JP2001071565A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2001071565A
JP2001071565A JP25037299A JP25037299A JP2001071565A JP 2001071565 A JP2001071565 A JP 2001071565A JP 25037299 A JP25037299 A JP 25037299A JP 25037299 A JP25037299 A JP 25037299A JP 2001071565 A JP2001071565 A JP 2001071565A
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JP25037299A
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Isao Nakamura
功 中村
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査方向の所定の位置でプリントヘッドが停
止され得るプリンタを提供すること。 【解決手段】 プリンタ1は、プリント用紙の送り方向
に交差する方向にプリントヘッドを走査させてプリント
を行なうと共に走査中のプリントヘッドが用紙のプリン
ト領域の走査方向端縁よりも外に移動した際用紙送りを
行なうようにして複数行のプリント走査で一回のプリン
トを行なうように構成されている。プリンタ1は、ま
た、プリント走査を停止する前の最後の一行におけるプ
リントヘッドの走査速度(Ps)を中間行における通常
の走査速度(Pn)よりも低くするように走査速度を制
御する走査速度制御手段101,105,114を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタに係わ
り、より詳しくは、プリンタの停止制御に係わる。
【0002】
【背景技術】プリント用紙の送り方向に対して交差する
方向にプリントヘッドを走査させてプリントを行なうと
共に走査中のプリントヘッドが用紙のプリント領域の走
査方向端縁よりも外に移動した際用紙送りを行なって複
数行のプリント走査で一回のプリントを行なうように構
成されたプリンタは、提案されている。
【0003】この種のプリンタでは、最終行のプリント
が完了すると、プリントヘッドの走査が停止されると共
に、用紙送りが行われてプリント済みの用紙部分が取出
されたり所定の余白を空けたりした後、次のプリントが
行われる。この場合、最終行のプリントが完了した際プ
リントヘッドが用紙のプリント領域の走査方向端縁より
も外で停止される必要があり、通常、最終行の走査が完
了するよりも少し前に、走査中のプリントヘッドを含む
走査系及びその駆動系に対して制動をかける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プリントヘ
ッドや該ヘッドの走査系や駆動系の慣性が走査条件や停
止条件の割には大きかったり、走査速度が大きい割には
プリント領域外の停止許容領域の範囲が狭かったりする
と、プリントヘッドが、用紙の走査方向端縁より外の所
定の停止許容領域内で停止されず、例えばオーバーラン
して用紙のプリント領域の走査方向端縁よりも内側、す
なわち、用紙のプリント領域に対面するところで停止し
てしまうことがある。特に、駆動系や走査系の摩擦の影
響が無視し難いような場合、実際上同じ構造のプリンタ
でも個体差が生じて、停止位置のバラツキが停止許容領
域の幅よりも大きくなり、停止許容範囲を超えることが
ある。例えば、プリントヘッドが用紙のプリント領域に
対面するところで停止すると次のプリントの際プリント
走査位置にズレが生じ次のプリントのパターンが乱れる
虞がある。また、プリントヘッドが感圧紙を加圧する加
圧ヘッドを含む場合、加圧ヘッドが用紙の走査方向端縁
よりも内側で且つ用紙に加圧力を及ぼす領域内において
停止するとプリント済みの用紙部分の用紙送りないし排
出が妨げられる虞がある。
【0005】本発明は、前記した点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、走査方向の所定の位
置ないし範囲でプリントヘッドが停止され得るプリンタ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプリンタは、前
記目的を達成すべく、プリント用紙の送り方向に対して
交差する方向にプリントヘッドを走査させてプリントを
行なうと共に走査中のプリントヘッドが用紙のプリント
領域の走査方向端縁よりも外に移動した際用紙送りを行
なって複数行のプリント走査で一回のプリントを行なう
ように構成されたプリンタであって、プリント走査を停
止する前の最後の一行におけるプリントヘッドの走査速
度を中間行における通常の走査速度よりも低くするよう
に走査速度を制御する走査速度制御手段を有する。
【0007】本発明のプリンタでは、プリント走査を停
止する前の最後の一行におけるプリントヘッドの走査速
度を中間行における通常の走査速度よりも低くするよう
に走査速度を制御する走査速度制御手段が設けられてい
るから、プリントヘッドやその駆動系の慣性が比較的大
きい場合でも、実際上プリンタの個体差にかかわらず、
最終行のプリントを完了した後、走査方向の所定の位置
ないし該位置近傍の停止許容領域内で、プリントヘッド
を停止させることが可能になる。この所定の位置は、典
型的には、プリントヘッドが走査方向の端のホームポジ
ションであるけれども、場合によっては、他の位置でも
よい。ホームポジションは、走査方向の特定の一端でも
いずれか一方の端でも、両端のいずれでもよい。
【0008】また、本発明のプリンタでは、最終行より
も前の行では、中間行における通常のプリント走査速度
と実際上同程度の速度で高速にプリントを行ない得るか
ら、プリント時間の増加を最小限にし得、一つのプリン
トが多数行のプリント走査により行なわれる場合には、
全体としては、プリント時間の増加割合は極めて小さく
て済むことになる。なお、最初の一行の走査速度も通常
は、中間行における走査速度に一致する。
【0009】最後の一行におけるプリントヘッドの走査
速度を下げるためには、典型的には、最後から二行目の
プリント領域でのプリント動作を完了した際、又は該完
了時点から最後の行のプリント領域でのプリント動作を
開始する時点までの間の所望の時点で、モータのような
駆動系の駆動レベルを下げればよい。この駆動レベルを
下げることにより、駆動系及び走査系が徐々に減速さ
れ、最終行のプリント領域に対するプリント動作に入る
とき又は最終行のプリント動作が始まって間もなく、低
下された走査速度でプリントヘッドの走査が行なわれる
ことになる。なお、プリンタの駆動系などの制動特性に
よっては、最後から二行目のプリント動作が完了する前
に制動をかけ始めるようにしてもよい。
【0010】用紙のプリント領域は、用紙幅に一致して
いても、用紙の幅方向の少なくとも一方の側に余白領域
をとってその内側をプリント領域にしてもよい。プリン
ト領域はプリントヘッドによるプリント動作ないしプリ
ントが行われる領域である。プリントヘッドが二種類以
上のヘッドからなる場合でも典型的には各ヘッドの動作
領域が一致するので、この一致した領域に対応する。但
し、二種類以上のヘッドの動作領域は、場合によっては
異なっていてもよい。例えば後述の実施例で例示するよ
うにプリントヘッドが露光ヘッドと加圧ヘッドとからな
る場合、確実なプリントのために、加圧ヘッドの加圧動
作領域を露光ヘッドの露光動作領域よりも若干大きくと
ることも有り得、そのような場合には、加圧ヘッドによ
る加圧動作領域がプリント領域に対応する。
【0011】走査速度制御手段による走査速度の制御の
仕方は、駆動系による駆動の仕方に応じて適宜選べばよ
い。例えば、モータの出力軸からの駆動力を実際上スベ
リのない機械的な動力伝達系を介してプリントヘッドの
走査系に伝達している場合、走査速度制御手段は、モー
タの出力軸の回転速度を制御する回転速度制御手段から
