JP2001075171A - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置

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JP2001075171A
JP2001075171A JP25264799A JP25264799A JP2001075171A JP 2001075171 A JP2001075171 A JP 2001075171A JP 25264799 A JP25264799 A JP 25264799A JP 25264799 A JP25264799 A JP 25264799A JP 2001075171 A JP2001075171 A JP 2001075171A
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video
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JP25264799A
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Hideki Osada
英喜 長田
Takeshi Endo
毅 遠藤
Ichiro Kasai
一郎 笠井
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のスクリーンに映像を投影する映像表示
装置の構成の簡素化を図る。 【解決手段】 観察者を収容する観察室の側面、床面お
よび天井面をスクリーンとし、スクリーンよりも少数の
映像表示器に表示した映像をスクリーンに投影する。少
なくとも1つの映像表示器が、時分割または画面分割に
より、2つ以上のスクリーンに投影するための映像を表
示して、全てのスクリーンに映像を投影する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は映像表示装置に関
し、特に、観察者を取り囲むように映像を表示して豊か
な臨場感を提供する映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】仮想の現実を臨場感豊かに提供するバー
チャルリアリティの分野では、広い範囲を表す映像を表
示することが必要であり、このために、映像を観察者の
前方だけでなく周囲にも表示して、映像で観察者を取り
囲むようにすることが行われるようになってきた。例え
ば、観察者が入り得る大きさの箱状の観察室を設けて、
その側面や床面、さらには天井面に映像を表示して、観
察者を4面、5面あるいは6面の映像で囲むことが提案
されている。
【0003】このような映像表示装置では、観察室の壁
面をスクリーンとして、映像表示器に表示した映像を拡
大して壁面に投影する構成が採用されている。映像表示
器はスクリーンに対応する数だけ備えられ、また、映像
表示器の映像をスクリーンに投影するための投影光学系
もスクリーンと同数備えられる。投影光学系からの投射
光が観察者の身体で遮られるのを防止するために、通
常、透過型のスクリーンを用いて、観察室の外側からス
クリーンに映像を投影する。また、この構成による装置
の大型化を抑えるために、投影光学系とスクリーンの間
にミラーを配置して、投射光の光路を折曲げるようにし
ている。
【0004】左右の眼の視差に応じた角度差のある2つ
の映像を交互に表示して、一方を左眼に、他方を右眼に
導くことにより、映像に立体感をもたせる従来からの方
法も併用される。この場合、観察者は、映像の表示に同
期して光の透過と遮断を切り換えるシャッターを備えた
眼鏡を装着して、映像を観察する。また、表示する映像
に合わせて音声を出力することにより、観察者に提供す
る臨場感をさらに高めることも行われている。
【0005】このように、観察者を映像で取り囲んで映
像が表す範囲をきわめて広くするとともに、聴覚をも利
用して、きわめて高い臨場感を提供する映像表示装置が
実現されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の映像
表示装置には、構成においても、提供し得る臨場感の種
類においても、改良する余地がある。構成については、
例えば、映像表示器と投影光学系をスクリーンと同じ数
だけ備えており、このため、構成が複雑になって装置の
小型化が困難になっている。また、観察室が固定設置さ
れており、映像を観察する場所が著しく制限されてい
る。臨場感の種類については、地上での感覚に限られて
おり、視覚と聴覚以外の他の感覚は活用されていない。
例えば、水中での感覚や低重力での感覚を提供する映像
表示装置は提案されていない。
【0007】従来の映像表示装置には、さらに、臨場感
の高い映像を2人以上の観察者が共有することができな
いという問題もある。1つの観察室に2人以上の観察者
を収容することは可能であるが、各観察者の位置は厳密
には同一にならないから、1人の観察者にとって最適の
映像を表示しても、その映像は他の観察者にとっては最
適にはならず、臨場感が損なわれる。
【0008】観察室を複数備えて、観察室ごとに観察者
に最適の映像を表示することも可能である。しかし、そ
の構成では、複数の映像表示装置が独立に存在すること
と同じになり、各観察者に他の観察者が自身の周囲に存
在するという感覚を提供することはできない。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、高い臨場感を提供する映像表示装置を実現
することを目的とし、特に、映像表示装置の構成の簡素
化を図ることを具体的な目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、映像表示器に表示した映像をスクリー
ンに投影する映像表示装置であって、複数のスクリーン
を備えてスクリーンごとに異なる映像を投影するものに
おいて、スクリーンよりも少数の映像表示器を備えて、
少なくとも1つの映像表示器が2つ以上のスクリーンに
投影するための異なる映像を表示するものとする。
【0011】この映像表示装置では、スクリーンの数よ
