JP2001067677A - 光記録媒体およびその記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体およびその記録再生装置

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JP2001067677A
JP2001067677A JP24151999A JP24151999A JP2001067677A JP 2001067677 A JP2001067677 A JP 2001067677A JP 24151999 A JP24151999 A JP 24151999A JP 24151999 A JP24151999 A JP 24151999A JP 2001067677 A JP2001067677 A JP 2001067677A
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optical
recording medium
signal
lens
recording
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JP24151999A
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Masato Yamada
真人 山田
Yasuyuki Kano
康行 加納
Yoichi Tsuchiya
洋一 土屋
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合レンズを用いた光ピックアップから収差
が殆どないレーザ光を出射できるように調整可能な光記
録媒体を提供する。 【解決手段】 光記録媒体10は、透光性基板4の一主
面にピット11、ランド21、おいびグルーブ22を形
成し、その上に磁性層4を形成した光磁気記録媒体であ
る。そして、ピット11は、調整領域1に形成され、ラ
ンド21とグルーブ22とは記録再生領域2に形成され
る。光ピックアップからのレーザ光を調整領域1のピッ
ト11に照射し、その反射光を検出した再生信号に基づ
いて、再生信号の変調度が最大となるように光ピックア
ップの光学系が調整される。これにより殆ど収差がない
レーザ光を光記録媒体10に照射できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収差の殆どないレ
ーザ光を光記録媒体の信号記録面に合焦するために光ピ
ックアップを調整する光記録媒体およびその調整が可能
な記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクの記録面に凹状のピットを配
列し、この凹状のピットの寸法を記録情報に応じて変調
させることによりデジタルオーディオ信号やビデオ信号
を再生できるようにした光ディスク(CD等)が広く普
及している。
【0003】また、CDと同じ記録容量で1回に限り記
録することができるCD−Rも発売されている。
【0004】更に、CDと同じようにピット列で信号を
記録し、片面で4.7Gbytes、両面で9.4Gb
ytesの記録容量を有する高密度の再生専用の光ディ
スクであるDVDも発売されるに到っている。
【0005】また更に、DVDと同じ記録容量を持ち、
記録可能な光ディスクとしてDVD−RAMも開発され
ている。
【0006】また、更に、記録可能な光ディスクとして
直径12cmで記録容量が6Gbytesの光磁気記録
媒体が規格化され、実用化されようとしている。
【0007】かかるCD、CD−R、DVD、DVD−
RAM、および光磁気記録媒体に信号の記録および/ま
たは再生を行うために、波長780nmのレーザ光や波
長635〜650nm程度のレーザ光が主に用いられ、
レーザ光を集光するための対物レンズの開口数の限界は
0.65程度である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】今後、更に、高密度化
を図るためには、レーザ光の波長を400nm程度まで
短波長化し、対物レンズの開口数を0.7以上に大きく
することが考えられる。しかし、単一のレンズでは、開
口数を0.7以上に大きくすることは困難であり、2つ
のレンズを組み合わせた複合レンズを用いる必要があ
る。
【0009】図21を参照して、複合レンズを用いた従
来の光ピックアップ装置500は、半導体レーザ510
と、コリメータレンズ520と、ハーフミラー530
と、複合レンズ540と、集光レンズ560と、光検出
器570とを備える。半導体レーザ510は、波長40
0〜800nmのレーザ光を生成し、コリメータレンズ
520は、半導体レーザ510からのレーザ光を平行光
にする。ハーフミラー530は、コリメータレンズ52
0からのレーザ光を透過し、光記録媒体550の信号記
録面550aで反射されたレーザ光を、光検出器570
の方向へ半分反射する。複合レンズ540は、第1のレ
ンズ541と第2のレンズ542とから成り、第1およ
び第2のレンズ541、542により開口数0.7以上
を実現し、光記録媒体550の信号記録面550aに微
小なスポット径のレーザ光を照射する。集光レンズ56
0はハーフミラー530で反射されたレーザ光を集光
し、光検出器570はレーザ光を検出する。
【0010】光ピックアップ装置500を構成する複合
レンズ540は、第1のレンズ541と第2のレンズ5
42とを備え、第1のレンズ541と第2のレンズ54
2とは所定の間隔を隔てて光軸が一致するように保持さ
れている。
【0011】また、第1のレンズ541と第2のレンズ
542との間隔は、レーザ光が一点に集光するように設
計される。そして、組立時には、数μmの精度で間隔を
調整する必要があり、第1のレンズ541と第2のレン
ズ542との間隔が設計値によりずれると光記録媒体5
50の信号記録面550aに集光されるレーザ光に収差
が発生する。
【0012】即ち、図22を参照して、第1のレンズ5
41と第2のレンズ542との間隔が設計値より大きい
値L1になると、レーザ光の外周部LBEXは、第2の
レンズ542から近い集光点SPBに集光し、レーザ光
の内周部LBINは、第2のレンズ542から遠い集光
点SPAに集光する。従って、レーザ光の内周部LBI
Nと外周部LBEXとは異なる集光点に集光し、収差が
発生する。
