JP2001058563A - 連結車両の制動装置 - Google Patents
連結車両の制動装置Info
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Abstract
ラ)からなる連結車両が走行中に横転現象を引き起こす
ことを未然に防止する。本発明は、構成が単純であると
ともに、被牽引車側には新たな装備を必要としない利点
がある。 【解決手段】 牽引車に横方向加速度検出手段を設け、
この横方向加速度検出手段に異常な値が検出されたとき
に、運転操作にかかわらず牽引車の制動圧力を自動的に
高くするように制御する。
Description
タ)およびこれに牽引される被牽引車(トレーラ)から
なる連結車両の制動装置に関する。本発明は、車両の姿
勢制御または横転防止制御に関する。
っかけに過大な横方向加速度が発生して、被牽引車が横
転する現象(ロールオーバ)を防止するための姿勢制御
に関する。
心近傍のヨーレイトあるいはロール角を検出して、これ
があらかじめ設定されている値を越えると、運転操作に
かかわらず自動的に一部の車輪を制動状態に制御して、
横転を防止するための姿勢制御を行う装置が装備される
ようになった。このような横転防止装置を連結車両に装
備することは理論的には可能であるが現実的でない。す
なわち、牽引車にヨーレイトあるいはロール角などを観
測するセンサを装備することは可能であるが、すべての
被牽引車にヨーレイトやロール角を観測するセンサを装
備すること、そしてその被牽引車に偶然に連結される牽
引車に適合するそのようなセンサを配備することは現実
的に困難である。
して利用されていて、その運行スケジュールは、連結車
両が荷物の積み下ろし位置に到着すると、その連結を切
り離して被牽引車のみをその位置に残し、牽引車はその
位置ですでに積み下ろしの済んだ別の被牽引車を牽引し
て出発するように設定される。このような運用をする
と、特定の牽引車に特定の被牽引車を連結したままにし
ておく場合に比べて、運転者および高価な牽引車の実効
稼動率が向上する。かりに一つの牽引車にどの被牽引車
でも連結可能にするのではなく、特定の牽引車について
連結することができる被牽引車を限定する場合には、牽
引車および被牽引車の運用計画の自由度を失うことにな
り、貨物の輸送業を営むユーザにとっては大きい損失と
なる。現状の運行形態では、連結装置はその規格が統一
されているから、牽引車はメーカの異なる被牽引車であ
っても、年式のかなり旧い被牽引車であっても、随時連
結または切離しを行うことができ、実際にそのように運
用されている。
何らかのセンサを設けるなど、規模の大きい装備を施す
ことは、車両の運用形態からも望ましいことではない
が、連結車両の横転防止制御を行うために、被牽引車に
は車輪回転センサなど最小限のセンサを設けて、これを
利用して被牽引車の状態を推定し横転防止制御を行う技
術が開示された(特開平9−323632号公報)。今
後被牽引車にもABS(Antilock Breaking System) を
装備することが普及するであろうから、ABSの制御入
力となる車輪回転センサが多くの被牽引車に装備される
ことになるものと考えられ、その意味で上記公報開示の
技術は優れた技術である。しかし、この技術も小さい部
材とはいえ被牽引車に特定のセンサを装備するものであ
るし、センサ出力を被牽引車から牽引車に伝える電気信
号の接続手段が必要になる。一般に、被牽引車の寿命は
牽引車の寿命に比べて長いから、すべての被牽引車にA
BSが装備されるようになるにはかなり長い時間を要す
ることになる。しかも車両のメーカが相違しても、年式
が代わっても、すべての被牽引車のABSが同一規格に
統一されることは考えにくい。したがって、上記技術を
採用するかぎり一つの牽引車にとって連結できる被牽引
車が限定されることになる。これは車両の運用に不便で
あるから、上記公報開示の技術は多くの貨物運送会社な
どの顧客に広く受入れられることにはならないものと考
えられる。
置として、特開平10−1037号公報に開示された提
案がある。これは、牽引車の制御装置(コンピュータ)
の中に被牽引車のモデルを仮想的に設定し、牽引車に設
けたセンサを利用して被牽引車の運動状態をそのモデル
の上に展開して、これを実時間で観測し演算し、そのモ
デルの運動が安定するように制御を実行するものであ
る。これは、原則的に被牽引車側には何の装置をも装備
する必要がない点で優れているが、そのモデルの運動状