りも映像表示器の数が少なく、同一の映像表示器が2つ
以上のスクリーンに投影するための2つ以上の映像を表
示する。映像表示器の数は1であってもよい。同一の映
像表示器に2つ以上の映像を表示させることは、例え
ば、表示する時間を違えることにより、あるいは映像表
示器の表示面内での表示場所を空間的に違えることによ
り、実現することができる。
【0012】映像表示器の映像をスクリーンに投影する
ための投影光学系は、少なくとも映像表示器と同じ数だ
けあればよく、投影光学系もスクリーンよりも少数にす
ることができる。映像表示器の少数化とこれに伴う投影
光学系の少数化による直接および間接の簡素化の結果、
映像表示装置は小型になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の映像表示装置の実
施形態について、図面を参照しながら説明する。第1の
実施形態の映像表示装置1の概略の全体構成を図1に示
す。映像表示装置1は、観察室10と投影部14を備え
ており、投影部14で映像を表示してその映像を観察室
10に投影する投影型である。観察者は投影された映像
を観察室10の内部から観察する。
【0014】観察室10は中空の直方体状で、前面11
a、左側面11b、右側面11c、床面11d、天井面
11eおよび後面11fより成る。観察室10は、立っ
た状態の観察者を収容し得る大きさを有している。観察
室10の後面11fは開閉可能で、観察者が出入りする
ためのドアとなっている。
【0015】観察室10の後面11fを除く他の5面1
1a〜11eは、可視光を透過させる材料で作製されて
おり、透過する光を拡散させるために、それぞれの表面
全体にわたって微細な凹凸が設けられている。これらの
面は投影部14から投影される映像に対してスクリーン
として機能する。以下、面11a〜11eをスクリーン
とも呼ぶ。観察室10内の観察者は上下左右および前方
の5つのスクリーンで取り囲まれる状態となり、観察者
に提供される映像はきわめて広範囲にわたる。
【0016】観察室10の4つのスクリーン11b、1
1c、11d、11eに対向する外側の部位には、投影
部14からの光を各スクリーンに導くための全反射ミラ
ー12b、12c、12d、12eが備えられている。
全反射ミラー12b〜12eはそれぞれ、観察室10の
後面11f側でスクリーン11b〜11eに近接するよ
うに、スクリーン11b〜11eに対して傾けて配置さ
れている。
【0017】投影部14は、観察室10の前面11aに
正対するように配置されている。投影部14の構成を図
2に示す。投影部14は、1つの映像表示器15、2つ
のクロスプリズム16a、16b、4つの全反射ミラー
17b、17c、17d、17e、6つのレンズ群1
8、18a、18b、18c、18d、18e、および
5つのシャッター19a、19b、19c、19d、1
9eより成る。
【0018】映像表示器15はスクリーン11a〜11
eに投影するための映像を表示する。本実施形態では、
映像表示器15として透過型の液晶表示器を用いてい
る。映像表示器15は、観察者に提供する広範囲の映像
全体を同時に表示するのではなく、時分割表示を行う。
すなわち、観察者に提供する映像の全範囲を5つのスク
リーン11a〜11eに対応する5つの部分に分けて、
これら5つの映像を所定の時間間隔で順に表示する。
【0019】5つのレンズ群18a〜18eはそれぞ
れ、レンズ群18と共に投影光学系を構成する。すなわ
ち、映像表示装置1は、レンズ群18を前群として共用
し、レンズ群18a〜18eを後群として個別に有する
5つの投影光学系を備えている。前群18と後群18a
より成る投影光学系は、映像表示器15からの光を観察
室10の前面スクリーン11aに向けて投射し、スクリ
ーン11aに結像させる。前群18と後群18b〜18
eより成る4つの投影光学系はそれぞれ、映像表示器1
5からの光を全反射ミラー12b〜12eに向けて投射
し、スクリーン11b〜11eに結像させる。
【0020】クロスプリズム16a、16bはそれぞれ
4つの直角プリズムを接合して成る。各プリズム16
a、16bの接合面は、光の一部を透過させ一部を反射
する半透過性の膜が設けられて、ハーフミラーとされて
いる。クロスプリズム16aは4つの直角プリズムの交
線が垂直(上下)方向となるように配置されており、ク
ロスプリズム16bは4つの直角プリズムの交線が水平
(左右)方向となるように配置されている。映像表示器
15からの光は投影光学系の前群18を透過した後、ク
ロスプリズム16aによって1つの透過光と2つの反射
光に分割され、この透過光はさらに、クロスプリズム1
6bによって1つの透過光と2つの反射光に分割され
る。
【0021】全反射ミラー17bおよび17cはそれぞ
れ、クロスプリズム16aによる反射光を後群18bお
よび18cに導き、全反射ミラー17dおよび17eは
それぞれ、クロスプリズム16bによる反射光を後群1
8dおよび18eに導く。結局、映像表示器15からの
光は、2つのクロスプリズム16a、16bを透過した
光束を中心とする5つの光束とされて、観察室10の5
つのスクリーン11a〜11eに投射される。
【0022】シャッター19a〜19eは、5つの投影
光学系から投射された光を、映像表示器15の時分割表
示に同期して遮断する。具体的には、シャッター19a
〜19eはそれぞれ、映像表示器15がスクリーン11
a〜11eに投影する映像を表示している期間にのみ開
く。これにより、各スクリーンに投影されるべき映像が
他のスクリーンに投影されることが防止される。なお、
本実施形態では、投影光学系の後群18a〜18eを経
た後の光路上にシャッター19a〜19eを配置してい
るが、各シャッターはクロスプリズム16a、16bに
よって分割された後の光路上であれば何処に配置しても
構わない。
【0023】映像表示器15は、前述のように時分割表
示を行うが、スクリーン11a〜11eに対応するよう
に表示内容を切り換えるだけでなく、全反射ミラー12
b〜12eを介してスクリーン11b〜11eに投影さ
れる映像が、直接スクリーン11aに投影される映像と
連続するように、表示する映像の上下の向きおよび左右
