JP2001066529A - 光偏向器 - Google Patents

光偏向器

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JP2001066529A
JP2001066529A JP23776799A JP23776799A JP2001066529A JP 2001066529 A JP2001066529 A JP 2001066529A JP 23776799 A JP23776799 A JP 23776799A JP 23776799 A JP23776799 A JP 23776799A JP 2001066529 A JP2001066529 A JP 2001066529A
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Japan
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vibrating
vibrating portion
light
electrode
swing
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JP23776799A
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Inventor
Yasuhiro Sugano
泰弘 菅野
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い駆動電力で光ビームを広偏向角で振る。 【解決手段】 ベースに対して第1支持梁16を介して
揺動自在に支持された第1振動部15と、この第1振動
部15の上方に間隔を置いて平行に配置され、且つ、第
1振動部15に第2支持梁18を介して揺動自在に支持
された第2振動部17と、第1振動部15の上面と第2
振動部17の下面との互いに対向する面に設けられた第
1光反射ミラー19及び第2光反射ミラー20と、第1
振動部15に静電力を付与して揺動力を作用させるため
の第1電極21と、第2振動部17に静電力を付与して
揺動力を作用させるための第2電極22とを備え、第1
光反射ミラー19と第2光反射ミラー20との間で、第
2光反射ミラー20の光反射ミラーで少なくとも2回以
上反射させるように光ビームを多重反射させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザビーム等の
光を反射させて光偏向を行う光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式複写機、レーザビームプリン
タ、バーコードリーダ等の光学機器の走査装置や、光デ
ィスクのトラッキング制御装置の光偏向装置や、レーザ
光をスキャニングして映像を投影する表示装置などには
光偏向器が使用されている。
【0003】一般に、機械的に光偏向を行う光偏向器と
しては、回転多面鏡(ポリゴンミラー)、揺動型反射鏡
(ガルバノミラー)等があるが、ガルバノミラー型のも
のはポリゴンミラー型のものに比べて機構が小型化で
き、又、最近の半導体プロセス技術ではシリコン基板を
用いたマイクロミラーの試作例なども報告されており、
さらに小型化、軽量化、低コスト化が期待できる。
【0004】このようなガルバノミラー型の光偏向器の
従来例が図6及び図7に示されている。図6は光偏向器
の分解斜視図、図7はこの光偏向器の概略断面図であ
る。図6及び図7において、光偏向器1のベース2は偏
平長方形状を有し、このベース2の左右両側には一対の
立設部3、4が一体的に構成されており、この立設部
3、4上に振動体5が配置されている。
【0005】この振動体5は、方形状の外枠部6と、こ
の外枠部6の開口部6a内に配置された振動部7と、こ
の振動部7の略重心を通る軸上の位置で振動部7と外枠
部6とを連結する一対の支持部8とから一体的に構成さ
れている。外枠部6が立設部3、4上に固定されてお
り、一対の支持部8は外枠部6を介してベース2に固定
されている。振動部7は一対の支持部8を揺動中心軸C
L(図7に示す)として揺動自在に構成されている。振
動部7の表面には光反射ミラー7aが設けられている。
【0006】又、ベース2上には左右一対の固定電極1
0、11が配置され、この一対の固定電極10、11は
振動部7の左右両側の裏面に対向する位置に配置されて
いる。この一対の固定電極10、11の相手側の電極と
して外枠部6と一体な振動部7が構成され、各固定電極
10、11と振動部7との間には各切替スイッチSW
1、SW2を介して選択的に電圧を印加できるよう構成
されている。
【0007】上記構成において、一方の固定電極10と
振動部7との間に電圧が印加されたときには振動部7の
左側が静電力により吸引されて振動部7が一対の支持部
