JP2001061860A - 治療装置 - Google Patents

治療装置

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JP2001061860A JP24479699A JP24479699A JP2001061860A JP 2001061860 A JP2001061860 A JP 2001061860A JP 24479699 A JP24479699 A JP 24479699A JP 24479699 A JP24479699 A JP 24479699A JP 2001061860 A JP2001061860 A JP 2001061860A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】的確な治療を行うことが可能な治療装置を提供
する。 【解決手段】治療の対象となる生体の状況を検出する検
出手段と、前記生体に治療を治療を施す施術手段と、前
記検出手段からの検出結果に基づいて前記治療の計画を
演算する演算手段による演算結果を表示する表示手段と
を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患部への治療行為
を支援する治療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の治療、特に外科的治療は事前に得
られた情報、特に画像計測装置によって得られた画像情
報を利用して診断が行われたのち、その診断結果に基づ
いた治療計画を策定し、それに従って行われていた。
【0003】一方、近年では術者は術中の計測機器とし
ては超音波スキャナやX線透視装置などを利用するよう
になっている。このような計測機器からの情報を用い
て、患者の治療及び治療の支援を行う技術の一例は、特
開平8−280710号公報に記載のものがある。この
従来技術においては、上記のような計測機器から予め得
られた情報を、治療を行う施術者に表示するものが開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の超音波スキャナ
は局所的な計測しかできず、全体的な構造を把握するの
は困難であった。また、MRIやCTなどのように任意
の方向からの断層撮像はできず、術者が見たい方向の画
像が得られない場合もあった。一方X線透視装置は放射
線被曝の問題が無視できないため、繰り返しての撮像に
用いられることはなかった。
【0005】したがって、上記従来技術においては、患
者や患部の外部構造及び内部構造の実時間提示は行われ
るが、治療の計画の修正や更新は行われていない。
【0006】このため、これらの画像情報を用いて治療
計画を逐次生成または修正更新することは行われず、術
者が術中実時間で判断を行い手術を遂行していた。
【0007】しかしながら実際に治療特に外科的治療
(以下、手術)の最中では治療を進めるにつれて患者や
患部の状態が変形などの予想外の変化をすることが往々
にしてあるため、必ずしも事前の計画通りに手術を行う
ことが最善ではない場合や、あるいは計画通りの手術を
行うことができない場合があった。従来技術において
は、このように、術中における患者および患部の変化に
関する対応は最善のものとは言い難く、従来の手術成績
の向上を妨げてしまう点については、考慮されていなか
った。
【0008】さらにここ数年の動きとしては患部近傍の
断層撮像を行うことのできる画像計測装置を援用して定
位的脳手術における進入方向を計算する方法も試されて
いるが、臨床例としては極めて僅かであり実用となって
いるとは言えない状況である。よしんばMRIやX線C
Tを用いてこれを行ったとしても、計算の結果に基づい
た指示が作業の細かさ(分解能)や操作対象点に到達す
るまでの経路の複雑さなどの理由により人間の手技の限
界を超えており、実行できない場合も往々にしてあり得
ることである。
【0009】経路の複雑さに関しては患部の切り開く部
分である創部を広く取れば改善する。しかし、創部を大
きくすることは、患者への術中、術後の負担を大きくす
ることになるため、創部をむやみに大きくすることは望
ましくない。治療では、患者へのダメージを極力抑える
ために創部をなるべく小さくし、その小さな傷口から術
具と多くの場合内視鏡を挿入し臓器の動きに注意しなが
ら狭い空間で手術を行うことが望ましいのである。
【0010】一方で、このために、術者は、患部とその
周辺を含めた全体的な構造を知ることが困難な内視鏡か
らの映像を用いなければならず、また、動きが制限され
た空間で術具を取り回しながら実時間で変形し続ける対
象に対して微細で器用な操作をすることが要求され、施
術中の治療計画を的確に更新、修正することは益々困難
となっている点については、上記従来技術においては考
慮されていなかった。
【0011】また、対象部位によっては開創を行ってか
ら実際に治療のための執刀を行う直前と直後において対
象臓器の動態および機能を計測することができれば不十
分な手当のまま傷口を閉じることが避けられ、手術成績
が格段に向上すると考えられる。例えば心疾患の治療に
おいてはバイパスや弁置換等の前後においてバイパスし
た血管の開存状況や弁置換による心機能の回復状況を知
ることができれば再手術の確率が下げられるなど利点が
多い。
【0012】従来、このような、心疾患の手術において
は、患部、患者の内部の状態の情報は超音波スキャナで
行われていた。この手段では、血流や拍動の様子などの
動態に関する情報は得られるが、全体的な構造を捉えら
れないため、得られる情報は治療する上では不十分とな
る場合がある。
【0013】本発明の目的は、使用者である治療を行う
施術者に修正した治療計画を施術中に提示して、より的
確な治療を行うことが可能な治療装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、治療の対象となる生体の状況を検出する
検出手段と、前記生体に治療を治療を施す施術手段と、
前記検出手段からの検出結果に基づいて前記治療の計画
を演算する演算手段による演算結果を表示する表示手段
とを備えたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の例を説明する。
【0016】図1に、本発明の一実施例の全体の構成を
示す。図中において、101は患部、または患者の状態
の情報を得るため手段である計測手段であり、、102
は前記得られた情報を提示する手段である表示手段、1
03は直接患者、患部に接近して治療を施術する施術手
段、104は上記得られた情報や予め得られた患者、患
部の情報に基づいて、治療の計画を算出する治療計画手
段である。この治療計画手段中、106は治療計画を演
算して算出する治療計画演算手段であり、この演算手段
106により算出された計画は、105の治療計画制御
部に伝達され、この治療計画制御部105は、この治療
計画に基づいて上記施術手段103に施術手段の制御指
令を送ったり、表示手段102に治療計画の情報や計測
手段101からの情報を加工/処理を施した情報を伝達
したりする。
【0017】107は治療計画手段中のデータベースで
あり、上記の計測手段101からの情報や予め獲得され
ていた患者、患部の情報が蓄積されている。108は治
療計画手段中の命令および情報の伝送経路である。この
治療計画手段104は、治療装置本体の外部にあるネッ
トワークとも接続されており、109は上記外部のネッ
トワーク群を、110はネットワーク間の中継機、11
1は遠隔された位置にある治療計画用計算機、112は
111に接続されたデータベースを示している。また、
113は治療計画手段104からネットワーク群109