の向きを適宜反転させる。つまり、スクリーン11b、
11cに投影する映像については左右を反転して表示
し、スクリーン11d、11eに投影する映像について
は上下を反転して表示する。
【0024】観察室10に投影された映像の例を図3に
模式的に示し、この映像の投影のために映像表示器15
に表示する5つの映像の例を図4に示す。図4の各映像
の表示は矢印で示した順に切り換えられる。第1(左
上)〜第5(右下)の映像はそれぞれ、スクリーン11
a〜11eに投影される映像である。スクリーン11
b、11cに投影される第2、第3の映像は、スクリー
ン11aに投影される第1の映像に対して、左右が反転
されており、スクリーン11d、11eに投影される第
4、第5の映像は、第1の映像に対して、上下が反転さ
れている。なお、映像表示の順序は任意に設定してよ
く、この例に示したものに限られない。
【0025】全反射ミラーを介さずに投影する投影光学
系の後群18aからスクリーン11aまでの光路長は、
他の4つの投影光学系の後群18b〜18eからスクリ
ーン11b〜11eまでの光路長よりも短い。したがっ
て、全ての投影光学系を同じ設定とすると、スクリーン
11aと他のスクリーン11b〜11eとで結像状態に
差が生じて、いずれかのスクリーンの映像が不鮮明にな
る。この不都合を防止するために、映像表示装置1で
は、後群18aのみを異なる設定とし、後群18aを含
む投影光学系の焦点距離を他の投影光学系の焦点距離よ
りも短くしている。これにより、どのスクリーン11a
〜11eにも鮮明な映像が表示される。
【0026】映像表示装置1は、立体映像を提供するこ
とも可能である。このためには、映像表示器15の表示
の時分割数を倍増して、各スクリーン11a〜11eに
投影するための映像を左眼用と右眼用の視差のある2つ
の映像とするとともに、左右のシャッターを備えた眼鏡
を観察者が装着して、眼鏡のシャッターを左眼用の映像
と右眼用の映像の表示の切り換えに同期して交互に開閉
させる構成とすればよい。投影される映像を立体映像と
することで、観察者が受ける臨場感はきわめて高くな
る。
【0027】映像表示装置1は、観察者を取り囲むよう
に配置した5つのスクリーンに映像を投影するため、き
わめて視野の広い映像を提供することが可能である。し
かも、投影するための映像を表示する映像表示器はただ
1つであり、簡素な構成となっている。なお、観察室1
0の後面11fもスクリーンとし、これに映像を投影す
る投影部を別に設けて、観察室10の6面11a〜11
f全てに映像を表示するようにしてもよい。また、後面
11fにプラズマ表示器、液晶表示器等の平らで薄い映
像表示器を組み込んで、観察室10の6面11a〜11
f全てに映像を表示することも可能である。
【0028】第2の実施形態の映像表示装置2の概略の
全体構成を図5に示す。映像表示装置2は、第1の実施
形態の映像表示装置1と同様に、投影部24で表示した
映像を観察室20に投影することにより、観察室20内
の観察者に映像を提供するものである。ただし、投影部
24の構成は映像表示装置1の投影部14とは異なり、
また、観察室20には、5つのスクリーン21a、21
b、21c、21d、21eおよび4つの全反射ミラー
22b、22c、22d、22eに加えて、レンズ23
が備えられている。レンズ23を除く観察室20の構成
は、映像表示装置1の観察室10と同様である。
【0029】投影部24の構成を図6に示す。投影部2
4は1つの映像表示器25と1つの投影光学系28より
成る。映像表示装置2では、映像表示装置1と異なり、
観察者に提供する広範囲の映像全体を映像表示器25に
一度に表示して、投影光学系28によってその映像を同
時に投影する。
【0030】映像表示器25は、観察室20のスクリー
ン21aに投影する映像をその表示面の中央部に表示
し、スクリーン21b〜21eに投影する映像を表示面
の左部、右部、下部および上部に表示する。ここでも、
全反射ミラー22b〜22eを介して投影されるスクリ
ーン21b〜21eの映像が、直接投影されるスクリー
ン21aの映像と連続するように、左部および右部に表
示する映像については左右を反転し、上部および下部に
表示する映像については上下を反転して表示する。映像
表示器25に表示する映像の例を図7に示す。この例
は、図3に示した映像を観察室20に投影するためのも
のである。
【0031】投影光学系28は、全反射ミラー22b〜
22eを介して投射する光がスクリーン21b〜21e
に結像するように焦点距離を設定されており、直接投影
されるスクリーン21aに対しては焦点が合わない。こ
の光路長の差を補正してスクリーン21aの映像を鮮明
にするために、スクリーン21aの直前にはレンズ23
が配置されている。レンズ23はフレネルレンズとされ
ており、観察者を収容する観察室20の一面に対応する
大きさでありながら、薄く軽量な構成とされている。
【0032】なお、投影光学系28の焦点距離をスクリ
ーン21aに対して合うように設定し、全反射ミラー2
2b〜22eとスクリーン21b〜21eの間、または
全反射ミラー22b〜22eと投影光学系28の間に、
光路長を補正するためのレンズを配置するようにしても
よい。その場合も、レンズはフレネルレンズとするのが
好ましい。
【0033】また、第1の実施形態で述べたように、時
分割表示により左眼用と右眼用に視差のある映像を表示
して、立体映像を投影するようにしてもよい。これによ
り、きわめて高い臨場感を提供することが可能になる。
【0034】本実施形態の映像表示装置2は、映像表示
器だけでなく投影光学系もただ1つ備える構成であるた
め、第1の実施形態の映像表示装置1以上に簡素な構成
となっている。なお、第1の実施形態で説明した方法
で、観察室20の6面21a〜21f全てに映像を表示
するようにしてもよい。
【0035】第3の実施形態の映像表示装置3の概略の
全体構成を図8に示す。図8において、(a)は映像表
示装置3の斜視図、(b)は(a)の矢印B方向から見
た上面図、(c)は(a)の矢印C方向から見た側面図
である。映像表示装置3は中空の直方体から天井面と側
面の1つを除いた形状の観察室30を有している。観察
