JP2001059774A - 調色終点表示システム - Google Patents

調色終点表示システム

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JP2001059774A
JP2001059774A JP11236263A JP23626399A JP2001059774A JP 2001059774 A JP2001059774 A JP 2001059774A JP 11236263 A JP11236263 A JP 11236263A JP 23626399 A JP23626399 A JP 23626399A JP 2001059774 A JP2001059774 A JP 2001059774A
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angle
toning
color
end point
paint
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JP11236263A
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English (en)
Inventor
Shinichi Gamo
真一 蒲生
Toru Hirayama
徹 平山
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車補修塗装において、調色経験の少ない
調色者も調色終点の判断に迷うことがなく、また、調色
終点の判断における個人差をなくすことができる調色終
点表示システムを提供する。 【解決手段】 自動車補修塗装において、調色により塗
料の塗色を合せるべき基準色を、多角度測色計によって
2以上の角度条件にて測定してなる各測定値(角度基準
測定値)からの該各角度条件における調色終点許容範囲
を予め設定しておき、該各角度条件の全てにおいて、調
色経過塗装板の測定値が調色終点許容範囲内になったと
きに調色終点であることを表示することを特徴とするコ
ンピュータによる調色終点表示システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車補修塗装に
おける多角度測色計を用いた調色終点表示システムに関
する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、自動車補修塗装にお
いては、調色候補塗料を塗装した経過塗装板の塗色を、
基準となる実車の補修塗装部近傍の色と比較し、調色者
が塗色が合格か不合格かを判断し、不合格と判断した場
合には、さらに塗料の色を補正して、再び経過塗装板を
作成することを合格と判断するまで繰り返して、補修塗
料の調色を行っていた。この調色に際して、測色計を併
用した補修塗料の調色も行なわれていた。
【0003】しかしながら、この方法では、補修塗料の
調色終点を調色者が判断しており、個人差があること、
また、調色経験の少ない調色者は調色終点の判断に迷う
といった問題があった。
【0004】本発明の目的は、自動車補修塗装におい
て、調色経験の少ない調色者も調色終点の判断に迷うこ
とがなく、また、調色終点の判断における個人差をなく
すことができる調色終点表示システムを提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多角度測
色計を用い2以上の角度条件において基準色の測定値か
らの調色終点許容範囲を予め設定しておき、調色した塗
料の塗装板の測定値が調色終点許容範囲内になったとき
に調色終点の表示をさせることによって上記目的を達成
できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、自動車補修塗装にお
いて、自動車車体の補修塗装部近傍の塗膜面の色である
基準色を、多角度測色計によって2以上の角度条件にて
測定してなる各測定値(角度基準測定値)からの該各角
度条件における調色終点許容範囲を予め設定しておき、
該各角度条件の全てにおいて、調色経過塗装板の測定値
が調色終点許容範囲内になったときに調色終点であるこ