態がどの程度まで現実の被牽引車の運動状態を表すこと
になるのかは未知であり、実用化するにはまだかなりの
ステップを経なければならない。
を照射するレーザ装置を配備して、このレーザ光線によ
り被牽引車の運動状態を観測することなどが試みられて
いるが、これはどのような環境下でも安全適正に作動す
る、経済的に量産できる現実的な装置を完成するに至っ
ていない。
両が、速度超過あるいは急な操舵をきっかけとして、過
大な横方向加速度が発生し被牽引車が横転する現象を回
避するための装備を設けることは強く望まれている。こ
のような課題な横方向加速度が発生し、車両の横転に至
らないとしても連結器が破壊されるようなことがある
と、二次的な原因を含めて重大事故になることがある。
またこのような事故は、高速道路の長時間にわたる閉鎖
を引き起こすなど、直接に関係のない多くの人に多大な
迷惑を及ぼすことになる。したがって連結車両の姿勢制
御では、横転現象の発生が予測されるような制御不能に
なる状態を早めに検出し、被牽引車に適当な制動力を発
生させる自動的な制御はきわめて重要である。
大きいときに、ゆるやかな下り坂を走行しているなどの
状況下で、速度がある限界を超過した場合や、衝突を回
避するために急な操舵を行った場合などに発生しやす
い。走行中に横転現象が発生する前には、被牽引車だけ
でなく牽引車にも大きい横方向加速度が発生する。経験
のある運転者はこのような現象を体感により感知して、
急激なハンドル操作を避け、急激に減速しないように断
続的にブレーキ・ペダルを踏むなど、たくみな運転操作
を行うことにより制御不可能になる前に姿勢を回復させ
事故を未然に防止している。
なる特許出願(特願平11−169878号)により、
被牽引車には原則的に特別な装備を必要とすることな
く、牽引車側の横方向加速度を観測することにより横転
の可能性を推測して、運転操作によらずに自動的に被牽
引車を制動状態に制御する装置を出願した。そして本願
発明者は、さらにこの連結車両の制動装置について試験
を重ねた。そして牽引車で一定の条件を越える横方向加
速度を検出したときに、被牽引車を(あるいは牽引車も
ともに)自動的に制動状態とする制御が有効であり、上
記特許出願に開示した発明が有効であることを認識し
た。
がないときに、被牽引車が運転操作によらずに自動的に
制動状態になってしまう場合があり、このような場合に
は円滑な運転操作を阻害することになることに気づい
た。また、横方向加速度センサはこれを装備するにより
横転防止のための制御に有効であるものの、しばしば衝
撃などにより瞬時の大きい横方向加速度な検出出力を発
生することがあることがわかった。それとともに、横方
向加速度センサを実装しなくとも有効な制御を可能にす
ることができることもわかった。その結果、左右輪の回
転差から横方向加速度を推定する技術を採り入れること
により、さらに有用でかつ経済的な装置を構成できるこ
とがわかった。なお左右輪の回転差分から横方向加速度
を推定する技術については、特開平8−136572号
公報に開示がある。
あって、連結車両が横転現象を引き起こす可能性がある
状況を制御可能なうちに検出して、運転操作にかかわら
ず横転事故を回避するような自動的な制動制御を行う装
置を提供することを目的とする。本発明は、被牽引車側
にいっさいの新たな装備を施す必要のない連結車両の姿
勢制御装置および横転防止装置を提供することを目的と
する。すなわち本発明は、牽引車が連結することができ
る被牽引車の種類を限定してしまい、車両の運用の自由
度を失うようなことがない連結車両の姿勢制御装置を提
供することを目的とする。本発明は、連結する被牽引車
に車種制限を設ける必要がなく、貨物車両の運行計画に
影響を与えることがなく、貨物輸送を行うユーザにとっ
て受入れやすい連結車両の姿勢制御装置を提供すること
を目的とする。本発明は、被牽引車にABS(あるいは
EBS, Electronic-controlled Break System) が装備
されていない場合にも有効な姿勢制御装置を提供するこ
とを目的とする。さらに本発明は、横転の可能性が発生
するまでにまだ十分な余裕があるときに、不必要に制動
制御が行われることがなく、円滑な運転操作を行うこと
ができる装置を提供することを目的とする。本発明は、
被牽引車を自動的に制動状態に制御して危険な状態を脱
したときに、すみやかに制動状態を解除することができ
る装置を提供することを目的とする。
