JP2001060473A - コネクタのハウジング - Google Patents

コネクタのハウジング

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JP2001060473A
JP2001060473A JP11234631A JP23463199A JP2001060473A JP 2001060473 A JP2001060473 A JP 2001060473A JP 11234631 A JP11234631 A JP 11234631A JP 23463199 A JP23463199 A JP 23463199A JP 2001060473 A JP2001060473 A JP 2001060473A
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JP
Japan
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retainer
housing
female terminal
hinge
housing body
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JP11234631A
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English (en)
Inventor
Taira Chin
平 陳
Takeshi Osada
剛 長田
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JST Mfg Co Ltd
Original Assignee
JST Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング本体に嵌挿したリテーナの二次係
止により二重係止、半装着検知を行い、多段積みを可能
とし、リテーナを側部でハウジング本体に一体化してリ
テーナの脱落防止、低コスト化を図り、ハウジング組立
作業性の向上、組立作業自動化の実現を図り、一体化さ
れたリテーナ及びハウジング本体を無理なく成形する。 【解決手段】 ハウジング本体10に収容室11を横切
ってリテーナ20を高さ方向にスライド可能に嵌挿し、
リテーナに空洞部15により分断された収容室を連通す
る連通部21を形成し、リテーナを仮係止位置に仮係止
する仮係止機構40とリテーナを本係止位置に係止する
本係止機構50を設け、リテーナをその上端の幅方向の
一端であるコーナー部25で可撓性あるヒンジ30を介
してハウジング本体の空洞部の側壁18の上部に連結
し、リテーナ、ヒンジ及びハウジング本体を一体成形す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングの収容
室に雌端子を挿入し、これを例えばハウジングランス等
により一次係止し、さらにリテーナにより二次係止する
ようにしたコネクタの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のコネクタのハウジングと
して、前後方向に貫通する収容室を高さ方向及び幅方向
に配列し、この収容室に挿入された雌端子をハウジング
ランス等により一次係止するようにしたコネクタのハウ
ジングにおいて、ハウジング本体に、収容室を横切って
上面に開口する空洞部を形成し、この空洞部にリテーナ
を高さ方向にスライド可能に嵌挿し、このリテーナに、
上記空洞部により前後に分断された収容室を連通する連
通部を形成しておき、リテーナが、連通部が前後の収容
室と高さ方向の位置が合う仮係止位置にあるときに雌端
子を収容室に挿入し、そしてリテーナを本係止位置に押
し下げたときにリテーナの係止部により雌端子を二次係
止するようにしたものが知られている(例えば特開平9
−92368号公報を参照)。
【0003】また、ハウジング本体において上下二段に
設けた収容室に雌端子を収容し、この雌端子を収容室の
内壁面に設けたランスにより一次係止すると共に、ハウ
ジング本体の上面側及び下面側にリテーナを配置し、こ
れを帯状のヒンジを介してハウジング本体に一体に設
け、このリテーナにより雌端子を二次係止するようにし
