JP2001074002A - 油圧回路装置 - Google Patents

油圧回路装置

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JP2001074002A
JP2001074002A JP25396299A JP25396299A JP2001074002A JP 2001074002 A JP2001074002 A JP 2001074002A JP 25396299 A JP25396299 A JP 25396299A JP 25396299 A JP25396299 A JP 25396299A JP 2001074002 A JP2001074002 A JP 2001074002A
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pressure
valve
hydraulic
oil
pressure oil
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JP25396299A
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English (en)
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Yusaku Nozawa
勇作 野沢
Mitsuhisa Tougasaki
光久 東ケ崎
Yoshizumi Nishimura
良純 西村
Kinya Takahashi
欣也 高橋
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2つの吐出ポートから同一流量の圧油を吐出す
る可変容量形のポンプ装置を用いたもので、アクチュエ
ータを追加しても複合操作が保証され、かつ従来と同等
のエネルギー消費に抑えれる油圧回路装置を提供する。 【解決手段】2フローウェー形の油圧ポンプ1は、合流
弁20、圧油供給油路36、固定絞り71、クローズド
センター形の方向制御弁22〜24、分流弁25a〜2
7bを介して油圧アクチュエータ8〜10に圧油を供給
する。方向制御弁22〜24は圧油供給油路36にパラ
レル接続され、圧油供給油路36にはブリードオフ形の
圧力補償弁21が接続され、固定絞り71の前後差圧が
バネ77の設定差圧になると、合流弁20は油圧ポンプ
1の吐出ポート4aを圧油供給油路36に接続し、吐出
ポート4bをタンクに接続する第1位置から、吐出ポー
ト4a,4bを両方とも圧油供給油路36に接続する第
2位置に切り替わる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの吐出ポートか
ら同一流量の圧油を吐出する可変容量形のポンプ装置を
備えた建設機械の油圧回路装置に係わり、特にミニシヨ
ベル等の小型建設機械に用いて好適な2フローウェー形
の油圧ポンプと呼ばれるポンプ装置を備えた油圧回路装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】2つの吐出ポートから同一流量の圧油を
吐出する可変容量形のポンプ装置として2フローウェー
形の油圧ポンプと呼ばれるものがある(例えば「実用油
圧ポケットブック」、1995年版、日本油空圧工業会
発行、第112頁参照)。この油圧ポンプは、1個の可
変容量形ポンプ機構と1個の吸入ポートと2個の吐出ポ
ートを持ち、1個の吸入ポートから圧油を吸い込み、2
個の吐出ポートから同一流量の圧油を吐出するものであ
り、ポンプ寸法も1個のポンプと同等である。このよう
に2フローウェー形の油圧ポンプは1個のポンプ構造及
び寸法で2個のポンプ機能が得られるため、取り付けス
ペースに制約が多いミニシヨベルで好んで利用されてい
る。
【0003】2フローウェー形の油圧ポンプを用いて構
成した従来の油圧回路装置の一例を図4に示す。この例
は、ブーム用(2本)、アーム用、バケット用の各油圧
シリンダー、走行用(左右で2個)、旋回用の油圧モー
タの計7個のアクチュエータを最低限駆動する必要のあ
る油圧ショベルに設けられるものである。なお、図4は
回路の概要を示すのが主目的であるので、一部の方向制
御弁及びアクチュエータは省略してある。
【0004】図4において、101は2フローウェー形
の油圧ポンプであり、油圧ポンプ101は1つの可変容
量機構102と1つの吸入ポート103と2つの吐出ポ
