JP2001066127A - 光学的表面検査機構及び光学的表面検査装置 - Google Patents
光学的表面検査機構及び光学的表面検査装置Info
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Abstract
り状態の把握が可能な光学的表面検査機構及び表面検査
装置を提供する。 【解決手段】 光源1からの光を略平行な光束にする光
源光学系2と;光源光学系2で平行にされた光束に非点
収差を与えて、該非点収差を与えられた光束を被測定物
4の表面に焦線5を生じさせるように投射する第1の光
学系3と;前記光束を投射された被測定物4の表面から
反射された光束を直線状に収束させる第2の光学系6、
8と;第2の光学系6、8で収束された光束を検出する
ラインセンサであって、直線状に配置された複数の光検
出素子を有し、第2の光学系6、8により焦線5と共焦
点の関係に置かれるラインセンサ9とを備える、被測定
物4の表面状態を光学的に検査する光学的表面検査機
構。被測定物の表面に焦線を生じさせるように投射でき
るので、被測定物の表面状態により、照射状態が変化す
る。とくに表面の凹凸の深さにより、照射状態が顕著に
変わる。
Description
される光学的表面検査機構及びそれを用いた光学的表面
検査装置に関し、特に被測定物の表面にある傷の深さも
検査することができる光学的表面検査機構及びそれを用
いた光学的表面検査装置に関するものである。
態を検査する装置としては、図10に示すように平行光
として表面に照射されるライン光源とラインセンサによ
り得られる正反射光や散乱光の検出光量の変化をベース
に、様々な信号処理技術により、被測定物の欠陥や色む
ら等の表面状態の検査を行うものがあった。そのような
技術では、ラインセンサを使用することで高速な処理が
可能であり、また傷や欠陥等の形状不良に対して、その
大きさの情報を得ることができた。
ような従来の検査装置によれば、傷や欠陥等の形状不良
に対して、深さ方向の情報を得ることは困難であった。
また、散乱光量が、非常に微量である浅い傷や媒体等の
うねり状態等の検出が困難であった。
共に、浅い傷やうねり状態の把握が可能な光学的表面検
査機構及び表面検査装置を提供することを目的にしてい
る。
る発明による光学的表面検査機構は、例えば図1に示す
ように、被測定物4の表面状態を光学的に検査する光学
的表面検査機構において; 光源1からの光を略平行な
光束にする光源光学系2と;光源光学系2で平行にされ
た光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光
束を被測定物4の表面に焦線5を生じさせるように投射
する第1の光学系3と;前記光束を投射された被測定物
4の表面から反射された光束を直線状に収束させる第2
の光学系6、8と;第2の光学系6、8で収束された光
束を検出するラインセンサであって、直線状に配置され
た複数の光検出素子を有し、第2の光学系6、8により
焦線5と共焦点の関係に置かれるラインセンサ9とを備
える。
ように、焦線5とラインセンサ9の検出面とを共役関係
に置くレンズ系15であってもよい。
いし、別途用意してもよい。第1の光学系は、好ましく
はレンズであり、さらに好ましくはシリンドリカルレン
ズである。また例えばホログラムレンズであってもよ
い。またシリンドリカルレンズは、フレネルレンズのよ
うに平坦に形成されたものであってもよい。第2の光学
系は、例えば凸レンズのような結像レンズであってもよ
いが、2つのシリンドリカルレンズの組合せとするのが
好ましい。
えるので、被測定物の表面に焦線を生じさせるように投
射できる。焦線は典型的には直線状に生じる。したがっ
て、被測定物の表面状態により、照射状態が変化する。
とくに表面の凹凸の深さにより、照射状態が顕著に変わ
る。第2の光学系を備えるので、このように直線状に生
じ、また表面状態の情報を含んだ焦線をラインセンサ上
に収束させることになる。
記載の光学的表面検査機構では、(例えば図1に示すよ
うに)第2の光学系は、焦線5に垂直な方向に第1の屈
折力を有し、また前記焦線方向に前記第1の屈折力より
も小さい第2の屈折力を有する第1のシリンドリカルレ
ンズ系6、8を備えるようにしてもよい。典型的には第
2の屈折力はゼロである。
表面が鏡面状態であるとき、その上に存在する傷を明瞭
に検出することができる。特に図1(b)に示すよう
に、Y方向に大きい屈折力を有し、X方向の屈折力が小
