JP2001058508A - 空気入りラジアルタイヤの装着方法 - Google Patents

空気入りラジアルタイヤの装着方法

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JP2001058508A
JP2001058508A JP11234100A JP23410099A JP2001058508A JP 2001058508 A JP2001058508 A JP 2001058508A JP 11234100 A JP11234100 A JP 11234100A JP 23410099 A JP23410099 A JP 23410099A JP 2001058508 A JP2001058508 A JP 2001058508A
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Osamu Motoi
修 本居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤの加硫成形に際して生成されるスピュ
ーに起因したタイヤの偏摩耗等の不具合を回避する。 【解決手段】タイヤの加硫成形に際して形成されたスピ
ューの切除痕を有する空気入りラジアルタイヤを、これ
を車両に装着するに当たり、スピューの切除痕の先端に
おける最も突出した部分が、路面からの接線方向の入力
に関してタイヤの寿命に最も影響を与える向きに対抗す
る配置となるように装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高性能タイプの
乗用車両に装着して好適な空気入りラジアルタイヤに関
し、とくにタイヤの加硫成形に際して金型エアーベント
ホールに対応してトレッド表面に成形されるスピューを
原因とするタイヤの耐久性の劣化を効果的に抑制しよう
とするものである。
【0002】
【従来の技術】タイヤの加硫成形に際して使用される金
型には、金型内に残存した空気を金型外部に排出して完
全な加硫成形を実現するために複数のエアーベントホー
ルが設けられていて、加硫中ここにゴムが押し出される
ため金型から取り出された製品タイヤには、エアーベン
トホールに対応して形成されるスピュー(Spew) と呼ば
れるゴムの突起が複数くっついた状態になっているのが
一般的であった。
【0003】加硫成形を終えたタイヤを製品タイヤとし
て出荷するには、上記のスピューを取り除いて見栄えを
よくする必要があって、従来は、タイヤを回転させた状
態でV形溝を複数有するカッターを作用させ該スピュー
を押し切りによって切除していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるカッ
ターによるスピューの押し切りにおいては、タイヤのト
レッド表面からの完全な除去が望まれるところ、実際に
は製造コストや製造工程の簡略化を図る等の観点から多
少の切り残しが残存した、いわゆる切除痕を有する状態
で出荷されているのが普通であった。
【0005】しかしながら、上記のようなカッターによ
る切除痕は、該カッターがスピューに当たった瞬間のス
ピューの倒れ込みにおける反力を支えにして切り込むも
のであったので、スピューの切除に際して残存する切除
痕の先端部には、タイヤのトレッド面に対して角度を有
する傾斜面が形成され、このような切除痕を有する場
合、トレッドの圧縮応力分布が不均一になるばかりか、
せん断応力が局所的に大きくなることもあってスピュー
の周辺に偏摩耗等が発生する等の不具合が生じ、とく
に、超高速乗用車等の車両に装着されるようなトレッド
ゴムの厚さが極端に薄いスムーズパターンになるタイヤ
においては、それを原因としてトレッドゴムがベルトか
ら分離する故障を引き起こすことが懸念された。
【0006】本発明の目的は、上述したようなスピュー
に起因した従来の不具合を解消できる、とくに超高速乗
用車用車両に装着して好適な空気入りライジアルタイヤ
の装着方法を提案するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、タイヤの加硫
成形に際して形成されたスピューの、切除痕を有する空
気入りラジアルタイヤにつき、これを車両に装着するに
当たり、スピューの切除痕の先端における最も突出した
部分が、路面からの接線方向の入力に関してタイヤの寿
命に最も影響を与える向きに対抗する配置となるように
装着することを特徴とする空気入りラジアルタイヤの装
着方法である。
【0008】本発明においては、車両の駆動側において
スピューの切除痕の先端における最も突出した部分を踏
み込み側とし、車両の非駆動側においてスピューの切除
痕の先端における最も突出した部分を蹴り出し側にして
装着するのが好ましく、かかるタイヤとしては、トレッ
ドゴム厚が2〜6mmの超高速乗用車両用タイヤが本発明