ート104a,104bを有し、かつ吐出圧力と吐出流
量の積(出力馬力)を一定にするよう可変容量機構10
2を制御する馬力制御ピストン部105a,105bを
有している。油圧ポンプ101は弁装置107を介して
複数の油圧アクチュエータ108,109,110,1
11に接続されている。
【0005】弁装置107は、油圧ポンプ101の2つ
の吐出ポート104a,104bに個別に接続される2
つの方向制御弁群107A,107Bを有し、方向制御
弁群107Aはセンターバイパス通路122上に接続し
たオープンセンター形の方向制御弁115,116,1
17を有し、方向制御弁群107Bはセンターバイパス
通路123上に接続したオープンセンター形の方向制御
弁118,119,120を有し、方向制御弁群107
A及び107Bの方向制御弁が全て中立位置にあると
き、油圧ポンプ101の2つの吐出ポート104a,1
04bの吐出油は全て油圧タンクTに還流され、片側の
方向制御弁群107A又は107Bの方向制御弁だけが
全て中立位置にあるときは、2つの吐出ポート104
a,104bの一方の吐出油は全て油圧タンクTに還流
される。
【0006】方向制御弁群107Aの方向制御弁115
〜117はパラレル通路125で接続されており、吐出
ポート104aからの吐出油は基本的には油圧アクチュ
エータの低い側に流れてしまう。方向制御弁群107B
の方向制御弁118〜120はパラレル通路126とタ
ンデム通路127を組み合わせて接続され、タンデム通
路127で接続された下流側の方向制御弁120には上
流側の方向制御弁118,119が操作されると、吐出
ポート104bからの吐出油は供給されず、方向制御弁
120から圧油を取り出すことはできない。
【0007】油圧アクチュエータ108,109は油圧
ポンプ101の片側の吐出ポートからの吐出流量で十分
な駆動速度が得られるアクチュエータであり、油圧アク
チュエータ110,111は十分な駆動速度を得るため
には両側の吐出ポートからの吐出流量を必要とするアク
チュエータである。このため、方向制御弁116と方向
制御弁119及び方向制御弁117と方向制御弁120
はそれぞれアクチュエータ側で合流回路130,13
1,132を構成し、方向制御弁116,119が対に
なって油圧アクチュエータ110を駆動し、方向制御弁
117,120が対になって油圧アクチュエータ111
を駆動する。
【0008】このように、負荷圧に差のある複数の油圧
アクチュエータ108〜111を同時に駆動する際の独
立性と複合操作性を確保するため、パラレル、タンデム
回路を有機的に組み合わせ、かつ2個の吐出ポート10
4a,104bの吐出流量を必要とする油圧アクチュエ
ータ110,111に対しては合流回路130〜132
を組み合わせている。
【0009】一方、ブレード、オフセット等の油圧アク
チュエータが追加されても、特別の工夫を凝らすことな
く独立性と複合操作性が保証される油圧回路装置とし
て、クローズドセンター形の複数の方向制御弁を圧油供
給油路にパラレル接続し、複数の方向制御弁に対して分
流弁(圧力補償弁)を設けたものがある。この場合、ポ
ンプ装置としては通常の可変容量形の油圧ポンプを用
い、油圧ポンプにはエネルギー消費を低減するための回
路、例えばロードセンシング回路が用いられる。ロード
センシング回路では、多くの場合、可変容量形の油圧ポ
ンプの傾転角を制御して余剰流量が発生しないようにし
ているが、この場合は油圧ポンプの制御機構部が複雑な
ものとなり、コストアップの要因となる。このため、例
えば米国特許3,976,097号明細書に記載のよう
に、余剰流量は発生するが油圧ポンプの傾転角の制御は
行わず、余剰流量をタンクにブリードするブリードオフ
形の圧力補償弁を用いた油圧回路装置が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す2フローウ
ェー形の油圧ポンプ101を用いた油圧回路装置では、
方向制御弁群107A又は107Bの一方、例えば方向
制御弁群107Aの方向制御弁115,116,117
だけが全て中立位置にあるときには、油圧ポンプ101
の吐出ポート104aから吐出された圧油は全てタンク
に還流され、ブリード損失は低減するため、エネルギー
損失は極力押さえられる。しかし、この従来技術では、
負荷圧に差のある複数の油圧アクチュエータ108〜1
11を同時に駆動する際の独立性と複合操作性を確保す