8を揺動中心軸CL(図7に示す)として反時計方向に
回転し、又、他方の固定電極11と振動部7との間に電
圧が印加されたときには振動部7が静電力により吸引さ
れて振動部7の右側が一対の支持部8を揺動中心軸CL
(図7に示す)として時計方向に回転する。従って、切
替スイッチSW1、SW2を交互にオン・オフ制御し、
一対の固定電極10、11に交互に電圧を印加すること
によって振動部7が揺動するものである。この振動部7
に照射された光は、振動部7の揺動によって反射角が変
更され、これによって光偏向される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
光偏向器では、振動部7の振れ角の2倍の大きさで光ビ
ームが偏向し、光ビームの偏向角を大きくするには、図
8に示すように、振動部7と固定電極10、11とのギ
ャップ間隔を大きく設定して振動部7の振れ角を大きく
する必要がある。しかし、静電力は、ギャップの2乗に
反比例するので、必要な駆動力を得るには非常に大きな
電圧を必要とする。
【0009】そこで、本発明は、前記した課題を解決す
べくなされたものであり、低い駆動電力で光ビームを広
偏向角で振ることができる光偏向器を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ベー
スに対して第1支持梁を介して揺動自在に支持された第
1振動部と、この第1振動部の上方に間隔を置いて配置
され、且つ、前記第1振動部に第2支持梁を介して揺動
自在に支持された第2振動部と、前記第1振動部の上面
と前記第2振動部の下面との互いに対向する面に設けら
れた第1光反射ミラー及び第2光反射ミラーとを備え、
前記第1光反射ミラーと前記第2光反射ミラーとの間
で、少なくとも2回以上いずれか一方の光反射ミラーで
反射させるように光ビームを多重反射させたことを特徴
とする。
【0011】請求項2の発明は、前記請求項1に記載の
光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に静
電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を設
け、前記第1振動部には前記第2振動部に静電力を付与
して揺動力を作用させるための第2電極を設け、前記第
1支持梁による前記第1振動部の揺動方向と前記第2支
持梁による前記第2振動部の揺動方向とを異なる方向と
したことを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、前記請求項1に記載の
光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に静
電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を設
け、前記第1振動部には前記第2振動部に静電力を付与
して揺動力を作用させるための第2電極を設け、前記第
1支持梁による前記第1振動部の揺動方向と前記第2支
持梁による前記第2振動部の揺動方向とを同一方向とし
たことを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、前記請求項1に記載の
光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に静
電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を設
け、前記前記第1支持梁による前記第1振動部の揺動方
向と前記第2支持梁による前記第2振動部の揺動方向と
を同一方向とし、前記第2振動部の共振周波数を前記第
1振動部の共振周波数より高く構成したことを特徴とす
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0015】図1(a)、(b)は本発明の第1実施形
態を示し、図1(a)は光偏向器12Aの斜視図、図1
(b)は光偏向器12Aの多重反射状態を示す概略断面
図である。
【0016】図1(a)において、図示しないベースに
は振動体支持部(図示せず)が立設され、この振動体支
持部(図示せず)上に振動体13が固定されている。こ
の振動体13は、方形状の外枠部14と、この外枠部1
4の開口部14a内に配置された第1振動部15と、こ
の第1振動部15の略重心を通る軸上の位置で第1振動
部15と外枠部14とを連結する一対の第1支持梁16
と、前記第1振動部15の上方に間隔を置いて平行に配
置された第2振動部17と、この第2振動部17の略重
心を通る軸上の位置で第2振動部17と第1振動部15
とを連結する一対の第2支持梁18とを備えている。な
お、後述の第2光反射ミラー20の説明の便宜上、第2
振動部17は、図1(a)においては透明なものとして
