JP2001071620A - 画像形成体とその作製方法 - Google Patents

画像形成体とその作製方法

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JP2001071620A
JP2001071620A JP24921799A JP24921799A JP2001071620A JP 2001071620 A JP2001071620 A JP 2001071620A JP 24921799 A JP24921799 A JP 24921799A JP 24921799 A JP24921799 A JP 24921799A JP 2001071620 A JP2001071620 A JP 2001071620A
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JP24921799A
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Susumu Narita
進 成田
Susumu Kiuchi
進 木内
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Printing Bureau Ministry of Finance
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属光沢のある部分が任意の高さを有する凸
状であって、更に美麗且つ高級感のある印刷物を提供で
きることを目的とするものである。 【解決手段】 カラー印刷もしくは単色印刷が施された
印刷基材と、前記印刷基材の表裏をラミネートする透明
保護層と、前記印刷基材の表面の透明保護層上に設けた
任意の高さを有する金属画線部と、前記金属画線部の上
に設けた透明保護層によって構成することを特徴とする
画像形成体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、美麗な連続階調と
箔状の金属からなる表面の光沢によって高級感のあるカ
ードの製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絵画、写真、版画、印刷物等のほとんど
は平面的な画像から成る美術的な創作物である。中でも
版画や印刷物は、今日では美術的な創作物を大量に製造
することができる一般的な手段であることは言うまでも
ない。版画や印刷物のほとんどは、基材に有色材料(例
えば色インキ)を用いて画像を形成するものであるか
ら、前記版画や印刷物を鑑賞する行為は基本的に、図柄
を近くで見る、あるいは図柄を離れてみるといった観察
行為であり、図柄そのものにおいては2次元的な解釈で
美術価値を評価している。このような平面的な画像から
成る2次元的な鑑賞方法に対し、金属光沢を美術的な創
作として施した方法が古くから存在している。金属光沢
を利用することによって、輝きのある変化が生じる。
【0003】ここで版画や印刷物上に金属光沢をもたら
す方法の代表的なものとして、箔押しと呼ばれる方法が
ある。箔押しとは転写印刷法の一種で、あらかじめ彫刻
した金版を加熱して、箔を圧着させる作業をいう。一般
的な箔押し機は、基材を定盤に供給するフィーダーと、
箔のフォイルを自動送りする装置と、金板が取り付けら
れた加熱版が上下する機構と、排紙装置から成ってい
る。箔の種類は本金箔、銀箔、擬金箔、色箔で、一般に
は擬金箔が用いられることが多い。また、箔押しの特徴
は表面の凹凸が殆ど無いか、圧着によって微量な凹みが
あるが、凹凸のある手触り感はほとんど無い。
【0004】また、箔に銅等の酸化しやすい金属を用い
た場合、金属光沢の劣化を防ぐ方法として特開平06−
135197号の金属蒸着−金属箔転写材によると、
「ポリエステル樹脂を基体フィルム1とし、その上にア
クリル樹脂を剥離層2として形成し、その上にアクリル
・ビニル樹脂中に灰色顔料を含有させたものを図柄層3
として部分的に形成し、その上にウレタン硬化樹脂をア
ンカー層4として全面に形成し、その上にアルミニウム
を用いて金属蒸着を施すことにより金属蒸着層5を形成
しフィルム状物とした。アルミニウム箔からなる金属箔
層7上にフェノール樹脂からなるラミネート剤層6を形