とを表示することを特徴とするコンピュータによる調色
終点表示システムを提供するものである。
【0007】また、本発明は、さらに、各角度条件にお
ける角度基準測定値と調色経過塗装板の測定値から、調
色すべき塗料の色を補正するために必要な各原色塗料量
を計算して表示する工程を有することを特徴とする上記
調色終点表示システムを提供するものである。
【0008】以下に、本発明の調色終点表示システムに
ついて詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、自動車補修塗
装するに際して、調色により塗料の塗色を合せるべき基
準色を多角度測色計によって測定する。
【0010】自動車補修塗装において、調色した塗料を
塗装して塗膜形成した際、補修塗装部の塗膜と補修塗装
部近傍の塗膜の色との差が目視で認められ難いことが必
要であることから、上記基準色としては、通常、補修塗
装部近傍の塗膜面の色であることが好適である。
【0011】基準色を多角度測色計によって測定するに
は、2以上の角度条件、すなわち、測定光の入射角が異
なるか、又は鏡面反射軸と受光軸とのなす角度である受
光角度が異なる2以上の条件で測定する。上記鏡面反射
軸とは、入射角と反射角とが同じ角度であるときの反射
角を形成する軸、例えば入射角が45度の場合、反射角
が45度である軸である。
【0012】受光角度を変化させる場合、その角度条件
は特に限定されるものではないが、通常、角度条件が2
の場合には、上記受光角度が15〜30度及び75〜1
10度の各角度範囲のうちの各1ずつであること、ま
た、角度条件が3の場合には、上記受光角度が15〜3
0度、35〜60度及び75〜110度の各角度範囲の
うちの各1ずつであること、さらに、角度条件が4の場
合には、上記受光角度が15〜30度、35〜60度、
70〜80度及び90〜110度の各角度範囲のうちの
各1ずつであることが目視による色の判断との対応がと
れやすいことから好適である。
【0013】上記基準色を各角度条件によって測定した
各測定値(角度基準測定値)は、明度、彩度、色相を表
すか、計算できるなど、色を特定できるものであればよ
く、例えば、XYZ表色系(X、Y、Z)、L* *
* 表色系(L* 、a* 、b*値)、ハンターLab表色
系(L、a、b値)、CIE(1994)に規定される
* * h表色系(L* 値、C* 値、h値)、マンセル
表色系(H、V、C)などによって表すことができる。
なかでも、L* * * 表色系又はL* * h表色系に
よる表示が自動車補修塗装分野を含む工業分野での色の
表示において一般的である。
【0014】本発明においては、基準色の各角度条件に
よって測定した上記角度基準測定値からの各角度条件に
おける調色終点許容範囲を予め設定しておく。調色終点
許容範囲は、基準色の色に応じて許容幅を設定すること
によって行うことができる。その許容幅は、例えば、ベ
テランの調色者が目視で合格と判断する領域のもの多数
を多角度測色計で各角度条件にて測定し、その測定値か
ら決めることができるし、その他の方法で決定してもよ
い。基準色の色が似ている場合には、同程度の許容幅と
することができる。
【0015】L* * * 表色系でみてみると、一般
に、高明度の色については、L* 値の許容範囲が大きく
なるが、a* 値及びb* 値の許容範囲は小さくなる傾向
がある。また、低明度の塗膜については、a* 値及びb
* 値の許容範囲は大きくなる傾向がある。
【0016】同様に、L* * h表色系でみてみると、
一般に、高明度の色については、L* 値の許容範囲が大
きくなるが、C* 値及びh* 値の許容範囲は小さくなる
傾向がある。また、低明度の塗膜については、C* 値及
びh* 値の許容範囲は大きくなる傾向がある。
【0017】調色終点許容範囲は、例えば、ΔL* 、Δ
* 、Δb* 及びΔE* 値、又はΔL* 、ΔC* 、ΔH
* 及びΔE94値で表すことができ、これらの値は、各角
度条件でそれぞれ設定され、各角度条件で設定されたΔ
* 、Δa* 、Δb* 及びΔE* 値、又はΔL* 、ΔC
* 、ΔH* 及びΔE94値のそれぞれの値の範囲内となる