室30の前面31a、左右の側面31b、31cおよび
床面31dは、映像表示装置1の観察室10と同様に、
透過性および拡散性を有するスクリーンとされている。
【0036】映像表示装置3は、4つのスクリーン31
a〜31dに映像を投影するために2つの投影部34
a、34bを備えている。図示しないが、投影部34
a、34bはそれぞれ、1つの映像表示器と1つの投影
光学系を有する。投影部34aの映像表示器はスクリー
ン31a、31bに投影する2つの映像を表示し、投影
部34bの映像表示器はスクリーン31c、31dに投
影する2つの映像を表示する。
【0037】スクリーン31a、31bに対向する観察
室30の外側の各部位には、投影部34aからの光をス
クリーン31a、31bに導く全反射ミラー32a、3
2bが備えられており、同様に、スクリーン31c、3
1dに対向する観察室30の外側の各部位には、投影部
34bからの光をスクリーン31c、31dに導く全反
射ミラー32c、32dが備えられている。これらの全
反射ミラー32a〜32dは、投影部34a、34bに
近い部位ほど幅が狭くなるように設定されている。
【0038】投影部34aと全反射ミラー32aの間に
は、投影部34aからの光の半分を透過させて全反射ミ
ラー32aに導き、残りの半分を反射して全反射ミラー
32bに導くハーフミラー36aが配置されており、同
様に、投影部34bと全反射ミラー32dの間には、投
影部34bからの光の半分を透過させて全反射ミラー3
2dに導き、残りの半分を反射して全反射ミラー32c
に導くハーフミラー36bが配置されている。
【0039】さらに、ハーフミラー36aの透過光と反
射光の光路上には、シャッター39a、39b(図8
(a)には不図示)がそれぞれ配置されており、ハーフ
ミラー36bの透過光と反射光の光路上には、シャッタ
ー39d、39cがそれぞれ配置されている。
【0040】投影部34a、34bの映像表示器は、映
像表示装置1の映像表示器15と同様に、時分割表示を
行う。シャッター39a、39bは投影部34aの時分
割表示に同期して開閉し、シャッター39c、39dは
投影部34bの時分割表示に同期して開閉する。これに
より、スクリーン31a〜31dに投影されるべき映像
が各スクリーンのみに正しく投影される。
【0041】本実施形態の映像表示装置3では、観察者
を取り囲むように配置された4つのスクリーンに、2つ
の映像表示器と2つの投影光学系で映像を投影すること
になり、簡素な構成でありながら、視野の広い映像を提
供することができる。なお、スクリーン31a、31
b、投影部34a、ミラー群32a、32b、36a、
およびシャッター39a、39bと同様の構成要素をも
う1組備えて、観察室の6面全てに映像を表示するよう
にしてもよい。
【0042】第4の実施形態の映像表示装置4の概略の
全体構成を図9に示す。図9は映像表示装置4の上面図
である。映像表示装置4は中空の直方体から床面と天井
面と側面の1つを除いた形状の観察室40を有してい
る。観察室40の前面41aおよび左右の側面41b、
41cは、映像表示装置1の観察室10と同様に、透過
性および拡散性を有するスクリーンとされている。
【0043】映像表示装置4は、3つのスクリーン41
a〜41cに映像を投影するために2つの投影部44
a、44bを備えている。図示しないが、投影部44
a、44bはそれぞれ、1つの映像表示器と1つの投影
光学系を有する。投影部44aの映像表示器はスクリー
ン41a、41bに投影する2つの映像を表示し、投影
部44bの映像表示器はスクリーン41a、41cに投
影する2つの映像を表示する。すなわち、映像表示装置
4では、前面スクリーン41aには2つの投影部44
a、44bの双方から映像が投影される。
【0044】スクリーン41b、41cに対向する観察
室40の外側の各部位には、投影部44a、44bから
の光をスクリーン41b、41cに導く全反射ミラー4
2b、42cが備えられている。一方、スクリーン41
aに対向する観察室40の外側の部位には、投影部44
a、44bからの光をスクリーン41aに導くクロスハ
ーフミラー42aが備えられている。
【0045】また、投影部44aとクロスハーフミラー
42aの間には、投影部44aからの光の半分を透過さ
せてクロスハーフミラー42aに導き、残りの半分を反
射して全反射ミラー42bに導くハーフミラー46aが
配置されており、同様に、投影部44bとクロスハーフ
ミラー42aの間には、投影部44bからの光の半分を
透過させてクロスハーフミラー42aに導き、残りの半
分を反射して全反射ミラー42cに導くハーフミラー4
6bが配置されている。
【0046】さらに、ハーフミラー46aの透過光と反
射光の光路上には、シャッター49a、49bがそれぞ
れ配置されており、ハーフミラー46bの透過光と反射
光の光路上には、シャッター49a’、49cがそれぞ
れ配置されている。
【0047】投影部44a、44bの映像表示器は、映
像表示装置1の映像表示器15と同様に、時分割表示を
行う。しかも、その時分割表示は、投影部44aの映像
と投影部44bの映像がスクリーン41aに交互に投影
されるように、投影部44a、44b間で同期をとって
行う。シャッター49a、49bは投影部44aの時分
割表示に同期して開閉し、シャッター49a’、49c
は投影部44bの時分割表示に同期して開閉する。これ
により、スクリーン41a〜41cに投影されるべき映
像が各スクリーンのみに正しく投影される。
【0048】この構成では、一方の投影部44aからス
クリーン41aに投影する映像と、他方の投影部44b
からスクリーン41aに投影する映像とに視差をもたせ
るとともに、左右のシャッターを備えた眼鏡を観察者が
装着して、眼鏡のシャッターを投影部44a、44bの
時分割表示に同期して交互に開閉するすることで、容易
に立体映像を提供することができる。その場合、1つの
スクリーン41aに表示する映像だけを立体映像とする
ことになり、全てのスクリーンの映像を立体映像とする
ことに比べて、制御がきわめて簡単になる。観察者の正
面に位置する映像が立体映像となることで、観察者が受
