JP2001075111A - 液晶素子製造方法 - Google Patents

液晶素子製造方法

Info

Publication number
JP2001075111A
JP2001075111A JP25283299A JP25283299A JP2001075111A JP 2001075111 A JP2001075111 A JP 2001075111A JP 25283299 A JP25283299 A JP 25283299A JP 25283299 A JP25283299 A JP 25283299A JP 2001075111 A JP2001075111 A JP 2001075111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
substrates
pair
substrate
crystal material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25283299A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketo Hikiji
丈人 曳地
Shigeru Yamamoto
滋 山本
Naoki Hiji
直樹 氷治
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP25283299A priority Critical patent/JP2001075111A/ja
Publication of JP2001075111A publication Critical patent/JP2001075111A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム基板や大型基板などを用いる場合で
も、基板間のギャップを十分均一にすることができ、表
示ムラなどを生じない高品位の液晶素子を得ることがで
きるようにする。 【解決手段】 電極21および配向膜31が形成され、
スペーサ40が散布された基板11と、電極22および
配向膜32が形成され、シール用接着剤50が塗布され
た基板12とを、重ね合わせて、加圧装置80に装着
し、基板面に対して垂直な方向に均一に加圧する。基板
11,12を加圧し続けた状態で、シール用接着剤50
を硬化させて、基板11,12を接着し、空セルを形成
する。空セルを加圧し続けた状態で、セルの液晶注入口
側を槽60中の液晶材料61に浸し、真空注入法によっ
て液晶注入口から基板11,12間に液晶材料61を注
入する。さらに、液晶セル70を加圧し続けた状態で、
液晶注入口に封止用の紫外線硬化樹脂90を塗布し、紫
外線硬化樹脂90に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂
90を硬化させる。その後、液晶セル70を加圧装置8
0から取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶素子の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一対の基板間に液晶材料を挟持して、光
シャッタ、光変調素子または表示素子などとして用いる
液晶素子においては、基板周縁部に所定の厚みのシール
材を設け、または基板上にシリカなどの粒径の揃った微
粒子をギャップ制御用スペーサとして散布して、基板間
のギャップを一定に保つようにしているが、特に近年、
液晶素子が大面積化し、あるいは液晶素子の高品質化が
要求されるのに伴って、基板間のギャップの均一性が、
より重要になっている。
【0003】しかし、従来の液晶素子製造方法では、液
晶素子の必要な領域内でギャップを十分均一に制御する
ことが難しく、表示ムラを生じたり、高品位の表示を得
ることができないなどの問題があった。
【0004】特に、強誘電性液晶を用いた液晶表示素子
や、コレステリック液晶(カイラルネマティック液晶)
の円偏光二色性を用いた反射型液晶表示素子では、この
ギャップ制御が表示特性を決定するパラメータとなり、
強誘電性液晶表示素子では、ギャップムラが液晶の配向
ムラとなって表示性能を低下させ、コレステリック液晶
表示素子のようなメモリ性を有する液晶表示素子では、
ギャップムラによる閾値特性の低下による表示ムラが顕
著となる。
【0005】『SID 98 Digest p51』
に記載されているように、ギャップの均一性は、一対の
基板間に過剰な液晶が注入されることにより基板間のギ