クタ)に横方向加速度検出手段を設け、この横方向加速
度検出手段に所定値を越える加速度が検出されたとき
に、運転操作にかかわらず被牽引車(トレーラ)に自動
的に制動力を与えるように制御することを特徴とする。
横転現象が発生する前には、被牽引車だけでなく牽引車
にも横方向加速度が発生する。牽引車に大きい横方向加
速度が発生したときに、牽引車の側でこれを検知して、
それがあらかじめ設定した所定値より大きいときには、
自動的に被牽引車に制動力を発生させることにより、牽
引車に後ろ向きの加速度を発生させて車速を減じ、横方
向加速度が増大してゆき横転に至る現象を未然に防止す
ることができる。
牽引車に装備することは、新たに販売する車両に順次装
備すればよいのであるからそれほど困難なことではな
い。また、横方向加速度センサは、姿勢制御あるいは荷
くずれ検出などのためにすでに装備されている場合があ
りそれを利用する構成とすることもできる。本発明の制
御は制御モデルなどの複雑なステップを経るものではな
く、横方向加速度がある値を越えたときに、あるいはあ
る値を越えたと推定される状態にあるときに、単純に被
牽引車を(または牽引車も同時に)制動状態にするもの
であり、その制御装置の構成は簡単かつ安価である。さ
まざまな試験の結果から、本発明の装置はきわめて実用
価値が高く、被牽引車が牽引車を前方あるいは横方向に
押し出して横転する可能性をきわめて小さくすることが
できることがわかった。
車(2)を連結器により連結して牽引する場合に、牽引
車(1)に、横方向加速度検出手段(12)と、車速が
第一の所定値(v1)を上回るときにその横方向加速度
検出手段に第一の所定値(Gy 1)を越えることを示す検
出出力が第一の所定時間(t1)以上継続して送出され
たときに制動の運転操作がなくとも被牽引車の制動手段
を自動的に制動状態に制御する手段(12)とを設けた
ことを特徴とする。
明する実施例の図面参照符号または記号である。これは
本発明の構成を理解しやすいように付すものであって、
本発明を実施例に限定するためのものではない(以下同
じ)。
転が発生する可能性のある車速である。これは運転操作
による車両の制御が不能におちいる車速であり、例えば
時速20km以上の適当な値に設定されることがよい。
しかしこの第一の所定値(v 1)をきわめて小さい値に
設定することも可能である。すなわち、実質的に走行状
態にあれば横転が発生する可能性があるとして設定を行
うものである。車速が零のときには、つまり停車してい
るときにはこの装置が作動するか否かは意味をもたな
い。停車中に被牽引車を制動状態にするか否かは運転操
作によるべきである。
引車に発生する横方向加速度であり、直接に被牽引車に
発生する横方向加速度を検出するものではないが、被牽
引車にも牽引車と同等もしくは同等以上の横方向加速度
が発生しているものとして、被牽引車が横転する可能性
がある横方向加速度が設定される。そして第一の所定時
間(t1)はしだいに傾きが増大し横転する可能性のあ
る時間が設定される。この第一の所定時間(t1)は実
質的にt1=0として本発明を実施することもできる
が、この第一の所定時間(t1)にある有限な値(例え
ば数秒)を設定して、横方向加速度の第一の所定値(G
y1)を比較的小さい値に設定することが現実と合致す
る。本発明では自動的に制動状態に制御する対象は被牽
引車である。被牽引車を制動状態とするときに牽引車も
同時に制動状態とする構成をとることもできる。すなわ
ち、牽引車に横方向加速度が発生している状態では、被
牽引車にも横方向加速度が発生している状態であり、横
転現象が発生しやすい状態であるものとして、被牽引車
に自動的に制動力を発生させるような制御を行い、この
状態がさらに悪い方向に拡大することを防止する。
一の所定値(Gy1)は、単純に一律の値に設定すること
もできるが、操舵を行うとそれに応じて発生する横方向
加速度は正常な状態で合理的に発生するものであり、ま
たその合理的に発生する横方向加速度は車両の走行速度
により異なる。したがって、そのときの牽引車の操舵角
度αおよびそのときの車両走行速度vの関数f(α,
v)として上記所定値G y1を設定することがよい。すな
わち、 Gy1=f(α,v) とすることができる。この関数fは実測値から設計され
るものであり、制御回路にテーブルとして保持してお
き、牽引車の操舵角度αおよび走行速度vの変化に応じ
て、自動的に選択設定されるようにソフトウエアを作る