成し、前記フィルム状物をラミネート法によって貼り合
わせ、金属箔7上にアクリル樹脂を接着層8として形成
した。」としている。しかし、この方法では金属光沢の
劣化を防止できても凹凸のある手触り感はほとんど無
い。
【0005】このように箔押しによって印刷物に金属光
沢のある部分を設けることができるので、従来は、イン
キだけで印刷した印刷物よりも高級感を演出するという
効果が尊重されてきた。しかし、今日において箔押しに
よる印刷物は一般化し、必ずしも高級感が得難くなって
きている。そこで、金属光沢を有し、尚且つ更に高級感
のある印刷物が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑み、更に美麗且つ高級感のある印刷物を提供できる
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラー印刷も
しくは単色印刷が施された印刷基材と、前記印刷基材の
表裏をラミネートする透明保護層と、前記印刷基材の表
面の透明保護層上に設けた任意の高さを有する金属画線
部と、前記金属画線部の上に設けた透明保護層によって
構成し、前記金属画線部が前記印刷基材の表面に印刷さ
れた模様の一部から抽出して得た画線、もしくは前記模
様と関連付けて創作した画線であることを特徴とする画
像形成体である。
【0008】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷が
施された印刷基材の表裏に透明保護層をラミネートし、
前記透明保護層上に任意の厚さを有する金属薄板を接着
し、前記金属薄板に感光層を設け任意の画像を露光し、
前記感光層を設けた前記金属薄板を腐食液によって腐食
することにより、前記腐食した金属薄板が任意の高さを
有する金属画線部となり、前記金属画線部が前記印刷基
材の表面に印刷された模様の一部から抽出して得た画
線、もしくは前記模様と関連付けて創作した画線であ
り、且つ透明保護層を設けることを特徴とする画像形成
体の作製方法である。
【0009】本発明は、前記金属画線部が電気回路の役
割を成すことを特徴とする電気部品である。
【0010】本発明は、前記金属画線部がデータ送受信
アンテナの役割を成すことを特徴とする非接触型ICメ
モリーカードである。
【0011】本発明は、前記印刷基材が陶器であること
特徴とする装飾用具である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、カラー印刷もしくは単
色印刷が施された印刷基材と、前記印刷基材の表裏をラ
ミネートする透明保護層と、前記印刷基材の表面の透明
保護層に設けた任意の高さを有する金属画線部と、前記
金属画線部の上に設けた透明保護層によって構成し、前
記金属画線部が前記印刷基材の表面に印刷された模様の
一部から抽出して得た画線、もしくは前記模様と関連付
けて創作した画線によって、印刷物の一部を一方の角度
から観察すると光輝き、また他方の角度から観察すると
暗く見えるといった金属光沢特有の変化が生ずるだけで
なく、表面の微妙な凹凸感によって緻密な細工が施され
たような印刷物表面と、金属の材質そのものが奏する重
厚感によって、美麗且つ高級感を有する画像形成体を提
供するものである。
【0013】
【実施例】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷物の
表面上に金属光沢があり、且つ金属光沢のある部分が任
意の高さを有する凸状である画像形成体とその作製方法
である。本発明の画像形成体は、金属光沢を利用するこ
とによって、印刷物の一部を一方の角度から観察すると
光輝き、また他方の角度から観察すると暗く見えるとい
った金属光沢特有の変化が生ずるだけでなく、表面の微
妙な凹凸感によって緻密な細工が施されたような印刷物
表面と、金属の材質そのものが奏する重厚感によって、
美麗且つ高級感を提供するものである。本発明の画像形
成体とその作製方法を以下、詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の画像形成体(A)の拡大断
面図を示し、図2は本発明の画像形成体(A)の表面を
示したものである。先ず図2に示すように、本発明の画
像形成体(A)は印刷基材(1)にインキ等で任意の図