へ送られる指令や情報獲得の要求指令を示し、114は
遠隔された位置にある計算機からの返答を表す。
【0018】上記において算体とはそれ自身に処理され
るものとそれらの処理手順記述の両方を含むもの、ある
いはどちらか一方を含むもののいずれでもよい。すなわ
ちいわゆる一般的な意味合いでのデータとプログラム
(コード)のうちのいずれか、あるいはその両方から構
成されるオブジェクトを示す。
【0019】また117は治療計画制御部105と計測
手段の間の命令や情報の伝送経路、118は計測手段と
表示手段との間のデータの伝送経路、119は表示手段
と治療計画制御部との間の命令やデータの伝送経路であ
る。120は、計測手段が患者および患部の状態を示す
情報を獲得するために施される計測行為であり、実際に
は、計測手段101から発されて、伝導または放射され
る電磁波・光・超音波・放射線といたエネルギー等を指
す。121は、上記計測行為120によって患部、ある
いは患者から発せられるか反応や反動を示し、実際には
熱・光・音・電気・電磁波などの形の信号となる。12
2は、施術手段103による患者や患部への施術行為を
示しており、123は、上記施術行為122により生起
されtが患部、患者からの反動もしくは反応、124
は、表示手段102と施術手段103との間の命令およ
び情報の伝送経路を示している。
【0020】125は施術手段103と治療計画制御部
104との間の命令および算体の伝送経路であり、12
6は装置の使用者である執刀医が施術手段を操作するた
めの操作入力行為を示す。127は患者、患部の反応1
23を執刀医に理解しやすい形に加工、処理されて操作
入力部(後述)を介して与えられる反力や熱などの各種
エネルギの形で表現された情報である。128は表示手
段を操作するために各種モードのインターフェイス(後
述)を用いて与える命令である。129は、使用者の執
刀医がこれを参照しながら治療を進めるところの、計測
手段101によって得られた患者および患部に関する情
報および治療計画手段104からの治療計画の情報であ
り、これには治療室以外にいる医師らの意見などを統合
的に提示した、画像・音声・熱などの形で表された情報
も含まれる。130は使用者である治療を行う執刀医、
131は施術対象である患者を表す。
【0021】使用者である執刀医130は表示手段10
2から提示される情報129および施術手段103から
提示される情報127を参照しながら操作入力行為12
6を行うことで、施術手段103を介して患部に対して
必要な治療を行う。
【0022】計測手段101は複数の計測方法を有して
おり、治療中に伝送経路117を通して治療計画制御部
105が与えるタイミングに従って患部および患者の状
態を計測する。計測され得られた情報は伝送経路117
を通して治療計画制御部105へ送られると同時に、同
じ情報が伝送経路118を通して表示手段102へ送ら
れる。また、使用者130は、表示手段102への入力
手段を介して、伝送経路118を経由して、命令128
の一種である患部、患者の情報を獲得する指令を発した
時にも計測を行い、得られた情報は上記と同様に105
治療計画制御部および表示手段102へ送られる。
【0023】計測手段101は患者および患部の状態を
示す情報を獲得するために電磁波・光・超音波・放射線
等のエネルギを伝導または放射する。その結果与えられ
たエネルギ120によって患部に二次的に励起されたか
もしくは減衰しながら透過・反射または散逸したか、あ
るいは患者もしくは患部より能動的に発せられるかした
熱・光・音・電気・電磁波などの信号121が検出され
る。計測手段101はこれらの信号に対して適当な処理
を加えることにより目的の情報を得る。詳細は後述す
る。
【0024】表示手段102は主に画像・音声からなる
情報129を使用者に提示する。使用者は入力手段であ
るインターフェイス128を介して、表示手段の提示す
る情報の内容・種類・見え方などを操作し制御する。表
示手段102においては、計測手段101によって獲得
された患者および患部に関する情報が提示される。また
それと同時に治療計画手段104によって逐次修正更新
され伝送経路119を通して送られる治療計画情報が提
示される。
【0025】この治療計画情報は、治療のプロセス、す
なわち、治療の手順やその動作の情報を含んでいる。施
術手段103の挙動を規定するもの、例えば施術手段の
更新されたアプローチの姿勢・移動量や更新された接触
禁止領域などを含む。さらには、施術手段103のマニ
ュピレータやレーザ使用のメスといった複数の施術器具
や計測手段102の複数の計測器具を使用する順序も含
む。また、本実施例では、施術手段103からのマニピ
ュレータの座標情報・動作の量の値といった情報も可視
化・可聴化されて計測手段102により表示されるの
で、治療計画情報には上記施術手段103に計測手段1
01より得られた情報を表示する順序も含まれる。詳細
は後述する。
【0026】施術手段103は使用者が治療行為を行う
ために入力する操作を受け付け、解釈し、それに従って
患部に対する治療行為を行う。同時にその行為によって
起こる反作用123を検出し、これを操作入力部(後
述)を介して、使用者が理解しやすいような大きさの量
や種類に変換、処理が施されて反力や熱・振動などの各
種エネルギの形で表現された情報127を使用者に与え
る、また施術手段103は内部の各種機構の状態や術具
等の座標系、あるいは反作用123を画像や音声の形に
翻訳した情報を、伝送経路124を通して表示手段10
2に伝える。さらに施術手段103は伝送経路125を
通して治療計画制御部105から内部機構の挙動を規定
するための情報を得る。この情報とは前記のように例え
ば新たなアプローチの姿勢・移動量や更新された接触禁
止領域などをさす。詳細は後述する。
【0027】治療計画手段104はいくつかの要素から
なる。すなわち治療計画制御部105、治療計画エンジ
ン106、データベース107、105〜107および
後述のネットワーク群の間における算体の伝送経路10
8である。
【0028】治療計画制御部105は治療計画手段10
4の動作を調節するものであり、他の手段との情報のや
りとりを行う。まず伝送経路117を通して、予め定め
られたタイミングで計測手段101に情報獲得要求を発
し、要求に応じて計測手段101が獲得した患者や患部
の状態の情報として、画像等の情報を得る。これを伝送
経路108を通じてデータベース107に格納する。
【0029】データベース107には、現在までに、前
記計測手段101及び施術手段103や治療の事前に得
られた患者や患部の情報、例えば、患部の位置や形状、
これらを示す画像や、患者、患部の脈拍、血圧、体温と
いったいわゆるバイタルサイン等、を格納してあり、治
療計画演算手段106はここにある情報を用いて治療計
画の修正更新を行うための計算をする。計算の際に、患
者の過去の情報を参照する必要が生じた場合は、治療計
画演算手段106は伝送経路108を通してネットワー
ク群にその情報を送ってくれるように要求113を出
す。要求に応じて必要な情報114が得られた場合はこ
れを現在データベース107が持っている情報に加えて
これを処理し計算を行う。計算結果は伝送経路108を
通じて治療計画制御部105に送られ、これを受けた治
療計画制御部105は伝送経路119および伝送経路1
25を通じて表示手段102および施術手段103に修
正更新された治療計画の情報を送る。
【0030】ネットワーク群109は情報送信要求11
3を受けた場合、次のように動作する。
【0031】送信要求を受けたネットワークは要求され
た情報を持つホストを捜し、それが見つかれば該当ホス
トが情報を返す。見つからなければこのネットワークと
他のネットワークを接続している中継機がより上位のネ