ことにより実施することができる。関数fは数段階のス
テップ関数として設定することもできるし、段階数を大
きくしてほとんど連続関数となるように設定することも
できる。
ず被牽引車の制動手段を自動的に制動状態に制御する手
段は、被牽引車の積載量が所定値以上であるときに限り
有効であるように設定することができる。これは積載量
が大きいときに、被牽引車の重心が高くなり横転現象は
起こりやすいからである。積載量の入力は、荷物の積み
卸しが終わった後に、運転者の操作により、積載量の大
略を数段階の切換スイッチにより入力する構成とするこ
とがよい。積載量の切換スイッチによる操作入力は、A
BSその他制御装置のパラメタ入力としても利用される
ので、すでに装備されている設計もある。積載量を操作
によらずに入力するには、牽引車の後輪支持ばねに変位
センサを配置し、ばねの変位を電気的に検出する方法を
利用することができる。この構成によれば、被牽引車側
に新たな装置を付加することがなく本発明を実施するこ
とができる。
加速度センサを装備することが最も確実で有効である。
しかし、高感度に横方向加速度を検出することができる
加速度センサは高価である。一方、この横方向加速度検
出手段は、牽引車の左右車輪に設けた回転検出手段と、
この回転検出手段の出力を演算する手段とにより、現実
に近い横方向加速度の値を求めることができる。理論的
には、 横方向加速度=〔(右側の車輪速)−(左側の車輪速)
/トレッド〕×左右の平均車速 として推定演算することができる。すなわち、横方向加
速度は直接にセンサで検出しなくとも、前記回転検出手
段の出力を演算する手段を利用して、前記左右車輪の回
転速度差から牽引車の横方向加速度を推定演算すること
ができる。
牽引車の左右輪(前輪または後輪)に所定値を越える回
転速度差が生じたとき、あるいは所定値を越える回転差
が生じたときに、牽引車に第一の所定値を越える横方向
加速度が発生したものとして近似的に推定しても、本発
明の制御を有効に実行することができることがわかっ
た。これは簡単な演算であり、このための演算回路はき
わめて安価に実現することができる。現実に製造販売さ
れる牽引車は、すべての車両にABSが装備されている
から、このようにして横方向加速度が第一の所定値を越
えたものとみなすことは現実的にあり、これにより装置
をきわめて安価に製造することができるようになる。
差についてさらに説明すると、牽引車の前輪の左右に所
定値を越える回転差があることは、路面とのスリップが
ないなら、あるいは路面とのスリップが小さいなら、運
転者が操舵を行っていることであり、急なハンドル操作
を伴うことを制動開始の条件とすることにもなる。回転
差としてもよいが、これを回転速度差とすることによ
り、車速に比例してこの条件は敏感になる。車両の横転
は急なハンドル操作に起因する場合があり、このときに
は単に横方向加速度を検出あるいは推定するだけでな
く、牽引車の左右輪の回転を検出して制動制御の起動条
件とすることは合理的である。牽引車の前輪の左右輪を
対象とすることにより、操舵の影響は敏感になる。そし
て、左右輪の回転差より回転速度差を対象とすることに
より、車速が大きくなるにしたがって横転の可能性が大
きくなる現実と合致する。
的に制動状態に制御する場合には、牽引車の後輪の制動
手段を併せて制動状態に制御することができる。これ
は、被牽引車の荷重のほぼ半分は牽引車の後輪が分担し
ているからである。この場合には、牽引車の後輪の制動
力は被牽引車の制動力とかならずしも等しくなくともよ
い。
を自動的に制動状態としたあとに、運転操作によりその
被牽引車の制動状態を解除することもできるが、自動的
に制動状態になった後に、車速が前記第一の所定値以下
に設定された第二の所定値(v2≦v1)を下回る状態が
第二の所定時間(t2)にわたり継続するときに、その
制動状態を自動的に解除する構成とすることができる。
第二の所定値(v2)は車両横転が発生しない安全な低
速領域に設定されることが望ましい。第二の所定時間
(t2)は零とすることができる。すなわち、車速が第
二の所定値(v2)より瞬時でも下回れば、制動状態を
解除するように構成することができる。
速によるのではなく、横方向加速度の検出出力が小さく
なったことによることができる。すなわち、被牽引車を
自動的に制動状態に制御して後に、前記横方向加速度検
出手段の出力が第一の所定値以下に設定された第二の所
定値(Gy2≦Gy1)を下回る状態が第三の所定時間(t