図示する。
【0017】第1振動部15は一対の第1支持梁16が
捩じり変形することによって揺動中心軸Aを中心として
揺動自在に、第2振動部17は一対の第2支持梁18が
撓み変形することによって揺動中心軸Bを中心として揺
動自在にそれぞれ構成されている。揺動中心軸Aと揺動
中心軸Bは直交する方向に設定され、第1振動部15と
第2振動部17とは互いに異なる方向である直交方向に
揺動するよう構成されている。つまり、光偏向器12A
は、2軸偏向の光偏向器として構成されている。以下、
説明の便宜上、揺動中心軸A方向をX軸方向、軸B方向
をY軸方向とする。
【0018】第1振動部15の上面と第2振動部17の
下面の互いに対向する面には、第1光反射ミラー19と
第2光反射ミラー20(図1(a)では明確化のため斜
線で示す)とがそれぞれ設けられている。第2光反射ミ
ラー20は第2振動部17の下面のほぼ全域に設けられ
ているが第1光反射ミラー19は下記する第2電極22
との関係で第1振動部15の上面の中央部分にのみ設け
られている。
【0019】第1電極21は左右一対有し、一対の第1
電極21はベース(図示せず)上で、且つ、第1振動部
15の左右揺動部分に対向する下方位置に設けられてい
る。この一対の第1電極21の相手側電極として第1振
動部15が構成され、一対の第1電極21のいずれか一
方と第1振動部15との間には選択的に電圧を印加でき
るよう構成されている。
【0020】第2電極22は左右一対有し、一対の第2
電極22は第1振動部15上で、且つ、第2振動部17
の左右揺動部分に対向する下方位置に設けられている。
この一対の第2電極22の相手側電極として第2振動部
17が構成され、一対の第2電極22のいずれか一方と
第2振動部17との間には選択的に電圧を印加できるよ
う構成されている。
【0021】そして、図1(b)に示すように、光ビー
ムは第1振動部15と第2振動部17の間のスペースに
入射され、入射した光ビームが第2光反射ミラー20、
第1反射ミラー19、第2光反射ミラー20の順で多重
反射された後に射出されるように光ビームの光路が設定
されている。
【0022】上記構成において、図1(a)に示すよう
に、第1電極21及び第2電極22が共に電圧無印加の
状態では第1振動部15及び第2振動部17は共に中立
位置に位置する。この状態にあって、一対の第1電極2
1に交互に電圧が印加されると、第1振動部15の左右
揺動部分に交互に静電力が作用して第1振動部15が一
対の第1支持梁部16の捩じれにより揺動中心軸Aを中
心として揺動する。第2振動部17は第1振動部15に
第2支持梁部18を介して支持され、且つ、この第1振
動部15の揺動方向が撓み方向ではないため、第2振動
部17も共に揺動中心軸Aを中心として揺動する。この
第1振動部15及び第2振動部17の揺動によって光ビ
ームはY軸方向に偏向され、この偏向角は第1振動部1
5及び第2振動部17の揺動角の2倍である。
【0023】また、一対の第2電極22に交互に電圧が
印加されると、第2振動部17の左右揺動部分に交互に
静電力が作用して第2振動部17が第1振動部15に対
して一対の第2支持梁部18の撓みにより揺動中心軸B
を中心として揺動する。この第2振動部17の揺動によ
って光ビームはX軸方向に偏向される。そして、この偏
向角は、第2振動部17の第1振動部15に対する振れ
角をθとすると、第2光反射ミラー20の1回の反射に
つき2θだけ偏向されることより4θとなる。
【0024】従って、光ビームを大きな偏向角で偏向さ
せるのに、第2振動部17の振れ角θを大きくする必要
がなく、第2振動部17に静電力を付与する第2電極2
2とのギャップを小さくした状態で可能である。以上よ
り第1振動部15の揺動による偏向方向、この第1実施
形態ではY軸偏向方向については、光ビームを従来と同
様の偏向角で振れ、第2振動部17の揺動による偏向方
向、この第1実施形態ではX軸偏向方向については、低
い駆動電力で光ビームを広偏向角で振ることができる。
【0025】図2は本発明の第2実施形態を示す光偏向
器12Bの斜視図である。図2において、この第2実施
形態を前記第1実施形態と比較するに、第1支持梁16
による第1振動部15の揺動方向と第2支持梁18によ
る第2振動部17の揺動方向とが揺動中心軸B(Y軸方
向)を中心として同一方向になるよう構成されている。
つまり、光偏向器12Bは、1軸偏向の光偏向器として
構成されている。他の構成は同一であるため重複説明を
回避すべく図面に同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0026】上記構成において、図2に示すように、第
1電極21及び第2電極22が共に電圧無印加の状態で
は第1振動部15及び第2振動部17は共に中立位置に