なり、モータが直流モータのときは、例えば、駆動電流
のパルス幅を変えてパルス幅変調(PWM)したり駆動
電流の大きさを変たりするモータ駆動制御部からなる。
【0012】この明細書において、中間行における通常
の走査速度とは、中間行における平均的な走査速度をい
い、中間行における走査速度が厳密に一定である必要は
ない。走査方向は、典型的にはプリント用紙の送り方向
に直交する方向であるけれども、送り方向に交差する方
向であれば、用紙送り方向に対して斜め方向でもよい。
【0013】用紙送りは、プリントヘッドが実際上用紙
のプリント領域の走査方向端縁よりも外に移動した状態
のとき行われ、例えば、用紙自体の走査方向端縁よりも
外に移動した状態のときに行われるようにしてもよい。
プリンタは、一回のプリントのために、プリントヘッド
により複数行のプリント走査を行なうタイプのものであ
る。プリント走査とは、プリントのためにプリントヘッ
ドが用紙に対して走査されることをいい、プリントヘッ
ドが一種類のヘッドからなる場合には、該ヘッドにより
プリント動作が行われるべく該ヘッドが移動されること
を指し、プリントヘッドが協働して一つのプリントを行
なう二種類以上のヘッドからなる場合、用紙送り方向に
関して下流側に位置し最後にプリント処理を完成させる
ヘッドによるプリント動作が行われるべく該ヘッドが移
動されることを指す。一回のプリントとは、典型的に
は、一つの画像をプリントするようなことをいう。但
し、場合によっては、一つの画像を用紙送り方向の複数
の部分に分け、各部分毎に一息にプリントするようにし
てもよい。その場合、一回のプリントとは、画像全体で
はなくて各部分のプリントをいう。画像によって表わさ
れるパターンは、一つ又は複数の文字や文章であっても
絵や写真のような図形などであってもよい。
【0014】最終行の走査速度は、中間行の通常の走査
速度よりも小さければ、その程度は、プリンタの駆動系
の慣性やプリントヘッドの通常の走査速度や該ヘッドを
停止させるべき範囲の大きさなどに応じて変更ないし選
択され得る。例えば、走査速度制御手段は、最後の一行
の走査速度を中間行の走査速度の1/2程度以下の所定
速度にするように制御する。ここで、値「1/2」は、
種々の条件に応じて任意の値に変え得る。
【0015】プリントヘッドの走査は、例えば、駆動軸
の外周に右回り及び左回りの螺旋溝を形成し両螺旋溝の
両端を転向溝で一つながりにして全体として滑らかにつ
ながった無端溝にするとともに、プリントヘッドと一体
的な係合片(例えば、ピン)を該駆動軸の溝に係合さ
せ、駆動軸の中心軸線のまわりでの該駆動軸の回転に応
じてこれに係合した係合片を介してプリントヘッドを走
査方向に往復動させることにより行われる。但し、例え
ば、走査方向の両端に配置したタイミングプーリ間にタ
イミングベルトを張架し該ベルトに該ベルトと共に循環
される係合片(例えばピン)を取付け、該ピンに係合す
る用紙送り方向長孔を備えたキャリッジにプリントヘッ
ドを取付けて、駆動プーリの回転に伴うタイミングベル
トの循環に応じてピンを介してプリントヘッドを走査方
向に往復動させるようにする等、他の手段を用いてもよ
い。
【0016】上述のようなプリンタの特徴は、プリント
の完了前にプリント動作が中断されるような場合にも、
適用され得る。即ち、プリントヘッドの走査がプリント
の完了以外の原因で停止される際、該原因発生時にプリ
ント中の行の次の行におけるプリントヘッドの走査速度
を中間行における通常の走査速度よりも低くするように
走査速度を制御する走査速度制御手段をプリンタが備え
ていてもよい。
【0017】プリントヘッドとしては、どのようなタイ
プのものでもよく、用紙が感光性である場合、プリント
ヘッドは用紙に光をあてる露光ヘッドを含むことにな
る。この場合、本発明のプリンタでは、露光ヘッドが用
紙のプリント領域の走査方向端縁よりも外の所定位置で
停止され得るから、次のプリントの際、露光ヘッドが位
置ズレなく、プリントを開始し得る。
【0018】また、用紙が感圧性の場合、プリントヘッ
ドが用紙に加圧力を及ぼす加圧ヘッドを含むことにな
る。この場合、本発明のプリンタでは、加圧ヘッドが用
紙のプリント領域の走査方向端縁よりも外で停止され得
るので、加圧ヘッドによってプリント用紙が押さえられ
ままになることを避け得るから、プリントの完了した用
紙部分を確実に排出し得る。
【0019】用紙は、典型的には、長尺ないし帯状の連
続紙からなる。但し、場合によっては、所定サイズに切
断された紙葉ないしカット紙からなっていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明による好ましい一実
施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例に基づい
て説明する。
【0021】
【実施例】本発明の好ましい一実施例の感光感圧型プリ
ンタ1を全体的に示した図1から4において、プリンタ
1は、ケース10と、ケース10内に配設された感光感
圧型プリント用紙2の収容容器30と、円筒状ないしパ
トローネ状の用紙収容容器30から繰出された感光感圧
型プリント用紙2を所望パターンで露光・感光させる露
光部50と、露光部50で用紙2に形成された感圧性潜
像を加圧現像する加圧現像部70とを有する。
【0022】本発明のプリンタ1の詳細について説明す
る前に、プリンタ1で用いられる好ましい一例の感光感
圧型プリント用紙2について、図7を参照して説明す
る。但し、プリンタ1及びプリント用紙2は、感光性や
感圧性でなくてもよい。図7において、プリント用紙2
は、感光感圧型マイクロカプセルが塗布されてなる。こ
こで、「感光感圧型マイクロカプセル」とは、特定波長
域の光を受けた際圧壊され易くなるか又は圧壊され難く
なる(即ち、感圧特性の異なる領域の形態で潜像が形成
される)ように構成された微小カプセルであって、且つ
圧壊された際特定の色の発色(即ち、現像)を可能にす
る発色物質が内部に収容(典型的には、封入)されてい
るものをいう。より詳しくは、プリント用紙2は、例え
ば、図7に示したように、白色のPET(ポリエチレン
テレフタレート)からなるシート状基体部(基材部)3
と、このシート状基体部3上に形成され顕色剤を含む受
像層4と、感光感圧型マイクロカプセルがバインダ(接
着剤)に均一に分散されて受像層4上に均一に塗布され
た感光感圧型マイクロカプセル層5と、透明PETのよ
うな保護層6とからなる。シートの基体ないし基材3
は、プラスチック材料の代わりに紙のような他の材料で
もよい。マイクロカプセル層5にバインダはなくてもよ
く、受像層4とマイクロカプセル層5とは混在する一つ
の層であってもよい。以上のような積層構造を有する用
紙2は、典型的には0.1〜0.2mm程度の厚みを有
する。
【0023】感光感圧型マイクロカプセルは、ゼラチン
などからなる直径数ミクロン程度の透明な外側のカプセ
ル壁を有し、該カプセル壁内には、特定波長の光によっ
て硬化する光硬化物質と、硬化されなかったカプセルが
圧壊されたとき受像層4の顕色剤と接触して発色する発
色物質とが、封入されている。各マイクロカプセルは、
典型的には、顕色剤に接触すると絵具の三原色のうちの
いずれかに発色する発色物質と、該発色物質により発色
される色に対して実際上補色関係にある色(光の三原
色)の光で硬化する光硬化物質とを一緒に封入してな
る。すなわち、マイクロカプセルには、三種類のタイプ
が有り、夫々、黄色を呈するイエロー(Y)用の発色物
質及びこれと補色関係にある青色光(B)を選択的に吸
収して硬化する光硬化物質を封入してなるタイプYのマ
イクロカプセル、赤(赤紫)色を呈するマゼンタ(M)
用の発色物質及び緑色光(G)で硬化する光硬化物質を
封入してなるタイプMのマイクロカプセル、並びに青
(青紫)色を呈するシアン(C)用の発色物質及び赤色
光(R)で硬化する光硬化物質を封入してなるタイプC
のマイクロカプセルからなる。マイクロカプセル層5で
は、これら三種類のマイクロカプセルが一様に分散・塗
布されている。
【0024】例えば、300dpiでプリント用紙2に