さい(典型的にはゼロの)ときは、鏡面状態の被測定物
を検査するのに適する。
記載の光学的表面検査機構では、焦線5方向に第3の屈
折力を有し、また焦線5に垂直な方向に前記第3の屈折
力よりも小さい第4の屈折力を有する第2のシリンドリ
カルレンズ系7を備えるようにしてもよい。ここで典型
的には第4の屈折力はゼロとする。
線5に垂直な方向に散乱される光がラインセンサ上に結
像され、この2方向以外の方向に散乱される光は、ライ
ンセンサ上で明瞭に結像されない。
記載の光学的表面検査機構では、第1のシリンドリカル
レンズ系は、少なくとも2つの部分6、8に分割され、
2つの部分6、8の間で、光束は焦線5に垂直な方向に
略平行にされるようにしてもよい。ここで、第2のシリ
ンドリカルレンズ系7は、2つの部分6、8の間に配置
されるようにするのが好ましい。
る発明による光学的表面検査機構は、例えば図5に示す
ように、被測定物4の表面状態を光学的に検査する光学
的表面検査機構において;光源1からの光を略平行な光
束にする光源光学系2と;光源光学系2で平行にされた
光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光束
を被測定物4の表面に焦線5を生じさせるように投射す
る第1の光学系3と;光源光学系2と第1の光学系3と
の間に配置された第1のビームスプリッタ21と;前記
光束を投射された被測定物4の表面から反射され、第1
の光学系3を介して第1のビームスプリッタ21で反射
された光束を直線状に収束させる第3の光学系7、8
と;第3の光学系7、8で収束された光束を検出するラ
インセンサ9であって、直線状に配置された複数の光検
出素子を有し、前記第1の光学系と第3の光学系により
前記焦線と共焦点の関係に置かれるラインセンサ9とを
備える。
協働して、第2の光学系と同様な作用を奏する。第1の
光学系3は非点収差を与えられた光を被測定物4の表面
にほぼ垂直に投射するのが好ましい。
5に記載の光学的表面検査機構では、前記第3の光学系
は、焦線5に垂直な方向に第5の屈折力を有し、また前
記焦線方向に前記第5の屈折力よりも小さい第6の屈折
力を有する第3のシリンドリカルレンズ系8を備えるよ
うにしてもよい。ここで典型的には第6の屈折力はゼロ
とする。さらに、焦線5の方向に第7の屈折力を有し、
また焦線5に垂直な方向に前記第7の屈折力よりも小さ
い第8の屈折力を有する第4のシリンドリカルレンズ系
7を備えるようしてもよい。第8の屈折力は、典型的に
はゼロとする。
る発明による光学的表面検査機構は、例えば図6に示す
ように、被測定物4の表面状態を光学的に検査する光学
的表面検査機構において;光源1からの光を略平行な光
束にする光源光学系2と;光源光学系2で平行にされた
光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光束
を被測定物4の表面に焦線5を生じさせるように投射す
る第1の光学系3と;被測定物4の位置と第1の光学系
3との間に配置された第2のビームスプリッタ22と;
前記光束を投射された被測定物4の表面から反射され、
第2のビームスプリッタ22で反射された光束を収束さ
せる第4の光学系6、7、8と;第4の光学系6、7、
8で収束された光束を検出するラインセンサ9であっ
て、直線状に配置された複数の光検出素子を有し、第4
の光学系6、7、8により前記焦線5と共焦点の関係に
置かれるラインセンサ9とを備える。
成を備え、同様な作用を奏する。第1の光学系は、非点
収差を与えられた光束を、被測定物の表面にほぼ垂直に
投射するのが好ましい。
至請求項7のいずれか1項に記載の光学的表面検査機構
では、光源1は、コヒーレント光を発生する光源である
のが好ましい。
で、焦線の結ばれる位置が一義的に定まる。コヒーレン
ト光にするには、レーザー光源としてもよいし、単色光
源とそこから発生する光を収束させるレンズと、該レン
ズの焦点位置に配置したピンホールを用いてもよい。
乃至請求項8のいずれか1項に記載の光学的表面検査機
構では、例えば図4(f)に示すが、ラインセンサ9の
前面側に、前記複数の光学検出素子の各々に対応して配
置されたピンホール10を備えるようにしてもよい。
るので、合焦の場合の光量とピンぼけの場合の光量に大
きな差をつけることができる。
係る発明による光学的表面検査装置は、例えば図7示す
ように、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の
