JP3844311B2 - 塗料の色合わせ方法および装置 - Google Patents

塗料の色合わせ方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、塗料の色合わせ方法および装置に関し、更に詳細には、目標となる色物体の、未知の色を表わすデータおよび該色物体の表面温度を記憶するとともに、例えば、ハードワイヤを介してコンピユータと直接接続することによって簡単に使用できる色彩測定器を用い、しかも極めて柔軟性の高いシステムを構成し、未知の色の色データに最も近い整合性を示す塗料配合を提供することができる塗料の色合わせ方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
コンピユータ利用による色合わせシステムは、例えば、米国特許3,601,589号明細書に記載されているように、公知である。前記米国特許には、未知の色パネルの全スペクトル反射率を走査用分光光度計によって決定し、この反射率データをコンピユータに送り、コンピユータは純顔料のKおよびS値(それぞれ、吸収および分散を示す)を表わす予め記憶されたデータを数学的に処理し、論理的色合わせを行なう方法が開示されている。
【0003】
前記米国特許の開示内容は、基本的には、一組の計算手順に関するものである。つまり、この計算手段に従うと、一組の波長に対してK(吸収)およびS(分散)を算出することができ、さらには、一組の純顔料を、その顔料の組み合わせのKおよびS値が、前記組の各波長毎に未知の色のKおよびS値に等しくなるように、決定することができる。これは、その他の分光光度準拠型色合わせシステムによっても使用されている基本的な色合わせアルゴリズムである。
【0004】
前記システムにおける問題点は、第一には、非常に高価で保守が難しいことであり、第二には、未知の色の未知および既知の純顔料に対して得られたデータを用いた論理的色合わせを行なっていることである。すなわち、計算で得られた色彩値に従って顔料を混合して得られた最終の色は、前記未知の色とは異なる色になる可能性がある。従って、前記色合わせ公式は、通常、第1次の数学的近似法であって、システムの一部であるソフトウエアを補正して補正および調整を行なう必要がある。
【0005】
前記システムを改良するために、例えば、特開昭63−153677号公報(米国特許第4,813,000号に対応)において、ポータブルなカラーメータを使用して前記選択色を分析するとともに、前記選択色の色相、彩度、輝度を表わす色データを記憶し、前記カラーメータ内の前記色データをコンピユータに接続し、利用可能な複数個の色公式を前記コンピユータ内に記憶し、前記記憶した利用可能な色公式によって指定された各塗料の色相、彩度、輝度を表わす色データを前記コンピユータ内に記憶し、前記カラーメータから受け取った色データと、前記記憶した利用可能な色公式のそれぞれを表わす前記記憶した色データとを比較して最近似整合を見つけ出し、前記最近似整合として見つけ出された前記色データによって表わされる記憶した色公式を選択し、これによって前記選択色に対する色合わせを行なう方法および装置が提案されている。
【0006】
しかしながら、この特許公開公報では、前記選択色を分析する際に物体の温度を同時に測定するという考慮がなされていない。物体の温度が変化すると、物体の色も変化する。この変化は、可逆的な変化で、サーモクロミズムとして知られている。従って、当然、測色計で測定して得られる測色値も、測定する物体の温度が変化すると、変化する。変化の度合いは、物体の色を形成している材質に依存するため一定でない。
【0007】
調色の目標となる色物体が自動車車体のような大きな物体の場合は、様々な環境下に置かれており、温度条件が比較的一定な屋内に移動することが困難な場合が多いため、測色は様々な温度において行われる。
【0008】
一方、コンピユータ上に記憶しておく塗料配合データベースは、通常、屋内環境(室温)にて測定した測色値が登録されている。
【0009】
従って、室温から逸脱した屋外環境で測定された色物体の測色値に対して、前記データベースに登録された測色値を根拠に最近似整合を見出すことは著しく整合精度を損なう場合がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に従うと、前記のとおりの課題を解決するために、
選択した目標となる色物体と、利用可能な所定の塗料の色との色合わせを行なう塗料の色合わせ方法において、
(a)前記目標となる色物体を分析し、この分析した目標となる色物体の目標色データを色彩測定器に記憶し、前記色物体の表面温度を測定し、その温度データを温度測定器に記憶し、
(b)前記色彩測定器に記憶された前記目標色データおよび前記温度測定器に記憶された温度データをコンピユータに送り、
