JP2001059405A - カムおよび内燃機関の可変バルブ特性装置 - Google Patents

カムおよび内燃機関の可変バルブ特性装置

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JP2001059405A JP11236011A JP23601199A JP2001059405A JP 2001059405 A JP2001059405 A JP 2001059405A JP 11236011 A JP11236011 A JP 11236011A JP 23601199 A JP23601199 A JP 23601199A JP 2001059405 A JP2001059405 A JP 2001059405A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置や機関の大型化を招いたり、カムフォロ
アとカム面との当接を阻害することがなく、かつ十分な
気体通過量を実現することができるカムおよび内燃機関
の可変バルブ特性装置の提供。 【解決手段】 吸気カムによるリフトパターンはバルブ
開き側(ピークPの進角側)に回転角度に対するリフト
量の変化率に2つの極大部Mx1,Mx2が存在しリフ
ト量に極小部が存在しない。このことにより谷部のない
台地状部が排気行程期間に形成されるので、排気再循環
を行うことができ、かつカムフォロアの当接が阻害され
ることもない。しかもリフト量が小さくても台地状部の
全体により排気通過量を十分に確保することができる。
このため3次元カムである吸気カムにおいてカムプロフ
ィールが急角度で変化するプロフィールとしたり、軸方
向に長くする必要もなくなる。したがって装置や内燃機
関の大型化が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカムおよび該カムを
用いた内燃機関の可変バルブ特性装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の運転状態に応じて、吸気バル
ブあるいは排気バルブの作用角やリフト量を変更するこ
とにより、エンジン特性を好適に制御する可変バルブ特
性装置が知られている(特開平10−89033号公
報)。この可変バルブ特性装置では、カムシャフトに回
転軸方向にプロフィールが異なるカム、いわゆる3次元
カムを設け、カムシャフトを回転軸方向での位置調整を
行うことで、カムプロフィールを無段階に変化させて適
切な作用角やリフト量に調整している。
【0003】更に、この可変バルブ特性装置で用いられ
ている3次元カムは、主カム山(以下、メインピークと
称する)以外に補助カム山(以下、サブピークと称す
る)を設けることにより、排気再循環などのために最適
なリフトパターンを実現しようとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の3次元カムは、排気再循環等のためにバルブを通過す
る気体通過量はサブピークの大きさおよび開弁期間に依
存しているため、気体通過量を十分に確保しようとして
サブピークによるリフト量と作用角とを大きくしようと
すると、サブピーク自体を高くする必要がある。このた
め、3次元カムにおいては、サブピークが存在しないプ
ロフィールから高いサブピークが存在する状態までカム
プロフィールが急角度で変化するカム面に形成すること
になる。このようにカム面が回転軸方向に急角度で変化
しているカムを用いると、カムフォロアの接触圧より生
じるスラスト力が極めて大きなものとなり、3次元カム
の軸方向位置を調整するバルブ特性変更機構が大型化せ
ざるを得ない。したがって内燃機関の大型化につなが
る。
【0005】また、スラスト力を低減させるために3次
元カムを軸方向に長くしてカムプロフィールの角度を緩
やかにすると、回転軸方向へのカム移動量が自ずと大き
くなり、内燃機関に取り付けるには制約が大きくなる。
また、この場合も3次元カムの軸方向位置を調整するバ
ルブ特性変更機構が大型化せざるを得ず、内燃機関の大
型化につながる。
【0006】更に、メインピークと谷部を挟んで存在す
るサブピークが高くなると、谷部におけるカム面へのカ
ムフォロアの当接が困難となり、カムプロフィール通り
に正確にリフト量を制御できなくなる。
【0007】3次元カムでなく、回転軸方向にプロフィ
ールが変化しないカム、いわゆる平カムを用いた可変バ
ルブ特性装置が存在する。この可変バルブ特性装置では
カムプロフィールの異なる複数の平カムを切り替えるこ
とによりバルブ特性を切り替えている。このような可変
バルブ特性装置においても、サブピークが存在する平カ
ムとサブピークが存在しない平カムとを組み合わせて、
内燃機関の運転状態に応じて、これらのカムを切り替え
ることにより内燃機関の運転状態に応じて適切な気体通
過量を実現することが考えられる。
【0008】しかし、このようなカム切り替えタイプの
可変バルブ特性装置においても、気体通過量を十分に確
保しようとしてサブピークを高くすると、メインピーク
とサブピークとの間の谷部におけるカム面へのカムフォ
ロアの当接が困難となり、カムプロフィール通りに正確
にリフト量を制御できなくなる。
【0009】このような問題点は、筒内噴射型ガソリン
エンジンやディーゼルエンジンなどにおいては、吸気負
圧が小さいことから顕著である。すなわち、吸気負圧が
小さいと、排気再循環による排気が排気バルブを介して
燃焼室に入りにくくなる傾向、あるいは排気が燃焼室か
ら吸気バルブを介して吸気ポート側へ入りにくくなる傾
向となる。このため、筒内噴射型ガソリンエンジンやデ
ィーゼルエンジンなどにおいては特に気体通過量を大き
くさせる要求が存在するからである。
【0010】本発明は、装置や内燃機関の大型化を招い
たり、あるいはカムフォロアとカム面との当接を阻害す
ることがなく、かつ十分な気体通過量を実現することが
できるカムおよび内燃機関の可変バルブ特性装置の提供
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。請
求項1記載のカムは、内燃機関の吸気バルブと排気バル
ブとの一方または両方をリフトするために用いられ、カ
ムプロフィールが回転軸方向にて2種のリフトパターン
の間で連続的に変化するカムであって、2種のリフトパ
ターンの内の1つが、回転角度に対するリフト量の変化
率に複数の極大部が存在し回転角度に対するリフト量に
極小部が存在しないバルブ開き側のリフトパターンと、
回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極小部が存
在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しないバ
ルブ閉じ側のリフトパターンとの一方または両方のリフ
トパターンを有することを特徴とする。
【0012】このように、カムのリフトパターンとして
は、回転軸方向にて2種のリフトパターンの間で連続的
に変化するものである。そして、一方のリフトパターン
が、バルブ開き側に、回転角度に対するリフト量の変化
率に複数の極大部が存在し回転角度に対するリフト量に
極小部が存在しないパターンを用いている。このことに
よりバルブ開き側は、サブピークではないが台地状にリ
フト量をある程度確保してかつ谷部を作らない部分が形
成される。このように谷部が存在していないため、この
リフトパターン側にカムフォロワを当接させると、従来
のごとくサブピークとメインピークとの間で一旦リフト
量が小さくなることがないので、この台地状の部分では
十分なリフト量が維持される。
【0013】上記リフトパターンに加えて、あるいは上
記リフトパターンに替えて、一方のリフトパターンが、
バルブ閉じ側に、回転角度に対するリフト量の変化率に
複数の極小部が存在し回転角度に対するリフト量に極小
部が存在しないパターンを用いた構成としても良い。こ
のことによりバルブ閉じ側は、前述と同様にサブピーク
ではないが台地状にリフト量をある程度確保してかつ谷
部を作らない部分が形成される。このことにより台地状
の部分で十分なリフト量が維持される。
【0014】したがって、本請求項のカムの内で、上述
した一方のリフトパターン側を利用すれば、バルブ開き
側あるいはバルブ閉じ側の一方または両方における台地
状の部分により、そのリフト量をピーク的に大きくしな
くても、吸気バルブや排気バルブにおける気体通過量を
十分に確保することができる。したがって、カムの軸方
向位置を調整する機構が大型化したり内燃機関が大型化
することがない。
【0015】更に、谷部が存在しないため、台地状の部
分のリフト量や幅の広狭に関わらず、カム面へのカムフ
ォロアの当接が困難な形状とはならない。したがって、
本請求項のカムは、回転軸方向の移動により内燃機関の
運転状態に応じてリフトパターンが無段階に選択できる
と共に、前述した一方のリフトパターン側においては、
カムフォロアとカム面との当接を阻害することがなく、
内燃機関の運転状態に応じた正確な気体通過量を実現す
ることができる。しかも、リフトパターンは無段階に変
化するので、運転状態に応じて気体通過量の精密な制御
が可能となる。
【0016】請求項2記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、請求項1記載のカムと、カムフォロアに対する
回転軸方向におけるカムの位置を調整することで、吸気
バルブと排気バルブとの一方または両方のバルブ特性を
無段階に変更するバルブ特性変更機構とを備えたことを
特徴とする。
【0017】このように、請求項1記載のカムを組み込
んだ内燃機関の可変バルブ特性装置は、バルブ特性変更
機構により、請求項1記載のカムを回転軸方向に移動さ
せることにより、必要に応じてリフトパターンが無段階
に選択できる。更に、前述した一方のリフトパターン側
においては、カムフォロアとカム面との当接を阻害する
ことなく、吸気バルブあるいは排気バルブにおいて必要
に応じた十分な気体通過量を実現することができる。し
かも、リフトパターンは無段階に変化するので、運転状
態に応じて気体通過量の精密な制御が可能となる。
【0018】カムは台地状の部分により、そのリフト量
が小さくても吸気バルブや排気バルブにおける気体通過
量を十分に確保することができる。したがって、本可変
バルブ特性装置自体が大型化したり、内燃機関が大型化
することがない。
【0019】請求項3記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、内燃機関の吸気バルブをリフトするために用い
られ、カムプロフィールが回転軸方向にて、2種のリフ
トパターンの間で連続的に変化し、2種のリフトパター
ンの一方が、バルブ開き側において回転角度に対するリ
フト量の変化率に複数の極大部が存在し回転角度に対す
るリフト量に極小部が存在しないパターンであり、他方
が、バルブ開き側において回転角度に対するリフト量の
変化率に1つの極大部が存在するパターンであるカム
と、カムフォロアに対する回転軸方向におけるカムの位
置を調整することで、吸気バルブのバルブ特性を無段階
に変更するバルブ特性変更機構とを備えたことを特徴と
する。
【0020】連続的に変化する、より具体的なリフトパ
ターンの組み合わせとして、吸気バルブに対するバルブ
開き側のリフトパターンにおいて、回転角度に対するリ
フト量の変化率に複数の極大部が存在し回転角度に対す
るリフト量に極小部が存在しないパターンと、回転角度
に対するリフト量の変化率に1つの極大部が存在するパ
ターンとの組み合わせとすることができる。
【0021】この2つのリフトパターンの間で無段階に
バルブ特性を変更することにより、吸気バルブのカムフ
ォロアとカム面との当接を阻害することがなく、かつ吸
気バルブにおいて十分な排気量を燃焼室から吸気管側に
導入することができ、必要に応じた十分な排気再循環量
を実現することができる。しかも、リフトパターンは無
