JP2001070567A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001070567A
JP2001070567A JP2000248566A JP2000248566A JP2001070567A JP 2001070567 A JP2001070567 A JP 2001070567A JP 2000248566 A JP2000248566 A JP 2000248566A JP 2000248566 A JP2000248566 A JP 2000248566A JP 2001070567 A JP2001070567 A JP 2001070567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的可変表示装置を制御するための制御用
プログラムデータと、電気的可変表示装置にキャラクタ
を表示させるためのキャラクタデータとを同時にアクセ
スすることを可能にし、電気的可変表示装置において大
容量の画像データを高速に切換表示することができる遊
技機を提供する。 【解決手段】 CRTコントロール回路86において、
CPU90が制御データROM92にアクセスして電気
的可変表示装置を制御するための制御用プログラムデー
タを読出し、VDP91がキャラクタROM88にアク
セスして電気的可変表示装置にキャラクタを表示させる
ためのキャラクタデータを読出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ遊技機や
コイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊
技機に関し、詳しくは、表示状態が変化可能な電気的可
変表示装置を有し、該電気的可変表示装置の表示結果が
予め定められた特定の表示態様となった場合に所定の遊
技価値が付与可能となる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技機において、従来から一般
的に知られているものに、たとえば、液晶表示装置やC
RT(Cathode Ray Tube)あるいはエレクトロルミネセ
ンス等からなる電気的可変表示装置を有し、その電気的
可変表示装置によりたとえば複数種類の識別情報を所定
の順序で可変表示させ、その電気的可変表示装置の表示
結果が予め定められた特定の表示態様(たとえば77
7)となった場合に遊技者に所定の遊技価値が付与可能
となるように構成されたものがあった。電気的可変表示
装置の画像表示を制御するために画像表示処理装置が設
けられており、この画像表示処理装置が演算処理装置か
ら出力される制御指令信号に基づいて画像データを生成
し、生成した画像データを順次電気的可変表示装置に送
出することにより、電気的可変表示装置に表示させる画
像を切換えて可変表示させていた。電気的可変表示装置
を制御するためのデータとしては、画像制御用の制御用
プログラムデータと、電気的可変表示装置にキャラクタ
を表示させるためのキャラクタデータとの2種類のデー
タがあり、これら2種類のデータをそれぞれが記憶され
ている記憶部から演算処理装置が読出し、制御用指令信
号として画像表示処理装置に入力していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気的可変
表示装置を有した遊技機においては、昨今、表示される
画像がますます複雑になるに伴って画像データの大容量
化が進んでおり、また、電気的可変表示装置における画
像の切換処理についても、より高速化する技術の実現が
待たれている。しかしながら、上記従来の遊技機におい
ては、データを読出して画像表示処理装置に制御指令信
号を入力するための演算処理装置が、同時に複数箇所の
記憶部にアクセスすることができないために、制御用プ
ログラムデータを読出している最中にはキャラクタデー
タを読出すことができず、制御用プログラムデータを読
出した後にキャラクタデータを読出すといったようにそ
れぞれのデータを読出すための個別のアクセス時間が必
要であり、データ読出処理に長時間を要していた。上述
したような画像データの大容量化や表示切換処理の高速
化を図るうえでは、データのアクセス時間を短縮するこ
とが必要不可欠であり、これを実現するための技術が待
望されている。さらに、遊技機の遊技状態を制御する遊
技制御手段は、ランプ、音声および画像表示等の制御全
てを行なっているため、その制御負担は大きなものとな
っている。
【0004】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであり、その目的は、電気的可変表示装置を制御する
ための制御用プログラムデータと、電気的可変表示装置
にキャラクタを表示させるためのキャラクタデータとを
同時にアクセスすることを可能にし、電気的可変表示装
置において大容量の画像データを高速に切換表示するこ
とができるとともに、遊技制御手段の制御負担の軽減が
図られた遊技機を提供することである。また、
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、キャラクタを含む表示画像が変化可能な電気的可変
表示装置を有し、該電気的可変表示装置の表示結果が予
め定められた特定の表示態様となった場合に、所定の遊
技価値が付与可能となる遊技機であって、前記電気的可
変表示装置を制御可能な表示制御手段を備え、該表示制
御手段は、前記電気的可変表示装置の制御用プログラム
を記憶しているプログラム記憶手段と、該プログラム記
憶手段に記憶されている制御用プログラムにアクセスし
て該制御用プログラムを随時読出し、その読出したプロ
グラムに従って画像表示用指令信号を出力する演算処理
装置と、前記電気的可変表示装置により表示されるキャ
ラクタデータを記憶しているキャラクタデータ記憶手段
と、該キャラクタデータ記憶手段に記憶されているキャ
ラクタデータにアクセスして該キャラクタデータを随時
読出し、前記演算処理装置から出力された画像表示指令
信号に従って前記読出したキャラクタデータを含む画像
を前記電気的表示装置に表示させる制御を行なう画像表
示処理装置とを含み、前記演算処理装置による前記プロ
グラム記憶手段へのアクセスと前記画像表示処理装置に
よる前記キャラクタデータ記憶手段へのアクセスとを、
同時に並行して行なうことが可能であり、さらに遊技機
の遊技状態を制御する遊技制御手段と、音声を制御する
ために前記遊技制御手段から出力される制御指令信号に
応じて制御されるプロセッサを有する音声制御手段と、
該音声制御手段から出力される制御指令信号に応じて音
声信号を合成可能な音声合成手段とを備えることを特徴
とする。
【0006】請求項2に記載の本発明は、請求項1に発
明の構成に加えて、前記音声合成手段が合成した音声信
号を増幅して、音声を発生可能な音声発生手段に出力す
る音声増幅手段を備えることを特徴とする。
【0007】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記キャラク
タデータを用いて前記画像表示処理装置が生成した画像
データを格納する格納手段をさらに含み、該格納手段に
格納された画像データが前記電気的可変表示装置の表示
に用いられることを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜請
求項3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記電
気的可変表示装置と前記画像表示処理装置とは、デジタ
ル信号をアナログ信号に変換するデジタルアナログ変換
器またはアナログ信号をデジタル信号に変換するアナロ
グデジタル変換器を介して電気的に接続されていること
を特徴とする。
【0009】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記遊
技制御手段から前記音声制御手段へ制御指令信号を出力
するための制御指令信号出力手段をさらに備えることを
特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、演算処理装
置がプログラム記憶手段に記憶されている制御用プログ
ラムにアクセスし、制御用プログラムを随時読出し、そ
の読出したプログラムに従って画像表示用指令信号を出
力する。画像表示処理装置が、キャラクタデータ記憶手
段に記憶されているキャラクタデータにアクセスして、
このキャラクタデータを随時読出し、読出したキャラク
タデータを含む画像を演算処理装置から出力された画像
表示指令信号に従って電気的可変表示装置に表示させ
る。電気的可変表示装置の表示結果が予め定められた特
定の表示態様となった場合に、所定の遊技価値が遊技者
に付与可能となる。さらに、遊技制御手段により、遊技
機の遊技状態が制御され、音声を制御するために前記遊
技制御手段から出力される制御指令信号に応じてプロセ
ッサを有する音声制御手段が制御される。そして、音声
合成手段により、該音声制御手段から出力される制御指
令信号に応じて音声信号が合成される。
【0011】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の作用に加えて、音声増幅手段により、
前記音声合成手段が合成した音声信号が増幅されて、音
声を発生可能な音声発生手段に出力される。
【0012】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の作用に加えて、格納手
段には、前記キャラクタデータを用いて前記画像表示処
理装置が生成した画像データが格納され、その画像デー
タが前記電気的可変表示装置の表示に用いられる。
【0013】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
前記電気的可変表示装置と前記画像表示処理装置とは、
デジタル信号をアナログ信号に変換するデジタルアナロ
グ変換器またはアナログ信号をデジタル信号に変換する
アナログデジタル変換器を介して電気的に接続されてい
るため、回路やメモリなどのハードウェアとともに、ソ
フトウェア資源をアナログ用とデジタル用とで個別に構
成する無駄を省くことができる。
【0014】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、
制御指令信号出力手段を介して、前記遊技制御手段から
前記音声制御手段へ制御指令信号が出力される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態におい
ては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本
発明はこれに限らず、たとえばコイン遊技機やスロット
マシン等であってもよく、表示状態が変化可能な電気的
可変表示装置を有し、その電気的可変表示装置の表示結
果が予め定められた特定の表示態様となった場合に所定
の遊技価値が付与可能となる遊技機であればすべて対象
となる。
【0016】図1は、遊技機の一例のパチンコ遊技機の
遊技盤面を示す正面図である。パチンコ遊技機の遊技盤
1の前面には遊技領域2が形成されている。パチンコ遊
技機には、遊技者が打球操作するための打球操作ハンド
ル(図示せず)が設けられており、この打球操作ハンド
ルを遊技者が操作することにより、パチンコ玉を1つず
つ発射することができる。発射されたパチンコ玉は、誘
導レール19によって遊技領域2内に導かれる。誘導レ
ール19から遊技領域2への出口部分には、弁状の逆流
防止部材20が設けられている。この逆流防止部材20
によって一旦遊技領域2内に打込まれたパチンコ玉が誘
導レール19内に逆戻りすることが防止される。
【0017】遊技領域2内には、複数種類の画像情報を
可変表示して表示状態が変化可能な電気的可変表示装置
3が設けられている。この電気的可変表示装置3は、遊
技領域2内に打込まれたパチンコ玉が始動入賞口5に入
賞し、その始動入賞玉が始動口スイッチ24(後述する
図2に示す)によって検出されたことに応じて可変表示
が開始される。この電気的可変表示装置の可変表示が停
止制御された後にその停止時の表示結果が予め定められ
た特定の表示態様(たとえば777)となれば、可変入
賞球装置4の開閉板8が開成して打玉が入賞可能な遊技
者にとって有利な第1の状態となり大当り状態が発生す
る。
【0018】可変入賞球装置4は、通常時は開閉板8が
閉成して打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第2
の状態となっているが、上述の大当り状態が発生すれ
ば、ソレノイド46(後述する図3に示す)が励磁され
て、開閉板8が開成し、開口部7が開放された第1の状
態となる。この可変入賞球装置4の第1の状態は、所定
期間(たとえば30秒間)の経過あるいは所定個数(た
とえば10個)の打玉の入賞のうちいずれか早い方の条
件が成立したことにより終了して第2の状態となる。開
口部7に入賞したパチンコ玉は、後述する図2に示す特
定領域スイッチ25,10カウントスイッチ26a,2
6bによって検出されその検出個数は入賞個数表示器1
2によって表示される。可変入賞球装置4に打玉が入賞
した場合には、15個の賞球が払出される。
【0019】また、開口部7内には、予め定められた特
定入賞領域(Vポケット)が設けられている。第1の状
態となっている可変入賞球装置4内に入賞したパチンコ
玉がこの特定入賞領域に入賞すれば、その特定入賞玉が
特定領域スイッチ25(図2に示す)により検出され、
その回の可変入賞球装置4の第1の状態が終了するのを
待って、再度、可変入賞球装置4を第1の状態に駆動制
御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制
御の上限回数は、たとえば16回と定められている。
【0020】電気的可変表示装置3には、CRT30
(後述する図2に示す)からなる表示部39が備えられ
ており、この表示部39には3行×3列の合計9個の可
変表示領域40A〜40I(図15参照)が設けられて
いる。また、電気的可変表示装置3の左右の両側には、
通過口6a,6bが設けられている。この通過口6a,
6bに入ったパチンコ玉は、電気的可変表示装置3の下
部すなわち可変入賞球装置4の真上の位置に設けられた
玉出口9から送り出される。このように、通過口6a,
6bに入ったパチンコ玉が玉出口9から落下することに
より、可変入賞球装置4に打玉が入賞しやすいように構
成されている。
【0021】電気的可変表示装置3が可変表示中に再度
パチンコ玉が始動入賞口5に入賞すれば、その始動入賞
が記憶されて電気的可変表示装置3の可変表示が停止し
た後、再度、可変表示が開始できる状態になるまで待っ
て、その始動入賞記憶に基づいて電気的可変表示装置3
の可変表示が開始される。この始動入賞記憶の上限値
は、たとえば「4」に定められており、現時点における