カラープリントを行う場合、85μ程度の径の領域に一
つのドットが形成される。このドット領域に、例えば、
露光ヘッドから赤色の光が照射されると、タイプCのマ
イクロカプセル内の光硬化物質は硬化するけれども、タ
イプY,Mのマイクロカプセル内の光硬化物質は硬化さ
れず、このドット領域に赤色の潜像が形成される。この
ドット領域が加圧下におかれると、硬化したタイプCの
マイクロカプセルはそのまま保たれるけれども、硬化さ
れていないタイプY,Mのマイクロカプセルは圧壊さ
れ、夫々の発色物質が受像層4の顕色剤と反応して黄色
及び赤紫色を呈し、全体としてほぼ赤い色を呈する。タ
イプCのマイクロカプセルが硬化される程度はドット領
域に照射される光の強さ(光量)に依存し、その多少に
応じてタイプCのマイクロカプセルが少しだけ圧壊され
たり、全く圧壊されなかったりして、当該ドット領域に
おける青色の混ざり具合が変わることになる。従って、
照射光の色に応じて三つのタイプのマイクロカプセルの
硬化の程度が異なり、マイクロカプセルの圧壊により発
色される色が異なることになる。
【0025】マイクロカプセルは、上述のように光の三
原色に対応する三種類の波長域の光の各々に応じて発色
を可能にする三つのタイプY,M,Cからなる代わり
に、一つ若しくは二つ、又はそれ以上の任意の特定の波
長域の光に応じて発色を可能にする一つ若しくは二つ、
又はそれ以上の任意の数のタイプのものからなっていて
もよい。各タイプのマイクロカプセルは、典型的には、
用紙2の被塗布面に一様に分布しているけれども、場合
によっては、用紙2の領域によってマイクロカプセルの
分布が異なっていてもよい。
【0026】図1から4に戻って、プリンタ1のケース
10は、ケース本体11と、閉位置Aと開位置B(図1
では図示の便宜上30度程度しか開かれていないけれど
も、例えば90度〜180度程度まで開放可能であり、
場合によっては取外し可能でもよい)との間でケース本
体11に対して支点CのまわりでC1,C2方向に揺動
可能な蓋体12とを有する。ケース本体11は、底壁1
1aと、両側壁11b,11cと、両側の端壁11d,
11eと、頂壁11fとを有する。なお、蓋体12は、
支点Cの代わりに図1でみてそれより上方で且つ左方の
点Ciを中心に符号Biで部分的に示すような開位置に
開放可能であってもよい。頂壁11fは、二つの頂壁部
13a,13からなり、頂壁部13は、更に、プリンタ
1の外表面をなす外側頂壁部分14と、該外側頂壁部分
14に対して凹んだ凹状頂壁部分15とからなる。15
a,15bはリブである。蓋体12は、図1に示した閉
位置Aにおいて端壁11eと協働してパトローネ状用紙
収容容器30の上半分を取り囲む基端側蓋部16と、閉
位置Aにおいて凹状頂壁部15のリブ15a,15b上
に載置されて外側頂壁部分14と協働してケース10の
外側頂壁を形成する先端側蓋部17とを有する。117
aは蓋部17の開放を検出するセンサである。
【0027】図2に示したように、頂壁部13の凹状頂
壁部分15には、開口18が形成されている。開口18
は、蓋体12が開位置Bにある際用紙収容容器30を出
し入れ可能なX方向の幅Dと、用紙収容容器30の配設
領域19から加圧現像部70の一部まで達するZ方向の
長さEとを有する。容器30の配設領域19は、上端が
開口した半円筒状の容器支持部19aを備えると共に、
先端に、繰出される用紙2の有無を検出する用紙センサ
19bを備える。
【0028】用紙収容容器30は、円筒状容器本体31
と、容器本体31によってF方向に回転可能に支持され
感光感圧型プリント用紙2がロール紙33の形態に巻か
れたロール軸32とを有する。容器本体31は上下の半
円筒状部分31a,31bからなる。容器本体31の用
紙繰出開口34は、用紙案内部35に沿って露光部50
の方へ延びている。
【0029】用紙収容容器30の開口34からZ方向に
繰出されたプリント用紙2は、上流側及び下流側用紙送
り機構36,37によって露光部50及び加圧現像部7
0を通る用紙送給経路Gに沿って送られ、用紙出口38
から送出される。各用紙送り機構36,37は、フィー
ドローラ36a,37aと該ローラ36a,37aに向
かって板バネ36b,37bで弾性的に押し付けられた
ピンチローラ36c,37cとからなる。上流側ピンチ
ローラ36cは、容器30の本体部31から延在した案
内部35のうち上側案内壁部35aに形成された切欠孔
35bに遊嵌されている。ピンチローラ36c,37c
はバネ36b,37bを介して蓋体12の先端側蓋部1
7に取付けられており、蓋体12が開位置Bに移動され
ると、各ローラ対36a,36c及び37a,37cを
構成するローラが相互に離されて用紙送り経路Gが露出
する。更に、用紙収容容器30が交換などのために取り
出されると、ケース本体11の用紙収容部19と、露光
部50と加圧現像部70の一部とが開口18(図2)を
介して露出することになる。
【0030】従って、このプリンタ1では、蓋体12を
開くことによって、容器30を含めて用紙2の交換を容
易に行ない得るだけでなく、用紙送り経路Gのいずれの
箇所で用紙2のジャミングが生じても、用紙2のジャム
部分を容易に取り除き得る。蓋体12の先端側蓋部17
には、蓋部17をケース本体11の外側頂壁部14に掛
け止可能なラッチ式の掛け止機構20が形成されてい
る。掛け止機構20は、H1,H2方向に可動でバネな
どの弾性手段21aでH1方向に偏倚されているラッチ
ないし止め部材21と、止め部材21に固定され指など
でH2方向に移動可能な開閉つまみ22とを有する。外
側頂壁部14の下方に延びた側壁14aの上流側面に
は、止め部材21を係止する突起23が形成されてい
る。掛止め状態では、蓋部17の下方に延びた側壁17
aの下端が側壁14aの突起23の上面にほぼ接すると
共に、止め部材21の先端の爪部24が弾性手段21a
によりH1方向に偏倚されて突起23の下に潜り込み爪
部24の上面が突起23の下面に接する。必要なら、ツ
マミ22をH1方向に押し付けて、係止を強く行なわせ
る。
【0031】一方、蓋体12を開くときには、ツマミ2
2をH2方向に押して、爪部24と突起23との係合を
解除する。このとき、ローラ36c,37cを支えてい
るバネ36b,37bによって蓋部17がC1方向にわ
ずかに持ち上げられるから、爪部24が突起23の下に
入り込むことなく蓋体12が開かれ得る。なお、25は
蓋体12の補強のためのリブであり、また、容器30の
押圧固定のために、図示しないフェルト材がリブ25の
近傍に内張りされている。
【0032】露光部50は、露光ヘッド51と該露光ヘ
ッド51をX方向に走査する露光ヘッド駆動機構52と
を有する。露光ヘッド51は、露光ヘッド本体部53と
該ヘッド本体部53を一体的に支えたヘッド支持体部5
4とからなる。露光ヘッド駆動機構52は、支持体部5
4のX方向貫通孔に摺動自在に嵌挿されケース10内の
剛性フレームないしシャーシ26の側壁26a,26b
(図3)に支持された二本の案内棒55,56と、周面
に右回り及び左回りの螺旋溝57aが設けられその中心
軸線の周りで回転されるべく支持体部54のX方向貫通
孔に嵌挿された駆動軸57であってバネ負荷されて支持
体54に取付けられたピン58が螺旋溝57aに係合し
たもの57とからなる。なお、螺旋溝57aの右回り及
び左回りの螺旋溝部は各端部において転向溝部によって
滑らかにつながり溝57aの全体として無端溝を形成し
ており、駆動軸57の一方向の回転に伴って、露光ヘッ
ド51がX1,X2方向に往復走査される。59は位置
センサないしマークセンサで、露光ヘッド51のX方向
走査の際、シャーシ26上に形成されたスケール60の
目盛ないしマークを読んで制御基板27上のマイクロプ
ロセッサを含むコントローラ28の位置決め演算部ない
し走査方向位置検出部28bと協働して露光ヘッド51
の走査方向Xの位置を検出する。
【0033】図2及び7に示したように、露光ヘッド本
体部53は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の