ャップが膨張することによって劣化する。特にフレキシ
ブル基板を用いる場合には、その現象が顕著になる。そ
こで、一対の基板を接着することによってギャップの膨
張を防止することが考えられている。
【0006】米国特許第4,249,800号には、ス
ペーサとして熱可塑性樹脂で被覆されたガラス球を用
い、このガラス球を感光性ラッカーに分散させて、基板
上に塗布し、マスク露光と現像とを含むフォトリソグラ
フィ法によって、ガラス球を基板上に配置することが示
されている。
【0007】また、特開平8−110524号には、加
熱によって変形しないギャップ制御材と、加熱によって
溶融または軟化して変形した後に硬化して基板に対して
接着力を呈するギャップ制御材とを、基板上に散布し、
後者のギャップ制御材を溶融または軟化の温度以上に加
熱して、一対の基板を貼り合わせる方法が示されてい
る。
【0008】さらに、上下の基板に接する樹脂構造物に
接着性を付与する観点から、樹脂構造物を光重合性物質
によって形成する方法が考えられている。例えば、特開
平6−301015号には、フォトマスクを用いて光重
合相分離によって樹脂壁を形成することが示されてお
り、また特開平7−43695号には、等方相にある液
晶と樹脂(モノマー)との混合物を冷却することによっ
て液晶と未硬化樹脂とに分離し、その後、未硬化樹脂を
加熱または紫外線によって硬化させて、樹脂柱を形成す
ることが示されている。
【0009】また、特開平11−109368号には、
ギャップ制御用のスペーサ以外に、熱可塑性高分子材料
を、所定の配置規則に基づいて配置することが示されて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、米国特
許第4,249,800号の方法は、樹脂被覆粒子を製
造する手間がかかるだけでなく、フォトリソグラフィ法
を用いるため、基板上から取り除かれ、使用されなくな
るスペーサの量が多くなり、現像工程も必要で、工程が
煩雑となるので、生産性が悪い。また、スペーサの表面
被覆層の一部が基板に接するだけであるので、十分な接
着性を得ることができない。さらに、スペーサ自体が小
さいので、これを任意の位置に正確に配置すること自体
が困難であり、本質的に表示ムラを解消することは困難
である。
【0011】また、特開平8−110524号の方法で
は、ギャップ制御材を基板上に散布するので、ギャップ
制御材を所望の位置に配置することができない。そのた
め、ギャップ制御材を散布する際、一部のギャップ制御
材が凝集してしまい、その結果、凝集を生じた箇所では
液晶の配向不良を生じやすく、高品位の表示を行うこと
ができない。
【0012】さらに、特開平6−301015号や特開
平7−43695号の、光重合性物質を用いる方法は、
重合後も液晶中に未硬化モノマーや重合開始剤が残留
し、液晶の動作特性やコントラストに影響を与えるとい
う問題がある。また、樹脂構造物自体の組成にもムラが
できやすく、ギャップに影響を与えかねない。
【0013】また、特開平11−109368号の方法
では、熱可塑性高分子材料が100μmφ程度に押しつ
ぶされるため、これを表示領域以外に配置したとして
も、高分子材料が表示領域の一部を覆うことになって、
部分的にコントラストの低下を来たし、表示品質の劣化
を招く。
【0014】以上のように、従来の方法では、フィルム
基板や大型基板などを用いる場合でも、基板間のギャッ
プを十分均一にすることは困難であり、表示ムラや表示
品位の低下などを生じるだけでなく、生産性も悪い。
【0015】そこで、この発明は、フィルム基板や大型
基板などを用いる場合でも、基板間のギャップを十分均
一にすることができ、表示ムラなどを生じない高品位の
液晶素子を得ることができるとともに、そのための方法
も簡単で、生産性が高くなるようにしたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の方法は、少な
くとも一方が透明な一対の基板間に液晶材料が挟持され
た液晶素子を製造する方法であって、少なくとも一方の
基板上にギャップ制御用のスペーサを配置する工程と、
少なくとも一方の基板上にシール用接着剤を描画する工
程と、一対の基板を重ね合わせる工程と、重ね合わせた
一対の基板を接着する工程と、接着した一対の基板間に
液晶材料を注入する工程と、液晶材料を注入した一対の
基板を基板面に対して垂直な方向に加圧した状態で液晶
注入口を封止する工程と、を含むものとする。
【0017】
