JP2001071985A - 自転車用自動変速装置 - Google Patents

自転車用自動変速装置

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JP2001071985A
JP2001071985A JP25087799A JP25087799A JP2001071985A JP 2001071985 A JP2001071985 A JP 2001071985A JP 25087799 A JP25087799 A JP 25087799A JP 25087799 A JP25087799 A JP 25087799A JP 2001071985 A JP2001071985 A JP 2001071985A
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JP
Japan
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transmission
motor
actuator
shift
bicycle
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JP25087799A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kawanabe
哲也 川鍋
Hideyuki Fujinami
秀之 藤波
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接点スイッチを省略することができ、断線等の
故障を解消できるとともに、部品点数の削減と保護制御
プログラムの単純化をも図ることができるようにした自
転車用自動変速装置を提供する。 【解決手段】車輪のハブ体2に内装した変速機50の軸
心部から延出した変速用ロッド3を押圧する位置に設け
られ、変速用ロッド3側へ押圧力を与えるモータ6と、
モータ6と変速用ロッド3との間に介挿された蓄圧部8
0と、を有するアクチュエータ4と、モータ6の消費電
流を監視する電流検出部70を有するとともにアクチュ
エータ4を制御する制御基板5と、制御基板5からの信
号で作動する警報装置11と、を備え、アクチュエータ
4は、制御基板5からの指令によりモータ6が作動した
際、内装式変速機が変速可能な状態になるまで変速用ロ
ッド3への押圧力を蓄圧部80に蓄圧し、制御基板5
は、変速動作が実行できない場合に増加する電流を電流
検出部70で検出して警報装置11を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車用の自動変
速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自動車の電子制御式自動
変速機は従来から実用化されているが、近年、自転車に
おいても電子制御方式の自動変速装置が提案されてい
る。
【0003】この種の装置はLSIなどからなる回路基
板、この回路基板により制御されるギアードモータ、車
輪の回転速度を検出するセンサ、及びこれらのデバイス
に電源を供給する電池を備えている。
【0004】その概要は、自転車後輪のスポークに設け
たマグネットを、チェーンステー等に固定した回転セン
サ(磁気センサ)によりセンシングし、この信号を回路
基板にて解析して車速を求める構成となっている。そし
て、回路基板には予め変速機の変速パターン(例えば、
設定する速度範囲に対応する変速ポジション)を記憶さ
せてあり、変速が必要と判断した場合にはギアードモー
タに電力を与える。そして、ギアードモータは減速機を
介して自転車の変速機に接続されたワイヤを押し引き
し、これによって、適切なギア比に自動的にギアチェン
ジされる。
【0005】このように、自転車用自動変速装置は車速
や負荷(ペダル負荷等)をセンシングすることによっ
て、運転者の意志に関係なく自動的に変速が行われる。
ところで、自転車の変速機は内装式、外装式に拘わら
ず、一般的に、噛み合い式のギアを切り替えて変速する
構造を採っている。このため、変速時には駆動力すなわ
ちペダルの踏力を抜かなければスムースな変速ができな
いという性質がある。
【0006】これを、前記した自動変速と併せて考える
と、運転者はペダルを踏んでいる最中に不意の自動変速
を体験することとなる。これでは、変速が円滑にできな
いばかりか、変速装置や変速用のモータに無理な負担を
かけて故障の原因になる虞れがある。
【0007】そこで、本出願人は自動変速が行われる際
