JP2001074832A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JP2001074832A
JP2001074832A JP24854899A JP24854899A JP2001074832A JP 2001074832 A JP2001074832 A JP 2001074832A JP 24854899 A JP24854899 A JP 24854899A JP 24854899 A JP24854899 A JP 24854899A JP 2001074832 A JP2001074832 A JP 2001074832A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目標の加速度が大きい場合においても、レン
ジや位相の補償量を正しく推定し、ISAR画像を結像
させることができるレーダ装置を得る。 【解決手段】 短時間フーリエ変換回路517により生
成したドップラーヒストリに基づき、目標からの反射波
(受信信号)のドップラー移動量を推定する移動量推定
回路513と、ドップラー移動量から時間に対する目標
の二次の距離変化を算出する位相−距離変換手段2と、
算出された二次の距離変化を除去する高次レンジ補償回
路6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、観測すべき移動
する目標に対して電波を送信してその目標からの反射波
を受信して目標の画像を得るためのレーダ装置に関し、
特に、移動目標とレーダ装置との間の相対位置関係の変
化に基づく反射信号の変化、及び、送信周波数の変化に
基づく反射信号の変化を補償する補償回路を有するレー
ダ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のレーダ装置は、一般に高
分解能レーダ装置と呼ばれ、例えば、Donald R. Wehne
r,''High Resolution Radar'',Artech House, INC.198
7,pp.273-339に記載されているISAR(Inverse Synth
etic Aperture Radar)、及び、特開平10−26804
1号公報に記載のものがある。
【0003】図12は、上記公報に示された従来のレー
ダ装置を示すブロック構成図である。図において、50
1は送信機、502は送受切換器、503は送受信アン
テナ、504は受信機、505はレンジ圧縮手段、50
6はレンジ補償回路、507は位相補償回路、508は
アジマス圧縮手段、509はモニタ・テレビ(以下、モ
ニタTVと呼ぶ)である。
【0004】図13は、図12の従来のレーダ装置のブ
ロック構成図におけるレンジ補償回路506の内部構成
を記した構成図である。図において、510は振幅検出
手段、511は二次元FFT手段、512は画像線積分
手段、513はこれらの構成要素510〜512からな
る移動量推定回路、514はレンジ移動量算出手段、5
15はレンジ補償手段である。
【0005】図14は、図12の従来のレーダ装置のブ
ロック構成図における位相補償回路507の内部構成を
記した構成図である。図において、516は参照レンジ
セル選択回路、517は短時間フーリエ変換回路、51
8は位相補償量算出手段、519は位相補償手段であ
る。なお、513は、上述した図13の移動量推定回路
と同一である。
【0006】また、図15は、回転運動を行なう目標を
観測するジオメトリである。図において、550は目
標、551は図12の従来のレーダ装置である。また、
図16は、図15のジオメトリで観測した結果得られた
ISAR画像の一例である。図16において、552は
目標550のISAR画像である。
【0007】図17は、並進運動を行なう目標を観測す
るジオメトリである。図において、550及び551
は、図15のそれと、それぞれ同一である。
【0008】次に、これらの図を用いて、上記従来のレ
ーダ装置の動作原理について説明する。まず、ISAR
の画像再生の原理について説明する。図15に示す通
り、x−y平面の原点に設置されたレーダ装置551
で、レンジr0の点oを通り紙面に垂直な軸を中心に角
速度ωで反時計周りで回転する目標550を観測するジ
オメトリを考える。まず、図12に示す構成のレーダ装
置551において、送信機501では、時間とともに周
波数が変化する信号(チャープ信号)に変調された高周
波パルスを発生し、送受切換器502を介して送受信ア
ンテナ503に供給する。送受信アンテナ503は、供
給された高周波パルスを送信する。
【0009】送信した高周波パルスは目標550で反射
され、この反射された信号(エコー)は、送受信アンテ
ナ503に入り、送受切換器502を介して受信機50
4で復調される。受信機504で復調された信号は、送
信信号の瞬時周波数に対しレーダ装置551と目標55
0の間の電波伝搬の往復に要する時間分遅延したもので
あるから、レンジ圧縮手段505において、送信信号s
(t)を用いて受信信号r(t)にマッチドフィルター
をかけること、すなわち、次式(1)に示すように、送
信信号s(t)の共役信号s*(t)と受信信号r
(t)とのコンボリューションを求めることにより、遅
延に相当した時間にインパルスv(t)(以下では、レ
ンジプロフィールと呼ぶ。)を得ることができる。この
ことにより、レンジ分解能が向上する。
【0010】
【数1】
【0011】レーダ装置551が送信を繰り返すごとに
上記レンジ圧縮された信号が得られるから、レーダ装置
551の送信ごと、即ち、ヒットごとにレンジ圧縮され
た信号をまとめることにより、レンジrとヒットhを軸
とする二次元複素信号v(h、r)(以下では、レンジ
ヒストリと呼ぶ。)が得られる。尚、レンジrと時間t
の間には、r=(Δr/Δt)・tなる関係がある。こ
こで、Δtはサンプリング間隔(=1/B、Bは送信帯
域)、Δrはレンジ分解能(=C/2B、Cは光速)で
ある。
【0012】目標550が図17に示すような運動、す
なわち、並進運動を行なう場合には、レーダ装置551
から目標550までの距離の変化の影響を補償すること
により、並進運動を行なう目標550を、等価的に、図
15に示すような回転運動を行なう目標550とみなす
ことができる。この点については、後で述べる。
【0013】レーダ装置551と目標550の間の距離
の変化を補償するレンジ補償回路506、及び、位相補
償回路507の動作は後述することにし、以下では、目
標550が図15に示すような回転運動を行なうもの、
もしくは、なんらかの方法で、レーダ装置551から目
標550までの距離の変化の影響を補償されたものとし
て説明する。
【0014】アジマス圧縮手段508では、レンジヒス
トリv(h、r)を、式(2)に従って、各レンジごと
に、ヒット方向にフーリエ変換することにより、レンジ
及びアジマスの両方について圧縮された複素信号u
(c、r)を得る。ここに、cはアジマス方向を示す。
【0015】
【数2】
【0016】上式(2)で、Hはヒット数、Rはレンジ
セル数である。この処理は、アジマス方向の分解能を改
善する効果がある。以下、この原理を説明する。
【0017】図15に示す運動を行なう目標550上の
ある部位(例えば点a)で反射した信号のドップラー周
波数fdは次の式で表される。
【0018】
【数3】
【0019】ここに、λは送信波長、Lは反射を生じた
部位の回転半径、θは観測の基準となるLOS(Lin
e Of Sight、x−y平面の原点と、レンジr
0の点oを結ぶ直線)を基準としたときの目標物550
の(中心線との)角度を示している。
【0020】目標550が図17に示すような並進運動
を行なう場合には、上述の角度θはt=t0〜t2に変
わるにつれて変化することになる。このことから、レー
ダ装置551から目標550までの距離の変化の影響を
補償すれば、並進運動を行なう目標550を、等価的に
角度θが変化する回転運動を行なう目標550とみなす
ことができることがわかる。
【0021】また、上式(3)からわかるように、同じ
角度θ上の点では、回転軸からの距離Lに比例して、目
標550上のそれぞれの部位からの反射信号のドップラ
ー周波数が変わるという特性を有する。
【0022】図12に示したレンジ圧縮手段505とア
ジマス圧縮手段508により、レンジ及びアジマスの両
方について分解能が向上した複素信号u(c、r)は、
その絶対値が目標のレーダ反射断面積に対応するから、
モニタTV509上のレンジr及びアジマスcの二次元
平面にu(c、r)の絶対値またはその二乗に応じた輝
度で表示を行なうことにより、図16に示すような、レ
ンジとアジマスの両方について高分解能化された目標の
ISAR画像552を表示することができる。
【0023】ここで、図16の画像552上で、例え
ば、a点は、目標550上で、レーダ装置551に近い
位置にあるので、レンジが小さく、かつ、回転運動によ
りレーダ装置551から遠ざかる運動をしているので、
ドップラー周波数が小さくなっている。
【0024】次に、上記説明で省略した、目標の並進運
動の影響を補償する処理について説明する。観測時間内
のt0,t1,t2という時間において、並進運動によ
り、図17のように位置が変化する目標550のISA
R画像を生成する場合、各ヒットごとに得られたレンジ
ヒストリv(h,r)をそのままヒット方向にフーリエ
変換するだけでは、目標550上の各点(例えば点a)
が観測時間中にレンジ方向に移動するため、レンジ及び
アジマス方向にきちんと圧縮されず、結果として画像に
ぼけが生じてしまうのは、上式(2)において、各レン
ジごとにフーリエ変換を行なうというその処理内容より
明らかである。
【0025】従って、ぼけのない鮮明な画像を得るため
には、目標550上の各々の点を観測時間中、同一レン
ジセル内に固定するための補償処理を必要とする。この
処理をレンジ補償処理と呼ぶ。
【0026】レンジ補償処理を行なうレンジ補償回路5
06(図13)の処理内容について説明する。目標55
0が図17に示す運動を行う場合について考える。ここ
で、電波の反射をする点は、図中a、b、cの三点のみ
とし、このうち、b点とc点は常に同じレンジセルにあ
るものとする。
【0027】レンジヒストリv(h,r)に対して、各
ヒットhごとに振幅最大レンジセルの検出を行った結果
の例が図18のグラフである。図18中、太実線で示し
た部分が、各ヒットのレンジプロフィールで振幅が最大
となるレンジセルを示しているものとする。a、b、c
は同一目標550上の点であり、実際は、図中の点線に
示されるように、同じ変化率でレンジが変化しているは
ずであるが、見込み角の変化に従う各点のレーダ断面積
の変化や、同一レンジセル内に複数の反射点が存在する
場合の干渉などの影響で、観測時間中に各点の存在する
レンジセルの振幅が変動するため、振幅最大レンジセル
の位置の変化に不連続な部分が発生するため、振幅最大
レンジセルの追尾から、全ヒットHでの目標のレンジ移
