JP2001060010A - 短波長レーザ用電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

短波長レーザ用電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置

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JP2001060010A
JP2001060010A JP11236557A JP23655799A JP2001060010A JP 2001060010 A JP2001060010 A JP 2001060010A JP 11236557 A JP11236557 A JP 11236557A JP 23655799 A JP23655799 A JP 23655799A JP 2001060010 A JP2001060010 A JP 2001060010A
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Katsumi Nukada
克己 額田
Shigeru Yagi
茂 八木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高画質用の青色レーザに適した優れた光導電
特性及び高速応答性を有し、経時変化が少なく、耐環境
特性及び耐環境性を有し、かつ安価な新しい電子写真感
光体の提供。 【解決手段】 水素、周期律表のIII族元素及び周期
律表のV族元素を有してなる非単結晶材料を含む電荷発
生材料を含有する層と、有機電荷輸送材料とを有する短
波長レーザ用電子写真感光体により、上記課題を解決す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロニクス
用の光半導体に関し、詳細には、新規にして優れた光半
導体に適するIII−V族化合物非単結晶光半導体材料
を用いた短波長レーザ用電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザを用いたプリンター
がオフィスの重要な情報出力機器としての位置を確立し
ており、その画質の向上がますます望まれている。画質
を向上させるには、レーザビームのスポット径をできる
だけ小さくすることが必要である。しかしながら、光源
に用いられている近赤外域に発振波長を持つ半導体レー
ザーでは、光学系の操作でビーム径を細くしてもスポッ
ト輪郭の鮮明さが得られ難い。その原因は、スポット径
Dがレーザー光の波長λに正比例し(D=1.22λ/
NA(NAはレンズ開口数))、レーザー光の波長自体
にある。したがって、画質向上には、レーザー光の波長
自体を短くすることが有効である。
【0003】一方、発振波長の短い半導体レーザーの開
発は、着実に進展しており、既に1990年代初頭より
650nm近傍に発振波長を有する赤色半導体レーザー
が実用化されている。また、最近では、1995年12
月に日亜化学工業より410nm発振の青紫色半導体レ
ーザーの開発成功が発表され、また、松下電器産業によ
り、非線形光学素子を用いたSHG(第2高調波)によ
る425nmのレーザも開発され、にわかに発振波長4
00〜500nm程度の青色系半導体レーザーの実用化
が現実味を帯びてきた。
【0004】これに対応して、特開平5−19598号
公報には、波長400〜500nmの光源を用いる電子
写真装置が提案されている。更に、特開平8−1588
1号公報には特定の結晶構造のペリレン顔料を用いて可
視半導体レーザーで露光する感光体も提案されている。
しかしながら、従来の一般的な電子写真用感光体の層構
成は、導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順
に積層したものであり、上層に設けた電荷輸送層に用い
る電荷輸送物質が、一般に、電荷発生物質と同様に50
0nm以下の波長に吸収を示すので、照射した光の一部
は、光導電層の表面において吸収され、低感度化すると
いう問題点があった。
【0005】上記問題点を解決するために、特開平9−
240051号公報には電荷発生物質を上層に含む正帯
電型の感光体が提案されている。この感光体は、確かに
高感度で、解像度の高い静電潜像を形成できる。しかし
ながら、正帯電型の感光体は、これまで一般的に使用さ
れていた負帯電のものと逆の極性になるため、トナーの
帯電極性も含めた大きなシステム変更を引き起こす。あ
るいは、トナーの極性を現在のままで使用するには、現
在一般的に使用されているイメージライティング方式を
バックライティング方式に変更することが必要である。
この場合、細線の再現性を得ることが非常に難しくなっ
てくる。従って、多少の感度低下はあっても、導電性支
持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した従来
の構成のものの方が実用性は高いと言える。ところが、
実際にこの層構成の感光体で、600nm以下、特に4
00〜450nm程度のエネルギーの大きな波長のレー
ザー光を用いて静電潜像を形成した場合、通常の有機顔
料を電荷発生材料として用いると感光体の安定性が短く
なってしまう問題が明らかとなった。
【0006】また、従来より、電子写真感光体用に無機
系の電荷発生材が用いられている。例えば、非晶質や微
結晶の非単結晶光半導体などであり、セレン、テルルな
どの非晶質カルコゲナイド化合物が撮像管や受光素子や
電子写真感光体などに広く用いられている(オーム社ア
モルファス半導体の基礎)。また、近年では水素化アモ
ルファスシリコンが用いられている。これらの無機材料
は、有機材料よりも光に対する安定性に優れているもの
と知られている。しかしながら、非晶質カルコゲナイド
化合物は熱に対して不安定で結晶化が起こり易く使用で
きる条件が限られており、価電子制御ができないなどの
欠点がある。また、水素化アモルファスシリコンも短波
長域でも充分な感度を有する光導電材料であり、耐熱性
も250℃程度まであり、安定であるが、表面の酸化等
により画像が劣化する現象がある。さらに、水素化アモ
ルファスシリコンは実用上帯電性が低く、同じ電位とす
るためには多くの表面電荷が必要となり、この結果、同
じ電位減衰量を得るためにはより多くの光子が必要とな
り、電子写真感度が低くなるなどの問題があった。
【0007】さらに非晶質や微結晶シリコンのバンドギ
ャップは約1.7〜1.5eV程度であり、Cを加える
ことによってバンドギャップを広くすることなどができ
るが、これらの元素を加えて0.3eV程度変化させた
として光導電特性が大きく劣化し、広い範囲の光を有効
に利用できないという問題があった。
【0008】一方、III-V族化合物半導体の多くは
直接遷移型半導体に属するものが多く、光吸収係数が大
きくまたバンドギャップが組成により変化できる特徴が
ある。特に窒化化合物はバンドギャップがInNの1.
9eVからGaNの3.2eV、AlNの6.5eVま
で紫外か可視領域まで広くバンドギャップを変えること
ができる。これらの結晶については基体としてサファイ
ア基体やGaAs基体、SiC基体が用いられているが
高価であるとともに、格子常数がこれらの半導体とは適
合しないためそのままでは結晶成長が可能な基体がな
く、バッファ層の挿入や基体の窒化処理などが行われて
いる。また通常800〜1100℃で成長がおこなわれ
ているが、このような高温に適合すると材料が限られる
とともに、基体用バルク結晶の大きさがかぎられ任意の
大面積の膜が得られず、電子写真用としては適さないと
いう問題があった。
【0009】また、電子写真感光体のような比較的面積
の大きい二次元デバイスには非晶質や微結晶材料が適し
ているが、III-V族化合物の非単結晶材料は窒化化
合物類も含めて光導電性においても実用上使用できるも
のはなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来の電子写真感光体の欠点を改善し、高画質用
の青色レーザに適した優れた光導電特性及び高速応答性
を有し、経時変化が少なく、耐環境特性及び耐環境性を
有し、かつ安価な新しい電子写真感光体を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明者らは、以下の<1>〜<20>の発明を見出し
た。 <1> 水素、周期律表のIII 族元素及び周期律表のV
族元素を有してなる非単結晶材料を含む電荷発生材料を
含有する層を有する電子写真感光体である。この電子写
真感光体は、短波長レーザ用として用いることができ、
光に対する安定性が高く、かつ低コストで製造可能であ
