JP2001074056A - スリット付スライドジョイントとその製造方法 - Google Patents

スリット付スライドジョイントとその製造方法

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JP2001074056A
JP2001074056A JP24944899A JP24944899A JP2001074056A JP 2001074056 A JP2001074056 A JP 2001074056A JP 24944899 A JP24944899 A JP 24944899A JP 24944899 A JP24944899 A JP 24944899A JP 2001074056 A JP2001074056 A JP 2001074056A
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slit
female
serration
female serration
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English (en)
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Yasushi Watanabe
靖 渡辺
Hideki Hidaka
英記 日高
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸方向摺動力を低く且つ安定させ、回転方向
に関する剛性を高く且つ安定させる。 【解決手段】 円管状のアウターシャフト2aの先半部
に設けた雌側セレーション係合部6aと、インナーシャ
フト3の先半部に設けた雄側セレーション係合部10と
を係合させる。上記雌側セレーション係合部6aの先半
部には複数本のスリット7、7を、先端部外周面には係
止凹部8を、それぞれ形成している。そして、この係止
凹部8に、短円筒状の抑えリング11を外嵌している。
上記雌側セレーション係合部6aの先半部の自由状態で
の形状は、軸方向中間部の内径が小さく、先端部に向か
う程大きくなる。上記抑えリング11を外嵌した状態で
は、上記雌側セレーション係合部6aのうち、上記各ス
リット7、7の奥端に近い部分が、上記雄側セレーショ
ン係合部と強く係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明に係るスリット付ス
ライドジョイントとその製造方法は、自動車用操舵装置
を構成する中間シャフト(インターミディエイトシャフ
ト)として使用するスリット付スライドジョイントの改
良に関し、安価でしかも品質の良いスリット付スライド
ジョイントを実現するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用操舵装置では、ステアリングホ
イールにより回転させられるステアリングシャフトの下
端部とステアリングギヤの入力軸との間に中間シャフト
を接続し、ステアリングシャフトの回転をステアリング
ギヤに伝達自在としている。この様な中間シャフトに
は、次の〜の機能の全部又は一部を要求される。 上記ステアリングシャフトの回転をステアリングギ
ヤに、効率良く伝達する機能。 車輪から上記ステアリングギヤ側に伝わる、軸方向
に亙る振動を吸収し、この振動を上記ステアリングシャ
フト側に伝達しない機能。 上記ステアリングホイールの位置調節機能を設けた
自動車の場合には、この位置調節に伴う上記ステアリン
グシャフトの前端位置の変位を吸収する機能。 衝突事故の際に収縮し、ステアリングホイールに対
向した運転者の身体に衝撃が加わるのを防止する機能。 車両への組み付け時に収縮する事で、中間シャフト
自身の両端部と、上記ステアリングシャフト及び入力軸
との間に設ける自在継手の組み付け性を良好にする機
能。
【0003】この様な機能を要求される中間シャフトと
して従来から、図8に示す様なスリット付スライドジョ
イント1が使用されている。このスリット付スライドジ
ョイント1は、アウターシャフト2と、インナーシャフ
ト3と、抑えばね4とから成る。このうちのアウターシ
ャフト2は、図8〜9に示す様に、中空円管状で軸方向
一端側半部{図8及び図9(A)の左半部}を他端側半
部{図8及び図9(A)の右半部}よりも小径にして、
その内周面に雌セレーション溝5を形成した雌側セレー
ション係合部6としている。そして、この雌側セレーシ
ョン係合部6に、それぞれがこの雌側セレーション係合
部6の軸方向一端縁(図8の左端縁)に開口する、複数
本(一般的には図示の様に4本)のスリット7、7を形
成している。又、上記雌側セレーション係合部6の先端
部(図8の左端部)には係止凹部8を全周に亙り、上記
各スリット7、7を跨ぐ状態で形成している。
【0004】一方、上記インナーシャフト3は、軸方向
一端側半部(図8の右半部)を他端側半部(図8の左半
部)よりも大径にし、この他端側半部を、その外周面に
上記雌セレーション溝5と係合する雄セレーション溝9