動量Srを推定して、図19に示すように各反射点のレ
ンジ移動を補償するのは困難になる。
【0028】ここで、各反射点は同一の目標550上の
点であることから、レンジヒストリ上の各反射点の軌跡
のレンジの変化は近似的に等しく、かつ、目標の加速度
が十分小さい場合、各軌跡は近似的に直線とみなせる。
すなわち、レンジヒストリの上の各反射点の軌跡から、
目標550のレンジ移動量を推定する問題は、図20
(a)に示すx−y二次元画像g(x,y)(x=0,
1,…,Nx−1,y=0,1,…,Ny−1)上の同
じ傾き(Sy/Nx)の複数の直線の傾き推定問題に帰
着される。ここで、Nxは、x方向のセル数(画素数)
であり、Nyは、y方向の画素数である。二次元平面上
の傾きgrの任意の直線は、空間周波数平面上では、原
点を通り、傾きが−1/grの直線に投影されることを
考慮すると、g(x,y)上のy方向の総移動量がSy
の直線は、g(x,y)空間周波数画像であるG(f
x,fy)上では、図20(b)に示すように、原点を
通り、fx方向の移動量Sfxが次式(4)で与えられ
る直線となる。
【0029】
【数4】
【0030】ただし、空間周波数画像G(fx,fy)
におけるfx,fy方向の空間周波数の分解能が1/N
x,1/Nyで与えられることを考慮している。図13
の移動量推定回路513では、入力してきたx−y二次
元画像の振幅分布を振幅検出手段510で算出し、この
出力を二次元FFT(Fast Fourier Transform)手段5
11でフーリエ変換し、空間周波数画像G(fx,f
y)を得る。よって、レンジヒストリを二次元平面とみ
なした場合の空間周波数平面上の原点を通り、fx方向
の移動量が異なる複数の直線を仮定し、各直線に沿って
線積分した場合、G(fx、fy)上の軌跡と積分経路
が一致した時に、積分値が最大になることから、次に、
画像線積分手段512で、空間周波数画像G(fx,f
y)の線積分を行い、積分値を最大とするfx方向移動
量を用いて式(4)より画像f(x,y)上の軌跡のy
方向の総移動量Syを得る。移動量推定回路513で
は、この値を出力する。移動量推定回路513にレンジ
ヒストリが入力された場合には、出力Syが、レンジヒ
ストリ上の各軌跡の総レンジ移動量Srに対応する。レ
ンジ移動量算出手段514では、各ヒットhにおけるレ
ンジ移動量sr(h)を次式(5)で得る。
【0031】
【数5】
【0032】レンジ補償手段515では、上式(5)で
得られたレンジ移動量sr(h)を打ち消すように、各
ヒットhにおけるレンジヒストリv(h、r)をレンジ
方向に補償する。具体的には、レンジ移動量sr(h)
を整数に四捨五入して、その値を打ち消すようにレンジ
プロフィールをレンジセル単位で平行移動させる。な
お、得られたレンジ補償後のレンジヒストリv2(h、
r)とする。レンジ補償後のレンジヒストリv2(h、
r)で、各ヒットごとに、レンジプロフィールの振幅が
最大となるレンジセルを検出した結果は、図19に示す
ようにそれぞれの点の反射信号が同一レンジセルに並
ぶ。
【0033】上記レンジ補償処理により、観測時間中の
各点のレンジセルを超えた距離変化については除去する
ことができたが、レンジセル内の距離変化については除
去できていない。一般に、目標が加速運動、旋回運動を
する時は勿論の事、等速直線運動を行なう場合でも、進
行方向がLOS軸に沿った方向で無い限り、その距離変
化は、線形な成分に加えて、非線形な加速度成分も含
む。このうちの加速度成分の影響で、各点よりの反射信
号のドップラー周波数(アジマス)に広がりが生じるた
め、結果として生成した画像がアジマス方向にぼけてし
まう。上記加速度成分の影響を除去するための補償処理
が位相補償処理である。ここで、各反射点は同一目標に
属することから、そのドップラー周波数の移動量は等し
く、かつ、旋回中の目標550以外では、時間に関する
一次の変化と近似的にみなすことができる。
【0034】以下では、この位相補償処理を行なう位相
補償回路507(図14)の処理内容について説明す
る。並進運動に伴う上記加速度成分は、すべてのレンジ
セルに対してほぼ等しく加わるため、ある一つのレンジ
セルに着目して、そのレンジセルに加わる加速度成分を
推定し、その推定結果を用いて、すべてのレンジセルの
位相補償を行なう。
【0035】参照レンジセル選択回路516では、レン
ジ補償後のレンジヒストリv2(h,r)の各レンジr
における平均電力を算出し、その値を最大とするレンジ
セルを参照レンジセルとして、そのレンジセルの受信信
号列w(h)を出力する。例えば、図17のジオメトリ
の例では、点b、cを含むレンジセルが参照レンジセル
として選択されたものとする。
【0036】次に、短時間フーリエ変換回路517で
は、次式(6)に従い、図21に示した参照レンジセル
の受信信号列w(h)553を長さΔhで短時間フーリ
エ変換してドップラースペクトル(周波数スペクトル)
のヒストリ(以下では、ドップラーヒストリと呼ぶ)f
s(h’,f)554を求める。
【0037】
【数6】
【0038】各ヒットごとの見込み角の変化に従うレー
ダ断面積の変化のため、振幅最大周波数の位置が変動す
ること、および、周波数の折り返しの影響で、その位置
の変化に不連続な部分が発生して、最大反射点の追尾で
ドップラー移動量を推定するのは困難となるため、移動
量推定回路513では、レンジ補償の場合と同様に、周
波数ヒストリ554を二次元画像とみなして入力信号と
し、ドップラー総移動量Sfを得る。
【0039】位相補償量算出手段518では、次式
(7)に従い、位相補償量ph(h)を計算する。
【0040】
【数7】
【0041】位相補償手段519では、位相補償量算出
手段518で得られた位相補償量ph(h)を用いて、
式(8)により、レンジ補償後のレンジヒストリv2
(h,r)の位相補償を行ない、最終的なレンジヒスト
リvL(h,r)を得る。
【0042】
【数8】
【0043】以上の処理を経る事により、図17に示す
ような並進運動を行なう目標550に関して、目標55
0上の各点のレンジセルを超える移動、及び、位相の二
次の変動を補償することができるため、並進運動を伴わ
ず、回転運動のみを行なう目標550と同様に鮮明な高
分解能画像が得られる。なお、図22は、ドップラーヒ
ストリの最大振幅検出結果の一例である。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のレーダ装置においては、目標550の加速度が
大きく、レンジヒストリ上の各反射点の軌跡が曲線で表
される場合には、正しくレンジ補償を行えず、そのため
に、ISAR画像が結像しないという問題点があった。
【0045】また、目標550の加速度が大きい場合に
は、ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡の幅が広く
なってしまい、これに伴う位相補償量推定誤差が発生
し、ISAR画像が結像しないという問題点があった。
【0046】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたもので、目標の加速度が大きくレンジヒスト
リ上の各反射点の軌跡が曲線で表される場合や、同じ
く、目標の加速度が大きく、ドップラーヒストリ上の各
反射点の軌跡の幅が広くなった場合においても、レンジ
や位相の補償量を正しく推定し、ISAR画像を結像さ
せることができるレーダ装置を得ることを目的としてい
る。
【0047】
【課題を解決するための手段】この発明は、移動する目
標に対して電波を送信し、目標からの反射波を受信し
て、目標の画像を得るレーダ装置であって、受信した反
射波から得られる受信信号をレンジ圧縮してレンジヒス
トリを生成するレンジ圧縮手段と、受信信号のドップラ
ーヒストリを生成する短時間フーリエ変換手段と、ドッ
プラーヒストリから、受信信号のドップラー移動量を推
定する移動量推定手段と、ドップラー移動量に基づき、
目標の時間に対する二次の距離変化を算出する位相−距
離変換手段と、位相−距離変換手段の出力である目標の
二次の距離変化を除去するための補償を行う高次レンジ
補償手段とを備えている。
【0048】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレ
ンジに関して総和して参照データ列を生成する総和手段
と、参照データ列を短時間フーリエ変換して、ドップラ
ーヒストリを生成する短時間フーリエ変換回路と、ドッ
プラーヒストリ上の各反射点の軌跡からドップラー移動
量を抽出する移動量推定回路と、ドップラー移動量に基
づいて、目標の距離の移動を除去するために、レンジヒ
ストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位相補償
量算出手段と、ドップラー移動量から、ドップラー移動
量に対応する目標の時間に対する二次の距離変化を算出
する位相−距離変換手段と、レンジヒストリ上の各反射
点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を補償する高次
レンジ補償回路と、高次レンジ補償回路の出力であるレ
ンジ補償後のレンジヒストリにおいて、各反射点の時間
に対する一次のレンジ移動成分を推定して補償するレン
ジ補償回路と、レンジ補償回路の出力である各反射点の
一次及び二次以上の高次のレンジ補償を完了したレンジ
ヒストリを位相補償量算出手段の出力である位相補償量
で補償する位相補償手段と、位相補償手段の出力であ
る、すべてのレンジ補償及び位相補償の完了したレンジ
ヒストリをアジマス圧縮し、目標の画像を生成するアジ
マス圧縮手段と、を備えている。
【0049】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジ圧縮で得られるレンジヒスト
リ上の各反射点のレンジ移動成分のうちの時間に対する
一次の変化成分を推定して補償するレンジ補償回路と、
レンジ補償回路の出力であるレンジ補償後のレンジヒス
トリから、所定のレンジ範囲のデータ列を切り出す切出
手段と、切出手段の出力である切り出し後のレンジヒス
トリを各ヒットごとにレンジ方向に総和して参照データ
列を生成する総和手段と、参照データ列を短時間フーリ
エ変換して、ドップラーヒストリを生成する短時間フー
リエ変換回路と、ドップラーヒストリ上の各反射点の軌
跡からドップラー移動量を抽出する移動量推定回路と、
移動量推定回路の出力であるドップラー移動量に基づい
て、目標の距離の移動を除去するためにレンジヒストリ
の位相補償を行う際の補償量を算出する位相補償量算出
手段と、ドップラー移動量から、ドップラー移動量に対
応する目標の時間に対する二次の距離変化を算出する位
相−距離変換手段と、レンジヒストリ上の各反射点の軌
跡の時間に関する二次の距離変化を補償する高次レンジ
補償回路と、高次レンジ補償回路の出力である高次レン
ジ補償後のレンジヒストリを、位相補償量算出手段の出
力である位相補償量で補償する位相補償手段と、位相補