段階に変化するので、必要に応じて排気再循環量の精密
な制御が可能となる。
【0022】カムは台地状の部分により、そのリフト量
が小さくても吸気バルブにおける気体通過量を十分に確
保することができる。したがって、本可変バルブ特性装
置自体が大型化したり、内燃機関が大型化することがな
い。
【0023】請求項4記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、内燃機関の排気バルブをリフトするために用い
られ、カムプロフィールが回転軸方向にて、2種のリフ
トパターンの間で連続的に変化し、2種のリフトパター
ンの一方が、バルブ閉じ側において回転角度に対するリ
フト量の変化率に複数の極小部が存在し回転角度に対す
るリフト量に極小部が存在しないパターンであり、他方
が、バルブ閉じ側において回転角度に対するリフト量の
変化率に1つの極小部が存在するパターンであるカム
と、カムフォロアに対する回転軸方向におけるカムの位
置を調整することで、排気バルブのバルブ特性を無段階
に変更するバルブ特性変更機構とを備えたことを特徴と
する。
【0024】連続的に変化する、より具体的なリフトパ
ターンの組み合わせとして、排気バルブに対するバルブ
閉じ側のリフトパターンにおいて、回転角度に対するリ
フト量の変化率に複数の極小部が存在し回転角度に対す
るリフト量に極小部が存在しないパターンと、回転角度
に対するリフト量の変化率に1つの極小部が存在するパ
ターンとの組み合わせとすることができる。
【0025】この2つのリフトパターンの間で無段階に
バルブ特性を変更することにより、排気バルブのカムフ
ォロアとカム面との当接を阻害することがなく、かつ排
気バルブにおいて十分な排気量を排気管側から燃焼室内
に導入することができ、必要に応じた十分な排気再循環
量を実現することができる。しかも、リフトパターンは
無段階に変化するので、必要に応じて排気再循環量の精
密な制御が可能となる。
【0026】カムは台地状の部分により、そのリフト量
が小さくても排気バルブにおける気体通過量を十分に確
保することができる。したがって、本可変バルブ特性装
置自体が大型化したり、内燃機関が大型化することがな
い。
【0027】請求項5記載のカムは、内燃機関の吸気バ
ルブと排気バルブとの一方または両方をリフトするため
に用いられるカムであって、カムのリフトパターンは、
回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極大部が存
在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しないバ
ルブ開き側のリフトパターンと、回転角度に対するリフ
ト量の変化率に複数の極小部が存在し回転角度に対する
リフト量に極小部が存在しないバルブ閉じ側のリフトパ
ターンとの一方または両方のリフトパターンを有するこ
とを特徴とする。
【0028】このように、カムのリフトパターンとして
は、バルブ開き側に、回転角度に対するリフト量の変化
率に複数の極大部が存在し回転角度に対するリフト量に
極小部が存在しないパターンを用いている。このことに
より、ピークのバルブ開き側には、サブピークではない
が台地状にリフト量をある程度確保してかつ谷部を作ら
ない部分が形成される。このように谷部が存在していな
いため、従来のごとく、サブピークとメインピークとの
間で一旦リフト量が小さくなることがなく、台地状の部
分では十分なリフト量が維持される。
【0029】上記リフトパターンに加えて、あるいは上
記リフトパターンに替えて、カムのリフトパターンとし
て、バルブ閉じ側に、回転角度に対するリフト量の変化
率に複数の極小部が存在し回転角度に対するリフト量に
極小部が存在しないパターンを用いた構成としても良
い。このことにより、ピークのバルブ閉じ側には、前述
と同様にサブピークではないが台地状にリフト量をある
程度確保してかつ谷部を作らない部分が形成される。こ
のことにより台地状の部分で十分なリフト量が維持され
る。
【0030】したがって、本請求項のカムを利用すれ
ば、台地状の部分は、そのリフト量を大きくしなくて
も、吸気バルブや排気バルブにおける気体通過量を十分
に確保することができる。
【0031】更に、谷部が存在しないため、台地状の部
分のリフト量や幅の広狭に関わらず、カム面へのカムフ
ォロアの当接が困難な形状とはとならない。したがっ
て、本請求項のカムは、カムフォロアとカム面との当接
を阻害することがなく、かつ必要に応じた正確な気体通
過量を実現することができる。
【0032】請求項6記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、請求項5記載の構成を有する第1カムと、第1
カムのリフトパターンとは異なるリフトパターンである
1つ以上の第2カムと、第1カムおよび第2カムの間
で、内燃機関の吸気バルブと排気バルブとの一方または
両方をリフトするためのカムを切り替えることで少なく
とも2種のリフトパターンの間でカムプロフィールを変
化させることにより、吸気バルブと排気バルブとの一方
または両方のバルブ特性を変更するバルブ特性切り替え
機構とを備えたことを特徴とする。
【0033】このように請求項5記載の構成を有する第
1カムを、選択されるカムの1つとして組み込んだ内燃
機関の可変バルブ特性装置は、必要に応じてバルブ特性
切り替え機構により第1カムを選択すれば、カムフォロ
アとカム面との当接を阻害することがなく、かつバルブ
において必要に応じた十分な気体通過量を実現すること
ができる。
【0034】請求項7記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極
大部が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在
しないバルブ開き側のリフトパターンを有する第1カム
と、回転角度に対するリフト量の変化率に1つの極大部
が存在するバルブ開き側のリフトパターンを有する第2
カムと、第1カムおよび第2カムの間で、吸気バルブを
リフトするためのカムを切り替えて吸気バルブのバルブ
特性を変更するバルブ特性切り替え機構とを備えたこと
を特徴とする。
【0035】より具体的なカムの組み合わせとして、吸
気バルブに対するバルブ開き側のリフトパターンにおい
て、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極大部
が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しな
いパターンの第1カムと、吸気バルブに対するバルブ開
き側のリフトパターンにおいて、回転角度に対するリフ
ト量の変化率に1つの極大部が存在するパターンの第2
カムとの組み合わせとすることができる。
【0036】バルブ特性切り替え機構が、必要に応じて
2つのカムの内で第2カムに切り替えることにより、吸
気バルブのカムフォロアとカム面との当接を阻害するこ
とがなく、かつ吸気バルブにおいて十分な排気量を燃焼
室から吸気管側に導入することができ、必要に応じた十
分な排気再循環量を実現することができる。
【0037】請求項8記載の内燃機関の可変バルブ特性
装置は、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極
小部が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在
しないバルブ閉じ側のリフトパターンを有する第1カム
と、回転角度に対するリフト量の変化率に1つの極小部
が存在するバルブ閉じ側のリフトパターンを有する第2
カムと、第1カムおよび第2カムの間で、排気バルブを
リフトするためのカムを切り替えて排気バルブのバルブ
特性を変更するバルブ特性切り替え機構とを備えたこと
を特徴とする。
【0038】より具体的なカムの組み合わせとして、排
気バルブに対するバルブ閉じ側のリフトパターンにおい
て、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極小部
が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しな
いパターンの第1カムと、排気バルブに対するバルブ閉
じ側のリフトパターンにおいて、回転角度に対するリフ
ト量の変化率に1つの極小部が存在するパターンの第2
カムとの組み合わせとすることができる。
【0039】バルブ特性切り替え機構が、必要に応じて
2つのカムの内で第2カムに切り替えることにより、排
気バルブのカムフォロアとカム面との当接を阻害するこ
とがなく、かつ排気バルブにおいて十分な排気量を排気
管側から燃焼室内に導入することができ、必要に応じた
十分な排気再循環量を実現することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用された可変バルブ特性装置を組み込んだエ
ンジン11の概略構成説明図である。なお、図1には制
御系統としての電子制御ユニット(以下「ECU」と称
する)80もブロック図で示している。
【0041】エンジン11は直列4気筒の筒内噴射式ガ
ソリンエンジンであり、その出力により自動車を駆動す
るために自動車に搭載されている。本エンジン11は、
往復移動するピストン12が設けられたシリンダブロッ
ク13と、シリンダブロック13の下側に設けられたオ
イルパン13aと、シリンダブロック13の上側に設け
られたシリンダヘッド14とを備えている。
【0042】このエンジン11の下部には出力軸である
クランクシャフト15が回転可能に支持され、このクラ
ンクシャフト15にはコンロッド16を介してピストン
12が連結されている。そして、ピストン12の往復運
動は、そのコンロッド16によって、クランクシャフト
15の回転運動へと変換される。また、ピストン12の
上側には燃焼室17が設けられ、この燃焼室17には吸
気ポート18および排気ポート19が接続されている。
そして、吸気ポート18と燃焼室17とは吸気バルブ2
0により連通・遮断され、排気ポート19と燃焼室17
とは排気バルブ21により連通・遮断される。
【0043】図2に表すシリンダヘッド14の平面断面
に示されているように、2つの吸気ポート18は略直線
状に延びるストレート型吸気ポートである。また、シリ
ンダヘッド14の内壁面の中央部には点火プラグ17a
が配置されている。更に、吸気バルブ20近傍のシリン
ダヘッド14の内壁面周辺部には、燃焼室17内に直接
燃料を噴射できるように燃料噴射弁17bが配置されて
いる。
【0044】なお、図3はピストン12における頂面の
平面図、図4は図2におけるX−X断面図、図5は図2
におけるY−Y断面図である。図示されるように略山形
に形成されたピストン12の頂面上には燃料噴射弁17
bの下方から点火プラグ17aの下方まで延びるドーム
形の輪郭形状を有する凹部12aが形成されている。
【0045】図2に示したごとく、各シリンダの2つの
吸気ポート18は吸気マニホールド内に形成された2つ
の吸気通路18a,18bを介してサージタンク18c
に接続されている。この内の一方の吸気通路18a内に
はそれぞれ気流制御弁18dが配置されている。これら
の気流制御弁18dは、共通のシャフト18eを介して
接続されると共に、このシャフト18eを介してアクチ
ュエータ18fによりエンジン11の運転状態に応じて
開閉作動される。なお、気流制御弁18dが閉状態とさ
れた場合には、一方の吸気ポート18のみから吸入され
る吸気により燃焼室17内には強い旋回流Aが生じる。
【0046】図1に示したごとく、シリンダヘッド14
には、吸気側カムシャフト22および排気側カムシャフ
ト23が平行に配置されている。吸気側カムシャフト2
2は回転可能かつ軸方向へ移動可能にシリンダヘッド1
4上に支持されており、排気側カムシャフト23は回転
可能であるが軸方向には移動不能にシリンダヘッド14
上に支持されている。