を形成した、雄側セレーション係合部10としている。
又、上記抑えばね4は、図10に示す様な、欠円筒状に
形成している。
【0005】上述の様な各部材2〜4から成る、上記従
来のスリット付スライドジョイント1は、図8に示す様
に、上記雌側セレーション係合部6と雄側セレーション
係合部10とをセレーション係合させると共に、上記係
止凹部8に上記抑えばね4を嵌合させた状態に組み立て
る。この様に組み立てた状態では、上記雌側セレーショ
ン係合部6の内周面が上記抑えばね4の弾力により、上
記雄側セレーション係合部10の外周面に押し付けられ
る。
【0006】この様なスリット付スライドジョイント1
を自動車用操舵装置に組み込んだ場合には、上記セレー
ション係合に基づいてステアリングシャフトの回転をス
テアリングギヤに伝達する。又、上記雌側セレーション
係合部6と雄側セレーション係合部10とを軸方向に亙
り微小変位させる事で、軸方向に亙る振動を吸収し、こ
の振動が上記ステアリングシャフト側に伝達するのを防
止する。更に、上記雌側セレーション係合部6と雄側セ
レーション係合部10とを軸方向に亙り大きく変位させ
る事で、ステアリングホイールの位置調節に伴うステア
リングシャフトの前端位置の変位を吸収したり、衝突事
故の際にステアリングホイールに対向した運転者の身体
に衝撃が加わるのを防止したり、両端部と上記ステアリ
ングシャフト及び入力軸との間に設ける自在継手の組み
付け性を良好にする。
【0007】尚、上述の様に雌側セレーション係合部6
の先端部を、欠円筒状の抑えばね4により抑え付ける技
術は、実公昭63−17862号公報に記載されてい
る。又、この公報には、雌側セレーション係合部の先端
部をゴム製の抑えリングにより弾性的に抑え付ける技術
も記載されている。更に、特開平11−105716号
公報には、雌側セレーション係合部の先端部に着脱自在
な緊締部材を設け、この緊締部材をこの雌側セレーショ
ン係合部の先端部から外した状態でスリット付スライド
ジョイントを自動車用操舵装置に組み付けた後、上記緊
締部材により上記雌側セレーション係合部の先端部を強
く抑え付ける技術が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図8〜11及び実公昭
63−17862号公報に記載されている様に、欠円筒
状の抑えばね4により雌側セレーション係合部6の先端
部を抑え付ける構造の場合、この雌側セレーション係合
部6と雄側セレーション係合部10との係合強度を適正
範囲内に規制する事が難しい。この理由は、上記抑えば
ね4の寸法や弾性を所望値に規制する事が難しく、この
抑えばね4が上記雌側セレーション係合部6の先端部を
抑え付ける力がばらつき易い為である。そして、上記係
合強度が適正値からずれた場合には、前述の〜に示
した機能の全部又は一部が損なわれてしまう。尚、上記
抑えばね4の寸法や弾性を所望値に規制する事も可能で
はあるが、この抑えばね4のコストが嵩む為、あまり実
用的ではない。
【0009】又、特開平11−105716号公報に記
載された構造の場合には、スリット付スライドジョイン
トを自動車用操舵装置に組み付ける際に、一度緊締部材
を取り外して再び装着する作業が必要になる。この為、
組み付け性及び保守性が悪くなる。しかも、上記緊締部
材を装着した状態では、アウターシャフトとインナーシ
ャフトとを軸方向に亙り相対変位させる為に要する力で
ある軸方向摺動力が大きくなる為、前述した〜の機
能のうち、の機能は果たせなくなる。
【0010】更に、何れの構造の場合も、雌側セレーシ
ョン係合部6の外周面を抑えばね4或は緊締部材で抑え
付けた場合、雌セレーション溝5と雄セレーション溝9
とが最も強く係合(高い面圧で当接)するのは、上記抑
えばね4或は緊締部材の内径側部分か、又は先端部分
(図8の左端部分)となる。上記抑えばね4或は緊締部
材は、通常上記雌側セレーション係合部6の先端部に設
ける為、スリット付スライドジョイント1の回転方向に
関する剛性を高くする為には、アウターシャフト2に形
成するスリット7、7の軸方向長さを短くする必要があ
る。この理由は、従来構造のままこれら各スリット7、
7の軸方向長さを長くすると、雌セレーション溝5と雄
セレーション溝9とが最も強く係合している部分から、
上記アウターシャフト2の基端寄り部分で回転方向に関
する剛性が大きい部分(スリット7、7を形成していな
い部分)までの距離が大きくなる為である。
【0011】即ち、上記アウターシャフト2の先端寄り
部分で上記各スリット7、7が形成されている部分の剛
性は、これら各スリット7、7を形成していない部分の
剛性に比べて小さい為、これら各スリット7、7の軸方
向長さを大きくすると、上記アウターシャフト2の先端
寄り部分で、回転方向に関する剛性を確保できなくなる
為である。ところが、上記各スリット7、7の軸方向長
さを短くすると、上記アウターシャフト2の先端部で、
円周方向に隣り合うスリット7、7同士の間に存在する
間部分13、13の、上記アウターシャフト2の直径方
向に亙る曲げ剛性も大きくなり、構成各部材の寸法誤差