において有利に適合する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いてより
具体的に説明する。図1(a)(b)及び(c)は加硫
成形して金型から取り出し、タイヤのトレッド表面に形
成されたスピューにつき、その切除を行ったタイヤのト
レッド表面(展開)、要部断面及び側面を示したもので
あり、図における番号1はトレッド、2はスピューの切
除痕である。
【0010】加硫成形を終えて金型から取り出したタイ
ヤには、エアーベントホールに対応して成形されるスピ
ューが、タイヤのトレッド表面に複数くっついており、
このような状態で出荷するには見栄えがよくないので通
常はカッターの押し切りによる切除が行われていたわけ
であるが、この場合、スピューの切除痕の先端部は図示
の如くトレッド面に対して角度を有する傾斜面2aが形
成され、これがトレッドの圧縮応力分布を不均一にし、
せん断応力を局所的に大きくして切除痕の周りに偏摩耗
を発生させる原因になっていたのである。
【0011】本発明においては、スピューの切除痕2の
先端部における最も突出した部分が、路面からの接線方
向の入力に関してタイヤの寿命に最も影響を与える向き
に対抗する配置となるようにタイヤを装着するものであ
って、これによれば、かかる切除痕2の周辺において圧
縮応力が局所的に大きくなるのを防ぐことができるとと
もにトレッドゴム内での歪みの発生を抑制できるので切
除痕2の周辺での偏摩耗の発生は軽減される。
【0012】ここで、路面からの接線方向の入力に関し
てタイヤの寿命に最も影響を与える向きに対抗する配置
について説明すると、路面からの接線方向の入力は車両
の走行状態によりその向きは異なり、駆動時及び慣性走
行時では車両の進行方向と同じ向きになり、制動時には
車両の進行方向とは逆向きになる。何れの向きの入力も
タイヤの寿命になにがしかの影響を与えるが、どちらの
向きの入力が支配的であるかは各々の向きの入力の大き
さとそれが作用している時間に依存する。通常用途の車
両においては、駆動側(駆動輪)では駆動時の路面から
の接線方向の入力が最も支配的であるが、非駆動側(従
動輪)にあっては駆動時においても単に転動しているだ
けであるので、むしろ制動時における路面からの接線方
向の入力が支配的となる。従って、駆動側にあっては、
車両の進行方向と同じ向きの接線方向の入力に対抗する
ように、スピューの切除痕2の先端部における最も突出
した部分(以下、この最も突出した部分を単に「切除痕
2の突出部」という。)を配置する(図2(b)参照)
のがよく、非駆動側にあっては、車両の進行方向とは逆
向きになる接線方向の入力に対抗するように切除痕2の
突出部を配置する(図3(a)参照)のがよく、これは
言い換えると、駆動側では切除痕2の突出部が踏み込み
側にくるように、非駆動側では、切除痕2の突出部が蹴
り出し側にくるようにタイヤを装着すればよいことにな
る。
【0013】以下に、車両の駆動時、制動時の作用につ
いて説明する。図2(a)(b)は、車両の駆動時にお
ける路面からの接線方向の入力の向きと応力分布(応力
分布図の縦軸は応力値を、また、横軸はトレッド面の接
地中心からの周方向距離を表す。)を示したものであ
る。同図においてタイヤは反時計回りに回転する例で示
してあり、トレッド面の接地中心(図中一点鎖線)を基
準として紙面の左側が蹴り出し側、右側が踏み込み側と
なる。
【0014】この場合において、切除痕2の突出部が蹴
り出し側に位置する配置で装着した場合をタイプAと
し、切除痕2の突出部が踏み込み側に位置する配置で装
着した場合をタイプBとすると、駆動時においては、何
れのタイプも路面からの接線方向の入力は、タイヤの回
転する向きと対抗する向きに働き、タイプAにおいては
スピューの切除痕2の突出部が路面からの接線方向の入
力から逃げる向きの配置となり、タイプBにおいては切
除痕2の突出部が該入力に対抗する向きの配置となる。
タイプA、タイプBともにその転動に際し、圧縮応力は
スピューの切除痕2の直下の急峻な狭幅の山とその両側
にピークをもつ「踏み込み側の山」と「蹴り出し側の
山」からなる三つ山状の分布を示すことになるが、タイ
プBはタイプAに比較して「蹴り出し側の山」が小さく
なる。一方、せん断応力についてはスピューの切除痕2
の直下をピークとする幅広の一山状の分布を示すことに
なるが、タイプBはタイプAに比較してやはり蹴り出し
側のせん断応力は低く抑えられることになる。
【0015】スピューの切除痕2を中心とした応力集中
は、トレッドゴムとベルト層の「分離」という故障を招
くことになるが、その故障の起点は最も応力の大きいス
ピューの切除痕2の直下であるのは明らかであって、こ
の故障は、接線方向の入力と同じ向きに進展、拡大して
行くことになる。駆動時はタイヤの故障が蹴り出し側に
向けて進展し、その進展の速度は蹴り出し側の応力の大
きさに影響を受けることになるが、この蹴り出し側の応
力を小さくすることによってトレッドとベルト層の分離