始動入賞個数が始動記憶表示器10によって表示され
る。
【0022】また、電気的可変表示装置3の上部には、
飾り図柄11が設けられている。この飾り図柄11は、
遊技場側が、たとえば飾り図柄11に表示された図柄の
種類に応じて、大当り時に付与された賞球を交換する
か、または、賞球をそのまま遊技に使用するかを決定す
る場合などに用いられる。
【0023】遊技領域2内には、さらに、普通入賞口2
2が設けられている。また、遊技領域2内に打込まれ、
入賞しなかったパチンコ玉は、遊技領域2の最下部に設
けられたアウト口13に導かれてアウト玉として処理さ
れる。さらに、遊技領域2内には、遊技効果を高めるた
めのランプ風車14,サイドランプ15,肩ランプ1
6,アタッカーランプ17,アタッカーLED(Light
Emitting Diode)18,レール飾りランプ21,遊技効
果ランプ55,V表示LED56,飾りLED70〜7
6などが設けられている。また、遊技領域2内に打込ま
れたパチンコ玉がいずれの入賞領域や可変入賞球装置に
も入賞しなかった場合には、アウト玉としてアウト口1
3から回収される。
【0024】図2は、遊技盤1の背面における入賞玉の
流下径路の構成を示す図である。説明を容易にするため
に、パチンコ玉の流下径路を破線で示した。遊技盤1の
背面側には、入賞玉集合カバー23a,23bが設けら
れ、この入賞玉集合カバー23a,23b内に形成され
た流下径路に沿ってパチンコ玉が所定の箇所へ導かれ
る。
【0025】たとえば、上記図1に示した電気的可変表
示装置3の頂部に設けられた普通入賞口22に入賞した
パチンコ玉は、入賞玉集合カバー23aの上部から右端
部へと導かれ、入賞玉集合カバー23bの右端部を経
て、右側の玉出口51から入賞玉集合カバー23bの外
部へ排出される。
【0026】また、上述したように、通過口6a,6b
に入ったパチンコ玉は、可変入賞球装置4の真上に設け
られた玉出口9から送り出されるが、通過口6a,6b
から玉出口9までは、ワープ通路27a,27bに沿っ
てパチンコ玉が流下する。
【0027】一方、可変入賞球装置4(図1)の背面側
には、特定領域スイッチ25と10カウントスイッチ2
6a,26bとが備えられている。特定領域スイッチ2
5は、上述したようにアタッカー内に設けられた特定入
賞領域内に入賞したパチンコ玉を検出するスイッチであ
る。10カウントスイッチ26a,26bは、アタッカ
ー内に入賞したパチンコ玉が10個に至ったか否かを検
出するためのスイッチである。始動入賞口5に入賞した
パチンコ玉の流下径路には、始動入賞玉を検出するため
の始動口スイッチ24が設けられている。さらに、遊技
盤1の背面側の最下方には、他の玉出口52やアウト口
13が設けられている。
【0028】図3は、遊技盤1の背面における各種機構
部の構成を示す斜視図である。遊技盤1の背面中央に
は、電気的可変表示装置3のCRT表示器47がレバー
38によって着脱自在に取付板29に取付けられる。こ
のCRT表示器47は、図柄等の画像情報を表示するた
めのCRT30と、このCRT30を保護するためのC
RTカバー31と、後述するCRT基板33(図5参
照)を収納した基板収納体32とから構成されている。
CRT30が装着される遊技盤1の正面側周辺には、セ
ンター飾り28が形成されている。
【0029】さらに、遊技盤1の背面には、入賞玉集合
カバー23aの裏面に中継基板49が、また、入賞玉集
合カバー23bの裏面に中継基板50が取付けられてい
る。これらの中継基板は、検出スイッチからの検出信号
や、電気的可変表示装置3、可変入賞球装置4の駆動信
号や、その他のデータ信号などを中継するためのもので
あり、中継基板49には、大当り情報や始動情報を遊技
場のホストコンピュータであるホール用管理コンピュー
タへ出力するための大当り情報出力端子82と始動情報
出力端子83とが設けられている。
【0030】可変入賞球装置4の背面には、開閉板8を
開閉駆動するためのソレノイド46が配設されている。
このソレノイド46は励磁時に開閉板8を開成状態にす
るものである。その他、始動口スイッチ24、玉出口5
1,52、アウト口13などの構成は、上述の図2に示
したとおりである。
【0031】図4は、電気的可変表示装置3の外観構成
を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図であ
る。図4(a)に示すように、電気的可変表示装置3の
正面側には、頂部に、普通入賞口22が設けられ、その
下方には、飾り図柄11が形成されている。飾り図柄1
1の周囲は飾りLED76によって装飾されている。
【0032】電気的可変表示装置3の正面側中央には、
CRT30の画面である表示部39が設けられている。
さらに、表示部39の下方には、上述したように玉通過
口6a,6bに入ったパチンコ玉を排出する玉出口9が
設けられている。
【0033】図4(b)の側面図に示すように、電気的
可変表示装置3は、CRT30の画面部を遊技盤1に設
けられた開口部に装着して取付けられる。
【0034】図5は、電気的可変表示装置3の内部構成
を示す分解斜視図である。センター飾り28の裏面側に
は、複数個のLED70,72(図6に示す)を配設し
たLED基板34,36が、各LEDをセンター飾り2
8に設けられた突出穴から前面に突き出す状態で装着さ
れる。LED基板34は、LED取付板35によって背
面側から押圧されることにより装着される。なお、セン
ター飾り28にLED基板34,36を装着する状態を
拡大した図を図6に示す。
【0035】LED取付板35には、左右2つの突起部
53が設けられ、この突起部53を遊技盤1に固定され
た取付板29の下部左右に設けられた穴54に嵌合させ
ることにより、センター飾り28を遊技盤1に取付け
る。この取付板29の拡大図を図7に示す。
【0036】LED取付板35の上部左右には、下方に
L字型に曲げて形成された係合部42が設けられてい
る。この係合部42にCRT30の上部に設けられた係
合板を挟ませ、さらに係合板の穴43にCRTカバー3
1の上部左右に設けられた突起44を挿通する。
【0037】さらに、取付板29の左右両側にはレバー
38が設けられている。このレバー38によってCRT
30の左右側面に設けられたレバー留板を挟み、上述し
た上部の係合部に係合板を挟ませることによって電気的
可変表示装置3を遊技盤1に固定する。
【0038】CRTカバー31の側面には、CRT30
から発せられた熱によってCRTカバー31の内部が高
温になり過ぎないようにするために、通気穴45が形成
されている。
【0039】一方、CRT表示器47の基板収納体32
の内部には、CRT基板33がネジ留めされて収納され
る。
【0040】なお、CRT30とCRT基板33との拡
大図を図8に、また、CRTカバー31と基板収納体3
2との拡大図を図9に、それぞれ示す。
【0041】上述した構成において、電気的可変表示装
置3は、CRTを用いたものに限らず、たとえば液晶表
示装置や、ドットマトリクス,LED,エレクトロルミ
ネセンス,7セグメントLED,蛍光表示管等を用いた
ものであってもよい。また、可変入賞球装置4の第2の
状態は、打玉が入賞可能ではあるが入賞困難なものであ
ってもよい。
【0042】図10は、電気的可変表示装置3で可変表
示される複数種類の図柄の配列からなる図柄列を示す説
明図である。電気的可変表示装置3により可変表示され
る図柄列は3グループに分かれており、図2における一
番左側に示された7や飛行機図柄や花図柄からなる図柄
列は、6個の可変表示領域40A〜40Fにより可変表
示される図柄列である。中央に示された図柄列は、2個
の可変表示領域40G,40Hにより可変表示される図
柄列である。右側に示された図柄列は、中央の1つの可
変表示領域40Iより可変表示される図柄列であり、7
や飛行機図柄や花図柄の他にはずれ図柄であるコインマ
ークが含まれている。これら図柄列は、後述する表示図
柄切換制御の場合を除いて、各可変表示領域40A〜4
0Iにより上方の図柄から順次下方の図柄のものがスク
ロール表示され、各図柄列の一番下側に最後の図柄が可
変表示された次には各図柄列の一番上の図柄(図面では
7)が表示され、これら各図柄列が巡回して可変表示さ
れる。そして、各可変表示領域40A〜40Iの可変表
示が停止し、図15に示す8本の当りラインのうちのい
ずれかにおいて7が揃ったとき、もしくは、すべての可
変表示領域40A〜40Iに飛行機図柄または花図柄が
揃った場合に、上述した大当りが発生する。
【0043】なお、当りラインは8本に限らず、5本あ
るいは1本であってもよい。さらに、たとえばボクシン
グの試合を映像表示するものであってもよく、遊技者側
のボクサーが勝てば大当り状態となるように構成しても
よい。すなわち、識別情報の可変表示はスクロール表示
や切換表示に限らず、かつ表示結果が導出表示された後
においても引続き可変表示され続けるものであってもよ
い。
【0044】図10の左側の00〜14はソフト上のシ
ンボルナンバーのコードであり、各図柄に割り振られて
おり、16進数で示されている。さらに、各図柄は、各
可変表示領域40A〜40IにおいてCRT30のドッ
トにより表示され、7や飛行機図柄や花図柄の場合には
64ドット(1図柄)で表示され、コインマークの図柄
はその1/2図柄からなる32ドットで表示される。ゆ
えに、図10の左側に示された図柄列の場合には、64
×9=576ドットとなる。中央の図柄列の場合には、
64×12=1344ドットとなる。右側の図柄の場合
には、64×7+32×14=896ドットとなる。右
側の図柄例においては、はずれ図柄であるコインマーク
の図柄を小さくすることにより、当り図柄がわかりやす
くなるとともに、図柄列の1周期の長さ(ドット数)を
短くできる効果がある。
【0045】図11は、パチンコ遊技機に用いられる制
御回路を示すブロック図である。パチンコ遊技機の制御
回路は、各種機器を制御するためのプログラムに従って
パチンコ遊技機を制御するためのメイン基本回路59
と、始動入賞口スイッチ24と特定領域スイッチ25と
10カウントスイッチ26a,26bとからの検出信号
をメイン基本回路59に与えるためのスイッチ回路64
と、メイン基本回路59の指令に従ってソレノイド46
を駆動するソレノイド回路67と、メイン基本回路59
から与えられるデータに従って、大当りが発生した旨を
示す大当り情報や電気的可変表示装置3の可変表示に利
用された始動入賞玉の個数を表わす有効始動情報をホス
トコンピュータであるホール用管理コンピュータ等に対
して出力する情報出力回路68とを含む。
【0046】さらに、制御回路は、メイン基本回路59
から与えられるデータに従ってV表示LED56を駆動
するためのLED回路66と、ランプ風車14とサイド
ランプ15と肩ランプ16とアタッカーランプ17とレ
ール飾りランプ21などの各種装飾用のランプを駆動す
るためのランプ回路58とを含む。
【0047】さらに、制御回路には、メイン基本回路5
9からの制御指令信号に従って、電気的可変表示装置3
のCRT表示器47に対し可変表示制御信号を与えるC
RT回路65が設けられている。
【0048】メイン基本回路59の内部には、制御用プ
ログラム等を記憶しているROM(Read Only Memory)
と、そのプログラムに従って制御動作を行なうためのC
PU(Central Processing Unit )と、CPUのワーク
用メモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、
I/O(Input /Output)ポートさらにはクロック発生
回路(以上の3つは図示せず)とが設けられている。
【0049】さらに、制御回路には、電源投入時にメイ
ン基本回路59をリセットするための初期リセット回路
62と、メイン基本回路59に対し定期的(たとえば2
msec毎)にリセットパルスを与え、所定のゲーム制
御用プログラムを先頭から繰返し実行するための定期リ
セット回路61と、メイン基本回路59から与えられる
アドレス信号をデコードし、メイン基本回路59内に含
まれるROM,RAM,I/Oポート等のいずれか1つ
を選択するための信号を出力するためのアドレスデコー
ド回路57と、後述する図12に示すサブCPU回路へ
コマンドを出力するためのサブCPUコマンド出力回路
60とが設けられている。また、制御回路には、AC2
4Vの交流電源に接続され、複数種類の直流の電圧を発
生させるための電源回路63が含まれている。
【0050】図12は、上記図11に示した制御回路に
接続されるサブCPU回路の構成を示すブロック図であ
る。サブCPU回路には、制御回路のサブCPUコマン
ド出力回路60から出力されたコマンドデータや、定期
リセット回路61と初期リセット回路62とから出力さ
れる信号に応じてサブCPU回路全体を制御するための
サブ基本回路78が含まれている。さらに、サブCPU
回路には、サブ基本回路78からの指令信号に応じて、
始動記憶表示器10と飾り図柄11と入賞個数表示器1
2とアタッカーLED18とその他の飾りLED70〜
76とを駆動するためのLED回路77が設けられてい
る。
【0051】さらに、サブCPU回路には、サブ基本回
路78から与えられる制御指令に応じて効果音等の音声
を合成するための音声合成回路79と、この音声合成回
路79が発生させた音声を増幅してスピーカ(図示せ
ず)に出力するための音量増幅回路80とが設けられて
いる。
【0052】図13は、上記図11に示したCRT表示
器47の機能構成を示すブロック図である。CRT表示
器47には、画像を表示するためのCRT30と、この
CRT30の画像表示を制御するためのCRTコントロ
ール回路86とが含まれている。さらに、CRT表示器
47には、CRTコントロール回路86をリセットする
ためのリセット回路84と、CRTコントロール回路8
6にクロック信号を入力するための発信回路85と、C
RT30に表示する画像のうち使用頻度の高い画像デー
タをキャラクタデータとして予め記憶しておくためのキ
ャラクタROM88と、CRTコントロール回路86が
生成した画像データを展開して記憶するためのVRAM
87とが含まれている。本発明でいうキャラクタとは、
電気的可変表示装置3に表示される人物、動物あるいは
文字や図形や記号からなる図柄等をいう。
【0053】CRTコントロール回路86は、CRT回
路(コントロール基板)65からのストローブ(ST
B)信号が入力されたことに応答して、COM0〜CO
M7によって表されるコマンドデータの状態を判定し、
コマンドデータに従ってキャラクタROM88からキャ
ラクタデータを読出し、その読出したキャラクタデータ
を用いてCRT30に表示するための画像データを生成
し、VRAM87に記憶させる。そしてVRAM87に
記憶させた画像データをRGB(色)信号とC−SYN
C(水平,垂直位置)信号とでなるビデオ信号としてC
RT30に送出する。これにより、CRT30に画像が
表示される。なお、CRT回路(コントロール基板)6
