JP2001061279A - 力率改善型スイッチングコンバータ - Google Patents

力率改善型スイッチングコンバータ

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JP2001061279A
JP2001061279A JP11274947A JP27494799A JP2001061279A JP 2001061279 A JP2001061279 A JP 2001061279A JP 11274947 A JP11274947 A JP 11274947A JP 27494799 A JP27494799 A JP 27494799A JP 2001061279 A JP2001061279 A JP 2001061279A
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JP
Japan
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voltage
switching element
power supply
transformer
power factor
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Akihiko Yonetani
昭彦 米谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】交流を直流に変換する力率改善型スイッチング
コンバータにおいて、スイッチング素子が一つのもの
は、出力電圧と入力電流を同時にそれぞれを制御するこ
とができなかったので、力率改善の為の回路におけるエ
ネルギー損失が大きくなってしまった。 【解決手段】本発明では、スイッチング素子がオンであ
る時間と、オンおよびオフを繰り返す周期をそれぞれ変
化させることにより、入力電流と出力電圧を同時にそれ
ぞれ変化させるように回路を構成し、かつ入力電流と出
力電圧をそれぞれ制御することによって、力率改善の為
の回路におけるエネルギー損失を抑えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単相交流を直流に
変換するスイッチング式電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の力率改善の対策を施した交
流入力のスイッチング式電源装置の第1の構成を示す。
【0003】このスイッチング式電源装置は、トランス
10とその巻線101、102、インダクタ12、整流
ダイオード21、22、23、24、ダイオード25、
26、28、スイッチング素子3、1次側平滑コンデン
サ41、コンデンサ42、出力側平滑コンデンサ43、
電圧検出器53、交流電源61、負荷62、制御器7よ
り構成される。
【0004】従来の力率改善の対策を施したスイッチン
グ式電源装置の第1の構成の動作は次の通りである。商
用交流電源61の交流電圧は、整流ダイオード21,2
2,23,24により構成される全波整流回路により脈
流に変換される。スイッチング素子3はオンおよびオフ
の動作を繰り返し、インダクタ12、ダイオード28か
らなる回路とスイッチング素子3のオンおよびオフを繰
り返す動作により、該全波整流回路から出力される脈流
を昇圧し、逆流防止の為のダイオード25を通して1次
側平滑コンデンサ41を充電する。この際、コンデンサ
42は交流電源61から流れる電流を平滑する働きを
し、該昇圧動作により通電角が広くなるため、交流電源
61から見た力率が改善されている。
【0005】スイッチング素子3がオンの間は1次側平
滑コンデンサ41からトランス10に電流が流れ、磁気
エネルギーとしてトランス10に蓄えられる。スイッチ
ング素子3がオフになると、トランス10に蓄えられて
いたエネルギーが、ダイオード26を通して負荷側に供
給され、出力側平滑コンデンサ43により平滑されて、
直流電圧として負荷62に供給される。電圧検出器53
により、負荷62に供給されている直流の電圧を検出
し、その電圧が所望の値となるように、制御器7がスイ
ッチング素子3をオンの状態にする期間もしくはオフに
する期間を調整する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の力率改善の対策
を施した交流入力のスイッチング式電源装置の第1のも
のは、スイッチング素子が1つですむといった利点を有
しているが、インダクタ12、ダイオード28およびス
イッチング素子3のスイッチング動作によって昇圧され
る電圧が制御できない。その結果、1次側平滑コンデン
