JP2001063430A - シートのマウント構造 - Google Patents

シートのマウント構造

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JP2001063430A
JP2001063430A JP24511799A JP24511799A JP2001063430A JP 2001063430 A JP2001063430 A JP 2001063430A JP 24511799 A JP24511799 A JP 24511799A JP 24511799 A JP24511799 A JP 24511799A JP 2001063430 A JP2001063430 A JP 2001063430A
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plate portion
bolt
seat
upper plate
elongated hole
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JP24511799A
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English (en)
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Ikuo Koga
郁夫 古閑
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Nissan Shatai Co Ltd
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Nissan Shatai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量増を招くことなく安定した衝撃吸収モー
ドが得られるシートのマウント構造を提供する。 【解決手段】 シートのロアレール2を支持するシート
マウントブラケット3を、クロスメンバ11に固定され
る固定面14と、クロスメンバ11の上面15に沿って
延在する下板部16と、下板部16の後端部より車体前
方Fへ折り返された折返し部17と、折返し部17より
車体前方Fへ延出した上板部18とにより構成し、車体
前方Fへ開口したU字部19を形成する。下板部16
に、上板部18に当接するエンボス31を突設する。上
板部18をロアレール2に固定し、両側縁にクロスメン
バ11に当接する爪42を形成する。爪42下縁の挿入
部を、下板部16の下部へ挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロスメンバにロ
アレールを介して固定されるシートのマウント構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両には、スライド式のシートが
設けられており、該シートは、図7に示すように、スラ
イド装置101により支持されている。
【0003】このスライド装置101は、車体に固定さ
れるロアレール111と、該ロアレール111上で長手
方向に摺動自在に支持されるとともに、シート本体に取
付固定されるアッパーレール112とにより構成されて
いる。前記ロアレール111の前端部には、く字状に屈
曲された板材からなるシートマウントブラケット113
が固着されており、該シートマウントブラケット113
は、図外のクロスメンバにボルト締めされている。ま
た、前記アッパーレール112は、モータ114及びギ
アボックス115を介して、スクリューシャフト116
を回転駆動することにより、該スクリューシャフト11
6に螺合したナット部材117に対して相対移動させ、
アッパーレール112を、ロアレール111上にて長手
方向へ移動できるように構成されている(特開平9−3
09362号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
ライド装置101にあっては、ロアレール111の前端
部が、シートマウントブラケット113を介してクロス
メンバに剛結されているため、後面衝突時の衝撃吸収構
造をリクライニングデバイス取付部に設けなければなら
なかった。この場合、リクライニングデバイス取付部の
剛性低下をカバーするために、シートバックフレーム及
びリクライニングデバイスの剛性を上げる必要があり、
重量増となっていた。
【0005】また、リクライニングデバイスの構造の違
いにより、各リクライニングデバイスの取付部構造が変
わり、リクライニングデバイス毎に衝撃吸収モードも変
化する。このため、総てのリクライニングデバイスにお
いて、安定した衝撃吸収モードを得ることが困難であっ
た。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、リクライニングデバイスの構造の