ることを見出した。
【0012】<2> 上記<1>において、有機電荷輸
送材料を含有する層をさらに有する電子写真感光体であ
るのがよい。 <3> 上記<2>において、前記電荷発生材料が電荷
発生層を形成し、前記有機電荷輸送材料が電荷輸送層を
形成する電子写真感光体であるのがよい。 <4> 上記<1>〜<3>において、非単結晶材料に
含まれる全ての原子の合計を100原子%としたとき、
水素が0.5〜50原子%含有する電子写真感光体であ
るのがよい。
【0013】<5> 上記<1>〜<4>において、I
II族元素の量の総和xとV族元素の総和yとの比率で
あるx:yが1.0:0.5〜1.0:2.0、、好ま
しくは1.0:0.6〜1.0:1.7、より好ましく
は1.0:0.8〜1.0:1.3の間にある電子写真
感光体であるのがよい。 <6> 上記<1>〜<5>において、周期律表のII
I族元素は、Al、Ga及びInからなる群から選ばれ
る1種を少なくとも含む電子写真感光体である。
【0014】<7> 上記<1>〜<6>において、周
期律表のV族元素は、N、P及びAsからなる群から選
ばれる1種を少なくとも含む電子写真感光体である。 <8> 上記<1>〜<7>において、電荷発生材料
は、C、Si、Ge及びSnからなる群から選ばれる、
少なくとも1種の元素をさらに有する電子写真感光体で
あるのがよい。
【0015】<9> 上記<1>〜<8>において、電
荷発生材料は、Be、Mg、Ca、Zn及びSrからな
る群から選ばれる、少なくとも1種の元素をさらに有す
る電子写真感光体であるのがよい。 <10> 上記<1>〜<9>において、電荷発生材料
は、C、Si、Ge及びSnからなる群から選ばれる少
なくとも1種の元素と、Be、Mg、Ca、Zn及びS
rからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とをさ
らに有する電子写真感光体であるのがよい。
【0016】<11> 上記<2>〜<10>におい
て、電荷輸送材料は、露光波長における吸収フォトン数
(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が下記数式I
を満たす電子写真感光体であるのがよい。 NF≦0.75NA (数式I)
【0017】このように数式Iを満たすことにより、露
光光の一部が電荷輸送材料に吸収され、新たに電荷輸送
材料から露光した光より長波長の蛍光が発光することに
よる潜像解像度の低下を抑えることができる。
【0018】<12> 上記<2>〜<11>におい
て、電荷輸送材料が下記一般式(I)又は(II)で表
されるトリフェニルアミン化合物から選択される化合物
を少なくとも1種含有する電子写真感光体であるのがよ
い。
【0019】
【化1】
【0020】式中、R1〜R3はそれぞれ独立に、水素、
炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基、炭素
数7〜15の置換もしくは未置換のアラルキル基、炭素
数6〜15の置換もしくは未置換のアリール基、又は炭
素数1〜5の置換もしくは未置換のエーテル基を示す。
a、b及びcはそれぞれ独立に、1〜3の整数を意味す
る。但し、aが2又は3の場合、R1は互いに同じであ
っても異なっていてもよく、bが2又は3の場合、R2
は互いに同じであっても異なっていてもよく、cが2又
は3の場合、R3は互いに同じであっても異なっていて
もよい。Xは下記構造より選択される。
【0021】
【化2】
【0022】式中、R4〜R7はそれぞれ独立に、水素、
又は炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基を
示し、d、e及びfはそれぞれ独立に、1〜5の整数を
意味する。但し、e及びfがそれぞれ2以上の場合、R
6及びR7はそれぞれ、互いに同じであっても異なってい
てもよい。
【0023】<13> 上記<2>〜<11>におい
て、電荷輸送層材料が下記一般式(III)で表されるト
リフェニルメタン化合物から選択される化合物を少なく
とも一種以上含有する電子写真感光体であるのがよい。
【0024】
【化3】
【0025】式中、R8〜R11はそれぞれ独立に、水
素、炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基、
炭素数7〜15の置換もしくは未置換のアラルキル基、
炭素数6〜15の置換もしくは未置換のアリール基、又
は炭素数1〜15の置換もしくは未置換のアミノ基を示
し、a、b及びcはそれぞれ独立に、1〜3の整数を意
味する。但し、aが2又は3の場合、R9は互いに同じ
であっても異なっていてもよく、bが2又は3の場合、
10は互いに同じであっても異なっていてもよく、cが
2又は3の場合、R11は互いに同じであっても異なって
いてもよい。
【0026】<14> 上記<2>〜<11>におい
て、電荷輸送材料が下記一般式(IV)で表されるベン
ジジン化合物から選択される化合物を少なくとも1種含
有する電子写真感光体であるのがよい。
【0027】
【化4】
【0028】式中、R1〜R3、並びにa、b及びcは、
前述のものと同義である。
【0029】<15> 上記<2>〜<13>におい
て、トリフェニルアミン化合物又はトリフェニルメタン
化合物が、フェニル基と共役した不飽和結合、又は2つ
以上共役した芳香環を有しない電子写真感光体であるの
がよい。 <16> 上記<2>〜<15>において、電荷輸送材
料は、一般式(III)で示すトリフェニルメタン化合
物の少なくとも1種を含み、かつ一般式(I)、(I
I)及び(IV)で示される化合物のうち少なくとも1
種を含む電子写真感光体であるのがよい。
【0030】<17> 上記<2>〜<15>におい
て、電荷輸送材料が下記式(V)又は(VI)で表され
る繰返し単位構造を部分構造として有する高分子電荷輸
送材料を含有する電子写真感光体であるのがよい。
【0031】
【化5】
【0032】式中、R21〜R26はそれぞれ独立に、水
素、置換若しくは未置換のアルキル基、置換若しくは未
置換のアルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子、又
は置換若しくは未置換のアリール基を示し、Xは置換又
は未置換の2価のアリール基を示し、k及びlはそれぞ
れ0又は1を示し、Tは炭素数1〜10の分枝してもよ
い2価の炭化水素基を示す。
【0033】<18> 上記<17>において、高分子
電荷輸送材料が、下記一般式(VII)、(VII
I)、(IX)及び(X)のうちのいずれか一種の繰返
し単位を部分構造として有する電子写真感光体であるの
がよい。
【0034】
【化6】
【0035】式中、Aは一般式(V)又は(VI)を表
し、Bは-O-(Y’-O)m'-又はZ’を示し、Y、Y’、
Z及びZ’はそれぞれ独立に2価の炭化水素基を表し、
m及びm’はそれぞれ独立に1〜5の整数、nは0又は
1を表し、pは5〜500の整数、qは1〜5000の
整数、rは1〜3500の整数をそれぞれ示し、q+r
は5〜50000の整数であり且つ0.3≦q/(q+
r)<1である。
【0036】<19> 上記<2>〜<15>におい
て、電荷輸送材料が下記一般式(XI)で表される高分
子電荷輸送材料を含有する電子写真感光体であるのがよ
い。
【0037】
【化7】
【0038】式中、X2は水素、置換もしくは未置換の
アルキル基、又は置換もしくは未置換のアリール基を示
し、R15及びR16はそれぞれ独立に水素、置換もしくは
未置換のアルコキシ基、ハロゲン、置換もしくは未置換
のアルキル基、又は置換もしくは未置換のアリール基を
示す、Y2は置換もしくは未置換のアルキル基、又は置
換もしくは未置換の2価のアリール基を示す。また、T
2は分枝しても良い2価の脂肪族基を示す。n2は0又は
1を示す。Ar1及びAr2はそれぞれ独立に置換又は未
置換のアリール基を示す。m2は5〜5000の整数を
示す。
【0039】<20> 上記<1>〜<19>のいずれ
かに記載される電子写真感光体と、波長600nm以下
の可干渉光を発する露光手段とを有する画像形成装置で
あって、該露光手段によって電子写真感光体を露光し、
静電潜像を形成する画像形成装置である。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明は、非単結晶材料を含む電荷発生材料を含
有する層を有する電子写真感光体である。
【0041】電荷発生材料を含有する層とは、電子写真
感光体内に電荷発生材料を含有する層を有していれば、
いかなる形態を採っていてもよい。例えば、電荷発生材