位置する。この状態にあって、一対の第1電極21に交
互に電圧が印加されると、第1振動部15が一対の第1
支持梁16の捩じれにより揺動中心軸Bを中心として揺
動する。また、一対の第2電極22に交互に電圧が印加
されると、第2振動部17が第1振動部15に対して一
対の第2支持梁18の撓みにより揺動中心軸Bを中心と
して揺動する。この第1振動部15及び第2振動部17
の揺動によって光ビームはX軸方向に偏向される。そし
て、この偏向角は、第1振動部15の振れ角をα、第2
振動部17の振れ角をβとすると、第2光反射ミラー2
0の1回の反射につき2θ(=2α+2β)だけ偏向さ
れることより4θとなる。
【0027】従って、光ビームを大きな偏向角で偏向さ
せるのに、第1振動部15及び第2振動部17の振れ角
α、βを大きくする必要がなく、第1振動部15及び第
2振動部17に静電力を付与する第1電極21及び第2
電極22とのギャップを小さくした状態で可能である。
以上より第2振動部17の揺動による偏向方向、この第
2実施形態ではX軸偏向方向については、第1実施形態
と比べてより低い駆動電力で光ビームを広偏向角で振る
ことができる。
【0028】図3は本発明の第3実施形態を示す光偏向
器12Cの斜視図である。図3において、この第3実施
形態を前記第2実施形態と比較するに、第2実施形態と
同様に第1支持梁16による第1振動部15の揺動方向
と第2支持梁18による第2振動部17の揺動方向とが
揺動中心軸B(Y軸方向)を中心として同一方向になる
よう構成されているが、第2振動部17の共振周波数が
第1振動部15の共振周波数より高く構成され、且つ、
第2電極22が設けられていない。つまり、光偏向器1
2Cは、1軸偏向の光偏向器として構成されている。他
の構成は同一であるため重複説明を回避すべく図面に同
一符号を付してその説明を省略する。
【0029】上記構成において、図3に示すように、第
1電極21が電圧無印加の状態では第1振動部15及び
第2振動部17は共に中立位置に位置する。この状態に
あって、一対の第1電極21に交互に電圧が印加して第
1振動部15を第2振動部17の共振周波数で揺動中心
軸Bを中心として揺動させる。すると、第2振動部17
が第1振動部15に対して共振により揺動中心軸Bを中
心として揺動する。このように第2振動部17の揺動は
共振であるので、第1振動部15をほとんど揺動させる
ことなく第2振動部17が揺動するため、ほぼ第2振動
部17の揺動によって光ビームはX軸方向に偏向され
る。そして、この偏向角は、第2振動部17の第1振動
部15に対する振れ角をθとすると、第2光反射ミラー
20の1回の反射につき2θだけ偏向されることより4
θとなる。
【0030】つまり、この第3実施形態では、第2振動
部17の揺動が共振であるので、第1振動部15をほと
んど揺動させることなく第2振動部17が揺動するた
め、光ビームを大きな偏向角で偏向させるのに、第1振
動部15の振れ角を十分に小さくでき、第1振動部15
に静電力を付与する第1電極21とのギャップをさらに
小さくした状態で可能である。以上より第2振動部17
の揺動による偏向方向、この第3実施形態ではX軸偏向
方向については、第2実施形態と比べてさらに低い駆動
電力で光ビームを広偏向角で振ることができる。
【0031】また、この第3実施形態では第2電極22
が不要であるため、第2実施形態と比べて構成の簡略
化、省電力化になる。又、第1振動部15の上面の全域
に第1光反射ミラー19を配置することができるため、
多重反射のバリエーションが広がる。
【0032】図4は上記光偏向器12A〜12Cを用い
た表示装置の概略構成図である。図4において、レーザ
光源30より発射されたレーザ光は、水平走査用光偏向
子31に照射される。水平走査用光偏向子31は水平周
波数に同期して反射ミラー部が揺動され、この揺動によ
って反射光が水平方向に走査される。ここで反射された
レーザ光は垂直走査用光偏向子32に照射される。この
垂直走査用光偏向子32は垂直周波数に同期して反射ミ
ラー部が揺動され、この揺動によって反射光が垂直方向
に走査される。ここで反射されたレーザ光がスクリーン
33に照射される。
【0033】水平走査用光偏向子31として上記光偏向
器12A〜12Cを用いることによって、上記したよう
に低駆動電力で、且つ、広偏向角で揺動することによ
り、数十kHzの走査周波数に同期させて揺動させるこ
とができる。もちろん、垂直走査用光偏向子32にも上
記光偏向器1を用いても良い。
【0034】図5は上記光偏向器12A〜12Cを用い
た他の表示装置の概略構成図である。図5において、レ
ーザ光源30より発射されたレーザ光は、水平走査用光
偏向子31に照射される。水平走査用光偏向子31は水
平周波数に同期して反射ミラー部が揺動され、この揺動
によって反射光が水平方向に走査される。ここで反射さ