ける臨場感は大きく向上する。
【0049】なお、ここに示した構成要素全てをもう1
組備えれば、観察室の6面に映像を表示することも可能
になる。
【0050】第5の実施形態の映像表示装置5の概略の
全体構成を図10に示す。図10において、(a)は映
像表示装置5の斜視図、(b)は(a)の矢印B方向か
ら見た上面図、(c)は(a)の矢印C方向から見た側
面図である。映像表示装置5は中空で直方体状の観察室
50を有しており、観察室50の前面51aと1つの側
面51bと床面51dは透過性および拡散性を有するス
クリーンとされている。
【0051】映像表示装置5は、3つのスクリーン51
a、51b、51dに映像を投影するために1つの投影
部54を備えている。図示しないが、投影部54は、1
つの映像表示器と1つの投影光学系を有する。投影部5
4の映像表示器がスクリーン51a、51bに投影する
ために表示する2つの映像は共に、前方から側方に連な
る範囲を表すものであり、前方を表す映像、側方を表す
映像というような明確な区別はない。観察者は、通常、
スクリーン51aとスクリーン51bの境界が正面とな
る向きで、投影される映像を観察する。
【0052】映像表示装置5は、投影部54からの光を
3分割してスクリーン51a、51b、51dに導くた
めに、2つのハーフミラー56a、56bと6つの全反
射ミラー52a、52a’、52b、52b’、52
d、52d’を備えている。投影部54からの光の一部
はハーフミラー56aで反射され、全反射ミラー52
a’、52aによって順次反射されて、スクリーン51
aに導かれる。ハーフミラー56aを透過した光の一部
はハーフミラー56bで反射され、全反射ミラー52
d’、52dによって順次反射されて、スクリーン51
dに導かれる。ハーフミラー56bを透過した光は、全
反射ミラー52b’、52bによって順次反射されて、
スクリーン51bに導かれる。
【0053】ハーフミラー56aの反射光の光路上には
シャッター59a(図10(a)、(c)には不図示)
が配置されている。また、ハーフミラー56bの透過光
と反射光の光路上にはシャッター59b、59d(図1
0(a)、(c)には不図示)がそれぞれ配置されてい
る。
【0054】投影部54の映像表示器は、映像表示装置
1の映像表示器15と同様に、時分割表示を行う。シャ
ッター59a、59b、59dは投影部54の時分割表
示に同期して開閉し、これにより、スクリーン51a、
51b、51dに投影されるべき映像が各スクリーンの
みに正しく投影される。
【0055】なお、映像表示装置5においても、映像表
示器の表示の時分割を倍増して左眼用と右眼用に視差の
ある映像を表示し、立体映像を投影することができる。
これにより、観察者に提供する臨場感を一層高めること
が可能になる。また、観察室50の他の3面もスクリー
ンとし、投影部をはじめとする構成要素をもう1組備え
て、観察室50の6面全てに映像を表示するようにして
もよい。
【0056】第6の実施形態の映像表示装置6の概略の
全体構成を図11に示す。映像表示装置6は、観察室6
0を自動車69に搭載して、移動可能としたものであ
る。映像表示装置6は、観察室60の壁面自体で映像を
表示する直接表示型である。観察室60は、中空の直方
体状であり、立った状態の観察者を収容し得る大きさを
有している。観察室60の4つの側面、床面および天井
面にはそれぞれ、プラズマ表示器、液晶表示器等の平ら
で薄い映像表示器が複数組み込まれている。4つの側面
のうち自動車69の後端側の1つ、またはその面に組み
込まれた映像表示器の1つは開閉可能で、観察者が出入
りするためのドアとなっている。
【0057】観察室60の1つの側面の斜視図を図12
に示す。観察室60は枠体63を有しており、この枠体
63に複数の映像表示器65が固定されている。枠体6
3の斜視図および映像表示器65を取り付けた状態の水
平断面図を、図13、14にそれぞれ示す。各面の映像
表示器65は、外側から枠体63に取り付けられてい
る。なお、床面は傷のつきにくい透明な板で全体を覆わ
れており、これにより床面の映像表示器65は保護され
ている。
【0058】映像表示器65を内側から枠体63に取り
付けるようにしてもよい。この取り付け方法による観察
室60の1つの側面の斜視図を図15に示し、枠体の断
面図を図16に示す。枠体63には厚さがあるため、映
像表示器65を外側から枠体63に取り付ける構成で
は、見る角度によっては、映像表示器65の映像の周辺
部が枠体63によってけられてしまう可能性がある。し
かし、映像表示器65を内側から枠体63に取り付ける
構成では、枠体63によるけられの可能性は皆無にな
る。また、映像表示器65の取り付けを容易にするため
に枠体63の幅を広くしても、映像には何の影響も及ば
ない。
【0059】本実施形態の映像表示装置6は移動可能で
あるため、様々な場所で臨場感の高い映像を提供するこ
とができる。なお、ここでは観察室を直接表示型とした
が、投影型とすることもできる。その場合、第1〜第5
の実施形態で説明したように、スクリーンよりも映像表
示器の数を少なくして、簡素な構成とするとよい。
【0060】第7の実施形態の映像表示装置7の概略構
成を図17に示す。この映像表示装置7は中空で直方体
状の観察室70を有しており、図17はその内部を示す
斜視図である。観察室70の6つの面にはプラズマ表示
器、液晶表示器等の平らで薄い映像表示器が組み込まれ
ており、床面71dの中央にはトレッドミル73を備え
たターンテーブル78が設けられている。図18に示す
ように、床面71dの映像表示器75は、ターンテーブ
ル78の周囲に配置されている。
【0061】トレッドミル73を図19に示す。トレッ
ドミル73は、平行に配置された2つのローラ73b、
73c、ローラ73b、73c間に架設されたベルト7
3a、ローラ73bを回転させるためのモータ73d、
およびモータ73dの回転をローラ73bに伝達するベ
ルト73eより成る。
【0062】ターンテーブル78を図20に示す。図2
0において、(a)および(b)はそれぞれ、ターンテ
ーブル78を斜め上方および斜め下方から見た斜視図で