料を含有する層のマトリクスが該電荷発生材料自体であ
り、該電荷発生材料以外の材料をその層に含んでいても
よく、その逆に電荷発生材料を含有する層のマトリクス
が電荷発生材料以外の材料であり、電荷発生材料がその
マトリクス内に分散されている形態であってもよい。こ
のとき、電荷発生材料以外の材料が有機電荷輸送材料で
あってもよい。
【0042】また、電荷発生材料を電荷発生層を形成
し、有機電荷輸送材料を電荷輸送層を形成し、これらを
基体に積層させる形態を採ってもよい。このとき、基体
側から順に、電荷発生層、電荷輸送層と積層しても、そ
の逆に基体側から順に、電荷輸送層、電荷発生層と積層
してもよい。無機系の電荷発生材料からなる電荷発生層
と、その上に有機系の電荷輸送材料からなる電荷輸送層
を積層する構造により、電荷輸送層の傷又は磨耗などに
より感光体として使用できなくなった場合、電荷輸送層
のみを有機溶剤により溶解するか、または機械的に剥離
するなどの方法によって、電荷輸送層を除去し、再度電
荷輸送層を種々の方法により形成させることにより容易
に再生できるという長所を有する。
【0043】積層構造とする場合、電荷発生層の厚み
は、0.02〜10μm、好ましくは0.03〜5μ
m、より好ましくは0.05〜3μmであるのがよい。
また、電荷輸送層の厚みは一般的に5〜50μm、好ま
しくは10〜40μmが適当である。この厚さが薄すぎ
ると帯電が困難になる一方、厚すぎると電子写真特性が
著しく低下する傾向がある。
【0044】なお、積層構造とする場合、電荷発生層と
基体との間に中間層を有していてもよい。中間層は、例
えば基体の表面に存在する突起物を覆い表面を平坦化す
る層であるのがよい。例えば、ポリアミド樹脂、塩化ビ
ニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレ
タン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニトロセルロース、
カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、デンプン、ス
ターチアセテート、アミノデンプン、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、ジルコニウムキレート化合物、チ
タニルキレート化合物、チタニルアルコキシド化合物、
有機チタニル化合物、アルコキシシラン化合物、シラン
カップリング剤等の公知の材料を用いることができる。
これらの材料は、単独又は2種以上混合して用いること
ができる。さらに、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸
化ケイ素、酸化ジルコニウム、チタンバリウム酸、シリ
コーン樹脂等の微粒子と混合して用いることもできる。
【0045】また、電荷輸送層よりもさらに上方(基体
とは反対側)にさらに層を、例えば表面層を有していて
も良い。表面層としては、例えば、1)硬質微粒子を添
加したもの(例えば、特開平6−282093号公報
等)、2)結着樹脂を使用し、公知の電荷輸送性分子を
分散したもの(例えば、出光技法、36(2)、88
(1993)など)、3)電荷輸送層上に電荷輸送性成
分を持たないオーバーコート層の形成(例えば特公昭6
4−5290号公報等)、4)電荷輸送性高分子の使用
(例えば米国特許第4,801,517号明細書等)、
5)電荷輸送層の硬化(例えば特開平6−250423
号公報等)などが挙げられる。
【0046】さらに、より具体的には、特開平7−25
3683号公報に開示されたヒドロキシ官能基を有する
正孔輸送ヒドロキシアリールアミンと、そのヒドロキシ
官能基と水素結合を形成することができるポリアミドフ
ィルム形成バインダーとを含有した層;米国特許第5,
670,291号に開示された熱硬化性ポリアミド樹脂
中にヒドロキシ官能基を有するヒドロキシアリールアミ
ンと硬化触媒とを加え、塗布後に加熱硬化した硬化膜;
特開平3−191358号公報に開示されたアルコキシ
シリル基を含有する電荷輸送化合物とアルコキシシラン
化合物とで硬化したもの;特開平8−95280号公報
に開示されたオルガノポリシロキサンとコロイダルシリ
カ、導電性金属酸化物とアクリル系樹脂を用いた硬化
膜;特開平8−160651号公報に開示された導電性
金属酸化物をケイ素官能基を有するアクリル酸エステル
とともに架橋したもの;特開平8−184980号公報
に開示された導電性金属酸化物を光硬化性アクリルモノ
マーやオリゴマーと共に架橋したもの;特開平8−27
8645号公報に開示されたエポキシ基を含有する電荷
輸送性化合物を用いて硬化したもの;特開平9−101
625号公報、特開平9−160268号公報及び特開
平10−73945号公報に開示された水素を有するダ
イヤモンド状カーボン又は非晶質カーボン及びフッ素を
有する結晶性炭素;特開平9−90650号公報に開示
されたシアノエチルプルランを主成分とするもの;特開
平9−319130号公報に開示されたシリルアクリレ
ート化合物とコロイダルシリカを架橋したもの;特開平
10−63026号公報に開示されたポリカーボネート
系グラフト共重合体を用いるもの;特開平10−830
94号公報に開示されたコロイダルシリカ粒子とシロキ
サン樹脂とを硬化させたもの;及び特開平10−177
268号公報に開示されたヒドロキシ基を含有する電荷
輸送化合物とイソシアネート基含有化合物とで硬化した
ものなどが挙げられる。これらのうち、電荷輸送性高分
子、反応性基を有する電荷輸送性材料を硬化したもの、
導電性金属酸化物を分散したものなど、何等かの方法で
電荷輸送性を付与したものが電気的な安定性に優れ、好
ましい。
【0047】本発明の電荷発生材料は、水素、周期律表
のIII族元素及び周期律表のV族元素を有してなる非
単結晶材料を含む。本明細書において、非単結晶材料と
は、単結晶材料以外の材料を意味し、非晶質、微結晶、
多結晶、又はこれらの混合晶(例えば、微結晶と非晶質
との混合晶など)の材料を意味する。
【0048】非晶質とは、例えば、透過電子線回折パタ
ーンにおいて全くリング状の回折パターンがなく、ぼん
やりしたハローパターンの完全に長距離秩序の欠如して
いるものから、ハローパターンの中にリング状の回折パ
ターンが見られるもの、さらにその中に輝点が見られる
ものまでを指している。ただし、このような非晶質膜は
透過電子線回折より広範囲を観測するX線回折測定にお
いては、ほとんど何のピークも得られないことが多い。
【0049】さらに赤外吸収スペクトルからも非晶質を
測定することができる。例えば、Siを基体として用い
て赤外吸収スペクトルで550cm-1付近を測定した結
果から、III族原子とV族原子(例えばN原子)の結
合の振動吸収ピークがほぼ単一に近い吸収帯であり且つ
その半値幅が250cm-1以下であれば非晶質が主体で
あることがわかる。なお、ここでいう半値幅とは、II
I族原子とV族原子(例えばN原子)の結合を主体とす
る吸収位置でのピークの最高強度とバックグランドを除
いた強度との和を1/2とした吸収帯の幅をいう。この
際、ピークは複数のピークからなる吸収帯の場合も含
む。低波数側が完全に測定できない場合には高波数側の
片側半分の幅を二倍としたものを半値幅とする。
【0050】微結晶の結晶系は、立方晶系あるいは六方
晶系のいずれか一つであってもよく、また、複数の結晶
が混合された状態でもよい。微結晶の大きさは5nm〜
10μm、好ましくは10nm〜10μm、より好まし
くは15nm〜10μmである。この微結晶の大きさ
は、X線回折や電子線回折および断面の電子顕微鏡写真
を用いた形状測定などによって測定することができる。
また、微結晶とは、例えば、透過電子線回折パターンに
おいてリング状の回折パターンとともに輝点が多数見ら
れるもの、スポット状の輝点のみ見られるものを指して
いる。ただし、このような微結晶からなる膜は、X線回
折測定においては、わずかに結晶面に相当するピークが
得られるが、ピーク強度が単結晶に比べて弱く、かつ、
ピーク幅が単結晶に比べて広いことが多い。なお、微結
晶は、非晶質において述べたように、赤外吸収スペクト
ルで測定することができる。例えば、非晶質において述
べたように、基体としてSiを用いて測定することがで
き、電子線回折パターンから判定した微結晶の場合には
単一の吸収ピークでの半値幅が100cm-1以下となる
ものである。ここで、赤外吸収スペクトルでの半値幅が
300cm-1以上である場合は、例えばC−H結合など
が膜中に多く含まれるような有機膜であり、本発明には
適しない。
【0051】前記多結晶とは、複数の面方位を含む結晶
