JP2001062728A - 加工部品の洗浄方法および装置 - Google Patents

加工部品の洗浄方法および装置

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JP2001062728A
JP2001062728A JP24208599A JP24208599A JP2001062728A JP 2001062728 A JP2001062728 A JP 2001062728A JP 24208599 A JP24208599 A JP 24208599A JP 24208599 A JP24208599 A JP 24208599A JP 2001062728 A JP2001062728 A JP 2001062728A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】洗浄液中にショット材あるいはバレル材を混入
することにより、加工部品に対する洗浄能力を向上す
る。 【解決手段】加工部品に対し、ショット材あるいはバレ
ル材を含む洗浄液を噴射することにより、強固に付着し
た加工屑類を除去するようにした。 これにり、加工部
品の洗浄に際し、付着した微粉末のみならず、部品加工
の際に付着したバリ、特に部品中空内部に付着したバリ
をも除去することができる。 また加工部品の中空部内
に通じるスリットから中空部内に向けてショット材ある
いはバレル材入り洗浄液を噴射する場合において、噴射
ノズル先端を前記したスリットの開口縁部に接近させた
状態にてショット材あるいはバレル材入り洗浄液を噴射
するようにした場合においては、ショット材あるいはバ
レル材入りの洗浄液がスリットから中空内部に正確に噴
射されるばかりでなく、加工部品のスリット外側におけ
る外表面を徒に傷つけて部品自体の精工性を損なうおそ
れがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車部品、あるいは
船舶用のエンジン部品等各種の加工された部品の洗浄方
法および装置に関し、十分な洗浄効果を発揮するととも
に、とくに中空体内部の十分な洗浄をおこなうことがで
き、しかも部品加工後のバリの除去をも可能とすること
を目的とする。
【0002】
【従来の技術】自動車あるいは船舶等のエンジンおよび
その関連部品は、鋳物や鉄、あるいはアルミニウム等の
金属類を素材とし、鋳造後これを切削・研磨するなどの
加工を施し、最後に油槽内に浸漬したり、あるいはエア
ーブローや洗浄液噴射などの洗浄手段により洗浄を施し
て加工による屑微粒子を除去して製品化されるものが多
い。 また例えばエンジン付属品のターボ装置などのよ
うな略蝸牛状をした複雑な構造のものにあっては、先端
にブラシを取り付けたワイヤーの基部をハンドグライン
ダーに咥えさせるとともに、ハンドグラインンダーによ
りブラシを回転させながら、これを加工部品の中空内に
装入し、順次奥方に送りこんで内部に付着した切削粉等
の粉塵を洗浄する方法がとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、切削に
より部品の内面側に生じるバリの除去には、主にヤスリ
などを用いた手作業による場合が多く、必然的にコスト
高となるばかりでなく、切削や研磨による微細粉塵等は
加工部品の表面に対し、比較的強固に付着しやすいとこ
ろから、油槽内に浸漬したり、あるいはエアーブローや
洗浄液噴射などの洗浄手段により洗浄を施しても十分な
洗浄が困難である。
【0004】またとくに既述した略蝸牛状をした複雑な
構造のターボ装置等にあっては、奥方にかけて次第に断
面積が減少する中空内壁面のすべてについて付着微粒子
を完全に除去することはきわめて困難とされることはい
うまでもない。 そして特にエンジンを構成する部品
や、あるいは略蝸牛状をした複雑な構造のターボ装置等
の内壁面に付着した金属粉等の微粒子は、シリンダー内