償手段の出力である、すべてのレンジ補償及び位相補償
の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し、目標の画
像を生成するアジマス圧縮手段と、を備えている。
【0050】また、位相補償手段の後段に、レンジヒス
トリ上の各反射点のレンジ移動成分のうちの時間に対す
る一次の変化成分を推定して補償する第二のレンジ補償
回路を、さらに備えている。
【0051】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレ
ンジに関して総和して参照データ列を生成する総和手段
と、参照データ列のドップラー移動量と、ドップラー移
動量に基づく位相補償量とを、短時間フーリエ変換の点
数を逐次的に変化させることにより推定する逐次位相補
償量算出手段と、受信信号のドップラー移動量から、ド
ップラー移動量に対応する目標の時間に対する二次の距
離変化を算出する位相−距離変換手段と、レンジヒスト
リ上の各反射点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を
補償する高次レンジ補償回路と、高次レンジ補償回路の
出力である二次レンジ補償後のレンジヒストリにおい
て、各反射点の時間に対する一次の距離変化成分を推定
して補償するレンジ補償回路と、レンジ補償回路の出力
である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ補償
を完了したレンジヒストリを逐次位相補償量算出手段の
出力である位相補償量で補償する位相補償手段と、位相
補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補償の完了
したレンジヒストリをアジマス圧縮して上記目標の画像
を生成するアジマス圧縮手段と、を備えている。
【0052】また、逐次位相量算出手段が、総和手段の
出力である参照データ列のドップラーヒストリを生成す
る短時間フーリエ変換回路と、ドップラーヒストリ上の
各反射点の軌跡からドップラー移動量を抽出する移動量
推定回路と、移動量推定回路の出力であるドップラー移
動量に基づいて、目標の距離の移動を除去するためにレ
ンジヒストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位
相補償量算出手段と、参照データ列を位相補償量算出手
段で得られた位相補償量で位相補償して、再び短時間フ
ーリエ変換回路に戻す参照データ位相補償手段と、参照
データ位相補償手段の処理を終えるごとに、短時間フー
リエ変換の点数を増やすように制御するフーリエ変換点
数制御手段と、各処理のループごとに得られる位相補償
量を蓄積する二次位相量蓄積手段と、二次位相量蓄積手
段に蓄積された各位相補償量を各ヒットごとに総和し
て、出力する二次補償量総和手段と、から構成されてい
る。
【0053】また、目標に対して電波を送信する送信手
段と、目標からの反射波を受信する受信手段と、受信さ
れた反射波から得られた受信信号列をレンジ圧縮してヒ
ットとレンジに関するレンジヒストリを得るレンジ圧縮
手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレンジに関し
て総和して参照データ列を生成する総和手段と、参照デ
ータ列の位相に最小二乗法を適用して、二次以上の高次
の高次の位相成分を推定する最小二乗型位相補償量推定
回路と、最小二乗型位相補償量推定回路で得られた受信
信号の時間に対する二次以上の高次の高次の位相成分を
基に、目標のレンジ移動の時間に対する二次以上の高次
の成分を推定する高次位相−距離変換手段と、レンジヒ
ストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する高次の距離変
化を補償する高次レンジ補償回路と、高次レンジ補償回
路の出力である高次レンジ補償後のレンジヒストリにお
いて、各反射点の時間に対する一次の距離変化成分を推
定して補償するレンジ補償回路と、レンジ補償回路の出
力である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ補
償を完了したレンジヒストリを最小二乗型位相補償量推
定回路の出力である位相補償量で補償する位相補償手段
と、位相補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補
償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し上記目標
の画像を生成するアジマス圧縮手段と、を備えている。
【0054】また、最小二乗型位相補償量推定回路が、
総和手段の出力である参照データ列のドップラースペク
トルの最大値をとる周波数の値から、一次の位相成分を
推定してこれに基づき参照データ列の位相の一次成分を
補償する一次位相補償回路と、位相の一次成分を除去し
た後の参照データ列の位相の2πごとの折り返しをアン
ラップする位相アンラップ回路と、位相アンラップ後の
参照データ列の位相に最小二乗法を適用して、二次以上
の高次の位相成分を推定する最小二乗法回路と、から構
成されている。
【0055】また、高次レンジ補償回路が、レンジ圧縮
手段及びレンジ補償回路のいずれか一方の出力であるレ
ンジヒストリのレンジに関する周波数分布のヒストリを
算出するFFT手段と、位相−距離変換手段及び高次位
相−距離変換手段のいずれか一方の出力である目標の時
間に対する二次の距離変化を打ち消すために上記周波数
分布のヒストリを位相補償する周波数領域補償回路と、
周波数領域補償回路の出力である、位相補償後の周波数
分布を逆フーリエ変換して、目標の時間に対する二次の
距離変化を補償したレンジヒストリを出力するIFFT
手段と、から構成されている。
【0056】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本発明の
実施の形態1によるレーダ装置の構成を示す構成図であ
る。本発明のレーダ装置は例えば合成開口レーダ装置等
から構成される。図1に示すように本実施の形態による
レーダ装置は、目標(図15または図17の550参
照)に対して電波を送信する送信手段である送信機50
1と、目標550からの反射波を受信する受信手段であ
る受信機504と、送信機501及び受信機504の切
り換えを行う送受切換器502と、電波の送受信を行う
送受信アンテナ503と、受信された反射波から得られ
た受信信号列をレンジ圧縮してヒットとレンジに関する
レンジプロフィールのヒストリ(以下、レンジヒスト
リ)を得るレンジ圧縮手段505と、レンジヒストリを
各ヒットごとにレンジに関して総和して参照データ列を
生成する総和手段1と、参照データ列を短時間フーリエ
変換して、ドップラースペクトルのヒストリー(以下、
ドップラーヒストリ)を生成する短時間フーリエ変換回
路517と、ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡か
らドップラー移動量を抽出する移動量推定回路513
と、移動量推定回路513の出力であるドップラー移動
量に基づいて、この移動を除去するためにレンジヒスト
リの位相補償を行う際の補償量を算出する位相補償量算
出手段518と、受信信号のドップラー移動量から、こ
れに対応する目標550の時間に対する二次の距離変化
を算出する位相−距離変換手段2と、レンジヒストリ上
の各反射点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を補償
する高次レンジ補償回路6と、高次レンジ補償回路6の
出力であるレンジ補償後のレンジヒストリにおいて、各
反射点の時間に対する一次のレンジ移動成分を推定して
補償するレンジ補償回路506と、レンジ補償回路の出
力である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ補
償を完了したレンジヒストリを位相補償量算出手段51
8の出力である位相補償量で補償する位相補償手段51
9と、位相補償手段の出力である、すべてのレンジ補
償、位相補償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮
し目標550の画像を生成するアジマス圧縮手段508
と、目標550の画像を表示するモニタTV509とを
有している。
【0057】また、高次レンジ補償回路6は、図1に示
すように、レンジ圧縮手段505の出力であるレンジヒ
ストリのレンジに関する周波数分布のヒストリを算出す
るFFT手段4と、位相−距離変換手段2の出力である
目標550の時間に対する二次の距離変化を打ち消すた
めに周波数分布のヒストリを位相補償する周波数領域補
償回路3と、周波数領域補償回路3の出力である、位相
補償後の周波数分布を逆フーリエ変換して、目標550
の時間に対する二次の距離変化を補償したレンジヒスト
リを出力するIFFT手段5から構成されている。図2
は、本実施の形態による図1のレーダ装置の処理を説明
する図である。なお、本実施の形態におけるジオメトリ
は、上述の図15または図17を参照することとする。
【0058】図1及び図2を用いて、本実施の形態の動
作を説明する。501〜505までの動作は、上述の図
12と同様であるため、ここでは説明を省略する。図2
(a)は、レンジヒストリv(h,r)を示している。
図中の線は、各ヒットにおける目標550上の反射点の
軌跡を表しており、目標550の加速度が大きいことを
想定して、その軌跡を二次曲線で表している。本実施の
形態では、各反射点の軌跡がこのように二次曲線で表さ
れるような目標550の加速度が大きい場合において、
各ヒットにおけるレンジ移動量を推定して、これを補償
するための方式を提案する。
【0059】ここで、時間に対する二次の距離変化成分
は、受信信号では、二次の位相変化成分として表され、
これは、ドップラー周波数の一次変化として現れる。そ
こで、受信信号のドップラー周波数の一次変化を推定す
ることで、距離の二次の変化成分を推定できる。これを
行うために、まず、総和手段1では、次式(9)に従
い、レンジヒストリv(h、r)をレンジ方向に総和
し、参照データ列w(h)を得る。
【0060】
【数9】
【0061】得られたw(h)には、レンジヒストリ上
の全受信信号成分が含まれている。これに対して、短時
間フーリエ変換回路517で、上述した従来のレーダ装
置と同様に点数Δhの短時間フーリエ変換を行い、図2
(b)のように得られたドップラーヒストリfs
(h’,f)を、移動量推定回路513に入力してドッ
プラー移動量Sfを得る。位相補償量算出手段518で
は、式(7)で、上述した従来のレーダ装置と同様に、
位相補償量ph(h)を推定すると共に、式(7)中に
含まれている次式(10)で示される係数aをヒットh
=0,1,2,…を時間とみなした場合のドップラー周
波数の変化率として出力する。
【0062】
【数10】
【0063】さて、各ヒットにおけるドップラー周波数