の集まりであってもよい。また高度に配向し、ある面方
位が主となって成長した微結晶の集まりであってもよ
い。この場合には成長方向に小さい柱状の結晶が並んた
状態であってもよい。この柱状の結晶の大きさは1nm
〜10μm、好ましくは5nm〜10μm、より好まし
くは10nm〜10μmである。このような多結晶から
なる膜は、X線回析測定において単一結晶面のピークを
主に示し、そのピーク強度も強く、ピーク半値幅は狭
い。この半値幅は、1arcmin〜1°、好ましくは
1arcmin〜0.5°、より好ましくは、1arc
min〜0.1°である。また、複数の面方位を含む結
晶の集まりと大きさは透過電子顕微鏡写真や走査電子顕
微鏡写真によって測定することができる。
【0052】本発明の非単結晶材料を含む電荷発生材料
は、その膜の成長断面が、電流が結晶の内部を流れる際
のモビリティー、或いは、深いトラップの存在の少なさ
等の観点から、柱状構造を有していることが好ましい。
柱状構造は、好ましくは1nm以上、より好ましくは5
nm以上、さら好ましくは10nm以上の大きさ(断面
にしたときの幅)の柱状構造であることが好適である。
全体の柱状構造は、均一の大きさであってもまた不均一
であってもよい。また、柱状構造の向きは、完全に揃っ
ていても、傾いて成長したものが混ざっていてもよい。
また、柱状構造の径は、基体側から成長方向に変化して
いてもよい。また柱状構造の密度は、基体側から成長方
向に変化していてもよい。また、柱状構造は、その間に
柱状構造以外の塊状の構造を取るものや均一な構造が混
ざっていてもよい。また、柱状構造は、基体と接する界
面側に不規則な構造が混ざっていてもよい。柱状構造
は、透過電子顕微鏡や走査電子顕微鏡の断面写真で直接
確認できる。さらに柱状構造は、X線回折スペクトルの
回折ピークとその強度やX線ロッキングカーブの線幅、
反射高速電子線回折像の線、スポット、ストリークなど
のパターンなどからも判断することができる。
【0053】本発明の電荷発生材料を構成する非単結晶
材料は、この非単結晶材料に含まれる全原子を100原
子%として、水素を0.5原子%以上50原子%以下、
好ましくは1原子%〜30原子%、より好ましくは2原
子%〜20原子%含有するのがよい。3次元的な構造を
維持しながら非晶質構造を実現するためには、III族
元素とV族元素との両方に結合欠陥及び未結合手が発生
し易く、また、微結晶により3次元的構造を実現するた
めには、結晶粒界においてIII族元素とV族元素との
双方に結合欠陥が発生し易い。このため、水素原子を含
有させることにより、このような結合欠陥及び/又は未
結合手を補償する、即ち水素原子をIII族元素とV族
元素とに共に結合させる。これにより、結合欠陥及び/
又は未結合手を、水素原子との結合によってなくし、バ
ンド内に形成する欠陥準位を不活性化することができ
る。
【0054】水素濃度が低すぎると、III族元素およ
びV族元素の結合欠陥及び/又は未結合手を、水素原子
との結合によってなくし、バンド内に形成する欠陥準位
を不活性化するのには不十分であり、結合欠陥や構造欠
陥が維持される結果、トラップ中心が増加するため光半
導体素子として良好な特性を示さなくなる。
【0055】水素濃度が高すぎると、水素原子がIII
族元素およびV族元素に2つ以上結合する確率が増え、
これらの元素が3次元構造を保たず、2次元および鎖状
のネットワークを形成するようになる場合が発生する。
特に結晶粒界でボイドが多量に発生してバンド内に新た
な準位が形成され、電気的な特性が劣化するとともに、
硬度などの機械的性質が低下することとなる。
【0056】また、水素濃度が高すぎると、非単結晶材
料が酸化されやすくなる場合があり、結果として膜中に
不純物欠陥が多量に発生することとになり、良好な光電
気特性が得られなくなる虞がある。
【0057】さらに、水素濃度が高すぎると、電気的特
性を制御するためにドープするドーパントを水素原子が
不活性化するようになる場合がある。結果として、電気
的に活性な非単結晶材料が得られない虞がある。
【0058】水素濃度は、ハイドロジェンフォワードス
キャタリング(HFS)により絶対値を測定することが
できる。また、加熱による水素原子放出量の測定又は赤
外吸収スペクトルの測定によっても推定することができ
る。さらに、10原子%未満の水素濃度については、2
次イオン質量分析計(SIMS)によって測定すること
ができる。
【0059】本発明の電荷発生材料を構成する非単結晶
材料は、周期律表のIII族元素を有してなる。この周
期律表のIII族元素は、Al、Ga及びInからなる
第1の群から選ばれる1種を少なくとも含むのがよい。
【0060】本発明において、III族元素を2種以上
用いることができる。この場合、III族元素の混合比
によって、電荷発生材料を構成する非単結晶材料の光学
ギャップを任意にかえることができる。例えば、Ga
N:Hの光学ギャップ3.2〜3.5eVを基準にする
と、これにAlを加えることによって6.5eV程度ま
で大きくすることができ、紫外領域にも対応できる。ま
た、Inを加えることによって1.9eV程度まで変化
させることができ、可視領域にも対応できる。例えば、
III族元素の全原子数を100%とした場合、Inの
濃度を、0.1〜100%、好ましくは0.5〜80
%、さらに好ましくは1〜50%とすることができる。
なお、In濃度が低すぎると、所望の短波長レーザのピ
ークに対して吸収が少なく感度の低い感光体となるた
め、好ましくない。
【0061】本発明の非単結晶材料中の各元素組成は、
X線光電子分光(XPS)、エレクトロンマイクロプロ
ーブ、ラザフォードバックスキャタリング(RBS)、
二次イオン質量分析計などの方法により測定することが
できる。
【0062】本発明の電荷発生材料を構成する非単結晶
材料は、周期律表のV族元素を含んでなる。周期律表の
V族元素は、N、P及びAsからなる群から選ばれる1
種を少なくとも含むのがよい。組成比がストイキオメト
リック状態を保ちやすくなるため、V族元素として窒素
を含むことが特に好ましい。
【0063】非単結晶材料に含まれるIII族元素の量
の総和をxとし、V族元素の総和をyとした場合、その
比率x:yは、1.0:0.5〜1.0:2.0、好ま
しくは1.0:0.6〜1.0:1.7、より好ましく
は1.0:0.8〜1.0:1.3であるのがよい。こ
のxとyとの比が、この範囲外であると、III族元素
とV族元素との結合において立方晶や閃亜鉛鉱(Zin
cblende)型を取る部分が少なくなり、その結
果、欠陥が多くなり、良好な半導体として機能しなくな
る場合がある。このような各元素組成は、上述の方法に
より測定することができる。
【0064】また、本発明の電荷発生材料を構成する非
単結晶材料は、pn型制御用の元素(ドーパント)をド
ープすることができる。
【0065】n型用ドーパントとして、Ia族(L
i)、Ib族(Cu、Ag、Au)、IIa族(M
g)、IIb族(Zn)、IVa族(C、Si、Ge、
Sn、Pb)、VIb族(S、Se、Te)等が挙げら
れる。
【0066】p型用ドーパントとして、Ia族(Li、
Na、K)、Ib族(Cu、Ag、Au)、IIa族
(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)、IIb族
(Zn、Cd、Hg)、IVa族(C、Si、Ge、S
n、Pb)、VIa族(S、Se、Te)、VIb族
(Cr、Mo、W)、VIII族(Fe、Co、Ni)
等が挙げられる。
【0067】pn型制御用ドーパントは、活性化された
水素原子のIII族元素およびV族元素への結合、即
ち、活性化された水素原子による欠陥準位のパッシベー
ションを阻害しないものが好ましい。つまり、活性化さ
れた水素原子が、III族元素およびV族元素と選択的
に結合し、ドーパントに結合して不活性化しないことが
好ましい。この点から、n型用ドーパントとしては、
C、Si、Ge、Snが特に好ましく、p型用ドーパン
トとしては、Be、Mg、Ca、Sr、Znが特に好ま
しい。
【0068】なお、電荷発生材料を基体上に電荷発生層
として積層する場合、基体と電荷発生層との間に、さら
に高濃度にドーピングを行った膜であるp+層もしくは
+層、又は低濃度にドーピングを行った膜であるp-
もしくはn-層を挿入してもよい。これらのp+層、n+
層、p-層又はn-層は、各々異なるAlxGayIn
z(x=0〜1.0、y=0〜1.0、Z=0〜1.
0)で表せるAl、Ga、InとNの組成を持っていて
もよいし、それぞれの膜が複数のAlxGayInzN:
H(x=0〜1.0、y=0〜1.0、Z=0〜1.