光学的表面検査機構と;被測定物4と前記光学的表面検
査機構とを、前記表面に平行に且つ焦線5に垂直な方向
に相対的に移動させる、第1の移動手段31と;被測定
物4と焦線5とを、前記表面の法線方向(Z方向)に相
対的に移動させる第2の移動手段32と;第2の移動手
段32による前記表面の法線方向の相対的移動位置と該
相対的移動位置に対応するラインセンサ9の出力とを記
録する手段41とを備える。
備えるので、表面全体を検査することができる。第2の
移動手段を備え、また記録する手段を備えるので、表面
に垂直な方向の深さを有する傷等を、深さを含めて検出
することができる。第1の移動手段は、検査機構を固定
して被測定物を移動させてもよいし、被測定物を固定し
て検査機構を移動させてもよい。第2の移動手段も同様
に、検査機構と被測定物のいずれか一方を固定し、他方
を移動させるように構成すればよい。また第2の移動手
段は、第1の移動手段に、別の移動手段を付与して構成
してもよい。また第2の移動手段を、光学的表面検査機
構自体を保持する保持機構と、その保持機構を相対的に
移動させるように構成してもよい。前記表面の法線方向
の移動位置と該移動位置に対応する前記ラインセンサの
出力とを記録する手段は、例えば、前記被測定物と前記
焦線とが前記第2の移動手段で相対的に移動される前後
の、前記ラインセンサの出力同士を比較する比較手段を
含んでいてもよい。
0に記載の光学的表面検査装置では、第2の移動手段3
2は、被測定物4と第1の光学系3とを相対的に移動さ
せるように構成されてもよい。
動するので、表面に対して焦線の法線方向位置が変わ
る。したがって、例えば深い凹部があるとき、凹部の底
に焦線が結ばれるときと、凹部の周囲の表面に焦線が結
ばれるときとで、凹部からの反射光の強度が変化する。
10または請求項11に記載の光学的表面検査装置で
は、記録する手段41は、前記複数の光検出素子の各々
について、出力の最大検出値を与えた、前記第2の移動
手段による相対的移動位置を記憶する記憶手段を備える
ようにしてもよい。ここで、最大検出値の他に最小検出
値を与える位置を記憶してもよい。
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符
号を付し、重複した説明は省略する。
ある表面検査機構を、光源光学系及び第1の光学系を示
す斜視図(a)、第2の光学系及びラインセンサを示す
斜視図(b)とに分けて描いたものである。
形態の照射光学系を説明する。図中、単色光を発生する
光源1と、光源1からの光を平行光線にする光源光学系
としての、コリメータレンズである凸レンズ2、そして
被測定物4の検査すべき表面に焦線を生じさせる、第1
の光学系としてのシリンドリカルレンズ3がこの順番で
配置されている。光源光学系と第1の光学系とを含んで
照射光学系が構成されている。
方向に直角で互いに直角な方向をX方向、Y方向とす
る。この実施の形態では、凸レンズ2の光軸はZ方向に
向けられている。また、シリンドリカルレンズ3は、図
中X方向の屈折率はゼロであり、Xに直角なY方向に正
の屈折率を有する。X方向の屈折率はゼロに限らず、Y
方向の屈折率より小さければよい。
凸レンズ2で平行光線にされて、凸レンズ2の光軸方向
に配置されたシリンドリカルレンズ3に入射する。シリ
ンドリカルレンズ3は、入射した平行光線をY方向に収
束して、被測定物4の表面に焦線5を生じさせる。
射状態を説明する。図3(a)は、図1(a)のX方向
側面図であり、図3(b)(c)(d)は、図3(a)
の焦線近傍を拡大して示した図である。先ず被測定物4
の表面に傷が無い場合は、(b)に示すように表面に焦
線が結ばれる。一方被測定物4の表面に例えば凹部(あ
るいは凸部(不図示))があるときは、(c)に示すよ
うに照射光は、凹部の底から浮いた箇所(凸部の内部に
入り込んだ仮想位置)に焦線が結ばれ、凹部の底(凸部
の頂点)には拡散した光が投射される。
2、3を相対的に被測定物4の表面の法線方向(Z方
向)に移動すれば、被測定物4の表面の凹部の底に焦線
を結ばせることができる。このとき相対的な移動量を、
後述のラインセンサの検出光量と関係付けて記録してお
けば、どれだけZ方向に移動して合焦したかを判断する
ことができる。
ドリカルレンズ系6、8を含んで構成される第2の光学
系としての検出光学系6、8を説明する。便宜上照射光
学系2、3と検出光学系6、8を分けて示しているが、