違いに左右されることなく安定した衝撃吸収モードが得
られるとともに、シートバックフレーム及びリクライニ
ングデバイスの剛性向上に伴う重量増を抑えることがで
きるシートのマウント構造を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の請求項1のシートのマウント構造にあって
は、シートを支持する車体前後方向に延在したロアレー
ルの前端部がシートマウントブラケットを介してクロス
メンバに固定されたシートのマウント構造において、前
記シートマウントブラケットを、前記クロスメンバの前
側壁に沿って延在し、固定用のボルトが挿通されるボル
ト穴を有した固定面と、該固定面より車体後方へ屈曲
し、前記クロスメンバの上面に沿って延在する下板部
と、該下板部の後端部にて湾曲され、車体前方へ向けて
折り返された折返し部と、該折返し部より車体前方へ延
出し、前記ロアレールの下面に固定される上板部とによ
り構成し、前記下板部と前記折返し部と前記上板部とに
よって車体前方へ開口したU字状のU字部を形成すると
ともに、前記シートマウントブラケットに、前記上板部
における自由端部の下方への変位を阻止する支持ストッ
パーを設けた。
【0008】すなわち、前記シートのマウント構造で
は、ロアレールの前端部を支持するシートマウントブラ
ケットは、クロスメンバに沿って延在する下板部と、該
下板部の後端部にて折り返された折返し部と、該折返し
部より車体前方へ延出した上板部とからなるU字部を備
え、該U字部は、車体前方へ開口したU字状に形成され
ており、このシートマウントブラケットは、前記上板部
の下方への変位を阻止する支持ストッパーが設けられて
いる。このため、乗員の体重が加えられる通常時には、
シートマウントブラケットのU字部の変形が防止され
る。また、後面衝突時には、前記ロアレールの前端部が
上方へ変位する方向に外力が加えられる。このとき、シ
ートマウントブラケットは、前記U字部が口開き方向に
変形され、この変形により衝撃エネルギーが吸収され
る。
【0009】また、請求項2のシートのマウント構造に
おいては、前記支持ストッパーを、前記シートマウント
ブラケットの前記上板部の側縁より下方へ延出し、前記
クロスメンバーに当接する爪により構成した。
【0010】これにより、乗員の体重がシートマウント
ブラケットに加えられる通常時には、シートマウントブ
ラケットの上板部は、その側縁より下方へ延出た爪がク
ロスメンバーに当接することによって支持され、前記U
字部の荷重による変形が防止される。
【0011】さらに、請求項3のシートのマウント構造
では、前記支持ストッパーを、少なくとも前記上板部又
は前記下板部より対向する板部へ向けて突出するエンボ
スにより構成した。
【0012】すなわち、乗員の体重がシートマウントブ
ラケットに加えられる通常時には、シートマウントブラ
ケットの上板部は、該上板部又は下板部あるいは両板部
より突出したエンボスが、対向する板部に当接すること
により支持され、前記U字部の荷重による変形が防止さ
れる。
【0013】加えて、請求項4のシートのマウント構造
にあっては、前記シートマウントブラケットの前記上板
部に、前端より屈曲して前記固定面に沿って延在する延
出面を形成するとともに、該延出面に、前記ボルトが挿
通される長穴を当該延出面の延在方向に延設し、前記ボ
ルト穴により位置決めされた前記ボルトに前記長穴の上
端を当接した状態で締結して前記支持ストッパーを構成
する一方、この状態で、前記長穴の下端が前記ボルトに
当接するまで前記延出面のスライドを許容する移動許容
領域を、前記ボルトより下方に設定した。
【0014】すなわち、シートマウントブラケットの上
板部には、固定面に沿って延在する延出面が形成され、
該延出面には、前記ボルトが挿通される長穴が形成され
ている。そして、前記ボルトを、この長穴を介して前記
固定面のボルト穴に挿通し、該ボルト穴に位置決めした
状態で締結する。すると、前記ボルトは、前記長穴の上
端に当接した状態が維持されるので、長穴が形成された
延出面の下方へのスライドが阻止されるとともに、この
延出面が連設された上板部の下方への変位が阻止され、
前記U字部の荷重による変形が防止される。
【0015】一方、前記長穴における前記ボルトより下
方の部位には、前記長穴の下端がボルトに当接するまで
前記延出面のスライドを許容する移動許容領域が確保さ
れている。このため、後面衝突時において、前記ロアレ
ールの前端部が上方に変位する方向へ外力が生じた際に
は、前記U字部の口開き方向への変形が許容され、この
変形により衝撃エネルギーが吸収される。このとき、前
記ボルトは長穴に締結されているので、その締結力及び
移動に伴う摩擦力によっても前記衝撃エネルギーが吸収
される。そして、前記長穴の下端が前記ボルトに当接し
た時点で、前記延出面のスライド及び前記U字部の変形
が終了する。
【0016】また、請求項5のシートのマウント構造に
おいては、前記ボルト穴により位置決めされた前記ボル
