JP2001072522A - フザリウム属菌のデンプン製剤およびフザリウム属菌の保存方法 - Google Patents

フザリウム属菌のデンプン製剤およびフザリウム属菌の保存方法

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JP2001072522A JP25479199A JP25479199A JP2001072522A JP 2001072522 A JP2001072522 A JP 2001072522A JP 25479199 A JP25479199 A JP 25479199A JP 25479199 A JP25479199 A JP 25479199A JP 2001072522 A JP2001072522 A JP 2001072522A
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渡辺  哲
Takahiro Kawashima
隆弘 川島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フザリウム(Fusarium)属菌の胞子または芽
胞状菌体を安定して長期間保存することが可能であり、
しかも低コストでの製造が可能なフザリウム属菌のデン
プン製剤を提供する。 【解決手段】 フザリウム(Fusarium)属菌の胞子また
は芽胞状菌体と、デンプンとを含むフザリウム属菌のデ
ンプン製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、学術および産業上
有用なフザリウム(Fusarium)属菌のデンプン製剤およ
びフザリウム属菌の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フザリウム(Fusarium)属菌は多くの植
物に病気を引き起こす土壌病原菌として知られている
が、一方で病害を防除する微生物としても位置付けられ
ている。すなわち、非病原性のフザリウム属菌を前接種
すると、後から侵入してくる病原菌に対する抵抗性を作
物が獲得し、病害の防除を行うことができることが知ら
れている。この現象は誘導抵抗と呼ばれ、既存の合成殺
菌剤とは異なる機構で効果を発現し、環境保全型農業に
おける病害防除方法として多くの研究が行われている。
【0003】例えば、フザリウム・オキシスポラム・エ
フ・エスピー・ククメリナム(Fusarium oxysporum f.
sp. cucumerinum)の前接種によるトマト萎凋病(病原
菌:Fusarium oxysporum f. sp. lycopersici)の発病
抑制〔山口健一、飯田 格 他:日植病夏期関東部会講
演要旨、1983年〕が知られている。またフザリウム
・ロゼウム“アベナセアム”(Fusarium roseumAven
aceum")によって引き起こされるカーネーションの立枯
病に対して、非病原性のフザリウム・ロゼウム(Fusari
um roseum)で発病抑制を示す事例が知られている〔ベ
イカー、ハンキー、ドッテラー:ファイトバソロジー
(BAKER, HANCHEY, DOTTARAR: Phytopathology)197
8年〕。
【0004】さらに、フザリウム・オキシスポラム・エ
フ・エスピー・バタタス(Fusarium oxysporum f. sp. b
atatas)によって起こるサツマイモつる割れ病が、サツ
マイモ導管部から分離した非病原性フザリウム・オキシ
スポラム(Fusarium oxysporum)のさし芽切り口浸漬な
どの前接種によって抑制されることが報告されている
〔小川 奎、駒田 旦:日植病報、50,1984
年〕。上記の報告例からもわかるように、フザリウム
Fusarium)属菌は植物病理の分野において、植物病原
菌としてだけでなく、病害防除効果を有する微生物とし
て重要な位置を占めるようになっている。
【0005】ところで、このように有用なフザリウム属
菌を実際の農業場面へ適用させるには、培養液をそのま
ま使用することも可能であるが、経済性または流通性を
考慮した場合、活性な菌株を生きた状態で長期間安定に
維持できる技術が必要となる。
【0006】フザリウム(Fusarium)属菌の保存方法ま
たは製剤化方法に関しては、種々の検討がなされてお
り、例えばフザリウム生菌体をゼオライト系基材に吸着
させ、自然乾燥したフザリウム生菌製剤やD−ソルビト
ールを主体とし、これに少量のグルタミン酸塩を添加し
た分散媒にフザリウム生菌体を分散し、真空凍結乾燥さ
せたフザリウム生菌製剤(特開昭63−227507
号)、フザリウム属菌をバーク炭に固定したフザリウム
属菌固定資材(特開平3−112909号)、およびフ
ザリウム属微生物を白土または炭酸カルシウムに保持さ