5からCRTコントロール回路86へ入力されるコマン
ドデータの詳細については図43を参照して後述する。
【0054】図14は、上記図13に示したCRTコン
トロール回路86の基本構成を示すブロック図である。
CRTコントロール回路86の内部には、CPU90
と、VDP(Video Display Processor )91と、制御
データROM92とが含まれる。CPU90は、CRT
回路(コントロール基板)65から入力されるコマンド
データに従って制御データROM92から電気的可変表
示装置3の表示を制御するためのデータを読出す。
【0055】CPU90は、読出した制御データに基づ
いて、VDP91に制御信号を送る。VDP91は、制
御信号に従ってキャラクタROM88からキャラクタデ
ータを読出し、読出したキャラクタデータを用いて、C
RT30に表示するための画像データを生成してその画
像データをVRAM87に格納する。上述したように、
VRAM87に格納した画像データがCRT30へビデ
オ信号として送出され、CRT30に画像が表示され
る。
【0056】上記制御データROM92によって、電気
的可変表示装置3の制御用プログラムを記憶しているプ
ログラム記憶手段が構成されている。また、上記CPU
90によって、プログラム記憶手段に記憶されている制
御用プログラムにアクセスして該制御用プログラムを随
時読出し、その読出したプログラムに従って画像表示用
指令信号を出力する演算処理装置が構成されている。さ
らに、上記キャラクタROM88によって、電気的可変
表示装置により表示されるキャラクタデータを記憶して
いるキャラクタデータ記憶手段が構成されている。さら
にまた、上記VDP91によって、キャラクタデータ記
憶手段に記憶されているキャラクタデータにアクセスし
て該キャラクタデータを随時読出し、演算処理装置から
出力された画像表示指令信号に従って前記読出したキャ
ラクタデータを含む画像を電気的可変表示装置に表示さ
せる制御を行なう画像表示処理装置が構成されている。
【0057】図15は、電気的可変表示装置3の当りラ
インと図柄との配置関係を説明するための説明図であ
る。電気的可変表示装置3は、前述したように、3行×
3列の合計9個の可変表示領域40A〜40Iを有して
おり、それぞれの可変表示領域により、図示するよう
に、図柄1〜図柄9の9個の図柄が可変表示される。そ
して、横方向3行と縦方向3列と斜め対角線上に2本の
合計8本の当りライン〜が定められている。後述す
る図21に示すように、8本の当りライン〜のうち
の少なくともいずれか1つの当りライン上において、
「7」の図柄のぞろめが揃うか、もしくは、すべての可
変表示領域40A〜40Iの図柄がすべて飛行機図柄と
なるか、または、すべて花図柄となるか、もしくは、左
上部、右上部、左下部、右下部のいずれかにおいて
「7」の図柄が4つ揃うかした場合には、大当り状態が
発生する。
【0058】図16ないし図19は、時間の変化に伴う
各可変表示領域40A〜40Iの制御の状態を示すタイ
ミングチャートである。
【0059】パチンコ玉が始動入賞口5(図1)に入賞
して始動口スイッチ24(図2)により検出されれば、
図16の左上に示すように、その検出パルスがONとな
って制御回路のメイン基本回路59に入力される。その
検出パルスの立上がりのタイミングに従って、後述する
ように、メイン基本回路59は、C_RND1,2の値
の抽出および格納を行なう。このC_RND1,2は、
後述するように、大当り決定用のカウンタであり、C_
RND1が第1段階の判定に用いられ、C_RND2が
第2段階の判定に用いられる。
【0060】始動入賞玉検出パルスの立下がりのタイミ
ング(立上がり時点より0.002秒後)で、既に格納
されているC_RND1,2の値の読出動作が行なわれ
るとともに、C_RND_ZU1〜ZU9の値の抽出が
行なわれ、さらに、読出したC_RND1,2の値によ
って大当りであることが判定された場合には、C_RN
D_LINEの値の抽出が行なわれる。C_RND_Z
U1〜ZU9は、後述するように、電気的可変表示装置
3の9個の可変表示領域40A〜40Iのそれぞれに表
示する図柄を決定するためのカウンタであり、C_RN
D_LINEは、大当り図柄とその配列とを決定するた
めのカウンタである。
【0061】はじめに、可変表示領域40A,40B
が、始動入賞玉検出パルスの立上りから0.204〜
0.222秒の後に、変動を開始する。次に、可変表示
領域40C〜Fが、始動入賞玉検出パルスの立上りから
0.471〜0.489秒の後に、変動を開始する。次
に、可変表示領域40G,Hが、始動入賞玉検出パルス
の立上りから0.738〜0.756秒の後に変動を開
始する。最後に、可変表示領域40Iが、始動入賞玉検
出パルスの立上りから1.005〜1.023秒の後に
変動を開始する。このように、9個の可変表示領域40
A〜40Iの変動開始時期を異ならせることにより、画
像表示処理の負荷を分散でき、CRTコントロール回路
83(図13)などの処理容量に余裕をもたせることが
可能となる。
【0062】上述した手順で変動を開始した複数の可変
表示領域が停止時期を異ならせて停止制御されている最
中に既に停止している可変表示領域の表示結果が大当り
が発生する予め定められた特定の識別情報となる条件を
満たしている場合(以下リーチ状態という)が図17な
いし図19に示されており、図16はリーチ状態が発生
しない通常状態を示している。
【0063】図16に示す通常状態の場合には、可変表
示領域(特別図柄)40A,40Bが、可変表示開始後
5.000秒変動した後、C_RND_ZU1,2ある
いはC_RND_LINEの抽出値に従って事前決定さ
れた図柄(以下、「予定停止図柄」という)の436ド
ット手前の図柄データがセットされてそのセットされた
図柄データを表示する制御が行なわれる。
【0064】そして、図16に示すように、0.700
秒(436ドット変動するのに要する時間)だけ可変表
示領域40A,40Bの変動を続行させた後その可変表
示領域40A,40Bを停止させる。その結果、前述し
た予定停止図柄まで変動した状態で可変表示領域40
A,40Bが停止することとなり、可変表示領域40
A,40Bにより予定停止図柄が停止表示されることと
なる。このように、可変表示領域40A,40Bの可変
表示が停止間近になった時点で予定停止図柄の少し手前
の図柄を表示する表示図柄切換制御が行なわれる。
【0065】可変表示領域40C〜40Fの場合には、
可変開始してから5.700秒変動した後、前述した表
示図柄切換制御が行なわれ、その後0.700秒可変表
示が続行されて停止される。可変表示領域40G,40
Hの場合には、6.400秒可変表示された後、前述し
た表示図柄切換制御が行なわれる。可変表示領域40I
の場合には、7.100秒可変表示された後、前述した
表示図柄切換制御が行なわれる。
【0066】このように、表示図柄切換制御を行なう理
由は、各可変表示領域が可変開始されてからそれぞれに
定められた一定時間が経過した段階で停止されるのであ
るが、実際に停止する予定停止図柄は順次カウンタ(C
_RND_ZU1〜ZU9)の抽出値によってランダム
に決定されるために、表示図柄切換制御を行なわない場
合にはその決定された予定停止図柄のところまで可変表
示させた後に停止させざるを得ず、その予定停止図柄の
ところまで可変表示させるのに要する時間がランダムと
なり、可変開始してから実際に停止するまでの可変表示
時間がランダムとなってしまうのであり、そのような可
変表示時間の不規則性を排除するために、途中で表示図
柄切換制御を行なうのである。
【0067】図17は、可変表示領域40Iの停止時の
表示図柄次第では大当りが発生するというリーチ状態が
生ずる場合の動作を示したタイミングチャートである。
可変表示領域40A〜40Hについては、図16で説明
した制御動作と同様である。そして、可変表示領域40
Iについては、可変開始されてから7.100秒可変表
示した後、表示図柄切換制御が行なわれる。この表示図
柄切換制御は、ソフト上のシンボル00の図柄すなわち
図10に従えば「7」の図柄データがセットされてその
図柄が表示される。その後、可変表示領域40Iの可変
表示速度が徐々に遅くなって遊技者がはっきり視認でき
る程度の速度となり、そのゆっくりとした可変表示を比
較的長い時間続行させた後、C_RND_ZU9の抽出
値に応じた図柄、あるいは当りの場合には「7」や飛行
機図柄や花図柄が可変表示された瞬間停止制御する。こ
の表示図柄切換制御が行なわれてから実際に可変表示が
停止するまでの時間は、予定停止図柄の種類次第で異な
るのであり、8.550〜15.618秒(1968〜
2816ドット分変動する時間)となる。
【0068】図18は、2つの可変表示領域(40Gま
たは40Hのうち少なくとも一方と40I)の停止時の
表示図柄次第では大当りが発生するという2箇所でリー
チ状態が発生したいわゆるダブルリーチの場合の制御動
作を示している。この場合には、可変表示領域40A〜
40Fの可変表示制御に関しては図16と全く同じであ
る。そして、可変表示領域40G,40Hにおいては、
6.400秒可変表示が行なわれた時点で表示図柄切換
制御がなされ、ともにソフト上のシンボル00すなわち
「7」の図柄データがセットされてその図柄が表示され
る。そして、徐々に可変表示速度が遅くなり、遊技者が
十分に視認できる程度の速度となる。
【0069】その後、リーチの対象となっていない可変
表示領域(たとえば40G)の方は、C_RND_ZU
7の抽出値に従った予定停止図柄が可変表示された瞬間
停止する。その表示図柄切換制御が行なわれてから実際
に停止するまでの時間は、0.967〜6.033秒
(192〜1408ドット分変動するのに要する時間)
である。
【0070】一方、リーチの対象となる図柄である可変
表示領域(たとえば40H)の方は、C_RND_ZU
8の抽出値あるいは大当りのときにはC_RND_LI
NEの抽出値に従った「7」からなる予定停止図柄が可
変表示された瞬間停止する。その表示図柄切換制御から
実際に可変表示が停止するまでの時間は、可変表示領域
40Gの場合よりも長い12.168〜17.500秒
(2880〜4160ドット分変動するのに要する時
間)である。可変表示領域40Iは、可変開始してから
表示図柄切換制御が行なわれるまでの時間が18.30
1〜23.633秒となっている。これは、可変表示領
域40G,40Hのうちのリーチにかかわる可変表示領
域の停止時期(不規則)に表示図柄切換制御時期を合わ
せたためである。
【0071】図19は、通常状態では同時に可変停止す
る2つの可変表示領域40G,40Hのうちの一方の可
変表示領域の停止図柄次第では大当りが発生するという
リーチ状態の場合を示している。この図19の場合に
は、可変表示領域40A〜40Fの制御動作については
図16と全く同様である。そして、可変表示領域40
G,40Hについては、図18の可変表示制御と全く同
じである。可変表示領域40Iは、可変開始されてから
18.301〜23.633秒可変表示した後表示図柄
切換制御が行なわれる。この表示図柄切換制御により、
ソフト上のシンボル00すなわち「7」の図柄データが
セットされてその図柄が表示される。そして、C_RN
D_ZU9の抽出値に従った図柄あるいは当りの場合に
はC_RND_LINEの抽出値に従った「7」からな
る予定停止図柄が可変表示された瞬間停止制御される。
この表示図柄切換制御が行なわれてから実際に図柄が停
止するまでの時間は、0.700秒(404ドット分変
動するのに要する時間)である。
【0072】なお、図17に示した可変表示領域40
I、図18に示した可変表示領域40G,40H,40
I、図19に示した可変表示領域40G,40Hにおけ
る表示図柄切換制御は、ソフト上のシンボル00すなわ
ち「7」の図柄データをセットするのに代えて、ソフト
上のシンボル00の8図柄手前の図柄データをセット
し、その表示図柄切換制御が行なわれてから可変表示領
域の可変速度が徐々に遅くなってちょうど遊技者が視認
できる程度の速度となったときにソフト上のシンボル0
0すなわち「7」の図柄が可変表示される状態となるよ
うに制御してもよい。
【0073】図20(a)は、電気的可変表示装置3の
可変表示を制御するための乱数値をカウントするランダ
ムカウンタの種類とその内容とを示す説明図である。ラ
ンダムカウンタとしては、電気的可変表示装置3が可変
表示した後、停止制御された時点での表示結果を大当り
とするか否かを事前に決定するためのC_RND1およ
びC_RND2と、大当り図柄とその配列とを決定する
ためのC_RND_LINEと、9個の可変表示領域4
0A〜40Iのそれぞれに表示する図柄を決定するため
のC_RND_ZU1〜ZU9と、飾り図柄11(図
1)に表示する図柄を決定するためのC_RND_KA
ZARIとがある。
【0074】C_RND1は、0からカウントアップし
てその上限値である20までカウントアップした後、再
度0からカウントアップし直すものである。このC_R
ND1は、大当りを決定するための第1段階の判定に用
いられる。C_RND1の更新は、0.002秒ごとに
1ずつ加算されて行なわれる。C_RND2は、0から
カウントアップしてその上限値である10までカウント
アップした後、再度0からカウントアップし直すもので
ある。このC_RND2は、大当りを決定するための第
2段階の判定に用いられる。C_RND2の更新は、C
_RND1の桁上げ時に1ずつ加算されて行なわれる。
【0075】大当り図柄配列用ランダムカウンタC_R
ND_LINEは、0からカウントアップしその上限値
である165までカウントアップした後、再度0からカ
ウントアップし直すものである。このC_RND_LI
NEの値と、大当り図柄およびその配列との関係につい
ては後述する。C_RND_LINEの更新は、割込処
理における余り時間に1ずつ加算されて行なわれる。
【0076】図柄表示用のランダムカウンタであるC_
RND_ZU1〜ZU9のうち、C_RND_ZU1〜
ZU6は、0からカウントアップしてその上限値である
8までカウントアップした後、再度0からカウントアッ
プし直すものである。また、C_RND_ZU7〜ZU
9は、0からカウントアップしてその上限値である20
までカウントアップした後、再度0からカウントアップ
し直すものである。これらのランダムカウンタC_RN
D_ZU1〜ZU9の値が、上記図10に示したソフト
上のシンボルの「00〜14(16進表記)」に対応す
る。C_RND_ZU1は、割込処理における余り時間
に8ずつ加算され、「0,8,7,6,5,…」のよう
に更新される。C_RND_ZU2は、割込処理におけ
る余り時間に5ずつ加算され、「0,5,1,6,2,
…」のように更新される。C_RND_ZU3は、割込
処理における余り時間に1ずつ加算されて更新される。
また、C_RND_ZU4〜ZU9は、それぞれC_R
ND_ZU1〜ZU6の桁上げのときに1ずつ加算され