るため、上記のようにパラレル、タンデム回路を有機的
に組み合わせたり、2個の吐出ポート104a,104
bの吐出流量を必要とする油圧アクチュエータ110,
111に対しては合流回路130〜132を組み合わせ
る必要がある。このようにパラレル、タンデム回路及び
合流回路を組み合わせた油圧回路装置では、図4に示し
た油圧アクチュエータ以外にブレード、オフセット等の
油圧アクチュエータを追加する場合など、アクチュエー
タの数を増やそうとした場合、複合操作を可能とするた
めには特別の工夫をする必要があり、アクチュエータの
数を増やし難いという問題がある。
【0011】米国特許3,976,097号明細書に記
載のようなクローズドセンター形の複数の方向制御弁を
パラレル接続した油圧回路装置では、方向制御弁を単純
に追加パラレル接続し、複合操作性も確保できるので、
アクチュエータの追加は容易である。また、この従来技
術では、余剰流量をタンクにブリードするブリードオフ
形の圧力補償弁を用いてロードセンシング回路を構成し
ているため、コストを廉価に抑えられる。しかし、ロー
ドセンシング制御にブリードオフ形の圧力補償弁を用い
た場合、油圧ポンプの半分以下の吐出流量で十分な駆動
速度が得られる油圧アクチュエータの駆動時にも残りの
圧油の全量がブリードオフ形の圧力補償弁からタンクに
ブリードするため、図4に示した2フローウェー形の油
圧ポンプ101を用いた油圧回路装置に比べブリード損
失が大きく、エネルギー消費が大きいという問題があ
る。
【0012】本発明の目的は、2つの吐出ポートから同
一流量の圧油を吐出する可変容量形のポンプ装置を用い
たもので、アクチュエータを追加しても複合操作が保証
され、かつ従来と同等のエネルギー消費に抑えれる油圧
回路装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、2つの吐出ポートを有し、この2
つの吐出ポートから同一流量の圧油を吐出する可変容量
形のポンプ装置と、このポンプ装置からの圧油により駆
動される複数のアクチュエータとを備える油圧回路装置
において、前記ポンプ装置に接続される圧油供給油路
と、この圧油供給油路にパラレル接続され、前記複数の
アクチュエータに供給される圧油の流れを制御するクロ
ーズドセンター形の複数の方向制御弁及びこの複数の方
向制御弁のそれぞれに設けられた複数の分流弁と、前記
圧油供給油路から分岐した油路に接続され、前記複数の
方向制御弁の前後差圧を所定の値に保つように余剰流量
をタンクに流出するブリードオフ形の圧力補償弁と、前
記圧油供給油路における前記圧力補償弁が接続する油路
の分岐位置より下流側に設けられ、圧油の流量を計量す
る流れ抵抗手段と、前記ポンプ装置の2つの吐出ポート
の1つを前記圧油供給油路に接続し、他の1つをタンク
に接続する第1位置と、2つの吐出ポートを両方とも前
記圧油供給油路に接続する第2位置とを有し、前記流れ
抵抗手段の差圧が増大すると第1位置から第2位置に切
り替わる合流弁とを備えるものとする。
【0014】このように2つの吐出ポートから同一流量
の圧油を吐出する可変容量形のポンプ装置を設けた油圧
回路装置で方向制御弁をクローズドセンター形とし、か
つブリードオフ形の圧力補償弁、流れ抵抗手段、合流弁
を設けることにより、油圧ポンプの片側の吐出ポートか
らの吐出油の全量が流れ抵抗手段を通過すると、合流弁
は第1位置から第2位置に切り換わり、2つの吐出ポー
トの両方からの吐出油を合流して供給できるようにな
る。このとき、片側の吐出ポートからの吐出油を利用し
ている状態で方向制御弁の流量制御絞りを通過しない流
量はブリードオフ形の圧力補償弁からタンクに還流され
るから、この流量は流れ抵抗手段で計測されない。そし
て、片側の吐出ポートの吐出油が全量油圧アクチュエー
タで消費された後に、他の側の吐出ポートの吐出油が合
流することとなり、ブリードオフ形の圧力補償弁でのブ
リード損失が低減し、エネルギー消費を減少できる。
【0015】また、分流弁を備えたクローズでセンター
形の方向制御弁を設けることにより、回路を工夫しなく
ても負荷圧差のある油圧アクチュエータの複合操作が可
能となり、油圧アクチュエータを増やす場合の複合操作
性も確保される。
【0016】弁構造が簡素化できるクローズドセンター
形の方向制御弁を用い、油圧ポンプに高度な流量制御機
能を与えることのないブリードオフ形の圧力補償弁を用
い、コストアップが避けられる。