に運転者に不快感を感じさせず、また変速装置等に無理
な負担がかからず円滑な変速ができるようにした自転車
用自動変速装置を発明し、先に出願した。
【0008】その概要は、図17〜図22に示すよう
に、自転車の後輪のハブ体には内装式変速機が設けられ
ており、この内装式変速機の軸心部から変速用のロッド
ピンが延出されている。そして、このロッドピンの先端
側を内部に収容する位置に筐体が取り付けられている。
この筐体内には制御基板、電池、受信機、警報を発する
警報装置、及び後輪の回転速度を検出するための回転セ
ンサが設けられている。
【0009】前記ロッドピンの軸の延長上にはギアード
モータ6を有するアクチュエータ4が配置されている。
このギアードモータ6は、高減速比のギア6cの終段ギ
ア6bにネジ棒6aを貫通させてあり、ネジ棒6aには
スライダ7が外嵌している。前記スライダ7は筒状体に
形成され、その側面からガイドピン7aが突設されてい
る。このガイドピン7aはアクチュエータ4の側壁に形
成されたガイド溝内にスライド自在に貫通させてあり、
ネジ棒6aの回転によって移動できるようになってい
る。
【0010】また、前記スライダ7の内部にはスプリン
グ8を介して押圧部9がスライド可能に内嵌されてい
る。この押圧部9にはピン9aが設けられている一方、
スライダ7にはスライド溝7bが形成されており、両者
はスライド可能に係合している。押圧部9の先端には位
置検出センサ10としての電極が設けられており、図2
1に示すように、押圧部9がスプリング8の弾発力に抗
してスライダ7内に引き込んだ状態では、電極(10)
とスライダ7が接触して通電し、警報装置を作動させて
位置検出ができるようになっている。
【0011】また、スライダ7には接点バー7cが設け
られており、この接点バー7cはスライダ位置検出基板
32に接触するようになっている。スライダ位置検出基
板32には、内装式変速機の段数分だけの接点が形成さ
れており、接点バー7cと各接点32が接触することに
より、何速であるかを検出できるようになっている。そ
して、この検出信号は制御基板に格納されたソフトウエ
アによって、自動変速のための演算の基礎データとな
る。
【0012】なお、自転車のハンドルには送信機(コン
トローラ)が設けられている。この送信機は前記受信機
に変速指令信号を送出するためのものである。前記した
構成において、その動作を説明する。
【0013】ここで、内装式変速機が3速から2速へ変
速される場合を想定すると、まず、制御基板からの指令
によりギアードモータ6が回転する。このため、ネジ棒
6aが回転しウオームギアのようにスライダ7を終段ギ
ヤ6bに対して矢示G方向に押し出す。
【0014】すると、スプリング8は押圧部9を押し出
してロッドピン3を押し変速を完了させようとするが、
現状が内装式変速機にトルクがかかっていて(ペダルを
所定以上の踏力にて踏んでいて)変速できない状態であ
れば、スプリング8が圧縮されて押圧部9は現状のまま
の位置に止まる。
【0015】この状態では押圧部9はスライダ7の内部
に沈入しており、位置検出センサ10がスライダ7と接
触する。そして、ペダル踏力が少なくなるペダルの上下
死点位置などにかかると内装式変速機50に所定以上の
トルクが伝達しなくなり変速可能な状態となる。する
と、押圧部9とロッドピン3は、弾性変形していたスプ
リング8の復元力で押され、2速への変速が完了する。
【0016】以上述べたように、自動変速は変速が可能
な状態になるまで猶予されるため、運転者が不快感を感
じたり、変速装置等に不必要な負担がかかる虞れはな
い。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した発
明では、ギアードモータ6に過剰な負荷がかかったこと
を位置検出センサ(電極)10により検出する構成を採
っているため、スライダ7と位置検出センサ(電極)1
0は夫々に絶縁体と金属部品とを複合したスイッチ構造
とせざるを得ない。したがって、製造工程が複雑になり
コスト高の要因となる。
【0018】さらに、可動部分に配線を行う必要が生じ
るため断線などの可能性も否定できない。また、モータ
6の負荷限界点付近でスイッチがオンとなり、保護動作
が行われるようになっているため保護動作が遅れがちに
なるという可能性もあった。
【0019】本発明は前記事項に鑑みなされたものであ
り、変速機部分の接点スイッチを省略することができ、
断線等の故障を解消できるとともに、部品点数の削減と
保護制御プログラムの単純化をも図ることができるよう
に自転車用自動変速装置を提供することを技術的課題と