て更新される。
【0077】飾り図柄11表示用のランダムカウンタC
_RND_KAZARIは、0からカウントアップして
その上限値である19までカウントアップした後、再度
0からカウントアップし直すものである。このC_RN
D_KAZARIの値は、パチンコ遊技の制御には直接
関係するものではなく、上述したように遊技場側が、た
とえば表示された飾り図柄の種類に応じて、大当り時に
付与された賞球を交換するか、または、賞球をそのまま
遊技に使用するかを決定する場合などに用いられる。C
_RND_KAZARIは、割込処理における余り時間
に1ずつ加算されて更新される。
【0078】図20(b)は、C_RND1,2を用い
て大当りを決定する手順を示すブロック図である。図示
したように、大当り決定の第1段階として、C_RND
1の値が判定され、C_RND1の値が「7」のとき
は、第1段階の判定が大当り決定とされ、続いて大当り
決定の第2段階へ進む。一方、第1段階の判定で、C_
RND1の値が「7」以外のときは、第1段階の判定の
みで大当り以外として決定される。第1段階の判定でC
_RND1の値が「7」であり、第2段階の判定に進む
と、C_RND2の値が判定される。C_RND2の値
が「4」のときは、大当りが決定する。また、C_RN
D2の値が「4」以外のときは大当り以外が決定され
る。
【0079】大当り決定用の判定処理によって大当りが
決定された場合は、C_RND_LINEの値が読出さ
れ、大当りとなる図柄とその配列とが決定される。大当
り決定用の判定処理によって大当り以外とすることが決
定された場合は、C_RND_ZU1〜ZU9の値を読
出し、読出した値に基づいて表示する図柄を決定する。
このとき、決定された図柄が、偶然、大当り図柄と一致
した場合、すなわち、表示部39における8本のライン
のうちのいずれかが「777」となったか、もしくは可
変表示領域40A〜40Iの図柄がすべて飛行機図柄
(オール飛行機)またはすべて花図柄(オール花)とな
ったかしたときは、表示される図柄の組合せがはずれ図
柄になるように補正する。つまり、表示図柄が、オール
飛行機またはオール花のときは、C_RND_ZU9の
値に1を加算して可変表示領域40Iの表示図柄を補正
する。また、表示図柄に「777」の組合せが含まれる
場合は、C_RND_ZU7とC_RND_ZU8との
値に「20」をセットして可変表示領域40G,40H
の表示図柄を変更し、さらに、C_RND_ZU9の値
に1をセットして可変表示領域40Iの表示図柄を変更
し、表示図柄の組合せが大当り図柄とならないように補
正して表示する。
【0080】図21は、電気的可変表示装置3において
大当りが発生する表示結果の表示態様の種類と、その表
示結果を決定するための大当り図柄配列用ランダムカウ
ンタC_RND_LINEの値との組合せを示す説明図
である。上述したように、0〜165の166個の値を
カウントするC_RND_LINEの値が、同図の各欄
における左側に示された値となった場合に、同各欄にお
ける右側に示された態様で電気的可変表示装置3が停止
表示されるように制御される。たとえば、C_RND_
LINEのカウント値が「14」であった場合には、9
個の可変表示領域40A〜40Iのうちの可変表示領域
40A,40C,40Gによって形成される当りライン
(図15参照)上に「777」が揃うように制御され
る。また、C_RND_LINEのカウント値が「4
5」であった場合には、40G,40I,40Hによっ
て形成される当りライン(図15参照)上に「77
7」が揃うように制御される。また、C_RND_LI
NEのカウント値が、「7」であった場合には、可変表
示領域40A〜40Iのすべてに飛行機図柄が表示され
るように制御される。同図に示したように、電気的可変
表示装置3の大当りが発生する表示結果は、14種類で
ある。各欄に示した値の個数は、それぞれの表示態様の
見かけ上の出現率に応じて設定されている。
【0081】図22ないし図24は、表示部39の可変
表示中にリーチが発生したときの図柄の変動状態を示す
図である。図22(a)〜(c)では、可変表示領域4
0A,40Bが「7」の図柄を表示して可変表示を停止
し、可変表示領域40A,40I,40Bによって形成
されるライン上にリーチが発生した状態が示されてい
る。可変表示領域40A〜40Iによって形成される8
本の当りラインのうちのいずれかにリーチが発生した場
合は、そのラインがリーチとなっていることを示すため
のリーチライン89が表示される。
【0082】図示したように、リーチが発生した場合
は、大当り図柄である「7」の図柄が識別されやすいよ
うに、たとえば通常色の青色とリーチ色の黄色とに交互
に切換える(フラッシュ表示)ようにされている。この
フラッシュ表示については、「7」の文字色を切換える
他に、背景色を切換えるようにしてもよく、また、文字
色と背景色との両方を切換えるようにしてもよい。
【0083】図23は、可変表示領域40Iの可変表示
が停止制御されるときの状態を示す図である。同図
(a)〜(c)に示すように、最後に可変表示を停止す
る可変表示領域40Iにおいて、「7」の図柄が停止す
る際には、表示部39を注視している遊技者をやきもき
させるために、すぐには可変表示を停止させずに、
「7」の図柄を上下に往復移動させた後停止させるよう
に表示する。
【0084】図24は、リーチが発生しているときの可
変表示領域40Iにおける可変表示の上記図23とは別
の停止制御の例を示す図である。この例では、可変表示
領域40Iにおいて、「7」の図柄を一旦通過させた
後、逆方向にスクロールして「7」で停止制御するもの
である。最後に停止制御される可変表示領域40Iに
て、このように停止制御することにより、お目当ての
「7」の図柄が通過してしまったことで一度は失望した
遊技者に大当りという遊技価値を与えることになり、大
当りを獲得したことによる遊技者の興奮を増幅させる効
果が得られる。
【0085】図25および図26は、大当りが発生した
ときに、電気的可変表示装置3の表示部39において表
示される大当り表示画面の一例を示す図である。大当り
が発生すると、上記図1に示した可変入賞球装置4にお
いて、開閉板8が開成し、開口部7からパチンコ玉が入
賞できる状態となり、遊技者にとって有利な第1の状態
となる。同時に、表示部39には、図25(a)に示す
ような「1R」のタイトルが表示され、第1の状態の1
ラウンド目が開始したことを遊技者に知らせる。上述し
たように、本実施の形態のパチンコ遊技機は、Vポケッ
トにパチンコ玉が入賞したこと(以下「V入賞」とい
う)に応じて、繰返し第1の状態となる繰返し継続制御
を行なう。本実施の形態のパチンコ遊技機は、連続して
最大16回の第1の状態が継続制御される。
【0086】続いて、図25(b)に示すように「TO
FRANCE」の文字が画面に表示される。続いて、
図25(c)に示すような、可変表示領域40A〜40
Iを含む画面が表示される。このとき表示される図柄
は、今回の大当り発生のきっかけとなった大当り図柄で
ある。
【0087】図25(a)〜(c)に示した3つの画面
が、1ラウンド中に、順次、切換えられ、約30秒間が
経過した後または10個の入賞玉がカウントされた後
に、大当りの1ラウンドが終了する。
【0088】上述した1ラウンド中に、V入賞があった
場合は、繰返し継続制御によって2ラウンド目の第1の
状態となる。2ラウンド目には、図26(a)に示すよ
うに「2R」のタイトル画面が表示された後、(b)に
示すようなフランスの風景を描いた画面が表示される。
【0089】このように、大当り発生状態となった場合
には、可変入賞球装置4を第1の状態とするとともに、
電気的可変表示装置3の表示部に、たとえば外国旅行を
表わす画面を順次表示して、遊技者を退屈させないよう
にする。画面に表示される外国旅行を表わす画面は、図
26(c)に示すように、複数種類のコース別の画面が
用意されている。
【0090】図27ないし図43は、メイン基本回路5
9のROMに記憶されているプログラムのフローチャー
トを示す図である。
【0091】図27は、メインプログラムの処理手順を
示すフローチャートである。このメインプログラムは、
2msecごとに上記図11に示した定期リセット回路
61が発生するリセットパルスに応答して実行される。
まず、ステップ(以下「S」という)1により、スタッ
クポインタの指定アドレスをセットするためのスタック
セット処理が行なわれる。続いて、S2により、初期化
処理が行なわれる。この初期化処理では、メイン基本回
路59のRAMにエラーが含まれるか否かを判定し、エ
ラーが含まれている場合は、RAMを初期化するなどの
処理が行なわれる。
【0092】次に、S3により、サブマイコン通信処理
が行なわれる。サブマイコン通信処理では、上記図12
に示したLED回路77や音声合成回路79や音量増幅
回路80を制御するためのサブCPUに制御データが送
られる。次に、S4により、ハードウェアによる定期的
な割込処理の1つであるNMI(Non Maskable Interru
pt)処理の中で出力されるデータを生成するための出力
データ制御処理が行なわれる。そして、生成された出力
データが、S5にて出力ポートにセットされる。
【0093】続いて、S6では、パチンコ遊技機の内部
に備えられている自己診断機能によって、種々の異常診
断処理が行なわれ、その結果に応じて、警告が発せられ
る。
【0094】次に、S7により、上記図11に示した情
報出力回路68を介して、ホール管理用コンピュータへ
大当り情報や有効始動情報などのデータが出力される。
この有効始動情報とは、前記始動入賞記憶の上限を超え
て入賞した始動入賞を除外した、実際に可変表示装置の
可変表示に有効に用いられた始動入賞個数に関するデー
タである。
【0095】S8のプロセス処理では、パチンコ遊技の
状態が監視され、パチンコ遊技機を遊技状態に応じて所
望の順序で制御するためのプロセスフラグに従って、そ
のプロセスフラグに該当する処理が選び出されて実行さ
れる。続いて、S9の表示制御通信処理により、電気的
可変表示装置3の表示制御のためのコマンドデータが出
力される。
【0096】次に、S10により、始動口スイッチ24
や10カウントスイッチなどが監視され、始動入賞口5
や、可変入賞球装置4のアタッカーへの入賞があったか
否かなどが判定される。
【0097】S11では、上述した大当り決定用のラン
ダムカウンタC_RND1,2を更新するためのランダ
ム1,2更新処理が行なわれる。続いて、S12では、
上述した飾り図柄表示用ランダムカウンタC_RND_
KAZARIを更新するための飾り図柄処理が行なわれ
る。
【0098】次に、S1〜S12の処理が終了した後に
残っているリセット待ち時間を利用して、上述の大当り
図柄配列用ランダムカウンタC_RND_LINEと図
柄表示用ランダムカウンタC_RND_ZU1〜ZU9
とを更新するための表示図柄ランダム更新処理が繰返し
実行される。この繰返し実行の最中に定期リセット回路
61(図11)からの信号がメイン基本回路59(図1
1)に入ってくれば、再びS1からの処理が繰返され
る。
【0099】図28は、上記図27のS11に示したラ
ンダム1,2更新処理の詳細を示すフローチャートであ
る。ランダム1,2更新処理は、P_RANDOMサブ
ルーチンプログラムを実行することにより行なわれる。
S14にて、C_RND1に1を加算した後、S15に
て、C_RND1の値が21以上であるか否かの判断が
なされ、21未満であれば、そのままメインプログラム
に復帰する。C_RND1の値が21以上であれば、S
16にて、C_RND1をクリアしてS17へ進む。
【0100】S17においてC_RND2に1を加算し
た後、S18にて、C_RND2の値が11以上である
か否かの判断がなされ、11未満であれば、そのままメ
インプログラムに復帰する。C_RND2の値が11以
上であれば、S19にて、C_RND2をクリアし、メ
インプログラムに復帰する。
【0101】上述の処理により、リセット信号が入力さ
れるごと、すなわち、2msecごとにC_RND1,
2の値が1ずつ加算され、C_RND1は、その値が上
限値である20を超えたときに、また、C_RND2
は、その値が上限値である10を超えたときに、それぞ
れクリアされて再び0から加算される。
【0102】図29(a)は、上記図27のS12に示
した飾り図柄処理の詳細を示すフローチャートである。
飾り図柄処理は、C_RND_KAZARI作成処理サ
ブルーチンプログラムを実行することにより行なわれ
る。S20にて、C_RND_KAZARIに1を加算
した後、S21にて、C_RND_KAZARIの値が
20以上であるか否かの判断がなされ、20未満であれ
ば、そのままメインプログラムに復帰する。C_RND
_KAZARIの値が20以上であれば、S22へ進
み、C_RND_KAZARIをクリアする。
【0103】これにより、リセット信号が入力されるご
と、すなわち、2msecごとにC_RND_KAZA
RIの値が1ずつ加算され、C_RND_KAZARI
は、その値が上限値である19を超えたときにクリアさ
れて再び0から加算される。
【0104】図29(b)は、上記図27のS13に示
した表示図柄ランダム更新処理の1つである大当り図柄
配列処理の詳細を示すフローチャートである。この図柄
配列処理は、C_RND_LINE作成処理サブルーチ
ンプログラムを実行することにより行なわれる。まず、
S23にて、大当り図柄配列用のランダムカウンタC_
RND_LINEに1を加算した後、S24にて、C_
RND_LINEの値が166以上であるか否かの判断
がなされ、166未満であれば、そのままメインプログ
ラムに復帰する。C_RND_LINEの値が166以
上であれば、S25にて、C_RND_LINEの値を
クリアして0にする。これにより、C_RND_LIN
Eは、リセット待ち時間を利用して繰返し1ずつ加算さ
れて上限値である165を超えたときに再度0から加算
される。
【0105】図30は、上記図27のS13に示した表
示図柄ランダム更新処理の1つである表示図柄処理の詳
細を示すフローチャートである。この表示図柄処理は、
ランダム更新処理サブルーチンプログラムを実行するこ
とにより行なわれる。ランダム更新処理サブルーチンプ
ログラムは、図示したように、C_RND_ZU1,
4,7作成処理と、C_RND_ZU2,5,8作成処
理と、C_RND_ZU3,6,9作成処理との3つの
処理を含む。これら3つの処理の詳細をそれぞれ図31
〜図33に示す。
【0106】図31は、C_RND_ZU1,4,7作
成処理サブルーチンプログラムのフローチャートであ
る。
【0107】S29にて、C_RND_ZU1に8を加
算する処理がなされ、S30にて、C_RND_ZU1
の値が9以上であるか否かの判断がなされる。C_RN
D_ZU1の値が9未満であれば、C_RND_ZU
2,5,8作成処理のS37に進む。C_RND_ZU