ットワークへ上記の要求を中継する。そうやって次々に
情報を持つホストを捜し、これにたどり着いた時には今
と逆の経路で必要な情報114が送られる。なおあると
ころまで中継されても目的のホストが見つからなかった
場合は中継は打ち切られ、中継を打ち切った中継機がそ
の旨を通知して返し、これも今と逆の経路で送られる。
【0032】図2は本発明の一実施例を示す概略図であ
る。図中において、201は開放型MRI、202は使
用者のための表示手段であるフラットパネルディスプレ
イである。このディスプレイ202は、203,20
4,205の3つの個別のディスプレイからなり、各々
が本実施例の装置の使用者毎に設定された情報を表示で
きるものである。203は助手のためのフラットパネル
ディスプレイ、204は麻酔医のためのフラットパネル
ディスプレイ、205は操作入力用コンソール、206
は超音波スキャナプローブ保持装置、207は微細操作
用マニピュレータ保持装置、208、209は患部吊り
上げ・開胸用保持装置、210は三次元位置姿勢測定装
置、211はスライド式ベッド、212は緊急時に使用
する補助人工心肺、213は麻酔医の使用する薬品およ
び用具の置き場、214は使用者(執刀医)、215は
助手、216は麻酔医、217は患者、218は微細操
作用マニピュレータ、219は超音波スキャナプロー
ブ、220は治療計画制御用計算機、221は治療計画
演算用計算機、222は治療計画用データベースマシン
を示す。
【0033】201、219はは前記の計測手段101
に含まれる。202、203、204は表示手段102
に含まれる。205、206、207、208、20
9、210、211、218は施術手段103に含まれ
る。補助人工心肺212は患者の循環状態が変化した際
に用いるために用意しておく。置き場213には麻酔医
が患者の状態を見ながら投与する薬剤やその際に使用す
る用具などを置く。使用者214はディスプレイ202
によって提示される画像を中心とした情報やコンソール
205の操作入力レバーによって発生し伝達される反力
や振動・熱などの力覚・触覚情報の提示を受けながら、
206〜209の各保持装置の位置姿勢やベッド211
の位置を調整し、また必要に応じて開放型MRI201
や超音波スキャナプローブ219による画像情報や三次
元位置測定装置210による基準座標における対象点
(患部やマニピュレータ218の先端など)の位置姿勢
座標値の獲得を指令し、操作入力レバーを介して微細操
作用マニピュレータ218を遠隔操作し治療を行う。2
20〜222は治療計画手段を構成する計算機群であ
り、220は治療計画制御部105に、221は治療計
画エンジン106に、222はデータベース107にそ
れぞれ相当する。
【0034】これらの計算機群は手術室の内外いずれか
に設置され有線もしくは無線の伝送経路で相互にまた他
の手段に相当する構成要素と結ばれている。なお図が見
にくくなるのを避けるため図中には伝送経路の類および
ネットワーク群などについては図示していない。
【0035】図3は計測手段101の内部構成を示す。
図中において、301はMRI制御部、302は超音波
スキャナ制御部、303は内視鏡映像信号変換部、31
9は血圧・脈拍・体温等バイタルサイン信号変換部、3
04は開放型MRI、305は微細操作用マニピュレー
タ保持装置、306は超音波スキャナプローブ保持装
置、307はMRI本体と制御部との間の命令や信号の
伝送経路、308は超音波スキャナ本体と制御部との間
の命令や信号の伝送経路、309は内視鏡映像の伝送経
路、323はバイタルサイン信号の伝送経路、310は
MRI画像モニタ、311は超音波スキャナ画像モニ
タ、312は内視鏡映像モニタ、320はバイタルサイ
ンモニタ、313はMRI制御部と治療計画制御部10
5との間の命令や画像情報の伝送経路、314は超音波
スキャナ制御部と治療計画制御部105との間の命令や
画像情報の伝送経路、315は内視鏡映像信号変換部と
治療計画制御部105との間の命令や映像情報の伝送経
路、321はバイタルサイン信号変換部と治療計画制御
部105との間の命令や映像情報の伝送経路、316は
MRI制御部と表示手段102との間の命令や画像情報
の伝送経路、317は超音波スキャナ制御部と表示手段
102との間の命令や画像情報の伝送経路、318は内
視鏡映像信号変換部と表示手段102との間の命令や映
像情報の伝送経路、322はバイタルサイン変換部と表
示手段102との間の命令や映像情報の伝送経路を示
す。なお図中には血圧・脈拍・体温等の検出手段は図示
していない。
【0036】MRI制御部301、超音波スキャナ制御
部302、内視鏡映像信号変換部303は治療計画制御
部105からの命令、もしくは表示手段102を経由し
て伝えられる使用者からの命令に従って撮像および動作
状態の変更を行う。治療計画制御部105からの命令は
周期的に送られ、一定時間ごとに画像が更新される。使
用者からの命令は非同期的に送られ、その際にも画像が
更新される。
【0037】ただしいずれの場合も内視鏡映像はビデオ
レートでつねに撮像されているものとする。血圧・脈拍
・体温等バイタルサイン信号は常にモニタされている。
撮像された画像および映像情報は伝送経路313〜31
5、321を通って治療計画制御手段105へ、また伝
送経路316〜318、322を通って表示手段102
へ送られる。この際に送られる情報はビデオ信号のよう
なアナログ信号の形でもよいし、ディジタルデータの形
で送受されてもよい。
【0038】計測手段101はまた微細操作用マニピュ
レータ(後出)の先端位置を検出するためにも用いられ
る。そのために図21に示すようにマニピュレータ先端
の屈曲部手前にRFコイルまたは脂肪などの高信号に撮
像される物質2101を置く。これをMRIで撮像しこ
の位置を画像から検出することによってマニピュレータ
に対するナビゲーションを行うことができる。さらにM
RI画像中にマニピュレータ先端位置を検出できるた
め、マニピュレータの作業座標との位置合わせを容易に
行うことができる。
【0039】次に表示手段102について説明する。図
4は表示手段102の内部構成を示す。図中において、
401は画像処理部、402は統合化された画像等情報
提示部、403は画面制御インターフェイス、404は
画像処理部401と治療計画制御部105との間の命令
や計測手段101により得た画像情報の伝送経路、40
5は画像等情報提示部402と治療計画制御部105と
の間の命令や治療計画画像情報の伝送経路、406は処
理済みの画像情報、407は画面制御インターフェイス
403を介して入力された使用者の画面制御命令および
計測手段への情報獲得命令の伝送経路、408は計測手
段への情報獲得命令の伝送経路を示す。
【0040】画像処理部401は計測手段101より送
られた画像情報・映像情報を処理する。情報がアナログ
信号の場合はまずディジタル情報への変換を行う。最初
からディジタル情報で送られた場合は省略できる。次に
変換された各モダリティからの画像情報に対して、平面
的または立体的に描画するために、ノイズ除去・補間計
算・明度や色調の調整・ボリュームレンダリング等の演
算処理を行う。処理の済んだ画像情報は伝送経路406
を通して提示部402へ、また伝送経路404を通して
治療計画制御部105へ送られる。提示部402は各モ
ダリティ画像情報、治療計画画像・使用者誘導画像情
報、施術手段からのマニピュレータ座標情報・動作情報
を統合し、画面制御インターフェイス403を介して使
用者の指示する形式で提示を行う。この際、使用者誘導
情報やマニピュレータ動作情報などは、画像に加えて音
声を併用して提示する。例えばマニピュレータのナビゲ
ーション情報として参照軌道が示された際に、そこから
