JP2001073842A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2001073842A
JP2001073842A JP25234099A JP25234099A JP2001073842A JP 2001073842 A JP2001073842 A JP 2001073842A JP 25234099 A JP25234099 A JP 25234099A JP 25234099 A JP25234099 A JP 25234099A JP 2001073842 A JP2001073842 A JP 2001073842A
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JP
Japan
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torque
vehicle
engine
speed
clutch
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JP25234099A
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English (en)
Inventor
Masaru Ogawa
賢 小川
Isao Komoriya
勲 小森谷
Nobuyuki Nagatani
修志 永谷
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンストールを確実に防止できるととも
に、発進時のもたつきがなく、ドライバーの意志を良好
に反映した円滑な発進性を確保できる内燃機関の制御装
置を提供する。 【解決手段】 機関回転数NEおよびアクセル開度AP
に応じて、要求トルクPMEMAPを算出する要求トル
ク算出手段2と、要求トルクPMEMAPを平滑化処理
する要求トルク平滑化手段2と、アイドル運転からの離
脱後、クラッチが接続されており、かつ車速VPが所定
車速VPMSTRT以下のときに、車両が発進状態にあ
ると判別する発進判別手段2と、発進状態と判別された
ときに、機関回転数NEおよびアクセル開度APに応じ
て、発進アシスト量PMCDSTRTを算出する発進ア
シスト量算出手段2と、平滑化後要求トルクPMCDT
MPXに発進アシスト量PMCDSTRTを加算して、
目標トルクPMCMDREGを設定する目標トルク設定
手段2と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の制御装
置に関し、特にクラッチを備えた車両、例えばマニュア
ルトランスミッション車の発進時における出力トルクを
制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の制御装置として、例え
ば特開平5−133257号公報に開示されたものが知
られている。この制御装置では、検出されたエンジン回
転数とアクセル操作量に応じて要求トルクTを演算し、
演算した要求トルクTの今回値Tiと前回値Ti−1と
の差分から、エンジンの加減速状態を判別する。加速状
態と判別したときには、前回の要求トルク値Ti−1に
なまし値DTSETを加算することによって、目標トル
クT’を算出する(T’=Ti−1+DTSET)。こ
のなまし値DTSETは、燃料カット状態からの加速時
には、加速状態への移行後、所定時間が経過するまで
は、より小さな基準値に設定され、その後はより大きな
基準値に切り替えて設定される。上記のように算出した
目標トルクT’は目標スロットル弁開度に変換され、ス
ロットル弁開度が、この目標スロットル弁開度になるよ
うに制御される。以上の制御により、この制御装置で
は、燃料カット状態からの加速時の初期には、要求トル
クのなまし度合を大きくすることで、運転性を確保する
とともに、その後は、なまし度合を小さくすることで、
加速応答性を確保するようにしている。
【0003】また、従来の他の制御装置として、特開平
10−220266号公報に開示されたものが知られて
いる。この制御装置は、マニュアルトランスミッション
のニュートラル状態が解除されたときに、車両発進時の
エンジン出力を増大させるか否かをエンジン回転数に基
づいて決定するとともに、エンジン出力を増大させると
決定したときに、アイドル運転時の吸入空気量を調整す
るアクチュエータの制御量を、エンジン出力の増加量が
車速の上昇に従って小さくなるように補正するものであ
り、このような制御により、円滑な発進を確保するよう
にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の第1の制御装置は、エンジンが加速状態にあると判別
したときに、常になまし値DTSETによる要求トルク
Tのなましを行うため、ドライバーの意志に対する要求
トルクの追従性が低い。このため、この制御装置が発進
時に適用された場合には、発進のもたつきが生じるとと
もに、MT車(マニュアルトランスミッション車)のと
きには、予期しないエンジン回転数の低下が生じ、最悪
の場合、エンジンストールに至るおそれがある。
【0005】また、従来の第2の制御装置は、実際のエ
ンジン回転数に応じて出力トルクを制御するため、エン
ジンストールの防止には有効であるものの、出力トルク
を、エンジン回転数および車速をパラメータとして、ド
ライバーの意志にかかわらず制御するため、エンジン回
転数の唐突な変化による違和感をドライバーに与えるこ
とがあり、円滑な発進性が十分に確保されているとはい
えない。
【0006】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、発進時における目標トルクを適
切に設定することにより、エンジンストールを確実に防
止できるとともに、発進時のもたつきがなく、ドライバ
ーの意志を良好に反映した円滑な発進性を確保すること
ができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、クラッチおよびアクセルを有する車両に
搭載され、運転状態に応じて目標トルクPMCMDRE
Gを設定するとともに、設定された目標トルクPMCM
DREGに基づいてトルク制御を行う内燃機関の制御装
置であって、アイドル運転状態にあるか否かを検出する
アイドル運転検出手段(実施形態における(以下、本項
において同じ)ECU2、図3)と、機関回転数NEを
検出する回転数検出手段(クランク角センサ10)と、
アクセル開度APを検出するアクセル開度検出手段(ア
クセルペダルセンサ11)と、車速VPを検出する車速
検出手段(車速センサ12)と、クラッチが接続されて
いるか否かを検出するクラッチ接続検出手段(クラッチ
スイッチ13)と、検出された機関回転数NEおよびア
クセル開度APに応じて、要求トルクPMEMAPを算
出する要求トルク算出手段(ECU2、図2のステップ
4)と、算出された要求トルクPMEMAPを平滑化処
理することにより平滑化後要求トルクPMCDTMPX
を求める要求トルク平滑化手段(ECU2、図2のステ
ップ5)と、アイドル運転検出手段、クラッチ接続検出
手段および車速検出手段の検出結果に応じ、アイドル運
転状態から離脱した後、クラッチが接続されており、か
つ車速VPが所定車速VPMSTRT以下のときに、車
両が発進状態にあると判別する発進判別手段(ECU
2、図4のステップ44)と、この発進判別手段により
発進状態と判別されたときに、検出された機関回転数N
Eおよびアクセル開度APに応じて、発進アシスト量P
MCDSTRTを算出する発進アシスト量算出手段(E
CU2、図5のステップ46)と、平滑化後要求トルク
PMCDTMPXに発進アシスト量PMCDSTRTを
加算することにより、目標トルクPMCMDREGを設
定する目標トルク設定手段(ECU2、図2のステップ
8)と、を備えていることを特徴としている。
【0008】本発明の制御装置によれば、要求トルク算
出手段が、検出された機関回転数およびアクセル開度に
応じて、要求トルクを算出するとともに、要求トルク平
滑化手段が、算出された要求トルクを平滑化処理するこ
とで、平滑化後要求トルクを求める。また、発進判別手
段は、アイドル運転状態から離脱した後、クラッチが接
続されており、かつ車速が所定車速以下のときに、車両
が発進状態にあると判別する。そして、発進状態と判別
されたとき、発進アシスト量算出手段が、機関回転数N
Eおよびアクセル開度APに応じて、発進アシスト量を
算出するとともに、目標トルク設定手段が、この発進ア
シスト量を平滑化後要求トルクに加算することにより、
目標トルクを設定する。
【0009】以上のように、本発明の制御装置では、ア
イドル運転状態からの発進状態にあると判別したときに
は、平滑化後要求トルクに、発進アシスト量を加算する
ことによって、発進時の目標トルクを設定する。このよ
うに、目標トルクの基本値として、機関回転数およびア
クセル開度から直接、算出した要求トルクではなく、こ
れらを平滑化処理した平滑化後要求トルクを採用してい
るので、アクセルが急激に操作された場合でも、平滑化
後要求トルクの値が安定していることで、車両の挙動
を、好ましくない振動などを生じることなく、安定化さ
せることができる。