等が回転方向に関する剛性や軸方向摺動力に及ぼす影響
が大きくなる。この結果、これら回転方向に関する剛性
や軸方向摺動力を適性範囲内に納める事が、ますます難
しくなる。本発明のスリット付スライドジョイントとそ
の製造方法は、この様な事情に鑑みて発明したものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のスリット付スラ
イドジョイントとその製造方法のうち、請求項1〜2に
記載したスリット付スライドジョイントは何れも、前述
した従来のスリット付スライドジョイントと同様に、ア
ウターシャフトとインナーシャフトとを備える。このう
ちアウターシャフトは、中空円管状で少なくとも軸方向
一端部を、その内周面に雌セレーション溝を形成した雌
側セレーション係合部とすると共に、この雌側セレーシ
ョン係合部に、それぞれがこの雌側セレーション係合部
の軸方向一端縁に開口する複数本のスリットを形成して
いる。又、インナーシャフトは、少なくとも軸方向一端
部を、その外周面に上記雌セレーション溝と係合する雄
セレーション溝を形成した、雄側セレーション係合部と
している。
【0013】特に、請求項1に記載したスリット付スラ
イドジョイントに於いては、上記インナーシャフトと上
記アウターシャフトとを軸方向に亙り互いに相対変位さ
せる為に要する力である軸方向摺動力が3.5kgf 以下
であり、回転方向に関する剛性が、上記インナーシャフ
トと上記アウターシャフトとの間に±1N・mの捩り力
を加えた場合で3分以下(±1N・mの捩り力で、回転
方向に亙る変位が20分の1度以下)である。
【0014】又、請求項2に記載したスリット付スライ
ドジョイントに於いては、上記雌側セレーション係合部
の自由状態での内径は、上記各スリットの中間部奥端寄
り部分で最も小さく、この部分からこれら各スリットが
開口した上記軸方向一端縁に向かう程大きくなってい
る。そして、上記雌側セレーション係合部の一端部外周
面は、この雌側セレーション係合部の一端部の外径を弾
性的に縮めた状態で、抑えリングにより抑え付けられて
いる。
【0015】更に、請求項3に記載したスリット付スラ
イドジョイントの製造方法は、上記雌側セレーション係
合部と雄側セレーション係合部とを係合させると共に、
複数個の抑え治具の先端面により上記雌側セレーション
係合部の外径面を抑え付けた状態で、軸方向摺動力及び
回転方向に関する剛性を測定する。その後、これら軸方
向摺動力及び回転方向に関する剛性が所望値になる場合
に於ける上記複数個の抑え治具の先端面の最大内接円の
直径に相当する内径を有する抑えリングを、上記雌側セ
レーション係合部の外径面に外嵌する。
【0016】
【作用】上述の様に構成する本発明のスリット付スライ
ドジョイントとその製造方法によれば、特に製造コスト
を高くする事なく、前述した〜の様な機能を高次元
で満足させる事ができる。
【0017】先ず、請求項1に記載したスリット付スラ
イドジョイントの様に、軸方向摺動力を3.5kgf 以下
とすれば、アウターシャフトとインナーシャフトとの軸
方向に亙る相対変位を円滑に行なわせて、上記〜の
うちの〜の機能を高次元で果たす事ができる。又、
回転方向に関する剛性を±1N・mの捩り力を加えた場
合で3分以下とすれば、残りのの機能も、高次元で果
たせる。
【0018】又、請求項2に記載したスリット付スライ
ドジョイントの様に構成する事により、雌セレーション
溝を雄セレーション溝に向け、上記各スリットの軸方向
中間部、即ち、これら各スリットの奥端部と上記抑えリ
ングとの間で、弾性的に押し付ける事ができる。この
為、上記アウターシャフトの先端部で円周方向に隣り合
うスリットの間部分の弾性により、上記雌セレーション
溝と雄セレーション溝とを、上記各スリットの奥端部と
上記抑えリングとの間部分で、強く係合させる事ができ
る。
【0019】この様にすると、上記雌セレーション溝と
雄セレーション溝とが強く係合する部分と、上記各スリ
ットの奥端部との間の、軸方向に関する距離を、これら
各スリットの軸方向長さよりも十分に小さくできる。従
って、上記回転方向に関する剛性の確保を考慮した場合
でも、上記各スリットの軸方向長さを十分に大きくし
て、構成各部材の寸法誤差等が回転方向に関する剛性や
軸方向摺動力に及ぼす影響を小さくできる。しかも、上
記抑えリングの寸法を厳密に規制する事は、欠円筒状の
抑えばねの寸法並びに弾性を規制するのに比べれば容易
で、特にコストを高くする事なく、所望値通りの内径寸
法を有するものを得られる。従って、この面からも、上
記回転方向に関する剛性や軸方向摺動力を適性範囲に規
制する事が容易になる。
【0020】更に、請求項3に記載した製造方法の様に
してスリット付スライドジョイントを製造すれば、所定
の軸方向摺動力(3.5kgf 以下)と所定の回転方向に
関する剛性(±1N・mの捩り力を加えた場合で3分以
下)とを有するスリット付スライドジョイントを、容易
且つ確実に得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1〜3は、請求項1〜2に対応