【作用】上記の方法の、この発明の液晶素子製造方法で
は、液晶材料を注入した一対の基板を基板面に対して垂
直な方向に加圧した状態で、液晶注入口を封止するの
で、液晶注入口を封止する際、基板間に注入された過剰
な液晶材料が液晶注入口から排出されて、液晶注入時に
生じた基板間のギャップの膨張が矯正され、ギャップが
均一化されるとともに、その状態で液晶注入口が封止さ
れるので、均一化されたギャップが以後も安定に保持さ
れる。
【0018】液晶注入後に加圧するだけで、注入口封止
時には圧力を加えないと、外部からの刺激による液晶注
入口からの空気の侵入などによって、ギャップの均一性
が容易に劣化してしまうが、注入口封止時にも加圧を継
続するので、ギャップの均一性が安定的に得られる。
【0019】また、一対の基板を加圧するだけで、スペ
ーサとして特殊なものを用いる必要がなく、スペーサの
配置方法として特殊な方法を用いる必要もないので、生
産性が高くなる。
【0020】請求項2の発明のように、液晶材料を注入
する際にも、接着した一対の基板を基板面に対して垂直
な方向に加圧する場合には、液晶注入時、過剰な液晶材
料が注入されることにより基板間のギャップが膨張する
こと自体が防止され、ギャップの均一性が更に向上す
る。
【0021】この場合、請求項3の発明のように、液晶
材料を注入する工程と液晶注入口を封止する工程で同一
の加圧手段を用い、両工程に渡って連続して一対の基板
の加圧状態を保持すると、ギャップ均一化の効果は更に
顕著になる。
【0022】また、請求項4の発明のように、基板を接
着する際にも、重ね合わせた一対の基板を基板面に対し
て垂直な方向に加圧する場合には、基板の貼り合わせ歪
みがなくなり、最終的に得られるギャップの均一性が向
上する。
【0023】さらに、請求項5の発明のように、基板を
接着する際、および液晶材料を注入する際にも、一対の
基板を基板面に対して垂直な方向に加圧する場合には、
基板の貼り合わせ歪みがなくなるとともに、過剰な液晶
材料が注入されることによるギャップの膨張も防止され
るので、最終的に得られるギャップの均一性が一段と向
上する。
【0024】この場合、請求項6の発明のように、基板
を接着する工程、液晶材料を注入する工程および液晶注
入口を封止する工程で同一の加圧手段を用い、3工程に
渡って連続して一対の基板の加圧状態を保持すると、ギ
ャップ均一化の効果は更に一段と顕著になる。
【0025】
【発明の実施の形態】〔重ね合わせ前の工程…図1〕ま
ず、例えば、図1(A)に示すように、基板11,12
上に、それぞれ電極21,22を形成し、電極21,2
2上に、それぞれ配向膜31,32を形成する。
【0026】基板11,12としては、透過型の液晶素
子の場合には、両者とも透明のものを用い、反射型や光
書き込み型の液晶素子の場合には、少なくとも一方が透
明であればよく、他方は金属膜などの遮光性薄膜が設け
られていても、着色されていてもよい。
【0027】ここで、透明とは、可視光領域の光を全て
均一に透過させることだけでなく、可視光領域内のある
波長領域の光だけを透過させることを含む。以下の「透
明」という用語についても、同様である。
【0028】透明基板としては、ガラス基板のほか、ポ
リカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PE
S)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフ
レキシブル基板などを用いることができる。
【0029】電極21,22は、素子駆動用として、必
要に応じて設ける。電界ではなく、磁界、光、熱、応力
などの外部刺激によって液晶素子を駆動する場合には、
電極21,22は必ずしも必要ない。
【0030】電極21,22としても、透過型の液晶素
子の場合には、両者とも透明のものを用い、反射型や光
書き込み型の液晶素子の場合には、少なくとも透明基板
側の一方が透明であればよく、他方は金属膜や導電性高
分子などからなる不透明なものでもよい。
【0031】電極21,22としては、ITO(Ind
ium Tin Oxide)に代表される透明導電
膜、アルミニウム、シリコンなどの金属膜、またはアモ
ルファスシリコン、BSO(Bismuth Sili
con Oxide)などの光導電性膜などを用いるこ
とができる。
【0032】配向膜31,32も、必要に応じて設け
る。配向膜31,32としてはポリイミドなどを用い、
その表面にラビング処理を施す。これによって、液晶分
子を任意の方向に配列させることができ、TN(ツイス