によるタイヤの寿命低下は抑制される。
【0016】図3(a)(b)は、上記の装着タイプに
ついて、制動時における圧縮応力分布とせん断応力分布
を比較して示したものである。制動時における路面から
の接線方向の入力は、図示の如く、駆動時とは逆向きと
なり、タイプAにおいては、スピューの切除痕2の突出
部が路面からの接線方向の入力に対抗する向きの配置と
なり、タイプBにおいては切除痕2の突出部が該入力か
ら逃げる向きの配置となる。タイプA、タイプBとも
に、圧縮応力は駆動時の場合と同様にスピューの切除痕
2の直下の急峻は狭幅の山とその両側にピークをもつ
「踏み込み側の山」と「蹴り出し側の山」からなる三つ
山状の分布を示すことになるが、この場合、タイプAは
タイプBに比較して「踏み込み側の山」が小さくなる。
一方、せん断応力についてはスピューの切除痕2の直下
をピークとする幅広の一山状の分布を示すものの、タイ
プAはタイプBに比較してやはり踏み込み側のせん断応
力が低く抑えられることになる。
【0017】制動時におけるタイヤの故障は、路面から
の接線方向の入力と同じ向きである踏み込み側に進展、
拡大して行くことになるが、タイプAでは、タイプBに
比較し踏み込み側の応力が小さくなるのでトレッドとベ
ルト層の分離による故障は軽減され、タイヤの寿命低下
は抑制されることになる。
【0018】
【実施例】サイズが255/40ZR17になるタイヤ
を正規リムに組み込み(内圧3.0kgf/cm2 )、図4
(a)(b)に示す装着タイプA、装着タイプBとして
それぞれリア駆動形式の車両に装着して一周6Kmのサー
キットを平均速度200Km/hのもと15周連続走行
し、各タイプ別のタイヤの摩耗状態を調査した。その結
果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1より明らかな如く、本発明に従ってタ
イヤを装着した場合においては、スピューの切除痕が存
在した状態であってもその影響を極めて小さくできるこ
とが確認できた。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、スピューの切除痕が残
った状態であってもそれによる悪影響を極力軽減できる
ので、タイヤが本来有する性能を安定的に保持できタイ
ヤの寿命をより一層延長することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)はタイヤのトレッドの平面(展
開図)、断面及び側面についてスピューの切除痕を示し
た図である。
【図2】(a)(b)は駆動時におけるタイヤの装着例
を示した図である。
【図3】(a)(b)は制動時におけるタイヤの装着例
を示した図である。
【図4】(a)(b)は実施例におけるタイヤの装着タ
イプを示した図である。
【符号の説明】
1 トレッド 2 スピューの切除痕

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤの加硫成形に際して形成されたス
    ピューの、切除痕を有する空気入りラジアルタイヤにつ
    き、これを車両に装着するに当たり、 スピューの切除痕の先端における最も突出した部分が、
    路面からの接線方向の入力に関してタイヤの寿命に最も
    影響を与える向きに対抗する配置となるように装着する
    ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤの装着方法。
  2. 【請求項2】 車両の駆動側においてスピューの切除痕
    の先端における最も突出した部分を踏み込み側とし、車
    両の非駆動側においてスピューの切除痕の先端における
    最も突出した部分を蹴り出し側にして装着する請求項1
    記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 タイヤがトレッドゴム厚が2〜6mmの超
    高速乗用車両用タイヤである請求項1又は2記載の空気
    入りラジアルタイヤ。
JP11234100A 1999-08-20 1999-08-20 空気入りラジアルタイヤの装着方法 Pending JP2001058508A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2467956A (en) * 2009-02-21 2010-08-25 Eva Plas Injection Moulding Lt Tyres

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2467956A (en) * 2009-02-21 2010-08-25 Eva Plas Injection Moulding Lt Tyres
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