サ41に掛かる電圧が高くなり、該昇圧の際に消費され
る電力が多くなり、電源の効率を低くしてしまうといっ
た問題点があった。
【0007】また、交流電源61から供給される電流の
波形を制御することができない為、力率をある程度以上
には高くすることはできなかった。
【0008】さらに、従来の力率改善の対策を施した交
流入力のスイッチング式電源装置でスイッチング素子が
1つであるものは、該昇圧を行うパワーと直流側で消費
されるパワーとのバランスをとる為に、フライバック式
の回路を用いる必要があり、より効率の良いフォワード
式の回路を用いることができなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】スイッチング素子をオン
およびオフする周期およびオンの時間を両方変化させる
ことにより、電源の出力の直流電圧を一定に保ちなが
ら、トランスの1次側から2次側へ伝達させるパワー
と、力率改善の為の昇圧回路へ供給するパワーの比を調
整させることができる。
【0010】また、電源回路に用いるトランスまたはイ
ンダクタまたはトランスおよびインダクタに対して、可
飽和のものを用いることにより、スイッチング素子をオ
ンおよびオフする周期およびオンの時間を両方変化させ
ることによるトランスの1次側から2次側へ伝達させる
パワーと力率改善の為の昇圧回路へ供給するパワーの比
の調整をより容易に行うことができる。
【0011】トランスの1次側から2次側へ伝達させる
パワーと、力率改善の為の昇圧回路へ供給するパワーの
比を調整させることにより、力率改善の為の昇圧回路に
おいて昇圧する電圧を低く抑えることが可能となり、電
源の効率を改善することができる。
【0012】また、トランスの1次側から2次側へ伝達
させるパワーと、力率改善の為の昇圧回路へ供給するパ
ワーの比を調整させることにより、交流電源からの入力
電流を調整することができる為、交流電源からの入力電
流波形を調整でき、高い力率の実現が可能となる。
【0013】さらに、トランスの1次側から2次側へ伝
達させるパワーと、力率改善の為の昇圧回路へ供給する
パワーの比を調整させることにより、スイッチング電源
回路の方式として、フライバック式のみではなく、フォ
ワード式に対しても、スイッチング素子1つの力率改善
型スイッチング電源を実現することが可能となる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の実施例である。
【0015】この実施例の構成は、トランス10とその
巻線101、102、103、インダクタ11、整流ダ
イオード21、22、23、24、ダイオード25、2
6、27、スイッチング素子3、1次側平滑コンデンサ
41、コンデンサ42、出力側平滑コンデンサ43、電
圧検出器51、52、53、電流検出器54、交流電源
61、負荷62、制御器7、制御器を構成する電圧制御
発振器71、比較器72、飽和付き信号増幅器731、
732、733、基準電圧741、742、乗算器7
5、差分器761、762よりなる。
【0016】この実施例の動作は次のようになる。交流
電源61から供給される電圧は、整流ダイオード21、
22、23、24によって構成される全波整流回路によ
り脈流に変換される。
【0017】1次側平滑コンデンサ41には電気が蓄え
られており、スイッチング素子3、トランス10、ダイ
オード26、27、インダクタ11、出力側平滑コンデ
ンサ43によって構成されるフォワード式コンバータに
より、負荷62に供給される直流電圧に変換される。
【0018】スイッチング素子3がオンのときは、トラ
ンス10の巻線101に、1次側平滑コンデンサ41の
両端の電圧がかかり、それにともない、トランス10の
巻線102に電圧が発生し、ダイオード26を経て出力
側にエネルギーが伝達される。それと同時に、トランス
10には磁気エネルギーが蓄えられる。
【0019】スイッチング素子3がオンからオフに変化
すると、トランス10に蓄えられていた磁気エネルギー
がトランス10の巻線103を通して、電気エネルギー
として放出される。その際、ダイオード25を通して電
流が流れ、1次側平滑コンデンサ41が充電される。交
流電源61からは、このときにダイオード25に流れる
電流に対して、コンデンサ42によって平滑化された電
流が流れる。
【0020】ここで、スイッチング素子3が周期的にオ
ンおよびオフを繰り返すものとする。1次側平滑コンデ
ンサ41の両端の電圧が一定であるとき、負荷62の両
端の電圧は、スイッチング素子3のオンである時間をオ
ンおよびオフを繰り返す周期で割った値であるデューテ
