JP2001065370A - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents
内燃機関の吸入空気量制御装置Info
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Abstract
制御と吸気弁開閉時期制御との2つの吸気量制御方式の
切換を行なう。 【解決手段】 機関の吸気通路101に配設され、目標
開度となるように開度が制御されるスロットル弁105
と、吸気通路101と燃焼室110との間に配設され、
目標閉時期となるように閉時期が制御される吸気弁11
1とを備える。エンジンコントロールモジュール(EC
M)120は、主にスロットル弁105の開度を制御し
て吸入空気量を制御する第1の制御方式または主に吸気
弁111の閉時期を制御して吸入空気量を制御する第2
の制御方式のいずれか一方を選択し、定常目標閉時期と
定常目標吸気通路内圧力とに基づいて、スロットル弁1
05の目標開度を算出し、目標機関トルクと実吸気通路
内圧力とに基づいて、吸気弁111の目標閉時期を算出
する。
Description
気量制御装置に係り、特に、吸気弁の開閉時期を制御し
て出力を制御することができる内燃機関の吸入空気量制
御装置に関する。
内燃機関がある。例えば、特開平10−311231号
公報に示されるように、内燃機関の吸排気弁を電磁力に
より駆動し、内燃機関の稼働状況に応じて吸排気弁の開
閉時期を可変とするシステムが知られている。このよう
なシステムでは、吸気絞り弁を持たないか、あるいは、
吸気絞りを極小さくして、吸気管内圧力を大気圧に近い
状態とし、吸気弁の開弁期間で吸入空気量の制御を行っ
ている。これにより、従来の吸気絞り弁で吸入空気量制
御を行う機関と比較して吸気損失(ポンピングロス)を
低減し、燃料消費率を低下させることが可能である。
可変とした吸排気弁を備えた機関においては、吸気管内
圧力を概ね大気圧として運転した場合には、従来の吸気
絞り弁で吸気量制御を行なう機関に比べて機関に吸入さ
れる混合気の流速が下がる為に燃焼室内の流動が低下
し、燃焼安定度が下がる場合がある。また、燃料タンク
の蒸発燃料を吸着したキャニスターを再生するために吸
気管に所定の負圧を発生させる場合がある。
させる必要性から、吸気管に吸気絞り弁を設けて、例え
ば、冷機時等の燃焼状態が悪化するような条件において
は、吸気絞りによって吸入空気量制御を行なって、比較
的吸気管内圧力が小さい状態とし、混合気の流速を高め
て燃焼状態を良好に保ちながら運転し、一方、暖気後に
おいて吸気絞りを極小さくして、吸気管内圧力を大気圧
に近い状態に保ち、吸排気弁の開閉時期制御による吸入
空気量制御を行ない燃料消費率を低下させる、という運
転を行なうことが考えられる。
り弁制御と吸気弁開閉時期制御との2種類の方式の吸入
空気量制御を行なう機関においては、その制御方式を切
り換える際に機関出力に段差を生じ、運転性が悪化する
という問題点が生じる。
して、まず第一に、吸気絞り弁によって吸入空気量制御
を行なう場合と、吸気管内圧力を大気圧に近い状態とし
て吸排気弁の開閉時期を用いて吸入空気量制御を行なう
場合では、ポンプロスや燃焼効率が異なるので所定の機
関出力を得るために必要な空気量が異なる上に、吸気量
制御方式を切り換えた際には吸気管内圧力が過渡的に変
化するので必要な空気量が過渡的に変化するということ
が挙げられる。
行なう場合と、吸排気弁の開閉時期で吸気量制御を行な
う場合では吸気量制御の応答性が異なることである。即
ち、前者の場合には、吸気絞り弁から吸気弁までの容積
が遅延要素として作用するので、目標吸入空気量に対し
て実際の吸入空気量は遅れをもって変化するのに対し
て、後者の場合には、目標吸入空気量に対して実際の吸
入空気量の遅れが無いことである。
ク段差を発生することなく、吸気絞り弁制御と吸気弁開
閉時期制御との2つの吸気量制御方式の切換を稼働中に
行なうことのできる内燃機関の制御装置を提供すること
である。
請求項1に記載の発明は、機関の吸気通路に配設され、
目標開度となるように開度が制御されるスロットル弁
と、前記吸気通路と機関の燃焼室との間に配設され、目
標閉時期となるように閉時期が制御される吸気弁と、主
に前記スロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御
する第1の制御方式または主に前記吸気弁の閉時期を制
御して吸入空気量を制御する第2の制御方式のいずれか
一方を選択する制御方式選択手段と、機関の運転条件に
基づいて、機関トルクの定常目標値を示す定常目標機関
トルクを算出する定常目標機関トルク算出手段と、前記
定常目標機関トルクに基づいて、この定常目標機関トル
クに対し所定の遅れをもって追随する目標機関トルクを
算出する目標機関トルク算出手段と、前記第1の制御方
式が選択されているときに、前記吸気弁の閉時期の定常
目標値を示す定常目標閉時期を基準閉時期に設定する定
常目標閉時期設定手段と、前記第1の制御方式が選択さ
れているときに、前記定常目標機関トルクと前記定常目
標閉時期とに基づいて、前記吸気通路内の圧力の定常目
標値を示す定常目標吸気通路内圧力を算出する定常目標
吸気通路内圧力算出手段と、前記第2の制御方式が選択
されているときに、前記定常目標吸気通路内圧力を基準
圧力に設定する定常目標吸気通路内圧力設定手段と、前
記第2の制御方式が選択されているときに、前記目標機
関トルクと前記定常目標吸気通路内圧力とに基づいて、
前記定常目標閉時期を算出する定常目標閉時期算出手段
と、前記吸気通路内の実際の圧力を示す実吸気通路内圧
力を取得する実吸気通路内圧力取得手段と、前記定常目
標閉時期と前記定常目標吸気通路内圧力とに基づいて、
前記目標開度を算出する目標開度算出手段と、前記目標
機関トルクと前記実吸気通路内圧力とに基づいて、前記
目標閉時期を算出する目標閉時期算出手段と、を備えた
ことを要旨とする内燃機関の吸入空気量制御装置であ
る。
発明は、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、吸入空気の充填効率が最大となる吸気弁の
閉時期を前記基準閉時期とすることを要旨とする。
発明は、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、大気圧近傍の圧力を前記基準圧力とするこ
とを要旨とする。
発明は、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、前記基準閉時期に基づいて、前記スロット
ル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化の応
答遅れの時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応
答時定数算出手段をさらに備え、前記目標機関トルク算
出手段は、前記定常目標機関トルクに対し前記第1応答
時定数の一次遅れ処理を施して前記目標機関トルクを算
出することを要旨とする。
発明は、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、前記目標閉時期に基づいて、前記スロット
ル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化の応
答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第2応
答時定数算出手段をさらに備え、前記実吸気通路内圧力
取得手段は、前記定常目標吸気通路内圧力に対し前記第
2応答時定数の一次遅れ処理を施して前記実吸気通路内
圧力を取得することを要旨とする。
発明は、請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、前記実吸気通路内圧力取得手段は、前記吸
気通路内の実際の圧力を検出する圧力センサを含んで構
成されることを要旨とする。
発明は、機関の吸気通路に配設され、目標開度となるよ
うに開度が制御されるスロットル弁と、前記吸気通路と
機関の燃焼室との間に配設され、目標閉時期となるよう
に閉時期が制御される吸気弁と、主に前記スロットル弁
の開度を制御して吸入空気量を制御する第1の制御方式
または主に前記吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量を
制御する第2の制御方式の何れか一方を選択する制御方
式選択手段と、機関の運転条件に基づいて、前記第1の
制御方式選択時の吸入空気量の定常目標値を示す定常目
標吸入空気量を算出する定常目標吸入空気量算出手段
と、前記定常目標吸入空気量に基づいて、前記第2の制
御方式選択時の吸入空気量の目標値を示す目標吸入空気
量を算出する目標吸入空気量算出手段と、前記第1の制