する。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は自転車用自動変
速装置であり、前述した技術的課題を解決するために以
下のように構成されている。
【0021】すなわち、第1の発明は、車輪のハブ体2
に内装した変速機50の軸心部から延出した変速用ロッ
ド3を押圧する位置に設けられ、変速用ロッド3側へ押
圧力を与えるモータ6と、このモータ6と変速用ロッド
3との間に介挿された蓄圧部80と、を有するアクチュ
エータ4と、前記モータ6の消費電流を監視する電流検
出部70を有するとともに前記アクチュエータ4を制御
する制御部5と、前記制御部5からの信号で作動する警
報装置11と、を備え、前記アクチュエータは、前記制
御部5からの指令によりモータ6が作動した際、内装式
変速機が変速可能な状態になるまで前記変速用ロッド3
への押圧力を前記蓄圧部80に蓄圧し、前記制御部5
は、変速動作が実行できない場合に増加する電流を電流
検出部70で検出して警報装置11を作動させることを
特徴とする。
【0022】第2の発明は、車輪のハブ体2に内装した
変速機50の軸心部から延出した変速用ロッド3を押圧
する位置に設けられ、変速用ロッド3側へ押圧力を与え
るモータ6と、このモータ6と変速用ロッド3との間に
介挿された蓄圧部80と、を有するアクチュエータ4
と、前記モータ6の消費電流を監視する電流検出部70
を有するとともに前記アクチュエータ4を制御する制御
部5と、前記制御部5からの信号で作動する警報装置1
1と、を備え、前記アクチュエータ4は、前記制御部5
からの指令によりモータ6が作動した際、内装式変速機
50が変速可能な状態になるまで前記変速用ロッド3へ
の押圧力を前記蓄圧部80に蓄圧し、前記制御部50
は、変速動作が実行できない場合に増加する電流を電流
検出部70で検出して、前記モータ6を元位置にまで復
帰させる指令を出力することを特徴とする。
【0023】前記内装式変速機50は、後輪35のハブ
体2に内装されたギアを切り替えることで減速比を3段
程度に変速できるものであり、そのギアの切り替えを内
装式変速機50の軸心部と同軸上(車軸2aと同軸上)
に設けた変速用ロッド(ロッドピン)3の出没によって
行うようになっている。
【0024】ロッドピン3はハブ体2に内装したコイル
スプリングによって突出方向に付勢されており、最大に
突出させた状態では1速、すなわち低速ギア比となる。
一方、ロッドピン3を最大に沈めた位置では3速、すな
わち高速ギア比となる。
【0025】前記アクチュエータ4にはモータ(ギアー
ドモータ)6が内装されており、前記ロッドピン3を直
接押圧して変速を行うよう機能する。押圧機構としては
ウオームギアによるものやラックピニオン機構が例示で
きる。また、ロッドピン3をどの位置まで押しているか
を検出するために、ポテンショメータ等の動作位置検出
手段を設けることができる。
【0026】なお、前記スライダ7と押圧部9との相対
位置が変速待機位置にあるとは、スプリング8が作動し
ている状態、すなわち、ギアードモータ6はある変速位
置に変速しようとしているが、まだ変速が完了していな
い状態を示している。このときモータには電源が供給さ
れているため電流が上昇する。
【0027】これを電流検出部70で検出しその信号
(過電流状態にあるとの信号)が制御部(制御基板)5
に入力され、制御基板5が警報装置11を作動させる。
そして、前記ロッドピン3が押せない状態(運転者のペ
ダル操作により所定以上の駆動力が生じている状態)に
て、ギアードモータ6からの押圧力がロッドピン3側へ
働くと、その押圧力はスプリング8の圧縮作用により蓄
えられ、ギアードモータ6に過剰な負荷はかからないこ
ととなる。すなわち、ギアードモータ6が、無理にロッ
ドピン3を押し下げるまで作動することはない。
【0028】このように、本発明の自転車用自動変速装
置は、変速の待機状態を運転者に知らせることができる
ため、運転者がペダル踏力を緩めるなどの対応をするこ
とにより、円滑な変速を行わせることができる。
【0029】前記制御基板5は、マイクロコンピュータ
と入出力ポート、及び電力制御回路から構成されてお
り、マイクロコンピュータの一部を構成するメモリに処
理手順(アプリケーションソフト)と基本プログラム
(オペレーティングシステム)が記憶させてある。な
お、この制御基板5には受信機を含ませることができ
る。
【0030】この受信機は自転車のハンドル等に取り付
けた送信機からの変速指令を受けてマイクロコンピュー
タに入力するものであり、運転者の意志によるマニュア