せるフザリウム属微生物の保存方法(特開平8−294
385号)が知られている。
【0007】一方、デンプンを用いた微生物製剤の技術
として、微生物と予ゼラチン化デンプンとの水性分散物
を、予ゼラチン化デンプンをゲル化させてカプセル化す
る方法(特公平7−29892号)、デンプンと水との
混合物を加熱して高温でゲルまたはペースト状にし、冷
却したのち拮抗性微生物を添加して被覆微生物農薬を製
造する方法(特公平8−32615号)がある。また、
微生物と水溶性多糖類との混合物を主体とする微生物タ
ブレット(特開昭60−122098号)、微生物を高
分子物質により固定化した農林水産業用微生物製剤(特
開昭62−234005号)があり、水溶性多糖類また
は高分子物質としてデンプンが例示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ゼオライ
ト系基材を用いたフザリウム生菌製剤は、ゼオライト系
基材の保水性が低いため、乾燥工程が必要であり、工業
的レベルでは生産コストの上昇要因になる。また前記D
−ソルビトールを用いたフザリウム生菌製剤は、真空凍
結乾燥機が必要となり、工業的には大がかりな装置が必
要となる。また前記バーク炭に固定させたフザリウム属
菌固定資材は、フザリウム属菌の増殖用の資材であり、
保存性については不明である。さらに前記白土または炭
酸カルシウムにフザリウム属菌を保持させる方法は、白
土または炭酸カルシウムの保水性が低いため乾燥工程が
必要であり、このため時間がかかるとともにコスト高に
なるという問題点を有している。
【0009】一方、デンプンを微生物の保存に適用する
技術については、前記いずれの公報にもフザリウム(Fu
sarium)属菌が使用できることは記載されていない。ま
た前記予ゼラチン化デンプンを用いてカプセル化する方
法は、予ゼラチン化デンプンが通常のデンプンに比べて
高価であり、また予ゼラチン化デンプンを水に分散させ
てゲル化させるので、多量の水を添加する必要があり、
このため最終的には乾燥工程が必要となり、時間がかか
るとともにコスト高になるという問題点がある。また被
覆微生物農薬を製造する方法は、加熱にコストがかかる
ほか、デンプンをゲル化しているので多量の水を使用す
る必要があり、上記カプセル化の場合と同様の問題点が
ある。また前記微生物タブレットは、水溶性多糖類を熱
軟化させた状態で微生物と混合しているので、熱により
微生物が死滅しやすく、フザリウム属菌の保存には適用
しにくい。
【0010】本発明の課題は、フザリウム(Fusarium
属菌の胞子または芽胞状菌体を安定して長期間保存する
ことが可能であり、しかも低コストでの製造が可能なフ
ザリウム属菌のデンプン製剤を提供することである。本
発明の他の課題は、フザリウム(Fusarium)属菌の胞子
または芽胞状菌体を安定して長期間保存することが可能
であり、しかも低コストで保存することができるフザリ
ウム属菌の保存方法を提案することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フザリウム
Fusarium)属菌の芽胞懸濁液の保存安定性を検討した
結果、デンプンが有効であり、しかも乾燥工程を省略し
てデンプン製剤を調製することができることを見出し、
本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は次の
フザリウム属菌のデンプン製剤およびフザリウム属菌の
保存方法である。 (1) フザリウム(Fusarium)属菌の胞子または芽胞
状菌体と、デンプンとを含むフザリウム属菌のデンプン
製剤。 (2) フザリウム(Fusarium)属菌がフザリウム・オ
キシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム・モ
ニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フザリウム・
ロゼウム(Fusarium roseum)またはフザリウム・ソラ
ニ(Fusarium solani)である上記(1)記載のデンプ
ン製剤。 (3) デンプンが25℃の水に不溶または難溶で、水
分を少なくとも30重量%保持できるデンプンである上
記(1)または(2)記載のデンプン製剤。 (4) デンプンがゲル化またはゾル化されていないも
のである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のデ
ンプン製剤。 (5) フザリウム(Fusarium)属菌の胞子または芽胞
状菌体に、デンプンを添加するフザリウム属菌の保存方
法。
【0012】本発明の対象となる菌はフザリウム(Fusa
rium)属菌であり、フザリウム属に属する真菌であれば