fd(h)(h=0,1,…,H−1)は定数項を無視
すると次式(11)で表せる。
【0064】
【数11】
【0065】よって、一次のドップラー周波数変化に対
応した各ヒットごとの位相変化φd(h)は次式で表さ
れる。
【0066】
【数12】
【0067】一方、受信信号の各ヒットにおける位相φ
(h)とレーダからの距離r(h)の関係は、送信信号
の初期位相を0[rad]とすると次式(13)で与えられ
る。
【0068】
【数13】
【0069】ただし、λは送信波証、rn(h)(n=
0,1,2,…)はヒットに対するn次の距離変化成
分、φn(h)(n=0,1,2,…)は、rn(h)に
対応した位相成分を表す。式(13)中の二次の位相成
分φ2(h)が、ドップラー変化率aより定まる式(1
2)の位相変化成分φd(h)と等しいことから、目標の二
次の距離変化成分r2(h)は、次式(14)で表され
る。
【0070】
【数14】
【0071】よって、各ヒットhにおける、レンジ分解
能Δ[m]で正規化したレンジ補償量Δr(h)(h=
0,1,…,H−1)は次式(15)で与えられる。
【0072】
【数15】
【0073】位相−距離変換手段2では、以上の処理に
基づき、レンジ分解能で正規化した、レンジ補償量Δr
(h)を得る。さて、以上得られたレンジ補償量Δr
(h)を用いて、レンジヒストリのレンジ補償を行える
が、具体的な補償方式が問題となる。レンジ補償の一つ
の方式として、上述した従来のレーダ装置と同様に、上
記レンジ補償量Δr(h)を各ヒットごとに整数値に離
散化して、その値だけ、レンジプロフィールをレンジ方
向にレンジセル単位で平行移動する方式が考えられる。
しかし、この方式では、離散化の影響で、アジマス圧縮
後のドップラー周波数方向に虚像が発生する問題があ
る。そこで、ここでは、レンジヒストリを各ヒットごと
に、まずレンジ方向にフーリエ変換し、得られた空間周
波数分布のヒストリの位相補償を行うことで、整数値以
下のレンジ補償を行う。
【0074】まず、高次レンジ補償回路6内のFFT手
段4では、次式(16)により、各ヒットhにおける空
間周波数分布U(h,k)を得る。
【0075】
【数16】
【0076】ここで、周波数分布を直流成分を中心とし
て取り扱うために、次式(17)の関数を導入する。
【0077】
【数17】
【0078】周波数領域補償回路3では、位相−距離変
換手段2の出力である、レンジ分解能で正規化したレン
ジ補償量Δr(h)、及び、FFT手段4の出力である
空間周波数分布のヒストリU(h,k)を用いて次式
(18)で位相補償を行い、位相補償後の空間周波数分
布のヒストリU2(h,k)を得る。
【0079】
【数18】
【0080】IFFT手段5では、得られたU2(h,
k)を次式(19)により、各ヒットごとに逆フーリエ
変換して、二次のレンジ補償を行う。
【0081】
【数19】
【0082】得られたv2(h,r)が、二次のレンジ
移動成分を除去した後のレンジヒストリである。
【0083】さて、以上の処理により、目標550の加
速度成分に伴う2次のレンジ移動成分は除去されたの
で、得られたレンジヒストリv2(h,r)上の各反射
点の軌跡は、図2(c)に示すように直線になる。
【0084】よって、以下からは上述した従来のレーダ
装置と同様の処理を行えば良い。まず、レンジ補償回路
506では、従来のレーダ装置と同じ方式で、レンジ補
償を行う。位相補償手段519では、レンジ補償回路5
06でレンジ補償されたあとのレンジヒストリと、先
に、位相補償量算出手段518で得られた位相補償量p
h(h)とを用いて、従来のレーダ装置と同様に位相補
償を行い、アジマス圧縮手段508では、位相補償手段
519で得られた位相補償後のレンジヒストリのアジマ
ス圧縮を行い、ISAR画像を得る。最後に、得られた
結果をモニタTV509に表示する。
【0085】以上のように、本実施の形態においては、
まず、目標の加速度が大きく、レンジヒストリ上の各反
射点の軌跡が曲線で表される場合においても、ドップラ
ー周波数の時間変化を用いることで、レンジヒストリ上
の各軌跡の二次の変化の補償が可能になり、ISAR画
像の分解能劣化を防ぐことができる。また、レンジ補償
をレンジヒストリの各ヒットにおける空間周波数分布の
位相補償により行うので、レンジ分解能で離散化された
レンジ補償を行う場合に比べて、ISAR画像上のアジ
マス方向の虚像の発生を除去できるため、鮮明な画像を
得ることができる。
【0086】実施の形態2.図3は、本実施の形態によ
るレーダ装置の構成を示す図である。図において、11
は、レンジ補償後のレンジヒストリからある所定のレン
ジ範囲のデータ列を切り出すための切出手段である。本
実施の形態と上述した実施の形態1との相違点は、主
に、実施の形態1では高次レンジ補償回路6の後段に設
けられていたレンジ補償回路506が、高次レンジ補償
回路6の前段に設けられていることと、総和手段1の前
段に切出手段11が追加されている点である。
【0087】すなわち、本実施の形態におけるレーダ装
置は、図3に示すように、目標550に対して電波を送
信する送信機501と、目標550からの反射波を受信
する受信機504と、受信された反射波から得られた受
信信号列をレンジ圧縮してヒットとレンジに関するレン
ジヒストリを得るレンジ圧縮手段505と、レンジ圧縮
で得られるレンジヒストリ上の各反射点のレンジ移動成
分のうちの時間に対する一次の変化成分を推定して補償
するレンジ補償回路506と、レンジ補償後のレンジヒ
ストリから所定のレンジ範囲のデータ列を切り出す切出
手段11と、切出手段11の出力である、切り出し後の
レンジヒストリを各ヒットごとにレンジ方向に総和して
参照データ列を生成する総和手段1と、参照データ列を
短時間フーリエ変換して、ドップラーヒストリを生成す
る短時間フーリエ変換回路517と、ドップラーヒスト
リ上の各反射点の軌跡からドップラー移動量を抽出する
移動量推定回路513と、移動量推定回路513の出力
であるドップラー移動量に基づいて、この移動を除去す
るために前記レンジヒストリの位相補償を行う際の補償
量を算出する位相補償量算出手段518と、受信信号の
ドップラー移動量から、これに対応する目標の時間に対
する二次の距離変化を算出する位相−距離変換手段2
と、レンジヒストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する
二次の距離変化を補償する高次レンジ補償回路6と、高
次レンジ補償回路6の出力である高次レンジ補償後のレ
ンジヒストリを位相補償量算出手段518の出力である
位相補償量で補償する位相補償手段519と、位相補償
手段519の出力である、すべてのレンジ補償、位相補
償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し目標55
0の画像を生成するアジマス圧縮手段508とを有して
いる。図4は、本実施の形態のレーダ装置の処理を説明
する図である。
【0088】次に、図3及び図4を用いて、本実施の形
態の処理内容を説明する。まず、レンジ補償回路506
では、図4(a)に示すレンジヒストリv(h,r)に
従来のレンジ補償を適用して一次のレンジ移動を補償
し、図4(b)に示すレンジ補償後のレンジヒストリv
2(h,r)を得る。
【0089】次に、切出手段11では、v2(h,r)
の信号電力が大きいレンジ範囲r1〜r1+ΔR−1の
データ列を、次式(20)に従い、図4(c)に示すよ
うに切り出し、これをw0(h,r)とする。
【0090】
【数20】
【0091】総和手段1では、得られたw0(h,r)
を次式(21)により総和し、参照データ列w(h)を
得る。
【0092】
【数21】
【0093】以下、短時間フーリエ変換回路517から
位相−距離変換手段2までの処理は、実施の形態1と同
一であるため、ここでは説明を省略する。また、レンジ
補償回路506の出力であるレンジヒストリの二次のレ
ンジ移動を高次レンジ補償回路で補償する処理も実施の
形態1と同一である。
【0094】すでに一次のレンジ移動成分は補償されて
いるので、位相補償量算出手段518で得られた位相補
償量を用いて、位相補償手段519で、二次のレンジ移
動成分を補償した後のレンジヒストリの位相補償を行
う。結果をアジマス圧縮手段508でアジマス圧縮して
ISAR画像を生成し、結果をモニタTV509に表示
する。
【0095】本実施の形態においては、以上の構成を取
ることにより、上述した実施の形態1と同様の効果が得
られるとともに、さらに、まず最初にレンジ補償を行
い、信号電力の高い部分のみのデータ列を切り出して参
照信号とするようにしたため、従来のレーダ装置に比べ
て耐雑音性能が向上する。
【0096】実施の形態3.図5は、本実施の形態によ
るレーダ装置の構成を示す図である。本実施の形態の構
成において、上述した実施の形態2の構成と異なる点
は、位相補償手段519の後段にレンジ補償回路506
がもう1つ追加されていることである。図5において、
1、2、6は図1と、11は図3と同一である。また、
501〜506、508、509は図12と、513は
図13と、517〜519は図14と同一である。
【0097】次に、図5を用いて本実施の形態の動作を
説明する。上述したように、本実施の形態では、実施の
形態2の構成に比べて位相補償手段519の後段に、レ
ンジ補償回路506が追加されている。すなわち、送信
機501から位相補償手段519までの処理で、二次の
レンジ移動とドップラー移動については補償が完了して
いる。
【0098】また、一次のレンジ移動成分については、
上述した実施の形態2では、レンジ圧縮手段505の後
段のレンジ補償回路506により完全に除去されるもの
としたが、実際は、レンジ補償回路506でレンジ補償
量を推定する際には、レンジ移動成分に、二次成分も含
まれるため、一次成分のみを正しく推定して補償するの
は困難と思われる。そこで、この実施の形態において
は、先にのべたように、位相補償手段519の後段にさ
らにレンジ補償回路506が追加されている。
【0099】つまり、位相補償手段519までの処理に
より、レンジ移動に関しては、2次の成分が補償されて
いるので、例え、レンジ移動成分が残存していた場合で
も、各反射点のレンジヒストリ上の軌跡は直線で与えら
れる。よって、従来のレーダ装置と同じ方式を適用する
のみで、この成分を推定/補償することができる。
【0100】本実施の形態においては、以上の構成にす
ることにより、上述の実施の形態1及び実施の形態2と
同様の効果が得られるとともに、さらに、レンジ補償精
度の向上によるISAR画像の分解能劣化発生の抑圧を
行うことができる。
【0101】実施の形態4.図6は本実施の形態による
レーダ装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、41は、参照データ列のドップラー移動量と、これ
に基づく位相補償量とを、短時間フーリエ変換の点数を