【0013】一方、図23を参照して、第1のレンズ5
41と第2のレンズ542との距離が設計値より小さい
値L2になると、レーザ光の外周部LBEXは、第2の
レンズ542から遠い集光点SPCに集光し、レーザ光
の内周部LBINは、第2のレンズ542から近い集光
点SPDに集光する。従って、レーザ光の内周部LBI
Nと外周部LBEXとは異なる集光点に集光し、収差が
発生する。
【0014】よって、いずれにしても第1のレンズ54
1と第2のレンズ542との距離が設計値よりずれた場
合は、集光されるレーザ光に収差が発生するという問題
がある。
【0015】また、かかる複合レンズを用いてレーザ光
を光ディスクの信号記録面に合焦させる場合、複合レン
ズの設計に用いられた基板厚に変動がなければ、収差の
殆どないレーザ光を信号記録面に照射できるが、光ディ
スクの大量生産においては、光ディスクの基板厚が設計
値どおりに作製されないこともあり、レーザ光を収差な
く信号記録面に照射することが困難であるという問題が
ある。
【0016】更に、半導体レーザを駆動する温度が変化
すると半導体レーザから出射されるレーザ光の波長が変
動し、信号記録面には収差が発生したレーザ光が照射さ
れるという問題がある。
【0017】そこで、本願発明は、上記問題点を解決
し、複合レンズを用いた光ピックアップから収差が殆ど
ないレーザ光を出射できるように調整可能な光記録媒
体、およびその調整が可能な記録再生装置を提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段および発明の効果】請求項
1に係る発明は、レーザ光を用いて信号を記録および再
生する光記録媒体であって、収差を殆ど除去したレーザ
光を光記録媒体の信号記録面に合焦するようにレーザ光
を出射する光ピックアップを調整する調整領域と、調整
領域において調整されたレーザ光により信号を記録およ
び再生する記録再生領域とを含む光記録媒体である。
【0019】請求項1に記載された光記録媒体において
は、光ピックアップから調整領域にレーザ光が照射さ
れ、収差を殆ど除去したレーザ光を出射できるように光
ピックアップの光学特性が調整される。そして、その調
整結果に基づいて記録再生領域に信号が記録され、その
記録された信号が再生される。
【0020】従って、請求項1に記載された発明によれ
ば、光記録媒体の基板厚の変動、光ピックアップから出
射されるレーザ光の波長変動、および光ピックアップ中
の複合レンズを構成する2つのレンズ間の距離の変動が
生じても殆ど収差のないレーザ光により信号を記録し、
その記録した信号を再生できる。
【0021】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
記載された光記録媒体において、調整領域は、再生信号
強度が飽和する第1の記録信号と、第1の記録信号の再
生信号強度に対して再生信号強度が小さい第2の記録信
号とを含む光記録媒体である。
【0022】請求項2に記載された光記録媒体において
は、調整領域にレーザ光を照射し、第1の記録信号と、
第2の記録信号とを再生した再生信号から飽和した再生
信号強度を有する第1の記録信号に対する第2の記録信
号の再生信号強度である変調度に基づいて殆ど収差がな
いレーザ光を出射できるように光ピックアップが調整さ
れる。
【0023】従って、請求項2に記載された発明によれ
ば、再生信号強度が飽和する第1の記録信号と、第1の
記録信号の再生信号強度より小さい再生信号強度を有す
る第2の記録信号とを予め調整領域に記録しておけば、
容易に光ピックアップを調整できる。
【0024】また、請求項3に係る発明は、請求項2に
記載された光記録媒体において、調整領域は、ウォブル
が形成されたグルーブを含み、ウォブルは、第1の振幅
を有する第1のウォブルと、第1の振幅より大きい第2
の振幅を有する第2のウォブルとを含む光記録媒体であ
る。
【0025】請求項3に記載された光記録媒体において
は、第2のウォブルの再生信号強度に対する第1のウォ
ブルの再生信号強度が、飽和した再生信号強度を有する
第1の記録信号の再生信号強度に対する第2の記録信号
の再生信号強度である変調度に相当する。
【0026】従って、請求項3に記載された発明によれ
ば、調整領域に振幅の異なる2つのウォブルを光記録媒
体の基板成形時に形成しておけば、容易に光ピックアッ
プを調整できる。
【0027】また、請求項4に係る発明は、請求項2に
記載された光記録媒体において、調整領域は、ウォブル
が形成されたグルーブと、グルーブに隣接するランドに
形成されたピットとを含む光記録媒体である。
【0028】請求項4に記載された光記録媒体において
は、ウォブルとピットとを再生して飽和した再生信号強
度を有する第1の記録信号の再生信号強度に対する第2
の記録信号の再生信号強度である変調度が検出される。
【0029】従って、請求項4に記載された発明によれ
ば、調整領域にウォブルとピットとを光記録媒体の基板
成形時に形成しておけば、容易に光ピックアップを調整
できる。
【0030】また、請求項5に係る発明は、請求項2に
記載された光記録媒体において、調整領域は、ウォブル
が形成されたグルーブと、グルーブに隣接するランドに
形成されたドメインとを含む光記録媒体である。
【0031】請求項5に記載された光記録媒体において
は、ウォブルとドメインとを再生して飽和した再生信号
強度を有する第1の記録信号の再生信号強度に対する第
2の記録信号の再生信号強度である変動度が検出され
る。
【0032】従って、請求項5に記載された発明によれ
ば、調整領域にウォブルとドメインを形成しておけば、
容易に光ピックアップを調整できる。即ち、光磁気記録
媒体に対しても殆ど収差がないレーザ光を照射できる。
【0033】また、請求項6に係る発明は、請求項2に
記載された光記録媒体において、調整領域は、ウォブル
が形成されたグルーブと、グルーブに隣接するランドに
形成されたマークとを含む光記録媒体である。
【0034】請求項6に記載された光記録媒体において
は、ウォブルとマークとを再生して飽和した再生信号強
度を有する第1の記録信号の再生信号強度に対する第2
の記録信号の再生信号強度である変調度が検出される。
【0035】従って、請求項6に記載された発明によれ
ば、調整領域にウォブルとマークとを形成しておけば、
容易に光ピックアップを調整できる。即ち、相変化型の