する、本発明の実施の形態の1例を示している。このス
リット付スライドジョイント1aは、アウターシャフト
2aと、インナーシャフト3と、短円筒状の抑えリング
11とから成る。このうちのアウターシャフト2aは、
図1及び前述の図9に示す様に、中空円管状で軸方向一
端側半部{図1及び図9(A)の左半部}を他端側半部
{図1及び図9(A)の右半部}よりも小径にして、そ
の内周面に雌セレーション溝5aを形成した雌側セレー
ション係合部6aとしている。そして、この雌側セレー
ション係合部6aに、それぞれがこの雌側セレーション
係合部6aの軸方向一端縁(図1〜2の左端縁)に開口
する、複数本(一般的には図示の様に4本)のスリット
7、7を形成している。又、上記雌側セレーション係合
部6aの先端部(図1〜2の左端部)には係止凹部8を
全周に亙り、上記各スリット7、7を跨ぐ状態で形成し
ている。尚、上記アウターシャフト2aの先端部外周縁
には面取り12を施して、上記係止凹部8に上記抑えリ
ング11を外嵌する(押し込む)作業を容易に行なえる
様にしている。
【0022】一方、上記インナーシャフト3は、軸方向
一端側半部(図1の右半部)を他端側半部(図1の左半
部)よりも大径にし、その外周面に上記雌セレーション
溝5aと係合する雄セレーション溝9を形成した雄側セ
レーション係合部10としている。又、上記抑えリング
11は、図10に示す様な、切目等を持たずに全周に亙
って連続する、短円筒状に形成している。
【0023】特に、本発明のスリット付スライドジョイ
ント1aを構成する、上記雌側セレーション係合部6a
は、その自由状態で、図2に実線で示す様に、内周面側
から見た場合に、軸方向中間部が凸となる方向に湾曲し
ている。即ち、上記雌側セレーション係合部6aの自由
状態での内径は、上記各スリット7、7の中間部奥端寄
り(図2の右寄り)部分で最も小さく、この部分からこ
れら各スリット7、7が開口した上記アウターシャフト
2aの軸方向一端縁に向かう程大きくなっている。これ
に伴って、上記雌側セレーション係合部6aの内周面に
形成した前記雌セレーション溝5aのピッチ円直径も、
上記各スリット7、7の中間部奥端寄り部分で最も小さ
く、この部分からこれら各スリット7、7が開口した上
記アウターシャフト2aの軸方向一端縁に向かう程大き
くなっている。
【0024】例えば、図示の例では、上記雌セレーショ
ン溝5aのピッチ円直径が、上記雌側セレーション係合
部6aの軸方向中間部で上記各スリット7、7の中間部
奥端寄り部分で最も小さい値dmin となり、上記アウタ
ーシャフト2aの軸方向一端開口部分で、最も大きい値
max となる。本発明のスリット付スライドジョイント
1aを図1に示す様に組み立てた状態では、上記雌側セ
レーション係合部6aの一端部外周面が、この雌側セレ
ーション係合部の一端部の外径を弾性的に縮めた状態
で、抑えリング11により抑え付けられている。即ち、
上記雌側セレーション係合部6a内に前記雄側セレーシ
ョン係合部10を挿入すると共に、この雌側セレーショ
ン係合部6aの先端部の直径を弾性的に縮めた状態で、
前記係止凹部8に前記抑えリング11を外嵌している。
【0025】従って、上記スリット付スライドジョイン
ト1aを図1に示す様に組み立てた状態では、上記アウ
ターシャフト2aの先端部で円周方向に隣り合うスリッ
ト7、7の間部分13、13の弾性により、上記雌セレ
ーション溝5aと上記雄セレーション溝9とが、上記各
スリット7、7の奥端部と上記抑えリング11との間部
分で、強く係合する。即ち、その先端部にこの抑えリン
グ11を外嵌した上記雌側セレーション係合部6aは、
上記ピッチ円直径がdmin の部分並びにその近傍部分
で、上記雄側セレーション係合部10に強く押し付けら
れる。
【0026】この為、上記雌セレーション溝5aと前記
雄セレーション溝9とが強く係合する部分(上記ピッチ
円直径がdmin の部分)と、上記各スリット7、7の奥
端部との軸方向に関する距離L0 を、これら各スリット
7、7の軸方向長さL7 (図2)よりも十分に小さく
(L0 ≪L7 )できる。従って、上記雌側セレーション
係合部6aの回転方向に関する剛性の確保を考慮した場
合でも、上記各スリット7、7の軸方向長さL7 を十分
に大きくして、構成各部材2a、3、11の寸法誤差
が、これら各部材2a、3、11により構成する上記ス
リット付スライドジョイント1aの回転方向に関する剛
性や軸方向摺動力に及ぼす影響を小さくできる。しか
も、上記抑えリング11の寸法を厳密に規制する事は、
欠円筒状の抑えばね4(図8、10)の寸法並びに弾性
を規制するのに比べれば容易で、特にコストを高くする
事なく、所望値通りの内径寸法を有するものを得られ
る。従って、この面からも、上記アウターシャフト2a
を含んで構成する前記スリット付スライドジョイント1
aの回転方向に関する剛性や軸方向摺動力を適性範囲に
規制する事が容易になる。
【0027】従って、図示の様な上記スリット付スライ
ドジョイント1aの構造によれば、軸方向摺動力を3.