柄を印刷した印刷画線部(2)と、前記印刷基材(1)
上に施した金属画線部(3)から成る画像形成体であ
る。更に前記金属画線部(3)は前記印刷基材(1)の
表面に印刷された模様の一部から抽出して得た画線、も
しくは前記模様と関連付けて創作した画線である。前記
画像形成体(A)の構造を詳しく説明すると、図1に示
すように、第1層が透明保護層(5)であり、第2層が
金属画線部(3)であり、第3層が透明保護層(4)で
あり、第4層が印刷画線部(2)を有する印刷基材
(1)であり、第5層が透明保護層である。即ち、金属
画線部(3)が位置する部分では5層構造を有してい
る。
【0015】次に、本発明の画像形成体の作製工程を説
明する。先ず、図3の断面図に示すように、印刷基材
(1)の表面にインキ等で任意の図柄を印刷した印刷画
線部(2)を設ける。印刷基材(1)は紙、合成樹脂、
陶器等、印刷可能の媒体であれば材料は限定しない。ま
た、印刷画線部(2)の印刷はオフセット印刷、グラビ
ア印刷又は感熱昇華型プリンターによる簡易印刷等、印
刷可能な方法であれば方法を限定しない。
【0016】次に、図4の断面図に示すように、印刷画
線部(2)を設けた印刷基材(1)の表裏に、透明保護
層(4)をラミネートする。この際、前記印刷基材
(1)が完全に包まれるようにラミネートする。尚、ラ
ミネートするための材料及び方法は、後述する腐食液に
よって溶解もしくは変質しない素材であれば限定しな
い。
【0017】次に、図5の断面図に示すように、ラミネ
ートした印刷基材(1)の表面に後に金属画線部となる
厚さ35μmの銅薄板(3’)を熱溶解シート状糊にて
加熱接着する。尚、銅薄板(3’)の接着材及び接着方
法は、後述する腐食液によって溶解もしくは変質しない
素材であれば限定しない。また、銅薄版(3’)の厚さ
は任意であり、本発明の効果を奏するものであれば厚さ
を限定しない。
【0018】次に、図6の断面図に示すように、銅薄版
(3’)の上に光硬化型の感光液を塗布し、感光液によ
って感光層(6)を形成する。光硬化型の感光液の種類
及び薬品については、後述する腐食液によって非硬化部
分が溶解する素材であれば限定しない。
【0019】次に、図7の断面図に示すように、前記感
光層(6)を有する印刷基材(1)の表面に、予め焼き
付け画像を施してあるリスフィルム[製版用2階調フィ
ルム](7)を前記感光層(6)と密着し、紫外線等に
よって任意の時間露光を行うと、前記画像従って一部の
感光層(6)が硬化し、例えば塩化第二鉄からなる腐食
液にて前記感光層(6)を有する印刷基材(1)を任意
の時間浸すと、図8の断面図に示すように接着した銅薄
板(3’)は、未感光の感光層(6)下の部分は腐食さ
れて消失し、残った部分が前述した金属画線部(3)と
なる。
【0020】次に、金属画線部(3)の長期的に金属光
沢が得られるように、金属画線部(3)の酸化防止のた
め、図1の断面図に示すように、金属画線部(3)のあ
る表面を更に透明保護層(5)をラミネートする。透明
保護層(5)はできるだけ凹凸感を維持するため、必要
に応じて透明保護層(4)より薄い素材を使用する方が
望ましい。
【0021】更に、金属画線部に、より導電性が高い金
属を用いることで、本発明の画像形成体を電気部品に用
いることが可能である。つまり前記金属画線部(3)が
電気回路の役割を成すこともできるので、例えば非接触
型ICメモリーカードのデータ送受信アンテナやその他
プリント基板等に用いても良い。即ち、美術的な装飾が
ある電気部品を提供することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷
物の表面上に金属光沢があり、且つ金属光沢のある部分
が任意の高さを有する凸状である画像形成体とその作製
方法である。且つ前記金属画線部は前記印刷基材の表面
に印刷された模様の一部から抽出して得た画線、もしく
は前記模様と関連付けて創作した画線である。本発明の
画像形成体は、金属光沢を利用することによって、印刷
物の一部を一方の角度から観察すると光輝き、また他方
の角度から観察すると暗く見えるといった金属光沢特有
の変化が生ずるだけでなく、表面の微妙な凹凸感によっ
て緻密な細工が施されたような印刷物表面と、金属の材