光記録媒体に対しても殆ど収差がないレーザ光を照射で
きる。
【0036】また、請求項7に係る発明は、再生信号強
度が飽和する第1の記録信号と、第1の記録信号の再生
信号強度に対して再生信号強度が小さい第2の記録信号
とを含む調整領域を有する光記録媒体と、光記録媒体の
調整領域にレーザ光を照射し、その反射光を検出する光
ピックアップと、光ピックアップ中の調整レンズをレー
ザ光の光軸方向に移動させる移動機構と、調整レンズを
所定の移動量づつレーザ光の光軸方向に移動させるよう
に前記移動機構を制御すると共に、移動機構により調整
レンズを移動させながら光ピックアップが検出した再生
信号に基づいて、第1の記録信号の再生信号強度に対す
る第2の記録信号の再生信号強度である変調度を演算
し、その演算した変調度が最大となる調整レンズの移動
量を決定する制御回路とを含む記録再生装置である。
【0037】請求項7に記載された記録再生装置におい
ては、光記録媒体の調整領域にレーザ光が照射され、光
ピックアップ中の調整レンズをレーザ光の光軸方向に移
動させながら第1の記録信号と第2の記録信号とが再生
される。そして、再生した第1および第2の記録信号の
再生信号に基づいて変調度が演算され、その演算結果に
基づいて変調度が最大となる調整レンズの移動量が決定
される。
【0038】従って、請求項7に記載された発明よれ
ば、光記録媒体の基板厚の変動、光ピックアップから出
射されるレーザ光の波長変動、および光ピックアップ中
の複合レンズを構成する2つのレンズ間の距離の変動が
生じても殆ど収差のないレーザ光により信号を記録し、
その記録した信号を再生できる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
つつ説明する。図1を参照して、本願発明に係る光記録
媒体10は、調整領域1と記録再生領域2とから成る。
調整領域1は、光ピックアップから出射されるレーザ光
に殆ど収差が発生しないように調整する領域である。ま
た、記録再生領域2は、調整領域1において調整された
殆ど収差がないレーザ光により信号を記録し、その記録
した信号を再生する領域である。
【0040】図2を参照して、調整領域1と記録再生領
域2との詳細について説明する。光記録媒体10は、ガ
ラス、ポリカーボネート等の透光性基板4の一主面にピ
ット11、ランド21、おいびグルーブ22を形成し、
その上にGdFeCo等から成る磁性層4を形成した光
磁気記録媒体である。そして、ピット11は、調整領域
1に形成され、ランド21とグルーブ22とは記録再生
領域2に形成される。
【0041】調整領域1に形成されるピット11は、光
ピックアップからレーザ光を照射し、その反射光を検出
した再生信号に基づいて殆ど収差のないレーザ光を出射
できるように光ピックアップの光学系を調整するための
ものである。また、記録再生領域2においては、ランド
21およびグルーブ22上に磁性層4が形成されるいる
ため、ランド21およびグルーブ22に信号を記録し、
その記録した信号を再生できる。ランド21とグルーブ
22の幅は、0.6μm程度であり、グルーブ22の深
さは0.05μm程度である。
【0042】図3を参照して、調整領域1に形成される
ピット11は、最短ピット長を有する最短ピット110
と、最短ピット長の3から4倍のピット長を有するピッ
ト111とから成る。ピット111は、各種変調方式に
より異なるが、一般的には再生信号強度が飽和する長さ
を有するピットである。従って、ピット111のことを
「再生信号強度が飽和するピット」とも言う。図3にお
いては、最短ピット110と、再生信号強度が飽和する
ピット111とは、光記録媒体10の半径方向(「トラ
ッキング方向」とも言う。)DR2に交互に形成されて
いるが、これに限らず、光記録媒体10の周方向(「ト
ラック方向」とも言う。)に所定の数づつ交互に形成さ
れていても良い。また、最短ピット110同士の間隔、
再生信号強度が飽和するピット111同士の間隔は、照
射されるレーザ光のスポット径を考慮して最短ピット1
10、再生信号強度が飽和するピット111が十分な変
調度を有して検出される間隔である。
【0043】図4を参照して、光記録媒体10を用いて
光学系の調整を行う光ピックアップの構成について説明
する。光ピックアップ100は、半導体レーザ105
と、コリメータレンズ120と、ハーフミラー130
と、複合レンズ140と、集光レンズ150と、光検出
器160とを備える。また、複合レンズ140は、第1
のレンズ141と第2のレンズ142とから成り、第1
のレンズ141と第2のレンズ142との間隔Lは光記
録媒体10の信号記録面10aに集光照射できるように
一定に保持されている。そして、第1のレンズ141と
第2のレンズ142とを用いることにより単一のレンズ
による回折限界を超える開口数を実現することができ、
具体的には0.7〜0.95の開口数を実現できる。こ
れにより信号記録面10aには、微小なスポット径のレ
ーザ光を照射できる。
【0044】半導体レーザ105は、波長400〜70
0nmのレーザ光を出射する。コリメータレンズ120
は、半導体レーザ105から出射されたレーザ光を平行
光にする。ハーフミラー3は、コリメータレンズ120
からのレーザ光を透過し、光記録媒体10の信号記録面
10aでの反射光の半分を光検出器160の方向へ反射
する。複合レンズ140は、ハーフミラー130からの
レーザ光を集光し、光記録媒体10の信号記録面10a
に照射する。集光レンズ150は、ハーフミラー130
で反射されたレーザ光を集光し、光検出器160に照射
する。光検出器160はレーザ光を検出する。
【0045】光ピックアップ100においては、光記録
媒体10の基板厚が変動した場合、周囲の温度変化によ
り半導体レーザ105から出射されるレーザ光の波長が
変動した場合、および組立時に複合レンズ140を構成
する第1のレンズ141と第2のレンズ142との距離
Lが設計値よりずれた場合には、信号記録面10aに照
射するレーザ光に収差が発生する。そこで、コリメータ
レンズ120は、移動機構370によりレーザ光の光軸
方向DR1に移動可能になっており、コリメータレンズ
120を光軸方向DR1に移動させて光記録媒体10の
調整領域1にレーザ光を照射し、調整領域1から再生し
た再生信号の変調度に基づいて殆ど収差がないレーザ光