逸れる動作をした場合の警告音、あるいは治療計画にお
いて接触禁止とされた組織中の領域への接近に対する警
告音、などである。画面制御インターフェイスの詳細は
後述する。
【0041】図5は施術手段103の内部構成を示す。
図中において、501は操作入力部、502は制御部、
503は治療操作部、504は操作入力部501と制御
部502の間で命令やデータを送受するための伝送経
路、505は制御部502と治療操作部503の間で命
令やデータを送受するための伝送経路を示す。
【0042】操作入力部501は使用者の意図に応じて
一意かつ随意に引き起こされるさまざまな身体的・生理
的変化を検出し、その情報を伝送経路504を通して制
御部502へ送る。身体的・生理的変化としては例えば
身体各部の筋肉の伸縮、眼球の動き、声、あるいは脳波
や脳磁分布、脳内活性部位の分布などが挙げられる。こ
れらを検出する方法の例としては例えば以下のようなも
のがある。すなわち筋肉の伸縮は操作レバーの動きやフ
ットスイッチなどの機構的な手段、もしくは筋電検出な
どの電気的な手段、もしくは筋肉の運動に伴い生成され
る物質の濃度の検出などの化学的な手段などがあり得
る。眼球の動きであればアイトラッカーのような光学的
な手段、声ならばマイクロフォンなどの電気音響的な手
段が考えられる。脳波は脳波計、脳磁分布はsquid
を利用した脳磁計、脳内活性部位の分布はファンクショ
ナルMRIでの検出が可能である。
【0043】操作入力部501において検出された情報
を受けた制御部502は、それらの情報の種類や値を解
釈し、それに対して予め対応付けておいた操作主体に宛
ててその操作内容を治療操作部503に指令する。操作
主体とは保持装置類206〜209や微細操作用マニピ
ュレータ218、ベッド211、各種術具・スタビライ
ザ(後出)等をさす。この際にここで指令された内容を
同時に伝送経路124を介して表示手段102へ送る。
102ではこれを画像化し、治療計画画像や実際の運動
学的情報(後出)などと組み合わせて提示を行う。
【0044】治療操作部503はこの指令を受けて、対
応付けられた操作主体を値に従って動かし治療操作を行
う。操作主体のうち、治療操作に際して治療対象から直
接反作用を受けるものはこれを検出し、この情報を制御
部502に返す。制御部502はこれを解釈し、ノイズ
処理やスケーリングなどの演算処理を施す。検出された
反作用のうち、触覚・力覚によって伝えることが適当と
考えられる情報は操作入力部501へ送られ、そこで操
作レバーの動きなどの形で使用者に提示される。この種
の情報としてはマニピュレータの接近時における近接覚
情報や、接触したり術具で把持したりしている際の反
力、先端で検出された患部の温度などが挙げられる。
【0045】一方、画像や音声の形で提示するのが適当
と考えられる情報は伝送経路124を介して表示手段1
02に送られる。前記の情報は実際の状況に応じて画像
・音声の形でも提示できるようにしておく。同時にその
際124へは治療操作部に含まれる各操作主体(例え
ば、後述する微細操作用マニピュレータなど)の運動学
的情報が送られる。これらは併せて102において画像
や音声の形で提示される。
【0046】以上の説明に関する例を以下に示す。
【0047】操作入力部501の一例としてコンソール
205のような形式が挙げられる。例えば使用者が施術
手段のうちの一つである微細操作用マニピュレータの位
置姿勢を変えようと意図し、操作レバーを倒すように腕
を中心とした身体各部の筋肉を動かす。操作レバーには
各関節にポテンショメータやエンコーダ、あるいはタコ
メータ等の関節の変位を検出するためのセンサが備えら
れている。
【0048】操作レバーが倒されたことおよび各関節の
変位は制御部502へ通知される。制御部502におい
ては、操作レバーを倒すことは微細操作用マニピュレー
タの関節を曲げることと予め対応付けがなされているも
のとする。制御部502は微細操作用マニピュレータに
対して各関節を適切に動かすように指令する。指令は関
節空間レベルで行われることも、また操作レバーと微細
操作用マニピュレータの機構が異なっている場合は作業
座標レベルで行われることもある。その場合には意図し
ない不随意な手の動きを除くため、指令値に対するフィ
ルタ処理や、操作レバーとマニピュレータの寸法および
作業の細かさを考慮した指令値のスケーリング(一般的
には異方性の)が行われる。これらの指令値は表示手段
102に送られ運動学モデルに基づいて画像化され提示
される。
【0049】制御部502からの操作主体指定と動作指
令を受けて微細操作用マニピュレータが動作する。動作
の際には反作用として、被接触状態の時は近接情報が、
接触・把持状態の時は反力がセンサによって検出され
る。またいずれの状態の時も対象点の温度(もしくは赤
外線の放射量)が検出される。検出されたセンサ情報は
制御部502へ送られる。制御部502はこれを解釈
し、ノイズ処理やスケーリングなどの演算処理を施す。
検出された反作用のうち、反力と温度の情報は操作入力
部501へ送られる。501においては反力を操作レバ
ーを駆動することで、温度をレバーを暖める/冷やすこ
とによって使用者に提示する。
【0050】上記のセンサ情報は使用者の要求があれば
画像・音声による提示を同時に行うものとする。なわち
これらの情報は伝送経路124を介して表示手段102
に送られ、グラフやCGなどあるいは合成音声による読
み上げ、または音の音程・音色・音量・音質・和声など
によって提示される。
【0051】同時にその際124へはマニピュレータの
運動学的情報が送られる。これらは併せて102におい
て画像や音声の形で提示される。この場合、各関節の変
位・およびそれらのn階微分に基づきマニピュレータの
CGが生成されたり、接触時の反力の情報が、画像では
描画される図形の形状の変化やその速さ、色の種類や明
度・彩度などによって、また音声であれば合成音声によ
る読み上げ、または音の音程・音色・音量・音質・和声
などによって提示される。
【0052】さらにこの時、治療計画手段104中にお
いて、治療計画制御部105が治療計画エンジン106
に治療手順および各手順を実現するためのマニピュレー
タ等の施術手段の動作を規定する制御情報を計算するよ
うに指示をする。治療計画エンジン106は、計測手段
101によって治療中に治療計画制御部が逐次指示する
タイミングで獲得されデータベース107に蓄積されて
いる現時点までの複数の種類の画像情報およびバイタル
サイン情報に基づいて、対象としている患部を含めた臓
器の位置や姿勢・形状の変化の検出および患者の状態変
化の有無の検出を行い、これらの情報からマニピュレー
タの速度や方向、可動範囲、到達禁止領域など、またあ
るいは術具のひとつであるレーザメスの出力や照射時間
などの情報を計算し導き出す。治療計画制御部はこの情
報を施術手段103中の制御部502に伝え、502は
これをマニピュレータやレーザメスなどの術具の制御情
報として利用する。
【0053】図6は表示手段の提示する情報の一例を示
す。図中において、601はMRI画像、602はMR
A画像、603は内視鏡映像、604は近接覚情報、6
05はバイタルサイン情報、606は体表の超音波スキ
ャナ画像、607はマニピュレータ先端の超音波スキャ
ナ画像、608、609、610は治療計画情報、61
1は反力情報をそれぞれ示す。
【0054】MRI画像601は周期的に撮像され逐次
画像が更新される。通常は形態画像を提示するが、創部
を縫合する前には組織の回復状況等を見るために機能画
像の撮像を行い、提示する。MRI画像601の上には
治療計画情報608が重ねて提示される。図中において
は矢印の始点がマニピュレータ先端現在位置を、矢印自
身が最適進行方向を示す。MRA画像602は主に術前