実際は、図1(a)と(b)の被測定物4、焦線5は共
通である。また、図1(a)に示すように、照射光はZ
方向に照射するのが最も好ましいが、検出光は、必ずし
も図1(b)に示すようにZ方向への光の検出に限ら
ず、焦線を軸にして、検出光学系の光軸を傾斜させても
よい。このように、照射光学系及び検出光学系の光軸の
双方、又はいずれか一方をZ方向に対して傾斜させても
よい。
な光束にするように、Y方向に正の屈折率を有し、X方
向の屈折率はゼロであるシリンドリカルレンズ6、シリ
ンドリカルレンズ6で平行にされた光を、焦線5と平行
に配置されたラインセンサ9に収束させる、Y方向に正
の屈折率を有し、X方向の屈折率はゼロであるシリンド
リカルレンズ8、そしてラインセンサ9がこの順番に配
置されている。ここで、シリンドリカルレンズ6と8を
2枚のレンズとして示したが、Y方向に第1の屈折力と
しての正の屈折率を有し、X方向に第1の屈折力として
ゼロの屈折率を有する1枚のシリンドリカルレンズとし
てもよい。
た散乱光は、先ずシリンドリカルレンズ6に入射する。
ここに入射した光は、X方向には屈折されず、Y方向に
屈折されY方向に平行な光束になる。この光束は、Y方
向には平行なまま、シリンドリカルレンズ8に入射す
る。ここでは、X方向には屈折されず、Y方向に屈折さ
れ、焦線5と共焦点の関係になる位置に配置されたライ
ンセンサ9上に投射される。
と、焦線5部分で反射された光は、X方向にも平行なま
ま、ラインセンサ9に入射する。
作用を説明する。図4(a)に示されるように、焦線5
からの光は、シリンドリカルレンズ6で平行光束にされ
る。この平行光束は、シリンドリカルレンズ8に到り、
ここで収束されラインセンサ9上に焦線5からの光を収
束させる。すなわちX方向矢視では、焦線5とラインセ
ンサ9とは、シリンドリカルレンズ6と8の組合せに関
して共役関係にある。
ドリカルレンズ6と8は、X方向の屈折率はゼロである
ので、Y方向矢視では、光束はそのまま通過する(平板
としての作用は有する)。このとき被測定物4の表面が
鏡面であると、傷のない箇所からの光は、そのまま焦線
5と対応するラインセンサ9の箇所に投射されるが、焦
線5が被測定物4の表面の傷Fに重なった箇所からの光
は、散乱するので、対応するラインセンサ9にそのまま
投射されず、全体に拡散する。ラインセンサ9上の各点
上に散乱光は拡散するため、傷Fに対応するラインセン
サ9の箇所には、焦線上の光はほとんど投射されないこ
とになる。したがって、傷Fはラインセンサ9により明
瞭に検出できる。
の形態である光学的表面検査機構を説明する。図2
(a)に示す照射光学系は、図1(a)に示すものと同
じであるので説明を省略する。
に含まれる、第1のシリンドリカルレンズ系6、8と第
2のシリンドリカルレンズ系7を含んで構成される第2
の光学系としての検出光学系6、7、8を説明する。図
2(a)と(b)の被測定物4、焦線5が共通であるの
は、図1(a)(b)の場合と同様である。また、照射
光学系及び検出光学系の光軸の双方、又はいずれか一方
をZ方向に対して傾斜させてもよい点も、第1の実施の
形態と同様である。
な光束にするように、Y方向に正の屈折率を有し、X方
向の屈折率はゼロであるシリンドリカルレンズ6、焦線
5をX方向に収束させるシリンドリカルレンズ7、シリ
ンドリカルレンズ6で平行にされた光を、焦線5と平行
に配置されたラインセンサ9に収束させるシリンドリカ
ルレンズ8、そしてラインセンサ9がこの順番に配置さ
れている。シリンドリカルレンズ7は、X方向に第3の
屈折力としての正の屈折率を有し、第4の屈折力として
のY方向の屈折率はゼロである。
た散乱光は、先ずシリンドリカルレンズ6に入射する。
ここに入射した光は、Y方向に屈折されY方向に平行な
光束になる。この光束は、シリンドリカルズ7に入射
し、Y方向には平行なまま、X方向に屈折されてシリン
ドリカルレンンズ8に入射する。ここでは、X方向には
屈折されず、Y方向に屈折され、焦線5と共焦点の関係
になる位置に配置されたラインセンサ9上に投射され
る。
レンズ8との組合せでは、焦線5からの光は、先ずシリ
ンドリカルレンズ6でY方向に平行な光とされ、ついで
シリンドリカルレンズ8でY方向に収束され、ラインセ
ンサ9上に収束する。シリンドリカルレンズ7では、焦
線5からの光は、X方向に収束され、ラインセンサ9上
に収束する。
7、8の作用を説明する。図4(c)に示されるよう
に、焦線5からの光は、シリンドリカルレンズ6で平行