1の値が9以上であれば、S31により、C_RND_
ZU1に9を減算する処理がなされた後、S32に進
む。このように、C_RND_ZU1は、リセット待ち
時間を利用して8ずつ加算され、その値が上限値である
8を超えれば、その値から9を減算した値に更新され、
その更新された値に対し再度8ずつ加算される処理が繰
返される。
【0108】次に、S32では、C_RND_ZU4に
1を加算する処理がなされ、その後S37にて、C_R
ND_ZU4の値が9以上であるか否かの判断がなされ
る。C_RND_ZU4の値が9未満であれば、C_R
ND_ZU2,5,8作成処理のS37に進む。C_R
ND_ZU4の値が9以上であればS34に進み、C_
RND_ZU4の値をクリアする処理がなされる。その
結果、C_RND_ZU4は、リセット待ち時間を利用
して、上記S29の処理が行なわれた結果、C_RND
_ZU1の値が9を超えるたびに1ずつ加算され、C_
RND_ZU4の値がその上限値である8を超えれば、
再度0から加算される。次に、C_RND_ZU7に1
を加算する処理がなされ、その後S35にて、C_RN
D_ZU7の値が21以上であるか否かの判断がなされ
る。C_RND_ZU7の値が21未満であれば、C_
RND_ZU2,5,8作成処理のS37に進む。C_
RND_ZU7の値が21以上であれば、S36に進
み、C_RND_ZU7をクリアする処理がなされる。
その結果、C_RND_ZU7は、リセット待ち時間を
利用して上記C_RND_ZU4が9を超えるたびに1
ずつ加算され、C_RND_ZU7の値が、その上限値
である20を超えれば、再度0から加算される。
【0109】上述したC_RND_ZU1,4,7作成
処理と同様の手順で、図32に示すC_RND_ZU
2,5,8作成処理のS37〜S44にてC_RND_
ZU2,5,8が、また、図33に示すC_RND_Z
U3,6,8作成処理のS45〜S52にてC_RND
_ZU3,6,9が、それぞれ更新される。C_RND
_ZU3,6,9作成処理が終了すれば、メインプログ
ラムに復帰した後、再び、図29(b)のC_RND_
LINE作成処理サブルーチンプログラムが実行され、
以降、定期リセット回路61(図11)からの信号がメ
イン基本回路59(図11)に入ってくるまで、上述の
S23〜S25,S29〜S52の処理が繰返し実行さ
れる。
【0110】図34(a)は、上記図27におけるS1
0のスイッチ処理にて実行される始動口スイッチ入賞判
定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャート
である。まずS53により、始動口スイッチ24(図
3)がON判定タイミングとなったか否かの判断がなさ
れ、なっていない場合にはそのままサブルーチンプログ
ラムが終了する。一方、始動口スイッチ24からの検出
信号が入力されてS53によりYESの判断がなされた
場合にS54に進み、スイッチ異常があったか否かの判
断がなされる。このスイッチ異常の判断は、各スイッチ
24,25,26a,26bについて断線、ショート、
玉詰り等が発生していないか否か、具体的にはI/Oポ
ートからの入力状態が所定時間を越えてON状態になっ
ていないか否かあるいは可変入賞球装置4の1回の開放
において入賞個数が0にならなかったか否か等に基づい
て行なわれる。そして検出異常があった場合にはそのま
まサブルーチンプログラムが終了するが、ない場合には
S55に進み、始動入賞記憶カウンタの値が4よりも大
きいか否かの判断がなされ、大きい場合にはそのままサ
ブルーチンプログラムが終了する。この始動入賞記憶カ
ウンタは、始動入賞口5に入賞した始動入賞玉の個数を
記憶しておくためのカウンタであり、S57により1ず
つ加算される。そして、そのカウンタの値が4以下であ
る場合にはまだ記憶可能であるために、S56に進み、
始動入賞記憶カウンタの値に対応するアドレスにC_R
ND1,2の値を格納するとともに、S57により始動
入賞記憶カウンタの値を1加算する処理が行なわれる。
その結果、パチンコ玉が始動入賞するごとにその始動入
賞に伴って抽出されたC_RND1,2の抽出値がそれ
ぞれ古い順に格納される。
【0111】図34(b)は、上述の始動口スイッチ入
賞判定処理サブルーチンプログラムと同様にスイッチ処
理にて実行される10カウントスイッチ入賞判定処理サ
ブルーチンプログラムを示すフローチャートである。ま
ず、S58にて、10カウントスイッチ26a,26b
がONになっているタイミングであるか否かが判定され
る。10カウントスイッチ26a,26bがONになっ
ているタイミングでなければ、そのまま、メインプログ
ラムに復帰する。
【0112】10カウントスイッチ26a,26bがO
Nになっているタイミングであれば、S59にて、大当
りが発生中か否かが判定される。大当りが発生中でなけ
れば、S60へ進み、大当りが終了してからの入賞玉の
計数値の変動が5回以内であるか否かが判定される。入
賞玉の計数値の変動が5回以内であれば、そのままメイ
ンプログラムに復帰し、入賞玉の計数値の変動が5回以
内でなければ、S61にて不正検出フラグをセットす
る。これにより、大当りが終了している、すなわち、ア
タッカーが閉成しているにもかかわらず、入賞玉の計数
値の変動が5回よりも多いことが検出され、何らかの不
正が行なわれている可能性があることを判定することが
できる。
【0113】一方、S59にて、大当りが発生中であれ
ば、S62の10カウント処理にて、入賞玉が計数さ
れ、入賞玉の計数値が10以上になれば、その検出出力
に応じて、アタッカーを閉成させる制御が行なわれ、大
当りが終了する。
【0114】図35(a)は上記S8に示されたプロセ
ス処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャート
である。まずS63により、プロセスフラグの値をアド
レス変換し、S64により、その変換されたアドレスに
制御をジャンプさせる動作が行なわれ、サブルーチンプ
ログラムが終了する。このプロセスフラグの値は、後述
するように、遊技状態に応じて要所要所のステップ箇所
で値が加算されたり更新されたりし、そのプロセスフラ
グの値に対応するアドレス部分に記憶されている制御用
プログラムに制御がジャンプするのである。その結果、
遊技状態に応じた所望の制御順序に従ってパチンコ遊技
機が制御される状態となる。このプロセスフラグの値と
それに応じた遊技機制御の内容は図示したとおりであ
る。このプロセスフラグの値は16進数で示されてお
り、たとえば、00Hの場合には通常処理がなされ、0
1Hの場合にはリーチ・大当りチェック処理がなされ、
02Hの場合には図柄1〜9変動処理がなされる。
【0115】図35(b)は、プロセスフラグが00H
のときに実行される通常処理のサブルーチンプログラム
を示すフローチャートである。まずS65により、始動
入賞記憶カウンタが「0」であるか否かの判断がなさ
れ、始動入賞玉が全く発生していない場合には「0」で
あるためにS66に進み、プロセスタイマが作動中であ
るか否かの判断がなされる。このプロセスタイマは、後
述する図42の大入賞口開放後処理のS155またはは
ずれ待ち処理によりセットされたタイマであり、そのプ
ロセスタイマが終了した段階でS67によりデモ表示用
図柄のセットが行なわれる。このデモ表示用の図柄と
は、パチンコ玉が始動入賞口5に入賞する以前において
電気的可変表示装置3に表示されているデモンストレー
ションとしての表示であり、遊技には全く関係のない表
示である。
【0116】一方、始動入賞記憶カウンタの値が「0」
でない場合にはS68に進み、C_RND_ZU1,2
をD_COM1にセットし、C_RND_ZU3,4を
D_COM2にセットし、C_RND_ZU5,6をD
_COM3にセットし、C_RND_ZU7をD_CO
M4にセットし、C_RND_ZU8をD_COM5に
セットし、C_RND_ZU9をD_COM6にセット
する処理が行なわれる。このD_COM1〜6は、各予
定停止図柄のソフト上のシンボル(図柄)ナンバーであ
る各C_RND_ZU1〜9の抽出値を記憶してCRT
コントロール回路86(図13)に送信するための記憶
領域である。
【0117】次に、S69へ進み、大当り決定用ランダ
ムカウンタC_RND1,2の値がチェックされ、S7
0にて、大当りとするか否かが判定される。この大当り
決定の判定処理は、上記図20(b)に示した手順で行
なわれる。C_RND1,2の値による判定で大当りと
することが決定された場合は、S71にて、C_RND
_LINEの値に基づいて大当り図柄がセットされる。
【0118】一方、S70にて、C_RND1,2のチ
ェックにより、大当り以外とすることが決定された場合
は、そのまま、次へ進む。
【0119】次にS72により、プロセスフラグを
「1」加算する処理が行なわれてサブルーチンプログラ
ムが終了する。その結果、プロセスフラグの値は「01
H」となり、次回の実行に際してはリーチ・大当りチェ
ック処理のサブルーチンプログラムが行なわれる。
【0120】リーチ・大当りチェック処理では、上述の
通常処理において、リーチ図柄を表示すること、また
は、大当り図柄を表示することが決定されている場合
に、電気的可変表示装置3の可変表示領域40A〜40
Iに表示される図柄が、制御指令どおりになっているか
否かがチェックされる。さらに、リーチ・大当りチェッ
ク処理では、大当り以外の図柄を表示することが決定さ
れている場合に、可変表示領域40A〜40Iに表示さ
れる図柄が偶然、大当り図柄となっているか否かがチェ
ックされる。なお、このリーチ・大当りチェック処理に
ついては、従来の弾球遊技機と比較して格別な特徴点は
ないので、図示を省略する。
【0121】リーチ・大当りチェック処理によりプロセ
スフラグが「1」加算された結果、プロセスフラグの値
は「02H」となり、図柄1〜9変動処理のサブルーチ
ンプログラムが実行されることになる。
【0122】ここで、表示プロセスフラグについて説明
する。表示プロセスフラグとは、電気的可変表示装置3
を所望の順序に従って表示制御するためのフラグであ
り、図45にその内容が示されている。この表示プロセ
スフラグは、以下に説明する図柄の変動・停止処理にか
かわる各サブルーチンプログラムによってセットされ
る。表示プロセスフラグがセットされるとD_COM_
0に一旦記憶された後、CRTコントロール回路86に
送信され、CRTコントロール回路86では、送られて
きた表示プロセスフラグの種類に従って電気的可変表示
装置3の表示制御を行なう。
【0123】表示プロセスフラグに0xhがセットされ
ているときは画面表示がオフとなり、1xhがセットさ
れているときはデモ画面が表示される。また、表示プロ
セスフラグに2xhがセットされているときはゲーム中
の表示制御が行なわれ、たとえば、21hがセットされ
ているときは全図柄変動の処理が行なわれる。図45に
おけるゲーム表示の欄にはずれ時およびリーチ時に表示
プロセスフラグにセットする値の変化が示されている。
この表示プロセスフラグにセットされる値の変化に従っ
て、上述した図16〜図19の図柄の変動・停止動作が
行なわれる。
【0124】また、表示プロセスフラグに3xhがセッ
トされているときは大当りの開始を示す旨の画面が表示
される。さらに、表示プロセスフラグに4xhがセット
されているときは大当りのラウンドが表示される。たと
えば、43hがセットされているときは4Rであること
が表示され、4Ehがセットされているときは15Rで
あることが表示される。表示プロセスフラグに5xhが
セットされているときは、大当り時にV入賞があったこ
とが表示される。また、表示プロセスフラグに6xhが
セットされているときは、大当りが終了したことが表示
される。また、表示プロセスフラグに7xhがセットさ
れているときは、エラーが表示される。
【0125】図36(a)は、図柄1〜9変動処理のサ
ブルーチンプログラムの処理手順を示すフローチャート
である。まず、S73にて、表示プロセスフラグを21
hにセットする処理がなされる。表示プロセスフラグに
21hがセットされた結果、図45に示すように、全図
柄変動の処理がCRTコントロール回路86によって実
行される。続いて、S74に進み、プロセスタイマが作
動中であるか否かの判断が行なわれる。このプロセスタ
イマは、上記リーチ・大当りチェック処理によりセット
された時間であり、このプロセスタイマ作動中には、S
74によりプロセスタイマを1減算する処理がなされ
て、サブルーチンプロセスが終了する。その結果、所定
時間が経過すれば、S74によりNOの判断がなされ
て、S75により、プロセスフラグを1加算する処理が
なされ、その値が03Hとなり、以降、図柄1,2停止
処理のサブルーチンプログラムが実行される。
【0126】図36(b)は、図柄1,2停止処理のサ
ブルーチンプログラムを示すフローチャートである。ま
ず、S77により、プロセスタイマが作動中であるか否
かの判断がなされ、作動中でない場合にはS79に進
み、プロセスタイマに350をセットする処理がなさ
れ、S88により表示プロセスフラグを「22h」すな
わち1,2図柄停止(図24参照)にセットする処理が
なされる。そしてS81に進み、プロセスタイマが終了
したか否かの判断がなされ、終了していない場合には、
そのままサブルーチンプログラムが終了する。
【0127】このサブルーチンプログラムの次回の実行
に際しては、プロセスタイマに350がセットされてい
るために、S77によりYESの判断がなされてS78
に進み、プロセスタイマを「1」減算する処理がなされ
る。そして、S81によりNOの判断がなされてサブル
ーチンプログラムが終了する。
【0128】S79により、プロセスタイマに350が
セットされた後、このサブルーチンプログラムが350
回実行された段階すなわち0.7秒経過した段階で、プ
ロセスタイマがちょうど0となるために、その段階でS
81によりYESの判断がなされてS82に進み、図柄
1,2が停止したことを表わす停止音データがセットさ
れ、S83により、当りラインのリーチ枠データをD
_COM7,8にセットする処理がなされ、S84によ
り、プロセスフラグを「1」加算して「04H」の値に
する処理がなされる。その結果、以降、図柄3〜6停止
処理のサブルーチンプログラムが実行される。
【0129】図37(a)は、図柄3〜6停止処理のサ
ブルーチンプログラムを示すフローチャートである。ま
ず、S85により、プロセスタイマが作動中であるか否
かの判断がなされ、作動中でない場合にはS87に進
み、プロセスタイマに350をセットする処理がなされ
る。そしてS88により表示プロセスフラグを「23
h」すなわち3〜6図柄停止にセットする処理がなさ
れ、S89によりNOの判断がなされてそのままサブル
ーチンプログラムが終了する。
【0130】そして、このサブルーチンプログラムが3
50回実行されてその都度S86により「1」ずつプロ
セスタイマが減算されて0になった段階、すなわち0.