(c)該コンピユータが、受け取った前記目標色データと、複数の利用可能な配合データに従った配合塗料から形成された塗膜の前記表面温度における標本色データとを比較して、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
ことを含むこと特徴とする塗料の色合わせ方法
が提供される。
【0011】
本発明に従うと、前記のとおりの課題を解決するために、
選択した目標となる色物体と、利用可能な所定の塗料の色との色合わせを行なう塗料の色合わせ装置において、
(a)前記目標となる色物体を分析し、この分析した目標となる色物体の目標色データを記憶する色彩測定器、および前記色物体の表面温度を測定し、その温度データを記憶する温度測定器と、
(b)前記色彩測定器に記憶された前記目標色データおよび前記温度測定器に記憶された温度データを受け取るコンピユータとを具備し、
(c)該コンピユータが、受け取った前記目標色データと、複数の利用可能な配合データに従った配合塗料から形成された塗膜の前記表面温度における標本色データとを比較して、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得るための手段を備えている
ことを特徴とする塗料の色合わせ装置
が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に図1を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。
【0013】
例えば、本発明の方法は、例えば、図1に示したとおりの構成のシステムを用いて実施することができる。
【0014】
このシステムは、色彩測定器1を構成する3角度の分光計と、サーバー・コンピユータ装置とMODEMを介して通信し、配合データを表示するデータ表示装置を有し、この配合データに従って塗料原色の計量を行ない配合塗料を形成する電子式自動計量装置を有する端末コンピユータ装置2と、各端末コンピユータ装置2からのデータを調色データベースに蓄積し、最近似の標本色データを検索し、最適配合データを出力するザーバー・コンピユータ装置3とを具備する。この態様では、コンピユータが、分離して配置されている端末コンピユータ装置2とザーバー・コンピユータ装置3とによって構成されているが、この代わりに、一体の装置で構成することもできる。
【0015】
3角度の分光測色計として、例えば、CM512m1(ミノルタカメラ(株)製)を用いることができる。CM512m1は、受光角度45°で、照明角度が受光の正反射角度より25°、45°、72.5°の方向から3光源でそれぞれ照明することにより、3角度条件に関して、可視光線の範囲である分光波長400nmから700nmの範囲を波長間隔20nmで分光反射率の測定をすることができるポータブル色彩測定器である。この色彩測定器1は、試料に対する3角度の分光反射率の測定を測定するとともに、一体で内蔵された温度測定器により、試料の表面温度を測定することができる。この代わりに、色彩測定器と温度測定器とを別個の装置として構成することもできる。
【0016】
勿論、色彩測定器1として、3角度の分光測色計を用いる代わりに、1角度の分光測色計を用いることもできる。3角度の分光測色計を用いた場合には、1つの色物体に対して3角度に応じた3種の目標色データを使用することができるが、1角度の分光測色計を用いた場合には、1つの色物体に対して1種の目標色データを使用することになる。
【0017】
色彩測定器1としてCM512m1を用いて、例えば、屋外に置かれた補修の対象となる自動車の補修箇所の測定を行う。測定は、測定部位を少しずつ変えながら、例えば、計5回行なう。測定終了後、色彩測定器1を端末コンピユータ装置にデータ通信用のケーブルで接続し、色彩測定器1に保持記憶された分光反射率測定値である測定データ(目標色データ)を、端末コンピユータ装置2に転送する。端末コンピユータ装置2で、5つの測定データを記憶し、これらの平均値を計算し、3角度条件の分光反射率データから色彩値L*、a*、b*を算出する。このようにして得られた色彩値L*、a*、b*(目標色データ)と温度データとをサーバー・コンピユータ装置3に送って、サーバー・コンピユータ装置3に記憶保持されている調色データベースの中から最近似の標本色データを検索する。
【0018】
この代わりに、色彩測定器1が、分光反射率データである5つの測定データの平均値を計算し、3角度条件の分光反射率データから色彩値L*、a*、b*(目標色データ)を算出し、これを記憶し、端末コンピユータ装置に送るようにすることもできる。
【0019】
更に、色彩測定器1が、目標色データを色彩値L*、a*、b*として測定し、これを記憶し、端末コンピユータ装置に送るようにすることもできる。
【0020】