逐次に変えて推定する位相補償量算出手段である。な
お、1、2、6は図1と、501〜506、508、5
09は図12と、519は図14と同一である。
【0102】すなわち、本実施の形態におけるレーダ装
置は、図6に示すように、目標550に対して電波を送
信する送信機501と、目標550からの反射波を受信
する受信機504と、受信された反射波から得られた受
信信号列をレンジ圧縮してヒットとレンジに関するレン
ジヒストリを得るレンジ圧縮手段505と、レンジヒス
トリを各ヒットごとにレンジに関して総和して参照デー
タ列を生成する総和手段1と、参照データ列のドップラ
ー移動量と、これに基づく位相補償量を短時間フーリエ
変換の点数を逐次的に変えて推定する逐次位相補償量算
出手段41と、受信信号のドップラー移動量から、これ
に対応する目標550の時間に対する二次の距離変化を
算出する位相−距離変換手段2と、レンジヒストリ上の
各反射点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を補償す
る高次レンジ補償回路6と、高次レンジ補償回路の出力
である二次レンジ補償後のレンジヒストリにおいて、各
反射点の時間に対する一次の距離変化成分を推定して補
償するレンジ補償回路506と、レンジ補償回路506
の出力である各反射点の一次及び二次以上の高次のレン
ジ補償を完了したレンジヒストリを逐次位相補償量算出
手段41の出力である位相補償量で補償する位相補償手
段519と、位相補償手段519の出力である、すべて
のレンジ補償、位相補償の完了したレンジヒストリをア
ジマス圧縮して目標の画像を生成するアジマス圧縮手段
508を有している。
【0103】また、図7は、逐次位相補償量算出手段4
1の内部構成を示すブロック図である。図において、4
2は、参照データ列を前記位相補償量算出手段で得られ
た位相補償量で位相補償して、これを再び短時間フーリ
エ変換回路517に戻す参照データ位相補償手段、43
は、各処理のループごとに得られる位相補償量を蓄積す
る二次位相量蓄積手段、44は、二次位相量蓄積手段4
3に蓄積された各位相補償量を各ヒットごとに総和して
これを出力する二次補償量総和手段、45は、参照デー
タ位相補償手段42の処理を終えるごとに、短時間フー
リエ変換の点数を増やすように制御するフーリエ変換点
数制御手段である。また、513は図13と、517及
び518は図14と同一である。図8は本実施の形態の
レーダ装置の処理内容を説明するための図である。
【0104】次に、図6、図7、図8を用いて本実施の
形態の動作を説明する。本実施の形態では、目標の加速
度が大きい場合に、短時間フーリエ変換で得られるドッ
プラーヒストリ上の各反射点の軌跡が図8(a)に示す
ように太くなり、ドップラー移動量の推定精度が劣化す
ることと、この問題を避けるために、短時間フーリエ変
換の点数を少なくすると、今度は、ドップラー分解能の
劣化のために、ドップラー移動の推定精度が劣化するこ
ととを問題とし、これらの問題を解決することを目的と
する。
【0105】ここで、参照データ列から位相補償量を推
定する際に、最初は少ないフーリエ変換点数で位相補償
量を推定してこれを蓄積すると共に、この補償量で参照
データ列の二次の位相成分を補償する処理を、フーリエ
変換点数を増やしながら繰り返すことで、上記の問題を
解決できる。
【0106】以下では、この考え方に基づく、位相補償
量推定の考え方について述べる。なお、この実施の形態
の構成は、図6に示すように、実施の形態1における、
位相補償量を推定するための、短時間フーリエ変換回路
517、移動量推定回路513、位相補償量算出手段5
18のブロックが、逐次位相補償量算出手段41に代っ
ている部分が相違点である。
【0107】逐次位相補償量算出手段41には、総和手
段1で得られた参照データ列w(h)(h=0,1,…
H−1)が入力される。フーリエ変換点数制御手段45
(図7)では、まず、あるフーリエ変換点数Δh1を設
定する。例えば、Δh1=2^k1(ここでA^BはA
のB乗を表す。また、k1は周波数ヒストリ上の反射点
の軌跡の幅が広くならないような適当な数)としてk1
を与えても構わない。短時間フーリエ変換回路517で
は上記Δh1をフーリエ変換点数とした短時間フーリエ
変換を行い、移動量推定回路513では、ドップラー周
波数の総移動量sf1を推定する。位相補償量算出手段
518では、sf1及びΔh1から、参照データ列w
(h)の二次の位相補償量p1(h)を算出し、これを
二次位相量蓄積手段43に蓄える。
【0108】さらに、参照データ位相補償手段42で
は、p1(h)に基づきw(h)の位相補償を行う。こ
こでは、Δh1の点数が小さく周波数分解能が劣化した
状態で位相補償量を算出したため、この補償の精度は悪
いが、主要な成分は補償される。これを再び短時間フー
リエ変換回路517に送る。
【0109】フーリエ変換点数制御手段45では、Δh
2>Δh1となるフーリエ変換点数を設定する。ここ
で、例えばk2=k1+1として、Δh2=2^k2と
してフーリエ変換点数を設定しても構わない。
【0110】短時間フーリエ変換回路517では、参照
データ位相補償手段42の出力であるp1(h)で位相
補償後の参照データ列をフーリエ変換点数Δh2で再び
短時間フーリエ変換する。得られるドップラーヒストリ
上の各反射点の軌跡は、単にフーリエ変換点数を増やし
たのみでは、ドップラー移動量が大きいために、幅が広
がってしまうが、本実施の形態の処理では、先に、参照
データ列位相補償手段42で主要な二次位相すなわち、
一次のドップラー変化を低減しているため、ドップラー
移動量が小さく抑えられており、ドップラーヒストリ上
の軌跡の幅も広がらない。
【0111】得られた周波数ヒストリに対してフーリエ
変換点数がΔh1の場合と同様の処理を適用すること
で、二次位相量蓄積手段43に位相補償量p2(h)を
蓄積すると共に、w(h)の位相補償を行う。以下、フ
ーリエ変換点数をΔh3,Δh4,…(もしくはk3,
k4,…)と変えていき、同じ処理を繰り返す。
【0112】このような処理を繰り返した結果、二次位
相量蓄積手段43には、各フーリエ変換点数での位相補
償量がpj(h)(j=1,2,…)が蓄積されてお
り、逐次位相補償量算出手段41に入力されたw(h)
の二次位相補償量ph(h)はこれらの和で次式(2
2)のように与えられる。
【0113】
【数22】
【0114】ここで、Jはフーリエ変換点数を変えて行
う処理の繰り返し回数である。二次補償量総和手段44
では、式(22)に従い、最終的な二次位相補償量ph
(h)を算出し、結果を出力する。
【0115】この実施の形態における位相−距離変換手
段2以下の処理は上述した実施の形態1と同様である。
なお、図6では、実施の形態1の処理ブロックの変更の
内容で、その処理内容を説明したが、実施の形態2及び
実施の形態3の変更として本実施の形態を構成しても、
同様に動作することは言うまでもない。
【0116】以上のように、この実施の形態において
は、上述の実施の形態1〜3と同様の効果が得られると
ともに、目標の加速度が大きく、ドップラーヒストリ上
の各反射点の軌跡の幅が広がってしまい、これに伴う位
相補償量の推定に誤差が発生して、ISAR画像が結像
しない、また、各軌跡の幅を狭くするために短時間フー
リエ変換の点数を小さくした場合には、ドップラー分解
能の劣化に伴い位相補償の推定に誤差が発生してISA
R画像が結像しない、という相反する問題点を解決し
て、ISAR画像を結像させることができる。
【0117】実施の形態5.図9は、本実施の形態によ
るレーダ装置の構成を示すブロック図である。図におい
て、51は最小二乗型位相補償量推定回路、55は高次
位相−距離変換手段である。なお、1及び6は図1と、
501〜505、508、509は図12と、519は
図14と同一である。
【0118】すなわち、本実施の形態におけるレーダ装
置は、目標550に対して電波を送信する送信機501
と、目標550からの反射波を受信する受信機504
と、受信された反射波から得られた受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段505と、レンジヒストリを各ヒットご
とにレンジに関して総和して参照データ列を生成する総
和手段1と、参照データ列の位相に最小二乗法を適用し
て、二次以上の高次の高次の位相成分を推定する最小二
乗型位相補償量推定回路51と、最小二乗型位相補償量
推定回路51で得られた受信信号の時間に対する二次以
上の高次の高次の位相成分を基に、目標550のレンジ
移動の時間に対する二次以上の高次の成分を推定する高
次位相−距離変換手段55と、レンジヒストリ上の各反
射点の軌跡の時間に関する高次の距離変化を補償する高
次レンジ補償回路6と、高次レンジ補償回路6の出力で
ある高次レンジ補償後のレンジヒストリにおいて、各反
射点の時間に対する一次の距離変化成分を推定して補償
するレンジ補償回路506と、レンジ補償回路506の
出力である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ
補償を完了したレンジヒストリを最小二乗型位相補償量
推定回路51の出力である位相補償量で補償する位相補
償手段519と、位相補償手段519の出力である、す
べてのレンジ補償、位相補償の完了したレンジヒストリ
をアジマス圧縮し目標550の画像を生成するアジマス
圧縮手段508とを有している。
【0119】図10は最小二乗型位相補償量推定回路5
1の内部構成を示すブロック図である。最小二乗型位相
補償量推定回路51は、図のように、入力した参照デー
タ列のドップラースペクトルの最大値をとる周波数の値
から、一次の位相成分を推定して、これに基づき参照デ
ータ列の位相の一次成分を補償する一次位相補償回路5
2と、位相の一次成分を除去した後の参照データ列の位
相の2πごとの折り返しをアンラップする位相アンラッ
プ回路53と、位相アンラップ後の参照データ列の位相
に最小二乗法を適用して、二次以上の高次の位相成分を
推定する最小二乗法回路54とから構成されている。な
お、図11は、本実施の形態の処理内容を説明するため
の図である。
【0120】次に、図9、図10、図11を用いて本実
施の形態の動作を説明する。本実施の形態では、目標の
加速度の影響で、三次以上の位相成分が発生した場合を
考える。そのために、参照データ列の位相に直接最小二
乗法を適用して、位相成分を推定する。ただし、そのた
めには、図11(a)に示す2πごとの位相の折り返し
を除去(位相アンラップ)する必要がある。後述するよ
うに、隣接ヒット間の位相の差分が±πを越えると位相
アンラップを正しく行えなくなるため、一次位相補償回
路52では、まず、位相の主要項となる、一次の位相成
分を除去する。一次の位相成分の除去は以下の処理を経
て実現される。
【0121】まず、次式により、参照データ列w(h)
のドップラースペクトルW(f)を得る。
【0122】
【数23】
【0123】このW(f)の電力を図11(b)に示す