三種類の色の光源61(即ち、赤色光源61R,緑色光
源61G,青色光源61B)と、各光源61への通電を
可能にすると共に各光源61を支持体部54に固定する
基板62と、各光源61からの光を前面に位置する用紙
2の部分に微小スポット63の形態で照射すべく絞るア
パーチャないし開口64が形成された開口板65とから
なる。各光源61の間は、隔壁(図示せず)で実際上分
離されている。発光ダイオードなどからなる各色の光源
61R,61G,61Bの数は、一つでも複数でも色に
よって異なっていてもよい。露光ヘッド51の本体部5
3の光源61R,61G,61Bは、用紙2のZ方向の
間欠的な用紙送りを停止している間で露光ヘッド51の
X方向走査の際、コントローラ28(図1)の画像デー
タ読出部(後述の図6)からの画像データに基づき後述
の露光用光源発光駆動制御器110(図6)による発光
駆動制御下で、用紙2の所定位置に所定の強度で所定の
色の光を走査速度に応じた所定時間照射して、用紙2の
各位置(x,z)に微小スポット63の形態の感圧性潜
像を形成する。
【0034】図1及び4に示すように、加圧現像部70
は、加圧現像ヘッド71と、加圧現像ヘッド71をX方
向に駆動する加圧ヘッド駆動機構72と、加圧現像ヘッ
ド71に用紙2へのY1方向の加圧力を付与する加圧機
構73と、加圧現像ヘッド71と協働して用紙2に加圧
力を及ぼすべく用紙を背面2aで支持するプラテン構造
体74とからなる。
【0035】加圧現像ヘッド71は、用紙2の表面2b
上をX1,X2方向に転動可能な加圧現像ローラ75及
び該ローラ75の周面と周面で接触しローラ75をY1
方向に支えるバックアップローラ76からなる加圧現像
ヘッド本体部77と、このヘッド本体部77をY1,Y
2方向に移動可能に収容部78内に収容支持する加圧ヘ
ッド支持体部79とからなる。ヘッド本体部77のロー
ラ75及び76は、夫々、軸線方向の各端面から突出し
た軸部75a及び76aを有し、各軸部75a,76a
が加圧ヘッド支持体部79の溝79a,79a(図1)
にY1,Y2方向に摺動可能に嵌め込まれている。
【0036】加圧ヘッド駆動機構72は、図1に示すよ
うに、支持体部79のX方向貫通孔に摺動自在に嵌挿さ
れケース10内の剛性フレームないしシャーシ26の側
壁26a,26b(図4)に支持された二本の案内棒8
0,81と、周面に右回り及び左回りの螺旋溝82aが
設けられその中心軸線の周りで回転されるべく支持体部
79のX方向貫通孔に嵌挿された駆動軸82であってバ
ネ負荷されて支持体79に取付けられたピン83が螺旋
溝82aに係合したもの82とからなる。なお、螺旋溝
82aの右回り及び左回りの螺旋溝部は各端部において
転向溝部によって滑らかにつながり溝82aの全体とし
て無端溝を形成しており、駆動軸82の一方向の回転に
伴って、加圧現像ヘッド71がX1,X2方向に往復走
査される。
【0037】加圧機構73は、バックアップローラ76
をY1方向に支えるべく図1で見て断面逆U字型の加圧
台84と、シャーシ26上で台84にY1方向の偏倚力
を及ぼすべくX方向に間隔をおいて配置された複数の圧
縮バネ85(図4)とからなる。なお、図4に示すよう
に、加圧台84は、X方向両端に横方向突出部84a,
84aを備え、突出部84a,84aは、シャーシ26
の側壁26a,26bの開口26c,26cに遊嵌され
ている。開口26c,26cは加圧台84の突出部84
a,84aと協働して、加圧機構73及び加圧ヘッド7
1がY方向に変位可能な範囲を実際上規定ないし規制し
ており、突出部84a,84aがY1方向に変位されて
開口26c、26cの上縁部26d,26dに当接する
と、加圧機構73及び加圧ヘッド71のそれ以上のY1
方向変位が禁止される。
【0038】プラテン構造体74は、X方向に延在しシ
ャーシ26の側壁26a,26b間において回転可能に
支持され全体としてほぼ円柱状のプラテン40と、該プ
ラテン40のカバー87とからなる。加圧現像部70で
は、駆動軸82(図1)の回転に伴って加圧ヘッド71
の支持体部79がX1,X2方向に移動される際、プラ
テン構造体74のプラテン40で背面2aが支持され感
圧性潜像が形成された用紙部分2に対して、加圧ローラ
75が、Y1方向に押し付けられて点状の微小領域の加
圧現像を行ないながらX1,X2方向に転動する。加圧
現像ローラ75の転動に伴うその軸線まわりの回転に応
じてローラ75と周面で摩擦係合したバックアップロー
ラ76もその軸線のまわりで回転して台84上をX1,
X2方向に転動する。
【0039】プラテン40は、図4の断面図並びに図5
の(a)及び(b)のプラテン正面図及びプラテン側面
図に示したように、太さないし径T1(例えば約4m
m)で長さJ1(例えば約30〜35mm)の大径の本
体部分41と、本体部分41の両端42,43から連続
的に延びた長さJ2(例えば約3mm)のほぼ円錐台状
のテーパ部分44,45と、テーパ部分44,45の小
径端46,47から連続的に延びた径T2(例えば約3
mm)の小径の端部円柱状部分48,49とを有する。
端部46,47間の長さ(J1+2J2)は、図5の
(a)において想像線で示した用紙2の幅Jに一致する
か用紙幅Jより少し大きい。但し、所望ならば、用紙幅
Jが(J1+2J2)よりわずかに大きくてもよい。
【0040】加圧現像ヘッド71の加圧ローラ75は、
X方向走査の際、図5の(a)において、想像線で示し
た左端位置Xhと右端位置Xmとの間でX1,X2方向
に移動する。XhとXmとの間の加圧ローラ75の走査
範囲のうち、加圧ローラ75が、より詳しくは加圧ロー
ラ75の周面の上端部がプラテン40の本体部分41に
向き合う範囲では、加圧ローラ75は該ローラ75とプ
ラテン40の本体部分41との間に位置する用紙2の微
少領域部分にバネ85の加圧力を及ぼし、該微少領域を
加圧現像する。
【0041】一方、加圧ローラ75がプラテン40の端
部円柱状ないし円筒状部分48,49に向き合う範囲に
ある場合、図4に示したようなシャーシ側壁26a,2
6bの開口26c,26cの上縁部26d,26dによ
る加圧台84のY1方向移動の規制によって、加圧ロー
ラ75とプラテン40(の端部円筒状部分48,49)
との間に、図5の(a)において符号Ygで示したよう
に用紙2の厚さより大きい間隙が形成される。すなわ
ち、加圧ローラ75がこの領域にある場合、加圧ローラ
75はプラテン40には接触しない。従って、典型的に
は、この状態において、用紙送り機構36,37による
Z方向の用紙送りが行われる。
【0042】加圧ローラ75がプラテン40の本体部分
41と端部円筒状部分48,49との間の走査領域、即
ちプラテン40のテーパ部分44,45に向き合う範囲
に位置する場合、加圧ローラ75とプラテン40との間
に位置する用紙2の部分に対する加圧力は、加圧ローラ
75と夫々の端部42,43とのX方向距離の増大に応
じて通常加圧値(例えば約100gf/平方cm程度)
からゼロまで急激に低下し、該X方向距離の低下に応じ
てゼロから通常加圧値まで急激に増大する。
【0043】従って、おおまかには、加圧ローラ75が
端部42,43よりも走査方向外側にある場合、用紙2
の加圧現像は行なわれないとみなし得る。即ち、用紙2
のうち、プラテン40の本体部分41に接する幅方向部
分、即ちプラテン本体部分41の端部42,43に向き
合う用紙部分2e,2fの間の用紙部分2gが走査方向
長さJ1のプリント領域として用いられ、当該領域2g
に露光ヘッド51による潜像形成が行われる。一方、用
紙2のうちテーパ部分44,45に向き合う幅方向領
域、すなわち用紙2の幅方向端縁2cとプリント領域2
gの走査方向端縁2eとの間の領域2h及び用紙2の幅
方向端縁2dとプリント領域2gの走査方向端縁2fと
の間の領域2jは、プリントされない余白領域になる。
また、加圧ヘッド71が用紙2のプリント領域2gの幅
方向端縁2e又は2fよりも外に移動した状態は、夫
々、加圧ヘッド71が走査方向端部位置Xh又はXmと
端縁2e又は2fに向き合う位置との間にある状態をい
う。走査方向端部位置Xh,Xmのいずれか一方又は両