【0047】吸気側カムシャフト22の一端部には、タ
イミングスプロケット24aを備えたバルブ特性変更機
構24が設けられている。また、排気側カムシャフト2
3の一端部にはタイミングスプロケット25が取り付け
られている。このタイミングスプロケット25およびバ
ルブ特性変更機構24のタイミングスプロケット24a
は、タイミングチェーン26を介して、クランクシャフ
ト15に取り付けられたスプロケット15aに連結され
ている。そして、出力軸としてのクランクシャフト15
の回転はスプロケット15aおよびタイミングチェーン
26を介して、タイミングスプロケット24a,25に
伝達される。このことによって吸気側カムシャフト22
および排気側カムシャフト23がクランクシャフト15
の回転に同期して回転する。
【0048】バルブ特性変更機構24は、吸気側カムシ
ャフト22に対して作用し、必要に応じてECU80に
より制御されて吸気側カムシャフト22の回転軸方向で
の位置を調整している。
【0049】吸気側カムシャフト22には、吸気バルブ
20の上端に設けられたバルブリフタ20aに当接する
吸気カム27が設けられている。また排気側カムシャフ
ト23には、排気バルブ21の上端に設けられたバルブ
リフタ21aに当接する排気カム28が設けられてい
る。そして、クランクシャフト15に同期して吸気側カ
ムシャフト22が回転すると、吸気カム27のカムプロ
フィールに応じて吸気バルブ20が開閉駆動され、排気
側カムシャフト23が回転すると、排気カム28のカム
プロフィールに応じて排気バルブ21が開閉駆動され
る。
【0050】ここで、排気カム28のカムプロフィール
は排気側カムシャフト23の回転軸方向に対して一定の
平カムである。しかし、図6に示す吸気カム27のカム
プロフィールは、カム面27aにおいて吸気側カムシャ
フト22の回転軸方向(矢印S方向)に連続的に変化し
ている。すなわち、吸気カム27は3次元カムとして構
成されている。この吸気カム27のプロフィールの詳細
は後述する。なお図6の矢印Cは吸気側カムシャフト2
2の回転方向を示している。
【0051】上述したバルブ特性変更機構24と吸気カ
ム27とにより、吸気バルブ20のバルブ特性を調整す
る可変バルブ特性装置が構成されている。この内、バル
ブ特性変更機構24について図7に基づき詳しく説明す
る。
【0052】バルブ特性変更機構24において、そのタ
イミングスプロケット24aは、吸気側カムシャフト2
2が貫通する筒部51と、筒部51の外周面から突出す
る円板部52と、円板部52の外周面に設けられた複数
の外歯53とから構成されている。タイミングスプロケ
ット24aの筒部51は、シリンダヘッド14のジャー
ナル軸受14aとカムシャフトベアリングキャップ14
bに回転可能に支持されている。そして、吸気側カムシ
ャフト22は、その軸方向へ移動できるように筒部51
を貫通している。
【0053】また、タイミングスプロケット24aには
吸気側カムシャフト22の端部を覆うように設けられた
カバー54が、ボルト55により固定されている。カバ
ー54の内周面において吸気側カムシャフト22の端部
に対応する位置には、吸気側カムシャフト22の回転軸
方向に螺旋状に延びる内歯57が、周方向に沿って複数
配列されて設けられている。
【0054】一方、吸気側カムシャフト22の先端に
は、中空ボルト58およびピン59により、筒状に形成
されたリングギヤ62が固定されている。リングギヤ6
2の外周面には、カバー54の内歯57と噛み合う螺旋
状の歯63が設けられている。こうして、リングギヤ6
2は吸気側カムシャフト22の回転軸方向に、吸気側カ
ムシャフト22と共にカバー54に対して位相を相対的
に回転させつつ移動可能となっている。
【0055】このように構成されたバルブ特性変更機構
24において、エンジン11の駆動によりクランクシャ
フト15が回転し、その回転がタイミングチェーン26
を介してタイミングスプロケット24aに伝達される
と、バルブ特性変更機構24を介して吸気側カムシャフ
ト22が回転される。この吸気側カムシャフト22の回
転に伴なって吸気カム27により吸気バルブ20が開閉
駆動される。
【0056】そして、リングギヤ62が、後述するごと
くの機構により、カバー54に対して位相を相対的に回
転させつつタイミングスプロケット24a側(矢印方向
R)へ移動すると、吸気側カムシャフト22も一体とな
ってカバー54に対して位相を相対的に回転させつつ方
向Rへ移動する。このことにより、バルブリフタ20a
上に設けられたカムフォロア20bの当接位置は、吸気
カム27のカム面27aにおいて方向R側の面から方向
F側の面へ、位相を変えつつ移動させることができる。
また、リングギヤ62がカバー54側(矢印方向F)へ
位相を相対的に変えつつ移動すると、吸気側カムシャフ
ト22も一体となって位相を相対的に変えつつ方向Fへ
移動する。このことにより、カムフォロア20bの当接
位置は、吸気カム27のカム面27aにおいて方向F側
の面から方向R側の面へ、位相を変えつつ移動させるこ
とができる。
【0057】次に、バルブ特性変更機構24にあって、
上述したリングギヤ62の移動を油圧制御するための構
造について説明する。リングギヤ62の円盤状リング部
62aの外周面がカバー54の内周面に摺動可能に密着
されていることにより、カバー54の内部は、第2リフ
トパターン側油圧室65と第1リフトパターン側油圧室
66とに区画されている。そして、吸気側カムシャフト
22の内部には、これら第2リフトパターン側油圧室6
5および第1リフトパターン側油圧室66にそれぞれ接
続される第2リフトパターン制御油路67および第1リ
フトパターン制御油路68が通っている。
【0058】第2リフトパターン制御油路67は、中空
ボルト58の内部を通って第2リフトパターン側油圧室
65に連通するとともに、カムシャフトベアリングキャ
ップ14bおよびシリンダヘッド14の内部を通ってオ
イルコントロールバルブ70に接続している。また、第
1リフトパターン制御油路68は、タイミングスプロケ
ット24aの筒部51内の油路72を通って第1リフト
パターン側油圧室66に連通するとともに、カムシャフ
トベアリングキャップ14bおよびシリンダヘッド14
の内部を通ってオイルコントロールバルブ70に接続し
ている。
【0059】一方、オイルコントロールバルブ70に
は、供給通路74および排出通路76が接続されてい
る。そして、供給通路74はオイルポンプ13bを介し
てオイルパン13aに接続しており、排出通路76は直
接オイルパン13aに接続している。
【0060】オイルコントロールバルブ70は、電磁ソ
レノイド70aを備えており、電磁ソレノイド70aの
消磁状態においては、内部のポートの連通状態により、
オイルパン13a内の作動油が、図示矢印のごとく供給
通路74、オイルコントロールバルブ70および第1リ
フトパターン制御油路68を介して、バルブ特性変更機
構24の第1リフトパターン側油圧室66へ供給され
る。また、バルブ特性変更機構24の第2リフトパター
ン側油圧室65内にあったオイルは、図示矢印のごとく
第2リフトパターン制御油路67、オイルコントロール
バルブ70および排出通路76介してオイルパン13a
内へ戻される。その結果、カバー54内部においてリン
グギヤ62は第2リフトパターン側油圧室65へ向かっ
てカバー54に対して位相を相対的に変えつつ移動さ
れ、吸気側カムシャフト22を位相を変えつつ方向Fへ
移動させる。このことにより、カム面27aに対するカ
ムフォロア20bの当接位置が、図7に示されているご
とく吸気カム27の方向Rの端面(以下、「第1端面」
と称する)27c側となる。
【0061】一方、電磁ソレノイド70aが励磁された
ときには、オイルコントロールバルブ70内部のポート
の連通状態により、オイルパン13a内の作動油が、図
示矢印とは逆に供給通路74、オイルコントロールバル
ブ70および第2リフトパターン制御油路67を介して
バルブ特性変更機構24の第2リフトパターン側油圧室
65へ供給される。また、バルブ特性変更機構24の第
1リフトパターン側油圧室66内にあった作動油は、図
示矢印とは逆に第1リフトパターン制御油路68、オイ
ルコントロールバルブ70および排出通路76を介して
オイルパン13a内へ戻される。その結果、リングギヤ
62が第1リフトパターン側油圧室66へ向かってカバ
ー54に対して位相を相対的に変えつつ移動され、吸気
側カムシャフト22を位相を変えつつ方向Rへ移動させ
る。このことにより、カム面27aに対するカムフォロ
ア20bの当接位置が、吸気カム27の方向Fの端面
(以下、「第2端面」と称する)27d側へ変化する。
【0062】更に、電磁ソレノイド70aへの給電を制
御し、オイルコントロールバルブ70内部のポート間の
作動油の移動を禁止すると、第2リフトパターン側油圧
室65および第1リフトパターン側油圧室66に対して
作動油の給排が行われなくなる。このため、第2リフト
パターン側油圧室65および第1リフトパターン側油圧
室66内に作動油が充填保持されて、リングギヤ62は
固定される。その結果、カム面27aに対するカムフォ
ロア20bの当接位置が維持されるので、吸気バルブ2
0のリフトパターンはリングギヤ62が固定されたとき
の状態に保持される。
【0063】上述したオイルコントロールバルブ70の
制御を行っているECU80は、図1に示したごとく、
CPU82、ROM83、RAM84およびバックアッ
プRAM85等を備える論理演算回路として構成されて
いる。
【0064】ここで、CPU82はROM83に記憶さ
れた各種制御プログラムに基づいて必要な演算処理を実
行する。ROM83は各種制御プログラムや、その各種
制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記
憶されているメモリである。またRAM84はCPU8
2での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一
時的に記憶するメモリである。バックアップRAM85
はエンジン11の停止時に保存すべきデータを記憶する
不揮発性のメモリである。そして、CPU82、ROM
83、RAM84およびバックアップRAM85は、バ
ス86を介して互いに接続されるとともに、外部入力回
路87および外部出力回路88と接続されている。
【0065】外部入力回路87には、エンジン回転数を
検出するためのクランク側電磁ピックアップ90、吸気
カム27のカム角および吸気側カムシャフト22の回転
軸方向の移動量を検出する吸気カム側電磁ピックアップ
92、エンジン11の冷却水の温度を検出する水温セン
サ94および車速センサ96等が接続されている。ま
た、外部出力回路88には、オイルコントロールバルブ
70が接続されている。
【0066】本実施の形態では、こうした構成のECU
80を通じて、吸気バルブ20のバルブ特性制御が行わ
れる。即ち、ECU80は、エンジン11の運転状態を
各種センサからの検出信号に基づき検出する。そして、
この検出結果に応じてエンジン11の吸気バルブ20の
バルブタイミングを適切な状態とするために、オイルコ
ントロールバルブ70を駆動制御して吸気カム27によ
る吸気バルブ20のリフトパターンを調整する。このリ
フトパターン調整においては、目的とする吸気バルブ2
0のリフトパターンが実現されるように、オイルコント
ロールバルブ70によりバルブ特性変更機構24を駆動
して、吸気側カムシャフト22の回転軸方向位置のフィ
ードバック制御を行う。
【0067】また、ECU80は、別途、エンジン11
の運転状態に応じて、燃料を圧縮行程末期に噴射し理論
空燃比より過小な燃料にて燃焼させる成層燃焼、燃料を
吸気行程と圧縮行程末期とに2回に分けて噴射し理論空
燃比より過小な燃料にて燃焼させる弱成層燃焼、および
燃料を吸気行程に噴射し理論空燃比あるいは理論空燃比
より過大な燃料にて燃焼させる均質燃焼を実行してい
る。