たコネクタのハウジングが開示されている(例えば特開
平7−65924号公報を参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのコネクタのハ
ンジングでは、一次係止及び二次係止により雌端子をハ
ウジングに二重に係止できるので、雌端子のハウジング
からの抜去(抜け落ちること)を確実に防止することが
できる。しかも、雌端子が挿入完了位置まで挿入されて
いないとリテーナが雌端子を二次係止できないようにし
ておけば、これで雌端子の半装着を検知することができ
る。
【0005】しかし、前者のコネクタのハウジングで
は、ハウジング本体とリテーナが分離しているから、搬
送時等にリテーナがハウジング本体から脱落するおそれ
がある。また、部品点数の増加により管理工数が増し、
また金型数及び成形工数の増加を招いてコストがかさ
む。しかも、部品点数が多いと、ロボットを用いてハウ
ジング本体にリテーナを組み付ける自動化を進めるとき
に工数が増し、コストが高くつく。
【0006】また、後者のコネクタのハウジングでは、
リテーナをハウジング本体の上面側及び下面側に配置す
るので、収容室を上下二段にしか設けることができず、
三段以上の多段積みにすることができない。さらに、二
個のリテーナをハウジング本体に組み付けなくてはなら
ないので、二工程の組み付け工程が必要となり、組み付
けが面倒である。しかも、雌端子を上下で背中合わせに
挿入しなければならないこと、ハウジングの組立はヒン
ジを強制的にU字状に曲げ加工しながらリテーナを仮係
止位置に移動させる必要があること、ヒンジの弾性復元
力を喪失させるためにリテーナ装着治具を用いてリテー
ナを押し込まなければならないこと、ヒンジが長いこと
などにより作業性が悪く、組み付け作業の自動化が極め
て困難である。
【0007】本発明はこれらの点に着目してなされたも
のであり、その目的とするところは、雌端子を一次係止
するハウジング本体の空洞部にリテーナを嵌挿し、この
リテーナで雌端子を二次係止することで二重係止及び半
装着検知を行い且つ多段積みを可能とし、このリテーナ
を側部でハウジング本体に一体化することでリテーナの
脱落防止及び低コスト化を図り、またハウジング組立作
業性を向上させ且つ組立作業の自動化を実現させ、さら
に一体化されたリテーナ及びハウジング本体を無理なく
成形できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のコネクタのハウジングは、前後方向に貫
通する収容室に挿入された雌端子を一次係止するように
したコネクタのハウジングにおいて、ハウジング本体に
収容室を横切って上面に開口する空洞部を形成し、この
空洞部にリテーナを高さ方向にスライド可能に嵌挿し、
このリテーナに上記空洞部により前後に分断された収容
室を連通する連通部を形成すると共に、リテーナが、連
通部が前後の収容室と高さ方向の位置が合って雌端子が
挿入可能となる仮係止位置にあるときに、リテーナをハ
ウジング本体に仮係止する仮係止機構と、リテーナが、
仮係止位置から下降して連通部の天壁が挿入完了位置に
ある雌端子の上部に凹陥形成された段差部に嵌入して雌
端子を二次係止する本係止位置にあるときに、リテーナ
をハウジング本体に係止する本係止機構とを設け、上記
リテーナをその上端で且つ幅方向の一端であるコーナー
部において可撓性あるヒンジを介してハウジング本体の
空洞部を形成する側壁の上部に連結し、これらリテー
ナ、ヒンジ及びハウジング本体を一体成形により形成し
たことを特徴としている。
【0009】このコネクタのハウジングでは、仮係止機
構によりリテーナが仮係止位置に仮係止されているとき
に収容室に雌端子を挿入すると、雌端子がハウジングに
一次係止される。さらにリテーナを仮係止位置から本係
止位置へ下降させようとした場合、雌端子が挿入完了位
置になければ連通部の天壁が段差部に嵌入できないので
リテーナが下降できず、これによって半装着が検知され
る。一方、雌端子が挿入完了位置にあればリテーナは下
降でき、このワン・アクションでもって連通部の天壁が
段差部に嵌入してリテーナにより雌端子が二次係止され
る。この場合、ハウジング本体に、リテーナの高さ方向