【0010】また、アクセル開度に応じて算出した発進
アシスト量を加算するので、ドライバーの意志を良好に
反映した十分な要求トルクをリアルタイムに付加するこ
とができる。その結果、エンジンストールを防止でき、
発進のもたつきも解消できるとともに、機関回転数の唐
突な変化による違和感をドライバーに与えることなく、
円滑な発進性を確保することができる。
【0011】この場合、発進アシスト量算出手段は、発
進アシスト量を、発進状態の終了時に漸減するように算
出する(図5のステップ53、54および図6)ことが
好ましい。
【0012】この構成では、発進アシスト量が、発進状
態の終了時に漸減するので、その後の加速状態に、違和
感なく円滑に移行でき、それにより、良好な運転性を確
保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明
する。図1は、本発明を適用した制御装置の概略構成を
示している。同図に示すように、この制御装置1は、E
CU(アイドル運転検出手段、要求トルク算出手段、要
求トルク平滑化手段、発進判別手段、発進アシスト量算
出手段、目標トルク設定手段)2を備えており、ECU
2は、後述するように、内燃機関4(以下「エンジン
4」という)のトルク制御を実行する。
【0014】エンジン4は、図示しない車両(MT車)
に搭載された、例えば直列4気筒タイプのガソリンエン
ジンであり(1気筒のみ図示)、ピストン4bとシリン
ダ4aのシリンダヘッド4dとの間に、燃焼室4cが形
成されている。シリンダヘッド4dには、燃料噴射弁5
(以下「インジェクタ5」という)および点火プラグ6
が、燃焼室4cに臨むように取り付けられている。すな
わち、このエンジン4は、燃料を燃焼室4c内に直接、
噴射する直噴式のものである。
【0015】インジェクタ5は、ECU2に接続されて
おり、ECU2からの駆動信号によって、燃料噴射時間
すなわち燃料供給量と燃料噴射タイミングが制御され
る。また、点火プラグ6は、点火コイル6aを介してE
CU2に接続されており、ECU2からの駆動信号によ
って、点火コイル6aから点火時期に応じたタイミング
で高電圧が加えられることにより、放電することで、燃
焼室4cに供給された混合気が燃焼する。
【0016】そして、エンジン4は、その運転状態に応
じて、インジェクタ5の燃料噴射の時間およびタイミン
グと点火プラグ6の点火時期が、ECU2で制御される
ことによって、成層燃焼モードと均一燃焼モードに切り
換えて運転される。成層燃焼モードは、主にアイドル運
転などの低負荷運転時に実行され、インジェクタ5によ
る燃料噴射タイミングを圧縮行程後半とするとともに、
混合気を燃焼室4c内の点火プラグ6の付近に偏在させ
ながら、極リーンな状態で成層燃焼を行う。一方、均一
燃焼モードは、主に高負荷運転時に実行され、燃料噴射
タイミングを吸気行程前半とするとともに、混合気を燃
焼室4c内に均一に分散させながら、成層燃焼よりもリ
ッチな状態で均一燃焼させる。
【0017】また、エンジン4の吸気管7の途中には、
スロットル弁8が取り付けられており、このスロットル
弁8には、その開度(スロットル弁開度)を制御するた
めのステッピングモータ9が連結されている。ステッピ
ングモータ9は、ECU2に接続されており、ECU2
からの駆動パルス信号によって、スロットル弁開度、す
なわち吸気管7を介して燃焼室4cに供給される吸入空
気量を調節する。
【0018】また、エンジン4には、クランク角センサ
10(回転数検出手段)が設けられている。クランク角
センサ10は、クランクシャフト4eに取り付けられた
マグネットロータ10aとMREピックアップで構成さ
れており、クランクシャフト4eの回転に伴い、所定の
クランク角(例えば1度)ごとに、パルス信号であるC
RK信号をECU2に出力する。ECU2は、このCR
K信号に基づき、エンジン3のエンジン回転数NE(機
関回転数)を求める。また、クランク角センサ10は、
TDC信号を出力する。このTDC信号は、エンジン4
のピストン4bが各気筒において吸入行程開始時の上死
点付近にあることを表すパルス信号であり、4気筒タイ
プである本例では、クランク角180度ごとに1回、出
力される。
【0019】さらに、ECU2には、アクセルペダルセ
ンサ11、車速センサ12およびクラッチスイッチ13
が接続されている。アクセルペダルセンサ11(アクセ
ル開度検出手段)は、図示しないアクセルペダルの操作
量(以下「アクセル開度AP」という)を検出し、その
検出信号APをECU2に出力する。車速センサ12
は、車両の走行速度(車速VP)を検出するものであ
り、その車軸に取り付けられたマグネットロータとMR