種または株などは制限されない。また自然界から分離さ
れたものでも、遺伝子操作が施されたものでも使用する
ことができる。本発明の対象となるフザリウム(Fusari
um)属菌としては、誘導抵抗または交叉防御活性を有す
る非病原性フザリウム属菌が農業分野での適用性の点か
ら好ましい。
【0013】このようなフザリウム(Fusarium)属菌と
しては、例えばフザリウム・オキシスポラム(Fusarium
oxysporum)、フザリウム・モニリフォルメ(Fusarium
moniliforme)、フザリウム・ロゼウム(Fusarium ros
eum)、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、その
他のフザリウム属に属する菌があげられる。
【0014】本発明で用いるフザリウム属菌は生菌体で
あって、胞子またはそれに類する芽胞状菌体であるが、
菌糸体などが含まれていてもよい。本発明では胞子また
は芽胞状菌体としてフザリウム属菌を培養した培養物全
体をそのまま用いてもよく、また培養物から濾過または
遠心分離などの方法により分離した胞子または芽胞状菌
体を用いてもよい。
【0015】フザリウム属菌の培養に用いる培地として
は特に制限されず、フザリウム属菌を培養できるもので
あれば任意に選択できる。胞子または芽胞状菌体を形成
させることができる培地であれば液体培地または寒天培
地のいずれの培地でも使用でき、例えばポテト−デキス
トロース培地、酵母エキス−麦芽エキス培地、合成培地
等の液体培地;ポテト−デキストロース寒天培地、オー
トミール寒天培地、普通寒天培地、酵母エキス−麦芽エ
キス寒天培地等の寒天培地などが使用できる。これらの
培地は所定濃度のものが好ましく、滅菌後フザリウム属
菌を接種し、25〜40℃の温度で1〜30日間振とう
培養または静置培養することにより胞子濃度または芽胞
状菌体濃度の高い培養物を得ることができる。
【0016】本発明で用いるデンプンとしては、デンプ
ン、またはデンプンを物理的、化学的もしくは酵素的に
加工した化工デンプンが制限なく使用でき、デンプンの
原料等は制限されない。また試薬、工業用材料、食品用
材料等の種類も制限されない。例えば、馬鈴薯、とうも
ろこし、さつまいも、米、小麦、キャッサバ等を原料と
するデンプンまたは化工デンプンなどが使用できる。こ
れらの中では、馬鈴薯デンプンまたはその化工デンプン
が好ましい。デンプンと化工デンプンとは併用すること
もできる。デンプンおよび化工デンプンは市販品を使用
することができる。デンプンの市販品としては、和光純
薬工業(株)またはナカライテスク(株)より市販され
ている馬鈴薯デンプン、とうもろこしデンプン、さつま
いもデンプン、小麦デンプン等があげられる。化工デン
プンの市販品としては、松谷化学工業(株)より市販さ
れているラクトウェイ2(商標、精製された原料の馬鈴
薯デンプンを加水分解し、粉末化した化工デンプン。2
5℃の水に不溶、70℃以上の熱水に可溶であり、後述
の水分保持量が35重量%以上の食品用デンプン)、和
光純薬工業(株)またはナカライテスク(株)より市販
されている可溶性デンプン等があげられる。これらの中
ではラクトウェイ2が好ましい。
【0017】デンプンとしてはゲル化またはゾル化され
ていないものが好ましい。またデンプンとしては、デン
プンの緻密構造と軟質構造の両方を部分的に切断したデ
ンプンが好ましい。このようなデンプンは水分含量が4
〜5重量%と低くすることができ、粉末状になるという
特徴を有している。なお可溶性デンプンは軟質構造だけ
を切断したものであり、その水分含量は約12重量%で
ある。
【0018】またデンプンとしては、25℃の水に不溶
または難溶で、水分を少なくとも30重量%、好ましく
は少なくとも33重量%保持できるデンプンが望まし
い。なお上記水分の保持量(以下、水分保持量という場
合がある)は、次の方法により測定される値である。
【0019】1)デンプンをデシケーターおよびシリカ
ゲルを用い、常温減圧下で十分に乾燥させる。 2)上記1)のデンプンを、水分を吸着しない材質の容
器(例えば、ポリスチレン製のディスポーザブル試験
管)に任意量入れる。 3)上記2)の容器に、ピペットで水を少量滴下し、容
器を振とうして添加した水をデンプンに吸収させる。 4)上記3)の操作を繰り返し、デンプンから水が滲み
出した時点の水の添加量およびその時点のデンプンの重
量(水分添加後のデンプン重量という)から、下式
(1)により水分保持量を求める。
【数1】 水分保持量(重量%) =添加した水の重量(g)/水分添加後のデンプン重量(g)×100 …(1)
【0020】ゲル化またはゾル化されていないデンプン
であり、かつデンプンの緻密構造と軟質構造の両方を部