ように調色することが必要である。
【0018】調色終点許容範囲のΔE* 値は、調色終点
許容範囲として設定されるΔL* 、Δa* 、Δb* の値
から、下記式 {(ΔL* 2 +(Δa* 2 +(Δb* 2 1/2 によって表される値よりも通常、小さな値に設定され
る。
【0019】調色終点許容範囲のΔE94値は、調色終点
許容範囲として設定されるΔL* 、ΔC* 、ΔH* の値
から、下記式 {(ΔH* /SH 2 +(ΔL* /SL 2 +(ΔC*
/SC 2 1/2 (ここでS=1、SC =1+0.045C* 、SH
=1+0.15C* である。)によって表される値より
も通常、小さな値に設定される。
【0020】補修塗装箇所が、垂直面で、ボカシ幅が
0.0cmの場合の調色終点許容範囲の一例に、3つの
受光角度で測定した場合の例として、例えば、下記の値
を挙げることができる。
【0021】
【表1】
【0022】調色終点許容範囲は、補修塗装箇所、補修
塗装の際のボカシ塗装幅などによっても異なるため、上
記基準色の色に応じて決定した調色終点許容範囲を調色
終点許容候補範囲とし、この候補範囲にこれらの要因に
よる補正を行ってもよい。
【0023】上記調色終点許容候補範囲は、例えば、基
準色に対して、垂直面で、かつボカシ塗装幅0cmの条
件で塗膜の色を見た場合の許容幅とすることができる。
【0024】上記補修塗装箇所の要因については、
(1)補修塗装箇所が垂直部であるか、水平部である
か、(2)補修塗装箇所がブロック塗装する箇所である
か、ボカシ塗装する箇所であるか、などを挙げることが
できる。補修塗装箇所が垂直部であると、水平部に比較
して、調色終点許容範囲を広げることができる。また、
ブロック塗装する場合には、ボカシ塗装幅が0.0cm
の場合と同様の調色終点許容範囲とすることができる。
また、補修塗装の際のボカシ塗装幅が大きくなると調色
終点許容範囲を広くすることができる。ボカシ塗装幅に
よって補正する値は、基準色の色によって異なるが、通
常、ΔE* 又はΔE94の値で、ボカシ塗装幅10cmで
は2.5〜4.5、ボカシ塗装幅20cmでは3.0〜
5.0、ボカシ塗装幅30cmでは3.5〜5.5程度
である。
【0025】本発明においては、基準色に近い色とすべ
く調色した塗料を塗装した経過塗装板を、多角度測色計
によって2以上の角度条件にて測定して、その測定値が
調色終点許容範囲になったときに調色終点であることを
表示する。測定値が調色終点許容範囲にならなければ、
調色終点許容範囲となるまで調色を繰り返す。この調色
においては、基準色と経過塗装板との測定値の差からコ
ンピュータによって、塗料の色を補正するために必要な
各原色塗料量を計算して、それに基づいて塗料の色を補
正することが好適である。コンピュータによらずに、人
の経験や勘に基づいて調色することもできる。本発明に
おいて、原色塗料とは、着色顔料を含有する原色塗料、
アルミニウム粉末又はパール状マイカ粉末を含有する光
輝材原色のほかに、塗膜外観に影響を与える塗料用材
料、例えば、シリカ微粉末などの体質顔料を含有してい
てもよいアルミ配向微調整剤も包含するものとする。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるもので
はない。
【0027】実施例1 自動車車体の補修塗装部近傍の塗膜面の色である基準色
と調色経過塗装板の塗色の測定は、関西ペイント(株)
製の多角度測色計「Van−VanFAセンサー」にて
行い、調色すべき塗料の色に必要な各原色塗料量の計算
は、関西ペイント(株)製のコンピュータ・カラー・マ
ッチング装置「Van−VanFAステーション」にて
行った。上記「Van−VanFAセンサー」は、鏡面
反射軸と受光軸のなす角度が25度、45度、75度の
3角度条件で測定して測色値を得た。
【0028】自動車車体の塗膜面の基準色は、高明度の
シルバーメタリック(シルバーM1)、中明度のグリー
ンパール(グリーンP)、低明度のブルーパール(ブル
ーP1)の3色とし、補修塗装箇所は自動車車体の垂直
面、ボカシ塗装幅は0.0cmと設定した。
【0029】上記基準色3色の3角度条件での測定値は
下記表2に示すとおりであった。