Eピックアップで構成されている(いずれも図示せ
ず)。また、クラッチスイッチ13(クラッチ接続検出
手段)は、図示しないクラッチの接続状態を検出するも
のであり、検出信号SW_CLUCHとして、クラッチ
ペダル(図示せず)が所定量以上、踏み込まれている
(クラッチが接続されていない)ときに「0」信号を、
踏み込まれていない(クラッチが接続されている)とき
に「1」信号を、ECU2に出力する。
【0020】ECU2は、CPU、RAM、ROMおよ
び入出力インターフェースなどから成るマイクロコンピ
ュータ(いずれも図示せず)で構成されている。前述し
たセンサ10〜13およびクラッチスイッチ14の検出
信号はそれぞれ、入力インターフェースでA/D変換や
整形がなされた後、CPUに入力される。CPUは、こ
れらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログ
ラムやテーブルなどに従って、エンジン4の運転状態を
判別するとともに、判別された運転状態に応じて、エン
ジン4の制御内容を決定し、その結果に基づく駆動信号
を、出力インターフェースを介して出力することによっ
て、エンジン4の運転を制御する。
【0021】より具体的には、CPUは、判別したエン
ジン4の運転状態に応じて、目標トルクPMCMDRE
Gを設定し、設定した目標トルクPMCMDREGに基
づく駆動信号をステッピングモータ9に出力することに
よって、スロットル弁開度を制御する。また、CPU
は、エンジン4の運転状態に応じ、成層燃焼モードおよ
び均一燃焼モードのいずれで運転するかを決定するとと
もに、その結果に従って、インジェクタ5の燃料噴射時
間および燃料噴射タイミングならびに点火プラグ6の点
火時期を演算し、それらの演算結果に基づく駆動信号
を、インジェクタ5および点火コイル6aにそれぞれ出
力することにより、これらを制御する。
【0022】図2は、目標トルクPMCMDREGを設
定するための制御プログラムのメインルーチンを示すフ
ローチャートである。本プログラムは、ECU2のCP
Uにより、所定の時間間隔ごとに実行される。
【0023】本プログラムではまず、ステップ1(「S
1」と図示する。以下同じ)において、エンジン4がア
イドル発進モードにあるか否かを判別する。ここで、ア
イドル発進モードとは、アイドル運転状態からのクラッ
チの接続操作のみによる発進状態をいう。この判別は、
次の条件、すなわちアイドルフラグF_IDL=1であ
ること、車速VPが所定車速X_VPIS(例えば5k
m/h)以下であること、クラッチスイッチ13の検出
信号SW_CLUCH=0すなわちクラッチが接続され
ていないこと、およびエンジン回転数NEが通常のアイ
ドル回転数よりも低い所定回転数NEIDST(例えば
500rpm)以下であることという条件が、すべて成
立しているか否かによって行われる。
【0024】上記のアイドルフラグF_IDLは、図3
に示すアイドル判別サブルーチンにより設定されるもの
であり、アクセル開度APがアイドル開度APIDL以
下でかつエンジン回転数NEがアイドル回転数NEID
L(例えば600rpm)以下であるか否かを判別し
(ステップ30)、両条件が成立しているときには、エ
ンジン4がアイドル運転状態にあるとして「1」にセッ
トされる一方(ステップ31)、それ以外では、アイド
ル運転状態にないとして、「0」にセットされる(ステ
ップ32)。
【0025】図2のステップ1の答がYES、すなわち
エンジン4がアイドル発進モードにあるときには、ステ
ップ2に進み、アイドル発進モード処理を実行する。詳
細は省略するが、このアイドル発進モード処理では、要
求トルクとして、アイドル発進時要求トルクPMECE
IDLをエンジン回転数NEに応じて設定するととも
に、エンジン4の運転モードを理論空燃比による均一燃
焼モードにセットする。次いで、ステップ2で設定した
アイドル発進時要求トルクPMECEIDLを、目標ト
ルクPMCMDREGとして設定し(ステップ3)、本
プログラムを終了する。この処理により、アイドル発進
モード時のエンジンストールが抑制されるとともに、ア
イドル発進モード終了以降の発進タフネスが確保され
る。
【0026】一方、前記ステップ1の答がNO、すなわ
ちエンジン4がアイドル発進モードにないときには、ス
テップ4以降に進み、アイドル発進モード処理以外の処
理を実行する。
【0027】まず、ステップ4では、エンジン回転数N
Eおよびアクセル開度APに応じ、ROMに記憶された
要求トルクマップ(図示せず)を検索することによっ
て、要求トルクPMEMAPを求める。次いで、ステッ
プ5に進み、要求トルクPMEMAPの平滑化処理を行