サーバー・コンピユータ装置3の調色データベースには、コンピユータ調色の計算に必要なデータと、例えば、約3000件の調色データを登録しておく。調色データは、例えば、塗料の配合比率である配合データと、その配合データに従って計量調合された配合塗料を標準条件で塗装して作成した塗装板を、例えば、5℃から40℃の範囲で5℃間隔の温度である特定温度で色彩測定器1で測定して得られた3角度条件の色彩値L*、a*、b*である特定色データを含む。
【0021】
サーバー・コンピユータ装置3は、先ず、試料の表面温度の温度データに基ずいて、調色データベースに保持されている各調色配合データの5℃および10℃の色彩値L*、a*、b*を参照した上で、下式の内挿計算処理を計算式により、表面温度(例えば、7.2℃)での測色値を推定計算する。
【0022】
L*=L*(5℃)+(L*(10℃)−(L*(5℃))×(7.2−5)/(10−5)
a*=a*(5℃)+(a*(10℃)−(a*(5℃))×(7.2−5)/(10−5)
b*=b*(5℃)+(b*(10℃)−(b*(5℃))×(7.2−5)/(10−5)
試料の3角度の色彩値L*、a*、b*(即ち3つの目標色データ)と、調色データベースの上述の方法にて計算により得られた7.2℃における測色値推定値である3角度の標本色データとの差異ΔEを計算する。3つの目標色データとそれぞれの標本色データとの差異ΔEの合計値を検索における評価値とし、約3000件の登録データに関して、この処理を行ない、評価値最小の標本色データを最近似の標本色データとして確定し、この最近似の標本色データに対応する最適配合データを端末コンピユータ装置にこの情報を返送して表示する。
【0023】
表示された配合データに従って、端末コンピユータ装置と一体の電子式自動計量装置を用いて、サーバー・コンピユータ装置から端末コンピユータ装置に送られて来た配合データをそのデータ表示装置に表示するとともに、この配合データに従って、自動的に塗料を計量して、配合塗料を形成する。あるいは、端末コンピユータ装置とは別個の計量装置によって塗料を計量して、配合塗料を生成する。
【0024】
この態様においては、サーバー・コンピユータ装置が、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料からそれぞれ形成された塗膜の特定温度(例えば、上記のとおりにの5〜40℃の5℃毎の8箇所の温度、即ち、5℃、10℃、15℃,20℃・・・・40℃)における特定色データと、上記特定色データから所定温度(例えば、上記7.2℃)における標本色データを導出する計算式とを記憶している。そして、サーバー・コンピユータ装置が、前記表面温度における前記目標色データと、上記計算式によって導出された前記表面温度における標本色データ(例えば、約3000種類)とを比較し、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る。この態様では、8箇所の特定温度における約3000の配合データに対応する標本色データを記憶しているので、約24,000の標本色データを記憶することになる。更に、それぞれの特定温度における3角度の標本色データを記憶する場合には、約72,000の標本色データを記憶しておくことになる。
【0025】
この代わりの第2の態様として、サーバー・コンピユータ装置が、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料からそれぞれ形成された塗膜の特定温度における特定色データから計算された種々の温度(例えば、5〜40℃の0.1℃毎の341箇所の温度、即ち、5.0℃、5.1℃、5.2℃,5.3℃・・・・39.8℃,39.9℃、40.0℃)における標本色データとを記憶しておいてもよい。そして、サーバー・コンピユータ装置が、前記表面温度における前記目標色データと、記憶している前記表面温度における上記標本色データとを比較し、最近似の目標色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る。この場合には、サーバー・コンピユータ装置は、341箇所の種々の温度における約3000の配合データに対応する標本色データを記憶しているので、約1,023,000の標本色データを記憶しておくことになる。更に、それぞれの特定温度における3角度の標本色データを記憶する場合には、約3,069,000の標本色データを記憶しておくことになる。
【0026】
更に、第3の態様として、サーバー・コンピユータ装置が、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料から形成された塗膜を種々の温度において実際に測定することによって得られた標本色データとを記憶しておいてもよい。この場合にも、サーバー・コンピユータ装置が、前記表面温度における前記目標色データと、記憶している前記表面温度における上記標本色データとを比較し、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る。この場合には、第2の態様と同様に、サーバー・コンピユータ装置は標本色データを記憶する。