分的に切断したデンプンであり、かつ水分保持量が少な
くとも30重量%であるデンプンとしてはラクトウェイ
2があり、このようなラクトウェイ2を本発明では特に
好ましく使用できる。
【0021】本発明のデンプン製剤中のデンプンの含有
量は、デンプン、フザリウム属菌の胞子または芽胞状菌
体、および水分の合計に対して65〜99重量%、好ま
しくは65〜90重量%、さらに好ましくは65〜80
重量%であるのが望ましい。本発明のデンプン製剤中に
占める胞子または芽胞状菌体の重量は、デンプンおよび
水分に比べると少量であるので、上記デンプンの含有量
に対応する残部は実質的に水分である。本発明のデンプ
ン製剤中の胞子または芽胞状菌体数はデンプン、胞子ま
たは芽胞状菌体、および水分の合計1g中に10〜1×
1010個、好ましくは1×103〜1×109個、さらに
好ましくは1×105〜6×108個であるのが望まし
い。
【0022】本発明のデンプン製剤は、フザリウム属菌
の胞子または芽胞状菌体、およびデンプンの必須成分の
他に、増量剤、結合剤、界面活性剤等の他の成分を含ん
でいてもよく、この場合保存性に優れた微生物農薬製剤
として利用することもできる。他の成分はフザリウム属
菌に対して無害であるか、またはほとんど影響を及ぼさ
ないものが好ましい。
【0023】前記増量剤としては水溶性増量剤または非
水溶性増量剤を用いることができ、これらを組み合せて
用いることもできる。水溶性増量剤としては、例えば硫
酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸マグネシウム、クエン酸ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム等の有機または無機酸塩
類;クエン酸、コハク酸等の有機酸類;ショ糖、ラクト
ース等の糖類;尿素等をあげることができる。また、非
水溶性増量剤としては一般的に鉱物質微粉末が用いら
れ、例えばクレー類、炭酸カルシウム、タルク、珪藻
土、ベントナイト、ホワイトカーボン等をあげることが
できる。増量剤は単独でまたは2種類以上を混合して用
いることができる。増量剤の配合割合は、デンプン、フ
ザリウム属菌の胞子または芽胞状菌体、および水分の合
計100重量部に対して、通常5〜80重量部、好まし
くは10〜60重量部とするのが望ましい。
【0024】本発明のデンプン製剤を、粒剤または粒状
水和剤などの形態で微生物農薬製剤として利用する場合
には、結合剤を配合することが好ましい。結合剤として
は農薬粒状組成物に一般的に用いられているものが使用
でき、水溶性のものが好ましい。例えば、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム塩、ショ糖、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコールなどをあげることができ
る。結合剤は単独でまたは2種類以上を混合して用いる
ことができる。結合剤の配合割合は、デンプン、フザリ
ウム属菌の胞子または芽胞状菌体、および水分の合計1
00重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ま
しくは0.1〜5重量部とするのが望ましい。
【0025】本発明のデンプン製剤を、水和剤または粒
状水和剤の形態で微生物農薬製剤として利用する場合に
は、水への分散を良好にするために、界面活性剤を配合
することができる。界面活性剤としては、例えばポリエ
チレングリコール高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテル、ポリオキシエチレンアリルフェニルエ
ーテル、ソルビタンモノアルキレート等のノニオン性界
面活性剤;アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキル
スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスル
ホン酸塩およびその縮合物、アルキル硫酸エステル塩、
アルキル燐酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステ
ル塩、アルキルアリール燐酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリ
オキシエチレンアリルフェニルエーテル燐酸塩、ポリカ
ルボン酸型高分子活性剤等のアニオン性界面活性剤など
をあげることができる。界面活性剤は単独でまたは2種
類以上を混合して用いることができる。界面活性剤の配
合割合は、デンプン、フザリウム属菌の胞子または芽胞
状菌体、および水分の合計100重量部に対して、通常
0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量部、