トに前記長穴の上端を当接して締結した状態で、前記ボ
ルトより下方に位置する前記長穴の側縁を、押圧して押
圧部を形成し、該押圧部における板厚を薄肉に設定する
とともに、当該押圧部での前記長穴の幅寸法を狭くした
ことを特徴とする請求項4記載のシートのマウント構造
とした。
【0017】すなわち、後面衝突時において、前記ロア
レールの前端部が上方に変位する方向へ外力が生じた際
には、前記U字部の口開き方向への変形により衝撃エネ
ルギーが吸収される。このとき、前記ボルトより下方に
位置する前記長穴の側縁は、薄肉の押圧部が形成されて
おり、前記長穴は、この押圧部において幅寸法が狭くな
るように形成されている。このため、前記ボルトは、前
記押圧部を左右に押し広げながら通過するため、このと
きの反力によって衝撃エネルギーが相殺される。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)
【0019】以下、本発明の第1の実施の形態を図に従
って説明する。図1は、本実施の形態にかかるシートの
マウント構造を備えたシート1を示す図であり、該シー
ト1が、車体前後方向に延在するロアレール2,2にス
ライド自在に支持されるとともに、該ロアレール2の前
端部がシートマウントブラケット3を介して車体に支持
された状態が示されている。
【0020】このシートマウントブラケット3は、図2
〜図4に示すように、金属製の板材が折曲形成されてな
り、クロスメンバ11(図3及び図4参照)の前側壁1
2にカーペット13を介して面接された固定面14と、
該固定面14より車体後方Rへ屈曲し、クロスメンバ1
1の上面15に沿って延在する下板部16と、該下板部
16の後端部にて湾曲され、車体前方Fへ向けて折り返
された折返し部17と、該折返し部17より前記下板部
16に平行して車体前方Fへ延出した上板部18とから
なり、前記下板部16と前記折返し部17と前記上板部
18とによって車体前方Fへ開口したU字状のU字部1
9が形成されている。
【0021】前記固定面14には、円形のボルト穴21
が設けられており(図2参照)、該ボルト穴21には、
図3に示したように、固定用のボルト22が挿通されて
いる。該ボルト22は、前記クロスメンバ11の裏面に
設けられたナット23に締結されており、前記シートマ
ウントブラケット3は、前記ボルト22とナット23に
より前記クロスメンバ11に剛結されている。
【0022】前記下板部16の前端部には、対向した上
板部18へ向けて突出するエンボス31が膨出形成され
ており、該エンボス31は、図3及び図4に示したよう
に、前記上板部18に当接する高さを有している。これ
により、乗員の体重がシート1に加えられる通常時にお
いて、前記上板部18の自由端部の下方への変位を阻止
する本発明の支持ストッパーが、このエンボス31によ
り構成されている。なお、本実施の形態においては、前
記下板部16に上板部18へ向けて突出するエンボス3
1を形成して支持ストッパーを構成した場合を例に挙げ
て説明したが、前記上板部18に下板部16へ向けて突
出するエンボスを形成したり、あるいは前記上板部18
に下板部16へ向けて突出する上エンボスを形成すると
ともに前記下板部16に上板部18へ向けて突出する下
エンボスを形成して支持ストッパーを構成し、上下エン
ボスが当接した状態で前記上板部18における自由端部
の下方への変位を阻止しても良い。
【0023】また、前記上板部18は、図2にも示した
ように、ハット型形状に形成された前記ロアレール2の
底面に、溶着又は加締め又はボルト締めによって固定さ
れており、その両側縁41,41には、下方へ延出した
爪42,42が、前記エンボス31と前記折返し部17
との中間部に形成されている。この爪42は、前記上板
部18の側縁41より側方へ突出した突出部43と、該
突出部43より下方へ垂下した垂下部44と、該垂下部
44の下端より屈曲して前記下板部16の下部へ挿入さ
れた挿入部45とからなり、前記垂下部44は、図4に
示したように、カーペット13を介して前記クロスメン
バ11の上面15に当接する長さ寸法に設定されてい
る。これにより、乗員の体重がシート1に加えられる通
常時において、前記上板部18の自由端部の下方への変
位を阻止する本発明の支持ストッパーが、この爪42,
42により構成されている。なお、本実施の形態にあっ
ては、前記下板部16の下部へ挿入される挿入部45を
有した爪42を例示したが、これに限定されるものでは
なく、側方へ延出した足部を有する爪や、前記上板部1
8の突出部43より下方へ垂下した垂下部44のみによ
って爪42を構成しても良い。
【0024】以上の構成にかかる本実施の形態におい
て、ロアレール2,2の前端部を支持するシートマウン
トブラケット3,3には、クロスメンバ11の上面15
に沿って延在する下板部16と、該下板部16の後端部
にて折り返された折返し部17と、該折返し部17より
車体前方Fへ延出した上板部18とからなるU字部19