5kgf 以下とすると共に、回転方向に関する剛性を±1
N・mの捩り力を加えた場合で3分以下とする事が容易
になる。そして、軸方向摺動力を3.5kgf 以下とする
事により、上記アウターシャフトと前記インナーシャフ
ト3との軸方向に亙る相対変位を円滑に行なわせて、前
述した〜のうちの〜の機能を高次元で果たす事
ができる。
【0028】即ち、車輪からステアリングギヤ側に伝わ
る、軸方向に亙る振動を吸収し、この振動を上記ステア
リングシャフト側に伝達するのを良好に防止できる。
又、ステアリングホイールの位置調節機能を設けた自動
車の場合に、この位置調節に伴う上記ステアリングシャ
フトの前端位置の変位を円滑に吸収できる。又、衝突事
故の際に円滑に収縮し、ステアリングホイールに対向し
た運転者の身体に衝撃が加わるのを防止できる。更に、
車両への組み付け時に収縮する事で、両端部と上記ステ
アリングシャフト及び入力軸との間に設ける自在継手の
組み付け性を良好にできる。
【0029】又、回転方向に関する剛性を±1N・mの
捩り力を加えた場合で3分以下とする事により、残りの
の機能も、高次元で果たせる。即ち、ステアリングシ
ャフトからアウターシャフト2aとインナーシャフト3
とのうちの一方のシャフトに伝達された回転力を、ロス
なく他方のシャフトに伝達できる。従って、ステアリン
グホイールを操作するものに違和感を与える事のない、
所謂剛性感のある操舵装置を実現できる。
【0030】次に、上述の様な本発明のスリット付スラ
イドジョイント1aの製造方法に就いて、図4〜7によ
り説明する。先ず、図4〜6により、前記アウターシャ
フト2aの一端部に前記雌側セレーション係合部6aを
設ける手順に就いて説明する。先ず、図4(A)に示す
様な中空円管状の素材14を用意する。そして、第一工
程でこの素材14の一端側半部(図4の左半部)に、プ
レスによる押し込み加工等の縮径加工を施す事により、
絞り部15を形成し、図4(B)に示す様な第一中間素
材16とする。次いで、第二工程として、上記第一中間
素材16の一端寄り部分の全周に亙って係止凹部8を、
旋盤等を使用した切削加工により形成して、図4(C)
に示す様な第二中間素材17とする。次いで、第三工程
として、上記絞り部15の一部で円周方向等間隔位置
に、プレスによる打抜き加工、或は機械加工によりスリ
ット7、7を形成して、図4(D)に示す様な第三中間
素材18とする。次いで、第四工程として、上記第三中
間素材18のうちの上記絞り部15の内周面部分に、プ
レスによるパンチ押し込み、或はブローチ加工により、
雌セレーション溝5aを形成して、図4(E)に示す様
な第四中間素材19とする。尚、この雌セレーション溝
5aを形成した後の、上記絞り部15の形状は、ブロー
チ加工による場合には軸方向に亙り直径が変化しないス
トレート形状になる。これに対して、プレスでのパンチ
押し込みによる場合には、図4(E)に示す様に、上記
各スリット7、7の開口端に向かう程直径が小さくなる
方向に傾斜した、先細形状となる。上述の第一〜第四工
程は、従来から知られているスリット付スライドジョイ
ント用のアウターシャフトの製造工程と同様である為、
詳しい説明は省略する。
【0031】上述の様な第一〜第四工程を経て造られ
た、上記第四中間素材19には、図5に示す様な矯正工
程の前段を施して、上記絞り部15部分に設けた雌側セ
レーション係合部6aの形状を矯正する。この矯正工程
の前段では、先ず、図5(A)に示す様に、上記第四中
間素材19の基端面(図5の右端面)を受板20に突き
当て、この第四中間素材19が基端側に軸方向移動する
のを阻止した状態で、この第四中間素材19の先端(各
スリット7、7が開口した側の端で、図5の左端)開口
部に、第一矯正パンチ21を対向させる。この第一矯正
パンチ21の先端部は、先細の円すい台状で、この先端
部外周面には雄セレーション溝を、上記雌セレーション
溝5aと等ピッチで形成している。
【0032】上記矯正工程の前段では、この様な第一矯
正パンチ21の先端部を上記第四中間素材19の先端開
口部に、図5(B)に示す様に押し込む事により、この
第四中間素材19を、図4(F)及び図5(C)に示す
様な第五中間素材22とする。上記第一矯正パンチ21
の先端部を上記第四中間素材19の先端開口部に押し込
むと、円周方向に隣り合うスリット7、7同士の間に存
在する間部分13、13が、それぞれこれら各間部分1
3、13の基端部(各スリット7、7の奥端同士を結ぶ
部分)を中心として、直径方向外方に折れ曲がる。この