ティッドネマティック)モード、STN(スーパーツイ
スティッドネマティック)モード、FLC(強誘電性液
晶)モード、IPS(インプレーンスイッチング)モー
ド、VA(ヴァーティカルアライン)モード、ECB
(電界誘起複屈折)モード、コレステリック・ネマティ
ック相転移ゲストホストモード、コレステリック液晶選
択反射モードなど、液晶分子を配向させて用いるいずれ
のモードの液晶素子にも用いることができる。
【0033】次に、図1(B)に示すように、少なくと
も一方の基板上に、例えば基板11上に、ギャップ制御
用のスペーサ40を散布するとともに、少なくとも一方
の基板の周縁部上に、例えば基板12の周縁部上に、液
晶注入口となる部分を残してシール用接着剤50を塗布
する。
【0034】スペーサ40としては、加熱および加圧に
よって変形しない硬質材料からなる粒子が好ましく、例
えば、ガラスファイバーを微細化したもの、ボール状の
珪酸ガラス、アルミナ粉末などの無機系材料、またはジ
ビニルベンゼン系架橋重合体やポリスチレン系架橋重合
体などの有機系合成球状粒を用いる。
【0035】スペーサ40の大きさは、設定するギャッ
プに合わせて定めるが、一般には1〜20μm程度にす
る。スペーサ40の散布密度は、50〜1000個/m
m程度とする。スペーサ40の散布は、公知の散布方法
によって行うことができ、湿式法、乾式法のいずれでも
よい。
【0036】シール用接着剤50としては、紫外線硬化
樹脂や熱硬化性樹脂などを用いることができる。シール
用接着剤50の幅は10〜1000μm程度とする。
【0037】以上の工程は、以下の各実施例および後述
の比較例で共通である。ただし、以下の各実施例および
後述の比較例は、いずれも、図1に示すように、基板1
1,12上に電極21,22を形成し、電極21,22
上に配向膜31,32を形成し、基板11上の配向膜3
1上にスペーサ40を散布し、基板12上の配向膜32
上にシール用接着剤50を塗布する場合である。
【0038】また、後述のように、各実施例および比較
例の方法で実際に液晶素子を作製した。実際に行った方
法では、いずれも、基板11,12として、それぞれポ
リカーボネイトからなるフレキシブル透明基板を用い、
電極21,22として、それぞれ所定パターンのITO
透明電極を形成し、配向膜31,32として、それぞれ
ポリイミドを50nm厚に塗布して、表面にラビング処
理を施し、スペーサ40として、積水ファインケミカル
社製ミクロパールSP−210(粒径10μm)を、2
00個/mmの密度で散布し、シール用接着剤50とし
て、三井化学社製PS−0461を用いた。
【0039】〔実施例1…図2〕実施例1は、液晶注入
口を封止する際にのみ、基板11,12を基板面に対し
て垂直な方向に加圧する場合である。
【0040】実施例1では、図1に示した工程後、ま
ず、図2(A)に示すように、スペーサ40を散布した
基板11とシール用接着剤50を塗布した基板12とを
重ね合わせ、シール用接着剤50を硬化させて、基板1
1,12を接着し、空セルを形成する。
【0041】実際に行った方法では、上記のようにシー
ル用接着剤50として三井化学社製PS−0461を用
い、重ね合わせた基板11,12をオーブンによって1
20℃で1時間加熱して、基板11,12を接着した。
【0042】次に、このように形成した空セルに液晶材
料を注入する。例えば、図2(B)の左側(側面図)お
よび右側(正面図)に示すように、セル71の液晶注入
口51側を槽60中の液晶材料61に浸し、真空注入法
によって液晶注入口51から基板11,12間に液晶材
料61を注入する。
【0043】このように基板11,12を貼り合わせた
後に液晶材料を注入することによって、注入に使用する
液晶材料の量を必要最小限にすることができる。注入の
際にセル71を加熱してもよい。これによって、室温下
では粘度が高く、注入されにくい液晶材料でも、容易に
注入することができる。
【0044】次に、図2(C)に示すように、液晶注入
後の液晶セル70を加圧装置80に装着して、セル面に
対して垂直な方向に均一に加圧する。加圧装置80とし
ては、例えば、図示するような、高圧空気によってエア
バッグ81を膨張させて液晶セル70に押し付けるもの
を用いる。
【0045】エアバッグ81の材料や、液晶セル70に
加える圧力は、液晶セル70の条件に応じて適宜選択す
るが、実際に行った方法では、エアバッグ81としてシ
リコンゴムからなるものを用い、液晶セル70に0.5
kg/cm2の圧力を加えた。