【0030】
【表2】
【0031】上記補修塗装において、これらの塗色につ
いて、予め設定しておく各角度条件での調色終点許容範
囲は、下記表3に示すとおりとした。
【0032】
【表3】
【0033】上記基準色3色の3角度条件での測定値か
ら、コンピュータ・カラー・マッチング装置にて計算し
た各原色塗料量(塗料配合)は以下のとおりであった。
【0034】 シルバーM1 原色塗料種 重量比率 メタリックA(アルミニウム粉入り原色A) 41.1 メタリックB(アルミニウム粉入り原色A) 35.3 ブラックA (黒原色A) 0.9 ブルーA (青原色A) 0.4 アルミ配向微調整剤A 18.8 アルミ配向微調整剤B 3.5 グリーンP 原色塗料種 重量比率 ブルーA (青原色A) 42.0 グリーンA (緑原色A) 24.0 メタリックC(アルミニウム粉入り原色C) 15.5 ブルーB (青原色B) 5.0 パールA (光輝性マイカ粉入り原色A) 2.1 マルーンA (赤茶原色A) 1.3 アルミ配向微調整剤A 8.4 アルミ配向微調整剤剤B 1.7 ブルーP1 原色塗料種 重量比率 ブラックB (黒原色B) 39.2 ブルーC (青原色C) 22.3 ブルーD (青原色D) 19.1 パールB (光輝性マイカ粉入り原色B) 10.5 パールC (光輝性マイカ粉入り原色C) 8.9 上記塗料配合で調色経過塗装板を作成した。上記多角度
測色計にて3角度条件にて測定を行ったときのL* *
* 表色系における、基準色からの上記調色経過塗装板
の塗膜の測定値のΔL* 、Δa* 、Δb* 及びΔE*
値は下記表4のとおりであった。
【0035】
【表4】
【0036】これら調色経過塗装板の各塗色の測定値が
予め設定した調色終点許容範囲内に入っているかどうか
を、コンピュータ・カラー・マッチング装置により判定
させた。その結果、調色経過塗装板の各塗色は調色終点
許容範囲内に入っておらず、調色終点表示がなされなか
ったので、調色経過塗装板における各角度での測定値に
基づいて調色すべき塗料の色を補正するために必要な各
原色塗料量(追加指示量)をコンピュータ・カラー・マ
ッチング装置により計算させた。また、その時の追加指
示量は、上記調色塗料100重量部に対して以下のとお
りであった。
【0037】 シルバーM1 原色塗料種 重量比率 ブラックA (黒原色A) 3.9 アルミ配向微調整剤A 0.9 アルミ配向微調整剤B 0.2 グリーンP 原色塗料種 重量比率 グリーンA (緑原色A) 7.5 アルミ配向微調整剤A 0.5 アルミ配向微調整剤B 0.9 イエローA (黄原色A) 1.3 ブルーP1 原色塗料種 重量比率 ブラックB (黒原色B) 17.2 ブルーC (青原色C) 7.5 上記追加指示量の補正を行った各調色経過塗装板を、多
角度測色計を用いて各角度条件にて測定を行ったとき
の、基準色からのΔL* 、Δa* 、Δb* の値は下記表
5のとおりであった。
【0038】
【表5】
【0039】これら各調色経過塗装板の各塗色の測定値
が予め設定した調色終点許容範囲内に入っているかどう
かを、コンピュータ・カラー・マッチング装置により判
定させた。その結果、調色経過塗装板の各塗色は、ΔL
* 、Δa* 、Δb* 、ΔE*のいずれにおいても調色終
点許容範囲内に入っていたため、コンピュータ・カラー
・マッチング装置によって調色終点表示が行われた。そ
こで、各最終の調色塗料を用いて自動車車体に補修塗装
を実施し、自動車車体の補修塗装部とその近傍の塗膜面
について、目視で等色判定をしたところ良好な色一致性
を確認した。
【0040】実施例2 実施例1に示した自動車車体色シルバーM1に対して、
補修塗装箇所を自動車車体の垂直面、ボカシ塗装幅を2
0.0cmと設定した。同様に自動車車体色グリーンP
に対して、補修塗装箇所を自動車車体の垂直面、ボカシ
塗装幅を10.0cmと設定した。補修塗装箇所、補修
塗装の際のボカシ塗装幅による調色終点許容範囲の補正
を行い、コンピュータ・カラー・マッチング装置に入力
した。また、調色塗料としては、実施例1における最終
の調色塗料とし、実施例1で作成したそれぞれ最終の調
色経過塗装板を各調色経過塗装板として使用した。上記
