JP2001071143A - 厚鋼板のエレクトロガス溶接方法 - Google Patents
厚鋼板のエレクトロガス溶接方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 突合せ継手のいかなる部分にも溶込み不足を
発生させない厚鋼板のエレクトロガス溶接方法を確立す
る。 【解決手段】 厚鋼板の突合せ継手を、V開先を設けて
エレクトロガス溶接法により立向多層溶接するにあた
り、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶接ビ−ド表面
に沿ってオシレ−トさせる厚鋼板のエレクトロガス溶接
方法。
発生させない厚鋼板のエレクトロガス溶接方法を確立す
る。 【解決手段】 厚鋼板の突合せ継手を、V開先を設けて
エレクトロガス溶接法により立向多層溶接するにあた
り、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶接ビ−ド表面
に沿ってオシレ−トさせる厚鋼板のエレクトロガス溶接
方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚鋼板の突合せ継
手を、立向多層溶接する厚鋼板のエレクトロガス溶接方
法に関する。
手を、立向多層溶接する厚鋼板のエレクトロガス溶接方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚鋼板の突合せ継手を溶接するに際して
は、施工能率がよいことと、開先の加工精度等に対する
許容度の大きいことから、エレクトロガス溶接法が一般
に採用されている。
は、施工能率がよいことと、開先の加工精度等に対する
許容度の大きいことから、エレクトロガス溶接法が一般
に採用されている。
【0003】厚鋼板の突合せ継手を、エレクトロガス溶
接法を用いて立向多層溶接する際には、融合不良が発生
しないような溶接を行うことが要求されているが、これ
に対する溶接方法として、特公平2- 21910号公報
に開示された技術がある。
接法を用いて立向多層溶接する際には、融合不良が発生
しないような溶接を行うことが要求されているが、これ
に対する溶接方法として、特公平2- 21910号公報
に開示された技術がある。
【0004】この溶接方法は、開先角度を有する突合せ
継手をエレクトロガス溶接方法により立向き多層溶接す
るにあたり、それぞれの層の開先幅wと溶着金属の肉厚
hとの関係がw< hの場合は、溶接電極の先端を上記溶
着金属の肉厚hと平行方向にオシレ−トさせ、w> hの
場合は、溶接電極の先端を開先幅wと平行方向にオシレ
−トさせて溶接するものである。
継手をエレクトロガス溶接方法により立向き多層溶接す
るにあたり、それぞれの層の開先幅wと溶着金属の肉厚
hとの関係がw< hの場合は、溶接電極の先端を上記溶
着金属の肉厚hと平行方向にオシレ−トさせ、w> hの
場合は、溶接電極の先端を開先幅wと平行方向にオシレ
−トさせて溶接するものである。
【0005】電極の先端を各溶接層の断面中心位置に固
定して溶接する方法では、開先壁の溶込みが不足し、融
合不良が発生する問題があることに対して、溶接電極を
オシレ−トさせることにより、解決できるとしている。
定して溶接する方法では、開先壁の溶込みが不足し、融
合不良が発生する問題があることに対して、溶接電極を
オシレ−トさせることにより、解決できるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特公平2- 21910号公報に開示された技術には、
次のような問題点がある。
た特公平2- 21910号公報に開示された技術には、
次のような問題点がある。
【0007】溶接電極をオシレ−トさせる位置を、溶着
金属のビ−ド幅のほぼ中央または溶着金属の肉厚のほぼ
中央として、溶着金属の肉厚方向または幅方向にオシレ
−トするので、特に前層の溶接ビ−ド表面や開先壁にお
いて溶込みが不足し、融合不良が発生することがある。
金属のビ−ド幅のほぼ中央または溶着金属の肉厚のほぼ
中央として、溶着金属の肉厚方向または幅方向にオシレ
−トするので、特に前層の溶接ビ−ド表面や開先壁にお
いて溶込みが不足し、融合不良が発生することがある。
【0008】本発明は、従来技術の上述のような問題点
を解消するためになされたものであり、突合せ継手のい
かなる部分にも融合不良を発生させない厚鋼板のエレク
トロガス溶接方法を提供することを目的としている。
を解消するためになされたものであり、突合せ継手のい
かなる部分にも融合不良を発生させない厚鋼板のエレク
トロガス溶接方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る厚鋼板のエ
レクトロガス溶接方法は、厚鋼板の突合せ継手を、V開
先を設けてエレクトロガス溶接法により立向多層溶接す
るにあたり、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶接ビ
−ド表面に沿ってオシレ−トさせるものである。
レクトロガス溶接方法は、厚鋼板の突合せ継手を、V開