【0068】ここで、図6に示した吸気カム27のカム
プロフィールについて説明する。図8に吸気カム27の
構成を示す。図8(A)は吸気カム27の正面図(バル
ブ特性変更機構24とは反対側から見た図)、図8
(B)は左側面図(バルブ開き側から見た図)を示す。
【0069】この吸気カム27においては、ノーズ27
bの高さは回転軸方向では一定とされている。そして、
第1端面27c側では、バルブ開き側とバルブ閉じ側と
はほぼ左右対称なカムプロフィールである。しかし、第
2端面27d側では左右対称なカムプロフィールではな
く、バルブ閉じ側は第1端面27c側とほぼ同じカムプ
ロフィールであるが、バルブ開き側の方は第1端面27
c側よりも高いリフトパターンとされている。なお、図
8において破線の円はリフト量ゼロのカム高さを示して
いる(他の実施の形態においてもリフト量ゼロのカム高
さを破線の円で示している)。
【0070】したがって、吸気バルブ20のリフト量で
表す吸気カム27のプロフィールは、吸気カム27のノ
ーズ27bによるピークP位置を0°として、第2端面
27d側のカム面27aでは図9(A)のごとくであ
り、第1端面27c側のカム面27aでは図9(B)の
ごとくである。
【0071】図示したごとく、第2端面27d側のカム
プロフィールはピークPのバルブ開き側に台地状部D1
が形成されている。第1端面27c側には台地状部D1
は存在しない。このため、第2端面27d側での吸気カ
ム27の作用角dθ12は、第1端面27c側での作用
角dθ11よりも大きくされている。
【0072】なお、クランク角(°CA)に対応するリ
フトパターンは図10に示すごとくとなる。ここで、図
10(A)は第2端面27d側のカム面27aがカムフ
ォロア20bに当接した場合のリフトパターンであり、
図10(B)は第1端面27c側のカム面27aがカム
フォロア20bに当接した場合のリフトパターンであ
る。なお、バルブ特性変更機構24により吸気側カムシ
ャフト22が方向R側へ移動される場合には、吸気カム
27は進角方向に相対回転される。したがって、図10
(A)に示す第2端面27d側のカム面27aのリフト
パターンは、図10(B)にて示す第1端面27c側の
カム面27aのリフトパターンに比較して、リフトパタ
ーン全体が進角側に移動している。
【0073】また、クランク角に対するリフト量変化率
は、図11に実線で示すごとくである。なお破線はリフ
トパターンを示している。図11(A)に示すごとく、
第2端面27d側のカム面27aのリフトパターンにお
ける回転角度(ここではクランク角)に対するリフト量
変化率は、リフト量のピークPよりバルブ開き側(進角
側)には、2つの極大部Mx1,Mx2が存在する。第
1端面27c側のカム面27aのリフトパターンにおけ
るリフト量変化率は、図11(B)に示すごとく、リフ
ト量のピークPよりバルブ開き側には、1つの極大部M
xのみである。なお、バルブ閉じ側(遅角側)では、第
2端面27d側と第1端面27c側とは、それぞれ1つ
の極小部Mnを有している。
【0074】また、図10(A)から解るように第2端
面27d側のカム面27aにおける台地状部D1のリフ
トパターン、すなわち台地状部D1におけるクランク角
に対するリフト量には極小部、すなわち谷部が存在しな
い。
【0075】そして、吸気カム27における第2端面2
7dと第1端面27cとの間のカム面27aは、前述し
た第2端面27d側のプロフィールと第1端面27c側
のプロフィールとの間で連続的に変化している。このた
め、エンジン11に組み込まれた状態では、バルブ特性
変更機構24の駆動により、図10(A)のリフトパタ
ーンと図10(B)のリフトパターンとの間で吸気バル
ブ20のリフトパターンを無段階に調整することができ
る。
【0076】以上説明した本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).本実施の形態1の吸気カム27のカム面27a
にて実現されているリフトパターンは、回転軸方向にて
2種のリフトパターンの間で連続的に変化するものであ
る。そして、吸気カム27の第2端面27d側のリフト
パターンが、バルブ開き側に、回転角度(ここではクラ
ンク角)に対するリフト量の変化率に複数(ここでは2
つ)の極大部Mx1,Mx2が存在し回転角度に対する
リフト量に極小部が存在しないパターンを用いている。
【0077】このことにより吸気カム27の第2端面2
7d側のリフトパターンは、ピークPのバルブ開き側
に、サブピークではないがリフト量をある程度確保して
かつ谷部を作らない台地状部D1が形成される。このよ
うに谷部が存在していないため、このリフトパターン側
にカムフォロア20bを当接させると、従来のようにサ
ブピークとメインピークとの間で一旦リフト量が小さく
なるという現象が生じない。このため、この台地状部D
1の部分では十分なリフト量が維持される。
【0078】したがって、ECU80により、エンジン
11の運転状態が、排気再循環が必要な状態となったと
判断されると、オイルコントロールバルブ70を駆動し
て第2端面27d側のカム面27aをカムフォロア20
bに当接させる。このことにより、図10(A)に示し
た台地状部D1が進角側に伸び、かつ全体が進角側に移
動した吸気バルブ20のリフトパターンを実現すること
ができる。
【0079】このことにより、吸気バルブ20は排気行
程期間において早期から開弁させることができる。この
ため、燃焼室17内の排気を吸気ポート18内に取り込
んで、吸気行程時に吸入空気と共に燃焼室17内に供給
することができる。
【0080】この排気再循環において、リフトパターン
は、リフト量の変化率に2つの極大部Mx1,Mx2が
存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しない
パターンを用いている。このため、バルブ開き側に高い
サブピークを設けなくても、リフトパターンに形成され
ている台地状部D1により、吸気バルブ20は気体通過
量が十分に大きくなる。したがって、吸気ポート18内
に十分な排気量を取り込むことができ、十分な排気量の
排気再循環を行うことができる。
【0081】特に本実施の形態1では、筒内噴射式ガソ
リンエンジンであるため、排気再循環が要求される成層
燃焼や弱成層燃焼においても、吸気ポート18内の吸気
負圧が小さく、すなわち吸気の絶対圧が高く、吸気ポー
ト18内に燃焼室17から排気が入りにくいことから、
排気量の取り込み効果として顕著である。
【0082】(ロ).更に、吸気カム27のバルブ開き
側には谷部が存在しないため、台地状部D1のリフト量
や幅の広狭に関わらず、第2端面27d側のカム面27
aへのカムフォロア20bの当接が困難とならない。こ
のためエンジン11の運転状態に応じた排気再循環量の
正確な制御が可能となる。
【0083】(ハ).しかも、吸気カム27はリフトパ
ターンは無段階に変化するので、ECU80による排気
再循環制御においては、エンジン11の運転状態に応じ
て排気再循環量の精密な制御が可能となる。
【0084】(ニ).吸気カム27は台地状部D1の存
在により、そのリフト量が小さくても台地状部D1の全
体により、吸気バルブ20における吸気ポート18側へ
の排気通過量を十分に確保することができる。このた
め、3次元カムである吸気カム27においてカムプロフ
ィールが急角度で変化するプロフィールとしたり、軸方
向に長くする必要もなくなる。したがって、スラスト力
の大きさや軸方向の長さが問題とならなくなり、バルブ
特性変更機構24の大型化や内燃機関の大型化が防止で
きる。
【0085】[実施の形態2]本実施の形態2のエンジ
ン111の概略構成を図12に示す。本実施の形態2が
前述した実施の形態1と異なるのは、バルブ特性変更機
構125が吸気側カムシャフト122のタイミングスプ
ロケット124側でなく、排気側カムシャフト123側
にてタイミングスプロケット125aと一体に取り付け
られている点である。
【0086】このため、吸気側カムシャフト122は回
転軸方向に移動不能とされているが、排気側カムシャフ
ト123は回転軸方向に移動可能とされている。また吸
気カム127は回転軸方向にてプロフィールは変化しな
いが、排気カム128は回転軸方向にてプロフィールが
変化する3次元カムとして形成されている。このことに
よりECU180では、排気カム128のプロフィール
に対応した制御がバルブ特性変更機構125に対して行
われる。
【0087】また、排気カム128が3次元カムである
ことに関連して、カムフォロア(図示略)、電磁ピック
アップ192、オイルコントロールバルブ170など
は、排気側カムシャフト123あるいは排気バルブ12
1のバルブリフタ121a側に設けられている。
【0088】なお、図示していないがバルブ特性変更機
構125のカバーとリングギヤとは平歯により噛み合わ
されている。このため、バルブ特性変更機構125によ
る排気側カムシャフト123の回転軸方向への移動によ
って、排気側カムシャフト123がクランクシャフト1
15に対して相対的に位相を変化させることはない。
【0089】これ以外の構成は、基本的には実施の形態
1と同じである。なお、特に説明のない限り、本実施の
形態2内において実施の形態1と同一の機能を有する構
成については、該当する実施の形態1の構成に付した符
号に「100」を加えた符号で示している。
【0090】図13に排気カム128の構成を示す。図
13(A)は排気カム128の正面図(バルブ特性変更
機構125とは反対側から見た図)、図13(B)は右
側面図(バルブ閉じ側から見た図)を示す。
【0091】この排気カム128においては、ノーズ1
28bの高さは回転軸方向では一定とされている。そし
て、第1端面128c側では、バルブ開き側とバルブ閉
じ側とはほぼ左右対称なカムプロフィールである。しか
し、第2端面128d側では左右対称なカムプロフィー
ルではなく、バルブ開き側は第1端面128c側とほぼ
同じカムプロフィールであるが、バルブ閉じ側の方は第
1端面128c側よりも高いリフトパターンとされてい
る。
【0092】したがって、排気バルブ121のリフト量
で表す排気カム128のプロフィールは、排気カム12
8のノーズ128bによるピークP位置を0°として、
第2端面128d側のカム面128aでは図14(A)
のごとくであり、第1端面128c側のカム面128a
では図14(B)のごとくである。
【0093】図示したごとく、第2端面128d側のカ
ムプロフィールはピークPのバルブ閉じ側に台地状部D
2が形成されている。第1端面128c側には台地状部
D2は存在しない。このため、第2端面128d側での
排気カム128の作用角dθ22は、第1端面128c
側での作用角dθ21よりも大きくされている。
【0094】なお、クランク角(°CA)に対応するリ
フトパターンは図15に示すごとくとなる。ここで、図
15(A)は、第2端面128d側のカム面128aが
カムフォロワに当接した場合のリフトパターンであり、
図15(B)は、第1端面128c側のカム面128a
がカムフォロワに当接した場合のリフトパターンであ
る。なお、バルブ特性変更機構125により排気側カム
シャフト123が移動される場合には、前記実施の形態
1とは異なり、排気カム128はクランクシャフト11
5に対して相対回転しない。したがって、図15(A)
に示すピークPと、図15(B)に示すピークPの位置
は同じである。
【0095】また、クランク角に対するリフト量変化率
は、図16に実線で示すごとくである。なお破線はリフ
トパターンを示している。図16(A)に示すごとく、
第2端面128d側のカム面128aのリフトパターン
におけるリフト量変化率は、リフト量のピークPよりバ
ルブ閉じ側(遅角側)には、2つの極小部Mn1,Mn
2が存在する。第1端面128c側のカム面128aの
リフトパターンにおけるリフト量変化率は、図16
(B)に示すごとく、リフト量のピークPよりバルブ閉