方がホームポジションに相当する位置である。この例で
は、位置Xhがホームポジションであるとする。露光ヘ
ッド51の走査方向に関する状態に関しても同様であ
る。通常の中間行の走査の際には、これらの状態では、
加圧ヘッド71又は露光ヘッド51のピン83又は58
は夫々の駆動軸82又は57の螺旋状溝82a又は57
aの転向溝部に係合して、走査方向がX2又はX1か
ら、X1又はX2に逆転されるべく、徐々に減速されて
走査方向端部位置Xh又はXmで速度ゼロになった後逆
方向に徐々に加速される。
【0044】なお、加圧ローラ75がプラテン40の本
体部分41から走査方向端部に向かって移動する場合に
限って言えば、加圧力が特定のところで解除されるよう
にテーパ部分44,45の周面の傾斜角度(図4のよう
にプラテン40の中心線P(図5の(a))を含む断面
でみてテーパ部分44,45の外形を表わす母線が中心
線Pに対してなす角度)は大きい方が好ましいけれど
も、加圧ローラ75が端部円筒状部分48,49から走
査方向X1,X2の中央走査領域に向かって本体部分4
1の方へ戻るように走査される場合には、加圧ローラ7
5がバネ85によるY1方向に力に抗してテーパ部分4
4,45の周面によって規定される斜面を登る必要があ
る。従って、この加圧ローラ75の戻りに際して、加圧
ローラ75がテーパ部分44,45にX1,X2方向に
ぶつかることによる相互の衝撃を無視し得る程度に抑え
るべく、テーパ部分の傾斜角度は、過度に大きくはない
ことが好ましい。角度の絶対値は、走査速度や加圧力や
プラテンなどの支持系の剛性などに応じて適宜選択すれ
ばよい。
【0045】図5の(a)では、見易さのために、プラ
テン40の各部分41,44,45,48,49の表面
が相互の隣接ないし接続端42,43,46,47にお
いて、角度をもって交わっているものとして、即ち接続
端42,43,46,47が角張っているものとして示
されているけれども、接続端42,43,46,47で
は、関連する各部分41,44,45,48,49の表
面が滑らかに湾曲して連続的につながっている方がより
好ましい。従って、好ましくは、部位42,43では、
隣接部分は外に凸に湾曲した表面形状を有し、部位4
6,47では内に凸(外に凹)に湾曲した表面形状を有
する。
【0046】更に、以上の例では、走査端位置Xh,X
mは、端部円筒状部分48,49に向き合う位置である
けれども、場合によっては、少なくともいずれか一方が
テーパ部分44,45に向き合う位置でもよい。この場
合、走査端位置Xh,Xmは用紙2の幅方向端縁2c,
2dよりも内側でもよい。但し、間隙Ygが用紙2の厚
さよりもわずかでも大きい領域又は用紙2にY方向加圧
力が実際上かからないところであることが好ましい。ま
た、加圧ローラ75が位置Xh,Xmのうちのいずれか
一方(例えば位置Xh)に位置する場合に限り用紙2の
Z方向送給を行なうようにする場合には、他方の位置
(例えば位置Xm)は、本体部分41に向き合う位置で
もよい。その場合、プラテン40をシャーシ側壁等で支
持するに必要な部分を除き、関連するテーパ部分や端部
円筒状部分はなくてもよい。更に、長手方向両端で縮径
されたプラテン40を用いる代わりに、円柱状プラテン
を加圧ヘッドの走査方向位置に応じてY方向に移動させ
てもよく、円柱状プラテンの代わりに長手方向両端でY
1方向に後退した形状のプラテンを静置状態で用いても
よい。
【0047】用紙送り方向Zに関して加圧現像部70の
下流側には、ヒータ88が設けられている。ヒータ88
は、加圧現像部70で加圧現像作用を受けた用紙部分2
を表面2b側から加熱して、受像層4(図7)と接触し
た発色物質の発色反応を促進させる。加圧現像部70と
ヒータ88との間にはカッタないし切断刃89が設けら
れ、ヒータ88の上部には、カッタ89に一体的な摺動
体ないしスライダ90と、該スライダ90の上下の凹凸
部に係合してスライダ90をX方向に摺動可能に支持す
べくX方向に延在した上側及び下側のレール構造体9
1,92と、スライダ90がカッタ89と共にX1方向
に移動される際スライダ90によってY2方向に押圧さ
れ用紙2を背面2a側から抑えてヒータ88との間に用
紙2を挟持すべく、X方向に延びた軸94のまわりでほ
ぼ上下に揺動可能で、X方向に延在した用紙押え93と
が設けられている。
【0048】カッタ89及び該カッタ89に固定された
スライダ90は、バネ90aによってX2方向に偏倚さ
れており、レバー95(図2)をZ1方向に移動させた
際、該レバー95の移動に応じて図示しない接続機構
(例えばワイヤとプーリとからなる)を介してX1方向
に移動される。このとき、用紙2はカッタ89の下流側
で用紙押え93とヒータ88との間に挟持されるから、
エッジないし刃が斜め下方(すなわちX1方向で且つY
2方向)に向いたカッタ89のX1方向移動に伴って用
紙2が直線的に切断される。用紙2の横断方向Xの切断
の後レバー95を放すとバネ90aによってカッタ89
がX2方向に戻されると共に図示しない接続機構を介し
てレバー95もZ2方向に初期位置に戻される。
【0049】図1から4において、96はモータ、97
は電池、98は押しボタン99でオンオフされるべく基
板27に取り付けられたメインスイッチであり、押しボ
タン99を押してスイッチ98をオンにすることによ
り、モータ96が電池97から給電されると共にコント
ローラ28への主電源からの通電が開始され、コントロ
ーラ28の制御下で図3及び4に想像線で示した位置に
ある動力伝達機構100を介してプリンタ1の各部の機
械的駆動が行われる。
【0050】次に、以上のような構造を有するプリンタ
1の制御系に関して、図6に基づいて、まとめて説明す
る。モータ96は、パルス幅変調(PWM)で制御され
る直流モータからなり、電池のような電源97からの電
気エネルギは、モータ駆動用電流パルス発生器101を
介してモータ96に与えられる。即ち、パルス発生器1
01からモータ96に与えられる電流パルスのパルス幅
が変化すると、モータ96の出力軸96aの回転速度が
変化する。駆動パルスの繰返し周波数が一定である場
合、パルス幅を変えることは、パルスのデューティ比を
変えることに相当する。
【0051】モータ96の出力軸96aの回転は、歯車
機構などの機械的な構造の動力伝達機構100を介し
て、用紙送り機構36,37の用紙送りローラ即ちフィ
ードローラ36a,37a、並びに露光ヘッド駆動軸5
7及び加圧ヘッド駆動軸82に伝達される。動力伝達機
構100は、出力軸96aに直結された共用動力伝達系
102と、ゼネバ歯車などの間欠的な駆動力伝達系を含
み共用伝達系102からの動力を用紙送りローラ36
a,37aに伝達する用紙送り用動力伝達系103と、
共用伝達系102からの動力を露光ヘッド駆動軸57及
び加圧ヘッド駆動軸82に伝達するヘッド走査用動力伝
達系104とを有する。動力伝達機構100内の動力伝
達系102,103,104にスベリはなく、ローラ3
6a,37a及び駆動軸57,82の夫々の回転速度
は、モータ96の出力軸96aの回転速度に比例して一
義的に決定され得る。従って、露光ヘッド駆動軸57に
より駆動される露光ヘッド51と加圧ヘッド駆動軸82
により駆動される加圧ヘッド71とは、同期走査され、
例えば、夫々、走査方向Xに関して同一の初期位置又は
逆相となる初期位置に設定される。
【0052】モータ駆動用パルス発生器101で発生さ
れる駆動パルスのパルス幅データは、パルス幅データ送
出部105から与えられる。パルス幅データ送出部10
5は、プリントされるべき一つの画像の最終行以外の
行、すなわち通常行のプリント走査の際には、通常行パ
ルスPnの幅データQnをパルス発生器101に与え
る。通常行パルス幅Qnは、送出部105に予め設定さ
れていても、外部から設定又は変更・調整可能でもよ
い。パルス幅データ送出部105は、通常の停止制御信
号Saを受取ると、停止行パルスPsの幅データQsを
パルス発生器101に与える。停止行パルス幅Qsも、
送出部105に予め設定されていても、外部から設定又
は変更・調整可能でもよい。なお、当然ながらQs<Q
nで、例えば、Qs=Qn/2である。