結果、上記各間部分13、13は、図2に破線で示す様
になり、上記図4(F)及び図5(C)に示す様な第五
中間素材22となる。この第五中間素材22を構成する
上記各間部分13、13の内周面に形成した前記雌セレ
ーション溝5aのピッチ円直径は、図4(F)及び図5
(C)に示した、この雌セレーション溝5aの中間部分
の値d0 (図2参照)が最も大きくなり、開口端部の値
1 (図2参照)はこれよりも少し小さく(d0 >d
1 )なる。この様な第四中間素材19のまま前記インナ
ーシャフト3と組み合わせてスリット付スライドジョイ
ントを構成した場合、回転方向に関する剛性を確保しに
くくなるのは、前述の図8〜9に示した従来構造の場合
と同様である。
【0033】そこで、本発明のスリット付スライドジョ
イント1aを構成する為のアウターシャフト2aを造る
べく、図6に示す様な矯正工程の後段を施して、上記絞
り部15部分に設けた雌側セレーション係合部6aの形
状を更に矯正する。この矯正工程の後段では、先ず、図
6(A)に示す様に、上記第五中間素材22の基端面
(図6の右端面)を受板23に突き当てると共に、この
第五中間素材22の中間部先端寄り部分を、拘束ダイス
24に形成した、上記絞り部15の外径よりも僅かに
(例えば0.2mm程度)大きな内径を有する円孔25内
に緩く挿通する。
【0034】この状態で上記第五中間素材22は、前記
係止凹部8が上記円孔25外に露出し、この係止凹部8
よりも基端寄り部分は、この円孔25の内周面に対向し
て、直径方向外方への変位を制限された状態となる。
又、上記第五中間素材22内に、上記円孔25から突出
した先端部を除き、セレーション中子27を挿入してお
く。尚、この様に円孔25から突出した先端部の長さL
1 は、前記各スリット7、7の軸方向長さの1/3程度
としている。言い換えれば、これら各スリット7、7の
軸方向長さのうちの2/3程度を、上記上記円孔25内
に存在させている。
【0035】上記矯正工程の後段では、上述の様に、上
記第五中間素材22が基端側に軸方向移動するのを阻止
すると共に、係止凹部8よりも基端寄り部分が直径方向
外方に変位するのを制限した状態で、この第五中間素材
22の先端開口部に、第二矯正パンチ26を対向させ
る。この第二矯正パンチ26の先端部も、上記第一矯正
パンチ21の先端部と同様に先細の円すい台状で、外周
面に雄セレーション溝を、上記雌セレーション溝5aと
等ピッチで形成している。
【0036】上記矯正工程の後段では、この様な第二矯
正パンチ26の先端部を上記第五中間素材22の先端開
口部に押し込む事により、前記各間部分13、13を、
外周面側の軸方向に亙る形状を凹面とし、内周面側の軸
方向に亙る形状を凸面とする。この結果、上記第五中間
素材22が、図4(G)及び図6(C)に示す様なアウ
ターシャフト2aとなる。即ち、上記第二矯正パンチ2
6の先端部を上記第五中間素材22の先端開口部に押し
込むと、円周方向に隣り合うスリット7、7同士の間に
存在する間部分13、13の先端部が、それぞれこれら
各間部分13、13の中間部で上記拘束ダイス24に形
成した円孔25の開口縁部を中心として、直径方向外方
に折れ曲がる。この結果、上記各間部分13、13が上
述の様に軸方向に亙り湾曲して、図2に実線で示す様な
形状になり、上記図4(G)及び図6(C)に示す様な
アウターシャフト2aとなる。
【0037】このアウターシャフト2aの先半部に設け
た雌側セレーション係合部6aの形状は、前述した通り
である。即ち、この雌側セレーション係合部6aの内周
面に形成した雌セレーション溝5aのピッチ円直径が、
この雌側セレーション係合部6aの軸方向中間部で上記
各スリット7、7の中間部奥端寄り部分で最も小さい値
min となり、上記アウターシャフト2aの軸方向一端
開口部分で、最も大きい値dmax となる。尚、上述の矯
正工程は、上記雌セレーション溝5aの形成作業をプレ
スによるパンチ押し込みにより行ない、第四中間素材1
9が図4(E)に示す様に、上記各スリット7、7の開
口端に向かう程直径が小さくなる方向に傾斜した、先細
形状である場合に就いて説明した。上記雌セレーション
溝5aの形成作業をブローチ加工により行なった場合
等、上記第四中間素材19の形状が図4(E)と異なる
場合には、上記矯正作業を1段階で行なう等、図示の場
合とは異ならせても良い。
【0038】次に、上述の様にして造った上記アウター
シャフト2aと、別途公知の製造方法等により造った前