を信号記録面10aに照射できるコリメータレンズ12
0の移動量を決定する。
【0046】実線で示したレーザ光が殆ど収差のないレ
ーザ光とすると、そのときのコリメータレンズ120の
位置から半導体レーザ105側にコリメータレンズ12
0を移動させると点線で示したレーザ光がハーフミラー
130、複合レンズ140を介して信号記録面10aに
照射される。この場合、複合レンズ140から焦点まで
の距離は、実線で示したレーザ光の場合に比べ数μm程
度短くなる。この焦点距離の変化は複合レンズ140の
倍率の変化に基づくものである。従って、コリメターレ
ンズ120を光軸方向DR1に移動させることにより複
合レンズ140から焦点までの距離、即ち複合レンズ1
40の倍率を変化させることができ、光記録媒体10の
調整領域1からの再生信号に基づいて後述する方法によ
り収差が殆ど発生しないコリメータレンズ120の移動
量を決定できる。本願においては、コリメータレンズ1
20を「調整レンズ」とも言う。
【0047】また、光記録媒体10を用いて光学系の調
整を行う光ピックアップは、図4に示す光ピックアップ
100に限らず、図5に示す光ピックアップ180であ
っても良い。光ピックアップ180は、図4に示す光ピ
ックアップ100においてコリメータレンズ220を固
定とし、ハーフミラー130と複合レンズ140との間
に調整レンズ170を挿入したものであり、その他の構
成は光ピックアップ100と同じである。調整レンズ1
70は、凹レンズ171と凸レンズ172とから成り、
凹レンズ171は、ハーフミラー130からの平行光を
拡散光にして凸レンズ172に入射し、凸レンズ172
は、拡散光を平行光にして複合レンズ140に入射す
る。凸レンズ172は移動機構370により光軸方向D
R1に移動可能であり、実線で示したレーザ光を出射す
る位置より凹レンズ171側に移動した場合には点線で
示したレーザ光を出射する。そして、この場合、複合レ
ンズ140から焦点までの距離は、実線で示したレーザ
光の場合に比べ数μm程度短くなる。この焦点距離の変
化は複合レンズ140の倍率の変化に基づくものであ
る。従って、調整レンズ170を構成する凸レンズ17
2を光軸方向DR1に移動させることにより複合レンズ
140から焦点までの距離、即ち複合レンズ140の倍
率を変化させることができ、光記録媒体10の調整領域
1からの再生信号に基づいて後述する方法により収差が
殆ど発生しない凸レンズ172の移動量を決定できる。
【0048】その結果、光ピックアップ180において
も、光記録媒体10の基板厚が変動した場合、周囲の温
度変化により半導体レーザ105から出射されるレーザ
光の波長が変動した場合、および組立時に複合レンズ1
40を構成する第1のレンズ141と第2のレンズ14
2との距離Lが設計値よりずれた場合に、複合レンズ1
40により殆ど収差がないレーザ光を信号記録面10a
に照射できるように光ピックアップ180の光学系を調
整できる。
【0049】なお、光ピックアップ100、180の光
学系を調整するために、図4のコリメータレンズ12
0、図5の凸レンズ172を光軸方向DR1に移動させ
る距離は、数μm〜20μm程度である。
【0050】図6を参照して、光ピックアップ100、
180の光検出器160の平面構造について説明する。
光検出器160は、第1の領域161、第2の領域16
2、および第3の領域163から成り、第1の領域16
1、第2の領域162、第3の領域163は光記録媒体
10のトラッキング方向DR2に配置されている。ま
た、第1の領域161は、4つの領域161A、161
B、161C、161Dに分割されている。そして、領
域161Aと領域161B、および161Cと領域16
1Dは、光記録媒体10のトラック方向DR3に配置さ
れ、領域161Aと領域161C、および領域161B
と領域161Dは光記録媒体10のトラッキング方向D
R2に配置されている。
【0051】光記録媒体10の調整領域1が図3に示し
た最短ピット110と、再生信号強度が飽和するピット
111とから成る場合には、最短ピット110と、再生
信号強度が飽和するピット111は、調整領域1からの
反射光強度の変化を4つの領域161A、161B、1
61C、161Dで検出し、領域161Aで検出された
信号強度Aと、領域161Bで検出された信号強度B
と、領域161Cで検出された信号強度Cと、領域16
1Dで検出された信号強度Dとを加算した和信号[A+
B+C+D]により検出される。
【0052】図7を参照して、光ピックアップ100、
180における光学系の調整方法について説明する。最
短ピット110と、再生信号強度が飽和するピット11
1とから成る調整領域1からの反射光強度の変化を4つ
の領域161A、161B、161C、161Dで検出
される信号強度の和信号[A+B+C+D]として検出
した場合、最短ピット110が所定数配列されたピット
列からの再生信号と、再生信号強度が飽和するピット1
11が所定数配列されたピット列からの再生信号とが交
互に検出される。そして、最短ピット110が所定数配
列されたピット列からの再生信号の振幅(peak t
o peak)をP1、再生信号強度が飽和するピット
111が所定数配列されたピット列からの再生信号の振
幅(peak to peak)をP2とすると、光ピ
ックアップ100、180から出射され、光記録媒体1
0の信号記録面10aに照射されたレーザ光に収差が発
生している場合は図7の(a)に示す再生信号波形が検
出され、振幅P2に対する振幅P1の比(「変調度」と
も言う。)は小さくなる。一方、光ピックアップ10
0、180から出射され、光記録媒体10の信号記録面
10aに照射されたレーザ光に殆ど収差が発生していな
い場合は図7の(b)に示す再生信号波形が検出され、
変動度は大きくなる。なお、光記録媒体10の基板厚が
設計値より変動した場合、光ピックアップ100、18
0の半導体レーザ110から出射されるレーザ光の波長
が変動した場合、光ピックアップ100、180の複合
レンズ140を構成する第1のレンズ141と第2のレ
ンズ142との距離Lが設計値よりずれた場合に、図7
の(a)に示すように変動度の小さい再生信号波形が検
出される。
【0053】従って、光ピックアップ100のコリメー
タレンズ120、または光ピックアップ180の凸レン
ズ172をレーザ光の光軸方向DR1に所定量づつ移動