ある。また、(c)は、ターンテーブル78の下部の円
柱状の突起78aに係合して、ターンテーブル78を回
転させる駆動部材78bの斜め上方からの斜視図であ
る。駆動部材78bには不図示のモータから回転力が与
えられる。
【0063】観察者は、トレッドミル73のベルト73
aに乗って、観察室70の各面に表示される映像を観察
する。トレッドミル73およびターンテーブル78は、
観察者の遠隔操作に応じて動作するように設定されてお
り、ベルト73aの回転速度やターンテーブル78の回
転角度は観察者が自由に設定することができる。また、
各面の映像表示器75の映像は、ベルト73aの回転速
度およびターンテーブル78の向きに応じて変化するよ
うに設定されている。
【0064】このような構成の映像表示装置7では、観
察者は、ベルト73aの回転速度に対応する速さで歩行
動作を行うことにより、自身は移動することなく、自身
の動作と変化する映像から歩行している感覚を得ること
ができる。しかも、歩行動作の途中でターンテーブルの
向きを変えることで、方向転換をする感覚も得ることが
可能である。観察者の歩速や足の向きを検出する歩行動
作検出器を備えて、検出結果に応じてベルト73aの回
転速度やターンテーブル78の向きを変えるようにして
もよい。そのようにすると、一層自然な歩行感覚を提供
することができる。
【0065】本実施形態の映像表示装置7も直接表示型
としたが、第1ないし第5の実施形態で説明したよう
な、スクリーンよりも少ない映像表示器を用いる投影型
の映像表示装置に、トレッドミルを備えたターンテーブ
ルを組み合わせることも可能である。また、第6の実施
形態のように、自動車に搭載して移動可能な構成として
もよい。
【0066】第8の実施形態の映像表示装置8の概略構
成を図21に示す。映像表示装置8は中空で直方体状の
観察室80を有しており、図21はその外観を示す斜視
図である。観察室80の6つの面にはプラズマ表示器、
液晶表示器等の平らで薄い映像表示器が組み込まれてい
る。この映像表示装置8では、観察室80に水Wを入れ
て、観察者は水中から映像を観察する。観察室80は、
水圧に耐え得るように構成されており、床面および4つ
の側面には水密処理が施されている。
【0067】観察室80の天井面81eは水平方向に可
動であり、観察者が観察室80に入った後は、天井面8
1eを移動させて観察室80全体を閉じる。閉じた状態
の観察室80を図22に示す。なお、観察室80を閉じ
ているときでも中にいる観察者の様子を外部から知るこ
とができるように、観察室80の中にはモニターカメラ
83が備えられている。これにより、観察者に何らかの
事故が発生した場合でも、早急に天井面81eを移動さ
せて、観察者を観察室80から出すことができる。した
がって、映像表示装置8の安全性は高い。
【0068】映像表示装置8では、観察室80に海中を
表す映像を表示することで、観察者に海中にいる感覚を
提供することができる。このとき、観察者は水の抵抗や
浮力を実際に受けるから、その臨場感はきわめて高くな
る。
【0069】観察室80内の水位は自由に設定してよ
く、水面が天井面81eに接するようにすることも、水
面と天井面81eの間に空間が残るようにすることもで
きる。前者の場合、観察者は呼吸を補助する装置を使用
して映像を観察する。水位を低くして水面を天井面81
eから離間させると、天井面81eの映像は水面の乱反
射により乱れて、水中から空中を観察している感覚が高
まる。
【0070】観察者が適度な重りを身につけることによ
り、水の浮力と重力は相殺される。これにより、観察者
は浮遊感を得ることができる。このとき、観察室80に
宇宙を表す映像を表示することにより、無重力の宇宙空
間にいるかのような感覚を観察者に提供することも可能
になる。その場合、水面での乱反射をなくすために、水
位を天井面81eに達するようにするのが好ましい。
【0071】なお、ここでは天井面81eを水平方向に
移動させることにより観察室80を開閉するようにした
が、他の構成で観察室80を開閉してもよい。例えば、
天井面81eの一部を、水平な軸を中心に回動するドア
とする。また、天井面81eの一部を常時開放しておく
ようにしてもよい。これらの構成では、天井面81e全
体が上下に移動するようにすることもできる。このよう
にすると、水位ではなく天井面81eの位置によって、
水面と天井面81eの距離を変えることが可能になる。
【0072】本実施形態の映像表示装置8も直接表示型
としたが、投影型の映像表示装置の観察室に水を入れ
て、水中から映像を観察するようにすることも可能であ
る。その場合、強度の高い透明な材料で壁面を作製して
耐圧性をもたせるようにし、その外側にスクリーンを配
置するとよい。また、第1〜第5の実施形態で説明した
ように、映像表示器をスクリーンよりも少なくすること
で、簡素な構成とすることができる。なお、第6の実施
形態のように、自動車に搭載して移動可能な構成として
もよい。
【0073】第9の映像表示装置9の概略の全体構成を
図23に示す。映像表示装置9は、2つの観察室90
a、90bと1つの制御装置93より成る。図23は、
観察室90a、90bを透視して表したものである。観
察室90a、90bは中空の直方体状であり、それぞれ
6つの面に映像を表示する。観察室90a、90bには
それぞれ1人の観察者が入って映像を観察する。
【0074】制御装置93は観察室90a、90bに表
示する映像を制御する。具体的には、制御装置93は、
2つの観察室90a、90bに共通の映像を、各観察室
90a、90b内の観察者の位置に応じて生成し、各映
像に他方の観察室内の観察者を表す像を加えて、観察室
90a、90bに表示させる。つまり、観察室90a、
90bに表示する映像の内容はほとんど同じであるが、
観察室90aに表示する映像と観察室90bに表示する
映像には、室内における観察者の位置の違いに応じた差
があり、また、観察室90aに表示する映像には観察室
90b内の観察者の像が含まれ、観察室90bに表示す
る映像には観察室90a内の観察者の像が含まれる。
【0075】観察室90a、90bの映像に含まれる他
方の観察者の像は固定ではなく、観察者の動作すなわち