【0017】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記流れ抵抗手段は、前記合流弁を第1位置から第2位
置に切り換える差圧に達すると、それ以上の差圧の増大
を阻止する通路開放手段を有するものとする。
【0018】これにより合流弁が第1位置から第2位置
に切り替わり、2つの吐出ポートから合流して圧油が供
給されるときの流れ抵抗手段の圧損の増大を防止し、消
費エネルギーが更に低減する。
【0019】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記合流弁とタンクの間に低圧リリーフ弁を設け
る。
【0020】これにより合流弁が第1位置にあるとき、
タンクに接続される吐出ポートからの吐出油にスタンバ
イ圧力が与えられ、合流弁が第2位置に切り替わったと
き、当該吐出ポートからの吐出油が速やかに供給され、
油圧アクチュエータのスムーズな駆動操作が可能とな
る。
【0021】(4)更に、上記(1)において、好まし
くは、前記ポンプ装置は、1つの容量制御機構により2
つの吐出ポートから同一流量を吐出する2フローウェー
形の油圧ポンプである。
【0022】これにより1個のポンプ構造及び寸法で2
個のポンプ機能が得られ、取り付けスペースに制約が多
いミニシヨベルに好適な回路構造となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0024】まず、本発明の第1の実施形態を図1によ
り説明する。
【0025】図1において、1は2フローウェー形の油
圧ポンプであり、油圧ポンプ1は1つの可変容量機構、
例えば傾転制御機構2と1つの吸入ポート3と2つの吐
出ポート4a,4bを有し、また吐出圧力と吐出流量の
積(出力馬力)を一定にするよう可変容量機構2を制御
する馬力制御ピストン部5a,5bを有している。油圧
ポンプ1は弁装置7を介して複数の油圧アクチュエータ
8,9,10に接続されている。
【0026】弁装置7は、合流弁20、ブリードオフ形
の圧力補償弁21、クローズドセンター形の方向制御弁
22,23,24、ポペット形の分流弁25a,25
b,26a,26b,27a,27b、ホールドチェッ
キ弁28a,28b,29a,29b,30a,30
b、リリーフ弁31等の各種弁要素を包含している。
【0027】合流弁20は、入側は油路35a,35b
を介して油圧ポンプ1の2つの吐出ポート4a,4bに
接続され、出側が圧油供給油路36及び戻り油路37に
接続されている。
【0028】方向制御弁22,23,24は油路40
a,41a,42a及びパラレル油路43を介して圧油
供給路36にパラレル接続され、かつ戻り油路37に油
路40b,41b,42bを介して接続されている。
【0029】方向制御弁22,23,24のメータイン
絞り(流量制御絞り)の出側は油路45a,45b,4
6a,46b,47a,47bを介して分流弁25a,
25b,26a,26b,27a,27bの入側に接続
され、分流弁25a,25b,26a,26b,27
a,27bの出側はホールドチェッキ弁28a,28
b,29a,29b,30a,30c、油路48a,4
8b,49a,49b,50a,50bを介して油圧ア
クチュエータ8,9,10に接続されている。油路48
a,48b,49a,49b,50a,50bからは油
路51a,51b,52a,52b,53a,53bが
分岐し、この分岐油路51a,51b,52a,52
b,53a,53bは方向制御弁22,23,24のメ
ータアウトの入側に接続されている。分岐油路51a,
51b,52a,52b,53a,53bは油圧アクチ
ュエータ22,23,24からの戻り油路になる。
【0030】分流弁25aは、ポペット形の弁体60と
背圧室61とを有し、背圧室61は最高負荷圧検出油路
62に接続され、弁体60は入側の圧力(方向制御弁2
2のメータイン絞りの出側圧力)と背圧室61の圧力
(最高負荷圧検出油路62の圧力)とがバランスするよ
うに動作する。また、弁体60は背圧室61に開口可能
なスリット63を有し、スリット63は分流弁25aの
出側とホールドチェッキ弁28aとの間から油圧アクチ
ュエータ8の負荷圧を検出する逆止弁の機能を有してい
る。つまり、油圧アクチュエータ8の負荷圧が最高負荷
圧であるとき、弁体61は全開してスリット63は背圧
室61に開口し、分流弁25aの出側とホールドチェッ
キ弁28aとの間の圧力が背圧室61に導かれる。他の