【0046】このように液晶セル70をセル面に対して
垂直な方向に均一に加圧することによって、基板11,
12間に注入された過剰な液晶材料が液晶注入口51か
ら排出されて、液晶注入時に生じた基板11,12間の
ギャップの膨張が矯正され、ギャップが均一化される。
【0047】次に、液晶セル70を加圧し続けた状態
で、図2(C)に示すように、液晶注入口に封止用の紫
外線硬化樹脂90を塗布し、液晶セル70を均一に加圧
しながら、紫外線硬化樹脂90に紫外線を照射して、紫
外線硬化樹脂90を硬化させる。その後、液晶セル70
を加圧装置80から取り出して、液晶素子を完成させ
る。
【0048】実施例1の方法で実際に作製した液晶素子
のギャップの均一性は、±12.3%であった。
【0049】〔実施例2…図3〕実施例2は、液晶材料
を注入する際、および液晶注入口を封止する際に、基板
11,12を基板面に対して垂直な方向に加圧する場合
である。
【0050】図3(A)に示すように、基板11,12
を重ね合わせ、接着する工程は、図2(A)に示した実
施例1のそれと同じである。実際に行った方法でも、シ
ール用接着剤50として三井化学社製PS−0461を
用い、重ね合わせた基板11,12をオーブンによって
120℃で1時間加熱して、基板11,12を接着し
た。
【0051】実施例2では、次に、図3(B)に示すよ
うに、このように形成した空セルを加圧装置80に装着
して、セル面に対して垂直な方向に均一に加圧する。加
圧装置80としては、例えば、実施例1で上述した、高
圧空気によってエアバッグ81を膨張させて空セルに押
し付けるものを用いる。
【0052】実際に行った方法でも、エアバッグ81と
してシリコンゴムからなるものを用い、空セルに0.5
kg/cm2の圧力を加えた。
【0053】次に、空セルを加圧し続けた状態で、空セ
ルに液晶材料を注入する。例えば、図3(B)に示すよ
うに、セルの液晶注入口側を槽60中の液晶材料61に
浸し、真空注入法によって液晶注入口から基板11,1
2間に液晶材料61を注入する。
【0054】このようにセルをセル面に対して垂直な方
向に均一に加圧した状態でセルに液晶材料を注入するこ
とによって、セルに過剰な液晶材料が注入されることに
より基板11,12間のギャップが膨張すること自体が
防止される。
【0055】次に、液晶材料が注入されたセルを加圧し
続けた状態で、実施例1と同様に、図3(C)に示すよ
うに、液晶注入口に封止用の紫外線硬化樹脂90を塗布
し、液晶セル70を均一に加圧しながら、紫外線硬化樹
脂90に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂90を硬化
させる。その後、液晶セル70を加圧装置80から取り
出して、液晶素子を完成させる。
【0056】実施例2の方法で実際に作製した液晶素子
のギャップの均一性は±7.4%であって、実施例1の
方法で実際に作製した液晶素子のそれ±12.3%より
向上した。
【0057】〔実施例3…図4〕実施例3は、基板1
1,12を接着する際、液晶材料を注入する際、および
液晶注入口を封止する際に、基板11,12を基板面に
対して垂直な方向に加圧する場合である。
【0058】実施例3では、図1に示した工程後、ま
ず、図4(A)に示すように、スペーサ40を散布した
基板11とシール用接着剤50を塗布した基板12とを
重ね合わせて、加圧装置80に装着し、基板面に対して
垂直な方向に均一に加圧する。加圧装置80としては、
例えば、実施例1,2で上述した、高圧空気によってエ
アバッグ81を膨張させて基板11,12に押し付ける
ものを用いる。
【0059】次に、基板11,12を加圧し続けた状態
で、シール用接着剤50を硬化させて、基板11,12
を接着し、空セルを形成する。このように基板11,1
2を基板面に対して垂直な方向に均一に加圧した状態で
基板11,12を接着することによって、基板11,1
2の貼り合わせ歪みがなくなり、最終的に得られるギャ
ップの均一性が向上する。
【0060】実際に行った方法では、エアバッグ81と
してシリコンゴムからなるものを用いて、基板11,1
2に0.5kg/cm2の圧力を加え、三井化学社製P
S−0461からなるシール用接着剤50を120℃で
1時間加熱して、基板11,12を接着した。
【0061】次に、基板11,12が接着された空セル
を加圧し続けた状態で、空セルに液晶材料を注入する。
例えば、図4(B)に示すように、セルの液晶注入口側
を槽60中の液晶材料61に浸し、真空注入法によって