【0027】
勿論、上記利用可能な配合データの数(約3000)、特定温度の間隔(5℃)、種々の温度の間隔(0.1℃)等の数値は、一例として記載したものであり、必要な精度、経済性等を考慮して、種々の値を用いることができる。
【0028】
また、サーバー・コンピユータ装置が、受け取った目標色データと、得られた最近似色データとの差異に従って、最適配合データを修正するように構成することもできる。更に、サーバー・コンピユータ装置が、受け取った目標色データと、得られた最適配合データに従った配合塗料から形成された塗膜を実際に測定して得られた色データとを比較し、この比較に従って、最適配合データを修正するように構成することもできる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
図1に示したとおりの、色彩測定器1を構成する3角度の分光測色計CM512m1と、端末コンピユータ装置2、サーバー・コンピユータ装置3とを具備するシステムを用いた。
【0030】
CM512m1を用いて、屋外に置かれた補修の対象となる自動車の補修箇所の測定を行った。測定は、測定部位を少しずつ変えながら、計5回行った。測定終了後、CM512m1を端末コンピユータ装置にデータ通信用のケーブルで接続しCM512m1に保持記憶された測定データ(目標色データ)を、端末コンピユータ装置に転送した。端末コンピユータ上で、5つの測定データの平均値を計算し、3角度条件の分光反射率データから色彩値L*、a*、b*(目標色データ)を算出した。試料の表面温度測定値は、7.2℃であった。
【0031】
これらの色彩値L*、a*、b*(目標色データ)と温度データとをサーバー・コンピユータ装置に送った。
【0032】
サーバー・コンピユータ装置に記憶保持されている調色データを用いて、下記のとおりに、最適配合データを検索した。
【0033】
サーバー・コンピユータ装置3の調色データベースには、コンピユータ調色の計算に必要なデータと、約3000件の調色データを登録しておいた。調色デ―タは、配合データである塗料の配合比率と、その配合比率で計量調合した塗料を標準条件で塗装して作成した塗装板を5℃から40℃の範囲で5℃間隔の特定温度でCM512m1で測定して得られた3角度の色彩値L*、a*、b*(特定色データ)とから構成した。即ち、調色データベースには、約3000の配合データと、それぞれの配合データの5℃間隔の特定温度のそれぞれにおける、3角度条件による3種類の特定色データとが記憶されていることになる。
【0034】
サーバー・コンピユータ装置3は、先ず、試料の表面温度測定値(温度データ)に基づいて、調色データベースに保持されている配合データの5℃および10℃の色彩値L*、a*、b*(特定色データ)を参照して、下式の内挿計算処理により、7.2℃での3角度条件のそれぞれの標本色データを推定計算した。
【0035】
L*=L*(5゜)+(L*(10゜)−L*(5゜))×(7.2−5/(10−5)
a*=a*(5゜)+(a*(10゜)−a*(5゜))×(7.2−5/(10−5)
b*=b*(5゜)+(b*(10゜)−b*(5゜))×(7.2−5/(10−5)
試料の3角度の色彩値L*、a*、b*である目標色データと上述の方法を用いて得られた7.2℃におけるそれぞれの標本色データとの差異ΔEを計算した。3角度条件における差異ΔEの合計値を検索における評価値とし、約3000件の標本色データに関して、この処理を行い、評価値最小の配合を最近似の標本色データとして確定し、これに対応する配合データを最適配合データとして端末コピュータ装置に返送した。この時、3角度条件における差異ΔEは、0.5、0.8、0.6だった。その調色配合は以下のとおりであった。
【0036】
原色塗料種 重量比率
マルーンA 86.47
オレンジA 7.52
赤A 3.76
パール赤A 1.50
パール赤B 0.75
端末コンピユータ装置に表示された最適配合データに従って、計量調合を行い配合塗料を形成し、この配合塗料を用いて標準条件で塗装した塗装板を補修対象の自動車に接触させてCM512m1で分光反射率および表面温度を1回測定した。表面温度は、7.2℃だった。得られた3角度の分光反射率を端末コンピユータ装置に転送し、色彩値L*、a*、b*を計算し、端末コンピユータ装置に保持しておいた自動車の補修部位の目標色データである色彩値L*、a*、b*との差異ΔEを計算したところ、3角度に関して、0.7、0.7、0.8の値が得られた。目視で、自動車補修部位と塗装板の等色判定をしたところ、良好な色一致を確認した。
【0037】
(実施例2)
実施例1のとおり得られたデータをサーバー・コンピユータ装置に送った。
【0038】