に収容室を三段以上形成しても、リテーナに各収容室を
連通する連通部を形成することができ、そのときにも二
次係止及び半装着検知が可能である。
【0010】さらに、リテーナはヒンジを介してハウジ
ング本体に連結されているので、リテーナのハウジング
本体からの脱落が防止されると共に、部品点数の減少に
より管理工数が減り、また金型数及び成形工数が減少
し、コスト低減に寄与する。また、ヒンジをコーナー部
に設け、ここを中心にリテーナを回動するので、ヒンジ
を短く設定でき、リテーナの回動が安定的に行われ、リ
テーナを回動してハウジング本体の空洞部に嵌挿する作
業を自動化しやすくなる。しかも、雌端子を同じ向きで
挿入できること、特殊治具でヒンジを曲げ加工等する作
業が不要なことからも、組み付け作業の自動化が容易と
なる。
【0011】そして、ハウジングを成形する場合、請求
項3のように、リテーナを空洞部の外に出した形態で成
形すれば、ハウジング本体とリテーナが前後に重ならな
いので、請求項1の形態で成形することに比して容易に
成形することができ、収容室、連通部などの成形精度が
高められる。
【0012】請求項2のコネクタのハウジングは、請求
項1の構成において、仮係止機構が、ハウジング本体に
おいてヒンジと幅方向に対向し且つヒンジよりも低い位
置の側壁内面に設けられて幅方向外側へ弾性変形する固
定フック部と、この固定フック部に内側から係止するよ
うリテーナの側壁に設けられた可動フック部とを備えて
いる。
【0013】このようにすれば、リテーナにおけるヒン
ジと可動フック部との距離がリテーナの幅よりも長いの
で、可動フック部が固定フック部を乗り越えるときに固
定フック部を幅方向外側へ充分に弾性変形させることに
なり、クリック感が得られて仮係止に手ごたえを感じる
ことができる。
【0014】請求項3のコネクタのハウジングは、請求
項1又は請求項2のコネクタのハウジングにおいて、リ
テーナが、空洞部の外に出ており、リテーナをヒンジを
中心として前後方向の軸まわりに回動すればハウジング
本体の空洞部に嵌挿できるように構成した。
【0015】この形態で成形すれば、ハウジング本体と
リテーナが前後に重ならないので、請求項1の形態で成
形することに比して容易に成形することができ、しかも
収容室、連通部などの成形精度が高められる。そして、
リテーナを回動してハウジング本体の空洞部に嵌挿すれ
ば、請求項1又は請求項2のコネクタのハウジングとな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は実施形態に係るハウジング
Hを示す。詳しくは、雌端子Tを挿入可能な形態(以
下、待ち受け形態という)である。
【0017】図1〜図3及び図5(a)において、10
はハウジング本体であって、このハウジング本体10に
は、これを前後方向に貫通する収容室11が形成されて
いる(以下、待ち受け形態にあるハウジングHにおける
各部材の前後方向のことを単に前後方向という)。この
収容室11はハウジング本体10の高さ方向(以下、同
じく単に高さ方向という)に数段、そしてハウジング本
体10の幅方向(以下、同じく単に幅方向という)に数
列、それぞれ並行に形成されている。そして、各収容室
11に雌端子Tがそれぞれ挿入され、一次係止される。
本発明は、この実施形態によって収容室の配列を限定さ
れるものではなく、段数及び列数は任意に組み合わせる
ことができる。
【0018】図5(a)に示すように、上記雌端子Tは
少なくとも前半部が、ハウジング本体10の収容室11
に挿入可能な筒状に形成されている。この雌端子Tの前
端にはピン形の雄端子(図示省略)が挿入される挿入口
1が開口し、後部には電線Wが接続される断面U字形の
バレル2が設けられ、このバレル2で電線Wの芯線を抱
き込んで取り付けるようにしている。上記雌端子Tの前
半部の内方には、例えば高さ方向又は幅方向に撓む板バ
ネ(図示省略)が形成されており、雄端子が挿入された
ときに、これに弾性復元力をもって接触するようになっ
ている。また、雌端子Tの上部には、段差部3が凹嵌形
成されている。さらに、雌端子Tの前端の外壁には、幅
方向に向く面を有したスタビライザ4が高さ方向に立設
されている。
【0019】図5(a)に示すように、上記ハウジング
