振器 33、33a、33b、33d、33e、33f 位相
調整手段 34、34a、34b、34c、34d、34e、34
f バンドパスフィルタ(フィルタ) 35、35a、35b、35c、35d、35e、35
f バンドパスフィルタ(フィルタ) 36、36a、36b、36c、36d、36e、36
f 位相比較器(位相比較手段) 37、37a、37b、37c、37d、37e、37
f 位相制御回路(位相制御手段) 38、38a、38b、38c、38d、38e、38
f 電力合成回路(電力合成器) 39、39a、39b、39c、39d 同相合成出カ
端子 40 ローパスフィルタ 41、41a、41b、41c、41d、41e、41
f 位相差出力端子 42 チャージポンプ 43 フリップフロップ 44 位相差方向出力端子 45 AD変換器 46、47 サブアンテナ 48、49 ダウンコンバータ 50 局部発振器 51 振幅調整回路 52 遅延発生器 116、117、131、132 サブアンテナ 118、119、133、134 ダウンコンバータ 120、135 局部発振器 121、122 ミキサ 123、124 バンドパスフィルタ 125 位相比較器 127 局部発振器 128 移相器 129 電力合成回路 130 同相出力端子 136、137 チューナ 138 局部発振器 139 90度移相器 140、141 ミキサ 142、143 ローパスフィルタ 144、145 位相差出力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 博 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 関 智弘 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 上綱 秀樹 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5J021 AA02 AA03 AA04 AA05 AA06 CA06 DB03 FA06 FA17 FA22 FA23 FA24 FA32 GA02 HA03 HA05 HA07 JA07 5J106 AA03 BB01 CC16 CC21 CC38 CC39 CC55 CC58 DD01 DD11 DD32 DD36 DD48 KK05 KK08 KK38 KK39 KK40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 nを2以上の整数としたとき、n個の入
    力信号をダウンコンバートするn個のミキサと、 これらのミキサのうち、基準系に属する1個のミキサに
    ローカル信号を供給する1個の局部発振器と、 この局部発振器の出力信号を入力し、外部からの制御信
    号により位相を調整して、前記ミキサのうち、追従系に
    属する(n−1)個のミキサにローカル信号を供給する
    (n−1)個の位相調整手段と、 前記n個のミキサの、中間周波数を出力する出力端子に
    連結されるn個のフィルタと、 これらのn個のフィルタの出力に基づいて、基準系と各
    追従系の信号位相をそれぞれ比較する(n−1)個の位
    相比較手段と、 これらの位相比較手段が検出した位相差に応じて、前記
    (n−1)個の位相調整手段へ制御信号を送出すると同
    時に、(n−1)個の位相差出力端子に位相差信号を送
    出する(n−1)個の位相制御手段と、 前記n個のミキサが出力する中間周波数を入力し、同相
    合成出力端子に合成出力を送出する電力合成器とを備え
    ることを特徴とする同相合成・位相差検出回路。
  2. 【請求項2】 前記位相制御手段が(n−1)個の位相
    差出力端子に位相差信号を送出する代わりに、前記(n
    −1)個の位相比較手段から位相差情報を検出し、(n
    −1)個の位相差出力端子に送出する(n−1)個のロ
    ーパスフィルタを備えることを特徴とする請求項1に記
    載の同相合成・位相差検出回路。
  3. 【請求項3】 前記基準系に属する1個のミキサと、前
    記局部発振器との間に振幅調整手段が挿入されているこ
    とを特徴とする請求項1〜2に記載の同相合成・位相差
    検出回路。
  4. 【請求項4】 前記位相調整手段は、遅延発生器である
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載の同相合成・位相
    差検出回路。
  5. 【請求項5】 前記(n−1)個の位相比較手段は、位
    相進み検出出カおよび位相遅れ検出出力を出力し、 前記(n−1)個の位相比較手段が出力する位相進み検
    出出カおよび位相遅れ検出出力を、それぞれセット信号
    およびリセット信号として入力するフリップフロップ
    と、 前記(n−1)個の位相比較手段が出力する位相進み検
    出出カおよび位相遅れ検出出力を入力し、前記位相制御
    手段に位相差検出結果を送出するチャージポンプとをさ
    らに備えることを特徴とする請求項1〜4に記載の同相
    合成・位相差検出回路。
  6. 【請求項6】 前記n個のフィルタは、放送衛星または
    通信衛星が送信するビーコンまたはパイロット信号の周
    波数、またはこれがダウンコンバートされた周波数を中
    心周波数とするバンドパスフィルタであることを特徴と
    する請求項1〜5に記載の同相合成・位相差検出回路。
  7. 【請求項7】 前記(n−1)個の位相制御手段と、前
    記(n−1)個の位相差出力端子との間に、信号形式を
    ディジタル信号に変換する(n−1)個のAD変換器を
    備えることを特徴とする請求項1〜6に記載の同相合成
    ・位相差検出回路。
  8. 【請求項8】 n個のサブアンテナと、 前記n個のサブアンテナからの信号をダウンコンバート
    し、中間周波数を前記n個のミキサにそれぞれ送出する
    n個のダウンコンバータとをさらに備えることを特徴と
    する請求項1〜7に記載の同相合成・位相差検出回路。
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