壁面の磨耗を来し、耐久性に大きな影響を及ぼすことか
ら、洗浄方法の改善が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記し
た従来技術における課題を解決しようとするものであ
り、具体的には請求項1の発明は、ショット材あるいは
バレル材を含む洗浄液を噴射することにより、強固に付
着した加工屑類を除去するようにした加工部品の洗浄方
法に関する。 また請求項2の発明は、ショット材ある
いはバレル材入り洗浄液噴射による加工バリ除去と、シ
ョット材あるいはバレル材を含まない洗浄液噴射による
加工塵洗浄とを含む請求項1に記載の加工部品の洗浄方
法に関する。
【0006】さらに請求項3の発明は、加工部品の中空
部内に通じるスリットから中空部内に向けてショット材
あるいはバレル材入り洗浄液を噴射する場合において、
噴射ノズル先端を前記したスリットの開口縁部に接近さ
せた状態にてショット材あるいはバレル材入り洗浄液を
噴射するようにしたところの請求項1〜2に記載の加工
部品の洗浄方法に関する。 さらに請求項4の発明は、
ショット材あるいはバレル材は1.2mm〜5mm径の
範囲内のものを主材としたものである請求項1〜3に記
載の加工部品の洗浄方法に関する。
【0007】さらに請求項5の発明は、洗浄液の貯溜部
と、加工部品を固定し、これに貯溜部から送られる洗浄
液を噴射する治具部と、噴射洗浄液を前記貯溜部に回収
する手段とからなり、洗浄液の貯溜部は、洗浄液槽およ
び該洗浄液槽内に設置されたところの、下方部を除き周
面にパンチング加工が施された有底円筒状のショット材
あるいはバレル材攪拌槽と、該ショット材あるいはバレ
ル材攪拌槽内に設置されたポンプとを有し、ショット材
あるいはバレル材攪拌槽内に一定量の、上記ショット材
あるいはバレル材攪拌槽のパンチング孔より径大のショ
ット材あるいはバレル材を充填するとともに、洗浄液槽
内に洗浄液を入れ、ショット材あるいはバレル材攪拌槽
内においてポンプによりショット材あるいはバレル材と
攪拌させるとともに、これを治具部に圧送し、治具部に
固定されている加工部品に向けてショット材あるいはバ
レル材入り洗浄液を噴射するようにした加工部品の洗浄
装置に関する。
【0008】さらに請求項6の発明は、ショット材ある
いはバレル材入り洗浄液噴射による加工バリ除去と、シ
ョット材あるいはバレル材を含まない洗浄液噴射による
加工塵洗浄とを含むものであるところの請求項5に記載
の加工部品の洗浄装置に関する。 さらに請求項7の発
明は、治具部には、固定した加工部品の中空部内に通じ
るスリットから中空内部に向けてショット材あるいはバ
レル材入り洗浄液を噴射するようにするとともに、洗浄
液を噴射するノズル先端を、上記スリットの開口縁部に
接近させて取り付けるようにしたところの請求項5〜6
に記載の加工部品の洗浄装置に関する。
【0009】さらに請求項8の発明は、ショット材ある
いはバレル材は1.2mm〜5mm径の範囲内のものを
主材としたものである請求項5〜7に記載の加工部品の
洗浄装置に関する。
【0010】上記した構成において、噴射した洗浄液に
はショット材あるいはバレル材を含むために、洗浄液の
みならず、無数のショット材あるいはバレル材が洗浄液
とともに加工部品の表面に突き当たって、強固に付着し
ている微粒子不純物をことごとく除去することができ
る。
【0011】また洗浄装置として、洗浄液の貯溜部と、
加工部品を固定し、これに貯溜部から送られる洗浄液を
噴射する治具部と、噴射洗浄液を前記貯溜部に回収する
手段とからなり、洗浄液の貯溜部は、洗浄液槽および該
洗浄液槽内に設置されたところの、下方部を除き周面に
パンチング加工が施された有底円筒状のショット材ある
いはバレル材攪拌槽と、該ショット材あるいはバレル材
攪拌槽内に設置されたポンプとを有し、ショット材ある
いはバレル材攪拌槽内に一定量の、上記ショット材ある
いはバレル材攪拌槽のパンチング孔より径大のショット