させながら調整領域1から再生信号を検出し、各移動量
に対する変調度を演算して変調度が最大となるようにコ
リメータレンズ120、または凸レンズ172の移動量
を決定すれば、光ピックアップ100、180は殆ど収
差のないレーザ光を光記録媒体10の信号記録面10a
に照射できる。本願においては、かかる方法により光ピ
ックアップ100、180の光学系を調整する。
【0054】光記録媒体10の調整領域1は、ピットか
ら成るものに限らず、図8に示すようにドメインから成
るものであってもよい。この場合は、光記録媒体10が
出荷される前に調整領域1にドメイン112、113が
形成されている。ドメイン112は、レーザ光と外部磁
界とにより形成され、最短のドメイン長を有する。ま
た、ドメイン113は、レーザ光と外部磁界とにより形
成され、ドメイン112の3〜4倍のドメイン長を有す
る。一般的は、ドメイン113は、再生信号強度が飽和
するドメイン長を有する。調整領域1にドメイン11
2、113が形成されている場合、調整領域1からの再
生信号は、図6の第2の領域162で検出されたレーザ
光強度Eと第3の領域163で検出されたレーザ光強度
Fとの差を演算した差信号[E−F]として検出され
る。ドメイン112、113は光磁気信号であるため、
光ピックアップ100、180は、ハーフミラー130
と集光レンズ150との間に図示省略したウォラストン
プリズムを更に含み、調整領域1で反射されたレーザ光
はウォラストンプリズムにより偏光面の異なる2つの成
分に分離され、各々の成分が、それぞれ、第2の領域1
62と第3の領域163で検出されるからである。
【0055】ドメイン112、113から成る調整領域
1から信号を再生した場合にも、照射されたレーザ光に
収差が発生している場合は、図7の(a)に示す再生信
号波形が検出され、照射されたレーザ光に収差が殆ど発
生していない場合は図7の(b)に示す再生信号波形が
検出される。従って、調整領域1がドメイン112、1
13から成る場合にも、上記説明した方法により光ピッ
クアップ100、180の光学系を調整できる。
【0056】また、光記録媒体10の調整領域1は、図
9に示すようにウォブルとピットとから成るものであっ
てもよい。この場合、調整領域1は、ランド21とグル
ーブ22とから成り、グルーブ22の両側には、ウォブ
ル115が形成されており、ランド21には最短ピット
110が形成されている。最短ピット110は、上記説
明したように図6の4つの領域161A、161B、1
61C、161Dで検出される各信号強度の和信号[A
+B+C+D]として検出される。一方、ウォブル11
5は、いわゆる、ラジアルプッシュプル法により、具体
的には、図6の領域161Aで検出される再生信号強度
Aと領域161Bで検出される再生信号強度Bとの和
[A+B]から、領域161Cで検出される再生信号強
度Cと領域161Dで検出される再生信号強度Dとの和
[C+D]を減算した信号[[A+B]−[C+D]]
として検出される。図9に示す調整領域1から検出した
再生信号の波形も図7に示す再生信号波形と同じにな
る。即ち、最短ピット110の再生信号から振幅P1が
検出され、ウォブル115の再生信号から振幅P2が検
出される。従って、ウォブル115の振幅は、再生信号
強度が飽和するように決定される。
【0057】ウォブルとピットとから調整領域1を構成
する場合、ランド21に振幅P2が検出され得るピット
111を形成し、グルーブ22に振幅P1が検出され得
るウォブルを形成しても良い。この場合にも、図7に示
す再生信号波形が検出される。
【0058】よって、調整領域1をウォブルとピットと
で構成した場合にも光ピックアップ100、180の光
学系を調整できる。
【0059】更に、光記録媒体10の調整領域1は、図
10に示すようにウォブルとドメインとから成るもので
あってもよい。この場合、ドメイン112は、図8にお
いて説明したように差信号[E−F]として検出され、
ウォブル115は、図9において説明したように信号
[[A+B]−[C+D]]として検出される。そし
て、この場合にも調整領域1から検出される再生信号の
波形は図7に示す再生信号波形と同じである。即ち、ド
メイン112の再生信号から振幅P1が検出され、ウォ
ブル115の再生信号から振幅P2が検出される。
【0060】ウォブルとドメインとから調整領域1を構
成する場合、ランド21に振幅P2が検出され得るドメ
イン113を形成し、グルーブ22に振幅P1が検出さ
れ得るウォブルを形成しても良い。この場合にも、図7
に示す再生信号波形が検出される。
【0061】よって、調整領域1をウォブルとドメイン
とで構成した場合にも光ピックアップ100、180の
光学系を調整できる。
【0062】また更に、光記録媒体10の調整領域1
は、図11に示すように振幅の異なる2つのウォブルか
ら構成されていても良い。ウォブル116とウォブル1
17とは同じ波長λを有するが、ウォブル116の振幅
はウォブル117の振幅より大きい。即ち、ウォブル1
16の再生信号から振幅P2が検出され、ウォブル11
7の再生信号から振幅P1が検出される。そして、ウォ
ブル116とウォブル117とは同位相でグルーブ22
の両側の壁に形成されている。図11においては、ウォ
ブル116とウォブル117とは光記録媒体10のトラ
ック方向DR3に交互に形成されているが、これに限ら
ず、ウォブル116を所定数形成した後、ウォブル11
7を所定数形成するようにしても良い。ウォブル11
6、117は、図9において説明したように信号[[A
+B]−[C+D]]により検出される。
【0063】従って、調整領域1を振幅の異なる2つの
ウォブルで構成した場合にも光ピックアップ100、1
80の光学系を調整できる。
【0064】また、更に、光記録媒体10の調整領域1
は図12に示すようなウォブルで形成されていても良
い。図12に示す場合は、図11のグルーブ22の両側
に形成されるウォブルをグルーブ22の中心に対して対
称となるように形成したものである。従って、図12に
示す調整領域1からも図7に示す再生信号波形が検出さ
れ、光ピックアップ100、180の光学系を調整でき
る。
【0065】なお、図9、10、11においては、ウォ
ブルはグルーブ22の両側に形成されるとして説明した
が、これに限らず、少なくとも一方の壁にウォブルが形
成されていれば良い。