【0053】停止行パルスPsが、パルス幅データ送出
部105に与えられるタイミングないし条件について、
デジタルカメラのような画像情報処理装置106で得ら
れた画像をプリントする場合を例にとって、次に説明す
る。画像処理装置106が保持している画像のうちある
一つの画像をプリンタ1でプリントする場合、プリンタ
1は、画像情報処理装置106から一つの画像データL
の全体を受取り、バッファメモリ107に格納する。こ
の画像データLは、プリントの際、行データ格納メモリ
領域108に一行づつ読み出される。メモリ領域108
内の1行の画像データLgは、露光ヘッド51の走査の
向きが、X1方向であるかX2方向であるかに応じて、
逆向きに一つづつ即ち各ドット領域のデータLgi毎
に、画像データ読出部109により読み出される。読出
部109に読み出された画像のドットデータLgiに応
じて、露光用光源発光駆動制御器110により露光ヘッ
ド光源61の対応する色の光源61R,61G,61B
(図2)が発光駆動され、所定の色の光がスポットの形
態で感光感圧性用紙2上に照射される。この行走査の
間、露光ヘッド51の走査位置xは、マークセンサ59
で読取ったスケールマーク60を変換器111で受信・
変換して得られるパルス信号Pmの数を走査方向位置検
出部ないし位置決め演算部28bでカウントすることに
より検出され、該検出位置データxに基づいて画像デー
タ読出部109によるプリントデータLgiの読出が制
御される。なお、走査方向に関する情報をスケール60
から得るべく、例えば、スケール60を二列のマークで
形成すると共にセンサ59に二つのセンサ部を設けるこ
となどにより、センサ59でスケール60のマークに関
する3状態以上の状態を識別可能にしてもよい。
【0054】一方、変換器111からのマークパルスP
mは、改行検出部112にも与えられる。改行検出部1
12は、例えば、所定間隔のクロックパルスPcの数を
カウントすると共にマークパルスPmの受信によりゼロ
にリセットされるカウンタを有し、マークパルスPm,
Pm間の間隔が長くなって、カウンタの計数値が所定レ
ベルを超えると、改行動作に入ったとみなして、改行検
出信号Srを走査方向位置検出部28bに送り、該検出
部28bの走査方向位置データをゼロにリセットする。
ここで、クロックパルスPcの間隔は、改行の際におけ
るマークパルスPm,Pmの間隔、即ちある行の最後の
パルスPmの発生から次の行の最初のパルスPmの発生
までの時間よりも十分に小さい繰返し周期のパルスであ
ればよい。
【0055】なお、走査方向位置検出部28bは、画像
の一行の幅に相当する値に達する毎に、行プリント完了
信号Sbを発する。検出器28bに基準値として与えら
れる画像の一行の幅は、プリント領域2gの長さJ1に
応じた一定値であっても、画像データLから得られる幅
情報に基づいて設定・変更されてもよい。改行検出部1
12からの改行検出信号Srは、行数カウンタ113に
も与えられ、行数カウンタ113は、プリント中の行の
行数Nを計数する。
【0056】一方、総行数データ保持部119には、画
像データ格納メモリ107に格納された画像データLの
画像のZ方向のドット数データNaと、露光ヘッド51
と加圧ヘッド71とのZ方向のオフセット長に相当する
ドット数データNhとに基づいて、総行数データNb=
Na+Nhが保持されている。直前行走査完了チェック
部114では、直前行の走査が完了したかどうかを、Δ
N=Nb−Nが1になったかどうかにより検出し、ΔN
が1になると、直前行走査完了信号Scを発する。
【0057】遅延制御部115での遅延制御が行なわれ
ない場合ないし遅延時間がゼロに設定されている場合、
遅延制御部115は、信号Scを受けると、パルス幅デ
ータ送出部105にパルス幅データの変更指示信号ない
し停止指示信号Saを与えて、パルス幅データ送出部1
05からのパルス幅データを、「Qn」から「Qs」に
変更させる。その結果、モータ駆動用パルス発生器10
1からのモータ駆動用パルスが、幅QnのパルスPnか
ら幅QsのパルスPsに変更される。
【0058】なお、チェック部114から信号Saを直
接出す場合には、遅延制御部115は、なくてもよい。
また、遅延制御部115は、例えば、直前行の走査が完
了し信号Srが出された後で最終行の走査の際スケール
60の最初のマークの読取が開始されるまでの時間より
も短かく設定・変更可能な所定時間だけ遅延して、信号
Saを出すように、構成されていてもよい。
【0059】なお、パルス幅データ送出部105は、更
に、緊急停止指示部116から緊急停止指示信号Seを
受け取るように構成され、該信号Seを受け取ると、信
号Saを受け取った場合と同様に、送出するパルス幅デ
ータを「Qn」から「Qs」に変更して、モータ駆動用
パルス発生器101から出される駆動パルスを、幅Qn
のパルスPnから幅QsのパルスPsに変える。
【0060】緊急停止指示部116には、緊急停止原因
検出部117での検出信号Sfが与えられ、指示部11
6は、検出部117から信号Sfを受け取ると、指示信
号Seを発する。緊急停止原因検出部117は、例え
ば、蓋体12の開放を検出する蓋体開放検出器117a
(図2)や用紙切れ検出器(図示せず)などのうち少な
くとも一つのものからなる。なお、用紙切れは、例え
ば、用紙の裏面に一定間隔でマークを付しておくと共に
該マークを検出するセンサを設けてセンサ出力を取り出
し、更に用紙送りローラ36a又は37aの回転を検出
するセンサを設けて該センサの出力を取り出し、ローラ
回転センサの検出出力があるにもかかわらず、用紙マー
ク検出センサの検出出力が変動しない場合には用紙切れ
と判定して用紙切れ信号を出すような検出器により検出
される。プリンタ1に接続された外部情報処理機器10
6のような接続機器からの強制停止指示信号ないしブレ
ーク信号も信号Sfとして停止指示部116に与えられ
る。なお、図6において、想像線28aで囲んだ部分
は、コントローラ28の本体部である。また、以上にお
いて、最終行の走査速度を制御する走査速度制御手段
は、直前行走査完了チェック部114と、遅延制御部1
15と、パルス幅データ送出部105と、モータ駆動用
電流パルス発生器101とからなり、緊急停止指示の際
のプリント中の行とその次の行の走査速度を制御する走
査速度制御手段は、緊急停止指示部116と、遅延制御
部115と、パルス幅データ送出部105と、モータ駆
動用電流パルス発生器101とからなる。前述のよう
に、遅延制御部115はなくてもよい。
【0061】次に、以上の如く構成された本発明による
好ましい一実施例のプリンタ1の動作について主として
図6及び図5を参照して説明する。デジタルカメラ10
6で撮影され該カメラ106の記憶部に格納されている
画像をプリンタ1でプリントしようとする場合、カメラ
106とプリンタ1とをインターフェースケーブル10
6aで接続すると共に押しボタン99を押下げてプリン
タ1の電源スイッチ98を入れると、プリンタ1は、各
部の初期設定動作の後、データ受信可能状態になる。こ
の初期設定には、例えば、走査方向位置検出部ないし演
算部28bのゼロリセット、行数カウンタの値「0」へ
のリセット、パルス幅データ送出部105の通常行パル
ス幅Qnへの初期設定などが含まれる。用紙2は、プリ
ント可能な所定位置にセット済みであるとする。
【0062】例えば、カメラ106で、特定の一つの画
像のプリント指示をすると、プリントされるべき画像デ
ータLがプリンタ1のバッファ領域107に送られ格納
され、更に、プリンタ1のコントローラ本体28aの制
御下で、画像データLのうち画像の最初の一行を表わす
画像データLgが行データ格納メモリ108に格納され
ると共に、画像データLの行数Naの情報が総行数デー
タ保持部119にNb(=Na+Nh)に変換されて取
込まれる。ここで、Nhは、露光ヘッド51と加圧ヘッ
ド71との間の用紙送り方向Zに関する距離ないしオフ
セット長に相当する行数であり、総行数Nbは、画像デ
ータLに対応する画像をプリントするために加圧ヘッド
71が走査されるべき行数である。