ように最大とするfを用いて次式のように一次の位相量
φ1(h)を推定する。
【0124】
【数24】
【0125】次に、得られたφ1(h)を用いて次式
(25)により一次成分の位相補償を行う。
【0126】
【数25】
【0127】得られた、参照信号w2(h)において
は、主要な一次の位相成分が除去されているので、ph
ase(z)を複素数zの位相を算出するオペレータと
して定義した場合に、次式(26)により得られるw2
(h)の位相φ2(h)は、図11(c)に示すように
一次の位相成分除去前に比べて、変動が緩やかになる。
【0128】
【数26】
【0129】一次位相補償回路52では、上式(26)
の位相φ2(h)を出力する。φ2(h)の値域は、−
π<φ2(h)≦πであり、隣接ヒット間のφ2(h)
の差分δ(h)(=φ2(h)−φ2(h−1))の値
域は、−2π<δ(h)<2πとなる。折り返し前のヒ
ット間の位相差が±πを越えないという仮定を導入する
と、これを、(a):−2π<δ(h)≦−π,
(b):−π<δ(h)≦π,(c):π<δ(h)≦
2π;の3つの場合に分けて、それぞれを、(a):π
−ε1 → −π+ε2の折り返し発生,(b):折り
返し発生せず,(c):−π+ε2→π−ε1の折り返
し発生,(ただし,ε1,ε2>0,ε1+ε2<π)
とみなすことができる。
【0130】そこで、次式(27)で各ヒットh(h=
1,2,…H−1)の折り返しの補正量Δφ(h)を求
め、次式(28)でアンラップ後の位相φu(h)を得
ることができる。
【0131】
【数27】
【0132】
【数28】
【0133】これを図示すると図11(d)のようにな
る。位相アンラップ回路53では以上の処理により、位
相アンラップ後の参照信号の位相φu(h)を算出し
て、これを出力する。この方式では、折り返し前の各ヒ
ット間の位相差がπを越える場合には、アンラップを正
しく実行できないため、一次位相補償回路52でヒット
間の位相差を低減した。
【0134】最小二乗法回路54では、得られたφu
(h)にN次の最小二乗法を適用して、次式(29)の
ように、N次以下の多項式で、位相成分φL(h)を推
定する。
【0135】
【数29】
【0136】位相成分φL(h)には折り返しが発生し
ていないことから、レンジ分解能Δで正規化したレンジ
補償量Δr(h)とφL(h)の関係は次式(30)で
与えられる。
【0137】
【数30】
【0138】ただし、λは波長である。得られたレンジ
補償量Δr(h)には、3次以上の距離変化成分も含ま
れている。周波数領域補償回路3以降で、高次位相−距
離変換手段55で得られたレンジ補償量Δr(h)を用
いてレンジ補償を行う処理から、最終的にモニタTV5
09にISAR画像を表示するまでの処理は実施の形態
1と同一である。
【0139】本実施の形態では、実施の形態1の処理を
改良する形で処理内容を説明した。しかし、実施の形態
2、実施の形態3の処理の改良としても同様に実現でき
る。
【0140】以上のように、この実施の形態において
は、上述の実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3
と同様の効果を得ることができるとともに、さらに、目
標の加速度運動の影響で、レンジヒストリ上の各反射点
の軌跡が時間に対する三次以上のレンジ移動が生じる場
合にも、これに伴うISAR画像の分解能劣化を抑えて
画像再生を行える。
【0141】
【発明の効果】この発明は、移動する目標に対して電波
を送信し、目標からの反射波を受信して、目標の画像を
得るレーダ装置であって、受信した反射波から得られる
受信信号をレンジ圧縮してレンジヒストリを生成するレ
ンジ圧縮手段と、受信信号のドップラーヒストリを生成
する短時間フーリエ変換手段と、ドップラーヒストリか
ら、受信信号のドップラー移動量を推定する移動量推定
手段と、ドップラー移動量に基づき、目標の時間に対す
る二次の距離変化を算出する位相−距離変換手段と、位
相−距離変換手段の出力である目標の二次の距離変化を
除去するための補償を行う高次レンジ補償手段とを備え
ているので、目標の加速度が大きくレンジヒストリ上の
各反射点の軌跡が曲線で表される場合等においても、レ
ンジや位相の補償量を正しく推定し、ISAR画像を結
像させることができるという効果が得られる。
【0142】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレ
ンジに関して総和して参照データ列を生成する総和手段
と、参照データ列を短時間フーリエ変換して、ドップラ
ーヒストリを生成する短時間フーリエ変換回路と、ドッ
プラーヒストリ上の各反射点の軌跡からドップラー移動
量を抽出する移動量推定回路と、ドップラー移動量に基
づいて、目標の距離の移動を除去するために、レンジヒ
ストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位相補償
量算出手段と、ドップラー移動量から、ドップラー移動
量に対応する目標の時間に対する二次の距離変化を算出
する位相−距離変換手段と、レンジヒストリ上の各反射
点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を補償する高次
レンジ補償回路と、高次レンジ補償回路の出力であるレ
ンジ補償後のレンジヒストリにおいて、各反射点の時間
に対する一次のレンジ移動成分を推定して補償するレン
ジ補償回路と、レンジ補償回路の出力である各反射点の
一次及び二次以上の高次のレンジ補償を完了したレンジ
ヒストリを位相補償量算出手段の出力である位相補償量
で補償する位相補償手段と、位相補償手段の出力であ
る、すべてのレンジ補償及び位相補償の完了したレンジ
ヒストリをアジマス圧縮し、目標の画像を生成するアジ
マス圧縮手段と、を備えるようにしたので、まず、目標
の加速度が大きく、レンジヒストリ上の各反射点の軌跡
が曲線で表される場合においても、ドップラー周波数の
時間変化を用いることで、レンジヒストリ上の各軌跡の
二次の変化の補償が可能になり、ISAR画像の分解能
劣化を防ぐことができる。また、レンジ補償をレンジヒ
ストリの各ヒットにおける空間周波数分布の位相補償に
より行うので、レンジ分解能で離散化されたレンジ補償
を行う場合に比べて、ISAR画像上のアジマス方向の
虚像の発生を除去できるため、鮮明な画像を得ることが
できる。
【0143】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジ圧縮で得られるレンジヒスト
リ上の各反射点のレンジ移動成分のうちの時間に対する
一次の変化成分を推定して補償するレンジ補償回路と、
レンジ補償回路の出力であるレンジ補償後のレンジヒス
トリから、所定のレンジ範囲のデータ列を切り出す切出
手段と、切出手段の出力である切り出し後のレンジヒス
トリを各ヒットごとにレンジ方向に総和して参照データ
列を生成する総和手段と、参照データ列を短時間フーリ
エ変換して、ドップラーヒストリを生成する短時間フー
リエ変換回路と、ドップラーヒストリ上の各反射点の軌
跡からドップラー移動量を抽出する移動量推定回路と、
移動量推定回路の出力であるドップラー移動量に基づい
て、目標の距離の移動を除去するためにレンジヒストリ
の位相補償を行う際の補償量を算出する位相補償量算出
手段と、ドップラー移動量から、ドップラー移動量に対
応する目標の時間に対する二次の距離変化を算出する位
相−距離変換手段と、レンジヒストリ上の各反射点の軌
跡の時間に関する二次の距離変化を補償する高次レンジ
補償回路と、高次レンジ補償回路の出力である高次レン
ジ補償後のレンジヒストリを、位相補償量算出手段の出
力である位相補償量で補償する位相補償手段と、位相補
償手段の出力である、すべてのレンジ補償及び位相補償
の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し、目標の画
像を生成するアジマス圧縮手段と、を備えるようにした
ので、まず、目標の加速度が大きく、レンジヒストリ上
の各反射点の軌跡が曲線で表される場合においても、ド
ップラー周波数の時間変化を用いることで、レンジヒス
トリ上の各軌跡の二次の変化の補償が可能になり、IS
AR画像の分解能劣化を防ぐことができる。また、レン
ジ補償をレンジヒストリの各ヒットにおける空間周波数
分布の位相補償により行うので、レンジ分解能で離散化
されたレンジ補償を行う場合に比べて、ISAR画像上
のアジマス方向の虚像の発生を除去できるため、鮮明な
画像を得ることができる。さらに、まず最初にレンジ補
償を行い、信号電力の高い部分のみのデータ列を切り出
して参照信号とするようにしたため、従来のレーダ装置
に比べて耐雑音性能が向上する。
【0144】また、位相補償手段の後段に、レンジヒス
トリ上の各反射点のレンジ移動成分のうちの時間に対す
る一次の変化成分を推定して補償する第二のレンジ補償
回路を、さらに備えるようにしたので、レンジ補償精度
の向上によるISAR画像の分解能劣化発生の抑圧を行
うことができる。また、目標の加速度が大きく、レンジ
ヒストリ上の各反射点の軌跡が曲線で表される場合にお
いても、ドップラー周波数の時間変化を用いることで、
レンジヒストリ上の各軌跡の二次の変化の補償が可能に
なり、ISAR画像の分解能劣化を防ぐことができる。
また、レンジ補償をレンジヒストリの各ヒットにおける
空間周波数分布の位相補償により行うので、レンジ分解
能で離散化されたレンジ補償を行う場合に比べて、IS
AR画像上のアジマス方向の虚像の発生を除去できるた
め、鮮明な画像を得ることができる。さらに、まず最初
にレンジ補償を行い、信号電力の高い部分のみのデータ
列を切り出して参照信号とするようにしたため、従来の
レーダ装置に比べて耐雑音性能が向上する。
【0145】また、移動する目標に対して電波を送信す
る送信手段と、目標からの反射波を受信する受信手段
と、受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
レンジ圧縮手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレ
ンジに関して総和して参照データ列を生成する総和手段
と、参照データ列のドップラー移動量と、ドップラー移
動量に基づく位相補償量とを、短時間フーリエ変換の点
数を逐次的に変化させることにより推定する逐次位相補
償量算出手段と、受信信号のドップラー移動量から、ド
ップラー移動量に対応する目標の時間に対する二次の距
離変化を算出する位相−距離変換手段と、レンジヒスト
リ上の各反射点の軌跡の時間に関する二次の距離変化を
補償する高次レンジ補償回路と、高次レンジ補償回路の
出力である二次レンジ補償後のレンジヒストリにおい
て、各反射点の時間に対する一次の距離変化成分を推定
して補償するレンジ補償回路と、レンジ補償回路の出力
である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ補償