う。詳細は省略するが、この平滑化処理では、要求トル
クの今回値PMEMAPnを含み、今回以前に検索さ
れ、RAMに記憶されている所定数の要求トルクPME
MAPを加算平均することによって、平滑化後要求トル
クPMCDTMPXを算出する。平滑化後要求トルクP
MCDTMPXを、このように過去の所定数の要求トル
クPMEMAPの平均値として求めるとともに、後述す
るように、目標トルクPMCMDREGを設定する際の
基本値とすることによって、要求トルクの変化に対する
運転性が適切に確保される。
【0028】次いで、ステップ6に進み、加速モード処
理を実行する。詳細は省略するが、この加速モード処理
では、上記ステップ4で求めた要求トルクの今回値PM
EMAPnと、ステップ5で算出した平滑化後要求トル
クPMCDTMPXとの差分値に基づいて、エンジン4
が加速モードにあるか否かを判別し、加速モードである
ときには、この差分値に応じて加速アシスト量PMCD
SPUPの基本値を求める。さらに、この基本値を、ト
ランスミッションのギア段や加速モードへの移行後の経
過時間などに応じて補正することによって、加速アシス
ト量PMCDSPUPを求める。この加速アシスト量P
MCDSPUPが、後述するように、目標トルクPMC
DREGを設定する際に、平滑化後要求トルクPMCD
TMPXに加算されることによって、加速時の応答性が
向上する。
【0029】次いで、ステップ7に進み、本発明に係る
発進モード処理を実行する。ここで、発進モードとは、
アイドル運転を離脱した後、クラッチがすでに接続され
ている状態での車両の発進状態をいう。図4および図5
は、この発進モード処理のサブルーチンを示している。
まず、発進モードフラグの今回値F_PMSTRTnを
前回値F_PMSTRTn−1とする(ステップ4
1)。この発進モードフラグF_PMSTRTは、後述
するように、発進モードにあると判別されたときに、
「1」にセットされるものである。
【0030】次に、アイドルフラグの前回値F_IDL
n−1=1でかつ今回値F_IDLn=0であるか否を
判別する(ステップ42)。この答がYESのときに
は、今回のループがアイドル運転状態を離脱した後の最
初のループであるとして、ダウンタイマであるタイマT
MPMSTRTに所定時間(例えば100ms)をセッ
トした後、これをスタートさせる(ステップ43)一
方、答がNOのときには、今回のループがアイドル運転
状態を離脱した後の2回目以降のループであるとして、
ステップ43をスキップし、ステップ44に進む。すな
わち、タイマTMPMSTRTは、アイドル運転状態の
離脱後に、所定時間が経過した否かを表す。
【0031】ステップ44では、発進モードにあるか否
かを、クラッチスイッチの検出信号SW_CLUCH=
1、車速VP≦所定車速VPSTRT(例えば km
/h)、およびタイマTMPMSTRT≠0が、すべて
成立しているかによって判別する。この答がYES、す
なわちクラッチが接続されており、車速VPが所定車速
VPMSTRT以下で、かつアイドル運転状態の離脱
後、所定時間が経過していないときには、発進モードに
あるとして、発進モードフラグの今回値F_PMSTR
Tnを「1」にセットする(ステップ45)。
【0032】次いで、エンジン回転数NEおよびアクセ
ル開度APに応じ、ROMに記憶されたマップを検索す
ることによって、発進アシスト量PMCDSTRTの基
本値PMCDSTRTMAPを求める(ステップ4
6)。図示しないが、このマップでは、基本値PMCD
STRTMAPは、エンジン回転数NEが大きいほどよ
り小さくなるように、また、アクセル開度APが大きい
ほどより大きくなるように、設定されている。次に、こ
の基本値PMCDSTRTMAPを発進アシスト量PM
CDSTRTとして設定した(ステップ47)後、この
発進アシスト量PMCDSTRTに対してリミット処理
を行い(ステップ48)、その値が所定の上限値以下に
なるように規制して、本プログラムを終了する。
【0033】一方、前記ステップ44の答がNO、すな
わち、クラッチが接続されておらず、車速VPが所定車
速VPSTRTを上回り、あるいはアイドル運転状態か
らの離脱後、所定時間がすでに経過しているときには、
発進モードにないとして、発進モードフラグの今回値F
_PMSTRTnを「0」にセットする(ステップ4
9)。次いで、発進モードフラグの前回値F_PMST
RTn−1が「1」であるか否を判別する(ステップ5
0)。この答がYESのときには、今回のループが発進
モードを離脱した最初のループであるとして、アップタ
イマであるタイマTMSTRTofをスタートさせる