が形成されているが、このシートマウントブラケット3
は、前記上板部18の下方への変位を阻止する支持スト
ッパーが、下板部16に突設されたエンボス31と、上
板部18より延出した爪42,42とにより構成されて
いる。
【0025】これにより、乗員の体重がシートマウント
ブラケット3に加えられる通常時において、前記上板部
18は、図4に示したように、両側縁41,41より下
方へ延出した前記爪42,42が、カーペット13を介
してクロスメンバー11の上面15に当接することによ
り支持される。また、前記上板部18は、図3に示した
ように、前記下板部16に突設されたエンボス31が、
上板部18に当接することにより支持される。このよう
に、前記上板部18に爪42を形成するといった簡素な
構造で、荷重によるシートマウントブラケット3の変形
を防止できるとともに、前記下板部16にエンボス31
を突設して上板部18を支持することにより、前記上板
部18に多数の爪42,・・・を形成して支持する場合
と比較して、重量増を抑えつつ、支持効果を高めること
ができる。ここで、前記エンボス31は、前記下板部1
6の前端部に設けられており、シート1への荷重が加え
られるロアレール2を、その先端部にて支持することが
できる。これにより、荷重の支持効果を高めることがで
きる。
【0026】一方、後面衝突時には、図1中に矢示した
ように、シート1が後方へ倒れる方向へ衝突力が生じ、
前記ロアレール2,2には、その前端部が上方へ変位す
る方向に外力が加えられる。このとき、ロアレール2の
前端部を支持するシートマウントブラケット3は、その
上板部18が上方へ変位されることによって前記U字部
19が口開き方向に変形され、この変形により衝撃エネ
ルギーを吸収することができる。また、前記シートマウ
ントブラケット3の上板部18には、下方へ延出する爪
42,42が設けられており、この爪42の挿入部45
は、図4に示したように、下板部16の下部に挿入され
ている。このため、前記U字部19の変形に伴い、前記
上板部18が上動した際には、爪42の挿入部45が下
方へ変形されるとともに、垂下部44が横開きを開始す
る。これらの変形においても、前記衝撃エネルギーを吸
収することができる。
【0027】したがって、ロアレール2の前端部がクロ
スメンバ11に剛結されているため、後面衝突時の衝撃
吸収構造をリクライニングデバイス取付部に設けなけれ
ばならなかった従来と比較して、リクライニングデバイ
スの構造の違いに左右されることなく、安定した衝撃吸
収モードを得ることができる。また、シートバックフレ
ームやリクライニングデバイス取付部の剛性を必要以上
に上げる必要が無くなり、重量増を抑えることができ
る。
【0028】なお、本実施の形態にあっては、図3に示
したように、シートマウントブラケット3の爪42,4
2が、エンボス31と折返し部17との中間部に形成さ
れた場合を例に挙げて説明したが、爪42,42を上板
部18の前端部に形成しても良い。この場合、U字部1
9に先行して変形される爪42,42でのエネルギー吸
収の初動を早めることができる。
【0029】(第2の実施の形態)
【0030】図5及び図6は、本実施の形態にかかる第
2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と異
なる部分についてのみ説明する。
【0031】すなわち、ロアレール2の前端部を支持す
るシートマウントブラケット51の上板部18には、前
端より斜め下方へ屈曲するとともに、固定面14に面接
して延在する延出面52が形成されている。該延出面5
2には、前記ボルト22が挿通される長穴53が当該延
出面52の延在方向に延設されており(図6参照)、前
記ボルト22が、この長穴53を介して前記固定面14
に形成されたボルト穴21に挿入されるように構成され
ている(図5参照)。
【0032】前記長穴53は、その上端部が前記ボルト
穴21に一致する部位に形成されており、図5に示した
ように、ボルト22を長穴53を介してボルト穴21に
挿入し、当該ボルト22の軸部61がボルト穴21に位
置決めされた状態で、前記軸部61が長穴53の上端6
2に当接するように構成されている。そして、この当接
状態において、前記ボルト22は、クロスメンバ11裏
面のナット23に締結されており、これにより、乗員の
体重がシート1に加えられる通常時において、前記上板
部18の自由端部の下方への変位を阻止する本発明の支
持ストッパーが構成されている。
【0033】この締結状態において、前記長穴53に
は、長穴53の下端71が前記ボルト22の軸部61に
当接するまで前記延出面52の上方へのスライドを許容
する移動許容領域72が、前記ボルト22より下方に形
成されている。また、前記締結状態において、前記ボル
ト22より下方に位置する前記長穴53の両側縁は、押
圧されてなる押圧部73,73が形成されており、該押
圧部73における板厚が薄肉に形成されるとともに、当