質そのものが奏する重厚感、手触り感によって、美麗且
つ高級感を提供するものである。尚、印刷基材に制限が
ないので、紙、合成樹脂、陶器、ガラス、木材等、様々
な非金属性の材質を用いることができる。
【0023】また、本発明の画像形成体は表面が任意の
高さを有する凸状であり、しかも金属光沢のある画線は
容易に作製し得るものではないので、偽造品の作製を困
難にするものである。
【0024】更に、金属画線部に、より導電性が高い金
属を用いることで、本発明の画像形成体を電気部品に用
いることが可能で、前記金属画線部が電気回路の役割を
成すことができ、非接触型ICメモリーカードのデータ
送受信アンテナやその他プリント基板等に用いることが
可能で、美術的な装飾がある電気部品を提供することが
できる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成体の側面を簡略化した断面
図。
【図2】本発明の画像形成体(A)の表面を示した図。
【図3】任意の図柄を印刷した印刷画線部(2)を設け
た断面図。
【図4】透明保護層(4)をラミネートした断面図。
【図5】印刷基材(1)の表面に銅薄板(3’)を接着
した断面図。
【図6】銅薄版(3’)の上に感光層(6)を設けた断
面図。
【図7】画像を施してあるリスフィルム[製版用2階調
フィルム] (7)を用いて露光を行っているときの断面
図。
【図8】腐食液によって残った部分に金属画線部(3)
が形成した断面図。
【符号の説明】
A 画像形成体 1 印刷基材 2 印刷画線部 3 金属画線部 3’ 銅薄板 4 透明保護層 5 透明保護層 6 感光層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月20日(1999.10.
20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 画像形成体とその作製方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、美麗な連続階調と
箔状の金属からなる表面の光沢によって高級感のあるカ
ードの製造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絵画、写真、版画、印刷物等のほとんど
は平面的な画像から成る美術的な創作物である。中でも
版画や印刷物は、今日では美術的な創作物を大量に製造
することができる一般的な手段であることは言うまでも
ない。版画や印刷物のほとんどは、基材に有色材料(例
えば色インキ)を用いて画像を形成するものであるか
ら、前記版画や印刷物を鑑賞する行為は基本的に、図柄
を近くで見る、あるいは図柄を離れてみるといった観察
行為であり、図柄そのものにおいては2次元的な解釈で
美術価値を評価している。このような平面的な画像から
成る2次元的な鑑賞方法に対し、金属光沢を美術的な創
作として施した方法が古くから存在している。金属光沢
を利用することによって、輝きのある変化が生じる。
【0003】ここで版画や印刷物上に金属光沢をもたら
す方法の代表的なものとして、箔押しと呼ばれる方法が
ある。箔押しとは転写印刷法の一種で、あらかじめ彫刻
した金版を加熱して、箔を圧着させる作業をいう。一般
的な箔押し機は、基材を定盤に供給するフィーダーと、
箔のフォイルを自動送りする装置と、金板が取り付けら
れた加熱版が上下する機構と、排紙装置から成ってい
る。箔の種類は本金箔、銀箔、擬金箔、色箔で、一般に
は擬金箔が用いられることが多い。また、箔押しの特徴
は表面の凹凸が殆ど無いか、圧着によって微量な凹みが
あるが、凹凸のある手触り感はほとんど無い。
【0004】また、箔に銅等の酸化しやすい金属を用い
た場合、金属光沢の劣化を防ぐ方法として特開平06−
135197号の金属蒸着−金属箔転写材によると、
「ポリエステル樹脂を基体フィルム1とし、その上にア
クリル樹脂を剥離層2として形成し、その上にアクリル
・ビニル樹脂中に灰色顔料を含有させたものを図柄層3
として部分的に形成し、その上にウレタン硬化樹脂をア
ンカー層4として全面に形成し、その上にアルミニウム
を用いて金属蒸着を施すことにより金属蒸着層5を形成
しフィルム状物とした。アルミニウム箔からなる金属箔
層7上にフェノール樹脂からなるラミネート剤層6を形