ル変速を無線にて行うことができるようになる。
【0031】これら装置の電源は電池であり、一般的な
アルカリ電池の他、ニッカド電池、ニッケル水素電池、
及びリチウム電池等の二次電池を使用することもでき
る。二次電池を使用した場合は別に設けた太陽パネルや
外部電源により充電することができる。
【0032】そして、前記した各デバイスと車輪の回転
センサとは同一の筐体内に収容することができる。以上
述べたように、無理な自動変速が行われることはなく、
円滑に変速可能な状態になるまで変速動作が待機され
る。これと同時にモータ6が過負荷状態となった場合に
はこれを検出して、警報装置11を作動させるか、ある
いは、制御基板5が変速不能と判断してモータ6を逆回
転させ元のギアに戻す。
【0033】また、ペダル踏力が少なくなるペダルの上
下死点位置などの変速可能な状態(回転トルク減)にな
れば、スプリング8の作用により、即座に変速がなされ
る。このため、運転者が不快感を感じたり、変速装置等
に不必要な負担がかかることはないのは勿論、位置検出
センサ(電極)が不要となるため部品点数や配線の削減
ができた。
【0034】これにより信頼性の向上とコストダウンが
図れるとともに制御基板5におけるサブルーチンが削減
でき、処理速度も向上することができる。さらに、モー
タ6への供給電流を検出するものであるため、そのスレ
ッショルドレベルの設定変更がソフトウエア上で容易に
行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自転車用自動変速
装置を図1〜図16に示される実施形態について更に詳
細に説明する。
【0036】自転車1の後輪35のハブ体2には内装式
変速機50が設けられており、この内装式変速機50の
軸心部(車軸2a)から変速用のロッドピン3が延出さ
れている。そして、このロッドピン3の先端側を内部に
収容する位置に筐体20が取り付けられている。
【0037】前記筺体20は図1に示すように、自転車
1のチェーンステー1aに取り付けられており、筺体2
0内には制御基板5、電池23、受信機5a、警報を発
する警報装置11、及び後輪35の回転速度を検出する
ための回転センサ21が設けられている。
【0038】前記ロッドピン3の軸の延長上にはギアー
ドモータ6を有するアクチュエータ4が配置されてい
る。このギアードモータ6は、高減速比のギアの終段ギ
ア6bにネジ棒6aを貫通させてあり、ネジ棒6aには
スライダ7が外嵌している。
【0039】このスライダ7はアクチュエータ4の内部
にスライド可能に内嵌されており、前記ネジ棒6aの回
転により矢示F方向に移動できるようになっている(図
10)。また、このスライダ7の内部には図10〜図1
2に示すようにスプリング8を介して押圧部9がスライ
ド可能に内嵌されている。このスプリング8は、制御部
5からの指令によりモータが作動した際、内装式変速機
50が変速可能な状態になるまでロッドピン3への押圧
力を蓄圧するための蓄圧部80として設けられている。
なお、この蓄圧部80の構造は図13〜図15に示すよ
うに変速用のロッドピン3と押圧部9との間にスプリン
グ8を設ける構造としてもよい。但しこの場合、押圧部
9とスライダ7とは固定状態とする。なお、蓄圧部80
の詳細は、後述の変速動作の説明とともに説明する。
【0040】スライダ7の側面にはガイドピン7aが突
設されている。このガイドピン7aはアクチュエータ4
の側壁に形成されたガイド溝4a内にスライド自在に貫
通させてあり、スライダ7の移動に伴いガイド溝4a内
をスライドする。また、ガイドピン7aには接点バー7
cが設けられており、接点バー7cはスライダ位置検出
基板32に接触するようになっている。スライダ位置検
出基板32には、内装式変速機50の段数分(ここでは
3段)だけの接点32a、32b、32cが形成されて
いて、どの接点が接点バー7cに接触しているかによっ
て現在の段数が出力されるようになっている。すなわ
ち、接点バー7cと接点32aが接触した場合には3
速、接点バー7cと接点32bが接触した場合には2
速、接点バー7cと接点32cが接触した場合には1速
であることが検出される。
【0041】そして、この検出信号は制御基板5のソフ
トウエアによって、自動変速のための演算の基礎データ
となる。なお、自転車1のハンドル31には送信機(コ
ントローラ)30が設けられている。この送信機30は
前記受信機5aに変速指令信号を送出するためのもので
あり、運転者によるボタン操作にて変速段数を指定する
ことができるようになっている。