光束にされる。この平行光束はシリンドリカルレンズ7
を通過する。シリンドリカルレンズ7は、Y方向の屈折
率はゼロであるので、図中X方向矢視では、平行光束は
そのままシリンドリカルレンズ7を通過する。そしてシ
リンドリカルレンズ8に到り、ここで収束されラインセ
ンサ9上に焦線5を結像する。すなわちX方向矢視で
は、焦線5とラインセンサ9とは、シリンドリカルレン
ズ6と8の組合せに関して共役関係にある。
す。シリンドリカルレンズ6と8は、X方向の屈折率は
ゼロであるので、Y方向矢視では、光束はそのまま通過
する(平板としての作用は有する)。Y方向矢視では、
焦線5とラインセンサ9とは、シリンドリカルレンズ7
に関して、共役関係にあるので、焦線5の1点はライン
センサ9上の対応する検出素子上に像(この実施の形態
では倒立像)を結ぶ。
を構成する、直線状に配列された検出素子それぞれに対
応させて、ラインセンサ9の前面にピンホール10を配
置してもよい。図4(f)にピンホール10と検出素子
9の拡大図を示す。は、光束がピンホール10の手前
側に収束した場合を示す。このときはかなりの光量がピ
ンホールを通過できず遮光される。は、光束が丁度ピ
ンホール10に収束した場合であり、このときはほとん
どの光量がピンホールを通過して検出素子に到る。
は、光束がピンホール10よりも検出素子側に収束する
場合であり、このときもかなりの光量がピンホールを通
過できず遮光される。
学的表面検査機構によれば、焦線5の位置にある被測定
物4と、焦線5の方向に垂直な方向ではラインセンサ9
の各画素が共焦点の位置関係となり、また、ライン方向
に対しては、被測定物4上で平行光束が入射され、ライ
ンセンサ9のセンサが並んでいる方向に該被測定物4か
らの平行反射光が入射される。したがって、焦線方向と
垂直な方向では、ラインセンサの大きさのピンホールが
存在するのと同等となるので共焦点光学系となり、ライ
ン方向に対しては、魔鏡的な光学系となる。
る傷や反射率のむらは、傷によって、照射された光量が
散乱されたり、反射率が変動するので、対応するライン
センサ9の画素の出力変動で検出することができる。こ
の時、被測定物4に対して、焦線5の位置で、ライン照
射しているので、輝度が高い。この為に、傷に対する感
度を高くすることができる。
としては2系統のシリンドリカルレンズ6、8及び7を
用いたが、1系統の結像光学系例えば球面レンズである
凸レンズを用いてもよい。このときは、焦線5とライン
センサ9とは完全に共役関係とすることができ、照射光
学系で傷の深さに応じて、Y方向の合焦状態を変えたこ
とと相まって、深さをラインセンサ9で検出することが
できる(球面レンズを用いる場合は、図8、図9を参照
して、後で説明する)。
リンドリカルレンズを用いれば、共焦点状態にはなって
も、必ずしも共役状態になっているとは言えず、焦線5
と角度をもったラインは検出状態が不鮮明になり、逆に
言えば、焦線5を鮮明に検出することができ都合がよ
い。すなわち焦線5の方向とそれに垂直な方向に散乱さ
れる光以外は、ラインセンサ9上に結像されない。した
がって、散乱光が微量であっても被測定物4の表面状態
を鮮明に検出することができる。
光学的表面検査機構を説明する。図中、コリメータレン
ズ2とシリンドリカルレンズ3は、図1で説明したもの
と同様である。X方向矢視においては、コリメータレン
ズ2とシリンドリカルレンズ3の間では、光源1からの
光は平行光束になっている。この両レンズ間に、ビーム
スプリッタ21を、X方向矢視において、焦線5からの
光がほぼ直角に反射されるように挿入配置してある。焦
線5からの光がビームスプリッタ21で反射される方向
にシリンドリカルレンズ7が配置されている。このシリ
ンドリカルレンズ7は、図1で説明したように、第8の
屈折力としてのY方向の屈折率はゼロで、X方向に第7
の屈折力としての正の屈折率を有する。さらにシリンド
リカルレンズ8とラインセンサ9とがこの順番に配置さ
れている。シリンドリカルレンズ7、8をもって、第3
の光学系が構成されている。
ている点と、シリンドリカルレンズ3がシリンドリカル
レンズ6の代わりに共用されている点を除けば、焦線5
とラインセンサ9との関係は、図2(b)で説明した通
りである。このように構成すると、照射光学系2、3で
被測定物4を照射する方向と、検出光学系3、7、8で
焦線5を検出する方向とを同一にできる。特に被測定物
4の表面を垂直方向に照射し、垂直方向に検出すること