を完了したレンジヒストリを逐次位相補償量算出手段の
出力である位相補償量で補償する位相補償手段と、位相
補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補償の完了
したレンジヒストリをアジマス圧縮して上記目標の画像
を生成するアジマス圧縮手段と、を備えているので、目
標の加速度が大きく、ドップラーヒストリ上の各反射点
の軌跡の幅が広くなった場合等においても、レンジや位
相の補償量を正しく推定し、ISAR画像を結像させる
ことができる。
【0146】また、逐次位相量算出手段が、総和手段の
出力である参照データ列のドップラーヒストリを生成す
る短時間フーリエ変換回路と、ドップラーヒストリ上の
各反射点の軌跡からドップラー移動量を抽出する移動量
推定回路と、移動量推定回路の出力であるドップラー移
動量に基づいて、目標の距離の移動を除去するためにレ
ンジヒストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位
相補償量算出手段と、参照データ列を位相補償量算出手
段で得られた位相補償量で位相補償して、再び短時間フ
ーリエ変換回路に戻す参照データ位相補償手段と、参照
データ位相補償手段の処理を終えるごとに、短時間フー
リエ変換の点数を増やすように制御するフーリエ変換点
数制御手段と、各処理のループごとに得られる位相補償
量を蓄積する二次位相量蓄積手段と、二次位相量蓄積手
段に蓄積された各位相補償量を各ヒットごとに総和し
て、出力する二次補償量総和手段と、から構成されてい
るので、目標の加速度が大きく、ドップラーヒストリ上
の各反射点の軌跡の幅が広がってしまい、これに伴う位
相補償量の推定に誤差が発生して、ISAR画像が結像
しない、また、各軌跡の幅を狭くするために短時間フー
リエ変換の点数を小さくした場合には、ドップラー分解
能の劣化に伴い位相補償の推定に誤差が発生してISA
R画像が結像しない、という相反する問題点を解決し
て、ISAR画像を結像させることができる。
【0147】また、目標に対して電波を送信する送信手
段と、目標からの反射波を受信する受信手段と、受信さ
れた反射波から得られた受信信号列をレンジ圧縮してヒ
ットとレンジに関するレンジヒストリを得るレンジ圧縮
手段と、レンジヒストリを各ヒットごとにレンジに関し
て総和して参照データ列を生成する総和手段と、参照デ
ータ列の位相に最小二乗法を適用して、二次以上の高次
の高次の位相成分を推定する最小二乗型位相補償量推定
回路と、最小二乗型位相補償量推定回路で得られた受信
信号の時間に対する二次以上の高次の高次の位相成分を
基に、目標のレンジ移動の時間に対する二次以上の高次
の成分を推定する高次位相−距離変換手段と、レンジヒ
ストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する高次の距離変
化を補償する高次レンジ補償回路と、高次レンジ補償回
路の出力である高次レンジ補償後のレンジヒストリにお
いて、各反射点の時間に対する一次の距離変化成分を推
定して補償するレンジ補償回路と、レンジ補償回路の出
力である各反射点の一次及び二次以上の高次のレンジ補
償を完了したレンジヒストリを最小二乗型位相補償量推
定回路の出力である位相補償量で補償する位相補償手段
と、位相補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補
償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し上記目標
の画像を生成するアジマス圧縮手段と、を備えているの
で、目標の加速度が大きくレンジヒストリ上の各反射点
の軌跡が曲線で表される場合等においても、レンジや位
相の補償量を正しく推定し、ISAR画像を結像させる
ことができるとともに、さらに、目標の加速度運動の影
響で、レンジヒストリ上の各反射点の軌跡が時間に対す
る三次以上のレンジ移動が生じる場合にも、これに伴う
ISAR画像の分解能劣化を抑えて画像再生を行うこと
ができる。
【0148】また、最小二乗型位相補償量推定回路が、
総和手段の出力である参照データ列のドップラースペク
トルの最大値をとる周波数の値から、一次の位相成分を
推定してこれに基づき参照データ列の位相の一次成分を
補償する一次位相補償回路と、位相の一次成分を除去し
た後の参照データ列の位相の2πごとの折り返しをアン
ラップする位相アンラップ回路と、位相アンラップ後の
参照データ列の位相に最小二乗法を適用して、二次以上
の高次の位相成分を推定する最小二乗法回路と、から構
成されているので、目標の加速度が大きくレンジヒスト
リ上の各反射点の軌跡が曲線で表される場合等において
も、レンジや位相の補償量を正しく推定し、ISAR画
像を結像させることができるとともに、さらに、目標の
加速度運動の影響で、レンジヒストリ上の各反射点の軌
跡が時間に対する三次以上のレンジ移動が生じる場合に
も、これに伴うISAR画像の分解能劣化を抑えて画像
再生を行うことができる。
【0149】また、高次レンジ補償回路が、レンジ圧縮
手段及びレンジ補償回路のいずれか一方の出力であるレ
ンジヒストリのレンジに関する周波数分布のヒストリを
算出するFFT手段と、位相−距離変換手段及び高次位
相−距離変換手段のいずれか一方の出力である目標の時
間に対する二次の距離変化を打ち消すために上記周波数
分布のヒストリを位相補償する周波数領域補償回路と、
周波数領域補償回路の出力である、位相補償後の周波数
分布を逆フーリエ変換して、目標の時間に対する二次の
距離変化を補償したレンジヒストリを出力するIFFT
手段と、から構成されているので、目標の加速度が大き
くレンジヒストリ上の各反射点の軌跡が曲線で表される
場合等においても、レンジや位相の補償量を正しく推定
し、ISAR画像を結像させることができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるレーダ装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1によるレーダ装置の処
理を説明するためのグラフである。
【図3】 本発明の実施の形態2によるレーダ装置の構
成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態2によるレーダ装置の処
理を説明するためのグラフである。
【図5】 本発明の実施の形態3によるレーダ装置の構
成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の実施の形態4によるレーダ装置の構
成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態4によるレーダ装置内に
設けられた逐次位相補償量算出手段の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】 本発明の実施の形態4によるレーダ装置の処
理を説明するためのグラフである。
【図9】 本発明の実施の形態5によるレーダ装置の構
成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態5によるレーダ装置内
に設けられた最小二乗型位相補償量推定回路の構成を示
すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態5によるレーダ装置の
処理を説明するためのグラフである。
【図12】 従来のレーダ装置の構成を示すブロック図
である。
【図13】 従来のレーダ装置内に設けられたレンジ補
償回路の構成を示すブロック図である。
【図14】 従来のレーダ装置内に設けられた位相補償
回路の構成を示すブロック図である。
【図15】 回転運動を行う目標を観測するジオメトリ
である。
【図16】 ISAR画像の一例である。
【図17】 並進運動を行う目標を観測するジオメトリ
である。
【図18】 レンジヒストリの最大振幅検出結果の一例
を示したグラフである。
【図19】 レンジ補償処理を施した後のレンジプロフ
ィールにおける最大振幅検出結果のヒストリの一例を示
したグラフである。
【図20】 移動量推定回路の動作を説明する図であ
る。
【図21】 短時間フーリエ変換回路の処理内容を説明
する図である。
【図22】 ドップラーヒストリの最大振幅検出結果の
一例を示したグラフである。
【符号の説明】
1 総和手段、2 位相−距離変換手段、3 周波数領
域補償回路、4 FFT手段、5 IFFT手段、6
高次レンジ補償回路、11 切出手段、41逐次位相補
償量算出手段、42 参照データ位相補償手段、43
二次位相量蓄積手段、44 二次補償量総和手段、45
フーリエ変換点数制御手段、51最小二乗型位相補償
量推定回路、52 一次位相補償回路、53 位相アン
ラップ回路、54 最小二乗法回路、55 高次位相−
距離変換手段、501 送信機、502 送受切換器、
503 送受信アンテナ、504 受信機、505レン
ジ圧縮手段、506 レンジ補償回路、508 アジマ
ス圧縮手段、509モニタ・テレビ、513 移動量推
定回路、517 短時間フーリエ変換回路、518 位
相補償量算出回路、519 位相補償手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐本 哲郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB18 AC01 AC02 AC06 AD01 AH02 AH33 AH34 AH35 AK04 AK22 BA01 BG02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動する目標に対して電波を送信し、上
    記目標からの反射波を受信して、上記目標の画像を得る
    レーダ装置であって、 受信した上記反射波から得られる受信信号をレンジ圧縮
    してレンジヒストリを生成するレンジ圧縮手段と、 上記受信信号のドップラーヒストリを生成する短時間フ
    ーリエ変換手段と、 上記ドップラーヒストリから、上記受信信号のドップラ
    ー移動量を推定する移動量推定手段と、 上記ドップラー移動量に基づき、上記目標の時間に対す
    る二次の距離変化を算出する位相−距離変換手段と、 上記位相−距離変換手段の出力である上記目標の二次の
    距離変化を除去するための補償を行う高次レンジ補償手
    段とを備えていることを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 移動する目標に対して電波を送信する送
    信手段と、 上記目標からの反射波を受信する受信手段と、 上記受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
    圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