液晶注入口から基板11,12間に液晶材料61を注入
する。
【0062】次に、液晶材料が注入されたセルを加圧し
続けた状態で、実施例1,2と同様に、図4(C)に示
すように、液晶注入口に封止用の紫外線硬化樹脂90を
塗布し、液晶セル70を均一に加圧しながら、紫外線硬
化樹脂90に紫外線を照射して、紫外線硬化樹脂90を
硬化させる。その後、液晶セル70を加圧装置80から
取り出して、液晶素子を完成させる。
【0063】実施例3の方法で実際に作製した液晶素子
のギャップの均一性は±4.2%であって、実施例2の
方法で実際に作製した液晶素子のそれ±7.4%より更
に向上した。
【0064】〔比較例〕比較例として、基板11,12
を接着する工程を、図2(A)および図3(A)のよう
に基板11,12に圧力を加えないで行い、液晶材料を
注入する工程を、図2(B)のように空セルに圧力を加
えないで行い、液晶注入口を封止する工程も、図2
(C)、図3(C)および図4(C)とは異なり、液晶
セル70に圧力を加えないで行って、実際に液晶素子を
作製した。
【0065】得られた液晶素子のギャップの均一性は±
26.8%であって、実施例1の方法で実際に作製した
液晶素子のそれ±12.3%に比べてかなり低くなっ
た。
【0066】〔他の実施例〕基板11,12を接着する
際には、図4(A)に示したように基板11,12を加
圧し、液晶材料を注入する際には、図2(B)に示した
ように基板11,12を加圧せず、液晶注入口を封止す
る際には、図2(C)、図3(C)および図4(C)に
示したように基板11,12を加圧するようにしてもよ
い。
【0067】また、上述した各実施例は、加圧装置80
として、高圧空気によってエアバッグ81を膨張させる
ものを用いる場合であるが、加圧装置としては、ほか
に、可変加圧シリンダによって対象物を加圧するもの、
対象物を真空包装袋内に入れて袋内を真空に引くことに
よって対象物を加圧するものなど、一対の基板に均一に
圧力を加えることができるものであれば、どのようなも
のでもよい。
【0068】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、フ
ィルム基板や大型基板などを用いる場合でも、基板間の
ギャップを十分均一にすることができ、表示ムラなどを
生じない高品位の液晶素子を得ることができるととも
に、そのための方法も簡単で、生産性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の液晶素子製造方法の、基板を重ね合
わせる工程の前の工程の一例を示す図である。
【図2】この発明の液晶素子製造方法の、基板を重ね合
わせる工程以後の工程の第1の例を示す図である。
【図3】この発明の液晶素子製造方法の、基板を重ね合
わせる工程以後の工程の第2の例を示す図である。
【図4】この発明の液晶素子製造方法の、基板を重ね合
わせる工程以後の工程の第3の例を示す図である。
【符号の説明】
11,12…基板 21,22…電極 31,32…配向膜 40…スペーサ 50…シール用接着剤 51…液晶注入口 60…槽 61…液晶材料 70…液晶セル 80…加圧装置 81…エアバッグ 90…紫外線硬化樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氷治 直樹 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 鈴木 貞一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H089 NA09 NA25 NA39 NA43 NA44 NA45 NA48 NA58 QA12 QA14 RA05 RA06 RA07 RA10 RA11 RA13 TA01 2H090 JB02 JB03 JC14 JC17 KA05 KA06 KA07 KA08 KA09 KA14 LA02 LA03 MB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明な一対の基板間に液
    晶材料が挟持された液晶素子を製造する方法であって、 少なくとも一方の基板上にギャップ制御用のスペーサを
    配置する工程と、 少なくとも一方の基板上にシール用接着剤を描画する工
    程と、 一対の基板を重ね合わせる工程と、 重ね合わせた一対の基板を接着する工程と、 接着した一対の基板間に液晶材料を注入する工程と、 液晶材料を注入した一対の基板を基板面に対して垂直な