身体各部の位置の変化に応じて変化させる。身体各部の
位置を検出するために、各観察者は超音波発振器、赤外
発光器等の信号送出器96を頭、肩、腰、腕、手、脚、
足等に装着し、観察室90a、90bの各隅には、超音
波検出器、赤外検出器等の信号送出器96に対応する信
号検出器97が配置されている。同一観察者が装着する
信号送出器96は周波数、波長、パルス数等の特性が異
なっており、各信号検出器97は各信号送出器96から
送出された信号を識別することができる。信号検出器9
7は、検出した信号に基づいて各信号送出器96の位置
を特定し、その位置を制御装置93に出力する。
【0076】制御装置93は、各信号送出器96の位置
を8つの信号検出器97から与えられることになり、8
つの位置の平均を各信号送信器96の位置、すなわち身
体各部の位置とする。なお、観察者の姿勢や向きによっ
ては、全ての信号検出器97が全ての信号送出器96か
らの信号を検出できないこともあるが、各信号送出器9
6からの信号は少なくとも1つの信号検出器97によっ
て検出することができるため、身体各部の位置の検出は
常時可能である。
【0077】制御装置93は、検出した身体各部の位置
に基づいて、観察者の3次元像を生成する。このとき、
制御装置93は、まず、検出した観察者の身体各部の位
置に合致する骨格を作成し、次いで、その骨格にレンダ
リング処理を施す。これにより、衣服を着用した状態の
肉感のある像が生成される。観察室90a、90bに入
る前に各観察者を複数の方向から撮影しておき、レンダ
リングに際してその像を参照することで、現実の観察者
にきわめて近い像を生成することができる。
【0078】制御装置93の概略構成を図24に示す。
制御装置93は、信号検出器97から与えられる位置情
報を処理して観察者の身体各部の位置を決定する観察者
位置情報処理部101、決定した位置に基づいて観察者
を表す像を生成する人物像生成部102、映像を生成す
るのに必要なテクスチャデータを記憶している映像デー
タベース103、および各観察室に表示する映像を生成
する表示映像生成部104を備えている。
【0079】観察者位置情報処理部101は、一方の観
察室90aの観察者の位置を決定する位置情報処理部1
01aと、他方の観察室90bの観察者の位置を決定す
る位置情報処理部101bより成り、人物像生成部10
2は、観察室90aの観察者の像を生成する観察者像生
成部102aと、観察室90bの観察者の像を生成する
観察者像生成部102bより成る。また、表示映像生成
部104は、観察室90aに表示する映像を生成する観
察室用映像生成部104aと、観察室90bに表示する
映像を生成する観察室用映像生成部104bより成る。
【0080】映像データベース103には、観察室90
aの観察者の像を表す観察者像データ103aと、観察
室90bの観察者の像を表す観察者像データ103bが
含まれており、さらに、2つの観察室90a、90bに
共通に表示する映像を表す共通映像データ103cも含
まれている。
【0081】位置情報処理部101a、101bはそれ
ぞれ、観察室90a、90bに配置された信号検出器群
97a、97bから位置情報を与えられて、上述の平均
を求める処理を行い、各観察者の身体各部の位置を決定
する。また、決定した身体各部の位置から、観察室90
a、90b内における各観察者の身体全体の位置を決定
する。観察者像生成部102a、102bはそれぞれ、
位置情報処理部101a、101bから与えられる身体
各部の位置に基づいて観察者像データ103a、103
bを処理し、各観察者の像を生成する。
【0082】観察室用映像生成部104a、104bは
それぞれ、位置情報処理部101a、101bから与え
られる観察者の位置に基づいて共通映像データ103c
を処理し、各観察者の位置に応じた映像を生成する。こ
こで生成される2つの共通映像は、内容が同じでありな
がら、観察室90a、90b内での両観察者の位置の違
いに応じた差異を有するものとなる。
【0083】観察室用映像生成部104aは、さらに、
生成した共通映像と観察者像生成部102bから与えら
れる観察室90bの観察者を表す像を合成する。同様
に、観察室用映像生成部104bは、生成した共通映像
と観察者像生成部102aから与えられる観察室90a
の観察者を表す像を合成する。これにより、各観察室9
0a、90bに表示される映像に、他方の観察室内の観
察者の像が含まれることになる。
【0084】観察室用映像生成部104a、104bは
それぞれ、生成した映像を表す映像信号を観察室90
a、90bの表示回路98a、98bに与え、表示回路
98a、98bは観察室90a、90bに各映像を表示
させる。
【0085】観察室90a、90bの映像と観察者を図
25に模式的に示す。図25において、実線で示した観
察者は、各観察室90a、90bに実在する観察者であ
り、破線で示した観察者は、表示した映像から実在の観
察者が認識する他の観察者である。図25においては観
察者を骨格のみで表しているが、制御装置93が生成す
る観察者の像は、前述のように、肉感のあるものであ
る。
【0086】このように、映像表示装置9では、2人の
観察者それぞれに臨場感の高い映像を提供し、しかも、
各観察者に他の観察者が傍らにいて共通の体験をしてい
るという感覚を与えることができる。図25に示した観
察室90a、90bには、第7の実施形態で説明したト
レッドミル73が備えられており、2人の観察者は並ん
で歩いている感覚を味わうことができる。
【0087】なお、ここでは、観察者の身体各部の位置
を検出するために、観察者が信号送出器96を装着し、
観察室90a、90bに信号検出器97を備える構成と
したが、観察室90a、90bに信号送出器96を備
え、観察者が信号検出器97を備える構成としてもよ
い。その場合、観察者は検出した位置を制御装置93に
出力するための送信器も装着することになる。また、観
察者の身体各部の位置の検出はどのような方法で行って
もよく、例えば、カメラで観察者を撮影する構成とする
ことも可能である。カメラで観察者の表情を捉えて、そ
の表情を表示する観察者像に反映することも可能であ