さらに好ましくは2〜10重量部とするのが望ましい。
【0026】本発明のデンプン製剤は、フザリウム属菌
の胞子または芽胞状菌体とデンプンと必要により配合す
る他の成分とを常温で混合することにより製造すること
ができる。この場合、胞子または芽胞状菌体としては、
振とう培養による培養物をそのまま使用することもでき
るし、液体培地または寒天培地を用いて培養した培養物
から遠心分離などにより分離した胞子、芽胞状菌体また
はこれらを含む生菌体を使用することもできる。後者の
場合、分離した胞子、芽胞状菌体またはこれらを含む生
菌体は通常蒸留水などに懸濁した懸濁液として使用され
る。なお培養物の分離は、目的とする胞子または芽胞状
菌体のみを完全に他のものから分離する必要はなく、胞
子または芽胞状菌体とともに夾雑物が含まれていてもよ
い。
【0027】具体的な製造方法としては、培養物とデン
プンと必要により配合する他の成分とを常温で混合する
方法、胞子または芽胞状菌体の懸濁液とデンプンと必要
により配合する他の成分とを常温で混合する方法などが
あげられる。この場合、混合時の水分含量が前記デンプ
ン製剤中の水分含量を越えないようにするのが好まし
く、これにより乾燥工程を省略することができる。デン
プンは保水能の高い物質であるので、デンプンが懸濁す
るような多量の水を使用しない限り、取扱の際にデンプ
ン製剤中から水分が滲み出すなどの取扱性の低下はない
ので乾燥工程は省略することができるが、必要に応じて
水を添加したり、乾燥することにより水分含量を調整す
ることもできる。また必要に応じて、造粒などの工程を
設けることができる。
【0028】上記のようにして製造された本発明のデン
プン製剤はそのまま常温で保存することができる。保存
期間中には自然乾燥され、胞子または芽胞状菌体がデン
プンに吸着された状態で固定され、この状態で長期間保
存される。
【0029】本発明のデンプン製剤は固体状態であっ
て、常温で製造することができ、また常温で長期間保存
し、流通させることが可能であり、保存流通後において
も初期の効能を維持する。また本発明で使用しているデ
ンプンは保水能が高いので、ゼオライト、白土、炭酸カ
ルシウム、クレーまたは珪藻土などの保水能が低い添加
剤を用いた従来の製剤においては必要であった乾燥工程
を省略することができる。このため短時間に低コストで
製造することが可能であり、また胞子または芽胞状菌体
に対する乾燥工程による悪影響を防止して、安定性に優
れたデンプン製剤を得ことができる。さらに本発明のデ
ンプン製剤を原料とする微生物農薬は化学農薬と同等の
使用性を有しており、広く一般農家においても取り扱い
が簡便にできるものである。
【0030】本発明のフザリウム属菌の保存方法は、フ
ザリウム(Fusarium)属菌の胞子または芽胞状菌体に、
前記デンプンを添加してフザリウム属菌を保存する方法
である。デンプンの添加量は、前記本発明のデンプン製
剤の場合と同じである。フザリウム属菌の胞子または芽
胞状菌体にデンプンを添加することにより、フザリウム
属菌を長期間安定して、しかも低コストで保存すること
ができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について説明
するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限される
ものではない。
【0032】実施例では、財団法人発酵研究所保存菌株
で標準菌株であるフザリウム・オキシスポラム(Fusari
um oxysporum)IFO−32000、フザリウム・ソラ
ニ(Fusarium solani)IFO−31093、東京大学
IAMカルチャーコレクション保存菌株で標準菌株であ
るフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum
IAM−5009、フザリウム・ロゼウム(Fusarium r
oseum)IAM−5010、農林水産省農業生物資源研
究所保存菌株で標準菌株であるフザリウム・モニリフォ
ルメ(Fusarium moniliforme)MAFF−305133
を試験菌として用いた。
【0033】実施例1 ポテト−デキストロース培地(ディフコ社製)を所定濃
度の水に溶解後、500ml容の三角フラスコに100
mlを分注し、滅菌を行った。このポテト−デキストロ
ース培地に前記フザリウム・オキシスポラムIFO−3
2000を植菌し、27℃で3日間振とう培養を行っ
た。培養終了後、遠心分離により芽胞状菌体を集め、蒸
留水で洗浄し、洗浄芽胞状菌体に培養液の容量に対して
1/10量の蒸留水を加えて懸濁液とした。
【0034】この芽胞状菌体懸濁液1重量部に対して、