    方向に加圧した状態で液晶注入口を封止する工程と、 を含むことを特徴とする液晶素子製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも一方が透明な一対の基板間に液
    晶材料が挟持された液晶素子を製造する方法であって、 少なくとも一方の基板上にギャップ制御用のスペーサを
    配置する工程と、 少なくとも一方の基板上にシール用接着剤を描画する工
    程と、 一対の基板を重ね合わせる工程と、 重ね合わせた一対の基板を接着する工程と、 接着した一対の基板を基板面に対して垂直な方向に加圧
    した状態で、接着した一対の基板間に液晶材料を注入す
    る工程と、 液晶材料を注入した一対の基板を基板面に対して垂直な
    方向に加圧した状態で液晶注入口を封止する工程と、 を含むことを特徴とする液晶素子製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2の液晶素子製造方法において、 液晶材料を注入する工程と液晶注入口を封止する工程で
    同一の加圧手段を用い、両工程に渡って連続して一対の
    基板の加圧状態を保持することを特徴とする液晶素子製
    造方法。
  4. 【請求項4】少なくとも一方が透明な一対の基板間に液
    晶材料が挟持された液晶素子を製造する方法であって、 少なくとも一方の基板上にギャップ制御用のスペーサを
    配置する工程と、 少なくとも一方の基板上にシール用接着剤を描画する工
    程と、 一対の基板を重ね合わせる工程と、 重ね合わせた一対の基板を基板面に対して垂直な方向に
    加圧した状態で、重ね合わせた一対の基板を接着する工
    程と、 接着した一対の基板間に液晶材料を注入する工程と、 液晶材料を注入した一対の基板を基板面に対して垂直な
    方向に加圧した状態で液晶注入口を封止する工程と、 を含むことを特徴とする液晶素子製造方法。
  5. 【請求項5】少なくとも一方が透明な一対の基板間に液
    晶材料が挟持された液晶素子を製造する方法であって、 少なくとも一方の基板上にギャップ制御用のスペーサを
    配置する工程と、 少なくとも一方の基板上にシール用接着剤を描画する工
    程と、 一対の基板を重ね合わせる工程と、 重ね合わせた一対の基板を基板面に対して垂直な方向に
    加圧した状態で、重ね合わせた一対の基板を接着する工
    程と、 接着した一対の基板を基板面に対して垂直な方向に加圧
    した状態で、接着した一対の基板間に液晶材料を注入す
    る工程と、 液晶材料を注入した一対の基板を基板面に対して垂直な
    方向に加圧した状態で液晶注入口を封止する工程と、 を含むことを特徴とする液晶素子製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5の液晶素子製造方法において、 基板を接着する工程、液晶材料を注入する工程および液
    晶注入口を封止する工程で同一の加圧手段を用い、その
    3工程に渡って連続して一対の基板の加圧状態を保持す
    ることを特徴とする液晶素子製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかの液晶素子製造方
    法において、 一対の基板を加圧する手段として、高圧空気によってエ
    アバッグを膨張させて基板に押し付ける装置を用いるこ
    とを特徴とする液晶素子製造方法。
JP25283299A 1999-09-07 1999-09-07 液晶素子製造方法 Pending JP2001075111A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25283299A JP2001075111A (ja) 1999-09-07 1999-09-07 液晶素子製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25283299A JP2001075111A (ja) 1999-09-07 1999-09-07 液晶素子製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001075111A true JP2001075111A (ja) 2001-03-23

Family

ID=17242828