0)の組成から成っていてもよい。このようにすると、
透明性や障壁を形成することができる。
【0069】上述した、本発明の非単結晶材料を含む電
荷発生材料は、自由な基体材料に低温で容易に成膜する
ことができ、形状、サイズに制限がなく、低コストであ
る。これにより基体上に電荷発生材料を有する層(この
場合は、積層構造の電荷発生層)を作製することができ
る。
【0070】本発明の電子写真感光体は、有機電荷発生
材料を有するのがよい。本発明の有機電荷輸送材料と、
上述の電荷発生材料を含有する層とは、いかなる形態で
あってもよく、上述のように有機電荷輸送材料がマトリ
クスを形成し、そのマトリクス内に電荷発生材料が分散
するような形態であってもよい。また、有機電荷輸送材
料が有機電荷輸送層を形成し、電荷発生材料が電荷発生
層を形成し、それらが積層された形態であってもよい。
本発明の有機電荷輸送材料は、露光波長における吸収フ
ォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(NF)が下
記数式I、好ましくは下記数式II、より好ましくは下
記数式IIIを満たすのがよい。
【0071】 NF≦0.75NA (数式I) NF≦0.5NA (数式II) NF≦0.3NA (数式III)
【0072】このように数式I、数式II又は数式II
Iを満たすことにより、露光光の一部が電荷輸送材料に
吸収され、新たに電荷輸送材料から露光した光より長波
長の蛍光が発光することによる潜像解像度の低下を抑え
ることができる。
【0073】本発明の有機電荷輸送材料として、低分子
化合物では、例えば、ピレン系、カルバゾール系、ヒド
ラゾン系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、ピラ
ゾリン系、アリールアミン系、アリールメタン系、ベン
ジジン系、チアゾール系、スチルベン系、ブタジエン系
等の化合物が挙げられる。また、高分子化合物として、
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポ
リ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
ビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムア
ルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラ
ン等が挙げられる。
【0074】このうち、一般式(I)〜(IV)で表さ
れる化合物であるか、又は一般式(V)もしくは(V
I)のいずれかで表される1種以上の繰返し単位を部分
構造として有する高分子である有機電荷輸送材料が、モ
ビリティー、安定性及び光に対する透明性の面で好まし
い。
【0075】
【化8】
【0076】式中、R1〜R3はそれぞれ独立に、水素、
炭素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基、炭素
数7〜15の置換もしくは未置換のアラルキル基、炭素
数6〜15の置換もしくは未置換のアリール基、又は炭
素数1〜5の置換もしくは未置換のエーテル基を示す。
a、b及びcはそれぞれ独立に、1〜3の整数を表す。
但し、aが2又は3の場合、R1は互いに同じであって
も異なっていてもよく、bが2又は3の場合、R2は互
いに同じであっても異なっていてもよく、cが2又は3
の場合、R3は互いに同じであっても異なっていてもよ
い。Xは、下記構造より選択される。
【0077】
【化9】
【0078】R4〜R7はそれぞれ独立に、水素、又は炭
素数1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基を示し、
d、e及びfはそれぞれ独立に1〜5の整数を示す。但
し、e及びfがそれぞれ2以上の場合、R6及びR7はそ
れぞれ、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0079】
【化10】
【0080】R8〜R11はそれぞれ独立に水素、炭素数
1〜5の置換もしくは未置換のアルキル基、炭素数7〜
15の置換もしくは未置換のアラルキル基、炭素数6〜
15の置換もしくは未置換のアリール基、又は炭素数1
〜15の置換もしくは未置換のアミノ基を示し、a、b
及びcはそれぞれ独立に1〜3の整数を示す。但し、a
が2又は3の場合、R9は互いに同じであっても異なっ
ていてもよく、bが2又は3の場合、R10は互いに同じ
であっても異なっていてもよく、cが2又は3の場合、
11は互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0081】
【化11】
【0082】式中、R1〜R3、並びにa、b及びcは、
前出のものと同義である。
【0083】
【化12】
【0084】式(V)及び(VI)中、R21〜R26はそ
れぞれ独立に水素、置換若しくは未置換のアルキル基、
置換若しくは未置換のアルコキシ基、置換アミノ基、ハ
ロゲン原子、又は置換若しくは未置換のアリール基を示
し、Xは置換又は未置換の2価のアリール基を示し、k
及びlはそれぞれ0又は1を示し、Tは炭素数1〜10
の分枝してもよい2価の炭化水素基を示す。−(T)l
−の具体的な構造として、以下のものが挙げられる。
【0085】
【化13】
【0086】さらに、一般式(VII)〜(XI)に示
す高分子の有機電荷輸送材料が好ましい。
【0087】
【化14】
【0088】
【化15】
【0089】一般式(I)〜(IV)で表される化合物
の具体例、一般式(V)又は(VI)のいずれかで表さ
れる1種以上の繰返し単位を部分構造として有する高分
子化合物の具体例、並びに一般式(VII)〜(XI)
で表される化合物の具体例を表1〜11に示す。
【0090】
【化16】
【0091】
【表1】
【0092】
【化17】
【0093】
【表2】
【0094】
【化18】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】
【化19】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
【表8】
【0102】
【表9】
【0103】
【表10】
【0104】
【表11】
【0105】
【表12】
【0106】
【表13】
【0107】
【表14】
【0108】
【表15】
【0109】
【表16】
【0110】
【表17】
【0111】
【表18】
【0112】
【表19】
【0113】
【表20】
【0114】
【表21】
【0115】
【表22】
【0116】
【表23】
【0117】
【表24】
【0118】
【表25】
【0119】
【化20】
【0120】
【表26】
【0121】
【表27】
【0122】
【表28】
【0123】
【表29】
【0124】
【表30】
【0125】
【表31】
【0126】
【表32】
【0127】
【表33】
【0128】
【表34】
【0129】
【表35】
【0130】
【表36】
【0131】トリフェニルアミン化合物、トリフェニル
メタン化合物においては、フェニル基と共役した不飽和
結合を有しないもの、又は芳香環を有しないものが、蛍
光を発しにくいため、好ましい。また、窒素元素に直結
した芳香環以外に、少なくとも一つ以上のハロゲン元素
を置換基として含有するものが、重原子効果により効果
的に蛍光発光の量子収率を低下させられることから、好
ましい。
【0132】高分子の有機電荷輸送材料は単独で用いて
形成してもよく、公知の結着樹脂に分散させて形成して
もよい。高分子電荷輸送材料とヒドラゾン系電荷輸送材
料、トリアリールアミン系電荷輸送材料、スチルベン系
電荷輸送材料等を混合して用いてもよい。電荷輸送層に
結着樹脂などの結着材料を用いる場合、電気絶縁性のフ
ィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。このような
高分子重合体として、例えばポリカーボネート、ポリエ
ステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルア
セテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、
カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセ
ルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシ−
メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラテック
ス、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0133】これらの結着材料は、単独又は2種類以上
混合して用いることができる。特にポリカーボネート、
ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂が、電荷
輸送材料との相溶性、溶剤への溶解性、強度にすぐれ好
ましい。
【0134】また、これらの結着材料とともに、可塑
剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤、有機ある
いは無機微粒子等の添加剤を使用することもできる。可
塑剤として、例えばビフェニル、塩化ビフェニル、ター
フェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコール
フタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐
酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフ
ィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭
化水素等が挙げられる。
【0135】酸化防止剤として、例えばフェノール系、
硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が挙げ
られる。光劣化防止剤として、例えばベンゾトリアゾー
ル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダードアミ
ン系化合物等や、ビス(ジチオベンジル)ニッケル、ジ
-n-ブチルチオカルバミン酸ニッケル等の失活剤が挙げ
られる。
【0136】有機あるいは無機微粒子として、4フッ化
エチレン、3フッ化エチレン、6フッ化プロピレン、フ
ッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のフッ素系微粒子、ベ
ンゾグアナミン、及びポリスチレンビーズなどの微粒
子、並びにZnO−Al22、SnO2−Sb22、I
22−SnO2、ZnO−TiO2、ZnO−Ti
2、MgO−Al22、FeO−TiO2、TiO2
SnO2、In22、ZnO、及びMgO等の半導電性
金属酸化物や、それらの混合物をあげることができる。
微粒子は粒径0.01〜0.3μmの範囲のものが好ま
しい。
【0137】塗布溶剤は、材料の種類によって異なり、
最適なものを選択して用いることが好ましい。そのよう
な有機溶剤の例として、例えばメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール等のアルコール類;アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド等のアミド類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、メチルセロソルブ等のエーテル類;酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド、スル
ホラン等のスルホキシド及びスルホン類;塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン等の
脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシ
レン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン等の芳香
族類などが挙げられる。電荷輸送材料と結着材料との比
率は2:10〜10:2で使用でき、モビリティー及び
強度の点から、3:10〜10:8の範囲が好ましい。
【0138】このような有機電荷輸送層と上述の電荷発
生層とを用いた電子写真感光体は、高光透過性と低暗伝
導率と高光感度により青色等の短波長レーザに適した高
解像度を実現できる。さらにこの電子写真感光体は、耐
光性、耐熱性、耐酸化性にすぐれ高速応答が可能であ
り、高速で高画質の電子写真感光体が実現できる。
【0139】本発明において、電荷発生材料を電荷発生
層とし、有機電荷輸送材料を電荷輸送層とし、これらを
積層してなる形態を採用する場合、基体上にこの積層構
造を設けることができる。本発明で用いることができる
基体は、導電性でも絶縁性でも良く、結晶又は非晶質で
あっても良い。
【0140】導電性基体として、アルミニウム、ステン
レススチール、ニッケル、クロム等の金属及びその合金
結晶、Si、GaAs、GaP、GaN、SiC、Zn
Oなどの半導体を挙げることができる。また、基体表面
に導電化処理を施した絶縁性基体を使用することもでき
る。絶縁性基体として、高分子フィルム、ガラス、石
英、セラミック等を挙げることができる。導電化処理
は、上記の金属又は金、銀、銅等を蒸着法、スパッター
法、イオンプレーティング法などにより成膜して行う。
【0141】また、本発明において、像様露光を基体側
から行うこともできる。この場合、透明導電性基体の透
光性支持体を用いるのが好ましい。透明導電性基体の透
光性支持体として、ガラス、石英、サファイア、Mg
O、LiF、CaF2等の透明な無機材料;フッ素樹
脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート、エポキシ等の透明な有機
樹脂のフィルムまたは板状体;オプチカルファイバー、
セルフォック光学プレート等を用いることができる。上
記透光性支持体上に設ける透光性電極としては、IT
O、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ
化銅等の透明導電性材料を用い、蒸着、イオンプレーテ
ィング、スパッタリング等の方法により形成したもの;
又はAl、Ni、Au等の金属を蒸着やスパッタリング
により半透明になる程度に薄く形成したものが用いられ
る。また、光半導体層の上にこれらの透光性電極を直接
設けても良い。さらに必要に応じて導電性支持体の表面
は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことがで
きる。例えば、表面の陽極酸化被膜処理、熱水酸化処理
や薬品処理、および、着色処理等または、砂目立てなど
の乱反射処理等を行うことができる。
【0142】本発明の非単結晶材料を含む電荷発生材料
は、以下のように製造することができる。例としてG
a、N及びHを有してなる(GaN:H)電荷発生材料
の製造方法を、図1を参照しながら説明する。図1は、
プラズマ活性化MOCVD法に用いる装置の一例を示し
た概略図である。
【0143】プラズマ活性化MOCVD法は、プラズマ
を活性化手段とする薄膜作製方法である。図1に示す装
置1には、真空に排気しうる容器3、容器3に接続され
た排気口5、容器3に接続された石英管7及び9、石英
管7及び9にそれぞれ連通されたガス導入管11及び1
3を備える。容器3内部には、基体ホルダー14、基体
加熱用のヒーター15が配される。また、石英管7には
マイクロ波導波管17が備えられ、石英管9には高周波
コイル19が接続されている。また、石英管7には、マ
イクロ波導波管17が備えられている部位よりも下流側
にガス導入管21が接続され、石英管9には、高周波コ
イル19が備えられている部位よりも下流側にガス導入
管23が接続されている。
【0144】装置1において、チッ素元素源として、例
えば、N2ガスを用いガス導入管11から石英管7に導
入する。マグネトロンを用いたマイクロ波発振器(図示
せず)に接続されたマイクロ波導波管17に2.45G
Hzのマイクロ波が供給され石英管7内に放電を発生さ
せる。この放電によって石英管7内のN2ガスが活性化
される。この活性化は、III族元素を含む原料、例え
ばGaを含む有機金属化合物との反応を生起させるのに
必要なエネルギー状態や励起種、例えばGa−C結合、
Ga−H結合を切断しうるエネルギー状態若しくはラジ
カルに変化した状態となるように実施される。
【0145】別のガス導入管13から、例えばH2ガス
を石英管9に導入する。高周波発振器(図示せず)から
高周波コイル46に13.56MHzの高周波を供給
し、石英管9内に放電を発生させる。放電空間の下流側
よりトリメチルガリウムを第3のガス導入管21より導
入する。それぞれの石英管7及び9内で活性化された材
料が容器13内に導入され、ここで基体上にGaN:H
が形成される。
【0146】なお、ここで、放電空間の下流側の第4の
ガス導入管23から、ビスシクロペンタジエニルマグネ
シウムをさらに導入することにより、GaN:H:Mg
を形成することができる。
【0147】本発明の電荷発生材料が、非晶質、微結
晶、多結晶、又はこれらの混合晶のいずれになるかは、
基体の種類、基体温度、ガスの流量・圧力、放電出力等
の条件に依存する。また、光学ギャップの値を決定する
III族元素とV族元素との組成は、原料ガスの種類・
組成とキャリアガスの濃度・流量とに依存する。また、
成長速度は原料ガスとキャリアガスの濃度・流量の他、
放電のエネルギーにも依存する。さらに、得られる膜の
厚さは、その成膜時間に依存する。
【0148】基体の種類は、結晶性の基体あるいは非晶
質性の基体表面をエッチング処理した基体を使用するこ
とができる。微結晶或いは多結晶等の結晶性の膜は、成
長条件に強く依存する。
【0149】基体温度は、100℃〜600℃が好まし
い。基体温度が300℃より低い場合は非晶質となりや
すく、300℃より高い場合は、微結晶あるいは多結晶
になりやすい。
【0150】ガスの流量・圧力は、実質的に膜質等の点
で、0.001〜10sccmとすることが好ましい。
また、III族原料ガスの流量が少ない場合に、微結晶
になりやすい。ただし、基体温度とIII族原料ガスの
流量とでは、基体温度の影響の方が大きく、基体温度が
300℃より高い場合には、III族族原料ガスの流量
が多い場合でも微結晶となりやすい。一方、III族原
料ガスの流量が多く、かつ、放電出力が不足する場合に
は、有機物的な膜になりやすい。
【0151】各種原料ガスの導入は、ガス導入口(図1
においては、ガス導入口11、13、21、23のいず
れか)から行われ、特に、III族元素を含む有機金属
化合物、及び特定の元素を含む化合物は、放電空間での
成膜を避けるため、放電空間の下流側に設けたガス導入
管(図1においては、ガス導入管21または23)より
導入するのが好ましい。また、数種のIII族元素を含
む有機金属化合物、及び特定の元素を含む化合物を導入
する場合には、同一のガス導入管から導入してもよく、
異なるガス導入管から導入しても良い。
【0152】放電出力は、活性化V族元素或いは活性化
水素原子を得られる出力であればよく、特に限定されな
いが、放電出力が高い場合には、微結晶あるいは多結晶
となりやすい。例えば、水素放電により活性水素原子を
併用して成膜を行った場合には、行わない場合よりも、
微結晶化や多結晶化を進めることができる。
【0153】このようにして、本発明の非単結晶材料を
有する電荷発生材料を製造することができる。なお、上
記の例において、III族元素の供給源として有機金属
化合物トリメチルガリウムを用いたが、その他の有機金
属化合物を用いることもできる。例えば、Al、Ga、
Inのなかから選ばれる一つ以上の元素を含む有機金属
化合物を用いることができる。これらの有機金属化合物
として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、ターシャリーブチルアルミニウム、トリメチルガ
リウム、トリエチルガリウム、ターシャリーブチルガリ
ウム、トリメチルインジウム、トリエチルインジウム、
ターシャリーブチルインジウムなどが挙げられる。これ
らの液体や固体を気化して単独にあるいはキャリアガス
でバブリングすることによって混合状態で使用すること