本体10には、各収容室11から高さ方向に凹成され且
つ前後方向に延び、上記雌端子Tのスタビライザ4が嵌
入する溝12と、この溝内で収容室11の幅方向に撓む
ように設けられ、前側でスタビライザ4を係止するラン
ス13と、ランス13の前側の溝12を前方に開放する
テスト用窓部14とを備えている。よって、上記スタビ
ライザ4は、雌端子TをハウジングHの収容室11に挿
入すると上記溝12に嵌入して前進し、溝内に形成され
たランス13を乗り越えて当該ランス13の前側に入
り、これに一次係止される。一次係止の手段としては、
このようにスタビライザ4及びランス13を備えたもの
を含めて広くハウジングに設けた凸部を雌端子の凹所に
係合させるようにした所謂ハウジングランスにより行う
ものの他、雌端子に設けた凸部をハウジングの凹所に係
合させるようにした所謂コンタクトランスにより行うも
のがあるが、本発明はこれらの一次係止手段を採用した
実施形態を全て含むものである。なお、19は雄端子を
受け入れるための受入口である。
【0020】図1〜図3及び図5(a)に示すように、
上記ハウジング本体10には、全ての収容室11を高さ
方向に横切ってハウジング本体10の上面に開口する空
洞部15が形成され、この空洞部15にリテーナ20が
高さ方向にスライド可能に嵌挿されている。このリテー
ナ20には、上記空洞部15により前部収容室11aと
後部収容室11bとに分断された収容室11を連通する
連通部21が、全ての収容室11に対応して形成されて
いる。図1〜図3及び図5(a)に示す状態では、リテ
ーナ20は、連通部21が前後の収容室11a、11b
と高さ方向の位置が合って雌端子Tが挿入可能となる仮
係止位置にある。そして、リテーナ20をこの仮係止位
置から押し下げると、図4及び図5(b)に示すよう
に、連通部21の天壁22が挿入完了位置にある雌端子
Tの上部に凹陥形成された段差部3に嵌入して雌端子T
を二次係止する本係止位置に位置づけられる。ここで、
雌端子Tが挿入完了位置にあるときとは、雌端子Tが収
容室11の正規位置まで完全に挿入されたときを意味す
る。雌端子Tを挿入完了位置に位置づけると、上記段差
部3の前端3aがハウジングHの前部収容室11aの後
端11aoに一致して、リテーナ20の下降を許容し、
連通部21の天壁22が上記段差部3に嵌入可能となる
ように構成している。従って、段差部3は、雌端子Tが
挿入完了位置にあるときに、空洞部15に相当する部位
の高さを低く形成することにより形成される。その場
合、空洞部15に相当する部位に加え、それよりも後側
の部位の高さを低く形成することにより段差部3を形成
してもよい。
【0021】そして、ハウジングHには、リテーナ20
が仮係止位置にあるときに、リテーナ20をハウジング
本体10に仮係止する仮係止機構40と、リテーナ20
が、仮係止位置から下降して本係止位置にあるときに、
リテーナ20をハウジング本体10に係止する本係止機
構50とが設けられている。図2及び図3に示すよう
に、上記仮係止機構40は、ハウジング本体10におい
て側壁16の内面に設けられて幅方向外側へ弾性変形す
る固定フック部41と、この固定フック部41に内側か
ら係止するようリテーナ20の側壁23に設けられた可
動フック部42とを備えており、可動フック部42が固
定フック部41を幅方向外側へ押し退けつつ、これを乗
り越えることで仮係止を完了し、これによってリテーナ
20を仮係止位置に保持すると共に可動フック部42が
更に固定フック部41の内面をスライドできるように形
成してリテーナ20が仮係止位置から下降することを許
容するようにしている。また、図2及び図6に示すよう
に、上記本係止機構50は、ハウジング本体10におい
て空洞部15を形成する前壁又は後壁17に形成された
係止壁51と、リテーナ20の前壁又は後壁24に設け
られ且つ可撓性を利用して上記係止壁51を乗り越える
突部52とを備えており、突部52が係止壁51を乗り
越えることで本係止を完了する。本発明の仮係止機構及
び本係止機構は、いずれも係止機能を発揮すればよいの
で、フックによる係止構造で構成してもよいし、凹凸嵌
合構造で形成してもよい。また、仮係止機構及び本係止
機構は、いずれもいくつ設けてもよい。さらに、ハウジ