該押圧部73での前記長穴53の幅寸法Hが、前記ボル
ト22の軸部61の外形寸法Gより狭くなるように設定
されている。
【0034】以上の構成にかかる本実施の形態にあって
は、固定用のボルト22を、図5に示したように、延出
面52の長穴53を介して固定面14のボルト穴21に
挿通して締結した際に、ボルト22の軸部61を、長穴
53の上端62に当接した状態にて維持することができ
る。これにより、長穴53が形成された前記延出面52
の下方へのスライドを阻止することができるとともに、
この延出面52が連設された上板部18の下方への変位
を阻止することができ、荷重によるシートマウントブラ
ケット51の変形を防止することができる。
【0035】一方、後面衝突時において、ロアレール2
の前端部が上方へ変位する方向に外力が生じた際には、
シートマウントブラケット51のU字部19を口開き方
向へ変形させることにより、衝撃エネルギーを吸収する
ことができる。このとき、上板部18の上動に伴って上
方へ移動される延出面52には、長穴53が形成されて
おり、該長穴53には、ボルト22が締結されている。
このため、その締結力及び移動に伴う摩擦力によって前
記衝撃エネルギーを吸収することができる。
【0036】また、前記長穴53の両側縁には、前記ボ
ルト22より下方の部位に薄肉の押圧部73,73が形
成されており、前記長穴53は、この押圧部73,73
間において幅寸法Hがボルト22の軸部61の外形寸法
Gより狭くなるように設定されている。このため、前記
ボルト22が押圧部73,73間を通過する際に、該押
圧部73からの反力によって前記衝撃エネルギーを相殺
することができるので、エネルギー吸収率を高めること
ができるとともに、前記U字部19の変形に伴うエネル
ギー吸収に先行して、エネルギー吸収を開始することが
できる。
【0037】そして、前記長穴53の下端71が前記ボ
ルト22の軸部61に当接した時点で、前記延出面52
のスライド及び前記U字部19の変形が完了するため、
シートマウントブラケット51にロアレール2を介して
支持されたシート1の傾動を予め制限することができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1の
シートのマウント構造にあっては、シートマウントブラ
ケットのU字部を口開き方向に変形させることで、後面
衝突時のエネルギーを吸収することができる。したがっ
て、ロアレールの前端部がクロスメンバに剛結されてい
るため、後面衝突時の衝撃吸収構造をリクライニングデ
バイス取付部に設けなければならなかった従来と比較し
て、リクライニングデバイスの構造の違いに左右される
ことなく、安定した衝撃吸収モードを得ることができ
る。また、シートバックフレームやリクライニングデバ
イス取付部の剛性を必要以上に上げる必要が無くなり、
重量増を抑えることができる。
【0039】また、請求項2のシートのマウント構造に
おいては、乗員の体重がシートマウントブラケットに加
えられる通常時において、シートマウントブラケットに
おける上板部を、その側縁より下方へ延出した爪を介し
てクロスメンバーに支持することができる。したがっ
て、このような簡素な構造をもって、荷重によるシート
マウントブラケットの変形を確実に防止することができ
る。
【0040】さらに、請求項3のシートのマウント構造
では、乗員の体重がシートマウントブラケットに加えら
れる通常時において、シートマウントブラケットの上板
部を、該上板部又は下板部あるいは両板部より突出した
エンボスを、対向する板部に当接させることによって支
持することができる。これにより、シートマウントブラ
ケットの荷重による変形を防止することができるので、
上板部に爪を形成した請求項2の場合のように、爪の形
成が不要となり、重量増を抑えることができる。
【0041】加えて、請求項4のシートのマウント構造
にあっては、固定用のボルトを、上板部より延出した延
出面の長穴と固定面のボルト穴とに挿通して締結するこ
とにより、長穴の上端に当接した状態を維持することが
できる。これにより、長穴が形成された延出面の下方へ
のスライドを阻止することができるとともに、この延出
面が連設された上板部の下方への変位を阻止することが
でき、荷重によるシートマウントブラケットの変形を防
止することができる。
【0042】一方、前記長穴における前記ボルトより下
方の部位には、前記長穴の下端がボルトに当接するまで
前記延出面のスライドを許容する移動許容領域が確保さ
れている。このため、後面衝突時において、前記ロアレ
ールの前端部が上方へ変位する方向に外力が生じた際に
は、シートマウントブラケットのU字部の口開き方向へ
の変形を許容し、この変形により衝撃エネルギーを吸収
することができる。このとき、前記長穴に沿って移動さ
れるボルトは締結されているので、その締結力及び移動
に伴う摩擦力によっても前記衝撃エネルギーを吸収する
ことができる。よって、エネルギー吸収率を高めること