ができる。キャリアガスとしては水素、N 2、メタン、
エタンなどの炭化水素、CF4 、C26などのハロゲン
化炭素などを用いることができる。
【0154】上述において、V族元素(窒素)の供給源
としてN2を用いたが、その他の供給源を用いることが
でき、例えばN2、NH3、NF3、N24、メチルヒド
ラジンなどの気体、液体を気化あるいはキャリアガスで
バブリングすることによって使用することができる。
【0155】また、上述において、ガス導入管23から
ビスシクロペンタジエニルマグネシウムをさらに導入す
ることにより、GaN:H:Mgを形成することができ
ることを述べたが、同様にして、C、Si、Ge及びS
nから選ばれた少なくとも一つ以上の元素を含むガス、
又はBe、Mg、Ca、Sr及びZnから選ばれた少な
くとも1つ以上の元素を含むガスを放電空間の下流側
(例えば、ガス導入管21又は23)から導入すること
によってn型、p型等の任意の伝導型の非単結晶材料を含
む電荷発生材料を得ることができる。
【0156】これらのガスとして、以下のものが挙げら
れる。n型用として、SiH4 、Si26、GeH4
GeF4及びSnH4をガス状態で使用することができ
る。また、p型用として、BeH2、BeCl2、BeC
4、ビスシクロペンタジエニルマグネシウム、ジメチ
ルカルシウム、ジメチルストロンチウム、ジメチル亜鉛
及びジエチル亜鉛などをガス状態で使用することができ
る。なお、元素を膜中にドーピングするには、熱拡散
法、イオン注入法等の公知の方法を採用することができ
る。また、ドーパントがCである場合、条件によっては
有機金属化合物の炭素を使用することもできる。
【0157】上述のような装置において放電エネルギー
により形成される活性窒素あるいは活性水素を独立に制
御してもよいし、NH3のような窒素と水素原子とを同
時に含むガスを用いてもよい。さらにH2を加えてもよ
い。また、有機金属化合物から活性水素が遊離生成する
条件を用いることもできる。このようにすることによっ
て、基体上には活性化されたIII族元素、V族元素が
制御された状態で存在し、かつ水素原子がメチル基やエ
チル基をメタンやエタン等の不活性分子にするために低
温にも拘わらず、炭素がほとんど入らないか極く低量
の、膜欠陥が抑えられた非単結晶材料の膜を生成するこ
とができる。
【0158】上述の装置において活性化手段として、高
周波発振器、マイクロ波発振器、エレクトロサイクロト
ロン共鳴方式やヘリコンプラズマ方式を用いてもよい。
これらのうちの1つを用いても良いし、2つ以上を用い
てもよい。また、2つ以上用いる場合、2つともにマイ
クロ波発振器であっても良いし、2つともに高周波発振
器で有っても良い。また高周波放電の場合、誘導型であ
っても容量型であっても良い。また、2つともにエレク
トロンサイクロトロン共鳴方式を用いても良い。異なる
活性化手段(励起手段)を用いる場合には、同じ圧力で
同時に放電が生起できるようにする必要があり、放電内
と成膜部(容器3内)に圧力差を設けても良い。また、
同一圧力で行う場合、異なる活性化手段(励起手段)、
例えばマイクロ波と高周波放電とを用いると、励起種の
励起エネルギーを大きく変えることができ、膜質制御に
有効である。
【0159】本発明の非単結晶材料は、反応性蒸着法や
イオンプレーティング、リアクティブスパッターなど、
少なくとも水素が活性化された雰囲気で成膜を行うこと
も可能である。
【0160】上記のように、基体上に得られた電荷発生
材料からなる層(電荷発生層)の上に、さらに上述の電
荷輸送材料の層(電荷輸送層)を形成して、積層構造の
電子写真感光体を製造することができる。電荷輸送層
は、上述の電荷輸送材料を従来より公知の方法により塗
布することによって得ることができる。これらの公知の
方法として、例えば、ブレードコーティング法、マイヤ
ーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬
コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフ
コーティング法、カーテンコーティング法などの方法が
挙げられる。このようにして、電荷発生層と電荷輸送層
とを積層した形態を有する電子写真感光体を製造するこ
とができる。
【0161】本発明は、上述した電子写真感光体を用い
た画像形成装置をも提供する。本発明の画像形成装置
は、上述した電子写真用感光体、及び露光手段を有す
る。その他に、本発明の画像形成装置は、帯電手段、現
像手段、及び転写手段を備える。露光手段は、波長60
0nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましく
は450nmのレーザを発光する光源を有するのがよ
い。この光源として、半導体レーザが、光源自体が小型
であり且つ装置全体も小型化できるため、好ましい。こ
のような半導体レーザとして、多量子井戸構造の窒化ガ
リウム半導体レーザ、並びに非線形光学素子により短波
長化したものなどを挙げることができる。
【0162】より具体的には、日亜化学工業で開発され
た410nmに主たる波長を出力するInGaN系半導
体レーザー(日亜化学工業社製)、GaN系半導体レー
ザー、AlGaN系半導体レーザーなどが挙げられる。
非線型光学素子として具体的には、425nmに主たる
波長を出力する非線型光学素子(松下電器産業社製)が
挙げられる。この非線型光学素子は、850nmの近赤
外光半導体レーザーの出力光を酸化マグネシウム添加ニ
オブ酸リチウム結晶に入射して425nmの第2高調波
を射出する非線型光学素子である。
【0163】露光手段は、紫外青紫色レーザー、非線型
光学素子等を用いた光源からレーザー光を射出して、電
子写真用感光体上に収束させるビーム収束手段と、電子
写真用感光体上を走査するビーム走査手段を備えること
が好適である。
【0164】露光手段は、デジタル処理された画像信号
に基づき露光を行うデジタル方式の露光手段が好適であ
る。デジタル処理された画像信号に基づき露光を行うデ
ジタル方式の露光手段とは、前述の紫外青紫色レーザ
ー、非線型光学素子等の露光光源を用い、2値化又はパ
ルス幅変調や強度変調を行い多値化された光により露光
を行う露光手段である。
【0165】本発明の画像形成装置は、露光手段(光
源)として上記のように波長の短いレーザ光を用いるこ
とにより、レーザビームのスポットの拡散が、従来の半
導体レーザに比べて抑えられ、極めて高解像度の画像を
書込むことができる。
【0166】また、上記の帯電手段は、正極性の帯電工
程であっても、負極性の帯電工程であってもよい。
【0167】本発明の画像形成装置は、前述の電子写真
用感光体、帯電ロール(コロトロン、スコロトロンな
ど)、帯電ブレードなどの帯電手段、前述の露光手段、
トナーなどを用いて像を形成する現像手段、トナー像を
紙などの媒体に写し取る転写手段を備えてなるが、必要
に応じて、トナー像を紙などの媒体に定着させる定着手
段、電子写真用感光体表面に残留している静電潜像を除
去する除電手段、電子写真用感光体表面に直接接触し、
表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する
ブレード、ブラシ、ロールなどのクリーニング手段、等
の公知の手段を備えてもよい。
【0168】本発明の画像形成装置は、現像後の電子写
真用感光体の初期化(除電)又は電子写真特性の安定化
等の目的で、画像形成用の露光光源とは別に、光源(以
下、前露光光源ということがある)を併用することがで
き、その光源の発光域としては、電荷輸送層に吸収され
るものであっても吸収されないものであっても構わない
が、少なくとも電荷発生層まで光が届く方が好ましい。
【0169】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものでは
ない。
【0170】(実施例1)図1に示す製造装置を用い
て、以下の実施例1での電荷発生層を調製した。洗浄し
たAl基体を基体ホルダー14に載せ、排気口5を介し
て容器内を真空排気後、ヒーター15により基体を25
0℃に加熱した。N2ガスをガス導入管11より直径2
5mmの石英管7内に1000sccm導入し、マイク
ロ波導波管17を介して2.45GHzのマイクロ波を
出力250Wにセットしチューナでマッチングを取り放
電を行った。この時の反射波は0Wであった。H2ガス
をガス導入管13より直径30mmの石英管9内に10
00sccm導入した。高周波コイル19を介して1
3.56MHzの高周波の入力を100Wにセットし高
周波を入力した。反射波は0Wであった。この状態でガ
ス導入管21より0℃で保持されたトリメチルガリウム
(TMGa)の蒸気を、キヤリアガスとして窒素を用いバ
ブリングしながらマスフローコントローラーを通して
0.5sccm導入した。ガス導入管23より10℃に
保持したトリメチルインジウム(TMIn)にN 2ガスを
圧力760Torrで導入し、マスフローコントローラ
ーを通して0.5sccm反応領域に導入した。この
時、バラトロン真空計で測定した反応圧力は0.5To
rrであった。成膜を30分間行い、0.2μmのGa
InN:H膜を作製した。
【0171】このGaInN:H膜と同条件で作製した
膜の組成をRBS(ラザフォード・バックースキャタリ
ング)にて測定したところ(Ga+In)/N比0.9
5でほぼ化学量論比となっていた。In/Ga濃度比は
0.25であった。また、HFS測定による水素は7原
子%であった。水素が、In−H、Ga−H、N−Hと
して、このGaN膜中に含まれていたことをIRスペク
トル測定によって確認した。反射電子線回折スペクトル
ではスポットに近いパターンが観測でき結晶性であるこ
とを示していた。光学ギャップは2.5eVであった。
【0172】電荷輸送材料として前記例示化合物IV−
1を6部、ビスフェノール(Z)ポリカーボネート9部
をモノクロロベンゼン85部に溶解し、得られた塗布液
を、Al基体上に形成したGaInN:H膜上に塗布し
た。その後、115℃において60分間加熱乾燥して、
膜厚約20μmの電荷輸送層を形成し、これを電子写真
感光体とした。
【0173】このようにして作製した感光体をコロナ放
電により暗所で−400Vに帯電した後、色素レーザー
を用いて410nmの波長のレーザーを幅40μmの直