ング本体10の前壁又は後壁17、リテーナ20の前壁
又は後壁24としたのは、いずれも図に示すように後壁
17、24に形成してもよいし、前壁に形成してもよい
という意味である。
【0022】図1〜図3に示すように、上記リテーナ2
0は、その上端で且つ幅方向の一端であるコーナー部2
5において可撓性あるヒンジ30を介してハウジング本
体10の空洞部15を形成する側壁18の上部に連結し
ている。ヒンジ30は帯状に形成されており、前後方向
つまり雌端子Tの挿入方向に延びる軸まわりに作用する
モーメントに応じて撓むことができる。このようにヒン
ジ30が撓むことにより、リテーナ20が仮係止位置か
ら本係止位置へと下降することができるようになってい
る。そして、これらリテーナ20、ヒンジ30及びハウ
ジング本体10は一体成形により形成されている。ヒン
ジ30を複数として前後方向に並列に設けてもよい。
【0023】ここで、仮係止機構40の固定フック部4
1は、ハウジング本体10においてヒンジ30と幅方向
に対向し且つヒンジ30よりも低い位置の側壁16の内
面に設けられている。ここで、幅方向に対向するとは幅
方向の両端部に位置する意味であり、固定フック部41
とヒンジ30がハウジング本体10において幅方向の両
端部に位置しているということである。従って、ハウジ
ング本体10において、固定フック部41が設けられた
側壁16と、上記ヒンジ30が設けられた側壁18とは
幅方向の両側に位置する別々の側壁16、18である。
そして、固定フック部41とヒンジ30とは、同じ高さ
で幅方向に並ぶのではなく、前後方向からみて斜め上下
の関係にある。
【0024】以上は雌端子Tを挿入できる待ち受け形態
にあるときのハウジングHの説明である。これに対して
図7は、ハウジングHの成形が完了したときの形態(以
下、成形形態という)を示す。この成形形態では、リテ
ーナ20が空洞部15の外に出ており、リテーナ20を
ヒンジ30を中心として前後方向の軸まわりに回動すれ
ばハウジング本体10の空洞部15に嵌挿できるように
構成している。この成形形態からリテーナ20を回動し
てハウジング本体10の空洞部15に嵌挿し、さらにリ
テーナ20を押し下げると、可動フック部42が固定フ
ック部41を幅方向外側へ押し退けつつ乗り越えること
で仮係止がなされ、待ち受け形態になる。なお、図8
は、上記ハウジングHの成形形態の別の例を示す。図7
のようにリテーナ20をヒンジ30から下方へ延ばして
成形するか、図8のようにリテーナ20をヒンジ30か
ら側方へ延ばして成形するかは、金型まわりのスペース
事情に応じて適宜選択すればよい。
【0025】従って、このコネクタのハウジングHで
は、仮係止機構40によりリテーナ20が仮係止位置に
仮係止されている待ち受け形態において収容室11に雌
端子Tを挿入すると、雌端子TがハウジングHに一次係
止される。すなわち、雌端子Tのバレル2に電線Wを取
り付け、雌端子TをハウジングHの収容室11に挿入す
ると、スタビライザ4がハウジングHの溝12に嵌入し
て前進し、ハウジングHのランス13を乗り越えて当該
ランス13に係止され、これで雌端子TがハウジングH
に一次係止される(図5(a)の状態)。さらにリテー
ナ20を仮係止位置から本係止位置へ下降させようとし
た場合、雌端子Tが挿入完了位置になければ連通部21
の天壁22が段差部3に嵌入できないのでリテーナ20
が下降できず、これによって半装着が検知され、誤組立
が有効に防止される。一方、雌端子Tが挿入完了位置に
あればリテーナ20は下降でき、このワン・アクション
でもって連通部21の天壁22が段差部3に嵌入してリ
テーナ20により雌端子Tが二次係止され、雌端子Tの
抜去が防止される(図5(b)の状態)。この場合、ハ
ウジング本体10に、リテーナ20の高さ方向に収容室
11を三段以上形成しても、リテーナ20に各収容室1
1を連通する連通部21を形成することができ、そのと
きにも二次係止及び半装着検知が可能である。
【0026】さらに、リテーナ20はヒンジ30を介し
てハウジング本体10に連結されているので、リテーナ
20のハウジング本体10からの脱落が防止されると共
に、部品点数の減少により管理工数が減り、また金型数
及び成形工数が減少し、コスト低減に寄与する。また、