記インナーシャフト3とを組み合わせて、本発明のスリ
ット付スライドジョイント1aを組み立てる作業に就い
て、図7により説明する。先ず、図7に示す様に、上記
アウターシャフト2aの先半部に設けた雌側セレーショ
ン係合部6aと、上記インナーシャフト3の先半部に設
けた雄側セレーション係合部10とを係合させる。そし
て、これら両セレーション係合部6a、10同士の係合
部を、円環状の支持枠28の中心孔29に挿通する。
【0039】この支持枠28には、上記スリット7、7
及び間部分13、13と同数(図示の例では4本)の抑
え治具30、30を、直径方向に亙る変位自在に、且つ
変位量の検出を自在に設けている。そこで、上記各抑え
治具30、30の先端面により、上記雌側セレーション
係合部6aの先端部外径面、即ち、前記係止凹部8の底
面を抑え付けた状態で、上記両セレーション係合部6
a、10同士の係合部の軸方向摺動力及び回転方向に関
する剛性を測定する。図示の例では、アウターシャフト
2aの基端部{図7(B)の右端部}をクランパ31に
より保持固定した状態で、上記インナーシャフト3の先
端部に回転方向及び軸方向の力を付与し、上記軸方向摺
動力及び回転方向に関する剛性を測定する。そして、こ
れら軸方向摺動力及び回転方向に関する剛性が所望値
(軸方向摺動力に関しては3.5kgf以下、転方向に関
する剛性に関しては±1N・mの捩り力を加えた場合で
3分以下)になる場合に於ける、上記複数個の抑え治具
30、30の先端面の最大内接円の直径を、上記支持枠
28に対するこれら各抑え治具30、30の変位量から
求める。そして、上記最大内接円の直径に相当する内径
を有する抑えリング11を、上記雌側セレーション係合
部6aの外径面に外嵌する。
【0040】この様にして前記スリット付スライドジョ
イント1aを造れば、所定の軸方向摺動力(3.5kgf
以下)と所定の回転方向に関する剛性(±1N・mの捩
り力を加えた場合で3分以下)とを有するスリット付ス
ライドジョイントを、容易且つ確実に得られる。しか
も、上述の様な方法により上記スリット付スライドジョ
イント1aを造れば、上記アウターシャフト2aと上記
インナーシャフト3との寸法並びに形状が、それぞれの
製造工程で多少ばらついても、組立工程でこのばらつき
を補償して、上記軸方向摺動力及び回転方向に関する剛
性を所望通りに設定できる。尚、内径が少しずつ異な
る、複数種類の抑えリング11を用意する事は容易であ
り、あまりコスト上昇の要因とはならない。
【0041】
【実施例】次に、本発明の効果を確認する為に、本発明
者が行なった実験の結果に就いて説明する。実験は、下
記の条件で、本発明のスリット付スライドジョイント1
aと、前述の図8に示したスリット付スライドジョイン
ト1と、前述の特開平11−105716号公報に記載
された構造を有する図示しないスリット付スライドジョ
イントとを造り、それぞれの構造の軸方向摺動力と回転
方向に関する剛性とを測定した。
【0042】各構造で共通の条件は、次の通りである。 アウターシャフト 材質 : STKM12B 素材の寸法 : 外径25.6mm、内径19.6mm 絞り部外径 : 23.8mm インナーシャフト 材質 : S35C 素材の外径 : 18mm セレーションの諸元 ピッチ円直径 : 18mm モジュール : 0.5 歯数 : 36 この様な条件で各構造に就いて、それぞれ複数個ずつ試
料を造り、各試料毎に軸方向摺動力と回転方向に関する
剛性とを測定したところ、次の表1の様な結果が得られ
た。
【0043】
【表1】
【0044】この様な実験結果から明らかな通り、本発
明のスリット付スライドジョイントとその製造方法によ
れば、軸方向摺動力を低くしかも安定させ、回転方向に
関する剛性を高くしかも安定させる事ができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上に述べた通り構成され作
用するが、軸方向摺動力が小さく、回転方向に関する剛
性が高いスリット付スライドジョイントを安価に得られ
る為、自動車用操舵装置等、スリット付スライドジョイ
ントを組み込んだ機械装置の性能を、コストを高くする
事なく向上させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、スリット付
スライドジョイントの部分切断側面図。
【図2】アウターシャフトに設けた雌側セレーション係
合部を、自由状態で示す、図1の中央部に相当する部分
拡大断面図。
【図3】抑えリングの側面図及び端面図。