御方式が選択されているときに、前記定常目標吸入空気
量に基づいて、前記目標開度を算出する目標開度算出手
段と、前記第1の制御方式が選択されているときに、前
記目標閉時期を基準閉時期に設定する目標閉時期設定手
段と、前記第2の制御方式が選択されているときに、前
記目標開度を前記吸気通路内の圧力が基準圧力となる所
定開度に設定する目標開度設定手段と、前記第2の制御
方式が選択されているときに、前記目標吸入空気量に基
づいて、前記目標閉時期を算出する目標閉時期算出手段
と、を備えたことを要旨とする内燃機関の吸入空気量制
御装置である。
発明は、請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、吸入空気の充填効率が最大となる吸気弁の
閉時期を前記基準閉時期とすることを要旨とする。
発明は、請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御装
置において、大気圧近傍の圧力を前記基準圧力とするこ
とを要旨とする。
の発明は、請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御
装置において、前記基準閉時期に基づいて、前記スロッ
トル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れの
時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定数
算出手段と、前記定常目標吸入空気量に対し前記第1応
答時定数の一次遅れ処理を施して前記第1の制御方式選
択時の実際の吸入空気量を示す実吸入空気量を算出する
実吸入空気量算出手段とをさらに備え、前記目標吸入空
気量算出手段は、前記実吸入空気量をポンピングロス低
下分の補正を施して前記目標吸入空気量を算出すること
を要旨とする。
の発明は、請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御
装置において、前記基準閉時期に基づいて、前記スロッ
トル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れの
時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定数
算出手段と、前記定常目標吸入空気量に対し前記第1応
答時定数の一次遅れ処理を施して前記第1の制御方式選
択時の実際の吸入空気量を示す実吸入空気量を算出する
実吸入空気量算出手段とをさらに備え、前記目標吸入空
気量算出手段は、前記実吸入空気量に燃焼効率悪化分の
補正を加えて前記目標吸入空気量を算出することを要旨
とする。
の発明は、請求項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御
装置において、制御方式の選択切換時の吸入空気量の目
標値を示す制御方式切換時目標吸入空気量を算出する制
御方式切換時目標吸入空気量算出手段と、制御方式の選
択が切り換えられたときに、前記制御方式切換時目標吸
入空気量に基づいて、制御方式切換時の前記目標閉時期
を算出する制御方式切換時目標閉時期算出手段とをさら
に備えたことを要旨とする。
の発明は、請求項12に記載の内燃機関の吸入空気量制
御装置において、前記基準閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れ
の時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定
数算出手段と、前記定常目標吸入空気量に対し前記第1
応答時定数の一次遅れ処理を施して前記第1の制御方式
選択時の実際の吸入空気量を示す実吸入空気量を算出す
る実吸入空気量算出手段とをさらに備え、前記制御方式
切換時目標吸入空気量算出手段は、前記目標吸入空気量
と前記実吸入空気量とに基づいて前記制御方式切換時目
標吸入空気量を算出することを要旨とする。
の発明は、請求項13に記載の内燃機関の吸入空気量制
御装置において、前記目標閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化
の応答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第
2応答時定数算出手段をさらに備え、前記制御方式切換
時目標吸入空気量算出手段は、制御方式が前記第1の制
御方式から前記第2の制御方式へ切り換えられたとき
に、切り換え直前の前記実吸入空気量と切り換え後の前
記目標吸入空気量に対し前記第2応答時定数の一次遅れ
処理を施して前記制御方式切換時目標吸入空気量を算出
することを要旨とする。
の発明は、請求項13に記載の内燃機関の吸入空気量制
御装置において、前記目標閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化
の応答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第
2応答時定数算出手段をさらに備え、前記制御方式切換
時目標吸入空気量算出手段は、制御方式が前記第2の制
御方式から前記第1の制御方式へ切り換えられたとき
に、切り換え直前の前記目標吸入空気量と切り換え後の
前記実吸入空気量に対し前記第2応答時定数の一次遅れ
処理を施して前記制御方式切換時目標吸入空気量を算出
することを要旨とする。
の発明は、請求項14または15に記載の内燃機関の吸
入空気量制御装置において、前記第1の制御方式が選択
されているときに、前記定常目標吸入空気量に基づい
て、前記吸気通路内の圧力の定常目標値を示す定常目標
吸気通路内圧力を算出する定常目標吸気通路内圧力算出
手段と、前記第2の制御方式が選択されているときに、
前記定常目標吸気通路内圧力を前記基準圧力に設定する
定常目標吸気通路内圧力設定手段と、前記制御方式切換
時目標吸入空気量と前記定常目標吸気通路内圧力とに基
づいて、前記吸気通路内の圧力が前記定常目標吸気通路
内圧力と一致していると仮定した場合に吸入空気量が前
記制御方式切換時目標吸入空気量と一致する前記吸気弁
の閉時期を示す仮閉時期を算出する仮閉時期算出手段と
をさらに備え、前記制御方式切換時目標閉時期算出手段
は、前記仮閉時期に対し前記第2応答時定数の一次遅れ
処理を施して制御方式切換時の前記目標閉時期を算出す
ることを要旨とする。
の発明は、請求項12に記載の内燃機関の吸入空気量制
御装置において、吸気通路内の実際の圧力を示す実吸気
通路内圧力を検出する圧力センサをさらに備え、前記制
御方式切換時目標閉時期算出手段は、前記制御方式切換
時目標吸入空気量と前記実吸気通路内圧力とに基づい
て、制御方式切換時の前記目標閉時期を算出することを
要旨とする。
スロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する第
1の制御方式または主に前記吸気弁の閉時期を制御して
吸入空気量を制御する第2の制御方式の何れの制御方式
が選択されているかに関わらず、定常目標機関トルクに
基づいてスロットル弁開度または吸気弁閉時期を制御す
るようにしたので、機関運転者の操作に対する機関のト
ルク特性、即ち、操作に対するトルク応答性と操作量に
対する発生トルクの大きさを常に等しくすることができ
るという効果がある。
力とに基づいて吸気弁の目標閉時期を算出しているの
で、制御方式の切り換え時には、トルク段差を生じて運
転性を悪化させることなく2つの制御方式を切り換える
ことが出来るという効果がある。
充填効率が最大となる吸気弁の閉時期を基準閉時期とし
たので、第1の制御方式選択時における機関トルクを大
きくすることができる。
方式選択時に吸気通路内の圧力の定常目標値を大気圧近
傍の圧力としているので、ポンピングロスがなくなり、
第2の制御方式選択時における燃料消費率を第1の制御
方式選択時の燃料消費率よりも大幅に低下させることが
できる。
期に基づいてスロットル弁の開度変化に対する吸気通路
内の圧力変化の応答遅れを示す第1応答遅れ時定数を用
いて目標トルクを算出しているので、機関運転者の操作
に対する機関のトルク応答性を比較的簡単な演算で常に
等しくすることが可能である。
時期に基づいてスロットル弁の開度変化に対する吸気通
路内の圧力変化の応答遅れを示す第2応答遅れ時定数を
用いて実吸気通路内圧力を取得しているので、機関運転
者の操作量に対する機関の発生トルクの大きさを比較的
簡単な演算で常に等しくすることが可能である。
の実際の圧力を圧力センサで検出しているので、新たな
センサが必要となるものの、機関の発生トルクの大きさ
を常に等しくするための演算が請求項5記載の発明より
さらに簡単となる。
ロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する第1