の画像を提示するが、創部を縫合する前にも撮像を行
い、血管等の開存状況を見る。
【0055】内視鏡映像603は逐次提示される。内視
鏡映像603の上にはマニピュレータセンサ情報である
近接覚情報604、反力情報611などが提示される。
またそれらと共に治療計画情報609が表示される。6
09は矢印がマニピュレータの最適進行方向を示してい
る。使用者はこの情報を参考にしながら次の動作方向や
移動距離などを考えてマニピュレータを動かす。605
はバイタルサイン情報であり、血圧・脈拍・体温などの
変化が逐次連続的に表示される。
【0056】606は体表の超音波スキャナの画像であ
る。 607はマニピュレータ先端に備えられた超音波
スキャナ画像である。これに重ねて治療計画情報610
としてマニピュレータ先端の最適進行方向が表示され
る。
【0057】なお先端に超音波スキャナを備えるマニピ
ュレータは治療操作をするマニピュレータと同一でもよ
いし別でもよい。これについては後述する。
【0058】ここで各画像情報の位置づけを説明する。
MRI画像601は患部を含めた全体的な構造を示す。
超音波スキャナ画像606、607は患部臓器および治
療を行おうとする局所的構造を表示する。特に対象患部
臓器の表面の下すなわち肉眼もしくは光学的手段では見
ることのできない構造を表示できる。それに対して内視
鏡映像603は治療中のある一ステップにおいて特に詳
細に目視することが必要な部分を拡大表示している。
【0059】なおここで示した治療計画情報608、6
09、610は非常に簡単な例であり、術中において組
織を操作してゆくうちに起こる、変形や移動といった状
態変化の情報を取り入れて重要組織等の障害物回避問題
を画像情報が更新されるたびに逐次解き直した結果を表
示しているものである。
【0060】この他にも治療計画情報としては予定され
ている次の一操作による変形のシミュレーション画像や
術前の情報のみで生成しておいた治療シナリオの変更修
正点などを表示する。
【0061】次に図7を用いて画像等情報提示部402
と画面制御インターフェイス403の内部構成を説明す
る。図中において、701は変調された電磁波もしくは
音波などを受信部に向かって送出するアンテナ、702
はマイクロフォンおよび発信機、703は受信機および
音声認識部、704は認識結果の伝送経路、705はフ
ットペダル、706はフットペダル入力検出部、707
はフットペダル入力結果の伝送経路、708は情報提示
制御部、709は画像重ね合わせ処理部、710は画像
切り替え処理部、711は表示手段に対して使用者が送
る各種の命令を情報として含んだ伝送経路もしくは変調
された電磁波・音波などの伝送媒体、712は処理の結
果生成された画像・音声等情報をディスプレイに送る伝
送経路を表す。
【0062】使用者130は自らの意図に応じて一意か
つ随意な身体的・生理的変化を引き起こす。これを70
2および705によって検出し、702に関してはその
情報を伝送媒体711を通して情報提示制御部708へ
送る。上記の検出された情報と使用者の要求とは一意に
対応しており、使用者は声や手足の動き、脳波などで情
報提示の内容やレイアウトの変更などを行うことができ
る。身体的・生理的変化としては例えば身体各部の筋肉
の伸縮、眼球の動き、声、あるいは脳波や脳磁分布、脳
内活性部位の分布などが挙げられる。図中にはマイクロ
フォン702による声の検出と、フットペダル705に
よる下肢筋肉の伸縮の検出を行う例が示されている。
【0063】なお身体的・生理的変化をを検出する方法
の例としては他に以下のようなものが考えられる。すな
わち筋肉の伸縮は操作レバーの動きなどの機構的な手
段、もしくは筋電検出などの電気的な手段、あるいは筋
肉の運動に伴い生成される物質の濃度の検出などの化学
的な手段があり得る。眼球の動きであればアイトラッカ
ーのような光学的な手段が考えられる。脳波は脳波計、
脳磁分布はsquidを利用した脳磁計、脳内活性部位
の分布はファンクショナルMRIでの検出が可能であ
る。
【0064】使用例を以下に説明する。使用者130は
画像情報提示の内容を変更するためにマイクロフォン7
02に向かって発声を行うかあるいは下肢筋肉を動かし
てフットペダル705を踏む。マイクロフォンからの入
力は発信機(図示せず)で変調され伝送媒体711に乗
せて受信機および音声認識部703に送られる。この際
の伝送媒体は導線でもよいし、電波・光・赤外線などの
電磁波あるいは超音波などの空気を伝わるものでもよ
い。特に赤外線や超音波はMRIの磁場との干渉がなく
また手術室の壁や他の機材の散乱を利用して届くことが
できるため、有利である。
【0065】入力された使用者の要求は受信機および音
声認識部703およびフットペダル入力検出部706に
おいて認識・解釈され、伝送経路704および707を
通して情報提示制御部708に送る。
【0066】情報提示制御部708には画像処理部40
1において処理済みのMRI画像・超音波スキャナ画像
・内視鏡映像の情報が406を介して送られてくる。ま
た施術手段103の制御部から送られてきたマニピュレ
ータおよびその他の治療操作主体に関する、先端位置姿
勢や座標等の運動学的情報、および近接覚センサ・力覚
センサ・温度センサ等によって検出された、対象点およ
びその近傍での環境情報が124を介して送られてく
る。これに加えて、更新された最新の治療計画情報が4
05を介して送られてくる。これらの情報はアナログ信
号の形で伝送されてもよいし、ディジタル情報の形でも
よい。
【0067】なお124を介して送られてくる、治療操
作主体に関する情報は情報提示制御部708においてモ
ダリティ変換が行われ、画像や音声などの形で表現され
る。例えばグラフやCGなど、あるいは合成音声による
読み上げ、または音の音程・音色・音量・音質・和声な
どによって提示される。治療操作主体がマニピュレータ
の場合は、各関節の変位・およびそれらのn階微分に基
づきマニピュレータの機構を三次元的に描画するCGが
生成されたり、接触時の反力の情報が、画像では描画さ
れる図形の形状の変化やその速さ、色の種類や明度・彩
度などによって、また音声であれば合成音声による読み
上げ、または音の音程・音色・音量・音質・和声などに
よって提示される。
【0068】情報提示制御部708は以上の各情報を統
合・整理し、使用者の要求に沿って内容や提示のレイア
ウトを定め、それを実現するための命令を画像重ね合わ
せ処理部709と画像切り替え処理部710に送る。7
09と710は708からの命令に従って画像をレイア
ウトし、708で生成された音声情報と併せて202へ
送り、使用者への提示を図る。
【0069】ここでレイアウトの変更とは図8に示すよ
うに各表示画面への表示内容の入れ換え、治療計画情報
・環境情報の表示/非表示、あるいは図9に示すように
同一の画面内での表示内容の選択、表示の大きさや配置
の変更等を意味する。
【0070】次に図10を用いて治療操作部503中の
治療操作主体の例を説明する。図10は微細操作用マニ
ピュレータとそれを保持する保持装置の構成例を示して
いる。図中において、1001は保持装置、1002は
微細操作用マニピュレータである。
【0071】保持装置1001は多関節のリンク機構で
あり微細操作用マニピュレータ1002を任意の位置姿
勢で保持できる。機構部分の材料はジュラルミン、チタ
ンなどの非磁性合金もしくは金属、あるいはエンジニア
リングプラスチックやセラミック等の非金属を用いる。
軸受はプラスチックもしくはセラミックの材質のものを
用いる。各関節の駆動には非磁性物質のみで作られた超
音波モータや水圧・空気圧などの流体圧を利用したアク
チュエータを用いる。組み立ては上記の非磁性金属(チ
タンなど)を材料としたネジやボルト・ナット、または