ヒンジ30をコーナー部25に設け、ここを中心にリテ
ーナ20を回動するので、ヒンジ30を短く設定でき、
リテーナ20の回動が安定的に行われ、リテーナ20を
回動してハウジング本体10の空洞部15に嵌挿する作
業を自動化しやすくなる。しかも、雌端子Tを同じ向き
で挿入できること、特殊治具でヒンジ30を曲げ加工等
する作業が不要なことからも、組み付け作業の自動化が
容易となる。
【0027】そして、ハウジングHを成形する場合、図
7に示すように、リテーナ20を空洞部15の外に出し
た形態で成形すれば、ハウジング本体10とリテーナ2
0が前後に重ならないので、待ち受け形態で成形するこ
とに比して容易に成形することができ、しかも収容室1
1、連通部21などの成形精度が高められる。特に、ハ
ウジング本体において上下二段に設けた収容室に雌端子
を収容し、ハウジング本体の上面側及び下面側にリテー
ナを配置し、これを帯状のヒンジを介してハウジング本
体に一体に設け、このリテーナにより雌端子を係止する
ようにした従来のハウジング(例えば特開平7−659
24号公報を参照)と比較すると、この従来例では成形
金型がサイドスライドが二方向となる四方向成形のタイ
プとなって煩雑であるが、上記実施形態ではサイドスラ
イドが一方向で済む三方向成形のタイプとなり、量産時
の生産性が高くなる。
【0028】次に、ハウジング本体10、リテーナ20
及びヒンジ30の位置関係であるが、本発明では、待ち
受け形態において、リテーナ20をその上端で且つ幅方
向の一端であるコーナー部25においてヒンジ30を介
してハウジング本体10の空洞部15を形成する側壁1
8の上部に連結した。このような位置関係にしたことか
ら得られる効果を、図9を参照して説明する。図9は他
の位置関係をもつ比較例二つを本発明者が想定して示し
た図である。図9(a)のハウジングH’は、リテーナ
20’が一点鎖線で示す位置にある待ち受け形態におい
て、リテーナ20’をその上端において可撓性あるヒン
ジ30’を介してハウジング本体10’の空洞部15’
を形成する前壁又は後壁17’の上部に連結している。
こうしたときには、リテーナ20’が実線で示す位置に
ある成形形態から、リテーナ20’をヒンジ30’を中
心にして幅方向に延びる軸まわりに回動させるから、空
洞部15’を前後に長く形成しなければならず、それだ
けハウジングH’が長くなってしまう。しかも、リテー
ナ20’が幅方向に延びる軸まわりに回動するから、リ
テーナ20’の前後方向での位置決めが困難である。一
方、図9(b)のハウジングH”は、リテーナ20”が
一点鎖線で示す位置にある待ち受け形態において、リテ
ーナ20”をその上端において可撓性ある長いヒンジ3
0”を介してハウジング本体10”の空洞部15”を形
成する前壁又は後壁17”の上部に連結している。そし
て、リテーナ20”が実線で示す位置にある成形形態か
ら、リテーナ20”を反転して二点鎖線の位置とし、さ
らにリテーナ20”をそのまま押し下げて空洞部15”
に嵌挿すれば待ち受け形態になるというものである。こ
うしたときには、ヒンジ30”が長くなるので、組み付
け作業性が悪く、組み付け作業の自動化が困難である。
しかも、金型が大型化する嫌いがある。これに対して上
記実施形態は、この二例の欠点を全て解消することがで
きる。すなわち、上記実施形態はリテーナ20をヒンジ
30を中心にして前後方向に延びる軸まわりに回動させ
るから、リテーナ20の前後方向での位置決めを確実に
行えると共に、ハウジングHの前後長をコンパクトに形
成できる。しかも、ヒンジ30が短くなるので、組み付
け作業性が良く、組み付け作業の自動化が容易である。
【0029】仮係止機構を設ける部位は上記実施形態に
より限定されるものではなく、本発明は、例えば仮係止
機構をヒンジに対して同じ高さで幅方向に並ぶ部位に設
けた実施形態を含むが、上記実施形態のように仮係止機
構40が、ハウジング本体10においてヒンジ30と幅
方向に対向し且つヒンジ30よりも低い位置に設けられ
たときには、図10に示すように、リテーナ20におけ
るヒンジ30と仮係止機構40との距離Lがリテーナ2
0の幅Bよりも長くなるので、可動フック部42が固定
フック部41を乗り越えるときに固定フック部41を幅