補正後の調色終点許容範囲は、下記表6のとおりであっ
た。
【0041】
【表6】
【0042】その結果、調色経過塗装板の各塗色は、Δ
* 、Δa* 、Δb* 、ΔE* のいずれにおいても調色
終点許容範囲内に入っていたため、コンピュータ・カラ
ー・マッチング装置によって調色終点表示が行われた。
そこで、各最終の調色塗料を用いて自動車車体に補修塗
装を実施した。自動車車体の補修塗装部とその近傍の塗
膜面について、目視で等色判定をしたところいずれにお
いても良好な色一致性を確認した。
【0043】実施例3 自動車車体の補修塗装部近傍の塗膜面の色である基準色
と調色経過塗装板の塗色の測定は、関西ペイント(株)
製の多角度測色計「Van−VanFAセンサー」にて
行い、調色すべき塗料の色に必要な各原色塗料量の計算
は、関西ペイント(株)製のコンピュータ・カラー・マ
ッチング装置「Van−VanFAステーション」にて
行った。上記「Van−VanFAセンサー」は、鏡面
反射軸と受光軸のなす角度が45度の測定は行わず、2
5度と75度の2角度条件で測定して測色値を得た。
【0044】自動車車体の塗膜面の基準色は、高明度の
シルバーメタリック(シルバーM2)とし、補修塗装箇
所は自動車車体の水平面、ボカシ塗装幅は0.0cmと
設定した。基準色のL* 、a* 、b* の値は、下記表7
に示すとおりであった。
【0045】
【表7】
【0046】上記補修塗装において、予め設定しておく
各角度条件での調色終点許容範囲は、下記表8に示すと
おりとした。
【0047】
【表8】
【0048】基準色の2角度条件での測定値から、コン
ピュータ・カラー・マッチング装置にて計算させた追加
指示量は、上記調色塗料100重量部に対して以下のと
おりであった。
【0049】 シルバーM2 原色塗料種 重量部 メタリックD(アルミニウム粉入り原色D) 66.2 メタリックE(アルミニウム粉入り原色E) 7.3 ブラックC (黒原色C) 4.2 ブルーD (青原色D) 1.7 イエローB (黄原色B) 0.4 アルミ配向微調整剤A 18.4 アルミ配向微調整剤B 1.8 上記塗料配合で調色経過塗装板を作成した。上記多角度
測色計にて2角度条件にて測定を行ったときのL* *
* 表色系における、基準色からの上記調色経過塗装板
の塗膜の測定値のΔL* 、Δa* 、Δb* 及びΔE*
値は下記表9に示すとおりであった。
【0050】
【表9】
【0051】この調色経過塗装板の塗色の測定値が予め
設定した調色終点許容範囲内に入っているかどうかを、
コンピュータ・カラー・マッチング装置により判定させ
た。この結果、調色経過塗装板の塗色は調色終点許容範
囲内に入っておらず、調色終点表示がなされなかったの
で、調色経過塗装板における各角度での測定値に基づい
て調色すべき塗料の色を補正するために必要な各原色塗
料量(追加塗料量)をコンピュータ・カラー・マッチン
グ装置により計算させた。また、その時の追加指示量
は、上記調色塗料100重量部に対して以下のとおりで
あった。
【0052】 シルバーM2 原色塗料種 重量部 メタリックD(アルミニウム粉入り原色D) 11.1 メタリックE(アルミニウム粉入り原色E) 1.2 ブラックC (黒原色C) 2.5 イエローA (黄原色A) 0.4 アルミ配向微調整剤A 3.5 アルミ配向微調整剤B 0.7 上記追加指示量の補正を行った調色経過塗装板を、多角
度測色計を用いて各角度条件にて測定を行ったときの、
ΔL* 、Δa* 、Δb* の値は下記表10のとおりであ
った。
【0053】
【表10】
【0054】この調色経過塗装板の塗色の測定値が予め
設定した調色終点許容範囲内に入っているかどうかを、
コンピュータ・カラー・マッチング装置により判定させ
た。その結果、調色経過塗装板の塗色は、ΔL* 、Δa
* 、Δb* 、ΔE* のいずれにおいても調色終点許容範
囲内に入っていたため、コンピュータ・カラー・マッチ
ング装置によって調色終点表示が行われた。そこで、最
終の調色塗料を用いて自動車車体に補修塗装を実施し、
自動車車体の補修塗装部とその近傍の塗膜面について目
視で等色判定をしたところ良好な色一致性を確認した。