線状のマスクを通して潜像を書き込んだ。これを、電子
写真学会誌、第32巻、第4号、62(1993)に記
載されているSFMを応用して作製した静電潜像解析装
置を用いて、静電潜像と直角方向にスキャンし、静電潜
像の解析を行った。静電潜像の幅は露光中心の電位減衰
率の20分の1の電位減衰率になった位置間の幅とし
た。結果は、47μmであった。
【0174】(吸収フォトン数と蛍光発光フォトン数の
測定)また、電荷輸送層の吸収フォトン数と蛍光発光フ
ォトン数の算出を行った。蛍光発光の測定装置としては
日立製作所(株)日立FluorescenceSpec
toroPhotometer850を用いた。測定装
置の出力と量子収率とには、以下の式のような関係があ
る。 [発光強度]=[装置関数]×[光吸収率/100]×[物質の
量子収率] ここで、装置関数とは励起光の強度や、発光を検知する
装置の感度、発光の見込み角など、装置に特有な値であ
り、量子収率が既知の物質を標準として光吸収が既知の
試料を作成し、その発光強度を求めることによって装置
関数を得ることができる。
【0175】まず、蛍光標準物質としては、アントラセ
ン((株)東京化成製・純度99.5%以上)を用いた。こ
のアントラセンの1×10-6Mのエタノール溶液を用意
し(文献によれば、この条件でのアントラセンの発光量
子収率は0.27である)、これを1cm角の石英製セ
ルに入れ、まず、(株)日立製作所製のU―4000型自
記分光光度計で450nmから300nmまでの任意の
波長での光吸収率を%単位で求めた。次に上記の発光測
定装置を用いて種々の波長での発光スペクトルを測定
し、各々のスペクトルを波数単位に変換した後に波数に
対して積分して発光強度とした。これらの結果をもとに
340〜375nmにおける装置関数を求めた。装置関
数の値は励起波長によらず一定であったので、測定波長
がこの範囲から外れた場合についても、同じ値を用いる
ことにした。蛍光測定から発光フォトン数は蛍光スペク
トルの波数に対する積分値から得た。また、吸収フォト
ン数は上記の装置関数に光吸収率をかけた値とした。
【0176】蛍光測定用試料は上記電荷輸送材料を含有
した塗布液をスライドガラス上に塗布し、115°Cに
おいて60分間加熱乾燥した。測定の結果、前記電荷輸
送材料IV−1を用いた電荷輸送層の波長410nmで
の吸収フォトン数は3.56×103であり、蛍光発光
フォトン数は1.63×103であった。
【0177】(感光体の光感度の測定)さらに、得られ
た感光体を、キセノンランプをフィルターによって約4
50nmに単色化した光で1時間露光し、露光前後の光
感度を測定したところ、約15%の感度低下があった。
【0178】(実施例2〜39)実施例1における電荷
輸送材料としてIV−1の代わりに下記表12に示す電
荷輸送材料を用いた以外、実施例1と同様に感光体を作
製し、静電潜像の解像度と、吸収フォトン数および蛍光
発光フォトン数、光安定性を評価した。
【0179】(実施例40)実施例1における電荷輸送
材料としてIV−1の代わりに、前記例示化合物III
−21を3部及び前記例示化合物IV−1を3部を用い
た以外、実施例1と同様に感光体を作製した。これにつ
いて、静電潜像の解像度と、吸収フォトン数および蛍光
発光フォトン数、光安定性を評価した。静電潜像の幅は
48μmであった。また、スライドガラス上に上記の電
荷輸送材料を塗布した試料により実施例1と同様に電荷
輸送層の吸収フォトン数と蛍光発光フォトン数の算出を
行った。その結果、波長410nmでの吸収フォトン数
は3.88×103であった。キセノンランプをフィル
ターによって約450nmに単色化した光で1時間露光
し、露光前後の光感度を測定したところ、約15%の感
度低下があった。
【0180】(実施例41)実施例40における電荷輸
送材料III−21の代わりに、III−36の電荷輸
送材料を用いた以外、実施例40と同様に感光体を作製
した。色素レーザーの波長は410nmを用い、静電潜
像の解析を行った。その結果、静電潜像の幅は78μm
であり、410nmでの吸収フォトン数は3.90×1
3であった。キセノンランプをフィルターによって約
450nmに単色化した光で1時間露光し、露光前後の
光感度を測定したところ、約15%の感度低下があっ
た。
【0181】(実施例42)実施例1における電荷輸送
材料としてIV−1とビスフェノール(Z)ポリカーボ
ネートを用いた代わりに、高分子電荷輸送材料として前
記例示化合物(VII−1) 5部を用いた。これをモノ
クロロベンゼン29部に溶解し、得られた塗布液を電荷
発生層が形成されたアルミニウム基体上に浸漬コーティ
ング法で塗布し、120℃において1時間加熱乾燥し、
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。この感光体を実
施例1と同様に評価した。その結果、静電潜像の幅は4
7μmであり、波長410nmでの吸収フォトン数は
3.10×103、蛍光発光フォトン数は0.81×1
3であった。キセノンランプをフィルターによって約
450nmに単色化した光で1時間露光し、露光前後の
光感度を測定したところ、約15%の感度低下があっ
た。
【0182】(実施例43〜82)実施例42における
高分子電荷輸送材料としてVII−1の代わりに、表1
2に示す高分子電荷輸送材料を用いた以外、実施例42
と同様に感光体を作製し、評価した。これら実施例1〜
実施例82で用いた電荷輸送材料及び評価の結果を表1
2にまとめる。
【0183】
【表37】
【0184】
【表38】
【0185】
【表39】
【0186】(比較例1)アルミニウム基体上にジルコ
ニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マ
ツモト製薬社製)10部およびシラン化合物(商品名:
A1110、日本ユニカー社製)1部とi−プロパノー
ル40部およびブタノール20部とからなる溶液を浸漬
コーティング法で塗布し、150°Cにおいて10分間
加熱乾燥し膜厚0.1μmの下引き層を形成した。次
に、電荷発生材料としてジブロモアントアントロン顔料
を8部、カルボキシル変性塩化ビニルー酢酸ビニル共重
合体(商品名:VMCH、ユニオンカーバイド社製)2
部およびブタノール100部との混合物を用い、ガラス
ビーズと共にサンドミルで1時間分散処理し、得られた
塗布液を上記下引き層上に浸漬コーティング法で塗布し
た。その後、100℃で10分間加熱乾燥して、膜厚約
1μmの電荷発生層を形成した。次に、実施例1と同様
にして、膜厚約20μmの電荷輸送層を形成した。この
感光体にキセノンランプをフィルターによって約450
nmに単色化した光で1時間露光し、露光前後の光感度
を測定したところ、約45%の感度低下があった。
【0187】(比較例2)ジブロモアントアントロン顔
料8部、カルボキシル変性塩化ビニルー酢酸ビニル共重
合体(商品名:VMCH、ユニオンカーバイド社製)2
部およびブタノール100部に替え、クロロガリウムフ
タロシアニン顔料5部、カルボキシル変性塩化ビニルー
酢酸ビニル共重合体(商品名:VMCH、ユニオンカー
バイド社製)5部および酢酸ブチル100部を分散した
液を用いて膜厚約2μmの電荷発生層を形成した以外、
比較例1と同様にして感光体を作製した。この感光体に
キセノンランプをフィルターによって約450nmに単
色化した光で1時間露光し、露光前後の光感度を測定し
たところ、約40%の感度低下があった。
【0188】(比較例3)ジブロモアントアントロン顔
料8部の替わりにクロルダイアンブルー8部を用いた以
外、比較例1と同様にして感光体を作製した。この感光
体にキセノンランプをフィルターによって約450nm
に単色化した光で1時間露光し、露光前後の光感度を測
定したところ、約65%の感度低下があった。
【0189】
【発明の効果】本発明は、従来の電子写真感光体の欠点
を改善し、高画質用の青色レーザに適した優れた光導電
特性及び高速応答性を有し、経時変化が少なく、耐環境
特性及び耐環境性を有し、かつ安価な新しい電子写真感
光体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子写真感光体の非単結晶材料を製
造する装置の一態様を示す図である。
【符号の説明】
1 装置 3 真空容器 5 排気口 7 石英管 9 石英管 11 ガス導入管 13 ガス導入管 14 基体ホルダー 15 ヒータ 17 マイクロ波導波管 19 高周波コイル 21 ガス導入管 23 ガス導入管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素、周期律表のIII族元素及び周期
    律表のV族元素を有してなる非単結晶材料を含む電荷発
    生材料を含有する層を有する短波長レーザ用電子写真感
    光体。
  2. 【請求項2】 有機電荷輸送材料をさらに有する請求項
    1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記非単結晶材料に含まれる全ての原子
    の合計を100原子%としたとき、前記水素が0.5〜
    50原子%含有する請求項1又は請求項2記載の電子写
    真感光体。
  4. 【請求項4】 前記III族元素の量の総和xと前記V
    族元素の総和yとの比率であるx:yが1.0:0.5
    〜1.0:2.0の間にある請求項1〜請求項3のいず
    れか1項記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記電荷輸送材料は、露光波長における
    吸収フォトン数(NA)及び蛍光発光フォトン数(N
    F)が下記数式Iを満たす請求項2〜請求項4記載の電
    子写真感光体。 NF≦0.75NA (数式I)
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1項記載
    の電子写真感光体と、波長600nm以下の可干渉光を
    発する露光手段とを有する画像形成装置であって、前記
    露光手段によって前記電子写真感光体を露光し、静電潜
    像を形成する画像形成装置。
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