先を設けてエレクトロガス溶接法により立向多層溶接す
るにあたり、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶接ビ
−ド表面に沿ってオシレ−トさせるものである。
【0010】また、前記溶接電極をオシレ−トさせる経
路の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相
当する位置において、溶接電極を一時停止させるか移動
速度を小さくさせることを含む溶接電極のオシレ−トを
行うものである。
路の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相
当する位置において、溶接電極を一時停止させるか移動
速度を小さくさせることを含む溶接電極のオシレ−トを
行うものである。
【0011】また、前記溶接電極をオシレ−トさせる経
路の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相
当する位置において、前記溶接電極の溶接電流を増加さ
せることを含む溶接電流の制御を行うものである。
路の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相
当する位置において、前記溶接電極の溶接電流を増加さ
せることを含む溶接電流の制御を行うものである。
【0012】本発明に係る厚鋼板のエレクトロガス溶接
方法においては、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶
接ビ−ド表面に沿ってオシレ−トさせるので、前層の溶
接ビ−ド表面や開先壁に対し十分な溶込みが得られ、融
合不良が発生することはない。
方法においては、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶
接ビ−ド表面に沿ってオシレ−トさせるので、前層の溶
接ビ−ド表面や開先壁に対し十分な溶込みが得られ、融
合不良が発生することはない。
【0013】また、溶接電極をオシレ−トさせる経路の
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ−
ド表面の交点近傍において、溶接電極を一時停止させる
か移動速度を小さくすることを含む溶接電極のオシレ−
トを行うので、その位置での入熱量が増加し、溶込み量
が増加するので、融合不良が特に発生しやすいコ−ナ−
部分に、融合不良を発生させない。
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ−
ド表面の交点近傍において、溶接電極を一時停止させる
か移動速度を小さくすることを含む溶接電極のオシレ−
トを行うので、その位置での入熱量が増加し、溶込み量
が増加するので、融合不良が特に発生しやすいコ−ナ−
部分に、融合不良を発生させない。
【0014】また、溶接電極をオシレ−トさせる経路の
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ−
ド表面の交点近傍において、溶接電極の溶接電流を増加
させることを含む溶接電流の制御を行うので、その位置
での入熱量が増加し、溶込み量が増加するので、融合不
良が特に発生しやすいコ−ナ部分に、融合不良を発生さ
せない。
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ−
ド表面の交点近傍において、溶接電極の溶接電流を増加
させることを含む溶接電流の制御を行うので、その位置
での入熱量が増加し、溶込み量が増加するので、融合不
良が特に発生しやすいコ−ナ部分に、融合不良を発生さ
せない。
【0015】さらに、溶接電極をオシレ−トさせる経路
の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当
する位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ
−ド表面の交点近傍において、溶接電極を一時停止させ
るか移動速度を小さくすることを含む溶接電極のオシレ
−トを行うとともに、溶接電極の溶接電流を増加させる
ことを含む溶接電流の制御を行うことにより、融合不良
が特に発生しやすいコ−ナ−部分の融合不良をより確実
に防止することができる。
の各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当
する位置において、すなわち開先壁と前溶接層の溶接ビ
−ド表面の交点近傍において、溶接電極を一時停止させ
るか移動速度を小さくすることを含む溶接電極のオシレ
−トを行うとともに、溶接電極の溶接電流を増加させる
ことを含む溶接電流の制御を行うことにより、融合不良
が特に発生しやすいコ−ナ−部分の融合不良をより確実
に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して説明する。
照して説明する。
【0017】図1は、本発明の厚鋼板のエレクトロガス