分流弁25b,26a,26b,27a,27bも同様
である。最高負荷圧検出油路62は絞り64を介してタ
ンクに接続されている。
【0031】したがって、分流弁25a,25b,26
a,26b,27a,27bのスリット63を利用し
て、最高負荷圧検出油路62にアクチュエータ駆動時の
最高負荷圧が検出され、その検出した最高負荷圧が各分
流弁の背圧室61に誘導されて各分流弁をその最高負荷
圧に見合う圧力にセットし、各分流弁はそれぞれの方向
制御弁22,23,24のメータイン絞りの出側圧力を
等しくするよう制御し、複数の方向制御弁を同時操作し
た時にメータイン絞りの開口面積に比例した分流比で各
油圧アクチュエータに圧油を供給できるようになる。
【0032】ブリードオフ形の圧力補償弁21は圧油供
給油路36から分岐した油路70に接続され、圧力補償
弁21の出側はタンクに接続されている。圧油供給油路
36における油路70の分岐位置より下流側には、圧油
の流量を計量する流れ抵抗手段として固定絞り71が設
けられている。
【0033】圧力補償弁21は、閉じ側に最高負荷圧検
出油路62の最高負荷圧が油路72を介して誘導され、
開け側に圧油供給油路36の固定絞り71の出側圧力が
油路73を介して誘導されている。また、圧力補償弁2
1の閉じ側には動作差圧を決めるバネ74が設けられて
いる。したがって圧力補償弁21は、圧油供給油路36
の固定絞り71の出側圧力と最高負荷圧検出油路62の
最高負荷圧との差圧がバネ74の設定差圧よりも高くな
ると開け方向に作動し、方向制御弁22,23,24の
前後差圧を当該設定差圧に保つように余剰流量をタンク
にブリードする。
【0034】合流弁20は油圧ポンプ1の2つの吐出ポ
ート4a,4bの1つ4aを圧油供給油路36に接続
し、他の1つ4bを戻り油路37を介してタンクに接続
する図示左側の第1位置Aと、2つの吐出ポート4a,
4bの両方を圧油供給油路36に接続する図示右側の第
2位置Bとを有している。また、合流弁20は、第1位
置A側(片側吐出ポート使用側)に第1受圧部20aを
有し、第2位置側(合流側)に第2受圧部20bを有
し、第1受圧部20aに固定絞り71の出側圧力が油路
75を介して誘導され、第2受圧部20bに固定絞り7
1の入側圧力が油路76を介して誘導され、かつ合流弁
20の第1受圧部20a側に合流弁20の動作差圧を決
めるバネ77が設けられている。したがって合流弁20
は、固定絞り71の前後差圧がバネ77の設定差圧以下
の時には第1位置Aにあり、固定絞り71の前後差圧が
当該設定差圧より高くなると第2位置Bに切り換えられ
る。
【0035】一例として、圧力補償弁21のバネ74は
30Kg/cm2に設定され、合流弁20のバネ77は
3Kg/cm2に設定されている。また、固定絞り71
は油圧ポンプ1の片側の吐出ポートの吐出流量よりも少
し少ない流量が流れると前後差圧が3Kg/cm2にな
るように設定されている。
【0036】以上のように構成した油圧回路装置の動作
は次のようになる。油圧アクチュエータ8は油圧ポンプ
1の片側の吐出ポートの吐出流量で十分な駆動速度が得
られるアクチュエータであり、油圧アクチュエータ9は
十分な駆動速度を得るためには油圧ポンプ1の両側の吐
出ポートの吐出流量を必要とするアクチュエータである
と仮定する。
【0037】片側の吐出ポートの吐出流量で十分な駆動
速度が得られる油圧アクチュエータ8を操作する場合、
方向制御弁22のフル操作前の操作途中では片側の吐出
ポートからの全量を必要とせず、必要流量以外の余剰流
量は圧力補償弁21を介してタンクに還流される。した
がって、固定絞り71の前後差圧は合流弁20のバネ7
7の設定差圧(3Kg/cm2)より小さいため、合流
弁20は第1位置Aにある。この第1位置Aでは油圧ポ
ンプ1の吐出ポート4bは戻り油路37に接続され、方
向制御弁22で利用されない吐出ポート4b側の吐出流
量はタンクに還流される。この状態は図4に示す従来の
油圧回路装置における方向制御弁群107A及び107
Bの一方だけを利用した場合に相当する。
【0038】次に、合流を必要とする油圧アクチュエー
タ9を操作した場合を考える。この場合、片側の吐出ポ
ートの流量で要求流量がまかなえる間は、固定絞り71
の前後差圧は合流弁20のバネ77の設定差圧(3Kg
/cm2)より小さいため、合流弁20は第1位置Aに
ある。片側吐出ポート4aの流量以上が必要になると、