材あるいはバレル材を充填するとともに、洗浄液槽内に
洗浄液を入れ、ショット材あるいはバレル材攪拌槽内に
おいてポンプによりショット材あるいはバレル材と攪拌
させるとともに、これを治具部に圧送し、治具部に固定
されている加工部品に向けてショット材あるいはバレル
材入り洗浄液を噴射するようにした場合には、次のよう
に作用する。
【0012】つまりポンプを起動すると、まずショット
材あるいはバレル材攪拌層内において洗浄液とショット
材あるいはバレル材とが攪拌され、これが治具部に圧送
されるとともに、別途該治具に供給される高圧エアによ
って、治具に固定された加工部品の表面に向けて噴射ノ
ズルから噴射され、加工部品表面に付着している粉塵微
粒子等を除去する。 除去された粉塵などは洗浄液に吸
収され、洗浄液回収手段により貯溜部内、すなわち前記
したショット材あるいはバレル材攪拌槽内に回収され、
再度の繰り返し使用に供される。 さらに洗浄液はショ
ット材あるいはバレル材を残してショット材あるいはバ
レル材攪拌槽のパンチング孔より外方の洗浄液槽内に流
出し、随時必要に応じて交換される。
【0013】また洗浄装置として、洗浄液の貯溜部と、
加工部品を固定し、これに貯溜部から送られる洗浄液を
噴射する治具部と、噴射洗浄液を前記貯溜部に回収する
手段とからなり、洗浄液の貯溜部は、洗浄液槽および該
洗浄液槽内に設置されたところの、下方部を除き周面に
パンチング加工が施された有底円筒状のショット材ある
いはバレル材攪拌槽と、該ショット材あるいはバレル材
攪拌槽内に設置されたポンプとを有し、ショット材ある
いはバレル材攪拌槽内に一定量の、上記ショット材ある
いはバレル材攪拌槽のパンチング孔より径大のショット
材あるいはバレル材を充填するとともに、洗浄液槽内に
洗浄液を入れ、ショット材あるいはバレル材攪拌槽内に
おいてポンプによりショット材あるいはバレル材と攪拌
させるとともに、これを治具部に圧送し、治具部に固定
されている加工部品に向けてショット材あるいはバレル
材入り洗浄液を噴射するようにした場合には、次のよう
に作用する。
【0014】つまりポンプを起動すると、まずショット
材あるいはバレル材攪拌層内において洗浄液とショット
材あるいはバレル材とが攪拌され、これが治具部に圧送
されるとともに、別途該治具に供給される高圧エアによ
って、治具に固定された加工部品の表面に向けて噴射ノ
ズルから噴射され、加工部品表面に付着している粉塵微
粒子等を除去する。 除去された粉塵などは洗浄液に吸
収され、洗浄液回収手段により貯溜部内、すなわち前記
したショット材あるいはバレル材攪拌槽内に回収され、
再度の繰り返し使用に供される。 洗浄液はショット材
あるいはバレル材を残してショット材あるいはバレル材
攪拌槽のパンチング孔より外方の洗浄液槽内に流出し、
随時必要に応じて交換される。
【0015】さらにこの場合において、ショット材ある
いはバレル材入り洗浄液噴射による加工バリ除去と、シ
ョット材を含まない洗浄液噴射による加工塵洗浄とを含
む場合にはショット材入り洗浄液による強い衝撃によ
り、加工バリが速やかに除去されるから、加工バリ除去
のための別工程による手作業等を不要にすることができ
る。
【0016】さらに、加工部品の中空部内に通じるスリ
ットから中空部内に向けてショット材あるいはバレル材
入り洗浄液を噴射する場合において、治具部における噴
射ノズル先端を前記したスリットの開口縁部に接近させ
た状態にてショット材あるいはバレル材入り洗浄液を噴
射するようにした場合においては、ショット材あるいは
バレル材入りの洗浄液がスリットから中空内部に正確に
噴射されるばかりでなく、加工部品のスリット外側にお
ける外表面を徒に傷つけて精工性を損なうおそれがな
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下において本発明の具体的な内
容を図1〜3にあらわした実施例をもとに説明すると、
図1には本発明に係る洗浄装置の全体構成が記載されて