ができるので、表面のプロファイルデータ(後述)が得
られやすい。
する。この実施の形態では、ビームスプリッタ22が、
図2で説明した照射光学系2、3のシリンドリカルレン
ズ3と被測定物4との間に挿入配置されている。そし
て、焦線5からの光がビームスプリッタ22で反射され
る方向に、図2(b)で説明した第2の光学系6、7、
8及びラインセンサ9が配置されている。作用は、第3
の実施の形態と同様である。シリンドリカルレンズ6、
7、8をもって、第4の光学系が構成されている。
は、第3または第4の実施の形態にも適用できることは
言うまでもない。
コヒーレント光源を用いるのが好ましい。Z方向の焦線
5の位置が一義的に決まるからである。また、所定の光
源の光束を収束させるレンズと該レンズの焦点位置にピ
ンホール(不図示)を配置し、該ピンホールを光源1と
してもよい。
ある光学的表面検査装置を説明する。この実施の形態で
は、光学的表面検査機構としては、図5で説明した第3
の実施の形態を用いているが、もちろん第1、第2また
は第4の実施の形態を用いてもよい。
鉛直方向上方に第3の実施の形態である光学的表面検査
機構が、焦線5を生じさせる光束を被検査物の表面に、
その法線方向(Z方向)に照射するように配置されてい
る。載置台30には、焦線5に直角な方向(Y方向)
に、載置台30を移動させる、第1の移動手段としての
移動機構31が接続されている。また載置台30を、被
測定物4の表面の法線方向に移動させる、第2の移動手
段としての移動機構32が接続されている。さらに、載
置台30を焦線5の方向(X方向)に移動させる、第3
の移動手段33が、載置台30に接続されている。
の各検出素子(画素)からの光量検出値と、各移動機構
31、32、33による移動量とを関係付けて記憶する
メモリー41が接続されている。
を移動機構31で焦線5に直角なY方向、移動機構33
により、焦線5と同じX方向の所定の位置に設定して、
その位置で移動機構32により載置台30をZ方向に少
しずつ移動させ、各Z方向位置に対するラインセンサ9
による光量検出値をメモリー41に記憶させる。メモリ
ー41では、検出値を各Z方向位置に対して全て記憶
し、後でそれぞれを比較し、最大光量を与えるZ方向位
置を、その最大光量の値と共にX方向、Y方向に対応さ
せて記憶してもよいし、Z方向に移動させつつ各Z方向
位置における光量を、Z方向に移動させる前後で比較
し、大きい方の光量を与えるZ方向位置を次々に記憶す
ることにより、最終的に最大光量を与えるZ方向位置を
記憶するようにしてもよい。
1により載置台30をY方向に移動させる。またX方向
に移動させる。このようにして、被測定物4の検査すべ
き表面全域をカバーする。以上の移動検出は、一連の動
作として連続的に行うのが好ましい。
せるものとして説明したが、逆に載置台30を固定し
て、光学的表面検査機構の方を移動させるように構成し
てもよい。要は、被測定物4と光学的表面検査機構を相
対的に移動させればよいからである。また両者を共に移
動できるようにしてもよい。例えば、X方向とY方向に
は載置台を移動させ、Z方向には光学的検査機構を移動
させるようにする。
点、特に焦線5の延長上に位置する点を通るZ方向の軸
線を中心にして載置台30を回転させるようにしてもよ
い。要はXに直角な方向に走査できればよく、このよう
に構成すると円形の被測定物を検査するのに都合がよ
い。
る場合、第1のレンズ自体を移動させるように構成して
もよい。例えば図3で分かるように、第1のレンズであ
るシリンドリカルレンズ3をZ方向に移動すると、焦線
5の被測定物4に対するZ方向位置が変わる。
施の形態において、シリンドリカルレンズ3をZ方向に
移動するときは、図4で言えばシリンドリカルレンズ6
を移動することになるが、シリンドリカルレンズ3とシ
リンドリカルレンズ8との間では、光束はY方向に平行
なので、焦線5とラインセンサ9との共焦点関係は変わ
らない。
検査機構を移動する手段とする場合、光学的表面検査機
構自体を保持する保持機構を備え、その保持機構を移動
させるように構成するのが好ましい。
による光学的表面検査機構乃至は検査装置では、焦線5
の方向と垂直な方向(Y方向)では、被測定物4の合焦
点位置で、対応したラインセンサ9の光出力が一番大き
くなる。被測定物4とラインセンサ9の相対位置を変化
させ、各ラインセンサ9の検出素子(画素)出力をメモ
リー41に貯え、ラインセンサ9の最大出力の位置情報
を検出すれば、共焦点顕微鏡と同様な原理により、対応