【0042】以上の構成とすることで、前記内装式変速
機50は、手動変速と自動変速の双方を可能とすること
ができる。すなわち、手動変速は運転者が送信機30を
操作し、筐体20内の受信機5aでこの信号を受けてギ
アードモータ6を制御する。一方、自動変速は回転セン
サ21にて後輪35の回転速度を検出し、制御基板5に
予め記憶された変速手順に応じてギアードモータ6を制
御する。例えば、車輪の回転速度信号に基づき、自転車
が8km/h未満の速度のときには、マイクロコンピュ
ータ(回路基板5)がローギアを選択する。また、自転
車が8km/h以上15km/h未満の速度のときに
は、マイクロコンピュータはセカンドギアを選択する。
同様に、自転車が15km/h以上の速度のときには、
マイクロコンピュータはサード(トップ)ギアを選択す
る、というように内装式変速機50を自動的に制御する
ものである。
【0043】そして、前記筐体20はこれを包囲するよ
う金属で形成された保護ブラケット33を介して自転車
1側に固定される。ここで、アクチュエータ4での変速
動作について図10〜図15を参照して説明する。
【0044】まず、スライダ7の内部にスプリング8を
内嵌した構造のアクチュエータ4の変速動作について説
明する。初めに内装式変速機50が2速から1速へ変速
される場合を想定すると、まず、制御基板5からの指令
によりギアードモータ6が回転する。このため、ネジ棒
6aが回転しウオームギアのようにスライダ7を矢示G
方向に押し出す(図11)。
【0045】すると、スプリング8は押圧部9を押し出
してロッドピン3を押し変速を完了させようとするが、
現状が内装式変速機50にトルクがかかっていて(ペダ
ルを所定以上の踏力にて踏んでいて)変速できない状態
であれば、スプリング8が圧縮されて押圧部9は現状の
ままの位置に止まる。
【0046】この状態では押圧部9はスライダ7の内部
に沈入している。そして、ペダル踏力が少なくなるペダ
ルの上下死点位置などにかかると内装式変速機50に所
定以上のトルクが伝達しなくなり変速可能な状態とな
る。すると、押圧部9とロッドピン3は、弾性変形して
いたスプリング8の復元力で押され、1速への変速が完
了する(図12)。
【0047】これと同様に3速から2速への変速も行わ
せることができる。また、3速での変速待機の状態のま
ま、直接1速への変速を行わせることもできる。内装式
変速機50が変速可能な状態では、ロッドピン3の移動
(押圧)は、スプリング8をほとんど圧縮させない状態
(スライダ7と押圧部9との相対的な位置を変化させな
い状態)にて行うことができる。
【0048】続いて、ロッドピン3と押圧部9との間に
スプリング8を備えた構造のアクチュエータ4の変速動
作について図13〜図15を参照して説明する。なお、
基本的な構造及び動作は前記スライダ7内部にスプリン
グ8を内嵌した構造のアクチュエータ4と略同様である
ため、同一部分には同一符号を付しその説明を簡略化す
る。
【0049】内装式変速機50が2速から1速へ変速さ
れる場合を想定すると、まず、制御基板5からの指令に
よりギアードモータ6が回転する。このため、ネジ棒6
aが回転しウオームギアのようにスライダ7を矢示G方
向に押し出す(図14)。また、この構造では押圧部9
がスライダ7に対して固定状態にあるため、スライダ7
の移動と共に押圧部9も矢印G方向に移動する。
【0050】すると、押圧部9はスプリング8を介して
ロッドピン3を押し変速を完了させようとするが、現状
が内装式変速機50にトルクがかかっていて(ペダルを
所定以上の踏力にて踏んでいて)変速できない状態であ
れば、スプリング8が圧縮されてロッドピン3は現状の
ままの位置に留まる。
【0051】なお、この状態において押圧部9は、既に
変速可能な位置に達している(図14)。そして、ペダ
ル踏力が少なくなるペダルの上下死点位置などにかかる
と、内装式変速機50に所定以上のトルクが伝達しなく
なり変速可能な状態となる。すると、ロッドピン3は、
弾性変形していたスプリング8の復元力で内装式変速機
50方向へ押され、1速への変速が完了する。
【0052】これと同様に3速から2速への変速も行わ
せることができる。また、3速での変速待機の状態のま
ま、直接1速への変速を行わせることもできる。内装式
変速機50が変速可能な状態では、ロッドピン3の移動
(押圧)は、スプリング8をほとんど圧縮させない状態
(押圧部9とロッドピン3との相対的な位置を変化させ
ない状態)にて行うことができる。
【0053】よって、変速機50が変速可能な状態とな
るまでロッドピン3の移動は猶予され、運転者が不快感