り、これにより臨場感を一層高めることができる。
【0088】映像表示装置9では表示する映像に他の観
察室内の観察者の像を含めるが、これは映像を表示する
ための構成に関係なく行うことができる。すなわち、映
像表示装置9は、観察室90a、90bの各面に映像表
示器を組み込む直接表示型とすることも、各面をスクリ
ーンとして映像表示器の映像を投影する投影型とするこ
ともできる。投影型とする場合、第1〜第5の実施形態
で説明したように、映像表示器の数をスクリーンの数よ
りも少なくすることで、簡素な構成となる。映像表示装
置9は2つの観察室90a、90bを有するが、2つの
観察室90a、90bに投影する映像を同一の映像表示
器で表示するようにしてもよい。
【0089】また、ここでは、2つの観察室90a、9
0bを備える構成を示したが、観察室を3つ以上備える
映像表示装置とすることもできる。上記と同様の制御に
よって、多くの観察者が臨場感の高い映像を共有するこ
とが可能になる。
【0090】
【発明の効果】本発明の映像表示装置は、複数のスクリ
ーンを用いて視野が広く臨場感の高い映像を提供するも
のでありながら、投影する映像を表示するための映像表
示器をスクリーンよりも少数にしているため、構成が簡
素であり、小型化が容易である。映像を投影するための
投影光学系をスクリーンよりも少数とすることも可能に
なり、これにより、装置は一層簡素で小型の構成にな
る、また、比較的高価な投影光学系の数を減らすこと
で、製造コストも抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の映像表示装置の概略の全体
構成を示す図。
【図2】 第1の実施形態の映像表示装置の投影部の斜
視図。
【図3】 第1、第2の実施形態の映像表示装置の観察
室に投影された映像の例を模式的に示す図。
【図4】 図3の映像を投影するために第1の実施形態
の映像表示装置の映像表示器に表示する映像を示す図。
【図5】 第2の実施形態の映像表示装置の概略の全体
構成を示す図。
【図6】 第2の実施形態の映像表示装置の投影部の斜
視図。
【図7】 図3の映像を投影するために第2の実施形態
の映像表示装置の映像表示器に表示する映像を示す図。
【図8】 第3の実施形態の映像表示装置の概略の全体
構成を示す図。
【図9】 第4の実施形態の映像表示装置の概略の全体
構成を示す図。
【図10】 第5の実施形態の映像表示装置の概略の全
体構成を示す図。
【図11】 第6の実施形態の映像表示装置の概略の全
体構成を示す図。
【図12】 第6の実施形態の映像表示装置の観察室の
側面の斜視図。
【図13】 第6の実施形態の映像表示装置の観察室の
枠体の斜視図。
【図14】 第6の実施形態の映像表示装置の観察室の
枠体の水平断面図。
【図15】 観察室の変形例の側面の斜視図。
【図16】 観察室の変形例の枠体の水平断面図。
【図17】 第7の実施形態の映像表示装置の概略構成
を示す斜視図。
【図18】 第7の実施形態の映像表示装置の床面の斜
視図。
【図19】 第7の実施形態の映像表示装置のトレッド
ミルの斜視図。
【図20】 第7の実施形態の映像表示装置のターンテ
ーブルの斜視図。
【図21】 第8の実施形態の映像表示装置の概略構成
を示す斜視図。
【図22】 第8の実施形態の映像表示装置の観察室を
閉じた状態の斜視図。
【図23】 第9の実施形態の映像表示装置の概略構成
を示す斜視図。
【図24】 第9の実施形態の映像表示装置の制御装置
の概略構成を示すブロック図。
【図25】 第9の実施形態の映像表示装置の観察室の
映像と観察者を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 映像表示装置 10 観察室 11a〜11e スクリーン 12b〜12e 全反射ミラー 14 投影部 15 映像表示器 16a、16b クロスプリズム 17b〜17e 全反射ミラー 18 投影光学系前レンズ群 18a〜18e 投影光学系後レンズ群 19a〜19e シャッター 2 映像表示装置 20 観察室 21a〜21e スクリーン 22b〜22e 全反射ミラー 23 レンズ 24 投影部 25 映像表示器 28 投影光学系 3 映像表示装置 30 観察室 31a〜31d スクリーン 32a〜32d 全反射ミラー 34a、34b 投影部 36a、36b ハーフミラー 39a〜39d シャッター 4 映像表示装置 40 観察室 41a〜41c スクリーン 42a クロスハーフミラー 42b、42c 全反射ミラー 44a、44b 投影部 46a、46b ハーフミラー 49a〜49c、49a’ シャッター 5 映像表示装置 50 観察室 51a、51b、51d スクリーン 52a、52b、52d 全反射ミラー 52a’、52b’、52d’ 全反射ミラー 54 投影部 56a、56b ハーフミラー 59a、59b、59d シャッター 6 映像表示装置 60 観察室 63 枠体 65 映像表示器 69 自動車 7 映像表示装置 70 観察室 71d 観察室床面 73 トレッドミル 73a ベルト 73b、73c ローラ 73d モータ 73e ベルト 75 映像表示器 78 ターンテーブル 78a 突起 78b 駆動部材 8 映像表示装置 80 観察室 81e 観察室天井面 83 カメラ 9 映像表示装置 90a、90b 観察室 93 制御装置 96 信号送出器 97 信号検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠井 一郎 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 映像表示器に表示した映像をスクリーン
    に投影する映像表示装置であって、複数のスクリーンを
    備えてスクリーンごとに異なる映像を投影するものにお
    いて、 スクリーンよりも少数の映像表示器を備えて、少なくと
    も1つの映像表示器が2つ以上のスクリーンに投影する
    ための異なる映像を表示することを特徴とする映像表示
    装置。
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