の制御方式または主に前記吸気弁の閉時期を制御して吸
入空気量を制御する第2の制御方式の何れの制御方式が
選択されているかに関わらず、定常目標吸入空気量に基
づいてスロットル弁開度または吸気弁閉時期を制御する
ようにしたので、機関運転者の操作に対する機関のトル
ク特性、即ち、操作に対するトルク応答性と操作量に対
する発生トルクの大きさを常に等しくすることができる
という効果がある。
の目標閉時期を算出しているので、制御方式の切り換え
時には、トルク段差を生じて運転性を悪化させることな
く2つの制御方式を切り換えることが出来るという効果
がある。
充填効率が最大となる吸気弁の閉時期を基準閉時期とし
たので、第1の制御方式選択時における機関トルクを大
きくすることができる。
方式選択時に吸気通路内の圧力の定常目標値を大気圧近
傍の圧力としているので、ポンピングロスがなくなり、
第2の制御方式選択時における燃料消費率を第1の制御
方式選択時の燃料消費率よりも大幅に低下させることが
できる。
記基準時期に基づいてスロットル弁の開度変化に対する
吸入空気量変化の応答遅れを示す第1応答遅れ時定数を
用いて実吸入空気量を算出しているので、機関運転者の
操作に対する機関のトルク特性を比較的簡単な演算で常
に等しくすることが可能となる。
切換時目標吸入空気量算出手段により制御方式切り換え
時の吸入空気量目標値を算出し、この吸入空気量目標値
に基づいて制御方式切換時の吸気弁の目標閉時期を算出
するようにしたので、第1及び第2の制御方式の切り換
え時にトルク段差を生じさせることなく2つの制御方式
を切り換えることが可能である。
空気量と、定常目標吸入空気量に対して吸入空気量変化
の応答遅れを示す第1応答時定数により一次遅れ処理を
施した実吸入空気量とに基づいて制御方式切換時目標吸
入空気量を算出するようにしたので、第1及び第2の制
御方式の切り換え時にトルク段差を生じさせることなく
2つの制御方式を切り換えることが可能である。
ば、吸気通路内の圧力変化の応答遅れの時定数を示す第
2応答時定数を用いて、制御方式切換時の実吸入空気量
と目標吸入空気量とに対して一次遅れ処理を施して制御
方式切換時目標吸入空気量を算出するようにしたので、
制御方式の切り換え時にトルク段差が生じるのを回避す
るための演算を比較的簡単にすることができる。
内の実際の圧力を圧力センサで検出しているので、新た
なセンサが必要となるものの、制御方式の切り換え時に
トルク段差が生じるのを回避するための演算が請求項1
4,15,16記載の発明よりさらに簡単となる。
に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る内燃機
関の吸入空気量制御装置の一実施の形態を採用した内燃
機関の構成図である。
アクリーナ102,エアフロセンサ103,ストッロル
チャンバ104が配設されている。スロットルチャンバ
104の内部に収められたスロットル弁105は、スロ
ットルアクチュエータ106によってその開度を調整す
ることが可能である。ストットルチャンバ104の下流
側は吸気コレクタ107に接続されており、この吸気コ
レクタ107から気筒毎の吸気通路108が分岐形成さ
れている。
が配設されており、このインジェクタ109から吸気通
路108内へ燃料が噴射供給される。吸気通路108と
燃焼室110との間に配設される吸気弁111は、電磁
アクチュエータ112によって開閉駆動されるようにな
っている。これと同様に、排気通路113と燃焼室11
0との間に配設される排気弁114も電磁アクチュエー
タ115で開閉駆動されるようになっている。排気通路
113へ排出された排気ガスは、触媒116によって浄
化された後大気へ放出される。117は点火プラグであ
る。
ンコントロールモジュール120(以下、ECM12
0)によって行われる。ECM120は入力ポート12
1、マイクロプロセッサ122、メモリ123、出力ポ
ート124等から構成されている。メモリ123は、マ
イクロプロセッサ122が実行する制御プログラムや各
種の制御マップ、制御データ等を記憶しているROM
と、制御プログラム実行中に一時的に情報の記憶を行う
RAMとから構成されている。
が検出した吸入空気量を示す信号の他、クランク角セン
サ125が検出したクランク角度を示す信号、アクセル
開度センサ126が検出したアクセル開度を示す信号、
水温センサ127が検出した冷却水温を示す信号、空燃
比センサ128が検出した排気ガスの空燃比を示す信
号、圧力センサ129が検出した吸気コレクタ107内
の圧力を示す信号等が送られ、これらの信号は入力ポー
ト121を介して読み込まれ、マイクロプロセッサ12
2が実行する演算処理に使用される。この演算処理によ
って得られた各種の制御信号は、出力ポート124を介
してスロットルアクチュエータ106、インジェクタ1
09、電磁アクチュエータ112、115、点火プラグ
117へ送られる。
エータ106を介して、スロットル弁105が目標開度
となるように開度を制御するとともに、電磁アクチュエ
ータ112を介して吸気弁111の閉時期が目標閉時期
となるように制御する。
弁105の開度を制御して吸入空気量を制御する第1の
制御方式または主に吸気弁111の閉時期を制御して吸
入空気量を制御する第2の制御方式のいずれか一方を選
択する制御方式選択手段と、機関の運転条件に基づい
て、機関トルクの定常目標値を示す定常目標機関トルク
を算出する定常目標機関トルク算出手段と、前記定常目
標機関トルクに基づいて、この定常目標機関トルクに対
し所定の遅れをもって追随する目標機関トルクを算出す
る目標機関トルク算出手段と、第1の制御方式が選択さ
れているときに、吸気弁111の閉時期の定常目標値を
示す定常目標閉時期を基準閉時期に設定する定常目標閉
時期設定手段と、第1の制御方式が選択されているとき
に、定常目標機関トルクと定常目標閉時期とに基づい
て、吸気通路101内の圧力の定常目標値を示す定常目
標吸気通路内圧力を算出する定常目標吸気通路内圧力算
出手段と、第2の制御方式が選択されているときに、定
常目標吸気通路内圧力を基準圧力に設定する定常目標吸
気通路内圧力設定手段と、第2の制御方式が選択されて
いるときに、目標機関トルクと定常目標吸気通路内圧力
とに基づいて、定常目標閉時期を算出する定常目標閉時
期算出手段と、吸気通路101内の実際の圧力を示す実
吸気通路内圧力を取得する実吸気通路内圧力取得手段
と、定常目標閉時期と定常目標吸気通路内圧力とに基づ
いて、目標開度を算出する目標開度算出手段と、目標機
関トルクと実吸気通路内圧力とに基づいて、目標閉時期
を算出する目標閉時期算出手段とを兼ねるものである。
120からの目標開度信号を受けて作動し、スロットル
弁105の開度を目標開度に一致させる。インジェクタ
109はECM120からの燃料噴射信号を受けて作動
し、燃焼室110内に形成される混合気の空燃比が所定
の空燃比(例えば理論空燃比)となるような量の燃料を
所定の時期に噴射する。点火プラグ117はECMから
の点火信号を受けて作動し、所定の時期に火花点火を実
行する。
CM120からの目標開閉時期信号を受けて作動し、吸
気弁111、排気弁114を所定の時期に開閉する。こ
の電磁アクチュエータ112、115の構造を、図2を
用いて以下に説明する。図2の電磁アクチュエータは、
電磁アクチュエータ112、115の何れにも適用可能
である。すなわち、図中のバルブ202は、吸気弁11
1、排気弁114の何れでも良い。
ダヘッド、202はバルブである。バルブ202はシリ
ンダヘッド201に対して摺動可能になっているものと
する。バルブ202の軸部にはバルブリテーナ203が
固定されている。バルブリテーナ203とシリンダヘッ
ド201の間にはバルブスプリング204が圧縮されて
装着されており、このためバルブ202はシリンダヘッ
ド201のポート201aを閉じる方向(閉弁方向)に
付勢されることになる。
る205,206および207が固定されている。筐体
内には電磁石208および209が設けられている。電
磁石208および209は直接筐体206および207
に固定されて設置されている。
イル208a,209aが設けられており、各電気コイ
ル208a,209aには図外の駆動回路により所望の
タイミングで電流が流される。その場合には、電磁石の
吸引面208b,209bが吸引力を発生することにな
る。
ャフト210が摺動可能に設置されている。シャフト2
10の中間部分には電磁石208の吸引面208bと電
磁石209の吸引面209bとの間に軟磁性体からなる
可動板211が固定されている。また、シャフト210
のシリンダヘッド201と反対側の端部にはスプリング
シート214が固定されており、筐体に固定されたスプ
リングカバー216との間に圧縮されて設置された開弁
スプリング215の作用により、シャフト210は開弁
方向(図の下向き)に付勢されている。