【0066】上記説明においては、磁性層4が形成され
た光記録媒体について説明したが、本願発明に係る光記
録媒体は、これに限られず、図13に示すように相変化
型の光記録媒体200であってもよい。光記録媒体20
0は、図2に示す光記録媒体10の磁性層4を金属層か
ら成る相変化層5に代えたものであり、その他の構成は
光記録媒体と同じである。相変化層5は、所定強度のレ
ーザ光を照射することにより結晶相をアモルファス相に
変化させることにより信号を記録し、アモルファス相を
結晶相に変化させることにより記録信号を消去する書換
可能な光記録媒体である。相変化層5は、周知の金属に
より構成される。
【0067】光記録媒体200の調整領域1は、上記図
3に示した最短ピット110と再生信号強度が飽和する
ピット111とから構成されていても良く、図9に示し
た最短ピット110とウォブル115とから構成されて
いても良く、図11、12に示した振幅の異なる2つの
ウォブル116、117から構成されていても良い。
【0068】また、光記録媒体200の調整領域1は、
図14に示すように、マーク118とマーク119とか
ら構成されていても良い。マーク118、119は、図
6の4つの領域161A、161B、161C、161
Dで検出された各々の再生信号強度の和信号[A+B+
C+D]として検出され、マーク118は、図7の振幅
P1を検出できるものであり、マーク119は、図7の
振幅P2を検出できるものである。従って、図14に示
す調整領域1からも図7に示す再生信号波形が検出さ
れ、光ピックアップ100、180の光学系を調整でき
る。
【0069】更に、光記録媒体200の調整領域1は、
図15に示すようにウォブルとマークとから構成されて
いても良い。この場合、マーク118は、図14におい
て説明したように和信号[A+B+C+D]として検出
され、ウォブル115は、図9において説明したように
信号[[A+B]−[C+D]]として検出される。そ
して、この場合にも調整領域1から検出される再生信号
の波形は図7に示す再生信号波形と同じである。即ち、
マーク118の再生信号から振幅P1が検出され、ウォ
ブル115の再生信号から振幅P2が検出される。
【0070】ウォブルとドメインとから調整領域1を構
成する場合、ランド21に振幅P2が検出され得るマー
ク119を形成し、グルーブ22に振幅P1が検出され
得るウォブルを形成しても良い。この場合にも、図7に
示す再生信号波形が検出される。
【0071】よって、調整領域1をウォブルとドメイン
とで構成した場合にも光ピックアップ100、180の
光学系を調整できる。
【0072】図16を参照して、光記録媒体の基板厚の
変動、レーザ光の波長の変動、および複合レンズを構成
する2つのレンズ間の距離のずれに基づく収差を殆ど除
去するように光ピックアップの光学系を調整可能な記録
再生装置について説明する。
【0073】記録再生装置は、光ピックアップ100
と、再生信号増幅回路300と、サーボ回路310と、
サーボ機構320と、スピンドルモータ330と、整形
器340と、復号器350と、制御回路360と、移動
機構370とを備える。
【0074】光ピックアップ100は、光学系の調整時
には、駆動機構370からの駆動によりコリメータレン
ズ120を光軸方向DR1に移動させながら光記録媒体
10にレーザ光を照射し、その反射光を検出し、通常の
信号の記録、再生時には光記録媒体10にレーザ光を照
射し、その反射光を検出する。
【0075】また、再生信号増幅回路300は、光ピッ
クアップ100の光検出器160が検出したトラッキン
グエラー信号、フォーカスエラー信号、および上記説明
した各種信号[A+B+C+D]、[E−F]、[[A
+B]−[C+D]]を入力し、所定の値に増幅した
後、トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号と
をサーボ回路310へ出力し、各種信号[A+B+C+
D]、[E−F]、[[A+B]−[C+D]]を整形
器340へ出力する。
【0076】また、サーボ回路310は、入力したトラ
ッキングエラー信号、フォーカスエラー信号に基づい
て、サーボ機構320を制御すると共に、スピンドルモ
ータ330を所定の回転数で回転させる。
【0077】また、サーボ機構320は、サーボ回路3
10の制御に基づいて、光ピックアップ100の複合レ
ンズ140のトラッキングサーボとフォーカスサーボを
行う。
【0078】また、スピンドルモータ330は、所定の
回転数で光記録媒体10を回転させる。
【0079】また、整形器340は、各種信号[A+B
+C+D]、[E−F]、[[A+B]−[C+D]]
からノイズを除去する。
【0080】また、復号器は、各種信号[A+B+C+
D]、[E−F]、[[A+B]−[C+D]]を復調
する。
【0081】また、制御回路360は、光ピックアップ
100の光学系の調整時には、光ピックアップ100の
コリメータレンズ120を光軸方向DR1へ所定量づつ
移動させるように移動機構370を制御すると共に、コ
リメータレンズ120を光軸方向DR1に移動させなが
ら光ピックアップ100が光記録媒体10の調整領域1
から検出した再生信号を、再生信号増幅回路300、整
形器340、および復号器350を介して入力し、その
入力した再生信号から振幅P1、P2を検出し、変調度
P1/P2を各移動量に対して検出する。そして、変調
度が最大となるコリメータレンズ120の移動量を決定
し、その移動量に設定するように移動機構370を制御
する。また、制御回路360は、記録再生装置の各部の
制御を行う。
【0082】また、移動機構370は、制御回路360
からの制御に基づいて光ピックアップ100のコリメー
タレンズ120を光軸方向DR1に移動させる。
【0083】図17を参照して、制御回路360は、演
算部361と、検出部362と、制御部363と、記憶
部364とを備える。演算部361は、復号器350か
らの再生信号を入力し、その入力した再生信号から振幅
P1と振幅P2とを検出し、P1/P2を演算する。検
出部362は、演算部361が演算したP1/P2を入
力し、記憶部364からコリメータレンズ120の移動
量を入力し、変調度P1/P2が最大となるコリメータ
レンズ120の移動量を検出し、その検出結果を制御不
363へ出力する。制御部363は、コリメータレンズ