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25283299A Pending JP2001075111A (ja) 1999-09-07 1999-09-07 液晶素子製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001075111A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010073415A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Fujimori Kogyo Co Ltd 色素増感型太陽電池用の対極及びそれを用いた色素増感型太陽電池
WO2011125671A1 (ja) 2010-03-31 2011-10-13 シャープ株式会社 液晶表示素子及びその製造方法、ならびに液晶表示装置
WO2022138930A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 藤森工業株式会社 液体試料分析用マイクロチップの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010073415A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Fujimori Kogyo Co Ltd 色素増感型太陽電池用の対極及びそれを用いた色素増感型太陽電池
WO2011125671A1 (ja) 2010-03-31 2011-10-13 シャープ株式会社 液晶表示素子及びその製造方法、ならびに液晶表示装置
WO2022138930A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 藤森工業株式会社 液体試料分析用マイクロチップの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5854664A (en) Liquid crystal display panel and method and device for manufacturing the same
US6459467B1 (en) Liquid crystal light modulating device, and a manufacturing method and a manufacturing apparatus thereof
JP3760645B2 (ja) 液晶光変調デバイスの製造方法
JP3365140B2 (ja) 液晶光変調素子の製造方法
JP3441047B2 (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JPH11109368A (ja) 液晶光変調素子および液晶光変調素子の製造方法
JP3777837B2 (ja) 液晶光変調デバイスの製造方法
JPH07261158A (ja) 液晶表示装置およびその製造方法
US5474629A (en) Method for manufacturing a liquid crystal device
JP2001075111A (ja) 液晶素子製造方法
JPH10301115A (ja) 液晶表示素子及びその製造方法
JP2000111880A (ja) 液晶光変調素子及びその製造方法
JP4137512B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP3077740B2 (ja) 液晶パネルとその製造方法及びその製造装置
JP3998516B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP2004012887A (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP4230245B2 (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP2001305553A (ja) 液晶表示素子およびその製造方法
JP3283874B2 (ja) 液晶電気光学装置の作製方法
JP4100972B2 (ja) 液晶表示装置及びその製造方法
JP3231339B2 (ja) 液晶電気光学装置作製方法
JPH10123535A (ja) 液晶表示素子及びその製造方法
JP3320047B2 (ja) 液晶電気光学装置の作製方法
JP3318548B2 (ja) 液晶電気光学装置
JP3318547B2 (ja) 液晶電気光学装置の作製方法