ができるとともに、前記シートマウントブラケットのU
字部の変形に伴うエネルギー吸収に先行してエネルギー
吸収を行うことができる。
【0043】そして、前記長穴の下端がボルトに当接し
た時点で、前記延出面のスライド及びシートマウントブ
ラケットのU字部の変形が完了するため、当該シートマ
ウントブラケットに固定されるロアレールを介して支持
されたシートの傾動を予め制限することができる。
【0044】また、請求項5のシートのマウント構造に
おいては、ボルトが挿通された長穴には、前記ボルトよ
り下方に位置する側縁に薄肉の押圧部が形成されてお
り、前記長穴は、この押圧部において幅寸法が狭くなる
ように形成されている。このため、前記ボルトが押圧部
を通過する際の押圧部からの反力によって前記衝撃エネ
ルギーを相殺することができる。よって、エネルギー吸
収力の高いシートのマウント構造となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】同実施の形態の要部を示す側面図である。
【図4】同実施の形態の要部を示す正面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す要部の断面図
である。
【図6】同実施の形態を示す要部の斜視図である。
【図7】従来のスライド装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 シート 2 ロアレール 3 シートマウントブラケット 11 クロスメンバ 12 前側壁 14 固定面 16 下板部 17 折返し部 18 上板部 19 U字部 21 ボルト穴 22 ボルト 31 エンボス 42 爪 51 シートマウントブラケット 52 延出面 53 長穴 62 上端 71 下端 72 移動領域 73 押圧部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを支持する車体前後方向に延在し
    たロアレールの前端部がシートマウントブラケットを介
    してクロスメンバに固定されたシートのマウント構造に
    おいて、 前記シートマウントブラケットを、前記クロスメンバの
    前側壁に沿って延在し、固定用のボルトが挿通されるボ
    ルト穴を有した固定面と、該固定面より車体後方へ屈曲
    し、前記クロスメンバの上面に沿って延在する下板部
    と、該下板部の後端部にて湾曲され、車体前方へ向けて
    折り返された折返し部と、該折返し部より車体前方へ延
    出し、前記ロアレールの下面に固定される上板部とによ
    り構成し、前記下板部と前記折返し部と前記上板部とに
    よって車体前方へ開口したU字状のU字部を形成すると
    ともに、前記シートマウントブラケットに、前記上板部
    における自由端部の下方への変位を阻止する支持ストッ
    パーを設けたことを特徴とするシートのマウント構造。
  2. 【請求項2】 前記支持ストッパーを、前記シートマウ
    ントブラケットの前記上板部の側縁より下方へ延出し、
    前記クロスメンバーに当接する爪により構成したことを
    特徴とする請求項1記載のシートのマウント構造。
  3. 【請求項3】 前記支持ストッパーを、少なくとも前記
    上板部又は前記下板部より対向する板部へ向けて突出す
    るエンボスにより構成したことを特徴とする請求項1又
    は2記載のシートのマウント構造。
  4. 【請求項4】 前記シートマウントブラケットの前記上
    板部に、前端より屈曲して前記固定面に沿って延在する
    延出面を形成するとともに、該延出面に、前記ボルトが
    挿通される長穴を当該延出面の延在方向に延設し、前記
    ボルト穴により位置決めされた前記ボルトに前記長穴の
    上端を当接した状態で締結して前記支持ストッパーを構
    成する一方、この状態で、前記長穴の下端が前記ボルト
    に当接するまで前記延出面のスライドを許容する移動許
    容領域を、前記ボルトより下方に設定したことを特徴と
    する請求項1記載のシートのマウント構造。
  5. 【請求項5】 前記ボルト穴により位置決めされた前記
    ボルトに前記長穴の上端を当接して締結した状態で、前
    記ボルトより下方に位置する前記長穴の側縁を、押圧し
    て押圧部を形成し、該押圧部における板厚を薄肉に設定
    するとともに、当該押圧部での前記長穴の幅寸法を狭く
    したことを特徴とする請求項4記載のシートのマウント
    構造。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100412468B1 (ko) * 2001-07-02 2003-12-31 현대자동차주식회사 목 부상 방지용 자동차 시트 고정구조
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