【0063】プリントされるべき画像データLについて
の初期設定が完了すると、コントローラ本体28aのハ
ルス幅データ送出部105からモータ駆動用電流パルス
発生器101に通常行走査用のパルス幅データQnが与
えられ、駆動用パルス発生器101からの通常行走査駆
動用パルスPnがモータ96に与えられて、モータ96
が始動され、出力軸96aの回転に応じて、動力伝達機
構100の動力伝達系102,104を介して、露光ヘ
ッド駆動軸57及び加圧ヘッド駆動軸82が回転駆動さ
れ、露光ヘッド51及び加圧ヘッド71がホームポジシ
ョンXh又はその近傍の停止許容領域内の位置から走査
方向Xに動き始める。
【0064】露光ヘッド51のX方向移動に伴って露光
ヘッド51と一体的なマークセンサないしx方向位置セ
ンサ59によりスケール60の最初のマークが読取られ
と、センサ59から読取信号が出され、変換器111を
介してマーク検出パルスPmとして走査方向位置検出部
ないし演算部28bに送られる。マーク検出パルスPm
は改行検出部112にも与えられ、改行検出部112の
クロックパルス数計数器がゼロにリセットされ、その後
のクロックパルス数の計数を始める。位置検出部28b
から最初のプリント位置データXiが与えられると、画
像データ読出部109は、該位置ないしドット領域Xi
の画像データLgiをメモリ領域108から読出し、露
光用光源発光駆動制御器110に送る。発光駆動制御器
110では、画像データLgiの内容に応じて、光源6
1のうちの所定の色の光源61R,61G,61Bを発
光させて該ドット形成領域Xiにスポット状の露光ない
し光照射を行なわせる。加圧現像ヘッド71は露光ヘッ
ド51と同期してX1方向に走査される。モータ96の
通常行走査用の高速回転に伴なう露光ヘッド駆動軸5
7,82の回転駆動に応じた露光ヘッド51の通常行走
査速度でのX方向移動ないし走査に伴い上述のプロセス
が繰り返され、メモリ領域108の画像データLgiが
順次読み出されて、該データに応じたドット状の光照射
が行われる。例えば、露光ヘッド51のX1方向走査に
伴い、マークセンサ59からの次のマーク検出パルスP
mが改行検出部112に与えられると、プリント領域2
g(図5の(a))内での走査の間は前回のパルスPm
を受けた時点以降新たなマーク検出パルスPmを受ける
までの時間は比較的短いので、検出部112におけるク
ロックパルスPcの計数値は設定値と比較して小さく、
改行検出部112は、リセット信号Srを発することな
く、再度ゼロにリセットされる。
【0065】上述のような動作が繰り返されて、露光ヘ
ッド51が一行のプリント領域の最後のドット領域に達
するまで、露光ヘッド51による所定の露光及び改行検
出部112のリセットが行われる。露光ヘッド51が図
5の(a)で示したプリント領域2gから余白領域2j
に入るとスケール60のマークがなくなりマークセンサ
59はマークを検出しなくなる。従って、改行検出部1
12のクロックパルス計数器の計数値が短時間のうちに
所与の設定値に達し、改行検出部112から改行動作に
入った旨の信号Srが出される。走査方向位置検出部2
8bがこの改行動作信号Srを受け取ると、その走査方
向位置データがXiからゼロにリセットされる。また、
改行動作信号Srが出ると、コントローラ本体28aの
制御下で、行データ格納メモリ領域108に次の1行の
画像データLgが画像データ格納メモリ107から読み
込まれる。改行動作信号Srは、更に、行数カウンタ1
13に与えられ、行数カウンタの計数値Nを1つ増加さ
せる。このとき、Nb−N>1である限り、直前行走査
完了チェック部114ではまだ直前行に達していない旨
判別し、チェック部114からは信号が出されない。
【0066】改行動作では、露光ヘッド51及び加圧ヘ
ッド71のピン58,83が夫々の駆動軸57,82の
溝57a,82aの左回り及び右回りの螺旋溝部間の転
向溝部に入って該転向溝部で走査方向が逆転された後、
プリント領域2gの端縁2j(図5の(a))に達す
る。この改行動作の中間の期間においては、加圧ヘッド
71の加圧ローラ75がプラテン40の円錐台状テーパ
部45に対面する領域(即ちプリント領域2gの走査方
向端縁2fよりも外側の領域)にあって用紙2に対して
加圧ヘッド71の加圧力がかからなくなる。また、改行
動作のちょうど中間の一部の期間においては、加圧ヘッ
ド71の加圧ローラ75が用紙2自体の走査方向(幅方
向)端縁2dよりも外側に出ており用紙2は加圧ヘッド
71による束縛から完全に自由になる。用紙2がこれら
の状態のうちのいずれかの状態にある際、用紙送りロー
ラ36a,37aが動力伝達機構100の動力伝達系1
02,103を介して回転駆動されて、用紙2がドット
領域の形成間隔に対応する1行分ないし1ピッチだけZ
方向に移動される。
【0067】露光ヘッド51及び加圧ヘッド71の走査
が通常行走査速度で同様にして繰り返され、更に、同様
な転向動作が比較的大きな負及び正の加速度で行われる
と共に用紙送り動作が繰り返される。なお、Z方向の用
紙送り量が、プリントヘッド51と加圧ヘッド71との
間の用紙送り方向Zのオフセット量Nh以上になると、
ヘッド51,71の通常行走査速度での走査の際、一方
では露光ヘッド51による露光動作が行われ、他方では
加圧ヘッド71による加圧現像動作が行われることにな
る。
【0068】また、Z方向の用紙送り量が画像データL
の長さNaを超えると、プリントヘッド51は例えば幅
方向の全体に延びた余白領域を形成するために全光源6
1R,61G,61Bで露光を行なうようになる点を除
いて、通常行走査速度での同様な動作が繰り返される。
なお、白色にするような露光のためには、Naを超えた
後では、メモリ領域108に白色データを入れるように
しておいても、画像データ読出部109から常に白色デ
ータが出力されるようにしておいてもよい。また、この
幅方向延在余白領域を白くする代わりに、他の色にした
り、黒色にしてもよい。
【0069】加圧現像ヘッド71が最終行の一行前の行
のうちプリント領域2gの走査方向端縁2jに一致する
か最近接した最後の位置の加圧現像を終えると、その後
短時間のうちに改行検出部112の計数値が設定値に達
して、改行検出部112から改行動作信号Srが出され
て、行数カウンタ113の計数値NがNa+Nh−1に
達する。従って、直前行走査完了チェック部114の演
算値が1になってチェック条件を満たすことになり、直
前行の走査が完了した旨の信号Scが出され、遅延制御
がないときには、パルス幅データ送出部105にパルス
幅変更指示信号Saを与えて、該送出部105に予め設
定した停止行パルス幅Qsが、送出部105からモータ
駆動用パルス発生器101に与えられ、パルス発生器1
01からパルス幅Qs(<Qn)の駆動パルスPsがモ
ータ96に与えられるようになり、モータ96の出力軸
96aの回転駆動レベルが低下し出力軸96aの回転速
度が低下する。その結果、最終行の1行前のうち走査方
向端部Xmの近傍から該端部Xmで転向して最終行に入
った露光ヘッド51及び加圧現像ヘッド71がプリント
領域2gに達する頃又は遅くともプリント領域2gでの
プリント動作がある程度進行するまでには、ヘッド5
1,71が最終行以外の通常行の走査速度よりも低い速
度、例えば、通常行走査速度の1/2程度の速度で走査
されることになる。
【0070】ヘッド51,71が最終行のプリント領域
の終りに近づくと、信号Saを受けるようになっている
コントローラ本体28aの制動制御部118からパルス
発生器101に付属の制動部101aに適切なタイミン
グで制動起動信号Shが出され、該制動部101aが作
動されて、両ヘッド51,71が最終行のプリント領域
より外で次の行のプリント領域に入るよりも前で停止せ
しめられる。制動部101aは、例えば、モータ96を
電源97から切り離し、モータ96の入力端子をショー
トさせて発電制動をするように構成されるが、他の制動
手段でもよい。
【0071】このとき、ヘッド51,71の走査速度が
通常走査速度よりも十分に低下されているから、制動を
かける位置及び制動の大きさ乃至条件を実際上一定にし