サーバー・コンピユータ装置に記憶保持されている調色データを用いて、下記のとおりに、最適配合データを検索した。
【0039】
サーバー・コンピユータ装置の調色データベースには、コンピユータ調色の計算に必要なデータと、約3000件の調色データを登録しておいた。調色データは、配合データである塗料の配合比率と、その配合比率で計量調合した塗料を標準条件で塗装して作成した塗装板を、5℃から40℃の範囲で0.1℃間隔でCM512m1で実際に測定して得られた3角度条件の色彩値L*、a*、b*である目標色データから構成した。即ち、調色データベースには、約3000の配合データと、それぞれの配合データの0.1℃間隔の温度における3種類の標本色データが記憶されていたことになる。
【0040】
サーバー・コンピユータ装置3上での最適の配合データの検索では、試料の3角度の色彩値L*、a*、b*である3種類の目標色データと調色データベース上に保持されている7.2℃のそれぞれの角度の標本色データとの差異ΔEを計算し、3角度の差異ΔEの合計値を検索における評価値とした。約3000件の登録データに関して、この処理を行い、評価値が最小の標本色データを最近似の目標色データとして確定し、この目標色データに対応する配合データを端末コンピユータ装置に返送した。この時、3角度のΔEは、それぞれ、0.4、0.7、0.6だった。なお約3000件の配合データから選ばれた最適配合データは、実施例1によって得られた最適配合データと同一だった。
【0041】
端末コンピユータ装置に表示された最適配合データに従って、計量調合を行って配合塗料を形成し、これを用いて標準条件で塗装した塗装板を補修対象の自動車に接触させてCM512m1で角度分光反射率および表面温度を1回測定した。表面温度は、7.2℃だった。得られた3角度分光反射率を端末コンピユータに転送し、色彩値L*、a*、b*を計算し端末コンピユータ装置に保持しておいた自動車の補修部位の目標色データである色彩値L*、a*、b*との差異ΔEを計算したところ、3角度に関して、0.7、0.6、0.8の値が得られた。目視で、自動車補修部位と塗装板の等色判定をしたところ、良好な色一致を確認した。
【0042】
比較例
サーバー・コンピユータ装置上のデータベースには、コンピユータ調色の計算に必要なデータと、約3000件の調色配合データを登録しておいた。調色データは、配合データである塗料の配合比率と、その配合比率で計量調合した塗料を標準条件で塗装して作成した塗装板を、23℃の条件下でCM512m1で測定して得られた3角度条件の色彩値L*、a*、b*(標本色データ)から構成した。
【0043】
サーバー・コンピユータ装置上での最近似の配合データの検索では、試料の3角度条件の色彩値L*、a*、b*である目標色データと、データベース上の配合データの各々に対応する3角度条件の色彩値L*、a*、b*である標本色データとの差異ΔEを計算した。3角度の差異ΔEの合計値を検索における評価値とし、約3000件の標本色データに関して、この処理を行い、評価値最小の配合を最近似の標本色データとして確定し、この標本色データに対応する配合データを端末コンピユータ装置に返送した。この時、3角度角度の差異ΔEは、それぞれ、0.4、0.6、0.5であった。なお、約3000件の配合データから選ばれた最適配合データは、実施例1および2の最適配合データとは異なる配合データであった。その配合データは以下のとおりであった。
【0044】
原色塗料種 重量比率
赤B 57.02
赤C 26.32
マルーンB 8.77
黒 5.70
アルミAB 1.32
パール赤C 0.87
端末コンピユータ装置に表示された最適配合データに従って、計量調合を行い配合塗料を形成し、これを用いて標準条件で塗装した塗装板を補修対象の自動車に接触させてCM512m1で分光反射率および温度を1回測定した。表面温度は、7.2℃だった。得られた3角度の分光反射率を端末コンピユータ装置に転送し色彩値L*、a*、b*を計算し、端末コンピユータ装置に保持しておいた自動車の補修部位の測色値である色彩値L*、a*、b*との差異ΔEを計算したところ3角度に関して、1.8、1.6、1.3の値が得られた。目視で、自動車補修部位と塗装板の等色判定をしたところ、良好な色一致は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施することができるシステムの概略図。
【符号の説明】
1 色彩測定器
2 端末コンピユータ装置
3 サーバー・コンピユータ装置

Claims (11)

  1. 選択した目標となる色物体と、利用可能な所定の塗料の色との色合わせを行なう塗料の色合わせ方法において、
    (a)前記目標となる色物体を分析し、この分析した目標となる色物体の目標色データを色彩測定器に記憶し、前記色物体の表面温度を測定し、その温度データを温度測定器に記憶し、