【図4】アウターシャフトの製造工程を順番に示す断面
図及び一部端面図。
【図5】雌側セレーション係合部の形状を矯正する為の
工程の前段を順番に示す断面図。
【図6】同じく後段を順番に示す断面図。
【図7】抑えリングの内径の適正値を求める工程を示し
ており、(A)は中心軸に直角方向の平面で、(B)は
中心軸を含む平面で、それぞれ切断した状態で示す断面
図。
【図8】従来のスリット付スライドジョイントの1例を
示す部分切断側面図。
【図9】アウターシャフトを取り出して示す図で、
(A)は部分切断側面図、(B)は(A)のイ−イ断面
図。
【図10】抑えばねの側面図及び端面図。
【符号の説明】
1、1a スリット付スライドジョイント 2、2a アウターシャフト 3 インナーシャフト 4 抑えばね 5、5a 雌セレーション溝 6、6a 雌側セレーション係合部 7 スリット 8 係止凹部 9 雄セレーション溝 10 雄側セレーション係合部 11 抑えリング 12 面取り 13 間部分 14 素材 15 絞り部 16 第一中間素材 17 第二中間素材 18 第三中間素材 19 第四中間素材 20 受板 21 第一矯正パンチ 22 第五中間素材 23 受板 24 拘束ダイス 25 円孔 26 第二矯正パンチ 27 セレーション中子 28 支持枠 29 中心孔 30 抑え治具 31 クランパ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円管状で少なくとも軸方向一端部
    を、その内周面に雌セレーション溝を形成した雌側セレ
    ーション係合部とすると共に、この雌側セレーション係
    合部に、それぞれがこの雌側セレーション係合部の軸方
    向一端縁に開口する複数本のスリットを形成したアウタ
    ーシャフトと、少なくとも軸方向一端部を、その外周面
    に上記雌セレーション溝と係合する雄セレーション溝を
    形成した雄側セレーション係合部としたインナーシャフ
    トとを備えたスリット付スライドジョイントに於いて、
    このインナーシャフトと上記アウターシャフトとを軸方
    向に亙り互いに相対変位させる為に要する力である軸方
    向摺動力が3.5kgf 以下であり、回転方向に関する剛
    性が、上記インナーシャフトと上記アウターシャフトと
    の間に±1N・mの捩り力を加えた場合で3分以下であ
    る事を特徴とするスリット付スライドジョイント。
  2. 【請求項2】 中空円管状で少なくとも軸方向一端部
    を、その内周面に雌セレーション溝を形成した雌側セレ
    ーション係合部とすると共に、この雌側セレーション係
    合部に、それぞれがこの雌側セレーション係合部の軸方
    向一端縁に開口する複数本のスリットを形成したアウタ
    ーシャフトと、少なくとも軸方向一端部を、その外周面
    に上記雌セレーション溝と係合する雄セレーション溝を
    形成した雄側セレーション係合部としたインナーシャフ
    トとを備えたスリット付スライドジョイントに於いて、
    上記雌側セレーション係合部の自由状態での内径は、上
    記各スリットの中間部奥端寄り部分で最も小さく、この
    部分からこれら各スリットが開口した上記軸方向一端縁
    に向かう程大きくなっており、上記雌側セレーション係
    合部の一端部外周面は、この雌側セレーション係合部の
    一端部の外径を弾性的に縮めた状態で、抑えリングによ
    り抑え付けられている事を特徴とするスリット付スライ
    ドジョイント。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載したスリッ
    ト付スライドジョイントの製造方法であって、雌側セレ
    ーション係合部と雄側セレーション係合部とを係合させ
    ると共に、複数個の抑え治具の先端面により上記雌側セ
    レーション係合部の外径面を抑え付けた状態で、軸方向
    摺動力及び回転方向に関する剛性を測定した後、これら
    軸方向摺動力及び回転方向に関する剛性が所望値になる
    場合に於ける上記複数個の抑え治具の先端面の最大内接
    円の直径に相当する内径を有する抑えリングを、上記雌
    側セレーション係合部の外径面に外嵌する、スリット付
    スライドジョイントの製造方法。
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