軸上に設けられており、シャフト210のシリンダヘッ
ド側の端部はバルブ202の軸の頂面202aと対向し
ている。そのためシャフト210に開弁方向(図の下向
き)の力が作用した場合には、シャフト210がバルブ
202を押し、バルブ202を開弁することになり、逆
にシャフト210が閉弁方向(図の上向き)に移動した
場合には、バルブ202はポート201aを塞ぐまで閉
弁方向に変位することになる。このようにして、電磁石
208,209の吸引動作により、バルブの開閉を可能
にしている。
センサであり、例えばポテンショメータを使用してシャ
フト202の変位を検出し、この検出信号によりバルブ
の開閉状態を図外の駆動制御回路へ伝えるようになって
いる。
て説明する。本実施形態では、吸気弁111の閉時期を
基準閉時期とした状態でスロットル弁105の開度調整
によって吸入空気量を制御する第1の制御方式と、吸気
通路108部の圧力を基準圧力とした状態で吸気弁11
1の閉時期調整によって吸入空気量を制御する第2の制
御方式とを選択的に切り換えて実行するようにしてい
る。なお、吸気弁111の開時期は常に所定時期(例え
ば吸気TDC)に固定され、排気弁114の開・閉時期
も常に所定時期に固定されているものとする。
部の圧力が大気圧よりも低下するので、この吸気通路1
08内へ噴射供給される燃料が気化し易くなる他、燃焼
室110内のガス流動が比較的強くなる。このため、第
1の制御方式は機関の燃焼安定度を確保するのに有利な
制御方式である。一方、第2の制御方式において基準圧
力をほぼ大気圧とすれば、部分負荷運転時のポンピング
ロスを大幅に低下させることが可能となり、非常に燃費
の良い運転を行うことができる。また、第1の制御方式
ではスロットル弁105の開度調整に対して実際の吸入
空気量の変化に遅れが生じる一方、第2の制御方式では
吸気弁111の閉時期調整に対して実際の吸入空気量の
変化に遅れが生じないという違いもある。
ッサ122が実行する吸入空気量制御プログラムを示す
フローチャートであり、例えば、10msec周期で定
期的に実行されるものとする。
る)では、機関運転条件としてのアクセル開度APSと
機関回転速度Neとに基づいて定常目標機関トルクst
Teを算出する。具体的には、APS、Neに対応させ
てstTeを記憶させてある制御マップから値をルック
アップする。定常目標機関トルクstTeは機関トルク
の定常目標値を示す。
しない状態)における機関トルクはいずれ定常目標機関
トルクstTeに収束することになる。なお、このステ
ップで使用するアクセル開度APSと機関回転速度Ne
は、この制御プログラムとは別にマイクロプロセッサ1
22が実行する制御プログラム内でアクセル開度Ne
は、この制御プログラムとは別にマイクロプロセッサ1
22が実行する制御プログラム内でアクセル開度センサ
126,クランク角センサ125からの信号に基づいて
算出され、メモリ123に記憶されているものとする。
気弁111の基準閉時期IVCbを算出する。具体的に
は、Neに対応させてIVCbを記憶させてある制御テ
ーブルから値をルックアップする。基準閉時期IVCb
は、吸気充填効率を最大とする吸気弁閉時期であり、基
本的には吸気BDC付近の時期となるが、機関回転速度
Neが大きくなるとBDCを過ぎてから吸気弁111を
閉じた方が吸気充填効率が大きくなるので、この点を考
慮するためにNeからIVCbを算出するようにしてい
る。
吸気通路内圧力の応答時定数Taを算出する。具体的に
は、IVCbに対応させてTaを記憶させてある制御テ
ーブルから値をルックアップする。応答時定数Taは、
スロットル弁105の開閉動作に対する吸気通路108
内の圧力の応答遅れの特性を示す時定数であり、吸気弁
111の閉時期が基準閉時期IVCbとなっている場合
の値である。この応答遅れ特性は、主に吸気弁111の
閉時期の影響を受けて変化するが、他にも機関回転速度
や機関負荷(吸入空気量)の影響も受けるので、これら
のパラメータも考慮してTaを算出するようにすれば精
度が高くなる。
ルクstTeに対して応答時定数Taの一次遅れ処理を
施して目標機関トルクtTeを算出する。このような方
法で算出した目標機関トルクtTeの変化特性は、吸気
弁111の閉時期を基準閉時期IVCbとした状態でス
ロットル弁105の開度を変化させたときに機関が発生
するトルクの変化特性と一致することになる。
るか否かを判断する。制御方式の選択は、この制御プロ
グラムとは別にマイクロプロセッサ122が実行する制
御プログラムで行われており、例えば、冷却水温が低く
機関の暖機が完了していないようなとき、あるいは機関
の回転変動が大きいときなどは第1の制御方式を選択
し、それ以外のときは第2の制御方式を選択するように
なっている。
判断された場合はS6からS7へ処理を進め、第1の制
御方式が選択されていない(第2の制御方式を選択中)
と判断された場合はS8からS9へ処理を進める。
stIVCを基準閉時期IVCbとする。定常目標閉時
期stIVCは、吸気弁111の閉時期の定常目標値で
ある。
定常目標閉時期stIVCとに基づいて定常目標吸気通
路内圧力stPを算出する。定常目標吸気通路内圧力s
tPは、吸気通路108内の圧力の定常目標値であり、
吸気弁111の閉時期がstIVCに一致している状態
で機関の発生トルクがstTeとなるときの吸気通路1
08内の圧力である。ここで行われる演算について以下
に説明する。
るトルクからポンピングロスによる損失トルクを差し引
いたものとなる。また、燃料の燃焼によって発生するト
ルクの大きさは燃焼室110内に吸入される空気量で決
まる。よって、これらの間には以下の式(1)に示す関
係が成立する。
が開弁している時間で決まる。本実施形態では吸気弁1
11の閉時期のみを可変としており、吸気弁閉時期に応
じて吸気弁111の開弁時間が決まる。よって、これら
の間には以下の式(2)に示す関係が成立する。
で決まる。よって、これらの間には以下の式(3)に示
す関係が成立する。
ストルク、吸気通路内圧力、吸気弁閉時期の間に、式
(1)〜(3)の3つの関係式が成立するので、5つの
値のうち2つを決定すれば残りの値を求めることができ
る。
閉時期から吸気通路内圧力を求める演算を行うものであ
る。なお、具体的な算出方法としては、3つの式を直接
解くようにしても良いし、予め演算を行った結果を制御
マップに記憶させておき、記憶値をルックアップするよ
うにしても良い。
行されるS8では、定常目標吸気通路内圧力stPを基
準圧力Pbとする。ポンピングロストルクの最小化を図
る場合は基準圧力Pbを大気圧とすれば良いが、キャニ
スタに補集された蒸発燃料を吸気通路内へ吸引する必要
がある等の理由から、ここでは大気圧よりもわずかに低
い圧力(例えば、大気圧に対し−50mmHg)を基準
圧力Pbとする。
標吸気通路内圧力stPとに基づいて定常目標閉時期s
tIVCを算出する。ここでは、吸気通路108内の圧
力がstPに一致している状態で機関の発生トルクがs
tTeとなるときの吸気弁111の閉時期を定常目標閉
時期stIVCとして算出する。ここで行われる演算
も、前述の3つの関係式に基づく演算である。
定常目標吸気通路内圧力stPとに基づいて目標スロッ
トル開度tTVOを算出する。吸気通路内圧力、吸気弁
閉時期、スロットル開度の間には、定常状態では一定の
関係が成立するので、この関係に基づいてスロットル弁
105の目標開度を算出する。ここで算出された目標ス
ロットル開度tTVOに応じて目標開度信号が生成さ
れ、この信号がスロットルアクチュエータ106へ送ら
れる。
IVCの前回値tIVCzに基づいて吸気通路内圧力の
応答時定数Tbを算出する。具体的には、tIBCに対
応させてTbを記憶させてある制御テーブルから値をル
ックアップする。
定常目標吸気通路内圧力stPに対し応答時定数Tbの
一次遅れ処理を施して実吸気通路内圧力rPを算出す
る。実吸気通路内圧力rPは、吸気通路108内の実際
の圧力を示す値である。なお、圧力センサ129が十分
な精度と応答性を有している場合は、このセンサ出力か
らrPを求めるようにしても良い。この場合、本ステッ
プおよびS11は不要となる。
気通路内圧力rPとに基づいて目標閉時期tIVCを算
出する。ここで行われる演算も、前述の3つの関係式に
基づく演算である。ここで算出された目標閉時期tIV
Cに応じて目標閉時期信号が生成され、この信号が電磁
アクチュエータ112へ送られる。
御方式から第2の制御方式へ切り換える場合のタイムチ
ャートであり、図5は、第2の制御方式から第1の制御
方式へ切り換える場合のタイムチャートである。
維持されており、定常目標機関トルクstTeと目標機
関トルクtTe、定常目標吸気通路内圧力stPと実吸
気通路内圧力rP、定常目標閉時期stIVCと目標閉
時期tIVCはそれぞれ一致した状態にある。特に、第