    (b)前記色彩測定器に記憶された前記目標色データおよび前記温度測定器に記憶された温度データをコンピユータに送り、
    (c)該コンピユータが、受け取った前記目標色データと、複数の利用可能な配合データに従った配合塗料から形成された塗膜の前記表面温度における標本色データとを比較して、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
    ことを含むこと特徴とする塗料の色合わせ方法。
  2. 該コンピユータが、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料からそれぞれ形成された塗膜の特定温度における特定色データと、前記特定色データから種々の温度における標本色データを導出する計算式とを記憶しており、
    該コンピユータが、前記目標色データと、前記温度データ、前記特定色データおよび前記計算式によって導出された前記表面温度における標本色データとを比較し、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
    請求項1の方法。
  3. 該コンピユータが、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料からそれぞれ形成された塗膜の特定温度における特定色データから計算された種々の温度における標本色データとを記憶しており、
    該コンピユータが、前記目標色データと、記憶している前記表面温度における前記標本色データとを比較し、最近似の目標色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
    請求項1の方法。
  4. 該コンピユータが、利用可能な複数の配合データと、前記利用可能な配合データに従った複数の配合塗料から形成された塗膜を種々の温度において実際に測定することによって得られた標本色データとを記憶しており、
    該コンピユータが、前記目標色データと、記憶している前記表面温度における前記標本色データとを比較し、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
    請求項1の方法。
  5. 該色彩測定器と該温度測定器とが、一体となっているポータブル測定器を構成している請求項1の塗料の色合わせ方法。
  6. 該色彩測定器によって、前記色物体が、照明−受光の角度条件が異なる複数の測定条件において測定されて、上記複数の測定条件において測定されてた目標色データを色彩測定器に記憶し、これらを該コンピユータに送り、
    該コンピユータが、受け取った上記複数の測定条件において測定されてた前記目標色データと、複数の利用可能な配合データに従った配合塗料から形成された塗膜の前記表面温度における、上記複数の測定条件における標本色データとを比較して、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得る
    請求項1の塗料の色合わせ方法。
  7. 該色彩測定器および該コンピユータに、色彩値L*、a*、b*の形で前記目標色データが記憶される請求項1の塗料の色合わせ方法。
  8. 該色彩測定器が、色物体の可視範囲の分光反射率測定値を測定し、該色彩測定器および該コンピユータに、測定された色物体の可視範囲の分光反射率測定値が記憶され、該コンピユータが、測定された色物体の可視範囲の分光反射率測定値を、色彩値L*、a*、b*の形に変換する請求項1の塗料の色合わせ方法。
  9. 該コンピユータが、受け取った前記目標色データと、得られた最近似の標本色データとを比較し、その比較の結果に従って、最適配合データを修正する請求項1または2の塗料の色合わせ方法。
  10. 得られた最適配合データが、電子式自動計量装置のデータ表示装置に表示される請求項1の塗料の色合わせ方法。
  11. 選択した目標となる色物体と、利用可能な所定の塗料の色との色合わせを行なう塗料の色合わせ装置において、
    (a)前記目標となる色物体を分析し、この分析した目標となる色物体の目標色データを記憶する色彩測定器、および前記色物体の表面温度を測定し、その温度データを記憶する温度測定器と、
    (b)前記色彩測定器に記憶された前記目標色データおよび前記温度測定器に記憶された温度データを受け取るコンピユータとを具備し、
    (c)該コンピユータが、受け取った前記目標色データと、複数の利用可能な配合データに従った配合塗料から形成された塗膜の前記表面温度における標本色データとを比較して、最近似の標本色データを見つけ出し、最近似の標本色データから最適配合データを得るための手段を備えている
    ことを特徴とする塗料の色合わせ装置。
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