接着剤を用いて行う。以上の構成によりMRIの磁場の
影響を避ける。微細操作用マニピュレータ1002に関
しても同様の材質や駆動原理を用いる。
【0072】保持装置およびそれらに保持されるマニピ
ュレータ等は図11に示すように天井吊りタイプ110
1とベッドサイドタイプ1102がある。これらを併用
することによって患部がMRIの撮像領域に入った時に
保持装置によって患者の周りが混雑することを避けるこ
とができる。
【0073】次に図13を用いて微細操作用マニピュレ
ータの一構成例を示す。図中(a)において、1301
はマニピュレータ先端部、1302はメス、1303は
ナイフ、1304は鑷子、1305は鉗子をそれぞれ表
す。メス1301は患部の切開を、ナイフは組織の剥離
を、鑷子は縫合や吻合のための針の保持を、鉗子は患部
の切開や切除を行うための術具である。1302〜13
05はマニピュレータ先端部1301に着脱可能である
ものとする。
【0074】また、図中(b)において1306は注水
管、1307は軟性材質のバルーン、図中(c)におい
て1308は生理食塩水出水管、図中(d)において1
309は二酸化炭素を吹き出す送気管、図中(e)にお
いて1310は内視鏡を表す。生理食塩水出水管130
8は患部の洗浄を行うために用いる。送気管1309は
出血により患部が見えにくくなった際に血液を周囲に吹
き飛ばすために用いる。内視鏡1310は患部の詳細な
映像を得るために用いる。これにはグラスファイバーを
用いた曲げ可能な軟性内視鏡、ガラスの光路を持つ硬性
内視鏡、先端部に電子的な受光部を有する電子内視鏡な
どが用いられる。注水管およびバルーンの使用方法は後
述する。
【0075】これら1301、1306〜1310は一
本の内筒の中に多数の縦穴を開けて通されている。筒の
断面は図中(f)における1311に示すようになって
おり、1312は(b)に示した注水管1306および
バルーン1307を通す穴、1313、1315は
(c)、(d)に示した生理食塩水出水管1308、二酸
化炭素送気管1309を通す穴、1314、1316は
(a)に示すように1302〜1305のいずれかを装
着したマニピュレータ先端1301を通す穴、1317
は(e)に示した内視鏡1310を通す穴を表す。この
内筒は(f)の下部に示すようにマニピュレータ外筒1
318の中に通され、外筒先端においてその外周と外筒
内周の間に超音波スキャナプローブ1319が備えられ
ている。図中では内筒と外筒が同心円状に配置されてい
るが、プローブの形状によってこの配置は様々に異な
る。すなわちプローブの形状も図22(a)中の220
1のように中心に穴の開いた円筒とは限らず、たとえば
(b)中の2202のように穴の位置が端に偏っていた
り、(c)中の2203のように穴がいくつも開いてい
たり、(d)中の2204のように穴の形状が円ではな
く多角形などであったりしてもよい。また内筒の先端自
体を超音波スキャナプローブにすることも考えられる。
【0076】図14は微細操作用マニピュレータの外観
図を示す。図中において、1401はマニピュレータ駆
動部、1402はマニピュレータ外筒、1403はマニ
ピュレータ関節をそれぞれ表す。
【0077】対象点がマニピュレータ先端の方を向いて
いる場合は関節1403の数は0でもよいが。治療の必
要な点が対象臓器・器官の陰になっている場合がある。
その場合途中に重要組織などが存在するなどの理由か
ら、その点に対して必ずしも直線的にアプローチ可能な
治療計画が立てられないケースも少なくない。その際に
はいくつかの関節を設けた構成にすることによって、先
端の周り込みが可能となり、アプローチできる領域が格
段に広がることになる。
【0078】なお関節を設けた場合は硬性内視鏡は用い
ることができないので、その場合は軟性内視鏡もしくは
電子内視鏡を用いるものとする。その他の要素130
1、1306〜1309は可撓材料で構成または製作す
ることが可能である。
【0079】図15はマニピュレータ関節1403の構
成例を示している。図中において、1501はジョイン
ト、1502は駆動用ワイアをそれぞれ表す。
【0080】図中において駆動用ワイアは下側のリンク
(外筒)に固定されており、上側のリンクの中を通り駆
動部1401まで延びている。駆動用ワイアはジョイン
トをはさんで逆側にもあり、各関節はこれら一対のワイ
アを駆動部1401内部のアクチュエータ(図示せず)
によって協調的に引くことによって駆動される。
【0081】ここで治療対象となっている臓器・器官が
脳や骨格などのように略静止している場合は以上に示し
たようなマニピュレータを駆使して治療を行えばよい
が、心臓や肺など拍動や呼吸動によって対象臓器の変形
や対象点の移動が起こる場合にはこれを抑制する必要が
生じる。
【0082】以下に患部臓器・器官が柔軟で、形状や位
置が変化する場合のマニピュレータの構成例を示す。こ
こではそのような場合の治療の例として冠動脈バイパス
手術を取り上げる。
【0083】図12は冠動脈バイパス手術の際に用いる
患部固定手段を示している。図中において、1201は
スタビライザ、1202は吸引チューブを示す。
【0084】スタビライザ表面(患部の周囲との接触
面)には穴が開いており、吸引チューブを介して空気を
吸い込むことによって当該表面は陰圧となり患部周囲を
吸い付ける。スタビライザは微細操作用マニピュレータ
の外筒に固定されている。このことによりにより例え
ば、対象点が心臓の表面のある一部分であったとする
と、その周辺を囲むような形状のスタビライザを用いれ
ば、拍動や呼吸動によって対象点の絶対位置や姿勢が変
わった時にも、マニピュレータ外筒と対象点との相対位
置姿勢は変化しない。従来拍動や呼吸動で対象点が動く
ような臓器では、縫合や吻合といった微細な作業は非常
に難しく、高い位置精度・分解能を有する操作型マニピ
ュレータを以ってしても高いスキルを必要とする作業で
あったが、図12の構成によってこれが非常に軽減され
る。また後述のように、マニピュレータ外筒の中に内視
鏡が備えてあれば、対象点と内視鏡表面とは相対的に略
静止しているため、臓器自体は動いているにも関わらず
対象点の明瞭な静止映像を得ることができる。
【0085】さらに図12に示したような方式で対象点
静止することができ、かつ創部を最小にするためのスタ
ビライザの構成例を図16〜図19を用いて説明する。
なおマニピュレータ外筒は経皮的に挿入されまた皮下に
おいて形状を変化させるための空間は確保されるものと
する。
【0086】図16はマニピュレータ外筒先端に備えら
れた折り畳み式のスタビライザを表す。図中において、
(a)の1601は側面図。(b)の1602は正面図、
(c)の1603は下面図を表す。(a)、(b)、(c)
の各々において、1604は吸引チューブ、1605は
吸引パッド、1606は吸気流路、1607は第一の関
節、1608は第二の関節、1609は第三の関節をそ
れぞれ表す。
【0087】吸引チューブ1604はマニピュレータ外
筒の中を通り駆動部を経由してフィルタ付きのコンプレ
ッサ(図示せず)に至る。駆動部から先ではチューブは
保持装置の中を通してもよいし、外に配管してもよい。
チューブは可撓性かつ非磁性の材料を用いる。
【0088】第一の関節1607は側面図(a)の16
01において紙面に直交する軸方向に回転する。第二の
関節1608は第一の関節と直角の軸を中心に回転す
る。第三の関節1609は第二の関節と同一の方向の軸
を中心に回転する。各関節は逆止用のラッチ機構を備え
(図示せず)またある角度以上に回転しないようにスト
ッパを備えている。内部には常に初期の形状を保つよう
にねじりバネが内蔵されている。ラッチ機構はワイア等
の伝達機構によりマニピュレータ駆動部から解除するこ