水分含量5重量%以下のラクトウェイ2(松谷化学工業
(株)製、商標、前記式(1)から求められる水分保持
量=35重量%以上)を9重量部加え、常温で混合して
製剤1(水分含量10〜15重量%)を調製した。また
同様にして、懸濁液2重量部に対して前記ラクトウェイ
2を8重量部加えて混合したもの(製剤2、水分含量2
0〜25重量%)、懸濁液3重量部に対して前記ラクト
ウェイ2を7重量部加えて混合したもの(製剤3、水分
含量30〜35重量%)を調製した。これらの製剤1〜
3は乾燥しなくても水分が滲み出すことはなく、取扱性
は良好であった。
【0035】実施例2 実施例1と同様に、前記フザリウム・ソラニIFO−3
1093の芽胞状菌体懸濁液とラクトウェイ2とを常温
で混合し、10〜15重量%水分含量の製剤4、20〜
25重量%水分含量の製剤5、30〜35重量%水分含
量の製剤6を調製した。
【0036】実施例3 実施例1と同様に、前記フザリウム・オキシスポラムI
AM−5009の芽胞状菌体懸濁液とラクトウェイ2と
を常温で混合し、10〜15重量%水分含量の製剤7、
20〜25重量%水分含量の製剤8、30〜35重量%
水分含量の製剤9を調製した。
【0037】実施例4 実施例1と同様に、前記フザリウム・ロゼウムIAM−
5010の芽胞状菌体懸濁液とラクトウェイ2とを常温
で混合し、10〜15重量%水分含量の製剤10、20
〜25重量%水分含量の製剤11、30〜35重量%水
分含量の製剤12を調製した。
【0038】実施例5 実施例1と同様に、前記フザリウム・モニリフォルメM
AFF−305133の芽胞状菌体懸濁液とラクトウェ
イ2とを常温で混合し、10〜15重量%水分含量の製
剤13、20〜25重量%水分含量の製剤14、30〜
35重量%水分含量の製剤15を調製した。
【0039】試験例1 実施例1で調製した製剤1〜3の4℃における安定性を
試験した。調製直後から5か月後まで生存している菌数
を希釈平板法にて調査した。結果を図1に示す。
【0040】図1の結果からわかるように、実施例1で
調製した製剤1〜3はいずれにおいても芽胞状菌体は安
定に保存されていた。
【0041】試験例2 実施例2で調製した製剤4〜6の4℃における安定性を
試験した。調製直後から5か月後まで生存している菌数
を希釈平板法にて調査した。結果を図2に示す。
【0042】図2の結果からわかるように、実施例2で
調製した製剤4〜6はいずれにおいても芽胞状菌体は安
定に保存されていた。
【0043】試験例3 実施例3で調製した製剤7〜9の4℃における安定性を
試験した。調製直後から5か月後まで生存している菌数
を希釈平板法にて調査した。結果を図3に示す。
【0044】図3の結果からわかるように、実施例3で
調製した製剤7〜9はいずれにおいても芽胞状菌体は安
定に保存されていた。
【0045】試験例4 実施例4で調製した製剤10〜12の4℃における安定
性を試験した。調製直後から5か月後まで生存している
菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図4に示す。
【0046】図4の結果からわかるように、実施例4で
調製した製剤10〜12はいずれにおいても芽胞状菌体
は安定に保存されていた。
【0047】試験例5 実施例5で調製した製剤13〜15の4℃における安定
性を試験した。調製直後から5か月後まで生存している
菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図5に示す。
【0048】図5の結果からわかるように、実施例5で
調製した製剤13〜15はいずれにおいても芽胞状菌体
は安定に保存されていた。
【0049】試験例6 実施例1で調製した製剤3を4℃または27℃で保存
し、安定性を試験した。調製直後から5か月後まで生存
している菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図6に
示す。
【0050】図6の結果からわかるように、実施例1で
調製した製剤3はいずれの温度においても芽胞状菌体は
安定に保存されていた。
【0051】試験例7 実施例2で調製した製剤6を4℃または27℃で保存
し、安定性を試験した。調製直後から5か月後まで生存
している菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図7に
示す。
【0052】図7の結果からわかるように、実施例2で
調製した製剤6はいずれの温度においても芽胞状菌体は
安定に保存されていた。
【0053】試験例8 実施例3で調製した製剤9を4℃または27℃で保存
し、安定性を試験した。調製直後から5か月後まで生存
している菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図8に