れたレーザ光は垂直走査用光偏向子32に照射される。
この垂直走査用光偏向子32は垂直周波数に同期して反
射ミラー部が揺動され、この揺動によって反射光が垂直
方向に走査される。ここで反射されたレーザ光が集束レ
ンズ34を通って光アドレス型空間変調素子35に照射
される。光アドレス型空間変調素子35はこの光情報を
書き込み、これを表面側に明度、輝度等を増幅して液晶
で表示する。
【0035】一方、ランプ36からの光は赤外線カット
フィルタ37、レンズ38、波長フィルタ39を通って
ポラリゼーション・ビームスプリッタ40に入射され、
この反射光が光アドレス型空間変調素子35に照射され
る。この光アドレス型空間変調素子35を反射した光は
再びポラリゼーション・ビームスプリッタ40に入射さ
れ、ここを透過した光がレンズ41を介してスクリーン
33に照射される。
【0036】水平走査用光偏向子31として上記光偏向
器12A〜12Cを用いることによって、上記したよう
に低駆動電力で、且つ、広偏向角で揺動することによ
り、数十kHzの走査周波数に同期させて揺動させるこ
とができる。もちろん、垂直走査用光偏向子32にも上
記光偏向器12A〜12Cを用いても良い。
【0037】尚、光偏向器12A〜12Cの適用例とし
て表示装置を示したが、電子写真式複写機、レーザビー
ムプリンタ、バーコードリーダ等の光学機器の走査装置
や、光ディスクのトラッキング制御装置の光偏向装置等
にも適用できることはもちろんである。
【0038】尚、前記各実施形態では、光ビームは第1
光反射ミラー19と第2光反射ミラー20の間で、第2
光反射ミラー20に2回、第1反射ミラー19に1回の
回数で多重反射させたが、少なくとも2回以上いずれか
一方の光反射ミラー19、20で反射させるように多重
反射させれば良い。そして、多重反射の回数を大くすれ
ばすれほど光偏向角を広くすることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ベースに対して第1支持梁を介して揺動自在に
支持された第1振動部と、この第1振動部の上方に間隔
を置いて配置され、且つ、前記第1振動部に第2支持梁
を介して揺動自在に支持された第2振動部と、前記第1
振動部の上面と前記第2振動部の下面との互いに対向す
る面に設けられた第1光反射ミラー及び第2光反射ミラ
ーとを備え、前記第1光反射ミラーと前記第2光反射ミ
ラーとの間で、少なくとも2回以上いずれか一方の光反
射ミラーで反射させるように光ビームを多重反射させた
ので、第1振動部に対して第2振動部を揺動させると第
2振動部の第1振動部に対する振れ角の少なくとも4倍
以上の光ビームの偏向角を得ることができるため、第2
振動部の振れ角を大きくすることなく光ビームを広偏向
角で振ることができ、以上より第2振動部の揺動方向に
ついては低い駆動電力で光ビームを広偏向角で振ること
ができる。
【0040】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に
静電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を
設け、前記第1振動部には前記第2振動部に静電力を付
与して揺動力を作用させるための第2電極を設け、前記
第1支持梁による前記第1振動部の揺動方向と前記第2
支持梁による前記第2振動部の揺動方向とを異なる方向
としたので、第1電極と第1振動部との間に電圧を印加
すると、第1振動部が揺動し、第2電極と第2振動部と
の間に電圧を印加すると、前記第1振動部とは異なる方
向に第2振動部が揺動し、第2振動部の揺動方向では第
2振動部の振れ角の少なくとも4倍以上の光ビームの偏
向角を得ることができるため、光ビームを異なる2方向
に偏向させることができると共に、第2振動部の揺動方
向については低い駆動電力で光ビームを広偏向角で振る
ことができる。
【0041】請求項3の発明によれば、請求項1に記載
の光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に
静電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を
設け、前記第1振動部には前記第2振動部に静電力を付
与して揺動力を作用させるための第2電極を設け、前記
第1支持梁による前記第1振動部の揺動方向と前記第2
支持梁による前記第2振動部の揺動方向とを同一方向と
したので、第1電極と第1振動部との間に電圧を印加す
ると、第1振動部が揺動し、第2電極と第2振動部との
間に電圧を印加すると、前記第1振動部と同じ方向に第
2振動部が揺動し、第2振動部の揺動方向では第1振動
部の振れ角及び第2振動部の振れ角の和に対して少なく
とも4倍以上の光ビームの偏向角を得ることができるた