7秒経過した段階でS89によりYESの判断がなされ
てS90に進み、当りライン〜のリーチ枠データを
D_COM7,8にセットする処理がなされる。次にS
91に進み、図柄3〜6の可変停止した旨を表わす停止
音データがセットされ、S92により、プロセスフラグ
が「1」加算されて「05H」となり、以降、図柄7,
8停止処理のサブルーチンプログラムが実行される。
【0131】図37(b)および図38は、図柄7,8
停止処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャー
トである。まず、S93により、表示プロセスフラグを
「24h」すなわち7,8図柄停止にセットする処理が
なされ、S94により、ラインリーチ枠フラグをチェッ
クする処理がなされる。そして、S95により、当りラ
イン,,,上(図15参照)にリーチが成立し
ているか否かの判断がなされ、それらいずれの当りライ
ン上においてもリーチが成立していない場合にS96に
進み、プロセスタイマが作動中であるか否かの判断がな
され、作動中でない場合にはS98によりプロセスタイ
マに350をセットする処理がなされてS103に進
む。その結果、図16の通常時において表示図柄切換制
御が行なわれてから0.700秒後に図柄の可変表示が
停止したことをメイン基本回路59(図11)が判断す
る。
【0132】一方、当りライン,,,のうちの
少なくともいずれかの当りライン上においてリーチが成
立している場合にS99に進み、プロセスタイマが作動
中であるか否かの判断がなされ、作動中でない場合には
S101に進み、D_COM4,5の値に応じたタイマ
データをプロセスタイマにセットする処理がなされ、S
102にて表示プロセスフラグを「26h」すなわち
7,8図柄停止(リーチ動作)にセットする処理がなさ
れてS103に進む。S103により、プロセスタイマ
が終了したか否かの判断がなされ、この場合にはNOの
判断がなされてそのままサブルーチンプログラムが終了
する。
【0133】このサブルーチンプログラムを複数回実行
してそのたびにS100によりプロセスタイマを「1」
減算する処理がなされ、プロセスタイマが0になった時
点でS103によりYESの判断がなされてS104に
進む。
【0134】S104では、当りライン,,,
のリーチ枠データをクリアし、当りライン,,,
のリーチ枠データをD_COM7,8にセットする処
理が行なわれる。すなわち、S103によりYESの判
断がなされた時点で図柄7と図柄8が停止され、未だに
可変表示をし続けている図柄は図柄9のみであるため
に、図柄9を除く当りラインにおけるリーチ枠データを
クリアするとともに、次に、図柄9を含む当りラインの
リーチ枠データをD_COM7,8にセットする処理が
行なわれるのである。
【0135】次にS105に進み、オール図柄リーチ枠
フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セッ
トされている場合にはS106に進み、オール図柄リー
チ時のリーチ枠データをD_COM7,8にセットする
処理がなされる。
【0136】一方、オール図柄リーチ枠フラグがセット
されていない場合にS107に進み、当りライン,
,,の大当り枠データをD_COM7,8にセッ
トする処理がなされる。次にS108に進み、図柄7と
図柄8とが停止した旨を表わす停止音データをセット
し、S109により、プロセスフラグを「1」加算する
処理がなされ、その値が「06H」となる。その結果、
以降、図柄9停止処理のサブルーチンプログラムが実行
される。
【0137】図39は、図柄9停止処理のサブルーチン
プログラムを示すフローチャートである。まず、S11
0により、ライン大当り枠フラグをチェックし、S11
1では、そのチェックの結果、大当りライン,,
,(図15参照)のうちの少なくともいずれかが大
当りの組合せとなっているか否かの判断がなされ、なっ
ていない場合にはS112に進み、オール図柄リーチ枠
フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セッ
トされていない場合にS113に進み、ラインリーチ枠
フラグをチェックし、さらにS114にて、当りライン
,,,のうちの少なくともいずれかにおいてリ
ーチ状態が成立しているか否かの判断がなされる。
【0138】一方、S111にて、当りライン,,
,のうちの少なくとも1つのライン上において大当
りが発生する場合、あるいはS114にて、オール図柄
リーチ枠フラグがセットされておらず、当りライン,
,,のいずれにおいてもリーチが成立していない
場合には、S119に進み、プロセスタイマが作動中で
あるか否かの判断がなされ、この場合に作動中でないた
めにS121に進み、プロセスタイマに350をセット
する処理がなされ、S122により表示プロセスフラグ
を「25h」にセットする処理がなされてS123に進
む。
【0139】S123では、プロセスタイマが終了して
いるか否かの判断がなされ、この場合には終了していな
いためにそのままサブルーチンプログラムが終了する。
【0140】一方、このサブルーチンプログラムが35
0回実行され、1回実行のたびにS120によりプロセ
スタイマが「1」減算され、プロセスタイマが0になっ
た段階で初めてS123によりYESの判断がなされて
S124に進み、プロセスフラグを「1」加算する処理
がなされる。
【0141】図柄9を含まない当りライン上の少なくと
も1つにおいて大当りが発生する場合あるいは図柄9を
含む当りライン上においてリーチが発生しない場合に
は、350×2msec=0.7秒経過した段階でプロ
セスタイマが終了して図柄9が停止される。その場合に
は、S125に進み、D_COM7,8がクリアされて
ライン枠データ(リーチ,大当り)がクリアされ、次に
S126に進み、オール図柄大当り枠フラグがセットさ
れているか否かの判断がなされ、セットされていない場
合にはそのままサブルーチンプログラムが終了するが、
セットされている場合にS127に進み、ライン大当り
枠フラグにオール図柄大当り時のデータをセットする処
理がなされてサブルーチンプログラムが終了する。
【0142】一方、S114にて、図柄9を含まない大
当りラインのいずれにおいても大当りが発生せず、かつ
オール図柄リーチ枠フラグがセットされている、あるい
は図柄9を含む当りライン上においてリーチが成立して
いる場合には、S115に進み、プロセスタイマが作動
中であるか否かの判断がなされ、この場合には作動中で
ないためにS116に進み、D_COM6の値に応じた
タイマデータがプロセスタイマにセットされる処理が行
なわれる。このタイマデータは、図17および図18に
示した(8.550〜15.618)秒である。そして
S118に進み、表示プロセスフラグを「27h」すな
わち9図柄停止(リーチ)にセットする処理がなされ、
S123に進み、プロセスタイマが終了したか否かの判
断がなされ、この場合にはプロセスタイマが終了してい
ないためにそのままサブルーチンプログラムが終了す
る。
【0143】一方、このサブルーチンプログラムを複数
回実行して、1回の実行のたびにS117によりプロセ
スタイマが「1」ずつ減算され、プロセスタイマが0に
なった段階でS123によりYESの判断がなされてS
124に進み、プロセスフラグを「1」加算する処理が
なされる。その結果、S116によりセットされたプロ
セスタイマに相当する時間が経過した段階で図柄9が停
止制御される。
【0144】S124によりプロセスフラグが「1」加
算された結果、その値が「07H」となり、以降大当り
チェック処理のサブルーチンプログラムが実行される。
【0145】大当りチェック処理では、ライン大当り枠
フラグデータをD_COM7,8にセットする処理や、
表示プロセスフラグをセットする処理がなされ、さら
に、大当りフラグがセットされているか否かの判断がな
され、セットされていない場合にはそのままサブルーチ
ンプログラムが終了するが、セットされている場合には
プロセスフラグをさらに「1」加算する処理がなされ
る。その結果、大当りフラグがセットされていない場合
すなわちはずれが事前決定されている場合にはプロセス
フラグの値が「08H」となり、大当りフラグがセット
されている場合には「09H」となる。
【0146】その結果、大当りフラグがセットされてい
ない場合にははずれ待ち処理のサブルーチンプログラム
が実行され、大当りフラグがセットされている場合には
図40に示す大入賞口開放前処理のサブルーチンプログ
ラムが実行される。
【0147】まず、はずれ待ち処理のサブルーチンプロ
グラムを説明する。プロセスタイマが作動中であるか否
かの判断がなされ、作動中でない場合にはプロセスタイ
マに250をセットする処理がなされ、表示プロセスフ
ラグを「20h」すなわち全図柄停止にセットする処理
がなされ、プロセスタイマが終了したか否かの判断がな
される。この場合にはNOの判断がなされてそのままサ
ブルーチンプログラムが終了する。
【0148】このはずれ待ち処理のサブルーチンプログ
ラムを1回実行するたびにプロセスタイマが「1」ずつ
減算され、その結果250回実行されてプロセスタイマ
の値が0となるために、YESの判断がなされて、プロ
セスタイマに30000をセットする処理がなされ、プ
ロセスフラグをクリアする処理がなされてプロセスフラ
グの値が「00H」となり、以降通常処理のサブルーチ
ンプログラムが実行されることとなる。そして、C_R
ND1,2格納エリアをシフトするとともに、入賞記憶
カウンタの値を「1」減算する処理がなされてサブルー
チンプログラムが終了する。
【0149】このはずれ待ち処理のサブルーチンプログ
ラムが実行された後、図35(b)に示す通常処理のサ
ブルーチンプログラムが実行される際に、セットされた
プロセスタイマが終了するのを待ってS66によりNO
の判断がなされてS67の処理がなされ、電気的可変表
示装置3の表示状態がデモ表示用図柄に切換制御され
る。さらに、上述の処理の結果、C_RND1,2抽出
値の記憶エリアが入賞記憶カウンタのカウント値「0」
方向に1つずつシフトされ、その結果、入賞記憶カウン
タ1に相当するエリアに格納されているC_RND1,
2抽出値が入賞記憶カウンタ0に相当するエリアにシフ
トされて格納され、入賞記憶カウンタ2に相当するエリ
アに記憶されていたC_RND1,2抽出値が入賞記憶
カウンタ1に相当するエリアにシフトされて格納され、
他のエリアにおける抽出値も同様に1ずつシフトされて
格納される。
【0150】図40は、大入賞口開放前のサブルーチン
プログラムを示すフローチャートである。まずS136
により、プロセスタイマが作動中であるか否かの判断が
なされ、この場合にはプロセスタイマが作動中でないた
めにS137に進み、開放回数が1回目であるか否かの
判断がなされる。
【0151】可変入賞球装置4を第1の状態に繰返し継
続制御する繰返し継続回数が1回目の場合にはS140
に進み、開放回数1回目の表示プロセスデータをD_C
OM0にセットし、対応する時間をプロセスタイマにセ
ットする処理が行なわれる。この表示プロセスデータと
は、表示プロセスフラグデータ,タイマデータ,ラン
プ,LED,音発生制御データのアドレスデータ等であ
る。そしてS141によりプロセスタイマが終了したか
否かの判断がなされ、この時点ではNOの判断がなされ
てそのままサブルーチンプログラムが終了となる。
【0152】この大入賞口開放前処理のサブルーチンプ
ログラムの次回の実行に際しては、S136によりYE
Sの判断がなされてS138によるプロセスタイマを
「1」減算する処理がなされる。そして、この大入賞口
開放前処理を複数回繰返し実行してその度にS138に
よる「1」の減算処理が行なわれた結果、プロセスタイ
マが0となった時点でS141によりYESの判断がな
されてS142に進み、特定領域入賞フラグがクリアさ
れ、入賞個数カウンタがクリアされ、特定領域入賞タイ
マがクリアされる。そしてS143によりプロセスフラ
グが「1」加算され、その値が「0AH」となり、以降
大入賞口開放処理のサブルーチンプログラムが実行され
る。
【0153】なお、S142に示した、特定領域入賞フ
ラグは、可変入賞球装置4(図1)の特定入賞領域(V
ポケット)にパチンコ玉が入賞したことを記憶しておく
ためのフラグである。また、入賞個数カウンタとは、第
1の状態となっている可変入賞球装置4内に入賞した入
賞玉の合計を計数するためのカウンタである。また特定
領域入賞タイマとは、パチンコ玉が特定入賞領域(Vポ
ケット)に入賞したことを電気的可変表示装置3(図
1)により表示するための表示時間を計時するためのも
のであり、可変入賞球装置4が第1の状態となっている
ときに最初に特定入賞領域に入賞したパチンコ玉に基づ
いてセットされる。
【0154】一方、可変入賞球装置4の開放回数が2回
目以降である場合には、S139に進み、開放回数に応
じたラウンドデータをD_COM0にセットし、プロセ
スタイマに1000をセットする処理がなされてS14
1に進む。このラウンドデータとは、可変入賞球装置4
を第1の状態に繰返す現時点での繰返し回数を電気的可
変表示装置3により表示させるためのデータである。そ
してS139によりセットされたプロセスタイマが終了
したか否かがS141により判断されるのである。S1
43の処理の結果、プロセスフラグが「0AH」となる
ために、以降、大入賞口開放処理のサブルーチンプログ
ラムが実行される。
【0155】図41は、大入賞口開放処理のサブルーチ
ンを示すフローチャートである。まず、S128によ
り、ライン大当り枠フラグデータをD_COM7,8に
セットする処理がなされ、S129により、入賞個数カ
ウンタが10以上であるか否かの判断がなされる。第1
の状態となっている可変入賞球装置4に入賞した入賞玉
が10未満である場合には、S130に進み、プロセス
タイマが作動中であるか否かの判断がなされる。この場
合には作動中でないためにS131に進み、対応する時
間をプロセスタイマにセットする処理がなされ、S13
2により、そのセットされたプロセスタイマが終了した
か否かの判断がなされ、この場合には終了していないた
めに、そのまま、終了する。
【0156】一方、この大入賞口開放処理のサブルーチ
ンの次回の実行に際しては、S130により、YESの