じ側には、1つの極小部Mnのみである。なお、バルブ
開き側(進角側)では、第2端面128d側と第1端面
128c側とは、それぞれ1つの極大部Mxを有してい
る。
【0096】また、図15(A)から解るように第2端
面128d側のカム面128aにおける台地状部D2の
リフトパターン、すなわち台地状部D2におけるクラン
ク角に対するリフト量には極小部、すなわち谷部が存在
しない。
【0097】そして、排気カム128における第2端面
128dと第1端面128cとの間のカム面128a
は、前述した第2端面128d側のプロフィールと第1
端面128c側のプロフィールとの間で連続的に変化し
ている。このため、エンジン111に組み込まれた状態
では、バルブ特性変更機構125の駆動により、図15
(A)のリフトパターンと図15(B)のリフトパター
ンとの間で、排気バルブ121のリフトパターンを無段
階に調整することができる。
【0098】以上説明した本実施の形態2によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).本実施の形態2の排気カム128のカム面12
8aにて実現されているリフトパターンは、回転軸方向
にて2種のリフトパターンの間で連続的に変化するもの
である。そして、排気カム128の第2端面128d側
のリフトパターンが、バルブ閉じ側に、回転角度に対す
るリフト量の変化率に2つの極小部Mn1,Mn2が存
在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しないパ
ターンを用いている。
【0099】このことにより排気カム128の第2端面
128d側のリフトパターンは、ピークPのバルブ閉じ
側に、サブピークではないがリフト量をある程度確保し
てかつ谷部を作らない台地状部D2が形成される。この
ように谷部が存在していないため、このリフトパターン
側にカムフォロアを当接させると、従来のようにメイン
ピークとサブピークとの間で一旦リフト量が小さくなる
という現象が生じない。このため、この台地状部D2の
部分では十分なリフト量が維持される。
【0100】したがって、ECU180により、エンジ
ン111の運転状態が、排気再循環が必要な状態となっ
たと判断されると、オイルコントロールバルブ170を
駆動して第2端面128d側のカム面128aをカムフ
ォロアに当接させる。このことにより、図15(A)に
示した台地状部D2が遅角側に伸びた排気バルブ121
のリフトパターンを実現することができる。
【0101】こうして、排気バルブ121は吸気行程に
おいても、ある程度長く開弁を継続させることができ
る。このため、排気ポート119側の排気を再度燃焼室
117内に取り込んで、吸気行程時に吸気ポート118
からの吸入空気と混合させることができる。
【0102】この排気再循環において、リフトパターン
は、リフト量の変化率に2つの極小部Mn1,Mn2が
存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しない
パターンを用いている。このため、バルブ閉じ側に高い
サブピークを設けなくても、リフトパターンに形成され
ている台地状部D2により、排気バルブ121は排気再
循環時において排気通過量を十分に確保することができ
る。
【0103】特に本実施の形態2では、筒内噴射式ガソ
リンエンジンであるため、排気再循環が要求される成層
燃焼や弱成層燃焼においても、燃焼室117内の吸気負
圧が小さく、燃焼室117内に排気ポート119側から
排気が入りにくいことから、排気量の取り込み効果とし
て顕著である。
【0104】(ロ).更に、排気カム128のバルブ閉
じ側には谷部が存在しないため、台地状部D2のリフト
量や幅の広狭に関わらず、第2端面128d側のカム面
128aへのカムフォロアの当接が困難とならない。こ
のためエンジン111の運転状態に応じた排気再循環量
の正確な制御が可能となる。
【0105】(ハ).しかも、排気カム128はリフト
パターンは無段階に変化するので、ECU180による
排気再循環制御においては、エンジン111の運転状態
に応じて排気再循環量の精密な制御が可能となる。
【0106】(ニ).排気カム128は台地状部D2の
存在により、そのリフト量が小さくても台地状部D2の
全体により、排気バルブ121における排気通過量を十
分に確保することができる。このため、3次元カムであ
る排気カム128においてカムプロフィールが急角度で
変化するプロフィールとしたり、軸方向に長くする必要
もなくなる。したがって、スラスト力の大きさや軸方向
の長さが問題とならなくなり、バルブ特性変更機構12
5の大型化や内燃機関の大型化が防止できる。
【0107】[実施の形態3]本実施の形態3は、前記
実施の形態1とは吸気カム227のプロフィールが異な
るのみであり、他の構成は基本的に同じである。
【0108】図17に吸気カム227の構成を示す。図
17(A)は吸気カム227の正面図(可変バルブ特性
装置とは反対側から見た図)、図17(B)は左側面図
(バルブ開き側から見た図)を示す。
【0109】この吸気カム227においては、ノーズ2
27bの高さが回転軸方向で一定でなく、第2端面22
7d側の方が第1端面227c側よりも高く形成されて
いる。そして、第1端面227c側では、バルブ開き側
とバルブ閉じ側とはほぼ左右対称なカムプロフィールで
ある。一方、第2端面227d側では、バルブ閉じ側に
ついては、ノーズ227bから離れるほど第1端面22
7c側のリフト量に次第に近づくカムプロフィールであ
る。バルブ開き側については、第2端面227d側はノ
ーズ227bから離れた位置からノーズ227bまで第
1端面227c側よりも高いリフトパターンとされてい
る。
【0110】そして、吸気バルブのリフト量で表す吸気
カム227のプロフィールは、吸気カム227のノーズ
227bによるピーク位置を0°として、第2端面22
7d側のカム面227aでは図18(A)に示すごとく
であり、第1端面227c側のカム面227aでは図1
8(B)に示すごとくである。
【0111】図示したごとく、第2端面227d側のカ
ムプロフィールはピークのバルブ開き側に台地状部D3
が形成されている。第1端面227c側には台地状部は
存在しない。しかも、ピークの高さは、第1端面227
c側の高さH1よりも第2端面227d側の高さH2の
方が高い。このため、第2端面227d側での吸気カム
227の作用角dθ32は、第1端面227c側での作
用角dθ31よりも大きくされている。前記実施の形態
1に比較しても、更に作用角dθ32と作用角dθ31
との差は大きくされている。
【0112】なお、クランク角(°CA)に対するリフ
トパターンは図19に示すごとくとなる。ここで、図1
9(A)は第2端面227d側のカム面227aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンであり、図1
9(B)は第1端面227c側のカム面227aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンである。前記
実施の形態1にても述べたごとく、可変バルブ特性装置
による吸気側カムシャフトの回転軸方向の移動時にクラ
ンクシャフトに対して吸気側カムシャフトは相対回転す
ることにより、図19(A)のリフトパターンの方が全
体として進角している。
【0113】また、クランク角に対するリフト量変化率
は、図20に実線で示すごとくである。なお破線はリフ
トパターンを示している。図20(A)に示すごとく、
第2端面227d側のカム面227aのリフトパターン
におけるリフト量変化率は、リフト量のピークPよりバ
ルブ開き側には、2つの極大部Mx1,Mx2が存在す
る。第1端面227c側のカム面227aのリフトパタ
ーンにおけるリフト量変化率は、図20(B)に示すご
とく、リフト量のピークPよりバルブ開き側には、1つ
の極大部Mxのみである。なお、バルブ閉じ側では、第
2端面227d側と第1端面227c側とは、それぞれ
1つの極小部Mnを有している。
【0114】また、図19(A)から解るように第2端
面227d側のカム面227aにおける台地状部D3の
リフトパターン、すなわち台地状部D3におけるクラン
ク角に対するリフト量には極小部、すなわち谷部が存在
しない。
【0115】そして、吸気カム227における第2端面
227dと第1端面227cとの間のカム面227a
は、前述した第2端面227d側のプロフィールと第1
端面227c側のプロフィールとの間で連続的に変化し
ている。このため、エンジンに組み込まれた状態では、
可変バルブ特性装置の駆動により、図19(A)のリフ
トパターンと図19(B)のリフトパターンとの間で吸
気バルブのリフトパターンを無段階に調整することがで
きる。
【0116】以上説明した本実施の形態3によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).前記実施の形態1の(イ)〜(ニ)の効果が得
られる。 (ロ).第2端面227d側と第1端面227c側と
で、台地状部D3以外にリフト量のピークPの高さに差
を設けることにより、第2端面227d側での作用角d
θ32と第1端面227c側での作用角dθ31との差
を、前記実施の形態1の場合よりも更に大きくしてい
る。このことにより、台地状部D3の位置において第2
端面227d側と第1端面227c側とでリフト量差を
大きくすることなく作用角の調整幅を広げることができ
る。すなわち、吸気カム227の台地状部D3の位置に
おいて急角度で変化するカムプロフィールとしたり、軸
方向に長くすることなく、作用角の調整幅を更に広げて
排気再循環量を十分なものとすることができる。したが
って、可変バルブ特性装置の大型化や内燃機関の大型化
が、より効果的に防止できる。
【0117】[実施の形態4]本実施の形態4は、前記
実施の形態2とは排気カム328のプロフィールが異な
る。更に可変バルブ特性装置のカバーとリングギヤとは
螺旋状の歯により噛み合わされている。このため、可変
バルブ特性装置による排気側カムシャフトの回転軸方向
の移動によって、排気側カムシャフトがクランクシャフ
トに対して相対的に位相を変化させる。本実施の形態4
の場合は、排気カム328が図21(B)に示す方向R
へ移動した場合に、すなわちカムフォロアの当接位置が
第1端面328c側から第2端面128d側へ移動した
場合には、排気カム328をクランクシャフトに対して
遅角方向へ位相変化させる。
【0118】これ以外の構成については、基本的には前
記実施の形態2と同じである。図21に排気カム328
の構成を示す。図21(A)は排気カム328の正面図
(可変バルブ特性装置とは反対側から見た図)、図21
(B)は右側面図(バルブ閉じ側から見た図)を示す。
【0119】この排気カム328においては、ノーズ3
28bの高さが回転軸方向で一定でなく、第2端面32
8d側の方が第1端面328c側よりも高く形成されて
いる。そして、第1端面328c側では、バルブ開き側
とバルブ閉じ側とはほぼ左右対称なカムプロフィールで
ある。一方、第2端面328d側では、バルブ開き側に
ついては、ノーズ328bに近づくほど第1端面328
c側よりもリフト量が次第に高くなるカムプロフィール
である。バルブ閉じ側については、第2端面328d側
はノーズ328bから離れた位置まで第1端面328c
側よりも高いリフトパターンとされている。
【0120】そして、排気バルブのリフト量で表す排気
カム328のプロフィールは、排気カム328のノーズ
328bによるピーク位置を0°として、第2端面32
8d側のカム面328aでは図22(A)に示すごとく
であり、第1端面328c側のカム面328aでは図2
2(B)に示すごとくである。
【0121】図示したごとく、第2端面328d側のカ
ムプロフィールはピークのバルブ閉じ側に台地状部D4
が形成されている。第1端面328c側には台地状部は
存在しない。しかも、ピークの高さは、第1端面328