を感じたり、変速装置等に不必要な負担がかかることな
く変速を完了することができる。なお、上記変速動作を
説明するに際して、内装式変速機50の変速機構はロッ
ドピン3を最大に突出した状態を1速、最大に沈めた状
態を3速としたが、上記に限らずその逆としてもよい。
つまり、2速から1速への変速が1速から2速への変
速、3速から2速への変速が2速から3速への変速とい
うように各変速ギアの位置関係を変更してもよい。
【0054】前記モータ6は図2に示すように、制御基
板5で制御される電力制御装置71によって駆動され
る。そして、電力制御装置71とモータ6との間には電
流検出部70が介挿されている。電流検出部70は概念
的には低抵抗の送電線の両端に高感度電圧計を接続した
原理となっている。実際には両端電圧をA/Dコンバー
タを介して制御基板5に入力する構成が採られている。
【0055】そして、自動変速がスムースに行われた場
合は、モータ6は通常負荷で回転できるため図3に示す
ように、過負荷P4以下の電流で動作が完了する。一
方、自動変速がスムースに行われない場合には図4に示
すように、モータ6の消費電流は過負荷P4(安全レベ
ルP1以上)を越えることとなる。ここで、過負荷検出
が行われるが、その検出レベルはP2からP3までの任
意の値に設定できる。
【0056】前記した構成において、その動作を図5に
示すフローチャートにより説明する。スタート後、ステ
ップ101にて、変速情報が変更されたか否かを判断す
る。変速情報が変更されたとは、自転車が坂路にさしか
かった等、負荷が変化したか否かという意味である。こ
こで否定枝はステップ101のループとなり、肯定枝は
モータを起動させるステップ102に移行する。ここで
は、どちらの方向(減速/増速)に変速するかを選択す
るステップ103に移行し、モータを押す方向(ロッド
ピン3を押す方向)に変速する場合(ステップ105)
と、モータ6を離す方向(ロッドピン3を復帰させる方
向)に変速する場合(ステップ106)とに分岐する。
【0057】次に、ステップ104及びステップ105
の後段は、モータ6がロックしているか否かが判断され
るステップ106に移行し、変速が不能(ペダルのトル
クが大きいとき等)な場合はモータ6がロックしてステ
ップ107に移行する(ロックしていないときはステッ
プ101のループとなる)。
【0058】そして、ステップ107では制御基板5か
ら停止命令が出力され、警告ブザーを鳴らすステップ1
08を経て変速前のギアに復帰させるようモータを逆回
転させるステップ109に移行する。この保護動作は例
えば1/100秒単位で実行されるため、モータの保護
がより的確に行える。
【0059】このように、自動変速は変速が可能な状態
になるまで猶予されるため、運転者が不快感を感じた
り、変速装置等に不必要な負担がかかる虞れはない。ま
た、消費電流が過剰になったことを制御基板5が感知
し、警報装置11を作動させることにより、運転者は自
動変速中であることを認識でき、ペダルへの踏力を減じ
るなどしてよりスムースな変速が可能となる。
【0060】さらに、消費電流が一定時間過剰なままで
あれば、変速動作を停止させるので、機器に損傷を与え
る可能性が極めて低くなる。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、制御部からの指令によ
りモータが作動した際、内装式変速機が変速可能な状態
になるまで変速用ロッドへの押圧力を蓄圧部にて蓄圧し
て、変速を待機するようにした。そして、ペダル踏力が
少なくなるペダルの上下死点位置などで変速が実行され
る。
【0062】したがって、運転者が自動変速に伴う不快
感を感じることがない。また、変速装置等に過剰な(不
必要な)負荷がかかる状態にて強制的に自動変速が行わ
れることはない。
【0063】そして、変速に負荷がかかってモータが過
負荷状態になると、電流値を検出することにより警報あ
るいは変速の中止が行われる。このため、変速に負荷が
かかったことを機械スイッチで検出するものに比較して
構造が簡単になるとともに、信頼性が大幅に向上した。
【0064】また、制御部における情報処理のステップ
が少なくなり、迅速な保護動作が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の自転車用自動変速装置の全体を示す
部分断面図。
【図2】実施形態の自転車用自動変速装置のブロック
図。
【図3】実施形態の自転車用自動変速装置の動作説明
(正常時)のためのグラフ図。
【図4】実施形態の自転車用自動変速装置の動作説明