溶接方法における溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経
路の一例を示す図である。この溶接においては、2枚の
厚鋼板10aおよび10b間にV開先を設け、溶接層を
初層1、第2層2、第3層3および第4層4の4つの層
に分けて、エレクトロガス溶接法により、立向多層溶接
を行う。
溶接方法における溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経
路の一例を示す図である。この溶接においては、2枚の
厚鋼板10aおよび10b間にV開先を設け、溶接層を
初層1、第2層2、第3層3および第4層4の4つの層
に分けて、エレクトロガス溶接法により、立向多層溶接
を行う。
【0018】そして、溶接に際しては溶接電極をオシレ
−トさせるが、オシレ−トさせるときの溶接電極の先端
の経路は、次のようになる。
−トさせるが、オシレ−トさせるときの溶接電極の先端
の経路は、次のようになる。
【0019】初層1における経路w1 は、開先壁1aお
よび1bに沿ってオシレ−トさせるので、三角形の経路
となる。
よび1bに沿ってオシレ−トさせるので、三角形の経路
となる。
【0020】第2層2における経路w2 は、開先壁2
a、2bおよび初層1のビ−ド表面1cに沿ってオシレ
−トさせるので、台形の経路となる。
a、2bおよび初層1のビ−ド表面1cに沿ってオシレ
−トさせるので、台形の経路となる。
【0021】第3層3における経路w3 は、開先壁3
a、3bおよび第2層2のビ−ド表面2cに沿ってオシ
レ−トさせるので、経路w2 よりも大きな台形の経路と
なる。
a、3bおよび第2層2のビ−ド表面2cに沿ってオシ
レ−トさせるので、経路w2 よりも大きな台形の経路と
なる。
【0022】第4層4における経路w4 は、開先壁4
a、4bおよび第3層3のビ−ド表面3cに沿ってオシ
レ−トさせるので、経路w3 よりも大きな台形の経路と
なる。
a、4bおよび第3層3のビ−ド表面3cに沿ってオシ
レ−トさせるので、経路w3 よりも大きな台形の経路と
なる。
【0023】このように、溶接電極を開先壁および前溶
接層の溶接ビ−ド表面に沿ってオシレ−トさせるので、
溶込みを十分確保することができる。
接層の溶接ビ−ド表面に沿ってオシレ−トさせるので、
溶込みを十分確保することができる。
【0024】特に融合不良が発生しやすい前溶接層のビ
−ド表面と開先壁の交点(初層においては当金と開先壁
との交点)近傍において、一層の溶込みを得ることがで
きる。
−ド表面と開先壁の交点(初層においては当金と開先壁
との交点)近傍において、一層の溶込みを得ることがで
きる。
【0025】さらに、溶接電極をオシレ−トさせる経路
のうち、前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点に相当す
る位置において、すなわち初層1においては経路w1 の
A点、第2層2においては経路w2 のB点およびC点、
第3層3においては経路w3のD点およびE点、、第4
層4においては経路w4 のF点およびG点において、溶
接電極を一時停止させるか、移動速度を小さくすること
により、特に融合不良が発生しやすい前溶接層のビ−ド
表面と開先壁の交点(初層においては当金と開先壁との
交点)近傍において、一層の溶込みを得ることができ
る。
のうち、前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点に相当す
る位置において、すなわち初層1においては経路w1 の
A点、第2層2においては経路w2 のB点およびC点、
第3層3においては経路w3のD点およびE点、、第4
層4においては経路w4 のF点およびG点において、溶
接電極を一時停止させるか、移動速度を小さくすること
により、特に融合不良が発生しやすい前溶接層のビ−ド
表面と開先壁の交点(初層においては当金と開先壁との
交点)近傍において、一層の溶込みを得ることができ
る。
【0026】また、上記位置において、溶接電流を他の
位置に比べて増加させることにより、特に融合不良が発
生しやすい前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点(初層
においては当金と開先壁との交点)近傍において、一層
の溶込みを得ることができる。
位置に比べて増加させることにより、特に融合不良が発
生しやすい前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点(初層
においては当金と開先壁との交点)近傍において、一層
の溶込みを得ることができる。
【0027】また、上記位置において、溶接電極を一時
停止させるか移動速度を小さくするとともに、溶接電流
を他の位置に比べて増加させると、融合不良を防止する
効果が一層高まる。
停止させるか移動速度を小さくするとともに、溶接電流
を他の位置に比べて増加させると、融合不良を防止する
効果が一層高まる。
【0028】また、溶接電極をオシレ−トさせる経路の
うち、前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点に相当する