ィ比にほぼ比例する。
【0021】一方、1周期毎にトランス10に蓄えられ
る磁気エネルギーの量は、トランス10が飽和を起こさ
ないときは、スイッチング素子3がオンである時間の2
乗に比例する。単位時間当たりにスイッチング素子3が
オンおよびオフする回数は、スイッチング素子3のオン
およびオフする周期に反比例する。そこで、該デューテ
ィ比を一定に保ったままオン時間を変化させると、周期
はオン時間に比例する為、単位時間当たりにトランス1
0に磁気エネルギーとして移送されるエネルギーはスイ
ッチング素子3がオンである時間に比例する。
【0022】トランス10に磁気エネルギーとして移送
されたエネルギーは、トランス10の巻線103及びダ
イオード25を構成要素として含む昇圧回路の昇圧のた
めのエネルギーに変換される。従って、単位時間当たり
にトランス10に磁気エネルギーとして移送されるエネ
ルギーを、1次側平滑コンデンサ41の両端の電圧から
交流電源61の交流を整流ダイオード21、22、2
3、24により全波整流された脈流の電圧を引いた値で
割った値が、交流電源61から流れる電流の絶対値とな
る。
【0023】このように、スイッチング素子3のオンお
よびオフのデューティ比を固定したままスイッチング素
子3のオン時間を変化させることにより、負荷62の両
端の電圧をあまり変化させずに、交流電源61から流れ
る電流を変化させることができる。
【0024】制御器7は、回路の以上の特性を利用し
て、負荷62の両端の電圧を所望の値に制御しながら、
1次側平滑コンデンサ41の両端の電圧を適切な値に維
持し、交流電源61から流れる電流が交流電源61の電
圧に比例するようにして力率を1に近づけるように、ス
イッチング素子3のオンおよびオフを指令する信号を生
成するものである。
【0025】電圧制御発振器71は三角波の信号を出力
し、比較器72とともにパルス幅変調器を構成する。電
圧検出器53は負荷62の両端の電圧を検出し、負荷6
2の両端の電圧の基準値である基準電圧741と差分器
761により比較され、誤差信号が出力される。該誤差
信号が飽和付き信号増幅器731により増幅され、電圧
制御発振器71と比較器72により構成されるパルス幅
変調器に入力され、負荷62の両端の電圧が所望の値と
なるように、スイッチング素子3のオンおよびオフの動
作のデューティ比が調整される。
【0026】交流電源61から流れる電流の絶対値は、
電流検出器54により検出され、交流電源62の交流を
ダイオード21、22、23、24により全波整流され
た脈流の電圧を電圧検出器51により検出された値に対
して乗算器75によりゲイン調整された値と差分器76
3により比較され、その差の信号が電圧制御発振器71
に入力される。電圧制御発振器71の入力信号の値が変
化すると、電圧制御発振器71の出力信号の周期が変化
するので、スイッチング素子3のオンおよびオフの動作
のデューティ比を変化させずに、スイッチング素子3の
オンの時間のみを変化させ、交流電源61から流れる電
流を調節する。これらの動作により、交流電源61から
流れる電流が交流電源61の電圧に比例した値に近くな
り、力率を1に近づけることができる。
【0027】1次側平滑コンデンサ41の両端の電圧
は、交流電源61の電圧の振幅よりも大きな値になる
が、この値をなるべく小さく抑えた方が、トランス10
の巻線103やダイオード25を含む昇圧回路によって
昇圧される電圧を小さく抑えることができ、その結果、
電源の効率を上げることができる。この装置では、1次
側平滑コンデンサ41の両端の電圧は電圧検出器52に
よって検出され、その値は基準電圧762と差分器76
2により比較され、その差信号が飽和付き信号増幅器7
32により増幅された後、乗算器75に入力され、交流
電源61から流れる電流の目標値を増減し、その結果、
1次側平滑コンデンサ41を充電する電流が増減される
ので、1次側平滑コンデンサ41の両端の電圧を基準電
圧762の電圧の値の近くに保たせることができる。従
って、基準電圧762の電圧を交流電源61の電圧の振
幅より少し高い値に設定することにより、トランス10
の巻線103やダイオード25を含む昇圧回路によって
昇圧される電圧を小さく抑えることができる。
【0028】次に本発明の他の実施例を示す。回路図は
図1であり、先の実施例と同じであるが、この実施例に
おいてはトランス10として、可飽和なトランスを用
い、この点が先の実施例と異なる。
【0029】この実施例の動作は、先の実施例の動作と
ほぼ同じであるが、以下の点が先の実施例の動作と異な
る。
【0030】スイッチング素子3がオンであるとき、ト