成し、前記フィルム状物をラミネート法によって貼り合
わせ、金属箔7上にアクリル樹脂を接着層8として形成
した。」としている。しかし、この方法では金属光沢の
劣化を防止できても凹凸のある手触り感はほとんど無
い。
【0005】このように箔押しによって印刷物に金属光
沢のある部分を設けることができるので、従来は、イン
キだけで印刷した印刷物よりも高級感を演出するという
効果が尊重されてきた。しかし、今日において箔押しに
よる印刷物は一般化し、必ずしも高級感が得難くなって
きている。そこで、金属光沢を有し、尚且つ更に高級感
のある印刷物が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題点
に鑑み、更に美麗且つ高級感のある印刷物を提供できる
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラー印刷も
しくは単色印刷が施された印刷基材と、前記印刷基材の
表裏をラミネートする透明保護層と、前記印刷基材の表
面の透明保護層上に設けた任意の高さを有する金属画線
部と、前記金属画線部の上に設けた透明保護層によって
構成し、前記金属画線部が前記印刷基材の表面に印刷さ
れた模様の一部から抽出して得た画線、もしくは前記模
様と関連付けて創作した画線であることを特徴とする画
像形成体である。
【0008】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷が
施された印刷基材の表裏に透明保護層をラミネートし、
前記透明保護層上に任意の厚さを有する金属薄板を接着
し、前記金属薄板に感光層を設け任意の画像を露光し、
前記感光層を設けた前記金属薄板を腐食液によって腐食
することにより、前記腐食した金属薄板が任意の高さを
有する金属画線部となり、前記金属画線部が前記印刷基
材の表面に印刷された模様の一部から抽出して得た画
線、もしくは前記模様と関連付けて創作した画線であ
り、且つ透明保護層を設けることを特徴とする画像形成
体の作製方法である。
【0009】本発明は、前記金属画線部が電気回路の役
割を成すことを特徴とする電気部品である。
【0010】本発明は、前記金属画線部がデータ送受信
アンテナの役割を成すことを特徴とする非接触型ICメ
モリーカードである。
【0011】本発明は、前記印刷基材が陶器であること
特徴とする装飾用具である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、カラー印刷もしくは単
色印刷が施された印刷基材と、前記印刷基材の表裏をラ
ミネートする透明保護層と、前記印刷基材の表面の透明
保護層に設けた任意の高さを有する金属画線部と、前記
金属画線部の上に設けた透明保護層によって構成し、前
記金属画線部が前記印刷基材の表面に印刷された模様の
一部から抽出して得た画線、もしくは前記模様と関連付
けて創作した画線によって、印刷物の一部を一方の角度
から観察すると光輝き、また他方の角度から観察すると
暗く見えるといった金属光沢特有の変化が生ずるだけで
なく、表面の微妙な凹凸感によって緻密な細工が施され
たような印刷物表面と、金属の材質そのものが奏する重
厚感によって、美麗且つ高級感を有する画像形成体を提
供するものである。
【0013】
【実施例】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷物の
表面上に金属光沢があり、且つ金属光沢のある部分が任
意の高さを有する凸状である画像形成体とその作製方法
である。本発明の画像形成体は、金属光沢を利用するこ
とによって、印刷物の一部を一方の角度から観察すると
光輝き、また他方の角度から観察すると暗く見えるとい
った金属光沢特有の変化が生ずるだけでなく、表面の微
妙な凹凸感によって緻密な細工が施されたような印刷物
表面と、金属の材質そのものが奏する重厚感によって、
美麗且つ高級感を提供するものである。本発明の画像形
成体とその作製方法を以下、詳細に説明する。
【0014】図1は本発明の画像形成体(A)の拡大断
面図を示し、図2は本発明の画像形成体(A)の表面を
示したものである。先ず図2に示すように、本発明の画
像形成体(A)は印刷基材(1)にインキ等で任意の図
柄を印刷した印刷画線部(2)と、前記印刷基材(1)