いる。 すなわち同図において、1は洗浄液の貯溜部、
25は治具をあらわす。 貯溜部1は、多孔のパンチン
グを施した仕切り板2により洗浄液槽3と洗浄液槽4と
に分離され、洗浄液槽3内にはポンプ5が設置され、し
かも該ポンプ5の片側には一端を洗浄液槽3内に臨ませ
たパイプ6が、また反対側にはパイプ7がそれぞれ接続
され、しかもパイプ7の途中には切替弁8が介在されて
いる。
【0018】さらに洗浄液槽4内には有底円筒状のショ
ット材あるいはバレル材攪拌槽9、および該ショット材
あるいはバレル材攪拌槽9内に設置されたポンプ12を
有する。 なお上記したショット材あるいはバレル材攪
拌槽9は、下方部10を除き、周面に多孔のパンチング
加工11が施され、あるいは該部分をパンチングメタル
により構成されている。 なおこの場合、ショット材あ
るいはバレル材攪拌槽9は、全周面にわたりパンチング
メタルにより構成するとともに、下方部10に相当する
高さの無孔の円筒体を、ショット材あるいはバレル材攪
拌層9の下方内周面に沿わせて重ね合わせるようにして
構成してもよい。
【0019】さらにポンプ12は、ショット材あるいは
バレル材攪拌槽9内の中央に位置するとともに、一方に
は、先端開口部をショット材あるいはバレル材攪拌槽9
内に臨ませたパイプ13が、また他方には上方に立上っ
て分岐部16において前記したパイプ7と合流するパイ
プ14が、それぞれ接続されている。 なお図において
15はパイプ14の途中に取り付けられた切替弁をあら
わす。 さらに分岐部16には外部の接続部18との間
に別のパイプ17が介在され、また接続部18の一方に
は、途中に切替弁20を介在させたところの高圧エアー
を供給するためのエアパイプ19が、また他方には治具
部25の噴射部22に接続するパイプ21が接続されて
いる。
【0020】一方治具部25は、加工部品に付着してい
る砂やバリなどの不純物を除去するために内部に洗浄液
を通過させる通路23および一端を該通路23に通じさ
せるとともに、放射先端をそれぞれ放射外方に向けた多
数のノズル24を、ワークWにおける重点的洗浄箇所に
向けて洗浄液を噴射できるように構成した噴射部22を
有し、かつ加工部品を安定的に保持させるためのもので
あり、その場合における加工部品の固定手段について
は、洗浄すべき加工部品の形状如何により種々異なった
構成がとられるが、いずれにしてもその上部形状を、受
け入れるべき加工部品すなわちワークWの形状に合わせ
て固定できるように構成されている。
【0021】なお本実施例におけるワークWは、エンジ
ンの付帯部品であるところの、内部中空部が渦巻き状に
形成され、しかも奥方にかけて断面積が次第に縮小する
蝸牛状をしたターボ部品であり、しかもかかるターボ部
品はエンジンのシリンダーに通ずる中心の通孔W1から
放射外方に向けて次第に弧状に開口される開口縁W2の
滑らかさが重要であり、洗浄作業によりこの滑らかさが
失われることがないように、治具部25における噴射部
22のノズル24の先端部分を、前記したスリットSに
接近させた状態にてショット材あるいはバレル材入り洗
浄液を噴射するように構成されている。
【0022】すなわち図2に詳細にあらわしたように、
ワークWには、その側面から内部中空部W3内に臨ませ
たスリットSが形成されており、噴射部22のノズル2
4先端がスリットSに接近した箇所に位置し、洗浄液が
開口縁W2に触れることなく、直接にこのスリットSよ
り湾曲した中空内壁面に沿って洗浄液が矢印で示したよ
うに内周方向に噴射されるべく構成されている。
【0023】また噴射洗浄液を前記貯溜部に回収する手
段は、とくに図示はしていないが、加工部品を固定した
治具部25のまわりを覆い、噴射した洗浄液が落下して
集合され、パイプを介して洗浄液の貯溜部1内に還元回
収される構造のものであればよい。
【0024】さらにここで使用される洗浄液としては、
混入するショット材あるいはバレル材の加工部品表面に
対する噴射衝撃をある程度緩衝することができるととも