とができる。ラッチが解除されている時にはねじりバネ
の発生するトルクにより各関節は逆方向に動き、初期の
形状に戻ろうとする。
【0089】吸引パッド1605は下面図(c)の16
03に示すようにいくつかの部品からなる。スタビライ
ザの初期形状は図16に示すように折り畳まれているの
で、創部としてはマニピュレータ外筒の通る大きさであ
れば十分であり、スタビライザを備えたことによりより
大きく開創しなければならなくなるといったことがな
い。
【0090】図17は図16に示した折り畳み式スタビ
ライザが開閉する際の各関節およびパッドの動き、形状
の変化を表している。図中において(a)は側面図、
(b)は正面図、(c)は下面図を示す。第一の関節は側
面図(a)の1701中の点線から実線へのように紙面
と直交する軸を中心として回転する。第二、第三の関節
は正面図(b)の1702に示すようにパッドが吸引し
ようとする面に向かうまで回転する。パッドは下面図
(c)の1703に示すように折り畳まれた状態からま
っすぐな状態まで広げることができる。
【0091】図18はパッドが開いた状態の裏面を示し
ている。図に示すように裏面は容器を伏せたような吸盤
構造になっている。パッドが開き切った状態では各部品
の側面にあった吸気流路が隣同士で一致し、吸引チュー
ブから吸引が起こると矢印のように空気の吸引が起こ
る。ここで裏面が組織の表面と接触していれば吸着が起
こり、その力によってマニピュレータ外筒と対象点が相
対的に静止するように固定される。これと同時に吸引力
によって各部品が吸気流路において吸い付け合い、パッ
ドは真直な状態に保たれる。各部品の間には前記のねじ
りバネと同様の働きをする弾性ヒンジ1801が設けら
れており、外力の加わっていない状態では初期形状すな
わち折り畳まれた形になるようにヒンジの曲げ角度が調
整されている。
【0092】図19は折り畳み式のスタビライザを対象
臓器に吸着させる際のシーケンスを示す。図中(a)に
示すようにまず注水管1306がマニピュレータ駆動部
において穴から出入りするようにマニピュレータ駆動部
において駆動され、1901に示すように注水管とバル
ーン1307がマニピュレータ内筒から伸びる。
【0093】次に図中(b)の1902に示すようにバ
ルーンに注水を行うと、バルーンは膨張する際に第二の
関節1608、第三の関節1609を曲げ、パッドを押
し広げる。同時にバルーンは根元でマニピュレータ外筒
先端にも密着する。この時、マニピュレータ外筒先端に
備えられた超音波プローブ1319と対象臓器の間は水
で満たされたバルーンを介して接触している。ここでプ
ローブを働かせて超音波による情報獲得を行う。これに
より臓器内の対象点の位置をより正確に求めることがで
きる。
【0094】上記の方法で獲得した超音波スキャナ画像
に基づきマニピュレータの位置姿勢を微調整する。その
後図中(c)に示すようにマニピュレータを対象臓器表
面に近づけながら注水管1306を介してバルーン内の
水を抜いてゆく。この時点では開きかけていたパッド1
605は押し付け力によって臓器表面で開いている。こ
こで吸引を始めると1903に示すようにパッドの各部
品が吸引力でお互いに吸い付け合いパッドが伸び切ると
共に臓器表面に対して吸着固定される。
【0095】固定状態が安定したら図中(d)の190
4に示すように斜めからのアプローチができるように第
一の関節を回転させながらマニピュレータ外筒の姿勢を
変える。この後で各種の術具を先端に結合された微細操
作用マニピュレータが内筒の穴から対象点に向かって伸
び、微細な治療操作が行われる。
【0096】なお対象点の位置や固定範囲によっては、
マニピュレータとスタビライザを別々に適用する必要の
ある場合もある。その場合でもなるべくスタビライザの
ために開く創部を極小に留めることが要求される。従来
のスタビライザは柄の部分に対して対象を押えるあるい
は吸着する部分が直角に曲がった形で固定されているた
め、これを利用する際にはある程度大きく開創しなけれ
ばならなかった。
【0097】図20は皮下で変形するスタビライザの別
の例である。図中(a)において、2001は固定リン
ク、2002は回転部、2003は吸着部土台、200
4は吸盤、2005は可動リンク、2006、2008
はピンジョイント、2007は伸縮型アクチュエータ、
2009は吸引用チューブをそれぞれ表す。
【0098】固定リンク2001の根元は保持装置に固
定される(図示せず)。微細操作用マニピュレータを同
じ保持装置に固定すれば当該マニピュレータとスタビラ
イザの位置関係は不変になる。よってスタビライザで固
定された組織はマニピュレータに対しても相対的に静止
することになり、マニピュレータによる操作性が著しく
向上する。
【0099】本スタビライザを用いる際には、挿入時に
吸着部土台とリンクを一直線にしておき小さな幅の創部
から皮下に挿入する。その後伸縮型アクチュエータ20
07を伸展方向に駆動することにより、可動リンクが回
転部の端を押し、図中(b)に示すように回転部と一体
になっている吸着部を図中下部の点線姿勢から実線姿勢
へと回転させる。これにより小さな創部から挿入できし
かも対象組織(臓器・器官)を操作主体であるマニピュ
レータに対して確実に静止させることができる。
【0100】なお、図21は、マニピュレータ先端をM
RIで検出するための方式であって、図22は、マニピ
ュレータ先端の超音波プローブの穴形状の例を示してい
る。これまでに示したマニピュレータを構成する各要素
あるいは駆動のためのアクチュエータ、もしくは超音波
スキャナプローブ等に関しては全て磁場に対して感応し
ない非磁性物質で構成するのは言うまでもない。構造材
はジュラルミンやチタン合金などの非磁性金属、エンジ
ニアリングプラスチック、アクチュエータは非磁性材料
のみで構成され電磁的な駆動原理を用いないものたとえ
ば超音波モータ、あるいは液圧・空気圧駆動アクチュエ
ータなどを適用する。ワイアには靭性の高い高分子材料
を用いる。術具の部分はセラミック製のものを使用す
る。
【0101】次に治療計画手段による、術中における治
療計画の逐次修正更新について図23を用いて説明す
る。図中において、(a)は表示手段がある一連の手順
のうち第一の状況を示している画像、(b)は第二の状
況を示している画像、(c)は第三の状況を示している
画像を示す。また2301は表示手段の一部である画像
提示用ディスプレイ、2302は第一の開創であること
を示す表示、2303は第二の開創であることを示す表
示、2304は第一の開創予定方向を示す表示。230
5は第二の開創予定方向を示す表示、2306は計測手
段101によって得られた対象およびその近傍における
組織の画像、2307は大血管等の傷つけてはいけない
重要部位、2308は第一の開創を行う際の接触位置お
よび開創の深さを示す表示、2309は第二の開創を行
う際の接触位置および開創の深さを示す表示、2310
は第一の開創を行った後第二の開創予定が第一の開創予
定に繰り上がることを示す表示、2311は新たに繰り
上がった第一の開創予定方向を示す表示、2312は図
中(a)においての第一の開創を行う前の重要部位23
07のあった位置を示す表示、2313は(a)におい
て第一の開創を行った結果生じた創部、2314は
(a)において第一の開創を行った結果生じた組織の変
形に伴い移動した重要部位2307の新しい位置、23
15は(a)において第一の開創を行った後に得られた
画像、2316は新たに得られた画像を含めて治療計画
を修正更新した結果以前の計画通りでは開創予定方向が
重要部位へ衝突することを知らせる表示、2317は治
療計画を修正更新した結果無効になった開創予定方向を
示す表示、2318は新たに計算された開創予定方向に