【0055】実施例4 自動車車体の補修塗装部近傍の塗膜面の色である基準色
と調色経過塗装板の塗色の測定は、X−Rite社製の
多角度測色計「MA68」にて行い、調色すべき塗料の
色に必要な各原色塗料量の計算は、関西ペイント(株)
製のコンピュータ・カラー・マッチング装置「Van−
VanFAステーション」にて行った。なお、上記「M
A68」は、鏡面反射軸と受光軸のなす角度が15度、
25度、45度、75度、110度の5角度で測定可能
であるが、15度の測定値は使用せず、25度、45
度、75度、110度の4角度での測色値を使用した。
【0056】自動車車体の塗膜面の基準色は、低明度の
レッドパール(レッドP)、補修塗装箇所は自動車車体
の垂直面、ボカシ塗装幅は30.0cmと設定した。基
準色のL* 、a* 、b* の値は下記表11に示すとおり
であった。
【0057】
【表11】
【0058】上記補修塗装において、予め設定しておく
各角度条件での調色終点許容範囲は、下記表12に示す
とおりとした。
【0059】
【表12】
【0060】基準色の4角度条件での測定値から、コン
ピュータ・カラー・マッチング装置にて計算させた各原
色塗料量(塗料配合)は以下のとおりであった。
【0061】 レッドP 原色塗料種 重量比率 レッドA (赤原色A) 46.4 マルーンB(赤茶原色B) 29.8 パールB (光輝性マイカ粉入り原色B) 9.9 レッドB (赤原色B) 6.6 パールC (光輝性マイカ粉入り原色C) 6.6 ブラックD(黒原色D) 0.7 上記塗料配合で調色経過塗装板を作成した。上記多角度
測色計にて4角度条件にて測定を行ったときのL* *
* 表色系における、基準色からの上記調色経過塗装板
の塗膜の測定値のΔL* 、Δa* 、Δb* 及びΔE*
値は下記表13に示すとおりであった。
【0062】
【表13】
【0063】この調色経過塗装板の塗色の測定値が予め
設定した調色終点許容範囲内に入っているかどうかを、
コンピュータ・カラー・マッチング装置により判定させ
た。この結果、調色経過塗装板の塗色は調色終点許容範
囲内に入っていたため、コンピュータ・カラー・マッチ
ング装置によって調色終点表示が行われた。そこで、最
終の調色塗料を用いて自動車車体に補修塗装を実施し
た。自動車車体の補修塗装部とその近傍の塗膜面につい
て、目視で等色判定をしたところ良好な色一致性を確認
した。
【0064】実施例5 自動車車体の補修塗装部近傍の塗膜面の色である基準色
と調色経過塗装板の塗色の測定は、関西ペイント(株)
製の多角度測色計「Van−VanFAセンサー」にて
行い、調色すべき塗料の色に必要な各原色塗料量の計算
は、関西ペイント(株)製のコンピュータ・カラー・マ
ッチング装置「Van−VanFAステーション」にて
行った。上記「Van−VanFAセンサー」は、鏡面
反射軸と受光軸のなす角度が25度、45度、75度の
3角度条件で測定して測色値を得た。
【0065】自動車車体の塗膜面の基準色は、中明度の
ブルーパール(ブルーP2)とし、補修塗装箇所は自動
車車体の垂直面、ボカシ塗装幅は20.0cmと設定し
た。基準色のL* 、C* 、hの値は、下記表14に示す
とおりであった。
【0066】
【表14】
【0067】上記補修塗装において、予め設定しておく
各角度条件での調色終点許容範囲は、下記表15に示す
とおりとした。
【0068】
【表15】
【0069】基準色の3角度条件での測定値から、コン
ピュータ・カラー・マッチング装置にて計算させた必要
な各原色塗料量(塗料配合)は以下のとおりであった。
【0070】 ブルーP2 原色塗料種 重量比率 ブルーA (青原色A) 36.1 ブルーC (青原色C) 20.1 パールB (光輝性マイカ粉入り原色B) 20.0 バイオレットA (紫原色A) 11.5 パールC (光輝性マイカ粉入り原色C) 8.8 メタリックB (アルミニウム粉入り原色B) 3.5 上記塗料配合で調色経過塗装板を作成した。上記多角度
測色計にて3角度条件にて測定を行ったときのL* *
h表色系における、基準色からの上記調色経過塗装板の
塗膜の測定値のΔL* 、ΔC* 、ΔH* 及びΔE94の値
は下記表16に示すとおりであった。