1の制御方式による運転中であるから、吸気弁111の
閉時期は基準閉時期IVCbとなっている。
テップ状に増加すると、これに応じて定常目標機関トル
クstTeもステップ状に増加する。これに対し、目標
機関トルクtTeは一次遅れで定常目標機関トルクst
Teに漸近する値として算出される。このときの時定数
はTaである。
制御方式が選択されている状態なので、定常目標閉時期
stIVCは基準閉時期IVCbのままである。この定
常目標閉時期stIVCとステップ状に増加した定常目
標機関トルクstTeとから定常目標吸気通路内圧力s
tPを算出するので、定常目標吸気通路内圧力stPも
t0の時点でステップ状に増加する。同様に、定常目標
閉時期stIVCとステップ状に増加した定常目標吸気
通路内圧力stPとから算出する目標スロットル開度t
TVOもt0の時点でステップ状に増加する。
目標吸気通路内圧力stPに漸近する値として算出され
る。このとき、実際の機関では、スロットル弁105の
開度増加に追随して吸気通路108内の圧力が徐々に増
加しているところであり、実吸気通路内圧力rPは実際
の吸気通路108内の圧力とほぼ一致するはずである。
クtTeと実吸気通路内圧力rPとから算出されるよう
になっており、目標閉時期tIVCを強制的に基準閉時
期IVCbに設定することはないが、結果的には基準閉
時期IVCb近傍の時期に維持される。これは、もとも
との目標機関トルクtTeの算出方法から見て当然の結
果である。
第1の制御方式から第2の制御方式へ切り換わると、定
常目標吸気通路内圧力stPは基準圧力Pbに設定され
る。この定常目標吸気通路内圧力stPと増加途中の目
標機関トルクtTeとから定常目標閉時期stIVCを
算出するので、定常目標閉時期stIVCはt1の時点
でステップ状に早められた後、徐々に遅れ側へ変化す
る。このような定常目標閉時期stIVCの変化を受
け、目標スロットル開度tTVOはt1の時点でステッ
プ状に増加した後、徐々に増加する。
に増加した定常目標吸気通路内圧力stPに一次遅れで
漸近する値として算出する。このときの実吸気通路内圧
力rPも実際の吸気通路108内の圧力とほぼ一致する
はずであるが、目標機関トルクtTeの変化特性とは全
く異なる特性で変化することになる。しかしながら、目
標機関トルクtTeと実吸気通路内圧力rPとから算出
される目標閉時期tIVCが徐々に早まるので、機関が
発生するトルクは目標機関トルクtTeと一致すること
になる。
常状態が維持されており、定常目標機関トルクstTe
と目標機関トルクtTe、定常目標吸気通路内圧力st
Pと実吸気通路内圧力rP、定常目標閉時期stIVC
と目標閉時期tIVCはそれぞれ一致した状態にある。
ただし、第2の制御方式による運転中であるから、吸気
通路108内の圧力が基準圧力Pbに一致した状態とな
っている。
制御方式が選択されている状態なので、定常目標吸気通
路内圧力stPは基準圧力Pbのままである。この定常
目標吸気通路内圧力stPと徐々に増加する目標機関ト
ルクtTeとから定常目標閉時期stIVCを算出する
ので、定常目標閉時期stIVCもt4の時点から徐々
に遅れ側へ変化する。同様に、定常目標吸気通路内圧力
stPと徐々に増加する定常目標閉時期stIVCとか
ら算出する目標スロットル開度tTVOもt4の時点か
ら徐々に増加する。この間、実吸気通路内圧力rPは基
準圧力Pbのまま不変であるから、定常目標閉時期st
IVCがそのまま目標閉時期tIVCとして算出され
る。
第2の制御方式から第1の制御方式へ切り換わると、定
常目標閉時期stIVCは基準閉時期IVCbに設定さ
れる。この定常目標閉時期stIVCと定常目標機関ト
ルクstTeとから定常目標吸気通路内圧力stPを算
出するので、定常目標吸気通路内圧力stPはt5の時
点でステップ状に減少する。このような定常目標吸気通
路内圧力stPの変化を受け、目標スロットル開度tT
VOもt5の時点でステップ状に減少する。
少した定常目標吸気通路内圧力stPに一次遅れで漸近
する値として算出される。このときの実吸気通路内圧力
rPも実際の吸気通路108内の圧力とほぼ一致するは
ずである。ここでは、目標機関トルクtTeと実吸気通
路内圧力rPとから算出される目標閉時期tIVCが徐
々に遅れ側に変化し、機関が発生するトルクは目標機関
トルクtTeと一致する。
ている場合、第2の制御方式からの切り換え直後を除い
て吸気弁111の閉時期が基準閉時期IVCbとなり、
スロットル弁105の開度調整によって吸入空気量、す
なわち機関の発生トルクが制御される。一方、第2の制
御方式が選択されている場合、第1の制御方式から切り
換え直後を除いて吸気通路108内の圧力が基準圧力P
bとなり、吸気弁111の閉時期調整によって吸入空気
量が制御される。
関トルクtTeと一致し、吸入空気量の制御方式の切り
換え前後でトルクが急変することはない。なお、図4,
図5ではアクセル開度APSが変化した直後の通過状態
において制御方式の切り換えが発生した場合について説
明したが、定常状態での運転中に制御方式の切り換えが
発生してもトルクの急変がないのはもちろんである。
基づき詳細に説明する。内燃機関の構成は図1,図2に
示した構成と同一であり、ECM120内のマイクロプ
ロセッサ122が実行する制御プログラムだけが先の実
施形態と異なっている。
に実行されるメイン制御プログラムを示すフローチャー
トであり、定常目標吸入空気量stQH01を算出する
S600、実吸入空気量rQH01を算出するS70
0、定常目標吸気通路内圧力stPを算出するS80
0、目標吸入空気量tQH02を算出するS900、吸
入空気量制御方式切換ときの目標吸入空気量tQH03
を算出するS1000、目標スロットル開度tTVOを
算出するS1100、目標閉時期tIVCを算出するS
1200からなっている。以下、各ステップ内での詳細
な処理を説明する。
プログラムを示すフローチャートである。
算出する。このアイドル保持空気量Qiは、機関回転速
度をアイドル設定回転速度に維持するための空気量やエ
アコン等の補機負荷に対応するトルクを得る為の空気量
を含んでいる。
基づいてアイドル保持分スロットル開口面積Aiを算出
する。具体的には、アイドル保持空気量Qiに対しソニ
ック流量でのスロットル通過流量とスロットル開口面積
との関係を示す係数を乗じたものをアイドル保持分スロ
ットル開口面積Aiとする。
いてドライバ要求出力分スロットル開口面積Aaを算出
する。具体的には、APSに対応させてAaを記憶させ
てある制御テーブル(図8)から値をルックアップす
る。
開口面積Aiとドライバ要求出力分スロットル開口面積
Aaとを加算してスロットル開口面積Aを算出する。S
605では、スロットル開口面積Aを機関回転速度Ne
と機関の排気量Vで除算してパラメータANVを算出す
る。
て体積流量比QH0を算出する。具体的には、ANVに
対応させてQH0を記憶させてある制御テーブル(図
9)から値をルックアップする。体積流量比QH0は機
関の行程容積に対する吸入空気量の標準状態での体積を
示す値であり、図9の制御テーブルには、例えば吸気弁
111を吸気TDCで開弁して吸気BDCを閉弁した場
合の体積流量比が記憶されている。なお、本実施形態で
は、吸入空気量としてこの体積流量比を使用する。
H01を体積流量比QH0とする。定常目標吸入空気量
stQH01は、第1の制御方式選択時の吸入空気量の
定常目標値である。すなわち、第1の制御方式選択時の
定常状態における吸入空気量はいずれ定常目標吸入空気
量stQH01に収束することになる。
ブプログラムを示すフローチャートである。S701で
は、応答時定数Taを算出する。この応答時定数Ta
は、先の実施形態の応答時定数Taと同じものである。
定常目標吸入空気量stQH01に対し応答時定数Ta
の一次遅れ処理を施して実吸入空気量rQH01を算出
する。実吸入空気量rQH01は、第1の制御方式で運
転しているときの実際の吸入空気量を示す値である。
ブプログラムを示すフローチャートである。
ているか否かを判断する。S801で第1の制御方式が
選択されていると判断された場合はS802へ処理を進
め、定常目標吸入空気量stQH01と機関回転速度N
eとに基づいて定常目標吸気通路内圧力stPを算出す
る。具体的には、stQH01とNeとに対応させてs
tPを記憶させてある制御マップから値をルックアップ
する。定常目標吸気通路内圧力stPは、吸気通路10
8内の圧力の定常目標値を示す値である。
ない(第2の制御方式を選択中)と判断された場合はS
803へ処理を進め、定常目標吸気通路内圧力stPを
基準圧力Pbとする。なお、冷却水温等の機関運転条件
に応じてPbを変化させるようにしても良い。
ブプログラムを示すフローチャートである。
御方式のポンピングロスの差分を補正するための補正係
数PUMP1を算出する。補正係数PUMP1は、第1