(保護動作時)のためのグラフ図。
【図5】実施形態の自転車用自動変速装置のフローチャ
ート図。
【図6】実施形態の自転車用自動変速装置のアクチュエ
ータ部を示す平面図。
【図7】実施形態の自転車用自動変速装置のアクチュエ
ータ部分の側面図。
【図8】実施形態の自転車用自動変速装置のアクチュエ
ータ部分の正面図。
【図9】実施形態の自転車用自動変速装置の位置検出セ
ンサを示す平面図。
【図10】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図11】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図12】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図13】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図14】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図15】実施形態の自転車用自動変速装置の動作を説
明するための蓄圧部付近の断面図。
【図16】実施形態の自転車用自動変速装置を自転車に
装着した状態を示す側面図。
【図17】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置のアクチュエータ部を示す分解側面図。
【図18】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置の蓄圧部周囲を示す断面図。
【図19】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置の蓄圧部周囲を示す側面図。
【図20】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置の動作を説明するための蓄圧部付近の断面図。
【図21】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置の動作を説明するための蓄圧部付近の断面図。
【図22】本出願人が先に提案した自転車用自動変速装
置の動作を説明するための蓄圧部付近の断面図。
【符号の説明】
1 自転車 2 ハブ体 3 ロッドピン(変速用ロッド) 4 アクチュエータ 5 制御基板(制御部) 6 ギアードモータ(モータ) 7 スライダ 8 スプリング 9 押圧部 70 電流検出部 11 警報装置 50 内装式変速機 80 蓄圧部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のハブ体に内装した変速機の軸心部か
    ら延出した変速用ロッドを押圧する位置に設けられ、変
    速用ロッド側へ押圧力を与えるモータと、このモータと
    変速用ロッドとの間に介挿された蓄圧部と、を有するア
    クチュエータと、 前記モータの消費電流を監視する電流検出部を有すると
    ともに前記アクチュエータを制御する制御部と、 前記制御部からの信号で作動する警報装置と、を備え、 前記アクチュエータは、前記制御部からの指令によりモ
    ータが作動した際、内装式変速機が変速可能な状態にな
    るまで前記変速用ロッドへの押圧力を前記蓄圧部に蓄圧
    し、 前記制御部は、変速動作が実行できない場合に増加する
    電流を電流検出部で検出して警報装置を作動させること
    を特徴とする自転車用自動変速装置。
  2. 【請求項2】車輪のハブ体に内装した変速機の軸心部か
    ら延出した変速用ロッドを押圧する位置に設けられ、変
    速用ロッド側へ押圧力を与えるモータと、このモータと
    変速用ロッドとの間に介挿された蓄圧部と、を有するア
    クチュエータと、 前記モータの消費電流を監視する電流検出部を有すると
    ともに前記アクチュエータを制御する制御部と、 前記制御部からの信号で作動する警報装置と、を備え、 前記アクチュエータは、前記制御部からの指令によりモ
    ータが作動した際、内装式変速機が変速可能な状態にな
    るまで前記変速用ロッドへの押圧力を前記蓄圧部に蓄圧
    し、 前記制御部は、変速動作が実行できない場合に増加する
    電流を電流検出部で検出して、前記モータを元位置にま
    で復帰させる指令を出力することを特徴とする自転車用
    自動変速装置。
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