に、洗浄により除去した加工バリや微粉末類粒子等を吸
収できるものであれば良く、水、防錆剤、あるいは防錆
剤を混入した水、または灯油や軽油などの炭化水素系洗
浄液等が使用でき、また洗浄液に混入するショット材あ
るいはバレル材については、前者のショット材は通常で
は鋳物や鍛造の分野において鋳物製品表面に噴きつける
ことにより、主としてある程度表面を傷つけることをね
らいとするもので、多くは細かい鉄の粒状のものが用い
られ、また後者のバレル材はむしろ噴射対象物の表面を
できるだけ傷つけないように、対象物よりも軟質の材料
が用いられることが多い。 そして本発明においてはそ
のいずれのものでも用いることができるが、ここで用い
られるショット材あるいはバレル材の条件としては、加
工しようとする粗型材の材質・形状・硬さ如何によって
多少異なるが、主に金属粒・石粒などによるバレル材
や、プラスチックなどのペレット状のものを単一または
複数種の粒材を混合して使用することができる。
【0025】具体的には、洗浄液とともに加工部品の主
に加工部表面に噴射が可能であり、また噴射された際に
適度の刺激により加工部に残留するバリを除去できる程
度の硬さ、および質量を有し、しかも高水圧による噴射
によって割れを生じない程度の強度を有するものである
ことが必要である。
【0026】したがってそのような条件に合致するショ
ット材としては、例えばアルミニウム、プラスチックな
どの粒状物ペレットが好ましい。 またこの場合におけ
るショット材あるいはバレル材としては、本発明者らに
よる研究によれば適当な硬さを有する石粉を混練して圧
し出し成形したところの、適度の弾力性を有するプラス
チック粒子が良好であることがわかった。
【0027】またショット材あるいはバレル材の粒径に
ついても、粒径が1mm未満であると、洗浄液を噴射し
た際に加工部品表面に対する適度の刺激が得られず、ま
た5mmを超えると質量が大きくなりすぎて加工部品表
面に対する刺激が大きくなりすぎる。 したがってこの
場合におけるショット材あるいはバレル材としては1〜
5mmの範囲内、好ましくは平均粒径が2mm〜3mm
程度のものが最適である。
【0028】またショット材あるいはバレル材を混合し
た洗浄液は、加工部品の種類によっては水圧と流量を調
整することにより処理時間を自由に変更することも可能
である。 さらに貯溜部1の洗浄液槽4もしくは洗浄液
槽3内に洗浄液濾過装置を設けるようにすると、洗浄液
の交換頻度が著しく減少し、メンテナンス性においてよ
り一層優れる。
【0029】本発明は上記した構成において、まず治具
部25に加工部品すなわちワークWをセットし、ポンプ
12を起動させてワークWに付着したバリの除去作業を
開始する。 すなわち、ポンプ12を起動させるとショ
ット材あるいはバレル材攪拌槽9内において洗浄液とシ
ョット材あるいはバレル材とが攪拌され、次いでパイプ
13から順次吸引されてパイプ14、17、21を介し
て治具部25に圧送される。
【0030】治具部25においては、ショット材あるい
はバレル材入りの洗浄液が噴射部22の通路23を伝っ
て放射方向に形成されたノズル24からワークWのスリ
ットSを通じて内部中空部W3内に噴射される。 この
とき切換弁20を開き、圧縮エアをパイプ19から洗浄
液中に混入させるとともに、これをスリット開口部内に
噴射し、スリットSの内部中空部W3側開口縁に残存す
るバリを除去する。
【0031】その後前記切換弁20を閉じて洗浄液中へ
のエアの混入を停止し、さらに前記したポンプ12の起
動を停止してショット材あるいはバレル材入り洗浄液の
供給を中断する。 つぎにポンプ5を起動させるととも
に、切換弁8を開き、切換弁15付近のショット材ある
いはバレル材をショット材あるいはバレル材攪拌槽9内
に戻す。 つぎに切換弁15を閉じ、切換弁8側からポ
ンプ5の駆動力により洗浄液を治具部25に圧送してワ
ークWの洗浄作業を開始する。
