JP2001071328A - 金属−合成樹脂複合板の剥離方法 - Google Patents

金属−合成樹脂複合板の剥離方法

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JP2001071328A
JP2001071328A JP25284599A JP25284599A JP2001071328A JP 2001071328 A JP2001071328 A JP 2001071328A JP 25284599 A JP25284599 A JP 25284599A JP 25284599 A JP25284599 A JP 25284599A JP 2001071328 A JP2001071328 A JP 2001071328A
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metal
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rolls
resin composite
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Kazuhiko Todoroki
和彦 等々力
Kiyoshi Mishima
清 三嶋
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性合成樹脂板の少くとも片面に金属薄
板を接着してなる金属−合成樹脂複合板を、金属と合成
樹脂板とに剥離する。 【解決手段】 金属−合成樹脂複合板を、その合成樹脂
の融点よりも低い表面温度のロール間を、400kg/
cm以上の圧力下、10m/分以下の速度で通過させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性合成樹脂板
に金属薄板が接着されている金属−合成樹脂複合板を、
金属薄板と熱可塑性合成樹脂板とに剥離する方法に関す
るものである。本発明によれば、金属−合成樹脂複合板
の製造過程ないしは加工過程で排出される金属−合成樹
脂複合板の端材などから、これを構成する金属と熱可塑
性合成樹脂とを回収して、それぞれ再利用することがで
きる。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂板の片面又は両面に金
属薄板を接着してなる金属−合成樹脂複合板が、建造物
の外装材や内装材等として大量に用いられている。熱可
塑性合成樹脂板を構成する熱可塑性合成樹脂としては、
主にポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂が用いられているが、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどを用いることも
できる。熱可塑性合成樹脂板としては、これらの熱可塑
性合成樹脂を単独で押出し成形したものが主に用いられ
ているが、これに水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウ
ムその他のフィラーを充填して、金属−合成樹脂複合板
に難燃性等を付与し得るようにしたものも知られてい
る。また、フィラーを充填するか否かを問わず、押出成
形に際し発泡させて発泡した熱可塑性合成樹脂板とし、
金属−合成樹脂複合板の比重が小さくなるようにしたも
のも知られている。このように芯材の熱可塑性合成樹脂
板としては種々のものが知られているが、その厚さは通
常1〜10mmであり、2〜6mmのものが好んで用い
られている。
【0003】熱可塑性合成樹脂板に接着する金属薄板と
しては、通常はアルミニウム板が用いられている(本明
細書においてアルミニウム板とは、アルミニウム合金板
をも含む意味である)。しかし所望ならば他の金属薄
板、例えば鋼板、ステンレススチール板、銅板、チタン
板などを用いることもできる。金属薄板には所望により
メッキや塗装などの表面処理が施される。金属薄板の厚
さは通常0.05〜1mmであるが0.1〜0.5mm
のものが好んで用いられている。金属薄板は上記の熱可
塑性合成樹脂板の少くとも一面に接着されていればよい
が、通常は両面に接着されている。また、最近では、輸
送や保管中に金属−合成樹脂複合板の表面が傷つくのを
防止するため、工場からの出荷に際し、金属−合成樹脂
複合板の金属面に、厚さ20〜200μm程度のポリオ
レフィンフィルム等の合成樹脂フィルムを貼着すること
が行われている。
【0004】金属−合成樹脂複合板の製造過程や加工過
程から排出される端材は、これを金属薄板と合成樹脂板
とに剥離してそれぞれ再利用するのが望ましい。その剥
離方法として好ましいものの一つは、高温に保たれてい
るロール間に金属−合成樹脂複合板を通過させる方法で
ある。例えば特公昭60−10887号公報には、芯材
の熱可塑性合成樹脂の融点ないしそれより150℃高い
温度に保たれているエンボスロール間に、金属−合成樹
脂複合板を通過させることが提案されている。また、本
発明者らも特開平10−28960号公報において、表
面に凹凸模様を有するロールを用い、表面温度を300
〜450℃とし、200〜400kg/cmの押圧力で
押圧することを提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法は、金属