c側の高さH11よりも第2端面328d側の高さH1
2の方が高い。このため、第2端面328d側での排気
カム328の作用角dθ42は、第1端面328c側で
の作用角dθ41よりも大きくされている。前記実施の
形態2に比較しても、更に作用角dθ42と作用角dθ
41との差は大きくされている。
【0122】なお、クランク角(°CA)に対するリフ
トパターンは図23に示すごとくとなる。ここで、図2
3(A)は第2端面328d側のカム面328aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンであり、図2
3(B)は第1端面328c側のカム面328aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンである。本実
施の形態4では前記実施の形態2と異なり、可変バルブ
特性装置による排気側カムシャフトの回転軸方向の移動
時にクランクシャフトに対して排気側カムシャフトは相
対回転して、図23(A)のリフトパターンの方が全体
として遅角している。
【0123】また、クランク角に対するリフト量変化率
は、図24に実線で示すごとくである。なお破線はリフ
トパターンを示している。図24(A)に示すごとく、
第2端面328d側のカム面328aのリフトパターン
におけるリフト量変化率は、リフト量のピークPよりバ
ルブ閉じ側には、2つの極小部Mn1,Mn2が存在す
る。第1端面328c側のカム面328aのリフトパタ
ーンにおけるリフト量変化率は、図24(B)に示すご
とく、リフト量のピークPよりバルブ閉じき側には、1
つの極小部Mnのみである。なお、バルブ開き側では、
第2端面328d側と第1端面328c側とは、それぞ
れ1つの極大部Mxを有している。
【0124】また、図23(A)から解るように第2端
面328d側のカム面328aにおける台地状部D4の
リフトパターン、すなわち台地状部D4におけるクラン
ク角に対するリフト量には極小部、すなわち谷部が存在
しない。
【0125】そして、排気カム328における第2端面
328dと第1端面328cとの間のカム面328a
は、前述した第2端面328d側のプロフィールと第1
端面328c側のプロフィールとの間で連続的に変化し
ている。このため、エンジンに組み込まれた状態では、
可変バルブ特性装置の駆動により、図23(A)のリフ
トパターンと図23(B)のリフトパターンとの間で排
気バルブのリフトパターンを無段階に調整することがで
きる。
【0126】以上説明した本実施の形態4によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).前記実施の形態2の(イ)〜(ニ)の効果が得
られる。 (ロ).第2端面328d側と第1端面328c側と
で、台地状部D4以外にリフト量のピークPの高さに差
を設けることにより、第2端面328d側での作用角d
θ42と第1端面328c側での作用角dθ41との差
を、前記実施の形態2の場合よりも更に大きくしてい
る。このことにより、台地状部D4の位相での第2端面
328d側と第1端面328c側とでリフト量差を大き
くすることなく作用角の調整幅を広げることができる。
すなわち、排気カム328においてカムプロフィールが
急角度で変化するプロフィールとしたり、軸方向に長く
することなく、作用角の調整幅を更に広げて排気再循環
量を十分なものとすることができる。したがって、可変
バルブ特性装置の大型化や内燃機関の大型化が、より効
果的に防止できる。
【0127】[実施の形態5]本実施の形態5は、前記
実施の形態1とは吸気カム427のプロフィールが異な
る。更に可変バルブ特性装置のカバーとリングギヤとは
平歯により噛み合わされている。このため、可変バルブ
特性装置による吸気側カムシャフトの回転軸方向の移動
によっても、吸気側カムシャフトがクランクシャフトに
対して相対的に位相を変化させることはない。
【0128】これ以外の構成については、基本的には前
記実施の形態1と同じである。図25に吸気カム427
の構成を示す。図25(A)は吸気カム427の正面図
(可変バルブ特性装置とは反対側から見た図)、図25
(B)は左側面図(バルブ開き側から見た図)を示す。
【0129】この吸気カム427においては、ノーズ4
27bの高さが回転軸方向で一定である。そして、第1
端面427c側ではバルブ開き側とバルブ閉じ側とは左
右対称なカムプロフィールである。第2端面427d側
においても、左右対称なカムプロフィールである。ただ
し、ノーズ427bから離れた位置でリフト量が第2端
面427d側よりも高く形成されている。
【0130】そして、吸気バルブのリフト量で表す吸気
カム427のプロフィールは、吸気カム427のノーズ
427bによるピーク位置を0°として、第2端面42
7d側のカム面427aでは図26(A)のごとくであ
り、第1端面427c側のカム面427aでは図26
(B)のごとくである。
【0131】図示したごとく、第2端面427d側のカ
ムプロフィールはピークのバルブ開き側と閉じ側とにそ
れぞれ台地状部I,Jが形成されている。第1端面42
7c側には台地状部は存在しない。このため、第2端面
427d側での吸気カム427の作用角dθ52は、第
1端面427c側での作用角dθ51よりも大きくされ
ている。
【0132】なお、クランク角(°CA)に対するリフ
トパターンは図27に示すごとくとなる。ここで、図2
7(A)は第2端面427d側のカム面427aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンであり、図2
7(B)は第1端面427c側のカム面427aがカム
フォロアに当接した場合のリフトパターンである。
【0133】また、クランク角に対するリフト量変化率
は、図28に実線で示すごとくである。なお破線はリフ
トパターンを示している。図28(A)に示すごとく、
第2端面427d側のカム面427aのリフトパターン
におけるリフト量変化率は、リフト量のピークPよりバ
ルブ開き側には、2つの極大部Mx1,Mx2が存在す
る。そして、ピークPよりバルブ閉じ側には、2つの極
小部Mn1,Mn2が存在する。第1端面427c側の
カム面427aのリフトパターンにおけるリフト量変化
率は、図28(B)に示すごとく、リフト量のピークP
よりバルブ開き側には、1つの極大部Mxのみであり、
閉じ側には1つの極小部Mnのみである。
【0134】また、図27(A)から解るように第2端
面427d側のカム面427aにおける2つの台地状部
I,Jのリフトパターン、すなわち台地状部I,Jにお
けるクランク角度に対するリフト量のパターンには極小
部、すなわち谷部は存在しない。
【0135】そして、吸気カム427における第2端面
427dと第1端面427cとの間のカム面427a
は、前述した第2端面427d側のプロフィールと第1
端面427c側のプロフィールとの間で連続的に変化し
ている。このため、エンジンに組み込まれた状態では、
可変バルブ特性装置の駆動により、図27(A)のリフ
トパターンと図27(B)のリフトパターンとの間で吸
気バルブのリフトパターンを無段階に調整することがで
きる。
【0136】以上説明した本実施の形態5によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).前記実施の形態1の(イ)〜(ニ)の効果が得
られる。 (ロ).第2端面427d側と第1端面427c側と
で、リフトパターンのピークPの高さは変わりないが、
第2端面427d側ではピークPの両側に台地状部I,
Jが存在する。このため、第2端面427d側での作用
角dθ52と第1端面427c側での作用角dθ51と
の差は、前記実施の形態1の場合よりも更に大きくなっ
ている。このことにより、第2端面427d側と第1端
面427c側とでピークPのリフト量差を設けることな
く作用角の調整幅を極めて大きくすることができる。す
なわち、吸気カム427においてカムプロフィールが急
角度で変化するプロフィールとしたり、軸方向に長くす
ることなく、作用角の調整幅を一層大きく広げることが
できる。この内、進角側への作用角の拡大により、排気
再循環量を十分なものとできる。したがって、可変バル
ブ特性装置の大型化や内燃機関の大型化が、より効果的
に防止できる。
【0137】更に、遅角側への作用角の拡大が可能にな
ることにより、エンジンの運転状態に応じた一層好適な
燃焼状態に調整できるようになる。 [実施の形態6]本実施の形態6においては、2種類の
吸気カムが同一の吸気側カムシャフトに用いられる。こ
れらの吸気カムは、前述した実施の形態1,3,5に用
いられている吸気カムとは異なり、回転軸方向にカムプ
ロフィールが変化しない平カムとして構成されている。
したがって、バルブ特性変更機構およびバルブ特性変更
機構に関連するオイルコントロールバルブ等は設けられ
ておらず、吸気側カムシャフトは回転可能であるが回転
軸方向へは移動不能にされている。また、吸気カムはロ
ッカーアームを介して吸気バルブを開閉駆動している。
【0138】図29に第1吸気カム527の構成を示
す。図29(A)は第1吸気カム527の正面図、図2
9(B)は右側面図を示す。この第1吸気カム527の
カム面527aにおいては、回転軸方向にはカムプロフ
ィールは全く同一であり変化していない。このカムプロ
フィールは左右対称なカムプロフィールではなく、バル
ブ開き側はバルブ閉じ側よりも高いリフトパターンとさ
れている。したがって、吸気バルブのリフト量で表す第
1吸気カム527のプロフィールは、第1吸気カム52
7のノーズ527bによるピーク位置を0°として、図
30のごとくである。また、クランク角(°CA)との
関係を図31に示す。
【0139】図示したごとく、第1吸気カム527のピ
ークPのバルブ開き側に台地状部Kが形成されている。
バルブ閉じ側には台地状部は存在しない。また、台地状
部Kにはクランク角度に対するリフト量のパターンに谷
部は存在しない。
【0140】また、第1吸気カム527のクランク角に
対するリフト量変化率は、図32に実線で示すごとくで
ある。なお破線はリフトパターンを示している。図示す
るごとく、カム面527aのリフトパターンにおけるリ
フト量変化率は、リフト量のピークPよりバルブ開き側
には、2つの極大部Mx1,Mx2が存在する。バルブ
閉じ側では1つの極小部Mnを有している。
【0141】図33に第2吸気カム529の構成を示
す。図33(A)は第2吸気カム529の正面図、図3
3(B)は右側面図を示す。この第2吸気カム529の
カム面529aにおいて、回転軸方向でのカムプロフィ
ールは全く同一であり変化していない。このカムプロフ
ィールはバルブ開き側とバルブ閉じ側とが対称なカムプ
ロフィールである。したがって、吸気バルブのリフト量
で表す第2吸気カム529のプロフィールは、第2吸気
カム529のノーズ529bによるピーク位置を0°と
して、図34のごとくである。また、クランク角(°C
A)との関係を図35に示す。図示したごとく、第2吸
気カム529のピークPのバルブ開き側にもバルブ閉じ
側にも、第1吸気カム527のごとくの台地状部は形成
されていない。
【0142】また、第2吸気カム529のクランク角に
対するリフト量変化率は、図36に実線で示すごとくで
ある。なお破線はリフトパターンを示している。図示す
るごとく、カム面529aのリフトパターンにおけるリ
フト量変化率は、リフト量のピークPよりバルブ開き側
に、1つの極大部Mxが存在し、バルブ閉じ側に1つの
極小部Mnが存在している。
【0143】この第1吸気カム527と第2吸気カム5
29とは各吸気バルブ毎に必要数が組み合わされて、吸
気側カムシャフトに取り付けられる。そして、運転状態
に応じてECUが駆動機構によりロッカーアームに当接
するカムを、第1吸気カム527と第2吸気カム529
との間で切り替えることにより、リフトパターンを切り
替える。カム527,529の形状を除いて、カムの切