圧力補償弁21からのブリード流量が過渡的に無くな
り、固定絞り71を片側吐出ポート4aの全流量が通過
し、固定絞り71の前後差圧は合流弁20のバネ77の
設定差圧である3Kg/cm2以上となり、合流弁20
は第2位置Bに移動する。この状態で再び圧力補償弁2
1から余剰流量のブリードが始まるが、この状態は図4
に示す従来の油圧回路装置で操作途中に生じる、センタ
ーバイパス通路122又は123からのブリードオフ損
失と同じものである。
【0039】以上のように本実施形態によれば、弁構造
が簡素化できるクローズドセンター形の方向制御弁2
2,23,24を用い、油圧ポンプ1に傾転制御を行う
ロードセンシング制御の機能も与えることなく、安価な
構造でブリード損失を図4に示した従来の油圧回路装置
と同等にできる。また、簡便な分流弁25a〜27bを
方向制御弁22,23,24に組み込むことで方向制御
弁22,23,24の流量制御絞りの前後差圧を全ての
方向制御弁で同一にでき、負荷圧差があってもパラレル
接続のみで複合操作が可能になり、パラレル、タンデム
接続の工夫の必要も無くかつ合流を必要とする場合にも
1つの方向制御弁で要求を満足できる。更に、油圧アク
チュエータの数が増加しても方向制御弁をパラレル接続
するだけで複合操作が可能となる。
【0040】本発明の第2の実施形態を図2により説明
する。図中、図1に示すものと同等の部材には同じ符号
を付している。
【0041】図2において、弁装置7Aは流れ抵抗回路
80を有し、流れ抵抗回路80は圧油供給油路36の油
路70の分岐位置より下流側に設けられる上記の固定絞
り71に加え、合流弁20のバネ77と同等の強さのバ
ネ81により予荷重が与えられ、固定絞り71の前後差
圧が合流弁20の切換に必要なバネ77の設定差圧以上
になると開放するチェック弁82を更に備えている。
【0042】このように構成した本実施形態では、合流
を必要とする油圧アクチュエータ9を操作したとき、固
定絞り71の前後差圧が合流弁20のバネ77の設定差
圧に達し、合流弁20が第1位置Aから第2位置Bに切
り換わると、チェック弁81は開放されるため、固定絞
り71のそれ以上の前後差圧の上昇は抑えられる。この
ため、固定絞り71を設けたことによる圧損の増大を防
止でき、消費エネルギーを更に低減することができる。
【0043】本発明の第3の実施形態を図3により説明
する。図中、図1及び図2に示すものと同等の部材には
同じ符号を付している。
【0044】図3において、弁装置7Bは合流弁20の
出側に位置する戻り油路37部分に低圧リリーフ弁85
を備えている。この低圧リリーフ弁85は、合流切換時
のスタンバイ圧力を与えるものであり、例えば3Kg/
cm2程度に設定されている。
【0045】このように構成した本実施形態では、合流
弁20が第1位置Aにあり、油圧ポンプ1の吐出ポート
4b側の吐出油が戻り油路37よりタンクに還流すると
きは、低圧リリーフ弁85により3Kg/cm2程度の
スタンバイ圧力が与えられる。このため、合流を必要と
する油圧アクチュエータ9を操作し、合流弁20が第1
位置Aから第2位置Bに切り換わるとき、吐出ポート4
bからの吐出油が速やかに供給され、油圧アクチュエー
タ8のスムーズな駆動操作が可能となる。
【0046】なお、以上の実施形態では、2つの吐出ポ
ートから同一流量の圧油を吐出する可変容量形のポンプ
装置として1個の可変容量形ポンプ機構を有する2フロ
ーウェー形の油圧ポンプを用いたが、別々の可変容量形
ポンプ機構を有する2個のポンプでその可変容量形ポン
プ機構を同時傾転制御するものを用いてもよく、この場
合でも安価な構成でアクチュエータを増やした場合の複
合操作性を確保しかつエネルギー消費を低減することに
関し、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、油圧アクチュエータの
数が増加しても複合操作を可能とし、かつ合流弁を利用
しない場合に比べブリード損失を低減しエネルギー消費
を低減でき、しかも安価な油圧回路装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による油圧回路装置を
示す油圧回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による油圧回路装置を
示す油圧回路図である。
【図3】本発明の第3の実施形態による油圧回路装置を
示す油圧回路図である。