120の移動量を移動機構370へ出力し、その出力し
た移動量に基づいてコリメータレンズ120を移動させ
るように移動機構370を制御すると共に、その移動量
を記憶部364へ記憶する。そして、変調度P1/P2
が最大となる移動量が検出部362から入力されると、
その移動量に基づいて移動機構370を制御する。記憶
部364は、制御部363からの移動量を記憶する。
【0084】図16、18を参照して、光ピックアップ
100の光学系を調整する記録再生装置の動作を説明す
る。ステップS1でスタートすると、制御回路360
は、スピンドルモータ330を所定回転数で回転させる
と共に、光ピックアップ100を光記録媒体10の調整
領域1へ移動させるようにサーボ回路310を制御し、
スピンドルモータ330は、光記録媒体10を所定回転
数で回転させ、サーボ機構320はサーボ回路310か
らの制御に基づいて光ピックアップ100を調整領域1
に移動させる(ステップS2)。そして、制御回路36
0は、図示省略したレーザ駆動回路を制御し、光ピック
アップ100の半導体レーザ105はレーザ光を出射す
る。そして、調整領域1においてトラッキングサーボ、
フォーカスサーボが行われ、トラッキングサーボON、
フォーカスサーボONが行われる(ステップS3)。そ
の後、制御回路360は、所定の移動量づつコリメータ
レンズ120を移動させるように移動機構370を制御
し(ステップS4)、移動機構370は、光ピックアッ
プ100のコリメータレンズ120を所定の移動量づつ
光軸方向に移動させる(S6)。そして、光ピックアッ
プ100は、調整領域1から信号を再生し、上記説明し
たように再生信号が再生信号増幅回路300、整形器3
40、および復号器350を介して制御回路360へ入
力される(ステップS6)。制御回路360は、上記説
明したようにコリメータレンズ120の各移動量に対す
る変調度P1/P2を演算し(ステップS7)、変調度
P1/P2が最大となる移動量が検出される(ステップ
S8)。変調度P1/P2が最大となる移動量が検出さ
れると、制御回路360は検出した移動量になるように
移動機構370を制御し(ステップS9)、移動機構3
70は検出した移動量だけ光ピックアップ100のコリ
メータレンズ120を光軸方向へ移動させ(ステップS
10)、光ピックアップ100の光学系の調整が終了す
る(ステップS11)。
【0085】光ピックアップ100の光学系の調整が終
了した後は、その調整後のレーザ光により光記録媒体1
0の記録再生領域2において信号の記録および再生が行
われる。
【0086】本願においては、上記説明した動作により
記録再生装置は光ピックアップ100の光学系を調整
し、収差が殆どないレーザ光を光記録媒体10の信号記
録面10aに照射する。光ピックアップとして図5に示
す光ピックアップ180を用いた場合にも上記説明した
のと同じ動作により光学系の調整が行われる。この場
合、移動機構370は、調整レンズ170の凸レンズ1
72を光軸方向DR1に移動させる。
【0087】図19を参照して、複合レンズ140を構
成する第1のレンズ141と第2のレンズ142との距
離Lが設計値より0.01mmずれた場合における複合
レンズ140の倍率とレーザ光の収差との関係について
説明する。この場合、複合レンズ140の倍率が0.0
012程度で収差が最小になり、倍率が0.0012よ
り小さくなっても、大きくなってもレーザ光の収差が大
きくなる。従って、光ピックアップ100のコリメータ
レンズ120または光ピックアップ180の凸レンズ1
72を光軸方向DR1へ移動させ、複合レンズ140の
倍率が0.0012になるように調整領域1から検出し
た再生信号の変調度に基づいて光学系を調整する。
【0088】図20を参照して、半導体レーザ105か
ら出射されるレーザ光の波長が設計値413nmに対し
て400nmと13nmずれた場合の複合レンズ140
とレーザ光の収差との関係について説明する。この場
合、複合レンズ140の倍率が0.0012〜0.00
13程度で収差が最小になり、倍率が0.0012〜
0.0013の範囲より小さくなっても、大きくなって
もレーザ光の収差が大きくなる。従って、光ピックアッ
プ100のコリメータレンズ120または光ピックアッ
プ180の凸レンズ172を光軸方向DR1へ移動さ
せ、複合レンズ140の倍率が0.0012〜0.00
13の範囲になるように調整領域1から検出した再生信
号の変調度に基づいて光学系を調整する。
【0089】上記説明したように、本願発明によれば、
収差が殆どないレーザ光を信号記録面に照射できるよう
に光ピックアップの光学系を調整し、その調整結果に基
づいて信号の記録および再生を行うことができる。
【0090】上記の説明においては、調整領域1に形成
するピット等は、最短のピット長を有する記録信号と、
再生信号強度が飽和する記録信号とであるとして説明し
たが、これに限られず、再生信号強度が飽和する記録信
号と、この記録信号の再生信号強度より小さい再生信号
強度を有する記録信号を調整領域1に記録しておけば、
変調度により光ピックアップ100、180の光学系を
調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る光記録媒体の平面図である。
【図2】図1に示す光記録媒体の調整領域と記録再生領
域の一部拡大斜視図である。
【図3】図1に示す光記録媒体の調整領域の具体的構成
を説明する図である。
【図4】光学系の調整を行う光ピックアップの構成図で
ある。
【図5】光学系の調整を行う他の光ピックアップの構成
図である。
【図6】図4、5に示す光ピックアップの光検出器の平
面図である。
【図7】収差のあるレーザ光を照射した場合と、殆ど収
差のないレーザ光を照射した場合の調整領域から検出さ
れる再生信号波形である。
【図8】図1に示す光記録媒体の調整領域の他の具体的
構成を説明する図である。
【図9】図1に示す光記録媒体の調整領域の更に他の具
体的構成を説明する図である。
【図10】図1に示す光記録媒体の調整領域のまた更に
他の具体的構成を説明する図である。
【図11】図1に示す光記録媒体の調整領域のまた更に
他の具体的構成を説明する図である。
【図12】図1に示す光記録媒体の調整領域のまた更に
他の具体的構成を説明する図である。
【図13】本願発明に係る他の光記録媒体の一部拡大斜
視図である。