り替え機構自体は、特開平5−125966号公報、特
開平7−150917号公報、特開平7−247815
号公報、特開平8−177434号公報等で当業者には
周知の技術である。
【0144】以上説明した本実施の形態6によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).本実施の形態1の第1吸気カム527のカム面
527aにて実現されているリフトパターンは、バルブ
開き側に、回転角度に対するリフト量の変化率に複数
(ここでは2つ)の極大部Mx1,Mx2が存在し回転
角度に対するリフト量に極小部が存在しないパターンを
用いている。
【0145】このリフトパターンにおけるピークPのバ
ルブ開き側には、サブピークではないがリフト量をある
程度確保してかつ谷部を作らない台地状部Kが形成され
ている。このように谷部が存在していないため、このリ
フトパターンにカムフォロアを当接させると、従来のご
とくサブピークとメインピークとの間で一旦リフト量が
小さくなることがない。このため、台地状部Kの部分で
は十分なリフト量が維持される。
【0146】したがって、ECUにより、エンジンの運
転状態が、排気再循環が必要な状態となったと判断され
ると、第2吸気カム529から第1吸気カム527へ切
り替えることにより、図31に示したごとく台地状部K
が進角側に形成された吸気バルブのリフトパターンを実
現することができる。
【0147】このことにより、吸気バルブは排気行程時
に早期から開弁させることができ、燃焼室内の排気を吸
気ポート内に取り込んで、吸気行程時に吸入空気と共に
燃焼室内に供給することができる。
【0148】この排気再循環において、リフトパターン
は、リフト量の変化率に2つの極大部Mx1,Mx2が
存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しない
パターンを用いている。このため、バルブ開き側に高い
サブピークを設けなくても、リフトパターンに形成され
ている台地状部Kにより、吸気バルブは排気再循環時に
おいて吸気ポート側への排気通過量を十分に確保するこ
とができる。
【0149】特に本実施の形態6では、筒内噴射式ガソ
リンエンジンであるため、排気再循環が要求される成層
燃焼や弱成層燃焼においても、吸気ポート内の吸気負圧
が小さく、吸気ポート内に燃焼室から排気が入りにくい
ことから、排気量の取り込み効果として顕著である。
【0150】(ロ).更に、第1吸気カム527のバル
ブ開き側には谷部が存在しないため、台地状部Kのリフ
ト量や幅の広狭に関わらず、第1吸気カム527のカム
面527aへのカムフォロアの当接が困難とならない。
【0151】[実施の形態7]本実施の形態7において
は、2種類の排気カムが同一の排気側カムシャフトに用
いられる。これらの排気カムは、前述した実施の形態
2,4に用いられている排気カムとは異なり、回転軸方
向にカムプロフィールが変化しない平カムとして構成さ
れている。したがって、バルブ特性変更機構およびバル
ブ特性変更機構に関連するオイルコントロールバルブ等
は設けられておらず、排気側カムシャフトは回転可能で
あるが回転軸方向へは移動不能にされている。また、排
気カムはロッカーアームを介して排気バルブを開閉駆動
している。
【0152】図37に第1排気カム628の構成を示
す。図37(A)は第1排気カム628の正面図、図3
7(B)は右側面図を示す。この第1排気カム628の
カム面628aにおいて、回転軸方向にはカムプロフィ
ールは全く同一であり変化していない。このカムプロフ
ィールは左右対称なカムプロフィールではなく、バルブ
閉じ側はバルブ開き側よりも高いリフトパターンとされ
ている。したがって、排気バルブのリフト量で表す第1
排気カム628のプロフィールは、第1排気カム628
のノーズ628bによるのピーク位置を0°として、図
38に示すごとくである。また、クランク角(°CA)
との関係は図39に示すごとくである。
【0153】図示したごとく、第1排気カム628のピ
ークPのバルブ閉じ側に台地状部Lが形成されている。
バルブ開き側には台地状部は存在しない。また、台地状
部Lにはクランク角度に対するリフト量のパターンに谷
部は存在しない。
【0154】また、第1排気カム628のクランク角に
対するリフト量変化率は、図40に実線で示すごとくで
ある。なお破線はリフトパターンを示している。図示す
るごとく、カム面628aのリフトパターンにおけるリ
フト量変化率は、リフト量のピークPよりバルブ閉じ側
には、2つの極小部Mn1,Mn2が存在する。バルブ
開き側では1つの極大部Mxを有している。
【0155】なお、第2排気カムは前記実施の形態6の
図33に示した第2吸気カム529と基本的形状は同じ
である。すなわち、第2排気カムのカム面において、回
転軸方向でのカムプロフィールは全く同一であり、バル
ブ開き側とバルブ閉じ側とが対称なカムプロフィールで
ある。この第2排気カムのリフト量とクランク角(°C
A)との関係は図41に破線で示すごとくである。図示
したごとく、第2排気カムのピークPのバルブ開き側に
もバルブ閉じ側にも、第1排気カム628のごとくの台
地状部は形成されていない。また、クランク角に対する
第2排気カムのリフト量変化率は、図41に実線で示す
ごとく、リフト量のピークPよりバルブ開き側に、1つ
の極大部Mxが存在し、バルブ閉じ側に1つの極小部M
nが存在している。
【0156】この第1排気カム628と第2排気カムと
は各排気バルブ毎に必要数が組み合わされて、排気側カ
ムシャフトに取り付けられる。そして、運転状態に応じ
てECUが駆動機構によりロッカーアームに当接するカ
ムを、第1排気カム628と第2排気カムとの間で切り
替えることにより、リフトパターンを切り替える。第1
排気カム628および第2排気カムの形状を除いて、カ
ムの切り替え機構自体は、前記実施の形態6にても述べ
たごとく、当業者には周知の技術である。
【0157】以上説明した本実施の形態7によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).本実施の形態1の第1排気カム628のカム面
628aにて実現されているリフトパターンは、バルブ
閉じ側に、回転角度に対するリフト量の変化率に複数
(ここでは2つ)の極小部Mn1,Mn2が存在し回転
角度に対するリフト量に極小部が存在しないパターンを
用いている。
【0158】このリフトパターンにおけるピークPのバ
ルブ閉じ側には、サブピークではないがリフト量をある
程度確保してかつ谷部を作らない台地状部Lが形成され
ている。このように谷部が存在していないため、このリ
フトパターン側にカムフォロアを当接させると、従来の
ごとくメインピークとサブピークとの間で一旦リフト量
が小さくなることがない。このため、台地状部Lの部分
では十分なリフト量が維持される。
【0159】したがって、ECUにより、エンジンの運
転状態が、排気再循環が必要な状態となったと判断され
ると、第2排気カムから第1排気カム628へ切り替え
ることにより、図39に示したごとく台地状部Lが遅角
側に形成された排気バルブのリフトパターンを実現する
ことができる。
【0160】このことにより、排気バルブは吸気行程内
に深く入るまで開弁させることができ、排気ポートの排
気を燃焼室内に吸入空気と共に供給することができる。
この排気再循環において、リフトパターンは、リフト量
の変化率に2つの極小部Mn1,Mn2が存在し回転角
度に対するリフト量に極小部が存在しないパターンを用
いている。このため、バルブ閉じ側に高いサブピークを
設けなくても、リフトパターンに形成されている台地状
部Lにより、排気バルブは排気再循環時において排気通
過量を十分に確保することができる。
【0161】特に本実施の形態7では、筒内噴射式ガソ
リンエンジンであるため、排気再循環が要求される成層
燃焼や弱成層燃焼においても、燃焼室内の吸気負圧が小
さく、燃焼室内に排気ポート側から排気が入りにくいこ
とから、排気量の取り込み効果として顕著である。
【0162】(ロ).更に、第1排気カム628のバル
ブ閉じ側には谷部が存在しないため、台地状部Lのリフ
ト量や幅の広狭に関わらず、第1排気カム628のカム
面628aへのカムフォロアの当接が困難とならない。
【0163】[その他の実施の形態] ・前記実施の形態5にて吸気カムに適用した構成と同様
に、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極大部
が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しな
いバルブ開き側のリフトパターンと、回転角度に対する
リフト量の変化率に複数の極小部が存在し回転角度に対
するリフト量に極小部が存在しないバルブ閉じ側のリフ
トパターンとの両方のリフトパターンを有する排気カム
を構成しても良い。このことにより、前記実施の形態2
の(イ)〜(ニ)の効果と前記実施の形態5の(ロ)の
効果が得られる。
【0164】・前記実施の形態5において、回転軸方向
ではピークPの高さは一定であったが、ピークPを回転
軸方向に連続的に変化させても良い。例えば、第2端面
427dよりも第1端面427cの方のピークPを低く
しても良い。排気カムに適用した場合も同様である。こ
のことにより、無段階に調整できる作用角の差を更に拡
大することができる。
【0165】・前記実施の形態5において、2つの台地
状部I,Jは左右対称であったが、内燃機関の要求性能
に応じて、2つの台地状部I,Jの間において、回転角
度方向の長さに差を設けたり、リフト量に差を設けても
良い。
【0166】・前記実施の形態6,7で用いた2つのカ
ムの組み合わせでは、ピークPが同じものを組み合わせ
たが、ピークPに差を設けても良い。例えば、台地状部
が存在しない方のカムのピークPを台地状部が存在する
方のカムのピークPよりも低くしても良い。このように
することにより、カムの切り替え時に更に作用角の差を
生じさせることができる。
【0167】・前記各実施の形態において、台地状部に
おける回転角度に対するリフト量変化率は、バルブ開き
側に存在する台地状部では極大部Mx1,Mx2の間は
常に正の状態にあったが、リフト量変化率は0まで低下
させた形状でも良い。また、バルブ閉じ側に存在する台
地状部では極小部Mn1,Mn2の間は常に負の状態に
あったが、0まで上昇させた形状でも良い。
【0168】・前記各実施の形態にてバルブ開き側の台
地状部における回転角度に対するリフト量変化率の極大
部は2箇所存在する例を示し、バルブ閉じ側の台地状部
における回転角度に対するリフト量変化率の極小部は2
箇所存在する例を示した。これ以外に、バルブ開き側の
台地状部における回転角度に対するリフト量変化率の極
大部は3つ以上でも良い。またバルブ閉じ側の台地状部
における回転角度に対するリフト量変化率の極小部も3
つ以上でも良い。
【0169】・前記各実施の形態では、内燃機関として
筒内噴射式ガソリンエンジンの例を挙げたが、これ以外
に吸気ポート噴射式のガソリンエンジンでも、またディ
ーゼルエンジンでも本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1としての可変バルブ特性装置を
組み込んだエンジンおよび制御系統の概略構成説明図。
【図2】 実施の形態1におけるシリンダヘッドおよび
その周辺の構成説明図。
【図3】 実施の形態1のピストンにおける頂面の平面
図。
【図4】 図2におけるX−X断面図。
【図5】 図2におけるY−Y断面図。
【図6】 実施の形態1における吸気カムの斜視図。
【図7】 実施の形態1のバルブ特性変更機構の縦断面
と油圧系統の説明図。
【図8】 実施の形態1の吸気カムの形状説明図。
【図9】 実施の形態1の吸気カムのリフトパターンの
説明図。
【図10】 実施の形態1の吸気カムによる吸気バルブ
のバルブタイミングの説明図。