方向外側へ充分に弾性変形させることになり、クリック
感が得られて仮係止に手ごたえを感じることができる。
【0030】本発明は、スタビライザを設けずに、雌端
子に切り起こし片又は孔等を形成してハウジングに一次
係止するようにした実施形態を含むが、上記第1実施形
態のようにスタビライザ4を雌端子Tの先端に設けたと
きには、雌端子TがハウジングHの収容室11に対して
例えば上下逆さなど間違った向きで挿入されたときに
は、挿入当初の段階で収容室11の入口に引っ掛かるの
で、確実に雌端子Tの逆差し防止が図られ、作業者の誤
操作等によるハウジングHの破損が回避される。
【0031】さらに、本発明はハウジングHの前面に収
容室11のみを開口した実施形態を含むが、そのような
実施形態では例えばコネクタの導通テストを、従来のよ
うに雌端子Tの挿入口1に雄端子又はこれと同形状のテ
スト用治具を挿入して実施すると、雄端子等が繰り返し
使用により変形し、それを挿入することでコネクタの雌
端子Tの板バネ等が損傷する不具合が起こり得る。これ
に対して上記実施形態のようにハウジングHの前面にス
タビライザ4に連通するテスト用窓部14を開口したと
きには、雄端子等を雌端子Tの挿入口1ではなくテスト
用窓部14に挿入すればスタビライザ4に接触するの
で、雌端子Tの板バネ等を損傷させることなく導通テス
ト等を行うことができる。
【0032】また、スタビライザ4は、溝12に嵌入し
て前進できるように幅方向ないし高さ方向に向く面を有
するように形成されればよく、これに応じて溝12は各
収容室11から高さ方向ないし高さ方向に刻設され、ま
たランス13は幅方向ないし高さ方向に撓むように形成
されればよいが、上記第1実施形態のようにスタビライ
ザ4を幅方向に撓むように形成したときには、ハウジン
グHのランス13がスタビライザ4に応じて幅方向に撓
むので、ハウジングHに高さ方向に撓みしろを設ける必
要がなくなり、高さが低くなる。そのため、コネクタC
が高さ方向に可及的にコンパクトになる。特に、収容室
11を高さ方向に数段並べたコネクタCでは、高さ方向
に数個の雌端子Tが連なり、収容室11の間の壁も増え
るので、それぞれの雌端子Tの高さが低くなり且つ収容
室11の間の壁が薄型化されることでコネクタCを高さ
方向に大幅にコンパクト化することができる。このよう
なことから、このコネクタCは例えばスペースユーティ
リティが厳しく求められる自動車で用いるコネクタとし
て好適である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のコネク
タのハウジングによれば、雌端子を一次係止するハウジ
ング本体の空洞部にリテーナを嵌挿し、このリテーナで
雌端子を二次係止することで二重係止をして雌端子の抜
去を防止することができると共に、雌端子の半装着を検
知して誤組立を有効に防止することができ、また収容室
を三段以上に多段積みにすることができる。また、リテ
ーナを側部でヒンジを介してハウジング本体に一体化し
たので、リテーナのハウジング本体からの脱落防止及び
低コスト化を図ることができる。さらに、ハウジング組
立作業性を向上させると共に組立作業の自動化を実現す
ることができ、しかも一体化されたリテーナ及びハウジ
ング本体を無理なく成形することができる。
【0034】請求項2のようにすれば、クリック感が得
られて仮係止に手ごたえを感じることができる。
【0035】請求項3のコネクタのハウジングによれ
ば、この形態で成形すれば、収容室、連通部などの成形
精度が高めながら、容易に成形することができ、リテー
ナを回動してハウジング本体の空洞部に嵌挿すれば、請
求項1又は請求項2のコネクタのハウジングを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リテーナが仮係止位置に位置して待ち受け形態
にある実施形態のコネクタのハウジングを背面側からみ
た斜視図である。
【図2】上記実施形態のハウジングを、ハウジング本体
の後部を切除して背面側からみた斜視図である。
【図3】上記実施形態のハウジングを、ハウジング本体
の後部を切除して示す背面図である。
【図4】待ち受け形態からリテーナが下がって本係止位
置に位置した実施形態のハウジングを、ハウジング本体