判断がなされ、S133によりプロセスタイマを「1」
減算する処理がなされる。この大入賞口開放処理を複数
回実行してその度にS133による減算処理がなされた
結果プロセスタイマが0となった段階でS132により
YESの判断がなされてS134に進む。S134で
は、プロセスフラグを「1」加算する処理がなされ、S
135により特定領域有効タイマがセットされる。この
特定領域有効タイマは、可変入賞球装置4が第2の状態
に切り替わった後においても所定期間だけ特定入賞玉検
出スイッチからの検出信号を受け付けるようにするため
のものであり、可変入賞球装置4が第2の状態になる間
際に入賞したパチンコ玉が特定入賞領域(Vポケット)
に入賞した場合にもその入賞を有効なものとして検出し
て特定入賞に基づく制御を有効に行なわんとするための
ものである。一方、S134の処理の結果、プロセスフ
ラグが「0BH」となり、以降、大入賞口開放後処理の
サブルーチンプログラムが実行される。
【0157】図42は、大入賞口開放後処理のサブルー
チンプログラムを示すフローチャートである。まず、S
144により、入賞個数カウンタが「0」であるか否か
の判断がなされる。そして「0」と判断された場合には
S145に進み、スイッチ異常フラグがセットされる。
これは、可変入賞球装置4が第1の状態となっている期
間中に1個のパチンコ玉すらその可変入賞球装置4に入
賞しなかった場合であり、そのようなことは通常あり得
ないために入賞玉検出スイッチに異常が発生しているこ
とが想定され、それに対処するべくS145によりスイ
ッチ異常フラグがセットされるのである。
【0158】一方、入賞個数カウンタが「0」でない場
合にはS146に進み、スイッチ異常フラグがクリアさ
れ、S147により、特定領域有効タイマが終了したか
否かの判断がなされ、終了していない場合にはS148
により特定領域有効タイマを「1」減算する処理がなさ
れ、S149により、特定領域入賞フラグがセットされ
ているか否かの判断がなされる。そして、可変入賞球装
置4内に入賞した入賞玉が特定入賞領域(Vポケット)
に入賞していれば特定入賞フラグがセットされているた
めに、S150に進み、プロセスフラグを「09H」に
セットし、開放回数カウンタを「01H」加算する処理
がなされてサブルーチンプログラムが終了する。
【0159】このS150の処理の結果、以降、大入賞
口開放前処理のサブルーチンプログラムが再度実行され
ることとなる。一方、S149により特定領域入賞フラ
グがセットされていないと判断された場合にはS151
に進み、プロセスタイマが作動中であるか否かの判断が
なされる。この場合には作動中でないためにS152に
進み、D_COM7,8がクリアされる。D_COM7
は、リーチ図柄7〜1を指定するためのもの、また、D
_COM8は、リーチ図柄9,8とリーチ動作とを指定
するためのものであり、このデータがクリアされる。次
にS154に進み、大当り終了時の音,ランプ,表示プ
ロセスデータがセットされてS155に進む。S155
では、S154に対応する時間をプロセスタイマにセッ
トする処理がなされてS156に進み、そのセットされ
たプロセスタイマが終了したか否かの判断がなされ、こ
のサブルーチンプログラムの初回の実行の場合にはNO
の判断がなされ、そのままサブルーチンが終了する。
【0160】この大入賞口開放後処理のサブルーチンプ
ログラムの次回の実行に際しては、S151によりYE
Sの判断がなされてS153によりプロセスタイマを1
減算する処理がなされ、このサブルーチンプログラムが
複数回実行される毎にこのS153による減算処理が行
なわれ、その結果プロセスタイマが0になった段階でS
156によりYESの判断がなされてS157に進む。
【0161】S157では、大入賞口開放後(プロセス
フラグ=0BH)および大当りの種類に対応するデータ
エリアから上記S154によりセットされたデータがす
べてが終了したか否かの判断がなされ、未だに終了して
いない場合にはS159により、次アドレスの各データ
がセットされる。そして対応するデータエリアのデータ
がすべて終了した段階でS157によりYESの判断が
なされてS158に進み、プロセスフラグをクリアする
処理がなされ、プロセスフラグが「00H」となる。
【0162】次に、S160により、C_RND格納エ
リアをシフトするとともに入賞記憶カウンタを「1」減
算する処理がなされる。次にS161に進み、大当りフ
ラグをクリアし、開放回数カウンタをクリアし、入賞個
数カウンタをクリアする処理がなされてサブルーチンプ
ログラムが終了する。上記S158の処理の結果、以降
図35(b)に示した通常処理のサブルーチンプログラ
ムが実行される。
【0163】図43は、上記図27のS9に示した表示
制御通信処理のサブルーチンプログラムを示すフローチ
ャートである。まずS162により制御データのヘッダ
がセットされる。このセットは、D_COMHにセット
される。D_COMHは8ビットからなり、上位4ビッ
トにEHすなわち「1110」がセットされ、下位4ビ
ットにFHすなわち「1111」がセットされる。そし
て、メイン基本回路59からCRT回路65(図11)
にD_COMHないしD_COMCを送信した場合に、
CRTコントロール回路86(図13)によりD_CO
MHにセットされているヘッダのデータ(EFH)が受
信されれば、それを手掛かりにCRTコントロール回路
86では以降D_COM0ないしD_COMCが送信さ
れてくることを認識する。
【0164】次にS163に進み、制御データヘッダア
ドレスと制御データ転送カウンタの値から算出されるア
ドレス位置のコマンドデータを読出す処理がなされる。
データ転送カウンタは、制御データヘッダが記憶される
D_COMHが「0」となっており、D_COM0が
「1」、D_COM1が「2」、D_COM2が
「3」、…D_COMCが「9」となっている。そし
て、S163の処理では、D_COMHに記憶される制
御データヘッダアドレスを起点として、制御データ転送
カウンタの値から算出されるアドレス位置のコマンドデ
ータを読出すのである。次にS164に進み、S163
により読出されたコマンドデータをコマンド出力ポート
にセットする処理がなされる。
【0165】次にS165に進み、セットされたコマン
ドデータに前回までのチェックサムデータを加算し、今
回のチェックサムデータとする処理がなされる。この前
回までのチェックサムデータとは、今回の表示制御通信
処理のサブルーチンプログラム実行以前の段階で既にS
164によりセットされたコマンドデータと制御データ
ヘッダのデータの合計の下位7ビットのデータと今回の
表示制御通信処理のサブルーチンプログラムの実行に際
しS164によりセットされたデータとを加算する処理
が行なわれる。この加算処理の後、ビット7のデータを
クリアする処理がなされる。次に、S166に進み、制
御データ転送カウンタを1加算する処理がなされ、S1
67に進み、制御データ転送カウンタが10未満である
か否かの判断がなされ、未満の場合には、そのままプロ
セス処理サブルーチンプログラムに復帰する。
【0166】一方、制御データ転送カウンタが10に達
した場合には、すべてのコマンドデータを1通り送信し
終わったことになるために、S168により、チェック
サムデータをクリアし、制御データ転送カウンタをクリ
アした後に、プロセス処理サブルーチンプログラムに復
帰する。
【0167】なお、チェックサムデータとは、データの
受信側において正しいデータが送信されてきたか否かを
チェックするためのものである。具体的には、データの
受信側であるCRTコントロール回路86において、送
信されてきたデータをS165と同様の方法により加算
した値と、送信されてきたチェックサムデータとが一致
するか否かを判別し、一致する場合にのみ、適正なデー
タが送信されてきたと判断する。
【0168】図44は、CRTコントロール回路86
(図13)の電源を投入したときに行なわれる処理手順
を示すフローチャートである。まず、S169により、
割込マスクがONされた割込検出処理がなされ、各種の
割込処理プログラムの実行が禁止される。次に、S17
0に進み、スタックセットを行ない、S171に進み、
RAMが正常であるか否かの判断がなされる。電源投入
時やプログラムの暴走時においてはRAMの記憶データ
が不定であるので、RAMの所定アドレスに記憶されて
いる値が所定の値とは食い違っているとの判断がなさ
れ、RAMの記憶データを初期化する処理がなされる。
続いて、S172の入力処理にて、メイン基本回路59
からコマンドデータが入力される。
【0169】次に、S173に進み、表示データがセッ
トされ、そのセットされた表示データがS174にてV
RAM87(図13)に出力される。
【0170】続いて、S175にて、上記S173にて
セットされ、S174にて出力された表示データに対応
する音データが、VDP91からサブCPU(図12)
へのチャンネル1にセットする処理が行なわれ、S17
6にて、音声合成回路79、音量増幅回路80が駆動さ
れて、チャンネル1の音が演奏される。このように、表
示の制御を行なうVDP91により、その表示データと
対をなす音データをセットして出力することにより、表
示制御と音制御とが同一のプロセッサにより出力制御さ
れるために、両者の同期がとりやすいという利点があ
る。また、音発生において音の要素を段階的に発するサ
ラウンド機能や、椅子の背もたれ部分にスピーカを設け
て音を発生するボディソニック(体感)機能を併わせて
駆動することにより、さらに遊技効果を高めることがで
きる。
【0171】以上説明した本発明の第1実施の形態で
は、図14に示したように、CPU90が制御データR
OM92にアクセスして、電気的可変表示装置3の画像
表示を制御するための制御データを読出す一方で、VD
P91がキャラクタROM88にアクセスして、電気的
可変表示装置3に表示する画像データの元データとなる
キャラクタデータを読出す。したがって、制御データと
キャラクタデータという共に電気的可変表示装置3の画
像表示に必要な2つのデータを同時にアクセスすること
ができるので、大容量の画像データであっても高速に表
示処理することが可能となる。
【0172】以下に、CRTのコントロールの変形例を
説明する。図46は、上述の図14に示したCRTコン
トロール回路86の変形例を示すブロック図である。こ
の変形例では、キャラクタデータと制御データとを1つ
のROM95内に格納した。すなわち、図14に示した
キャラクタROM88と制御データROM92とを1チ
ップにしたROM95を構成し、CPU90がこのRO
M95にアクセスすることにより、キャラクタデータと
制御データとを読出すことを可能にした。この構成で
は、上述の実施の形態とは異なり、CPU90が、キャ
ラクタデータと制御データとの2つのデータをアクセス
するので、上述の第1実施の形態よりもデータの読出時
間が長くなる。そこで、画像の表示制御において、現時
点の画像データを表示している最中に、CPU90が次
のデータを読出し、現時点の画像データを次の画像デー
タに速やかに切換えられるようにした。これにより、C
RTコントロール回路86におけるROMの配置スペー
スを節約することができるとともに、データの読出速度
を極力高速に維持することが可能となる。一方、上記図
14に示した構成のCRTコントロール回路86を用い
る場合に、上述したように現時点の画像データを表示中
に次のデータを読出すようにすれば、上述の第1実施の
形態において、さらに画像の表示処理を高速にすること
ができる。
【0173】以下に本発明の第2実施の形態を説明す
る。上述した第1実施の形態では、電気的可変表示装置
3における表示手段としてCRT30を用いたが、他の
表示手段として液晶表示装置(以下「LCD(Liquid C
rystal Display)」という)を用いることが可能であ
る。本実施の形態では、上述したCRT用のユニットを
LCDを駆動制御するためのユニットとして共通して用
いるように構成した。
【0174】一般にビデオ信号には、色要素を決定する
ためのR(Red )、G(Green )、B(Blue)の3つの
色信号と、画像の位置を決定するためのV(Vertica
l)、H(Horizontal)の2つの位置信号とが含まれ
る。上記のR,G,B信号は、アナログ信号であり、図
47に示すように信号の振幅によって各色の濃度を表し
ている。一方、上述の第1実施の形態にて用いたCRT
は、アナログ信号によって制御されるので、上述の2つ
の実施の形態構成にあっては、ビデオ信号をデジタル信
号に変換する機構が不要であった。
【0175】そして、本実施の形態のように表示手段と
してLCDを用いる場合には、図48に示すようにアナ
ログ/デジタル(A/D)変換回路101を設けること
により、制御機構をCRTとLCDとで共通して使用す
ることが可能となる。
【0176】さらには、VDP91がデジタル化したビ
デオ信号を出力し、図49に示すように、CRTを用い
る場合にはデジタル/アナログ(D/A)変換回路10
2を設けるようにし、図50に示すように、LCDを用
いる場合には、変換回路102を設けずに、直接、VD
P91からLCDに出力するようにしてもよい。
【0177】本実施の形態により、表示制御機構をCR
TとLCDとで共通して用いることが可能になるととも
に、キャラクタデータや制御データなどをも共通して使
用することが可能となり、回路やメモリなどのハードウ
ェアとともに、ソフトウェア資源をCRT用とLCD用
とで個別に構成する無駄を省くことができる。
【0178】以下、課題を解決するための手段の具体例
を記載する。 図14に示すように、キャラクタを含む表示画像が
変化可能な電気的可変表示装置(CRT30)を有し、
該電気的可変表示装置の表示結果が予め定められた特定
の表示態様(大当り図柄)となった場合に、所定の遊技
価値が付与可能となる遊技機であって、前記電気的可変
表示装置を制御可能な表示制御手段を備え、該表示制御
手段は、前記電気的可変表示装置の制御用プログラムを
記憶しているプログラム記憶手段(ROM92)と、該
プログラム記憶手段に記憶されている制御用プログラム
にアクセスして該制御用プログラムを随時読出し、その
読出したプログラムに従って画像表示用指令信号を出力