【図11】 実施の形態1の吸気カムによるリフト量変
化率の説明図。
【図12】 実施の形態2としての可変バルブ特性装置
を組み込んだエンジンおよび制御系統の概略構成説明
図。
【図13】 実施の形態2における排気カムの形状説明
図。
【図14】 実施の形態2の排気カムのリフトパターン
の説明図。
【図15】 実施の形態2の排気カムによる排気バルブ
のバルブタイミングの説明図。
【図16】 実施の形態2の排気カムによるリフト量変
化率の説明図。
【図17】 実施の形態3における吸気カムの形状説明
図。
【図18】 実施の形態3の吸気カムのリフトパターン
の説明図。
【図19】 実施の形態3の吸気カムによる吸気バルブ
のバルブタイミングの説明図。
【図20】 実施の形態3の吸気カムによるリフト量変
化率の説明図。
【図21】 実施の形態4における排気カムの形状説明
図。
【図22】 実施の形態4の排気カムのリフトパターン
の説明図。
【図23】 実施の形態4の排気カムによる排気バルブ
のバルブタイミングの説明図。
【図24】 実施の形態4の排気カムによるリフト量変
化率の説明図。
【図25】 実施の形態5における吸気カムの形状説明
図。
【図26】 実施の形態5の吸気カムのリフトパターン
の説明図。
【図27】 実施の形態5の吸気カムによる吸気カムの
バルブタイミングの説明図。
【図28】 実施の形態5の吸気カムによるリフト量変
化率の説明図。
【図29】 実施の形態6における第1吸気カムの形状
説明図。
【図30】 実施の形態6の第1吸気カムのリフトパタ
ーンの説明図。
【図31】 実施の形態6の第1吸気カムによる吸気バ
ルブのバルブタイミングの説明図。
【図32】 実施の形態6の第1吸気カムによるリフト
量変化率の説明図。
【図33】 実施の形態6における第2吸気カムの形状
説明図。
【図34】 実施の形態6の第2吸気カムのリフトパタ
ーンの説明図。
【図35】 実施の形態6の第2吸気カムによる吸気バ
ルブのバルブタイミングの説明図。
【図36】 実施の形態6の第2吸気カムによるリフト
量変化率の説明図。
【図37】 実施の形態7における第1排気カムの形状
説明図。
【図38】 実施の形態7の第1排気カムのリフトパタ
ーンの説明図。
【図39】 実施の形態7の第1排気カムによる排気バ
ルブのバルブタイミングの説明図。
【図40】 実施の形態7の第1排気カムによるリフト
量変化率の説明図。
【図41】 実施の形態7の第2排気カムによるリフト
量変化率の説明図。
【符号の説明】
11…エンジン、12…ピストン、12a…凹部、13
…シリンダブロック、13a…オイルパン、13b…オ
イルポンプ、14…シリンダヘッド、14a…ジャーナ
ル軸受、14b…カムシャフトベアリングキャップ、1
5…クランクシャフト、15a…スプロケット、16…
コンロッド、17…燃焼室、17a…点火プラグ、17
b…燃料噴射弁、18…吸気ポート、18a,18b…
吸気通路、18c…サージタンク、18d…気流制御
弁、18e…シャフト、18f…アクチュエータ、19
…排気ポート、20…吸気バルブ、20a…バルブリフ
タ、20b…カムフォロア、21…排気バルブ、21a
…バルブリフタ、22…吸気側カムシャフト、23…排
気側カムシャフト、24…バルブ特性変更機構、24
a,25…タイミングスプロケット、26…タイミング
チェーン、27…吸気カム、27a…カム面、27b…
ノーズ、27c…第1端面、27d…第2端面、28…
排気カム、51…筒部、52…円板部、53…外歯、5
4…カバー、55…ボルト、57…内歯、58…中空ボ
ルト、59…ピン、62…リングギヤ、62a…円盤状
リング部、63…螺旋状の歯、65…第2リフトパター
ン側油圧室、66…第1リフトパターン側油圧室、67
…第2リフトパターン制御油路、68…第1リフトパタ
ーン制御油路、70…オイルコントロールバルブ、70
a…電磁ソレノイド、72…油路、74…供給通路、7
6…排出通路、80…ECU、82…CPU、83…R
OM、84…RAM、85…バックアップRAM、86
…バス、87…外部入力回路、88…外部出力回路、9
0…クランク側電磁ピックアップ、92…吸気カム側電
磁ピックアップ、94…水温センサ、96…車速セン
サ、111…エンジン、115…クランクシャフト、1
18…吸気ポート、119…排気ポート、121…排気
バルブ、122…吸気側カムシャフト、123…排気側
カムシャフト、124…タイミングスプロケット、12
5…バルブ特性変更機構、125a…タイミングスプロ
ケット、127…吸気カム、128…排気カム、128
a…カム面、128b…ノーズ、128c…第1端面、
128d…第2端面、170…オイルコントロールバル
ブ、180…ECU、227…吸気カム、227a…カ
ム面、227b…ノーズ、227c…第1端面、227
d…第2端面、328…排気カム、328a…カム面、
328b…ノーズ、328c…第1端面、328d…第
2端面、427…吸気カム、427a…カム面、427
b…ノーズ、427c…第1端面、427d…第2端
面、527…第1吸気カム、527a…カム面、527
b…ノーズ、529…第2吸気カム、529a…カム
面、529b…ノーズ、628…第1排気カム、628
a…カム面、628b…ノーズ、D1,D2,D3,D
4,I,J,K,L…台地状部、Mn,Mn1,Mn2
…極小部、Mx,Mx1,Mx2…極大部、P…ピー
ク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永長 秀男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 中野 修司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 菊岡 振一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 3G016 AA08 AA12 AA18 BA37 CA13 CA17 CA19 CA21 CA24 CA33 CA36 CA46 CA48 CA59 CA60 DA01 DA22 GA01 3G092 AA11 DA09 DG05 FA50

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気バルブと排気バルブとの
    一方または両方をリフトするために用いられ、カムプロ
    フィールが回転軸方向にて2種のリフトパターンの間で
    連続的に変化するカムであって、 2種のリフトパターンの内の1つが、回転角度に対する
    リフト量の変化率に複数の極大部が存在し回転角度に対
    するリフト量に極小部が存在しないバルブ開き側のリフ
    トパターンと、回転角度に対するリフト量の変化率に複
    数の極小部が存在し回転角度に対するリフト量に極小部
    が存在しないバルブ閉じ側のリフトパターンとの一方ま
    たは両方のリフトパターンを有することを特徴とするカ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカムと、 カムフォロアに対する回転軸方向におけるカムの位置を
    調整することで、吸気バルブと排気バルブとの一方また
    は両方のバルブ特性を無段階に変更するバルブ特性変更
    機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
  3. 【請求項3】 内燃機関の吸気バルブをリフトするため
    に用いられ、カムプロフィールが回転軸方向にて、2種
    のリフトパターンの間で連続的に変化し、2種のリフト
    パターンの一方が、バルブ開き側において回転角度に対
    するリフト量の変化率に複数の極大部が存在し回転角度
    に対するリフト量に極小部が存在しないパターンであ
    り、他方が、バルブ開き側において回転角度に対するリ
    フト量の変化率に1つの極大部が存在するパターンであ
    るカムと、 カムフォロアに対する回転軸方向におけるカムの位置を
    調整することで、吸気バルブのバルブ特性を無段階に変
    更するバルブ特性変更機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
  4. 【請求項4】 内燃機関の排気バルブをリフトするため
    に用いられ、カムプロフィールが回転軸方向にて、2種
    のリフトパターンの間で連続的に変化し、2種のリフト
    パターンの一方が、バルブ閉じ側において回転角度に対
    するリフト量の変化率に複数の極小部が存在し回転角度
    に対するリフト量に極小部が存在しないパターンであ
    り、他方が、バルブ閉じ側において回転角度に対するリ
    フト量の変化率に1つの極小部が存在するパターンであ
    るカムと、 カムフォロアに対する回転軸方向におけるカムの位置を
    調整することで、排気バルブのバルブ特性を無段階に変
    更するバルブ特性変更機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
  5. 【請求項5】 内燃機関の吸気バルブと排気バルブとの
    一方または両方をリフトするために用いられるカムであ
    って、 カムのリフトパターンは、回転角度に対するリフト量の
    変化率に複数の極大部が存在し回転角度に対するリフト
    量に極小部が存在しないバルブ開き側のリフトパターン
    と、回転角度に対するリフト量の変化率に複数の極小部
    が存在し回転角度に対するリフト量に極小部が存在しな
    いバルブ閉じ側のリフトパターンとの一方または両方の
    リフトパターンを有することを特徴とするカム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の構成を有する第1カム
    と、 第1カムのリフトパターンとは異なるリフトパターンで
    ある1つ以上の第2カムと、 第1カムおよび第2カムの間で、内燃機関の吸気バルブ
    と排気バルブとの一方または両方をリフトするためのカ
    ムを切り替えることで少なくとも2種のリフトパターン
    の間でカムプロフィールを変化させることにより、吸気
    バルブと排気バルブとの一方または両方のバルブ特性を
    変更するバルブ特性切り替え機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
  7. 【請求項7】 回転角度に対するリフト量の変化率に複
    数の極大部が存在し回転角度に対するリフト量に極小部
    が存在しないバルブ開き側のリフトパターンを有する第
    1カムと、 回転角度に対するリフト量の変化率に1つの極大部が存
    在するバルブ開き側のリフトパターンを有する第2カム
    と、 第1カムおよび第2カムの間で、吸気バルブをリフトす
    るためのカムを切り替えて吸気バルブのバルブ特性を変
    更するバルブ特性切り替え機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
  8. 【請求項8】 回転角度に対するリフト量の変化率に複
    数の極小部が存在し回転角度に対するリフト量に極小部
    が存在しないバルブ閉じ側のリフトパターンを有する第
    1カムと、 回転角度に対するリフト量の変化率に1つの極小部が存
    在するバルブ閉じ側のリフトパターンを有する第2カム
    と、 第1カムおよび第2カムの間で、排気バルブをリフトす
    るためのカムを切り替えて排気バルブのバルブ特性を変
    更するバルブ特性切り替え機構と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブ特性装
    置。
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