の後部を切除して背面側からみた斜視図である。
【図5】上記実施形態のハウジングの拡大縦断面図であ
り、(a)は待ち受け形態で雌端子を挿入完了位置まで
挿入したときを示し、(b)はリテーナを押し下げて雌
端子を二次係止した状態を示す。
【図6】本係止機構を示し、ハウジング本体及びリテー
ナが対向する部位の拡大縦断面図である。
【図7】成形形態にある上記実施形態のハウジングを示
す斜視図である。
【図8】別の成形形態にある上記実施形態のハウジング
を示す斜視図である。
【図9】比較例を示すハウジングの縦断面図である。
【図10】成形形態から待ち受け形態とするときの仮係
止機構の機能を説明する上記実施形態の図3相当図であ
る。
【符号の説明】 T 雌端子 3 段差部 3a 前端 H ハウジング 10 ハウジング本体 11 収容室 11a 前部収容室 11ao 後端 11b 後部収容室 13 ランス 15 空洞部 16 側壁 18 側壁 20 リテーナ 21 連通部 22 天壁 23 側壁 25 コーナー部 30 ヒンジ 40 仮係止機構 41 固定フック部 42 可動フック部 50 本係止機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E087 EE02 EE14 FF06 FF13 GG14 GG15 GG16 GG17 GG26 GG31 GG32 GG33 GG34 JJ01 LL26 LL33 RR04 RR23 RR25 RR26 RR29 RR41 RR47

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後方向に貫通する収容室に挿入された
    雌端子を一次係止するようにしたコネクタのハウジング
    において、ハウジング本体に収容室を横切って上面に開
    口する空洞部を形成し、この空洞部にリテーナを高さ方
    向にスライド可能に嵌挿し、このリテーナに上記空洞部
    により前後に分断された収容室を連通する連通部を形成
    すると共に、リテーナが、連通部が前後の収容室と高さ
    方向の位置が合って雌端子が挿入可能となる仮係止位置
    にあるときに、リテーナをハウジング本体に仮係止する
    仮係止機構と、リテーナが、仮係止位置から下降して連
    通部の天壁が挿入完了位置にある雌端子の上部に凹陥形
    成された段差部に嵌入して雌端子を二次係止する本係止
    位置にあるときに、リテーナをハウジング本体に係止す
    る本係止機構とを設け、上記リテーナをその上端で且つ
    幅方向の一端であるコーナー部において可撓性あるヒン
    ジを介してハウジング本体の空洞部を形成する側壁の上
    部に連結し、これらリテーナ、ヒンジ及びハウジング本
    体を一体成形により形成したことを特徴とするコネクタ
    のハウジング。
  2. 【請求項2】 仮係止機構が、ハウジング本体において
    ヒンジと幅方向に対向し且つヒンジよりも低い位置の側
    壁内面に設けられて幅方向外側へ弾性変形する固定フッ
    ク部と、この固定フック部に内側から係止するようリテ
    ーナの側壁に設けられた可動フック部とを備えている請
    求項1記載のコネクタのハウジング。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のコネクタのハウ
    ジングにおいて、リテーナが、空洞部の外に出ており、
    リテーナをヒンジを中心として前後方向の軸まわりに回
    動すればハウジング本体の空洞部に嵌挿できるように構
    成したコネクタのハウジング。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160123865A (ko) * 2015-04-17 2016-10-26 한국단자공업 주식회사 커넥터용 스페이서 및 이를 포함하는 커넥터
WO2022091774A1 (ja) * 2020-11-02 2022-05-05 株式会社オートネットワーク技術研究所 コネクタ

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