    レンジ圧縮手段と、 上記レンジヒストリを各ヒットごとにレンジに関して総
    和して参照データ列を生成する総和手段と、 上記参照データ列を短時間フーリエ変換して、ドップラ
    ーヒストリを生成する短時間フーリエ変換回路と、 上記ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡からドップ
    ラー移動量を抽出する移動量推定回路と、 上記ドップラー移動量に基づいて、上記目標の距離の移
    動を除去するために、上記レンジヒストリの位相補償を
    行う際の補償量を算出する位相補償量算出手段と、 上記ドップラー移動量から、上記ドップラー移動量に対
    応する上記目標の時間に対する二次の距離変化を算出す
    る位相−距離変換手段と、 上記レンジヒストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する
    二次の距離変化を補償する高次レンジ補償回路と、 上記高次レンジ補償回路の出力であるレンジ補償後のレ
    ンジヒストリにおいて、各反射点の時間に対する一次の
    レンジ移動成分を推定して補償するレンジ補償回路と、 上記レンジ補償回路の出力である各反射点の一次及び二
    次以上の高次のレンジ補償を完了したレンジヒストリを
    上記位相補償量算出手段の出力である位相補償量で補償
    する位相補償手段と、 上記位相補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補
    償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し、上記目
    標の画像を生成するアジマス圧縮手段と、 を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 移動する目標に対して電波を送信する送
    信手段と、 上記目標からの反射波を受信する受信手段と、 上記受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
    圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
    レンジ圧縮手段と、 上記レンジ圧縮で得られるレンジヒストリ上の各反射点
    のレンジ移動成分のうちの時間に対する一次の変化成分
    を推定して補償するレンジ補償回路と、 上記レンジ補償回路の出力であるレンジ補償後のレンジ
    ヒストリから、所定のレンジ範囲のデータ列を切り出す
    切出手段と、 上記切出手段の出力である、切り出し後のレンジヒスト
    リを各ヒットごとにレンジ方向に総和して参照データ列
    を生成する総和手段と、 参照データ列を短時間フーリエ変換して、ドップラーヒ
    ストリを生成する短時間フーリエ変換回路と、 上記ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡からドップ
    ラー移動量を抽出する移動量推定回路と、 上記移動量推定回路の出力であるドップラー移動量に基
    づいて、上記目標の距離の移動を除去するために上記レ
    ンジヒストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位
    相補償量算出手段と、 上記ドップラー移動量から、上記ドップラー移動量に対
    応する上記目標の時間に対する二次の距離変化を算出す
    る位相−距離変換手段と、 上記レンジヒストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する
    二次の距離変化を補償する高次レンジ補償回路と、 上記高次レンジ補償回路の出力である高次レンジ補償後
    のレンジヒストリを、上記位相補償量算出手段の出力で
    ある位相補償量で補償する位相補償手段と、 上記位相補償手段の出力である、すべてのレンジ補償及
    び位相補償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮
    し、上記目標の画像を生成するアジマス圧縮手段と、 を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  4. 【請求項4】 上記位相補償手段の後段に、上記レンジ
    ヒストリ上の各反射点のレンジ移動成分のうちの時間に
    対する一次の変化成分を推定して補償する第二のレンジ
    補償回路を、さらに備えたことを特徴とする請求項3記
    載のレーダ装置。
  5. 【請求項5】 移動する目標に対して電波を送信する送
    信手段と、 上記目標からの反射波を受信する受信手段と、 上記受信された反射波から得られる受信信号列をレンジ
    圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
    レンジ圧縮手段と、 上記レンジヒストリを各ヒットごとにレンジに関して総
    和して参照データ列を生成する総和手段と、 上記参照データ列のドップラー移動量と、上記ドップラ
    ー移動量に基づく位相補償量とを、短時間フーリエ変換
    の点数を逐次的に変化させることにより推定する逐次位
    相補償量算出手段と、 上記受信信号のドップラー移動量から、上記ドップラー
    移動量に対応する上記目標の時間に対する二次の距離変
    化を算出する位相−距離変換手段と、 上記レンジヒストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する
    二次の距離変化を補償する高次レンジ補償回路と、 上記高次レンジ補償回路の出力である二次レンジ補償後
    のレンジヒストリにおいて、各反射点の時間に対する一
    次の距離変化成分を推定して補償するレンジ補償回路
    と、 上記レンジ補償回路の出力である各反射点の一次及び二
    次以上の高次のレンジ補償を完了したレンジヒストリを
    上記逐次位相補償量算出手段の出力である位相補償量で
    補償する位相補償手段と、 上記位相補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補
    償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮して上記目
    標の画像を生成するアジマス圧縮手段と、 を備えたことを特徴とするレーダ装置。
  6. 【請求項6】 上記逐次位相量算出手段が、 上記総和手段の出力である上記参照データ列のドップラ
    ーヒストリを生成する短時間フーリエ変換回路と、 上記ドップラーヒストリ上の各反射点の軌跡からドップ
    ラー移動量を抽出する移動量推定回路と、 上記移動量推定回路の出力であるドップラー移動量に基
    づいて、上記目標の距離の移動を除去するために上記レ
    ンジヒストリの位相補償を行う際の補償量を算出する位
    相補償量算出手段と、 上記参照データ列を上記位相補償量算出手段で得られた
    位相補償量で位相補償して、再び上記短時間フーリエ変
    換回路に戻す参照データ位相補償手段と、 上記参照データ位相補償手段の処理を終えるごとに、短
    時間フーリエ変換の点数を増やすように制御するフーリ
    エ変換点数制御手段と、 各処理のループごとに得られる位相補償量を蓄積する二
    次位相量蓄積手段と、 上記二次位相量蓄積手段に蓄積された各位相補償量を各
    ヒットごとに総和して、出力する二次補償量総和手段
    と、 から構成されていることを特徴とする請求項5記載のレ
    ーダ装置。
  7. 【請求項7】 目標に対して電波を送信する送信手段
    と、 上記目標からの反射波を受信する受信手段と、 上記受信された反射波から得られた受信信号列をレンジ
    圧縮してヒットとレンジに関するレンジヒストリを得る
    レンジ圧縮手段と、 上記レンジヒストリを各ヒットごとにレンジに関して総
    和して参照データ列を生成する総和手段と、 上記参照データ列の位相に最小二乗法を適用して、二次
    以上の高次の高次の位相成分を推定する最小二乗型位相
    補償量推定回路と、 上記最小二乗型位相補償量推定回路で得られた受信信号
    の時間に対する二次以上の高次の高次の位相成分を基
    に、上記目標のレンジ移動の時間に対する二次以上の高
    次の成分を推定する高次位相−距離変換手段と、 上記レンジヒストリ上の各反射点の軌跡の時間に関する
    高次の距離変化を補償する高次レンジ補償回路と、 上記高次レンジ補償回路の出力である高次レンジ補償後
    のレンジヒストリにおいて、各反射点の時間に対する一
    次の距離変化成分を推定して補償するレンジ補償回路
    と、 上記レンジ補償回路の出力である各反射点の一次及び二
    次以上の高次のレンジ補償を完了したレンジヒストリを
    上記最小二乗型位相補償量推定回路の出力である位相補
    償量で補償する位相補償手段と、 上記位相補償手段の出力である、レンジ補償及び位相補
    償の完了したレンジヒストリをアジマス圧縮し上記目標
    の画像を生成するアジマス圧縮手段と、 を備えていることを特徴とするレーダ装置。
  8. 【請求項8】 上記最小二乗型位相補償量推定回路が、 上記総和手段の出力である上記参照データ列のドップラ
    ースペクトルの最大値をとる周波数の値から、一次の位
    相成分を推定してこれに基づき参照データ列の位相の一
    次成分を補償する一次位相補償回路と、 上記位相の一次成分を除去した後の上記参照データ列の
    位相の2πごとの折り返しをアンラップする位相アンラ
    ップ回路と、 位相アンラップ後の上記参照データ列の位相に最小二乗
    法を適用して、二次以上の高次の位相成分を推定する最
    小二乗法回路と、 から構成されていることを特徴とするレーダ装置。
  9. 【請求項9】 上記高次レンジ補償回路が、 上記レンジ圧縮手段及び上記レンジ補償回路のいずれか
    一方の出力であるレンジヒストリのレンジに関する周波
    数分布のヒストリを算出するFFT手段と、 上記位相−距離変換手段及び上記高次位相−距離変換手
    段のいずれか一方の出力である上記目標の時間に対する
    二次の距離変化を打ち消すために上記周波数分布のヒス
    トリを位相補償する周波数領域補償回路と、 上記周波数領域補償回路の出力である、位相補償後の周
    波数分布を逆フーリエ変換して、上記目標の時間に対す
    る二次の距離変化を補償したレンジヒストリを出力する
    IFFT手段と、 から構成されていることを特徴とする請求項1ないし8
    のいずれかに記載のレーダ装置。
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