の制御方式と第2の制御方式とで機関が同じトルクを出
力する空気量を予め実験を行って測定し、その変化率の
データに基づいて作成した制御マップから値をルックア
ップすることで求められることができる。
御方式の燃焼効率の差分を補正するための補正係数kを
算出する。補正係数kは、第1の制御方式と第2の制御
方式と出機関が同じトルクを出力する空気量を予め実験
を行って測定し、その変化率のデータに基づいて作成し
た制御マップから値をルックアップすることで求められ
ることができる。
た実吸入空気量rQH01を補正係数PUMP1とkと
で補正し、目標吸入空気量tQH02を算出する。目標
吸入空気量tQH02は、第2の制御方式選択時の吸入
空気量の目標値を示す値である。第2の制御方式による
運転中は、吸入空気量を目標吸入空気量tQH02に一
致させることで第1の制御方式による運転中と等しいト
ルクを発生させることができ、かつ、アクセル操作に対
するトルクの応答性も等しくすることができる。
サブプログラムを示すフローチャートである。
る。この応答時定数Tbは、先の実施形態の応答時定数
Tbと同じものである。S1002では、第1の制御方
式が選択されているか否かを判断する。S1003で
は、前回本プログラムを実行したとき第2の制御方式が
選択されていたか否かを判断する。
YESであるとき、すなわち、第2の制御方式から第1
の制御方式への切り換えが行われたときはS1004へ
処理を進め、吸入空気量制御方式切り換え時の目標吸入
空気量tQH03を目標吸入空気量tQH02の前回算
出値tQH02(old)とする。すなわち、第2の制
御方式から第1の制御方式への切り換えが行われたとき
は切り換え直前の目標吸入空気量tQH02を初期値と
して以降の目標吸入空気量tQH03を算出する。
判断がNOであるとき、すなわち第1の制御方式が継続
して選択されているときはS1005へ処理を進め、実
吸入空気量rQH01に対して応答時定数Tbの一次遅
れ処理を施して目標吸入空気量tQH03を算出する。
たとき第1の制御方式が選択されていたか否かを判断す
る。
断がYESであるとき、すなわち、第1の制御方式から
第2の制御方式への切り換えが行われたときはS100
7へ処理を進め、吸入空気量制御方式切り換え時の目標
吸入空気量tQH03を実吸入空気量rQH01の前回
算出値rQH01(old)とする。すなわち、第1の
制御方式から第2の制御方式への切り換えが行われたと
きは切り換え直前の実吸入空気量rQH01を初期値と
して以降の目標吸入空気量tQH03を算出する。
Oであるとき、すなわち第2の制御方式が継続して選択
されているときはS1008へ処理を進め、目標吸入空
気量tQH02に対して応答時定数Tbの一次遅れ処理
を施して目標吸入空気量tQH03を算出する。
サブプログラムを示すフローチャートである。
れているか否かを判断する。本ステップの判断がYES
である場合は続いてS1102、S1103を実行し、
本ステップの判断がNOである場合はS1104からS
1106を実行する。
01に基づいてパラメータANVmを算出する。具体的
は、stQH01に対応させてANVmを記憶させてあ
る制御テーブル(図15)から値をルックアップする。
パラメータANVmは、第1の制御方式において設定す
る吸気弁閉時期とした場合におけるスロットル開口面積
Aを機関回転速度Neと機関の排気量Vで除算した値を
示す。
関回転速度Neと機関の排気量Vを乗じてスロットル開
口面積Atを算出する。
stPに基づいて係数Cを算出する。具体的には、st
Pに対応させてCを記憶させてある制御テーブル(図1
6)から値をルックアップする。吸気通路内圧力を一定
とした場合、スロットル開口面積Aを機関回転速度Ne
と機関の排気量Vで除算した値と体積流量比との間には
比例関係が成立する。このときの比例係数が係数Cであ
る。なお、ここで使用される定常目標吸気通路内圧力s
tPは図11のS803で設定されたstP(=Pb)
である。
2に係数Cを乗じてパラメータANVeを算出する。パ
ラメータANVeは、第2の制御方式におけるスロット
ル開口面積Aを機関回転速度Neと機関の排気量Vで除
算した値を示す。S1106では、パラメータANVe
に機関回転速度Neと機関の排気量Vを乗じてスロット
ル開口面積Atを算出する。
06で算出したスロットル開口面積Atに基づいて目標
スロットル開度tTVOを算出する。具体的には、At
に対応させてtTVOを記憶させてある制御テーブル
(図17)から値をルックアップする。
サブプログラムを示すフローチャートである。
れているか否かを判断する。S1201で第1の制御方
式が選択されていると判断された場合はS1202へ処
理を進め、吸入空気量制御の切り換えが行われてからの
経過時間が所定時間εを越えているか否かを判断する。
判断された場合はS1203へ処理を進め、目標閉時期
tIVCを基準閉時期IVCbとする。
04へ処理を進め、定常目標吸気通路内圧力stPに基
づいて最大吸入空気量QH0maxを算出する。具体的
には、stPに対応させてQH0maxを記憶させてあ
る制御テーブル(図19)から値をルックアップする。
最大吸入空気量QH0maxは、吸気通路108内の圧
力が定常目標吸気通路内圧力stPと一致している状態
で吸入することができる最大の空気量を示す値である。
なお、ここで使用される定常目標吸気通路内圧力stP
は図11のS802で算出されたstPである。
クランク角度である180°に目標吸入空気量tQH0
3と最大吸入空気量QH0maxとの比を乗じて吸気弁
開弁期間IVPを算出する。
基づいて吸気弁111の仮閉時期IVC0を算出する。
仮閉時期IVC0は、吸気通路108内の圧力が定常目
標吸気通路内圧力stPとなっている場合に吸入空気量
が目標吸入空気量tQH03となる吸気弁111の閉時
期を示す値である。
応答時定数Tbの一次遅れ処理を施して目標閉時期tI
VCを算出する。この処理により、実際の吸入空気量が
目標吸入空気量tQH03と一致することになる。
いない(第2の制御方式を選択中)と判断された場合は
S1208へ処理を進め、定常目標吸気通路内圧力st
Pに基づいて最大吸入空気量QH0maxを算出する。
この算出はS1204で行われる処理と同じであるが、
ここで使用される定常目標吸気通路内圧力stPは図1
1のS803で設定されたstP(=Pb)である。
えが行われてからの経過時間が所定時間εを越えている
か否かを判断する。S1209で経過時間がεを越えて
いると判断された場合はS1210へ処理を進め、18
0°に目標吸入空気量tQH02と最大吸入空気量QH
0maxとの比を乗じて吸気弁開弁期間IVPを算出す
る。
基づいて吸気弁111の仮閉時期IVC0を算出する。
S1212では、仮閉時期IVC0をそのまま目標閉時
期tIVCとする。
13へ処理を進め、180°に目標吸入空気量tQH0
3と最大吸入空気量QH0maxとの比を乗じて吸気弁
開弁期間IVPを算出する。
基づいて吸気弁111の仮閉時期IVC0を算出する。
S1215では、仮閉時期IVC0に対し応答時定数T
bの一次遅れ処理を施して目標閉時期tIVCを算出す
る。
制御方式から第2の制御方式へ切り換える場合のタイム
チャートであり、図21は、第2の制御方式から第1の
制御方式へ切り換える場合のタイムチャートである。
ける時刻t0において、アクセル開度APSがステップ
状に増加したとする。これにより第1の制御方式におけ
る定常目標吸入空気量stQH01もステップ状に増加
するが、実際に吸入される空気量は、実吸入空気量rQ
H01に示すように遅れて追随する。目標スロットル開
度tTVOは、t0の直後にステップ状に増加した定常
目標吸入空気量stQH01に応じてステップ的に増加
する。
実吸入空気量rQH01の増加に応じて増加するが、そ
の漸近線は定常目標吸入空気量stQH01より少ない
位置にある。これは切換時の出力を一定に保持するのに
必要な空気量が異なるためである。
の切り換え条件が成立し、第1の制御方式から第2の制
御方式への切り換えが開始されたとする。
量tQH03は、切換開始点(t1)の直前の実吸入空
気量rQH01を初期値として、応答時定数Tbを有す
る吸気通路内圧力の変化特性に合わせて、目標吸入空気
量tQH02に漸近するよう算出される。また、目標閉
時期tIVCも、応答時定数Tbを有する吸気通路内圧
力の変化特性に合わせて算出される。
5)の直前の目標吸入空気量tQH02を初期値とし
て、応答時定数Tbを有する吸気通路内圧力の変化特性
に合わせて、実吸入空気量rQH01に漸近するよう切
り換え時の目標吸入空気量tQH03が算出される。
においては、吸入空気量制御の切り換えに合わせて、定
常目標吸入空気量stQH01と目標吸入空気量tQH
02を切り換えて、その目標吸入空気量に基づいて開度
演算を行う。
基づき詳細に説明する。この実施形態は、第2の実施形