め、この第2振動部の揺動方向については請求項2の発
明と比べてより低い駆動電力で光ビームを広偏向角で振
ることができる。
【0042】請求項4の発明によれば、請求項1に記載
の光偏向器において、前記ベースには前記第1振動部に
静電力を付与して揺動力を作用させるための第1電極を
設け、前記前記第1支持梁による前記第1振動部の揺動
方向と前記第2支持梁による前記第2振動部の揺動方向
とを同一方向とし、前記第2振動部の共振周波数を前記
第1振動部の共振周波数より高く構成したので、第1電
極と第1振動部との間に電圧を印加すると、第1振動部
を介して第2振動部が共振によって揺動し、第2振動部
の揺動方向では第1振動部の振れ角及び第2振動部の振
れ角の和に対して少なくとも4倍以上の光ビームの偏向
角を得ることができるため、この第2振動部の揺動方向
については請求項3の発明と比べて更に低い駆動電力で
光ビームを広偏向角で振ることができる。又、請求項3
の発明のような第2電極が不要であり、請求項3の発明
と比べて構成の簡略化、省電力化等になり、又、第1振
動部の上面の全域に第1光反射ミラーを配置することが
できるため、多重反射のバリエーションが広がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、(a)はその光
偏向器の斜視図、(b)は第1光反射ミラーと第2光反
射ミラーとの間で、多重反射させた状態を示す概略断面
図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示し、光偏向器の斜視
図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示し、光偏向器の斜視
図である。
【図4】光偏向器を用いた表示装置の概略構成図であ
る。
【図5】光偏向器を用いた他の表示装置の概略構成図で
ある。
【図6】従来例の光偏向器の分解斜視図である。
【図7】従来例の光偏向器の概略断面図である。
【図8】従来例の光偏向器にあって振動部と固定電極と
のギャップ間隔を広くした場合の概略断面図である。
【符号の説明】
12A〜12C光偏向器 15 第1振動部 16 第1支持梁 17 第2振動部 18 第2支持梁 19 第1光反射ミラー 20 第2光反射ミラー 21 第1電極 22 第2電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースに対して第1支持梁を介して揺動
    自在に支持された第1振動部と、この第1振動部の上方
    に間隔を置いて配置され、且つ、前記第1振動部に第2
    支持梁を介して揺動自在に支持された第2振動部と、前
    記第1振動部の上面と前記第2振動部の下面との互いに
    対向する面に設けられた第1光反射ミラー及び第2光反
    射ミラーとを備え、 前記第1光反射ミラーと前記第2光反射ミラーとの間
    で、少なくとも2回以上いずれか一方の光反射ミラーで
    反射させるように光ビームを多重反射させたことを特徴
    とする光偏向器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光偏向器において、 前記ベースには前記第1振動部に静電力を付与して揺動
    力を作用させるための第1電極を設け、前記第1振動部
    には前記第2振動部に静電力を付与して揺動力を作用さ
    せるための第2電極を設け、前記第1支持梁による前記
    第1振動部の揺動方向と前記第2支持梁による前記第2
    振動部の揺動方向とを異なる方向としたことを特徴とす
    る光偏向器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光偏向器において、 前記ベースには前記第1振動部に静電力を付与して揺動
    力を作用させるための第1電極を設け、前記第1振動部
    には前記第2振動部に静電力を付与して揺動力を作用さ
    せるための第2電極を設け、前記第1支持梁による前記
    第1振動部の揺動方向と前記第2支持梁による前記第2
    振動部の揺動方向とを同一方向としたことを特徴とする
    光偏向器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光偏向器において、 前記ベースには前記第1振動部に静電力を付与して揺動
    力を作用させるための第1電極を設け、前記前記第1支
    持梁による前記第1振動部の揺動方向と前記第2支持梁
    による前記第2振動部の揺動方向とを同一方向とし、前
    記第2振動部の共振周波数を前記第1振動部の共振周波
    数より高く構成したことを特徴とする光偏向器。
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