位置の前後も含めた一定範囲の位置において、溶接電流
を他の位置に比べて増加させるようにしてもよい。この
ように、上記位置またはその前後も含めた一定範囲の位
置において、溶接電流を他の位置に比べて増加させるよ
うにすることにより、上記位置で溶接電極を一時停止さ
せるか、移動速度を小さくすることなく、特に融合不良
が発生しやすい前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点
(初層においては当金と開先壁との交点)近傍におい
て、一層の溶込みを得ることができる。
うち、前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点に相当する
位置の前後も含めた一定範囲の位置において、溶接電流
を他の位置に比べて増加させるようにしてもよい。この
ように、上記位置またはその前後も含めた一定範囲の位
置において、溶接電流を他の位置に比べて増加させるよ
うにすることにより、上記位置で溶接電極を一時停止さ
せるか、移動速度を小さくすることなく、特に融合不良
が発生しやすい前溶接層のビ−ド表面と開先壁の交点
(初層においては当金と開先壁との交点)近傍におい
て、一層の溶込みを得ることができる。
【0029】また、溶接層のうち、層厚に対して開先幅
の比率が所定の値より大きい溶接層においては、溶接電
極をオシレ−トさせる経路を、前述したような開先壁と
前溶接層ビ−ド表面に沿う台形の経路とはせずに、溶接
電極を開先幅と平行方向にオシレ−トするようにし、端
部で溶接電極を一時停止させるか、溶接電流を大きくし
てもよい。
の比率が所定の値より大きい溶接層においては、溶接電
極をオシレ−トさせる経路を、前述したような開先壁と
前溶接層ビ−ド表面に沿う台形の経路とはせずに、溶接
電極を開先幅と平行方向にオシレ−トするようにし、端
部で溶接電極を一時停止させるか、溶接電流を大きくし
てもよい。
【0030】上述したw1 〜w4 のような経路にこだわ
ることはなく、図2(a)に示す三日月形経路wa や、
図2(b)に示す台形の底辺に相当する部分を無くした
山形経路wb としてもよい。
ることはなく、図2(a)に示す三日月形経路wa や、
図2(b)に示す台形の底辺に相当する部分を無くした
山形経路wb としてもよい。
【0031】溶接電極をオシレ−トさせる手段として
は、直交2軸の移動軸を有するマニプレ−タや多関節ロ
ボットを使用することができる。
は、直交2軸の移動軸を有するマニプレ−タや多関節ロ
ボットを使用することができる。
【0032】
【実施例】実施例1 板厚65mmの2枚の厚鋼板間に開先角度30度のV開
先を設け、溶接層を図1に示したように4層に区分し、
図1と同じような経路で溶接電極をオシレ−トさせなが
ら、かつ前述したようなA〜Gの位置において溶接電極
を一時停止して、エレクトロガス溶接法により、立向多
層溶接試験を行った。
先を設け、溶接層を図1に示したように4層に区分し、
図1と同じような経路で溶接電極をオシレ−トさせなが
ら、かつ前述したようなA〜Gの位置において溶接電極
を一時停止して、エレクトロガス溶接法により、立向多
層溶接試験を行った。
【0033】そのときの各層における溶接電流、ア−ク
電圧、溶接速度および溶接電極停止時間を表1に示す。
電圧、溶接速度および溶接電極停止時間を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】溶接後に融合不良が発生しているか否かを
確認するため、溶接部断面を検査したが、融合不良は発
生しておらず、良好な溶接が得られた。
確認するため、溶接部断面を検査したが、融合不良は発
生しておらず、良好な溶接が得られた。
【0036】実施例2 板厚65mmの2枚の厚鋼板間に開先角度30度のV開
先を設け、溶接層を図1に示したように4層に区分し、
図1と同じような経路で溶接電極をオシレ−トさせなが
ら、かつ前述したようなA〜Gの位置において溶接電極
を一時停止するとともに、その位置での溶接電流を増加
させて、エレクトロガス溶接法により、立向多層溶接試
験を行った。
先を設け、溶接層を図1に示したように4層に区分し、
図1と同じような経路で溶接電極をオシレ−トさせなが
ら、かつ前述したようなA〜Gの位置において溶接電極
を一時停止するとともに、その位置での溶接電流を増加
させて、エレクトロガス溶接法により、立向多層溶接試
験を行った。
【0037】そのときの各層における通常の溶接電流と
ア−ク電圧、電流を増加させたときの溶接電流とア−ク
電圧、溶接速度および溶接電極停止時間(括弧内はその
内の電流増加時間)を表2に示す。
ア−ク電圧、電流を増加させたときの溶接電流とア−ク
電圧、溶接速度および溶接電極停止時間(括弧内はその
内の電流増加時間)を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】溶接後に融合不良が発生しているか否かを
確認するため、溶接部断面を検査したが、融合不良は発
生しておらず、良好な溶接が得られた。