態に対し目標閉時期tIVCを算出するサブプログラム
(図6のS1200)の処理内容だけが異なっている。
図22に示すこのサブプログラムは、圧力センサ129
が十分な精度と応答性を有している場合に使用できる。
から求めた実吸気通路内圧力rPに基づいて最大吸入空
気量QH0maxを算出する。ここで使用する制御テー
ブルは、第2の実施形態において使用した図19に示す
テーブルと同じものである。ただし、吸気通路108内
の実際の圧力から最大吸入空気量QH0maxを求める
ので、この最大吸入空気量QH0maxは機関が実際に
吸入可能な最大の空気量を示す値となる。
れているか否かを判断する。S1223では、吸入空気
量制御の切り換えが行われてからの経過時間が所定時間
εを越えているか否かを判断する。
準閉時期IVCbとする。S1225では、TDCから
BDCまでのクランク角度である180°に目標吸入空
気量tQH03と最大吸入空気量QH0maxとの比を
乗じて吸気弁開弁期間IVPを算出する。
基づいて目標閉時期tIVCを算出する。この実施形態
では、第2の実施形態と異なり、仮閉時期IVC0を求
めることなく吸気弁開弁期間IVPから直接目標閉時期
tIVCを算出することができる。
えが行われてからの経過時間が所定時間εを越えている
か否かを判断する。S1228では、180°に目標吸
入空気量tQH02と最大吸入空気量QH0maxとの
比を乗じて吸気弁開弁期間IVPを算出する。
基づいて目標閉時期tIVCを算出する。S1230で
は、180°に目標吸入空気量tQH03と最大吸入空
気量QH0maxとの比を乗じて吸気弁開弁期間IVP
を算出する。S1231では、吸気弁開弁期間IVPに
基づいて目標閉時期tIVCを算出する。
適用した内燃機関の構成を示すシステム構成図である。
示す断面図である。
ジュール(ECM)内のマイクロプロセッサが実行する
吸入空気量制御プログラムを示すフローチャートであ
る。
第1の制御方式から第2の制御方式へ切り換える際の
(a)アクセル開度、(b)機関トルク、(c)吸気通
路内圧力、(d)吸気弁閉時期、(e)スロットル開度
をそれぞれ示すタイムチャートである。
第2の制御方式から第1の制御方式へ切り換える際の
(a)アクセル開度、(b)機関トルク、(c)吸気通
路内圧力、(d)吸気弁閉時期、(e)スロットル開度
をそれぞれ示すタイムチャートである。
ジュール(ECM)内のマイクロプロセッサが実行する
吸入空気量制御プログラムを示す概略フローチャートで
ある。
H01算出サブプログラムの動作を説明するフローチャ
ートである。
力分スロットル開口面積Aaを記憶した制御テーブルの
例を示すグラフである。
を記憶した制御テーブルの例を示すグラフである。
1算出サブプログラムの動作を説明するフローチャート
である。
力stP算出サブプログラムの動作を説明するフローチ
ャートである。
02算出サブプログラムの動作を説明するフローチャー
トである。
換ときの目標吸入空気量tQH03算出サブプログラム
の動作を説明するフローチャートである。
TVO算出サブプログラムの動作を説明するフローチャ
ートである。
メータANVmを記憶した制御テーブルの例を示すグラ
フである。
数Cを記憶した制御テーブルの例を示すグラフである。
ットル開度tTVOを記憶した制御テーブルの例を示す
グラフである。
出サブプログラムの動作を説明するフローチャートであ
る。
大吸入空気量QH0maxを記憶した制御テーブルの例
を示すグラフである。
を第1の制御方式から第2の制御方式へ切り換える際の
(a)アクセル開度、(b)吸入空気量、(c)吸気通
路内圧力、(d)吸気弁閉時期、(e)スロットル開度
をそれぞれ示すタイムチャートである。
を第2の制御方式から第1の制御方式へ切り換える際の
(a)アクセル開度、(b)吸入空気量、(c)吸気通
路内圧力、(d)吸気弁閉時期、(e)スロットル開度
をそれぞれ示すタイムチャートである。
出サブプログラムの動作を説明するフローチャートであ
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 機関の吸気通路に配設され、目標開度と
なるように開度が制御されるスロットル弁と、 前記吸気通路と機関の燃焼室との間に配設され、目標閉
時期となるように閉時期が制御される吸気弁と、 主に前記スロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制
御する第1の制御方式または主に前記吸気弁の閉時期を
制御して吸入空気量を制御する第2の制御方式のいずれ
か一方を選択する制御方式選択手段と、 機関の運転条件に基づいて、機関トルクの定常目標値を
示す定常目標機関トルクを算出する定常目標機関トルク
算出手段と、 前記定常目標機関トルクに基づいて、この定常目標機関
トルクに対し所定の遅れをもって追随する目標機関トル
クを算出する目標機関トルク算出手段と、 前記第1の制御方式が選択されているときに、前記吸気
弁の閉時期の定常目標値を示す定常目標閉時期を基準閉
時期に設定する定常目標閉時期設定手段と、 前記第1の制御方式が選択されているときに、前記定常
目標機関トルクと前記定常目標閉時期とに基づいて、前
記吸気通路内の圧力の定常目標値を示す定常目標吸気通
路内圧力を算出する定常目標吸気通路内圧力算出手段
と、 前記第2の制御方式が選択されているときに、前記定常
目標吸気通路内圧力を基準圧力に設定する定常目標吸気
通路内圧力設定手段と、 前記第2の制御方式が選択されているときに、前記目標
機関トルクと前記定常目標吸気通路内圧力とに基づい
て、前記定常目標閉時期を算出する定常目標閉時期算出
手段と、 前記吸気通路内の実際の圧力を示す実吸気通路内圧力を
取得する実吸気通路内圧力取得手段と、 前記定常目標閉時期と前記定常目標吸気通路内圧力とに
基づいて、前記目標開度を算出する目標開度算出手段
と、 前記目標機関トルクと前記実吸気通路内圧力とに基づい
て、前記目標閉時期を算出する目標閉時期算出手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量制御装
置。 - 【請求項2】 吸入空気の充填効率が最大となる吸気弁
の閉時期を前記基準閉時期とすることを特徴とする請求
項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項3】 大気圧近傍の圧力を前記基準圧力とする
ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸入空気
量制御装置。 - 【請求項4】 前記基準閉時期に基づいて、前記スロッ
トル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化の
応答遅れの時定数を示す第1応答時定数を算出する第1
応答時定数算出手段をさらに備え、 前記目標機関トルク算出手段は、前記定常目標機関トル
クに対し前記第1応答時定数の一次遅れ処理を施して前
記目標機関トルクを算出することを特徴とする請求項1
に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項5】 前記目標閉時期に基づいて、前記スロッ
トル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化の
応答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第2
応答時定数算出手段をさらに備え、 前記実吸気通路内圧力取得手段は、前記定常目標吸気通
路内圧力に対し前記第2応答時定数の一次遅れ処理を施
して前記実吸気通路内圧力を取得することを特徴とする
請求項1に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項6】 前記実吸気通路内圧力取得手段は、前記
吸気通路内の実際の圧力を検出する圧力センサを含んで
構成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
の吸入空気量制御装置。 - 【請求項7】 機関の吸気通路に配設され、目標開度と
なるように開度が制御されるスロットル弁と、 前記吸気通路と機関の燃焼室との間に配設され、目標閉
時期となるように閉時期が制御される吸気弁と、 主に前記スロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制
御する第1の制御方式または主に前記吸気弁の閉時期を
制御して吸入空気量を制御する第2の制御方式の何れか
一方を選択する制御方式選択手段と、 機関の運転条件に基づいて、前記第1の制御方式選択時
の吸入空気量の定常目標値を示す定常目標吸入空気量を
算出する定常目標吸入空気量算出手段と、 前記定常目標吸入空気量に基づいて、前記第2の制御方