(ステップ51)一方、答がNOのときには、今回のル
ープが発進モードを離脱した後の2回目以降のループで
あるとして、ステップ51をスキップし、ステップ52
に進む。
【0034】次いで、ステップ52では、タイマTMS
TRTofのタイマ値が所定時間TMSTRTA(例え
ば100ms)以下であるか否かを判別する。この答が
YES、すなわち発進モードを離脱した後、所定時間T
MSTRTAが経過していないときには、そのときのタ
イマ値TMSTRTofに応じ、ROMに記憶されたK
PMSTRTテーブルを検索することによって、発進ア
シスト量の時間補正係数KPMSTRTを求める(ステ
ップ53)。図6は、このKPMSTRTテーブルの一
例を示しており、時間補正係数KPMSTRTは、タイ
マ値TMSTRTofが増大するにつれて、すなわち発
進モードを離脱した後、時間が経過するにつれて、漸減
するように設定されている。
【0035】次に、発進モード時に前記ステップ47で
最後に求めた基本値の最終値PMCDSTRTXに、ス
テップ53で求めた時間補正係数KPMSTRTを乗算
することによって、発進アシスト量PMCDSTRTを
算出する(ステップ54)。次いで、前記ステップ48
に進み、発進加速アシスト量PMCDSTRTのリミッ
ト処理を行い、本プログラムを終了する。
【0036】一方、前記ステップ52の答がNO、すな
わちタイマ値TMSTRTofが所定時間TMSTRT
Aを上回り、発進モードからの離脱後、所定時間が経過
した後は、発進アシスト量PMCDSTRTを値「0」
に設定し(ステップ55)、本プログラムを終了する。
【0037】図2に戻り、上述した発進モード処理に続
くステップ8では、ステップ5の平滑化処理で求めた平
滑化後要求トルクPMCDTMPXに、ステップ6の加
速モード処理で求めた加速アシスト量PMCDSPU
P、およびステップ7の発進モード処理で求めた発進ア
シスト量PMCDSTRTを加算することによって、目
標トルクPMCMDREGを算出し、本プログラムを終
了する。
【0038】以上のように、本実施形態によれば、発進
モードでは、平滑化後要求トルクPMCDTMPXに、
発進アシスト量PMCDSTRTを加算することによっ
て、発進時の目標トルクPMCMDREGを設定する。
このように、目標トルクPMCMDREGの基本値とし
て、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APから直
接、算出した要求トルクPMEMAPではなく、これら
を平滑化処理した平滑化後要求トルクPMCDTMPX
を採用しているので、アクセルが急激に操作された場合
でも、平滑化後要求トルクPMCDTMPXの値が安定
していることで、車両の挙動を、好ましくない振動など
を生じることなく、安定化させることができる。
【0039】また、アクセル開度APに応じて算出した
発進アシスト量PMCDSTRTを加算するので、ドラ
イバーの意志を良好に反映した十分な要求トルクをリア
ルタイムに付加することができる。その結果、エンジン
ストールを防止でき、発進のもたつきも解消できるとと
もに、エンジン回転数NEの唐突な変化による違和感を
ドライバーに与えることなく、円滑な発進性を確保する
ことができる。さらに、上記の発進アシストは、クラッ
チが接続されていて、車速VPが所定車速VPMSTR
T以下である限り、タイマTMPMSTRTにより、所
定時間、継続して実行されるので、それによる上述した
効果を確実に得ることができる。
【0040】また、発進アシスト量PMCDSTRT
は、発進モードの終了時に、時間補正係数KPMSTR
Tにより、漸減するように補正されるので、その後の加
速状態に、違和感なく円滑に移行でき、それにより、良
好な運転性を確保することができる。
【0041】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態は、成層燃焼モードと均一燃焼モード
に切り替えて運転される直噴式エンジンに本発明を適用
した例であるが、本発明は、他のタイプのエンジンに
も、もちろん適用可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の内燃機関の制御
装置は、MT車の発進時における目標トルクを適切に設
定することにより、エンジンストールを確実に防止でき
るとともに、発進時のもたつきがなく、ドライバーの意
志を良好に反映した円滑な発進性を確保することができ
るなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による内燃機関の制御装置