する演算処理装置(CPU90)と、前記電気的可変表
示装置により表示されるキャラクタデータを記憶してい
るキャラクタデータ記憶手段(ROM88)と、該キャ
ラクタデータ記憶手段に記憶されているキャラクタデー
タにアクセスして該キャラクタデータを随時読出し、前
記演算処理装置から出力された画像表示指令信号に従っ
て前記読出したキャラクタデータを含む画像を前記電気
的表示装置に表示させる制御を行なう画像表示処理装置
とを含み、前記演算処理装置による前記プログラム記憶
手段へのアクセスと前記画像表示処理装置による前記キ
ャラクタデータ記憶手段へのアクセスとを、同時に並行
して行なうことが可能であり、さらに、遊技機の遊技状
態を制御する遊技制御手段(メイン基本回路59)と、
音声を制御するために前記遊技制御手段から出力される
制御指令信号に応じて制御されるプロセッサを有する音
声制御手段(サブ基本回路78)と、該音声制御手段か
ら出力される制御指令信号に応じて音声信号を合成可能
な音声合成手段(音声合成回路79)とを備えている。
【0179】 前記音声合成手段が合成した音声信号
を増幅して、音声を発生可能な音声発生手段(スピー
カ)に出力する音声増幅手段(音声増幅回路80)を備
えている。
【0180】 図14に示すように、前記キャラクタ
データを用いて前記画像表示処理装置(VDP91)が
生成した画像データを格納する格納手段(VRAM8
7)をさらに含み、該格納手段に格納された画像データ
が前記電気的可変表示装置(CRT30)の表示に用い
られる。
【0181】 図48〜図50に示すように、前記電
気的可変表示装置(CRT30)と前記画像表示処理装
置(VDP91)とは、デジタル信号をアナログ信号に
変換するデジタルアナログ変換器(102)またはアナ
ログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変
換器(101)を介して電気的に接続されている。
【0182】 前記遊技制御手段から前記音声制御手
段へ制御指令信号を出力するための制御指令信号出力手
段(サブCPUコマンド出力回路60)をさらに備えて
いる。
【0183】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、電気
的可変表示装置の画像表示を制御するにあたり、ともに
アクセス機能を有する演算処理装置と画像表示処理装置
とでデータアクセスの役割分担を行ない、画像の制御を
担当する演算処理装置の方では、それに相応しい制御用
プログラムに対してアクセスし、電気的可変表示装置の
画像を直接表示処理するための画像表示処理装置の方で
は、それに相応しいキャラクタデータに対してアクセス
するようにしたので、制御用プログラムとキャラクタデ
ータとに対し同時並行してアクセスすることが可能とな
った。これにより、電気的可変表示装置において大容量
の画像データを高速に切換表示することができる遊技機
を提供し得るに至った。さらに、遊技機の遊技状態を制
御する遊技制御手段と、音声を制御するために遊技制御
手段から出力される制御指令信号に応じて制御されるプ
ロセッサを有する音声制御手段と、音声制御手段から出
力される制御指令信号に応じて音声信号を合成可能な音
声合成手段とを備えているため、すなわち、遊技制御手
段とは別に、音声に関わる制御を行なうプロセッサを有
する音声制御手段が独立して設けられていることによ
り、遊技制御手段の制御負担の軽減が図られている。
【0184】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1に記載の発明の効果に加えて、音声合成手段が合成し
た音声信号を増幅して、音声を発生可能な音声発生手段
に出力する音声増幅手段を備えているため、音声を増幅
して発生することができることにより、遊技の進行にと
もなって発っせられる効果音を迫力あるものにすること
ができる。
【0185】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、画像デ
ータを一旦格納手段に格納してタイミングを計って出力
することが可能となる。
【0186】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
電気的可変表示装置と画像表示処理装置との間で、デジ
タル信号とアナログ信号とを変換することが可能である
ため、表示制御機構をアナログ用とデジタル用とで共通
して用いることが可能となるとともに、キャラクタデー
タや制御データなどをも共通して使用することが可能と
なり、回路やメモリなどのハードウェアとともに、ソフ
トウェア資源をアナログ用とデジタル用とで個別に構成
する無駄を省くことができる。
【0187】請求項5に記載の本発明によれば、請求項
1〜請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
遊技制御手段から音声制御手段へ制御指令信号を出力す
るための制御指令信号出力手段をさらに備えているた
め、音声制御手段へ出力される制御指令信号をタイミン
グを計って出力することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機の一例のパチンコ遊技機の遊技盤面を示
す正面図である。
【図2】パチンコ遊技機の遊技盤の背面におけるパチン
コ玉の流下径路の構成を示す背面図である。
【図3】遊技盤の背面における各種機構部の構成を示す
斜視図である。
【図4】電気的可変表示装置の正面図および側面図であ
る。
【図5】電気的可変表示装置の分解斜視図である。
【図6】電気的可変表示装置のセンター飾りの分解斜視
図である。
【図7】電気的可変表示装置の取付板の斜視図である。
【図8】電気的可変表示装置のCRTおよびCRT基板
の斜視図である。
【図9】電気的可変表示装置のCRTカバーおよびCR
T基板収納体の斜視図である。
【図10】電気的可変表示装置で可変表示される図柄列
を示す図である。
【図11】パチンコ遊技機に用いられる制御回路を示す
ブロック図である。
【図12】パチンコ遊技機に用いられるサブCPU回路
を示すブロック図である。
【図13】CRT表示器の構成を示すブロック図であ
る。
【図14】CRTコントロール回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図15】電気的可変表示装置の図柄と当りラインとの
関係を示す説明図である。
【図16】電気的可変表示装置の動作の変化状態を示す
タイミングチャートである。
【図17】電気的可変表示装置の動作の変化状態を示す
タイミングチャートである。
【図18】電気的可変表示装置の動作の変化状態を示す
タイミングチャートである。
【図19】電気的可変表示装置の動作の変化状態を示す
タイミングチャートである。
【図20】(a)は電気的可変表示装置の表示を制御す
るためのランダムカウンタの種類と内容とを示す説明図
であり、(b)はランダムカウンタによる大当り決定の
手順を示す説明図である。
【図21】大当り図柄配列用ランダムカウンタの値と大
当り図柄および配列との関係を示す説明図である。
【図22】電気的可変表示装置により表示されるリーチ
時の表示状態を示す画面図である。
【図23】電気的可変表示装置により表示されるリーチ
時の表示状態を示す画面図である。
【図24】電気的可変表示装置により表示されるリーチ
時の表示状態を示す画面図である。
【図25】電気的可変表示装置により表示される大当り
発生時の表示状態を示す画面図である。
【図26】(a),(b)は電気的可変表示装置により
表示される大当り発生時の表示状態を示す画面図であ
り、(c)は表示画面の種類を示す説明図である。
【図27】パチンコ遊技機を制御するメインプログラム
のフローチャートである。
【図28】ランダム1,2更新処理のサブルーチンプロ
グラムのフローチャートである。
【図29】(a)は飾り図柄処理のサブルーチンプログ
ラムのフローチャートであり、(b)は大当り図柄配列
用ランダムカウンタ作成処理のサブルーチンプログラム
のフローチャートである。
【図30】ランダム更新処理のサブルーチンプログラム
のフローチャートである。
【図31】図柄表示用ランダムカウンタ作成処理のサブ
ルーチンプログラムのフローチャートである。
【図32】図柄表示用ランダムカウンタ作成処理のサブ
ルーチンプログラムのフローチャートである。
【図33】図柄表示用ランダムカウンタ作成処理のサブ
ルーチンプログラムのフローチャートである。
【図34】(a)は始動口スイッチ入賞判定のサブルー
チンプログラムのフローチャートであり、(b)は10
カウントスイッチ入賞判定のサブルーチンプログラムの
フローチャートである。
【図35】(a)はプロセス処理のサブルーチンプログ
ラムのフローチャートであり、(b)は通常処理のサブ
ルーチンプログラムのフローチャートである。
【図36】(a)は図柄1〜9変動処理サブルーチンプ
ログラムのフローチャートであり、(b)は図柄1,2
停止処理サブルーチンプログラムのフローチャートであ
る。
【図37】(a)は図柄3〜6停止処理サブルーチンプ
ログラムのフローチャートであり、(b)は図柄7,8
停止処理サブルーチンプログラムのフローチャートであ
る。
【図38】図柄7,8停止処理サブルーチンプログラム
のフローチャートである。
【図39】図柄9停止処理サブルーチンプログラムのフ
ローチャートである。
【図40】大入賞口開放前処理サブルーチンプログラム
のフローチャートである。
【図41】大入賞口開放処理サブルーチンプログラムの
フローチャートである。
【図42】大入賞口開放後処理サブルーチンプログラム
のフローチャートである。
【図43】表示制御通信処理サブルーチンプログラムの
フローチャートである。
【図44】CRTコントロール回路の電源投入時の処理
手順を示すフローチャートである。
【図45】表示プロセスフラグの値と内容とを示す説明
図である。
【図46】CRTコントロール回路の変形例を示すブロ
ック図である。
【図47】RGB信号の出力例を示す波形図である。
【図48】表示手段にLCDを用いた場合のVDPから
LCDへビデオ信号を伝送するための構成を示すブロッ
ク図である。
【図49】デジタル信号を出力するVDPからCRTへ
ビデオ信号を伝送するための構成を示すブロック図であ
る。
【図50】デジタル信号を出力するVDPからLCDへ
ビデオ信号を伝送するための構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1は遊技盤、2は遊技領域、3は電気的可変表示装置、
4は可変入賞球装置、30はCRT、40A〜40Iは
可変表示領域、47はCRT表示器、59はメイン基本
回路、65はCRT回路、86はCRTコントロール回
路、87はVRAM、88はキャラクタROM、90は
CPU、91はVDP、92は制御データROMであ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャラクタを含む表示画像が変化可能な
    電気的可変表示装置を有し、該電気的可変表示装置の表
    示結果が予め定められた特定の表示態様となった場合
    に、所定の遊技価値が付与可能となる遊技機であって、 前記電気的可変表示装置を制御可能な表示制御手段を備
    え、 該表示制御手段は、 前記電気的可変表示装置の制御用プログラムを記憶して
    いるプログラム記憶手段と、 該プログラム記憶手段に記憶されている制御用プログラ
    ムにアクセスして該制御用プログラムを随時読出し、そ
    の読出したプログラムに従って画像表示用指令信号を出
    力する演算処理装置と、 前記電気的可変表示装置により表示されるキャラクタデ
    ータを記憶しているキャラクタデータ記憶手段と、 該キャラクタデータ記憶手段に記憶されているキャラク
    タデータにアクセスして該キャラクタデータを随時読出
    し、前記演算処理装置から出力された画像表示指令信号
    に従って前記読出したキャラクタデータを含む画像を前
    記電気的表示装置に表示させる制御を行なう画像表示処
    理装置とを含み、 前記演算処理装置による前記プログラム記憶手段へのア
    クセスと前記画像表示処理装置による前記キャラクタデ
    ータ記憶手段へのアクセスとを、同時に並行して行なう
    ことが可能であり、さらに遊技機の遊技状態を制御する
    遊技制御手段と、 音声を制御するために前記遊技制御手段から出力される
    制御指令信号に応じて制御されるプロセッサを有する音
    声制御手段と、 該音声制御手段から出力される制御指令信号に応じて音
    声信号を合成可能な音声合成手段とを備えることを特徴
    とする、遊技機。
  2. 【請求項2】 前記音声合成手段が合成した音声信号を
    増幅して、音声を発生可能な音声発生手段に出力する音
    声増幅手段を備えることを特徴とする、請求項1に記載
    の遊技機。
  3. 【請求項3】 前記キャラクタデータを用いて前記画像
    表示処理装置が生成した画像データを格納する格納手段
    をさらに含み、 該格納手段に格納された画像データが前記電気的可変表
    示装置の表示に用いられることを特徴とする、請求項1
    または請求項2に記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 前記電気的可変表示装置と前記画像表示
    処理装置とは、デジタル信号をアナログ信号に変換する
    デジタルアナログ変換器またはアナログ信号をデジタル
    信号に変換するアナログデジタル変換器を介して電気的
    に接続されていることを特徴とする、請求項1〜請求項
    3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 前記遊技制御手段から前記音声制御手段
    へ制御指令信号を出力するための制御指令信号出力手段
    をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜4のいず
    れかに記載の遊技機。
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