ランス10が飽和を起こさない間はトランス10に蓄え
られる磁気エネルギーは時間の2乗に比例して増大す
る。スイッチング素子3がオンである時間がある時間以
上に長いと、トランス10は磁気的に飽和を起こす。ト
ランス10が磁気飽和を起こすと、トランス10の巻線
101の交流自己インダクタンスが急激に減り、結果と
してトランス10に蓄えられる磁気エネルギーはトラン
ス10が飽和を起こしていないときよりも速い割合で時
間とともに増大する。
【0031】ここでスイッチング素子3のオンおよびオ
フの動作におけるデューティ比を一定に保つと、単位時
間に行われるスイッチング素子3のオンおよびオフの動
作の回数は、スイッチング素子3がオンである時間に反
比例する。従って、トランス10が飽和を起こさない範
囲では、単位時間当たりにトランス10に磁気エネルギ
ーとして供給されるエネルギーはスイッチング素子3が
オンである時間に比例するが、トランス10が飽和を起
こす範囲においては、単位時間当たりにトランス10に
磁気エネルギーとして供給されるエネルギーはスイッチ
ング素子3がオンである時間に対してより敏感に変化す
ることになる。よって、交流電源61から流れる電流
を、より容易に制御することが可能となる。
【0032】トランス10が飽和を起こしたときも、ト
ランス10の3つの巻線101、102、103の間の
結合が密であることが保たれることが望ましいので、ト
ランス10の磁心は、局所的に細くするなどをして、磁
気飽和が磁心の局所的部分において発生するようにす
る。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明を用いることによ
り、力率改善の為の昇圧回路において昇圧する電圧を低
く抑えることが可能となり、電源の効率を改善すること
ができる。
【0034】また、本発明を用いることにより、交流電
源からの入力電流波形を調整でき、高い力率の実現が可
能となる。
【0035】さらに、本発明を用いることにより、スイ
ッチング電源回路の方式として、フライバック式のみで
はなく、フォワード式に対しても、スイッチング素子が
1つの力率改善型スイッチング電源を実現することが可
能となる。
【0036】さらに、電源の構成要素であるトランスや
インダクタに対して、その内の1つまたは複数のものに
対して可飽和であるものを用いることにより、交流電源
から流れる電流をより容易に制御することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例回路図
【図2】従来回路図
【符号の説明】
10・・・・トランス 101,102,103・・・・トランスの巻線 11・・・・インダクタ 21,22,23,24・・・・整流ダイオード 25,26,27・・・・ダイオード 3・・・・スイッチング素子 41・・・・1次側平滑コンデンサ 42・・・・コンデンサ 43・・・・出力側平滑コンデンサ 51,52,53・・・・電圧検出器 61・・・・交流電源 62・・・・負荷 7・・・・制御器 71・・・・電圧制御発振器 72・・・・比較器 731,732,733・・・・飽和付き信号増幅器 741,742・・・・基準電圧 75・・・・乗算器 761,762,763・・・・差分器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単相交流電源をスイッチング素子を用いて
    直流に変換するコンバータにおいて、該スイッチング素
    子をオンおよびオフする周期およびオンの時間を両方変
    化させることにより、出力電圧および入力電流を同時に
    変化させうる回路を有し、且、該スイッチング素子のオ
    ンまたはオフを制御する手段により該スイッチング素子
    のオンおよびオフする周期およびオンの時間の両方が変
    化することを特徴とするコンバータ。
  2. 【請求項2】請求項1のコンバータにおいて、一つ若し
    くは複数の可飽和インダクタまたは可飽和トランスまた
    は可飽和インダクタおよび可飽和トランスを用いること
    を特徴とするコンバータ。
JP11274947A 1999-08-23 1999-08-23 力率改善型スイッチングコンバータ Pending JP2001061279A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019135390A1 (ja) * 2018-01-04 2019-07-11 Ntn株式会社 三相交流用スイッチング電源

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