【図4】従来の油圧回路装置を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 2フローウェー形の油圧ポンプ 2 可変容量機構 3 吸入ポート 4a,4b 吐出ポート 5a,5b 馬力制御ピストン部 7 弁装置 8,9,10 油圧アクチュエータ 20 合流弁 20a 第1受圧部 20b 第2受圧部 21 ブリードオフ形の圧力補償弁 22,23,24 クローズドセンター形の方向制御弁 25a,25b,26a,26b,27a,27b 分
流弁 28a,28b,29a,29b,30a,30c ホ
ールドチェッキ弁 36 圧油供給油路 37 戻り油路 43 パラレル油路 62 最高負荷圧検出油路 71 固定絞り(流れ抵抗手段) 77 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 良純 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 高橋 欣也 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3H089 AA72 AA74 BB19 CC01 CC08 DA03 DB03 DB13 DB16 DB23 DB33 DB47 DB49 DB54 EE04 EE07 EE13 FF07 FF16 GG02 JJ01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの吐出ポートを有し、この2つの吐出
    ポートから同一流量の圧油を吐出する可変容量形のポン
    プ装置と、このポンプ装置からの圧油により駆動される
    複数のアクチュエータとを備える油圧回路装置におい
    て、 前記ポンプ装置に接続される圧油供給油路と、 この圧油供給油路にパラレル接続され、前記複数のアク
    チュエータに供給される圧油の流れを制御するクローズ
    ドセンター形の複数の方向制御弁及びこの複数の方向制
    御弁のそれぞれに設けられた複数の分流弁と、 前記圧油供給油路から分岐した油路に接続され、前記複
    数の方向制御弁の前後差圧を所定の値に保つように余剰
    流量をタンクに流出するブリードオフ形の圧力補償弁
    と、 前記圧油供給油路における前記圧力補償弁が接続する油
    路の分岐位置より下流側に設けられ、圧油の流量を計量
    する流れ抵抗手段と、 前記ポンプ装置の2つの吐出ポートの1つを前記圧油供
    給油路に接続し、他の1つをタンクに接続する第1位置
    と、2つの吐出ポートを両方とも前記圧油供給油路に接
    続する第2位置とを有し、前記流れ抵抗手段の差圧が増
    大すると第1位置から第2位置に切り替わる合流弁とを
    備えることを特徴とする油圧回路装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の油圧回路装置において、前
    記流れ抵抗手段は、前記合流弁を第1位置から第2位置
    に切り換える差圧に達すると、それ以上の差圧の増大を
    阻止する通路開放手段を有することを特徴とする油圧回
    路装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の油圧回路装置において、前
    記合流弁とタンクの間に低圧リリーフ弁を設けたことを
    特徴とする油圧回路装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の油圧回路装置において、前
    記ポンプ装置は、1つの容量制御機構により2つの吐出
    ポートから同一流量を吐出する2フローウェー形の油圧
    ポンプであることを特徴とする油圧回路装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006283784A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nabtesco Corp 油圧回路
CN110332184A (zh) * 2019-08-08 2019-10-15 中国商用飞机有限责任公司北京民用飞机技术研究中心 电静液作动器能量回馈抑制方法、抑制油路及电静液作动器

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