式選択時の吸入空気量の目標値を示す目標吸入空気量を
算出する目標吸入空気量算出手段と、 前記第1の制御方式が選択されているときに、前記定常
目標吸入空気量に基づいて、前記目標開度を算出する目
標開度算出手段と、 前記第1の制御方式が選択されているときに、前記目標
閉時期を基準閉時期に設定する目標閉時期設定手段と、 前記第2の制御方式が選択されているときに、前記目標
開度を前記吸気通路内の圧力が基準圧力となる所定開度
に設定する目標開度設定手段と、 前記第2の制御方式が選択されているときに、前記目標
吸入空気量に基づいて、前記目標閉時期を算出する目標
閉時期算出手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の吸入空気量制御装
置。 - 【請求項8】 吸入空気の充填効率が最大となる吸気弁
の閉時期を前記基準閉時期とすることを特徴とする請求
項7に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項9】 大気圧近傍の圧力を前記基準圧力とする
ことを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の吸入空気
量制御装置。 - 【請求項10】 前記基準閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れ
の時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定
数算出手段と、 前記定常目標吸入空気量に対し前記第1応答時定数の一
次遅れ処理を施して前記第1の制御方式選択時の実際の
吸入空気量を示す実吸入空気量を算出する実吸入空気量
算出手段とをさらに備え、 前記目標吸入空気量算出手段は、前記実吸入空気量をポ
ンピングロス低下分の補正を施して前記目標吸入空気量
を算出することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関
の吸入空気量制御装置。 - 【請求項11】 前記基準閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れ
の時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定
数算出手段と、 前記定常目標吸入空気量に対し前記第1応答時定数の一
次遅れ処理を施して前記第1の制御方式選択時の実際の
吸入空気量を示す実吸入空気量を算出する実吸入空気量
算出手段とをさらに備え、 前記目標吸入空気量算出手段は、前記実吸入空気量に燃
焼効率悪化分の補正を加えて前記目標吸入空気量を算出
することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の吸入
空気量制御装置。 - 【請求項12】 制御方式の選択切換時の吸入空気量の
目標値を示す制御方式切換時目標吸入空気量を算出する
制御方式切換時目標吸入空気量算出手段と、 制御方式の選択が切り換えられたときに、前記制御方式
切換時目標吸入空気量に基づいて、制御方式切換時の前
記目標閉時期を算出する制御方式切換時目標閉時期算出
手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載
の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項13】 前記基準閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する吸入空気量変化の応答遅れ
の時定数を示す第1応答時定数を算出する第1応答時定
数算出手段と、 前記定常目標吸入空気量に対し前記第1応答時定数の一
次遅れ処理を施して前記第1の制御方式選択時の実際の
吸入空気量を示す実吸入空気量を算出する実吸入空気量
算出手段とをさらに備え、 前記制御方式切換時目標吸入空気量算出手段は、前記目
標吸入空気量と前記実吸入空気量とに基づいて前記制御
方式切換時目標吸入空気量を算出することを特徴とする
請求項12に記載の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項14】 前記目標閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化
の応答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第
2応答時定数算出手段をさらに備え、 前記制御方式切換時目標吸入空気量算出手段は、制御方
式が前記第1の制御方式から前記第2の制御方式へ切り
換えられたときに、切り換え直前の前記実吸入空気量と
切り換え後の前記目標吸入空気量に対し前記第2応答時
定数の一次遅れ処理を施して前記制御方式切換時目標吸
入空気量を算出することを特徴とする請求項13に記載
の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項15】 前記目標閉時期に基づいて、前記スロ
ットル弁の開度変化に対する前記吸気通路内の圧力変化
の応答遅れの時定数を示す第2応答時定数を算出する第
2応答時定数算出手段をさらに備え、 前記制御方式切換時目標吸入空気量算出手段は、制御方
式が前記第2の制御方式から前記第1の制御方式へ切り
換えられたときに、切り換え直前の前記目標吸入空気量
と切り換え後の前記実吸入空気量に対し前記第2応答時
定数の一次遅れ処理を施して前記制御方式切換時目標吸
入空気量を算出することを特徴とする請求項13に記載
の内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 【請求項16】 前記第1の制御方式が選択されている
ときに、前記定常目標吸入空気量に基づいて、前記吸気
通路内の圧力の定常目標値を示す定常目標吸気通路内圧
力を算出する定常目標吸気通路内圧力算出手段と、 前記第2の制御方式が選択されているときに、前記定常
目標吸気通路内圧力を前記基準圧力に設定する定常目標
吸気通路内圧力設定手段と、 前記制御方式切換時目標吸入空気量と前記定常目標吸気
通路内圧力とに基づいて、前記吸気通路内の圧力が前記
定常目標吸気通路内圧力と一致していると仮定した場合
に吸入空気量が前記制御方式切換時目標吸入空気量と一
致する前記吸気弁の閉時期を示す仮閉時期を算出する仮
閉時期算出手段とをさらに備え、 前記制御方式切換時目標閉時期算出手段は、前記仮閉時
期に対し前記第2応答時定数の一次遅れ処理を施して制
御方式切換時の前記目標閉時期を算出することを特徴と
する請求項14または15に記載の内燃機関の吸入空気
量制御装置。 - 【請求項17】 吸気通路内の実際の圧力を示す実吸気
通路内圧力を検出する圧力センサをさらに備え、 前記制御方式切換時目標閉時期算出手段は、前記制御方
式切換時目標吸入空気量と前記実吸気通路内圧力とに基
づいて、制御方式切換時の前記目標閉時期を算出するこ
とを特徴とする請求項12に記載の内燃機関の吸入空気
量制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003106176A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-09 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の吸気制御装置 |
FR2843421A1 (fr) * | 2002-08-09 | 2004-02-13 | Toyota Motor Co Ltd | Appareil et procede de commande pour un moteur a combustion interne possedant un systeme de soupapes variables |
JP2007283874A (ja) * | 2006-04-14 | 2007-11-01 | Toyota Motor Corp | 自動車及びその制御方法 |
JP2009103113A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-05-14 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
JP2014092146A (ja) * | 2012-11-07 | 2014-05-19 | Nissan Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000186862A patent/JP3820848B2/ja not_active Expired - Fee Related
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