【図14】図13に示す光記録媒体の調整領域の具体的
構成を説明する図である。
【図15】図13に示す光記録媒体の調整領域の他の具
体的構成を説明する図である。
【図16】光ピックアップの光学系を調整する記録再生
装置の構成図である。
【図17】図16に示す記録再生装置の制御回路の具体
的構成である。
【図18】図16に示す記録再生装置の光学系の調整時
の動作を説明するフローチャートである。
【図19】複合レンズを構成する2つのレンズ間の距離
が設計値よりずれた場合のレーザ光の収差と複合レンズ
の倍率との関係を示す図である。
【図20】半導体レーザから出射されるレーザ光の波長
が設計値よりずれた場合のレーザ光の収差と複合レンズ
の倍率との関係を示す図である。
【図21】従来の複合レンズを用いた光ピックアップの
構成図である。
【図22】従来の光ピックアップを用いた場合の問題点
を説明するための図である。
【図23】従来の光ピックアップを用いた場合の問題点
を説明するための図である。
【符号の説明】
1・・・調整領域 2・・・記録再生領域 3・・・透光性基板 4・・・磁性層 5・・・相変化層 10、200、550・・・光記録媒体 10a、550a・・・信号記録面 11・・・ピット 21・・・ランド 22・・・グルーブ 100、180・・・光ピックアップ 110・・・最短ピット 111・・・再生信号強度が飽和するピット 112、113・・・ドメイン 115、116、117・・・ウォブル 118、119・・・マーク 105、510・・・半導体レーザ 120、520・・・コリメータレンズ 130、530・・・ハーフミラー 140、540・・・複合レンズ 141、541・・・第1のレンズ 142、542・・・第2のレンズ 150、560・・・集光レンズ 160、570・・・光検出器 161・・・第1の領域 162・・・第2の領域 163・・・第3の領域 170・・・調整レンズ 171・・・凹レンズ 172・・・凸レンズ 300・・・再生信号増幅回路 310・・・サーボ回路 320・・・サーボ機構 330・・・スピンドルモータ 340・・・整形器 350・・・復号器 360・・・制御回路 361・・・演算部 362・・・検出部 363・・・制御部 364・・・記憶部 370・・・移動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 洋一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5D029 JB45 WA02 WD30 5D090 AA01 BB04 BB10 CC01 CC05 GG03 GG10 GG33 LL02 5D119 AA12 AA21 AA38 BA01 BB05 DA05 EC01 JA44

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を用いて信号を記録および再生
    する光記録媒体であって、 収差を殆ど除去したレーザ光を前記光記録媒体の信号記
    録面に合焦するようにレーザ光を出射する光ピックアッ
    プを調整する調整領域と、 前記調整領域において調整されたレーザ光により信号を
    記録および再生する記録再生領域とを含む光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記調整領域は、再生信号強度が飽和す
    る第1の記録信号と、前記第1の記録信号の再生信号強
    度に対して再生信号強度が小さい第2の記録信号とを含
    む請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記調整領域は、ウォブルが形成された
    グルーブを含み、 前記ウォブルは、第1の振幅を有する第1のウォブル
    と、前記第1の振幅より大きい第2の振幅を有する第2
    のウォブルとを含む請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記調整領域は、ウォブルが形成された
    グルーブと、前記グルーブに隣接するランドに形成され
    たピットとを含む請求項2記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記調整領域は、ウォブルが形成された
    グルーブと、前記グルーブに隣接するランドに形成され
    たドメインとを含む請求項2記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記調整領域は、ウォブルが形成された
    グルーブと、前記グルーブに隣接するランドに形成され
    たマークとを含む請求項2記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 再生信号強度が飽和する第1の記録信号
    と、前記第1の記録信号の再生信号強度に対して再生信
    号強度が小さい第2の記録信号とを含む調整領域を有す
    る光記録媒体と、 前記光記録媒体の調整領域にレーザ光を照射し、その反
    射光を検出する光ピックアップと、 前記光ピックアップ中の調整レンズをレーザ光の光軸方
    向に移動させる移動機構と、 前記調整レンズを所定の移動量づつレーザ光の光軸方向
    に移動させるように前記移動機構を制御すると共に、 前記移動機構により前記調整レンズを移動させながら前
    記光ピックアップが検出した再生信号に基づいて、前記
    第1の記録信号の再生信号強度に対する前記第2の記録
    信号の再生信号強度である変調度を演算し、その演算し
    た変調度が最大となる前記調整レンズの移動量を決定す
    る制御回路とを含む記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009069354A1 (ja) * 2007-11-29 2009-06-04 Mitsubishi Electric Corporation 光ヘッド装置、光ディスク装置および光ディスク
WO2014136272A1 (ja) * 2013-03-08 2014-09-12 株式会社 東芝 情報記録媒体、記録再生装置及び製造装置

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