示す。
【0054】図8の結果からわかるように、実施例3で
調製した製剤9はいずれの温度においても芽胞状菌体は
安定に保存されていた。
【0055】試験例9 実施例4で調製した製剤12を4℃または27℃で保存
し、安定性を試験した。調製直後から5か月後まで生存
している菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図9に
示す。
【0056】図9の結果からわかるように、実施例4で
調製した製剤12はいずれの温度においても芽胞状菌体
は安定に保存されていた。
【0057】試験例10 実施例5で調製した製剤15を4℃または27℃で保存
し、安定性を試験した。調製直後から5か月後まで生存
している菌数を希釈平板法にて調査した。結果を図10
に示す。
【0058】図10の結果からわかるように、実施例5
で調製した製剤15はいずれの温度においても芽胞状菌
体は安定に保存されていた。
【0059】比較例 試験に用いた菌株の芽胞状菌体の水懸濁液をそれぞれの
安定性試験における比較例とした。結果は各試験例の図
に示した。
【0060】
【発明の効果】本発明のデンプン製剤は、フザリウム
Fusarium)属菌の胞子または芽胞状菌体に、デンプン
を配合しているので、フザリウム(Fusarium)属菌の胞
子または芽胞状菌体を安定して長期間保存することが可
能である。また本発明のデンプン製剤は乾燥工程を必要
としないので、工業生産を行う上で設備投資およびラン
ニングコストの軽減が可能であり、このため低コストで
の製造が可能である。さらに本発明を利用して使用性お
よび流通性に優れた微生物農薬の製剤化が可能である。
よって、本発明のデンプン製剤は農業および園芸分野に
おいて、極めて有効に用いることができる。本発明のフ
ザリウム属菌の保存方法によれば、フザリウム(Fusari
um)属菌の胞子または芽胞状菌体に、デンプンを添加し
て保存するので、フザリウム属菌を長期間安定して、し
かも低コストで保存することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1の結果を示すグラフである。
【図2】試験例2の結果を示すグラフである。
【図3】試験例3の結果を示すグラフである。
【図4】試験例4の結果を示すグラフである。
【図5】試験例5の結果を示すグラフである。
【図6】試験例6の結果を示すグラフである。
【図7】試験例7の結果を示すグラフである。
【図8】試験例8の結果を示すグラフである。
【図9】試験例9の結果を示すグラフである。
【図10】試験例10の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:77)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フザリウム(Fusarium)属菌の胞子また
    は芽胞状菌体と、デンプンとを含むフザリウム属菌のデ
    ンプン製剤。
  2. 【請求項2】 フザリウム(Fusarium)属菌がフザリウ
    ム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウ
    ム・モニリフォルメ(Fusarium moniliforme)、フザリ
    ウム・ロゼウム(Fusarium roseum)またはフザリウム
    ・ソラニ(Fusarium solani)である請求項1記載のデ
    ンプン製剤。
  3. 【請求項3】 デンプンが25℃の水に不溶または難溶
    で、水分を少なくとも30重量%保持できるデンプンで
    ある請求項1または2記載のデンプン製剤。
  4. 【請求項4】 デンプンがゲル化またはゾル化されてい
    ないものである請求項1ないし3のいずれかに記載のデ
    ンプン製剤。
  5. 【請求項5】 フザリウム(Fusarium)属菌の胞子また
    は芽胞状菌体に、デンプンを添加するフザリウム属菌の
    保存方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010540622A (ja) * 2007-10-05 2010-12-24 スゥ キム,ダル 表面の微生物棲息密度向上させる組成物及びその用途
JP2012518027A (ja) * 2009-02-19 2012-08-09 ユーリア カサーレ ソシエテ アノニム 糸状菌を含有する顆粒およびその調製方法
CN114350521A (zh) * 2021-12-13 2022-04-15 黑龙江八一农垦大学 一种新型制备尖孢镰刀菌孢子悬浮液的方法

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