【0032】すなわちポンプ5の起動により洗浄液を治
具部25に送り込み、さらにこのとき切換弁20を開い
て圧縮エアを洗浄液中に混入させ、これを噴射部22の
ノズル24からワークWのスリットS内に噴射し、洗浄
液を内部中空部W3の内周面に沿わせて円周方向に弧状
に圧送する。 この際洗浄液が内周壁面に摺動し、摺動
摩擦によって該部分に付着している切削屑や粉塵微粒子
等を引き剥がして、これを洗浄液中に吸収させる。
【0033】ポンプ5の起動を停止して洗浄液の送給を
停止させるとともに、切換弁8を閉じ、反対に切換弁1
5を開いて初期状態に戻して洗浄作業を終了する。 な
おバリや粉塵などを吸収した洗浄液は、図示しない洗浄
液回収手段により貯溜部1内、すなわち前記したショッ
ト材あるいはバレル材攪拌槽9内に回収され、再度の繰
り返し使用に供される。 なお洗浄液はショット材ある
いはバレル材をショット材あるいはバレル材攪拌槽9内
に残して該ショット材あるいはバレル材攪拌槽9のパン
チング孔11より外方の洗浄液槽4内に流出し、随時必
要に応じて交換される。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記した通り、加工部品に対し
てショット材あるいおはバレル材を含む洗浄液を噴射す
るようにしたために、加工部品の洗浄に際し、付着した
微粉末のみならず、部品加工の際に付着したバリ、特に
部品中空内部に付着したバリをも除去することができ
る。 また加工部品の中空部内に通じるスリットから中
空部内に向けてショット材あるいはバレル材入り洗浄液
を噴射する場合において、噴射ノズル先端を前記したス
リットの開口縁部に接近させた状態にてショット材ある
いはバレル材入り洗浄液を噴射するようにした場合にお
いては、ショット材あるいはバレル材入りの洗浄液がス
リットから中空内部に正確に噴射されるばかりでなく、
加工部品のスリット外側における外表面を徒に傷つけて
部品自体の精工性を損なうおそれがない。
【0035】さらにショット材あるいはバレル材は1.
2mm〜5mm径の範囲内のものを主材としたものであ
るために小さめで加工部品表面に対する過大な衝撃傷を
与えるおそれがないばかりでなく、適度の質量を有し、
したがって洗浄液とともに適度の噴射が可能となり、実
用性が向上する。
【0036】さらに本発明は、洗浄液の貯溜部と、加工
部品を固定し、これに貯溜部から送られる洗浄液を噴射
する治具部と、噴射洗浄液を前記貯溜部に回収する手段
とからなり、洗浄液の貯溜部は、洗浄液槽および該洗浄
液槽内に設置されたところの、下方部を除き周面にパン
チング加工が施された有底円筒状のショット材あるいは
バレル材攪拌槽と、該ショット材あるいはバレル材攪拌
槽内に設置されたポンプとを有し、ショット材あるいは
バレル材攪拌槽内に一定量の、上記ショット材あるいは
バレル材攪拌槽のパンチング孔より径大のショット材あ
るいはバレル材を充填するとともに、洗浄液槽内に洗浄
液を入れ、ショット材あるいはバレル材攪拌槽内におい
てポンプによりショット材あるいはバレル材と攪拌させ
るとともに、これを治具部に圧送し、治具部に固定され
ている加工部品に向けてショット材あるいはバレル材入
り洗浄液を噴射するようにしたために、加工部品の洗浄
に際して、部品加工の際に付着したバリの除去と、バリ
以外の付着した金属微粉末等の除去とを、共に完全にお
こなうことができ、したがって加工部品の製品歩留まり
率を格段に向上させることができるのみならず、別途バ
リ除去のための作業を必要としないから生産性が向上す
るとともに、コストの著しい低減をはかることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である加工部品の洗浄装置の
概略をあらわした平面(治具部のみ側面)図。
【図2】図1における治具部の要部拡大断面図。
【図3】図1における洗浄液の貯溜部の拡大縦断面図。
【符号の説明】