3)にわたり継続するときにその制動状態を解除する構
成とすることができる。この第二の所定値(Gy2)は車
両横転の可能性がない安全な領域に設定することが望ま
しい。また第三の所定時間(t3)も実質的にt3=0と
することもできるが、ある有限な時間を設定して安全を
確認することができるように構成することが望ましい。
になるであろうが、被牽引車の耐用年数は大きいので、
経済的な観点からABSを装備してない被牽引車が当分
の間運用走行されることになる。この場合に、本発明の
装置では、牽引車から被牽引車に送出する制動圧力を断
続的に制御する、あるいは制動のための制御信号を断続
的な信号とするなどにより、被牽引車の制動状態を断続
的に制御する構成とすることができる。この構成によ
り、被牽引車の車輪回転がロックされて横すべりを増大
させるようなことを防止することができる。
実施例連結車両の概念図、図2は本発明第一実施例装置
のブロック構成図、図3は本発明第一実施例装置の配管
および配線系統図を示す。図4はこの実施例装置の制御
回路に設定される制御論理の要部を示すフローチャート
であり、図5は被牽引車の制動空気圧力の断続周期を説
明するタイムチャートである。
は、鉛直軸まわりに回動可能な連結器3により連結され
る。被牽引車2の荷重は被牽引車2の後軸二軸および牽
引車1の後軸により支持される。本発明の制御回路11
および横方向加速度センサ12は運転席の背後に装備さ
れる。横方向加速度センサ12は、車両の進行方向FW
に対して垂直な面上で水平方向の左右加速度L,Rを検
出するように取付けられる。横方向加速度センサ12の
出力は入出力回路13を介して制御回路11に取込まれ
る。牽引車の前後二軸の左右輪にはそれぞれ回転センサ
15〜18が設けられ、この出力は入出力回路20を介
して制御回路11に取込まれる。また操舵軸には操舵角
センサ19が設けられ、入出力回路13を介して制御回
路11に取込まれる。
ブ21〜23を制御するように構成される。リレーバル
ブ21から牽引車1の左右前輪(FrL,FrR)の制動
圧を供給する。リレーバルブ22からは牽引車1の左右
後輪(RrL,RrR)の制動圧を供給する。リレーバル
ブ23からは管路25を経由して被牽引車2の後二軸の
車輪(TR)の制動圧を供給する。
回路であり、図4は本発明実施例装置の制御回路の制御
フローチャート要部を示す。この図4にしたがってその
動作を説明すると、エンジンの始動後に連結された被牽
引車2の情報を取得する。走行を開始すると、横方向加
速度センサ12の出力、牽引車1の前左右輪の回転セン
サ出力、操舵角センサの出力を取込み、横方向加速度の
第一の所定値Gy1を取得しその値をメモリ内に蓄積す
る。横方向加速度センサ12の出力がこの第一の所定値
Gy1を越え、かつ左右輪の回転速度差が所定値ωs を越
えたかを調べ、越えている状態にあるときに被牽引車2
に制動圧力を送るリレーバルブ23を断続的に開閉す
る。被牽引車2にABSが装備されているときには、制
動圧力を断続制御する必要がない。所定値ωs はこの実
施例では0.8km/hに設定したが、この値は車両の
特性に応じて任意に設定することができる。
所定時間Tが経過したときに新たな横方向加速度センサ
出力値を取込み、これが限界値Gy2(<Gy1)を下回る
まで制御動作を継続する。横方向加速度センサの出力が
限界値Gy2を下回ったときリレーバルブ23を閉じて被
牽引車のブレーキ圧を減ずる。この実施例ではGy1=
0.45G、Gy2=0.25G(Gは重力加速度)とし
たが、この値も車両の特性に応じて任意に設定すること
ができる。
の圧力時間特性を示す図である。横軸は時間を示し、縦
軸は被牽引車に供給するブレーキ圧力(配管25)の圧
力を示す。試験の結果、時間T1(圧力が供給されてい
る時間)および時間T2(圧力が途切れている時間)は
それぞれ0.1秒ないし1秒の範囲に設定することが適
当であった。この実施例ではa=b=0.5秒とした。
最大圧力cはこの実施例では約3kg/cm2とした。
これらの値は設計に応じて適宜設定することができる。
動作を行うように設定することにより、ABSの装備さ
れていない被牽引車を連結したときにも、被牽引車のス
リップによる横転を有効に防止することができる。
置の論理動作を説明するための要部制御フローチャート
である。この第二実施例装置は、そのハードウエアの構
成は第一実施例装置と同等である。この第二実施例装置
は、図4で説明した第一実施例装置で説明した制御論理