ておいても、ヘッド51,71が次の行のプリント領域
に入ってしまう虞が少なく、プリンタ1の個体差などに
よらず、ヘッド51,71がホームポジションXhの近
傍の停止許容領域で停止される。なお、図5に関連した
プラテン本体41の長さJ1の条件下で、通常行走査速
度が数10cm/秒程度の場合、最終行走査速度を1/
2程度にすると、ヘッド51,71をホームポジション
Xhの前後1mm程度の範囲内に停止させ得ることが確
認できた。従って、用紙2のプリント済み部分の送出が
加圧ヘッドによる加圧によって妨げられることなく確実
に行われるだけでなく、次の画像のプリントを所定のパ
ターンで開始することが確実に期待できる。
【0072】このプリンタ1では、プリント走査速度を
単に高く保つことよりもホームポジションXhの近傍の
停止許容範囲内に両ヘッド51,71を確実に停止させ
ることを優先させて、該停止を確実に行なわせ得るよう
な走査速度で最終行のプリント走査を行なうことによ
り、その後の用紙送りやプリントを所定通りに行ない得
るようにしている。但し、プリンタ1のこの特徴は、画
像全体のプリントのスループットを大幅に低下させるも
のではない。即ち、例えば、このプリンタのようにドッ
ト像の集まりの形でプリントを行なう場合、行数は典型
的には数100行以上になるから、一行分の走査時間が
仮に2倍に延びたとしても、全体のプリント時間の増加
は1%以下であり、実際上無視し得る程度である。同様
な観点に立つと、最後の一行分の走査時間を仮に10倍
にするとしても、全体のプリント時間は、数%しか増加
せず、実際上無視し得る程度であるといえる。
【0073】なお、以上においては、最終行のプリント
走査速度を低下させる例について説明したけれども、緊
急停止原因が生じて、信号Sfが緊急停止指示部116
に与えられた場合にも、該指示部116からのパルス幅
変更指示信号Seに従って、送出部105からパルス幅
データQsが出され、パルス発生器101からデューテ
ィ比の小さいパルスPsが出されて、同様な低速走査に
入ることは、同様である。この場合、信号Seを同時
に、制動制御部118に送って、制動制御部118から
プリント中の行の次の行の走査の終了時点に近いところ
で制動制御を行なわせる信号Shを制動部101aに与
えて、ヘッド51,71の走査を停止させるようにして
おけばよい。
【0074】また、以上では、モータ96として、パル
ス幅で制御されるモータの例について説明したけれど
も、駆動電流の大きさで制御されるような直流モータで
も、他の種類のモータでもよく、モータの種類に応じて
駆動レベルを低下させるように制御すればよい。なお、
以上においては、露光ヘッド51と加圧ヘッド71とが
同期制御される例について説明したけれども、二つのヘ
ッド51,71は独立に走査制御されてもよい。また、
以上においては、露光ヘッド51と加圧現像ヘッド71
とが別体からなる例について示したが、例えば、露光ヘ
ッド51と加圧現像ヘッド71とが共通のキャリッジに
搭載され同期して走査されるようにする等、所望に応じ
て各種変更を行ない得る。更に、プリンタ1は、感光感
圧式プリンタの代わりに、感圧式でない感光式プリンタ
であっても、感光式でない感圧式プリンタであっても、
他の種類のプリンタでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例のプリンタにつ
いての図2及び3のI−I線断面説明図(蓋体をかぶせ
ている点で図2の状態とは異なる)。
【図2】図1のプリンタにおいて蓋体を取り除いた状態
の平面説明図。
【図3】図1及び2のIII−III線断面説明図(蓋
体をかぶせている点で図2の状態とは異なる)。
【図4】図1のIV−IV線断面説明図(図3の場合と
同様に蓋体をかぶせている点で図2の状態とは異な
る)。
【図5】図1のプリンタに用いられている本発明による
好ましい一実施例のプラテンを示したもので、(a)は
プラテンの正面説明図、(b)は(a)において矢印V
B方向にみたプラテンの側面説明図。
【図6】図1のプリンタの制御系を示したブロック図。
【図7】図1のプリンタで用いる用紙及び露光ヘッドの
一部の拡大断面説明図。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 プリント用紙 2c,2d 用紙の走査方向端縁 2e,2f 用紙のプリント領域の走査方向端縁 2g 用紙のプリント領域 2h,2j 用紙の余白領域 10 ケース 12 蓋体 28 コントローラ 28a コントローラ本体 28b 走査方向位置検出部(走査方向位置演算部) 30 パトローネ状用紙収容容器 36,37 用紙送り機構 36a,37a 用紙送りローラ(フィードローラ) 40 プラテン 41 プラテン本体部 50 露光部 51 露光ヘッド 70 加圧現像部 71 加圧現像ヘッド 75 加圧ローラ 96 モータ 100 動力伝達機構 101 モータ駆動用電流パルス発生器 101a 制動部 105 パルス幅データ送出部 112 改行検出部 113 行数カウンタ 114 直前行走査完了チェック部 116 緊急停止指示部 117 緊急停止原因検出部 118 制動制御部 119 総行数データ保持部 G 用紙送給経路 J 用紙幅 J1 プラテンの本体部分の長さ Pn 通常行駆動時のパルス Ps 停止行駆動時のパルス Qn 通常行駆動時のパルス幅 Qs 停止行駆動時のパルス幅 X,X1,X2 走査方向 Xh プリントヘッド(加圧ヘッド、露光ヘッド)の走
査端(ホームポジション) Xm プリントヘッド(加圧ヘッド、露光ヘッド)の走
査端 Y,Y1,Y2 押圧方向 Z 用紙送り方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント用紙の送り方向に対して交差す
    る方向にプリントヘッドを走査させてプリントを行なう
    と共に走査中のプリントヘッドが用紙のプリント領域の
    走査方向端縁よりも外に移動した際用紙送りを行なって
    複数行のプリント走査で一回のプリントを行なうように
    構成されたプリンタであって、 プリント走査を停止する前の最後の一行におけるプリン
    トヘッドの走査速度を中間行における通常の走査速度よ
    りも低くするように走査速度を制御する走査速度制御手
    段を有するプリンタ。
  2. 【請求項2】 走査速度制御手段は、最後の一行の走査
    速度を中間行の走査速度の1/2以下にするように制御
    する請求項1に記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】 プリント用紙の送り方向に対して交差す
    る方向にプリントヘッドを走査させてプリントを行なう
    と共に走査中のプリントヘッドが用紙のプリント領域の
    走査方向端縁よりも外に移動した際用紙送りを行なって
    複数行のプリント走査で一回のプリントを行なうように
    構成されたプリンタであって、 プリントヘッドの走査がプリントの完了以外の原因で停
    止される際、該原因発生時にプリント中の行の次の行に
    おけるプリントヘッドの走査速度を中間行における通常
    の走査速度よりも低くするように走査速度を制御する走
    査速度制御手段を有するプリンタ。
  4. 【請求項4】 走査速度制御手段は、プリントヘッドが
    用紙のプリント領域の走査方向端縁よりも外に移動した
    状態で該ヘッドを停止させるように構成されている請求
    項1から3までのいずれか一つの項に記載のプリンタ。
  5. 【請求項5】 用紙が感光性であり、プリントヘッドが
    用紙に光をあてる露光ヘッドを含む請求項1から4まで
    のいずれか一つの項に記載のプリンタ。
  6. 【請求項6】 用紙が感圧性であり、プリントヘッドが
    用紙に加圧力を及ぼす加圧ヘッドを含む請求項1から5
    までのいずれか一つの項に記載のプリンタ。
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