上に施した金属画線部(3)から成る画像形成体であ
る。更に前記金属画線部(3)は前記印刷基材(1)の
表面に印刷された模様の一部から抽出して得た画線、も
しくは前記模様と関連付けて創作した画線である。前記
画像形成体(A)の構造を詳しく説明すると、図1に示
すように、第1層が透明保護層(5)であり、第2層が
金属画線部(3)であり、第3層が透明保護層(4)で
あり、第4層が印刷画線部(2)を有する印刷基材
(1)であり、第5層が透明保護層である。即ち、金属
画線部(3)が位置する部分では5層構造を有してい
る。
【0015】次に、本発明の画像形成体の作製工程を説
明する。先ず、図3の断面図に示すように、印刷基材
(1)の表面にインキ等で任意の図柄を印刷した印刷画
線部(2)を設ける。印刷基材(1)は紙、合成樹脂、
陶器等、印刷可能の媒体であれば材料は限定しない。ま
た、印刷画線部(2)の印刷はオフセット印刷、グラビ
ア印刷又は感熱昇華型プリンターによる簡易印刷等、印
刷可能な方法であれば方法を限定しない。
【0016】次に、図4の断面図に示すように、印刷画
線部(2)を設けた印刷基材(1)の表裏に、透明保護
層(4)をラミネートする。この際、前記印刷基材
(1)が完全に包まれるようにラミネートする。尚、ラ
ミネートするための材料及び方法は、後述する腐食液に
よって溶解もしくは変質しない素材であれば限定しな
い。
【0017】次に、図5の断面図に示すように、ラミネ
ートした印刷基材(1)の表面に後に金属画線部となる
厚さ35μmの銅薄板(3’)を熱溶解シート状糊にて
加熱接着する。尚、銅薄板(3’)の接着材及び接着方
法は、後述する腐食液によって溶解もしくは変質しない
素材であれば限定しない。また、銅薄版(3’)の厚さ
は任意であり、本発明の効果を奏するものであれば厚さ
を限定しない。
【0018】次に、図6の断面図に示すように、銅薄版
(3’)の上に光硬化型の感光液を塗布し、感光液によ
って感光層(6)を形成する。光硬化型の感光液の種類
及び薬品については、後述する腐食液によって非硬化部
分が溶解する素材であれば限定しない。
【0019】次に、図7の断面図に示すように、前記感
光層(6)を有する印刷基材(1)の表面に、予め焼き
付け画像を施してあるリスフィルム[製版用2階調フィ
ルム](7)を前記感光層(6)と密着し、紫外線等に
よって任意の時間露光を行うと、前記画像従って一部の
感光層(6)が硬化し、例えば塩化第二鉄からなる腐食
液にて前記感光層(6)を有する印刷基材(1)を任意
の時間浸すと、図8の断面図に示すように接着した銅薄
板(3’)は、未感光の感光層(6)下の部分は腐食さ
れて消失し、残った部分が前述した金属画線部(3)と
なる。
【0020】次に、金属画線部(3)の長期的に金属光
沢が得られるように、金属画線部(3)の酸化防止のた
め、図1の断面図に示すように、金属画線部(3)のあ
る表面を更に透明保護層(5)をラミネートする。透明
保護層(5)はできるだけ凹凸感を維持するため、必要
に応じて透明保護層(4)より薄い素材を使用する方が
望ましい。
【0021】更に、金属画線部に、より導電性が高い金
属を用いることで、本発明の画像形成体を電気部品に用
いることが可能である。つまり前記金属画線部(3)が
電気回路の役割を成すこともできるので、例えば非接触
型ICメモリーカードのデータ送受信アンテナやその他
プリント基板等に用いても良い。即ち、美術的な装飾が
ある電気部品を提供することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、カラー印刷もしくは単色印刷
物の表面上に金属光沢があり、且つ金属光沢のある部分
が任意の高さを有する凸状である画像形成体とその作製
方法である。且つ前記金属画線部は前記印刷基材の表面
に印刷された模様の一部から抽出して得た画線、もしく
は前記模様と関連付けて創作した画線である。本発明の
画像形成体は、金属光沢を利用することによって、印刷
物の一部を一方の角度から観察すると光輝き、また他方
の角度から観察すると暗く見えるといった金属光沢特有
の変化が生ずるだけでなく、表面の微妙な凹凸感によっ
て緻密な細工が施されたような印刷物表面と、金属の材
質そのものが奏する重厚感、手触り感によって、美麗且