対してそれが現時点で一番目の操作であることを示す表
示、2319は新たに計算された開創予定方向、232
0は開創予定方向が新たに計算され修正されたことを知
らせる表示、2321は新たに計算された開創予定位置
とその深さを示す表示をそれぞれ表す。
【0102】治療中のある時点において図中(a)に表
示されるようにある組織に二個所の開創を行う計画があ
ったとする。ここでまず第一の開創予定方向2304お
よびその位置と深さ2308に従って開創を行う。開創
の後に計測手段101によって画像を獲得し表示する。
すると組織が軟らかい場合自重その他の理由により変形
し、図中(b)にあるように重要部位は第一の開創前に
あった位置2312から2314へ移動したことが表示
される。移動先の位置は組織の変形する前の計画に基づ
いた第二の開創予定方向の線上にあり、このまま開創を
行うと移動した重要部位を傷つけてしまうことが表示2
316を以って使用者に知らされる。そこで治療計画手
段104はこの情報に基いて治療計画を修正更新し、図
中(c)に示すように第二の開創予定方向および開創予
定位置と深さをもとの計画2303、2309から重要
部位を傷付けない位置および方向、深さの2319、2
321へと移動した旨を表示2320を以って表示す
る。これにより状況の変化(ここでは組織の変形)に対
応しつつ治療を続行することができる。ここで挙げた例
は非常に単純であるが、実際は組織変形等は定量的に捉
えるためには非常に大規模な演算を必要とし、また避け
るべき重要部位も非常に複雑な分布となっているため、
人間が咄嗟に考えた程度では容易に解を得られない。こ
れは言わば動的に変化する障害物回避問題であり、上に
挙げた開創予定方向なども高性能な計算機を駆使して数
学的に求解する必要がある。
【0103】ここにおいて表示される画像は断層画像で
もよいし、複数枚の断層画像情報をもとにして再構成し
た立体的な画像でもよい。立体的な画像の場合は開創予
定位置は線、方向および深さは面で表されることにな
る。
【0104】また状況によっては治療の手順自体を変更
するように計画を修正更新する場合もある。たとえば血
管吻合を予定していた点が開創し触診を行った結果、予
想以上に石灰化しており急遽吻合点を変更するなどとい
ったケースが考えられる。その場合に治療計画手段は治
療中に撮像された画像情報を基に、次の吻合候補点を選
定し使用者に対して提示することができる。
【0105】以上の構成によって、画像計測等の術中情
報獲得を行うことができるとともに、計測されたそれら
の画像情報およびバイタルサイン情報の蓄積をもとに、
治療の進行に応じ時々刻々変化する患者および患部の状
態に即して治療計画を修正更新し、かつ、拍動・呼吸動
の影響によって対象臓器・器官の変形や対象点の移動が
生じるようなケースにおいても創部を極小に留めつつ治
療操作を行うことができる。
【0106】すなわち、最新の情報と蓄積された情報を
元にして診断と治療計画生成・修正更新を治療行為の最
中(術中)に逐次繰り返し行うことができるため、治療
行為の進行につれて時々刻々変化する患者及び患部の状
態に対してその時点で最善の計画を以って臨むことがで
き、治療成績が著しく向上することを特徴とする治療診
断装置を実現することができる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
より的確な治療を行うことが可能な治療装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図
【図2】本発明の一実施形態
【図3】計測手段101の内部構成
【図4】表示手段102の内部構成
【図5】施術手段103の内部構成
【図6】表示手段の提示する情報の一例
【図7】画像等情報提示部402と画面制御インターフ
ェイス403の内部構成
【図8】レイアウトの変更の説明図1
【図9】レイアウトの変更の説明図2
【図10】微細操作用マニピュレータとそれを保持する
保持装置の構成例
【図11】設置場所の異なる保持装置のタイプ
【図12】冠動脈バイパス手術の際に用いる患部固定手
【図13】微細操作用マニピュレータの構成例
【図14】微細操作用マニピュレータの外観
【図15】マニピュレータ関節1403の構成例
【図16】マニピュレータ外筒先端に折り畳み式のスタ
ビライザを備えた例
【図17】各関節およびパッドの動き、形状の変化の説
明図
【図18】パッドが開いた状態の裏面を示す図
【図19】折り畳み式のスタビライザを対象臓器に吸着
させる際のシーケンス
【図20】皮下で変形するスタビライザの別の例
【図21】マニピュレータ先端をMRIで検出するため
の方式
【図22】マニピュレータ先端の超音波プローブの穴形
状の例
【図23】治療計画手段により術中における治療計画の
逐次修正更新が必要な例
【符号の説明】
101…計測手段、102…表示手段、103…施術手
段、104…治療計画手段、105…治療計画手段中の
治療計画制御部、106…治療計画手段中の治療計画演
算手段、107…治療計画手段中のデータベース、10
8…治療計画手段中の命令および算体の伝送経路、11
7…治療計画制御部と計測手段の間の命令および算体の
伝送経路、118…計測手段と表示手段との間のデータ
の伝送経路、119…表示手段と治療計画制御部との間
の命令およびデータの伝送経路、120…計測手段が患
者および患部の状態を示す情報を獲得するために伝導ま
たは放射する電磁波・光・超音波・放射線等のエネル
ギ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 裕之 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所医療システム推進本部 内 (72)発明者 山本 悦治 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 佐野 耕一 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1099番地 株 式会社日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 菅 和俊 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 4C096 AA18 AB36 AB44 AD03 AD14 AD15 AD19 AD23 DA30 DC36 DD20 EA10 FC20 4C301 CC01 EE12 EE13 FF26 JC13 KK16 KK31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】治療の対象となる生体の状況を検出する検
    出手段と、前記生体に治療を施す施術手段と、前記検出
    手段からの検出結果に基づいて前記治療の計画を演算す
    る演算手段による演算結果を表示する表示手段とを備え
    た治療装置。
  2. 【請求項2】前記演算結果に基づいて前記施術手段の動
    作を調節する制御手段を備えた請求項1記載の治療装
    置。
  3. 【請求項3】前記演算結果に基づいて前記施術手段の施
    術手段の姿勢を調節する制御手段を備えた請求項1記載
    の治療装置。
  4. 【請求項4】前記演算結果の基づいて計画の変化を表示
    する手段を備えた請求項1乃至3のいずれかに記載の治
    療装置。
  5. 【請求項5】前記演算結果に基づいて前記施術手段の動
    作可能な範囲を表示する前記表示手段を備えた請求項1
    乃至4のいずれかに記載の治療装置。
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