【0071】
【表16】
【0072】この調色経過塗装板の塗色の測定値が予め
設定した調色終点許容範囲内に入っているかどうかを、
コンピュータ・カラー・マッチング装置により判定させ
た。この結果、調色経過塗装板の塗色は調色終点許容範
囲内に入っていたため、コンピュータ・カラー・マッチ
ング装置によって調色終点表示が行われた。そこで、最
終の調色塗料を用いて自動車車体に補修塗装を実施し
た。自動車車体の補修塗装部とその近傍の塗膜面につい
て、目視で等色判定をしたところ良好な色一致性を確認
した。
【0073】
【発明の効果】本発明の多角度測色計を用いた調色終点
表示システムによって、自動車補修塗装において、調色
経験の少ない調色者も調色終点の判断に迷うことがな
く、また、調色終点の判断における個人差をなくすこと
ができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車補修塗装において、調色により塗
    料の塗色を合せるべき基準色を、多角度測色計によって
    2以上の角度条件にて測定してなる各測定値(角度基準
    測定値)からの該各角度条件における調色終点許容範囲
    を予め設定しておき、該各角度条件の全てにおいて、調
    色経過塗装板の測定値が調色終点許容範囲内になったと
    きに調色終点であることを表示することを特徴とするコ
    ンピュータによる調色終点表示システム。
  2. 【請求項2】 上記基準色が、自動車車体の補修塗装部
    近傍の塗膜の色であることを特徴とする請求項1記載の
    調色終点表示システム。
  3. 【請求項3】 多角度測色計にて測定する受光角度が、
    鏡面反射軸と受光軸とのなす角度で15〜30度及び7
    5〜110度の各角度範囲のうちの各1ずつである合計
    2の受光角度である請求項1又は2記載の調色終点表示
    システム。
  4. 【請求項4】 多角度測色計にて測定する受光角度が、
    鏡面反射軸と受光軸とのなす角度で15〜30度、35
    〜60度及び75〜110度の各角度範囲のうちの各1
    ずつである合計3の受光角度である請求項1又は2記載
    の調色終点表示システム。
  5. 【請求項5】 多角度測色計にて測定する受光角度が、
    鏡面反射軸と受光軸とのなす角度で15〜30度、35
    〜60度、70〜80度及び90〜110度の各角度範
    囲のうちの各1ずつである合計4の受光角度である請求
    項1又は2記載の調色終点表示システム。
  6. 【請求項6】 上記基準色に基づき、多角度測色計にお
    ける上記各角度条件における調色終点許容範囲の候補値
    を設定し、必要に応じて、補修塗装箇所、補修塗装の際
    のボカシ塗装幅による補正を該候補値に行って調色終点
    許容範囲を設定することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載の調色終点表示システム。
  7. 【請求項7】 各角度条件における調色終点許容範囲
    が、各角度条件における角度基準測定値からのΔL*
    Δa* 、Δb* 及びΔE* の値によって決められてなる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の調色終点表示シス
    テム。
  8. 【請求項8】 各角度条件における調色終点許容範囲
    が、各角度条件における角度基準測定値からのCIE
    (1994)で規定されるΔL* 、ΔC* 、ΔH* 及び
    ΔE94の値によって決められてなる請求項1〜6のいず
    れか一項に記載の調色終点表示システム。
  9. 【請求項9】 さらに、各角度条件における角度基準測
    定値と調色経過塗装板の測定値から、調色すべき塗料の
    色を補正するために必要な各原色塗料量を計算して表示
    する工程を有することを特徴とする請求項1〜8のいず
    れか一項に記載の調色終点表示システム。
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