した被測定物4のプロファイルデーターとなる。
向)に被測定物4がうねり等により緩い曲率を有する場
合には、平行照射された光束は、緩い曲率に合った球面
波となるので、ラインセンサ9のライン方向に拡散光、
或いは、収束光となる。この方向に集光させるレンズを
設けることにより、ライン方向に集光させる。
率を有する場合があるので、ビームスプリッターを介し
て、それぞれ別々のレンズで集光させる。この様にすれ
ば、、ラインセンサの方向には、うねりの情報が反映さ
れたセンサー出力を得ることができる。
ねり情報を局所的な情報と区別するには、以下のように
する。即ち、画素出力の最大値が被測定物の反射率等を
考慮に入れた閾値よりもかなり大きい出力値であれば、
うねり情報とすることができる。なぜならば、被測定物
4が照射ライン方向で完全にフラットであれば、被測定
物4に対して対応する画素出力は、被測定物4の反射率
に対応した出力以上にはならないが、照射ライン方向に
緩い曲率を有すれば、被測定物4から反射された光量が
ラインセンサ9に集光されるので、ラインセンサ9の画
素出力は、大きくなるからである。
反射されラインセンサ9に入射する光量は、被測定物の
表面状態が一様であっても、光学系の不均一性のため
に、不均一になることがある。特に焦線方向に沿って山
形あるいは谷型に均一性を欠いた光量分布となる。その
ような不均一を補正するために、光源光学系2、第1の
光学系3、第2の光学系6、7、8のいずれかの位置
に、逆フィルタ(不図示)を挿入配置してもよい。また
その代わりに、あるいは併用してもよいが、メモリー4
1中に、信号として(例えば電気的に)前記不均一性を
補正するフィルタ、即ち補償機能を備えてもよい。
学系は、レンズを用いた屈折光学系として説明したが、
反射光学系としてもよい。
または第3の光学系は、シリンドリカルレンズをもって
構成されるものとして説明したが、これに限らず球面レ
ンズをもって構成してもよい。
凸レンズ15で構成されている第6の実施の形態であ
る。ここでは1枚の凸レンズで示されているが、もちろ
ん複数のレンズで構成された組合せレンズ系であっても
よい。この場合、焦線5はラインセンサ9の検出面と、
検出光学系15に関して共役関係にある。
ルレンズ系で構成した場合は、鏡面の出ているもの(S
i基板、ハードディスク等)の傷等を検査するのに適し
ているが、図8に示すように検出光学系を球面レンズ系
で構成した装置は、例えば電子回路、IC回路などのパ
ターン像を得るのに適している。
有する第7の実施の形態を示す。この実施の形態では、
図6の場合の第4の光学系である検出光学系6、7、8
を、凸レンズ15に置き換えたものである。
を、図7の光学的表面検査装置中の光学的表面検査機構
に置き換えて用いることができる。
学系を備えるので、被測定物の表面に焦線を生じさせる
ように投射できる。したがって、被測定物の表面状態に
より、照射状態が変化する。とくに表面の凹凸の深さに
より、照射状態が顕著に変わるのを利用して、表面の凹
凸の深さをも検査できる光学的表面検査機構を提供する
ことが可能となる。
査機構の概念的斜視図である。
査機構の概念的斜視図である。
説明する概念図である。
念図である。
査機構の概念的側面図である。
査機構の概念的側面図である。
査装置の概念的斜視図である。
査装置の概念的斜視図である。
査装置の概念的斜視図である。
する概念図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 被測定物の表面状態を光学的に検査する
光学的表面検査機構において;光源からの光を略平行な
光束にする光源光学系と;該光源光学系で平行にされた
光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光束
を前記被測定物の表面に焦線を生じさせるように投射す
る第1の光学系と;前記光束を投射された被測定物の表
面から反射された光束を直線状に収束させる第2の光学
系と;前記第2の光学系で収束された光束を検出するラ
インセンサであって、直線状に配置された複数の光検出
素子を有し、前記第2の光学系により前記焦線と共焦点
の関係に置かれるラインセンサとを備える;光学的表面
検査機構。 - 【請求項2】 前記第2の光学系は、前記焦線に垂直な
方向に第1の屈折力を有し、また前記焦線方向に前記第
1の屈折力よりも小さい第2の屈折力を有する第1のシ
リンドリカルレンズ系を備える;請求項1に記載の光学