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の制御装置により実行される、目標トルク
PMCMDREGを設定するための制御プログラムのメ
インルーチンを示すフローチャートである。
【図3】アイドル判別サブルーチンを示すフローチャー
トである。
【図4】図2の発進モード処理のサブルーチンの一部を
示すフローチャートである。
【図5】図4のサブルーチンの残りの部分を示すフロー
チャートである。
【図6】時間補正係数KPMSTRTテーブルの一例を
示す図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 ECU(アイドル運転検出手段、要求トルク算出手
段、要求トルク平滑化手段、発進判別手段、発進アシス
ト量算出手段、 目標トルク設定手
段) 4 エンジン(内燃機関) 10 クランク角センサ(回転数検出手段) 11 アクセルペダルセンサ(アクセル開度検出手段) 12 車速センサ(車速検出手段) 13 クラッチスイッチ(クラッチ接続検出手段) NE エンジン回転数(機関回転数) AP アクセルペダル開度 VP 車速 PMEMAP 要求トルク PMCDTMPX 平滑化後要求トルク DPMSPUP 要求トルク差分値(差分値) PMCDSTRT 発進アシスト量 PMCMDREG 目標トルク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永谷 修志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G301 HA01 HA04 HA16 JA03 JA31 KA07 KA12 KB01 LA03 LB04 MA01 MA19 NA01 NE08 NE13 NE15 NE23 PA14Z PE01Z PE03Z PE04Z PE06A PE06Z PF01Z PF03Z PF06Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチおよびアクセルを有する車両に
    搭載され、運転状態に応じて目標トルクを設定するとと
    もに、設定された目標トルクに基づいてトルク制御を行
    う内燃機関の制御装置であって、 アイドル運転状態にあるか否かを検出するアイドル運転
    検出手段と、 機関回転数を検出する回転数検出手段と、 アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前記クラッチが接続されているか否かを検出するクラッ
    チ接続検出手段と、 前記検出された機関回転数およびアクセル開度に応じ
    て、要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、 当該算出された要求トルクを平滑化処理することにより
    平滑化後要求トルクを算出する要求トルク平滑化手段
    と、 前記アイドル運転検出手段、前記クラッチ接続検出手段
    および前記車速検出手段の検出結果に応じ、アイドル運
    転状態から離脱した後、前記クラッチが接続されてお
    り、かつ車速が所定車速以下のときに、車両が発進状態
    にあると判別する発進判別手段と、 この発進判別手段により発進状態と判別されたときに、
    前記検出された機関回転数およびアクセル開度に応じ
    て、発進アシスト量を算出する発進アシスト量算出手段
    と、 前記平滑化後要求トルクに前記発進アシスト量を加算す
    ることにより、前記目標トルクを設定する目標トルク設
    定手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記発進アシスト量算出手段は、前記発
    進アシスト量を、発進状態の終了時に漸減するように算
    出することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の
    制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001073830A (ja) * 1999-09-06 2001-03-21 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2004270546A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Toyota Motor Corp 内燃機関出力制御装置
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