を試験を繰り返すことにより、本発明による作動が現実
的な運転状態に適合するように改良したものである。す
なわち、被牽引車を制動状態とする条件として、 1)横方向加速度センサ(横Gセンサ)の出力値が第一
の所定値(Gy1)を第一の所定時間(t1)以上継続して
越えた、 2)車輪速から演算した横方向加速度が第一の所定値
(Gy1)を第一の所定時間(t1)以上継続して越えた、 3)車輪速から得られる車速が第一の所定値(v1)以
上になった、との三条件が同時に成立することとした。
として、 1)車輪速から得られる車速がv2以下になった、 2)横方向加速度センサの出力値が第二の所定値
(Gy2)以下の状態が第三の所定時間(t3)以上継続し
た、 3)車輪速から演算した横方向加速度が第二の所定値
(Gy2)以下の状態が第三の所定時間(t3)以上継続し
た、との三条件のいずれかが成立することとした。
ぱんに被牽引車が制動状態になることが回避されるとと
もに、横転の可能性があるときには確実に被牽引車を制
動状態にすることができる。また、被牽引車を制動状態
にした状態を不必要に長引かせて、運転操作の円滑性を
失うことがないように構成することができる。
が簡単であるとともにその動作は合理的である。すべて
の装備は牽引車の側に設けられ、被牽引車の側には何ら
装備を施す必要がない。本発明により、連結車両が横転
現象を引き起こす可能性がある姿勢を回復制御が可能な
うちに検出して、運転操作にかかわらず事故を回避する
ような自動的な制動制御を行うことができる。本発明
は、被牽引車にABSが装備されているか否かにかかわ
らず実施することができる。本発明は、連結する被牽引
車に車種制限を設ける必要がないから、貨物車両の運行
計画に影響を与えることがなく、貨物輸送を行う顧客に
とって受入れやすい利点がある。
を示す図。
Claims (10)
- 【請求項1】 横方向加速度検出手段と、車速が第一の
所定値(v1)を上回るときにその横方向加速度検出手
段に第一の所定値(Gy1)を越えることを示す検出出力
が第一の所定時間(t1,t1=0も含む)以上継続して
送出されたときに制動の運転操作がなくとも被牽引車の
制動手段を自動的に制動状態に制御する手段とを牽引車
に設けたことを特徴とする連結車両の制動装置。 - 【請求項2】 前記横方向加速度検出手段は、牽引車に
装備された加速度センサを含む請求項1記載の連結車両
の制動装置。 - 【請求項3】 前記横方向加速度検出手段は、牽引車の
左右車輪に設けた回転検出手段と、この回転検出手段の
出力を演算する手段とを含む請求項1記載の連結車両の
制動装置。 - 【請求項4】 前記回転検出手段の出力を演算する手段
は、前記左右車輪の回転速度差から牽引車の横方向加速
度を演算する手段を含む請求項3記載の連結車両の制動
装置。 - 【請求項5】 前記回転検出手段の出力を演算する手段
は、牽引車の左右輪に所定値を越える回転差が検出され
たときに前記検出出力を発生する手段を含む請求項3記
載の連結車両の制動装置。 - 【請求項6】 前記回転検出手段の出力を演算する手段
は、牽引車の左右輪に所定値を越える回転速度差が検出
されたときに前記検出出力を発生する手段を含む請求項
3記載の連結車両の制動装置。 - 【請求項7】 前記制動状態に制御する手段は、牽引車
の後輪の制動手段を併せて制動状態に制御する手段を含
む請求項1記載の連結車両の制動装置。 - 【請求項8】 前記自動的に制動状態に制御する手段
は、自動的に制動状態になった後に車速が前記第一の所
定値以下に設定された第二の所定値(v2≦v1)を下回
る状態が第二の所定時間(t2)にわたり継続するとき
にその制動状態を自動的に解除する手段を含む請求項1
記載の連結車両の制動装置。 - 【請求項9】 前記自動的に制動状態に制御する手段
は、自動的に制動状態になった後に前記横方向加速度検
出手段の出力が第一の所定値以下に設定された第二の所
定値(Gy2≦Gy1)を下回る状態が第三の所定時間(t
3)にわたり継続するときにその制動状態を解除する手
段を含む請求項1記載の連結車両の制動装置。 - 【請求項10】 被牽引車がABS(Antilock Breakin
g System) を装備してない車両であるときには、被牽引
車の制動手段を断続的に制動状態に制御する手段を含む
請求項1記載の連結車両の制動装置。
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