−合成樹脂複合板を金属と合成樹脂とに剥離する有力な
方法ではあるが、いくつかの解決すべき問題点を残して
いる。その一つは、これらの方法では、ロールを高温に
加熱しなければならないことである。また、他の一つ
は、これらの方法を表面に損傷防止用の合成樹脂フィル
ムを貼着した金属−合成樹脂複合板に適用すると、表面
の合成樹脂フィルムが溶融してロールに付着するので、
ときどき作業を中断してロールから付着している樹脂を
除去しなければならないことである。従って本発明は、
このような問題点を解決した金属−合成樹脂複合板の剥
離方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱可塑
性合成樹脂板の少くとも片面に金属薄板が接着されてい
る金属−合成樹脂複合板を、熱可塑性合成樹脂の融点よ
りも低い表面温度に保たれているロール間を、400k
g/cm以上の圧力下に10m/分以下の速度で通過さ
せることにより、金属薄板と熱可塑性合成樹脂板とに剥
離することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明では金属−合成樹脂複合板
を、ロール間を通過させて、金属薄板と熱可塑性合成樹
脂板とに剥離する。ロールとしては表面が平滑なもので
も、従来法のように表面に凹凸模様が形成されているも
のでも、いずれも用いることができる。しかし通常は表
面の平滑なロールを用いるのが好ましい。何故ならば現
在最も一般的な金属−合成樹脂複合板であるアルミニウ
ム−合成樹脂複合板の場合には、凹凸模様のあるロール
は、平滑なロールに比して、剥離した金属がロールに付
着し易く、かつ付着した金属も、平滑なロールであれば
ドクターナイフ等で容易に自動的に脱離させ得るのに対
して、脱離させるのが困難だからである。なお、小口
径、例えば口径200mm以下のロールの場合には、と
きとして金属−合成樹脂複合体のロール間への喰い込み
が悪いことがあるが、このようなときにはロール表面に
凹凸模様を形成することによりロール間への喰い込みを
よくすることができる。凹凸模様としては、例えば特開
平10−28960号公報に記載されているような錐体
から成るものを用いればよい。
【0008】ロールの表面温度は、従来のロール剥離方
法とは異なり、金属−合成樹脂複合板を構成する熱可塑
性合成樹脂の融点よりも低くする。若し金属−合成樹脂
複合板の表面に合成樹脂フィルムが貼着されている場合
には、ロールの表面温度はこの合成樹脂フィルムの融点
よりも低くする。こうすることにより、合成樹脂フィル
ムが溶融してロールが汚染され、剥離作業に支障をきた
すのを回避することができる。
【0009】ロールの表面温度は、上記の条件を満足す
る範囲で、できるだけ高くするのが好ましい。その理由
の詳細はつまびらかでないが、ロールから金属薄板を介
して伝達された熱により金属薄膜と芯材である熱可塑性
合成樹脂板との界面の温度が上昇して、界面剥離を生じ
易くなるものと考えられる。通常はロールの表面温度を
熱可塑性合成樹脂の融点から融点−30℃の範囲に保つ
のが好ましい。
【0010】本発明では金属−合成樹脂複合板をしてロ
ール間を10m/分以下の速度で通過させる。10m/
分よりも大きい速度で通過させると剥離が不完全となり
易い。好ましい通過速度は2〜5m/分である。従来の
ロール剥離法における速度が、特公昭60−10887
号公報の実施例では180m/分〜600m/分であ
り、特開平10−28960号公報では1〜50m/
分、好ましくは5〜30m/分であるのと対比すると、
本発明では金属−合成樹脂複合材をしてロール間をゆっ
くりと通過させることにより、剥離を行う方法であると
いうことができる。
【0011】ロール間で金属−合成樹脂複合材に加える
押圧力は400kg/cm以上であることが必要であ
る。押圧力がこれよりも小さいと剥離が不完全となり易
い。通常は400〜1000kg/cmの押圧力を用い
る。なお、押圧力が大き過ぎると剥離した金属が小片に
破断し易い。押圧力の調節は、下記式で算出される圧下
率が90%以下となるように行うのが好ましい。
【0012】 圧下率={E/(A/B+C+D)}×100 (%) 式中、 A: 熱可塑性合成樹脂板の厚さ(μm) B: 熱可塑性合成樹脂板の発泡倍率 C: 熱可塑性合成樹脂板に接着されている金属薄板の
厚さ(μm)(両面に接着されている場合は、その合計
厚さ) D: 金属薄板に貼着されている合成樹脂フィルムの厚
さ(μm)(両面に貼着されている場合は、その合計厚
さ) E: ロール間隙(μm) すなわち、金属−合成樹脂複合板がロール間隙を通過す
る際の厚さ方向の変化率が、金属−合成樹脂複合板が中
実であると仮定した場合の板厚の10%以下であるよう
にするのが好ましい。
【0013】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 表面に深さ0.01〜0.5mmの梨地模様を有する直
径200mmの2個のロールからなる装置を用いて、厚
さ2.7mmの高密度ポリエチレンの発泡シートの両面
に厚さ115μmのアルミニウム薄板を接着してなる金
属−合成樹脂複合板(接着強度15kg/inch)の
剥離を行った。この複合板にはその両面に厚さ40μm
の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムが貼着されてい
る。ロールは105℃の熱媒体により加熱し、ロール間