的表面検査機構。 - 【請求項3】 前記第2の光学系は、さらに前記焦線方
向に第3の屈折力を有し、また前記焦線に垂直な方向に
前記第3の屈折力よりも小さい第4の屈折力を有する第
2のシリンドリカルレンズ系を備える;請求項2に記載
の光学的表面検査機構。 - 【請求項4】 前記第1のシリンドリカルレンズ系は、
少なくとも2つの部分に分割され、前記2つの部分の間
で、光束は焦線に垂直な方向に略平行にされる、請求項
2または請求項3に記載の光学的表面検査機構。 - 【請求項5】 被測定物の表面状態を光学的に検査する
光学的表面検査機構において;光源からの光を略平行な
光束にする光源光学系と;該光源光学系で平行にされた
光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光束
を前記被測定物の表面に焦線を生じさせるように投射す
る第1の光学系と;前記光源光学系と前記第1の光学系
との間に配置された第1のビームスプリッタと;前記光
束を投射された被測定物の表面から反射され、前記第1
の光学系を介して前記第1のビームスプリッタで反射さ
れた光束を直線状に収束させる第3の光学系と;前記第
3の光学系で収束された光束を検出するラインセンサで
あって、直線状に配置された複数の光検出素子を有し、
前記第1の光学系と第3の光学系により前記焦線と共焦
点の関係に置かれるラインセンサとを備える;光学的表
面検査機構。 - 【請求項6】 前記第3の光学系は、前記焦線に垂直な
方向に第5の屈折力を有し、また前記焦線方向に前記第
5の屈折力よりも小さい第6の屈折力を有する第3のシ
リンドリカルレンズ系を備える;請求項5に記載の光学
的表面検査機構。 - 【請求項7】 被測定物の表面状態を光学的に検査する
光学的表面検査機構において;光源からの光を略平行な
光束にする光源光学系と;該光源光学系で平行にされた
光束に非点収差を与えて、該非点収差を与えられた光束
を前記被測定物の表面に焦線を生じさせるように投射す
る第1の光学系と;前記被測定物の位置と前記第1の光
学系との間に配置された第2のビームスプリッタと;前
記光束を投射された被測定物の表面から反射され、前記
第2のビームスプリッタで反射された光束を収束させる
第4の光学系と;前記第4の光学系で収束された光束を
検出するラインセンサであって、直線状に配置された複
数の光検出素子を有し、第4の光学系により前記焦線と
共焦点の関係に置かれるラインセンサとを備える;光学
的表面検査機構。 - 【請求項8】 前記光源は、コヒーレント光を発生する
光源である、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記
載の光学的表面検査機構。 - 【請求項9】 前記ラインセンサの前面側に、前記複数
の光学検出素子の各々に対応して配置されたピンホール
を備える、請求項1乃至請求項8のいずれか1項の記載
の光学的表面検査機構。 - 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか1項
に記載の光学的表面検査機構と;前記被測定物と前記光
学的表面検査機構とを、前記表面に平行に且つ前記焦線
に垂直な方向に相対的に移動させる、第1の移動手段
と;前記被測定物と前記焦線とを、前記表面の法線方向
に相対的に移動させる第2の移動手段と;前記第2の移
動手段による前記表面の法線方向の相対的移動位置と該
相対的移動位置に対応する前記ラインセンサの出力とを
記録する手段とを備える;光学的表面検査装置。 - 【請求項11】 前記第2の移動手段は、前記被測定物
と前記第1の光学系とを相対的に移動させるように構成
される、請求項10に記載の光学的表面検査装置。 - 【請求項12】 前記記録する手段は、前記複数の光検
出素子の各々について、出力の最大検出値を与えた、前
記第2の移動手段による相対的移動位置を記憶する記憶
手段を備える、請求項10または請求項11に記載の光
学的表面検査装置。
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JP2007163265A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Ohkura Industry Co | 断面形状測定装置及び断面形状測定方法 |
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