つ高級感を提供するものである。尚、印刷基材に制限が
ないので、紙、合成樹脂、陶器、ガラス、木材等、様々
な非金属性の材質を用いることができる。
【0023】また、本発明の画像形成体は表面が任意の
高さを有する凸状であり、しかも金属光沢のある画線は
容易に作製し得るものではないので、偽造品の作製を困
難にするものである。
【0024】更に、金属画線部に、より導電性が高い金
属を用いることで、本発明の画像形成体を電気部品に用
いることが可能で、前記金属画線部が電気回路の役割を
成すことができ、非接触型ICメモリーカードのデータ
送受信アンテナやその他プリント基板等に用いることが
可能で、美術的な装飾がある電気部品を提供することが
できる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成体の側面を簡略化した断面
図。
【図2】本発明の画像形成体(A)の表面を示した図。
【図3】任意の図柄を印刷した印刷画線部(2)を設け
た断面図。
【図4】透明保護層(4)をラミネートした断面図。
【図5】印刷基材(1)の表面に銅薄板(3’)を接着
した断面図。
【図6】銅薄版(3’)の上に感光層(6)を設けた断
面図。
【図7】画像を施してあるリスフィルム[製版用2階調
フィルム] (7)を用いて露光を行っているときの断面
図。
【図8】腐食液によって残った部分に金属画線部(3)
が形成した断面図。
【符号の説明】 A 画像形成体 1 印刷基材 2 印刷画線部 3 金属画線部 3’ 銅薄板 4 透明保護層 5 透明保護層 6 感光層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー印刷もしくは単色印刷が施された
    印刷基材と、前記印刷基材の表裏をラミネートする透明
    保護層と、前記印刷基材の表面の透明保護層に設けた任
    意の高さを有する金属画線部と、前記金属画線部の上に
    設けた透明保護層によって構成し、前記金属画線部が前
    記印刷基材の表面に印刷された模様の一部から抽出して
    得た画線、もしくは前記模様と関連付けて創作した画線
    であることを特徴とする画像形成体。
  2. 【請求項2】 カラー印刷もしくは単色印刷が施された
    印刷基材の表裏に透明保護層をラミネートし、前記透明
    保護層上に任意の厚さを有する金属薄板を接着し、前記
    金属薄板に感光層を設け任意の画像を露光し、前記感光
    層を設けた前記金属薄板を腐食液によって腐食すること
    により、前記腐食した金属薄板が任意の高さを有する金
    属画線部となり、前記金属画線部が前記印刷基材の表面
    に印刷された模様の一部から抽出して得た画線、もしく
    は前記模様と関連付けて創作した画線であり、且つ透明
    保護層を設けることを特徴とする画像形成体の作製方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1の金属画線部が電気回路の役割
    を成すことを特徴とする電気部品。
  4. 【請求項4】 請求項1の金属画線部がデータ送受信ア
    ンテナの役割を成すことを特徴とする非接触型ICメモ
    リーカード。
  5. 【請求項5】 請求項1の印刷基材が非金属材であるこ
    とを特徴とする装飾用具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003067716A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 非接触icカード、非接触icカード送付媒体及びこれらの製造方法
JP2003067715A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Dainippon Printing Co Ltd 非接触icカード及び非接触icカード送付媒体
JP2012102365A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Koichi Kugimiya 機能性紋様形成方法及び機能性デバイス

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