1 洗浄液の貯溜部 2 仕切り板 3 洗浄液槽 4 洗浄液槽 5 ポンプ 6 パイプ 7 パイプ 8 切換弁 9 ショット材あるいはバレル材攪拌槽 10 下方部 11 パンチング加工 12 ポンプ 13 パイプ 14 パイプ 15 切換弁 16 分岐部 17 パイプ 18 接続部 19 エアパイプ 20 切換弁 21 パイプ 22 噴射部 23 通路 24 ノズル 25 治具部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 77/04 F02B 77/04 Fターム(参考) 3B116 AA46 AB42 BA06 BA22 BB22 BB34 BB62 BB90 CD22 3B201 AA46 AB42 BA06 BA22 BB22 BB34 BB62 BB90 BB92 BB98 CD22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ショット材あるいはバレル材を含む洗浄液
    を噴射することにより、強固に付着した加工屑類を除去
    するようにした加工部品の洗浄方法。
  2. 【請求項2】ショット材あるいはバレル材入り洗浄液噴
    射による加工バリ除去と、ショット材を含まない洗浄液
    噴射による加工塵洗浄とを含む請求項1に記載の加工部
    品の洗浄方法。
  3. 【請求項3】加工部品の中空部内に通じるスリットから
    中空部内に向けてショット材あるいはバレル材入り洗浄
    液を噴射する場合において、噴射ノズル先端を前記した
    スリットの開口縁部に接近させた状態にてショット材あ
    るいはバレル材入り洗浄液を噴射するようにしたところ
    の請求項1〜2に記載の加工部品の洗浄方法。
  4. 【請求項4】ショット材あるはバレル材は1.2mm〜
    5mm径の範囲内のものを主材としたものである請求項
    1〜3に記載の加工部品の洗浄方法。
  5. 【請求項5】洗浄液の貯溜部と、加工部品を固定し、こ
    れに貯溜部から送られる洗浄液を噴射する治具部と、噴
    射洗浄液を前記貯溜部に回収する手段とからなり、洗浄
    液の貯溜部は、洗浄液槽および該洗浄液槽内に設置され
    たところの、下方部を除き周面にパンチング加工が施さ
    れた有底円筒状のショット材あるいはバレル材攪拌槽
    と、該ショット材あるいはバレル材攪拌槽内に設置され
    たポンプとを有し、ショット材あるいはバレル材攪拌槽
    内に一定量の、上記ショット材あるいはバレル材攪拌槽
    のパンチング孔より径大のショット材あるいはバレル材
    を充填するとともに、洗浄液槽内に洗浄液を入れ、ショ
    ット材あるいはバレル材攪拌槽内においてポンプにより
    ショット材あるいはバレル材と攪拌させるとともに、こ
    れを治具部に圧送し、治具部に固定されている加工部品
    に向けてショット材あるいはバレル材入り洗浄液を噴射
    するようにした加工部品の洗浄装置。
  6. 【請求項6】ショット材あるいはバレル材入り洗浄液噴
    射による加工バリ除去と、ショット材あるいはバレル材
    を含まない洗浄液噴射による加工塵洗浄とを含むもので
    あるところの請求項5に記載の加工部品の洗浄装置。
  7. 【請求項7】治具部には、固定した加工部品の中空部内
    に通じるスリットから中空内部に向けてショット材ある
    いはバレル材入り洗浄液を噴射するようにするととも
    に、洗浄液を噴射するノズル先端を、上記スリットの開
    口縁部に接近させて取り付けるようにしたところの請求
    項5〜6に記載の加工部品の洗浄装置。
  8. 【請求項8】ショット材あるいはバレル材は1.2mm
    〜5mm径の範囲内のものを主材としたものである請求
    項5〜7に記載の加工部品の洗浄装置。
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