の押圧力は550kg/cmとなるように調節した。室
温の金属−合成樹脂複合板(30×200mm)を1m
/分、3m/分、5m/分及び10m/分の各速度で通
過させたところ、金属と合成樹脂板とはいずれの場合に
も完全に剥離した。
【0014】実施例2 実施例1で用いたと同じ装置を用いて、厚さ3mmの高
密度ポリエチレンの中実シートの両面に厚さ500μm
のアルミニウム薄板を接着してなる金属−合成樹脂複合
板(接着強度20kg/inch)の剥離を行った。こ
の複合板の片面には厚さ100μmの直鎖状ポリエチレ
ンフィルムが貼着されている。ロールは115℃の熱媒
体により加熱し、ロール間の押圧力は600kg/cm
に調節した。室温の金属−合成樹脂複合板(30×20
0mm)を1m/分、3m/分、5m/分及び10m/
分の各速度で通過させたところ、金属と合成樹脂板とは
いずれの場合も完全に剥離した。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性合成樹脂板の少くとも片面に金
    属薄板が接着されている金属−合成樹脂複合板を、金属
    薄板と熱可塑性合成樹脂板とに剥離する方法であって、
    金属−合成樹脂複合板を、該熱可塑性合成樹脂の融点よ
    りも低い表面温度に保たれているロール間を、400k
    g/cm以上の圧力下、10m/分以下の速度で通過さ
    せることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ロールの表面温度が、該熱可塑性合成樹
    脂の融点未満でかつ(融点−30℃)以上の範囲にある
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 金属−合成樹脂複合板を、ロール間を4
    00〜1000kg/cmの圧力下に通過させることを
    特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 金属−合成樹脂複合板を構成する熱可塑
    性合成樹脂板が厚さ1〜10mmであり、金属薄板が厚
    さ0.05〜1mmであることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 熱可塑性合成樹脂板がポリオレフィンよ
    り成ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性合成樹脂板がフィラーを充填し
    たポリオレフィンより成ることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性合成樹脂板が発泡合成樹脂板で
    あることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 金属薄板がアルミニウム板、ステンレス
    スチール板、鋼板、銅板及びチタン板よりなる群から選
    ばれたものであることを特徴とする請求項1ないし7の
    いずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 金属薄板がアルミニウム板であることを
    特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 金属−合成樹脂複合板が、少くとも一
    方の金属薄板の表面に合成樹脂フィルムが貼着されてい
    るものであり、かつこの合成樹脂フィルムが貼着されて
    いる金属薄板と接するロールの表面温度が、この合成樹
    脂フィルムの融点よりも低く保たれていることを特徴と
    する請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 金属−合成樹脂複合板が、少くとも一
    方の金属薄板の表面に厚さ20〜200μmのポリオレ
    フィン樹脂のフィルムが貼着されているものであり、か
    つこのポリオレフィンフィルムが貼着されている金属薄
    板と接するロールの表面温度が、このポリオレフィンフ
    ィルムの融点よりも低く保たれていることを特徴とする
    請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 金属−合成樹脂複合板を、式(1)の
    圧下率が90%以下となるようにロール間を通過させる
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載
    の方法。 圧下率(%)={E/(A/B+C+D)}×100 ……(1) A: 熱可塑性合成樹脂板の厚さ(μm) B: 熱可塑性合成樹脂板の発泡倍率 C: 熱可塑性合成樹脂板に接着されている金属薄板の
    合計厚さ(μm) D: 金属薄板に貼着されている合成樹脂フィルムの合
    計厚さ(μm) E: ロール間隙(μm)
  13. 【請求項13】 ロールが表面の平滑なロールであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167213A (ja) * 2011-02-15 2012-09-06 Astec Irie Co Ltd 塗膜付きプラスチック部品の処理方法

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