確認するため、溶接部断面を検査したが、融合不良は発
生しておらず、良好な溶接が得られた。
【0040】また、溶接電極を一時停止するとともに、
溶接電流を増加させるので、より一層の溶込みを得るこ
とができた。
溶接電流を増加させるので、より一層の溶込みを得るこ
とができた。
【0041】
【発明の効果】本発明により、前溶接層のビ−ド表面や
開先面に融合不良を発生させることなく、厚鋼板のエレ
クトロガス溶接が行える。また、溶接能率を向上させる
ことができる。
開先面に融合不良を発生させることなく、厚鋼板のエレ
クトロガス溶接が行える。また、溶接能率を向上させる
ことができる。
【図1】本発明の厚鋼板のエレクトロガス溶接方法にお
ける溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経路の一例を示
す図である。
ける溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経路の一例を示
す図である。
【図2】本発明の厚鋼板のエレクトロガス溶接方法にお
ける溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経路の他の例を
示す図であり、(a)は三日月形経路、(b)は山形経
路である。
ける溶接各層内の溶接電極のオシレ−ト経路の他の例を
示す図であり、(a)は三日月形経路、(b)は山形経
路である。
【符号の説明】 1 初層 1a、1b 初層の開先壁 1c 初層のビ−ド表面 2 第2層 2a、2b 第2層の開先壁 2c 第2層のビ−ド表面 3 第3層 3a、3b 第3層の開先壁 3c 第3層のビ−ド表面 4 第4層 4a、4b 第4層の開先壁 w1 初層における溶接電極の経路 w2 第2層における溶接電極の経路 w3 第3層における溶接電極の経路 w4 第4層における溶接電極の経路 wa 溶接電極の三日月形経路 wb 溶接電極の山形経路wb A、B、C、D、E、F、G 溶接電極の一時停止点 10a、10b 厚鋼板
Claims (3)
- 【請求項1】 厚鋼板の突合せ継手を、V開先を設けて
エレクトロガス溶接法により立向多層溶接するにあた
り、溶接電極を開先壁および前溶接層の溶接ビ−ド表面
に沿ってオシレ−トさせることを特徴とする厚鋼板のエ
レクトロガス溶接方法。 - 【請求項2】 前記溶接電極をオシレ−トさせる経路の
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、溶接電極を一時停止させるか移動速度
を小さくさせることを含む溶接電極のオシレ−トを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の厚鋼板のエレクトロ
ガス溶接方法。 - 【請求項3】 前記溶接電極をオシレ−トさせる経路の
各溶接層のコ−ナ−部あるいはコ−ナ−部近傍に相当す
る位置において、前記溶接電極の溶接電流を増加させる
ことを含む溶接電流の制御を行うことを特徴とする請求
項1または請求項2に記載の厚鋼板のエレクトロガス溶
接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423699A JP2001071143A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 厚鋼板のエレクトロガス溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25423699A JP2001071143A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 厚鋼板のエレクトロガス溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001071143A true JP2001071143A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17262171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25423699A Pending JP2001071143A (ja) | 1999-09-08 | 1999-09-08 | 厚鋼板のエレクトロガス溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001071143A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011218421A (ja) * | 2010-04-12 | 2011-11-04 | Nippon Steel & Sumikin Welding Co Ltd | エレクトロスラグ溶接装置 |
CN106488825A (zh) * | 2014-06-02 | 2017-03-08 | 杰富意钢铁株式会社 | 立式窄坡口气体保护电弧焊方法 |
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