JP2001055657A - 吸音材及び複合不織布の製造方法 - Google Patents
吸音材及び複合不織布の製造方法Info
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Abstract
する。 【解決手段】 メルトブロー法により得られた1.0デ
ニール以下の繊維で構成され、面密度が20〜100g
/m2である不織布中に、短繊維が1m2当たり20〜1
00g分散、混入されていることを特徴とする吸音材及
びメルトブローン繊維間に短繊維を混入させて複合不織
布を製造するに際し、混入させる短繊維を、針密度が5
0〜200本/m2、針刺し深さが5〜18mmでニード
ルパンチ加工した目付け50〜200g/m2の短繊維
不織布となし、次いで該短繊維不織布を反毛機を用い
て、500〜5000rpmのワイヤーを捲いた回転シ
リンダーで開繊させて、短繊維をメルトブローン繊維間
に混入させることを特徴とする複合不織布の製造方法。
Description
関し、更に詳しくは、高い吸音性能及び制振性を併せ持
った吸音材に関するもので、主に自動車用吸音材に好適
なものであり、さらには、これらに好適な複合不織布の
製造方法に関するものである。
音性能が要求されており、自動車用吸音材料としては、
従来よりウレタンフォームやフェルト等が用いられてお
り、最近では、熱可塑性繊維(主として、ポリエステル
系繊維)及び芯鞘型(芯;高融点、鞘;低融点)繊維混
綿、熱成形(熱融着)不織布等の提案がなされている。
ベルは、年々高くなっており、特に中高音領域(100
0〜2500Hz)での性能レベルのアップが要求され
ている。この要求に答える為、ウレタンフォーム、フェ
ルト等では、目付けのアップが考えられるが、重量増加
につながってしまう。また、熱可塑性繊維使用熱成形不
織布についても、2〜6デニールの比較的細いデニール
を用いれば、吸音性能のレベルアップは可能であるもの
の、重量の増加は免れない。
層体による吸音材が特開平10−203268号に提案
されている。これは、上下にポリプロピレンメルトブロ
ーン不織布を設置し、これに不織布等を挟み込むもので
ある。これは、表面層に該ポリプロピレンメルトブロー
ン不織布を設置することにより、膜共振を起こし吸音作
用を発現させようとするものである。また、該ポリプロ
ピレンメルトブローン不織布に挟み込まれている不織布
は、主に多孔質構造体により構成され、多孔質構造によ
る吸音作用をもたらすものであり、この二つの吸音作用
を混和させることによって比較的高い吸音作用を実現し
ている。しかしながら、この方法も別々に作成した構造
体の単なる組み合わせであり、工程の増加、重量の増加
(特に、中層の多孔質不織布)は免れない。
解決すべく見出されたものであり、重量の増加をおさえ
ると共に、優れた吸音性能と制振性能とを併せ持った自
動車用に特に好適な吸音材を提供することにある。
ロー法により得られた1.0デニール以下の繊維で構成
され、面密度が20〜100g/m2である不織布中
に、短繊維が1m2当たり20〜100g分散、混入さ
せられていることを特徴とする吸音材である。
を混入させて複合不織布を製造するに際し、混入させる
短繊維を、針密度が50〜200本/m2、針刺し深さ
が5〜18mmでニードルパンチ加工した目付け50〜2
00g/m2の短繊維不織布となし、次いで該短繊維不
織布を反毛機を用いて、500〜5000rpmのワイ
ヤーを捲いた回転シリンダーで開繊させて、短繊維をメ
ルトブローン繊維間に混入させることを特徴とする複合
不織布の製造方法である。
も、メルトブロー不織布本体の低通気性を活かしなが
ら、内部に短繊維を混入させることにより、別に不織布
を作成しメルトブロー不織布を用い両面を貼り合せて得
られる従来品に比べて、少ない工程でより低面密度で優
れた吸音性能と制振性とを併せ持った吸音材を得ること
が出来る。
せる短繊維は、太さが0.5〜15デニールであれば十
分であり特に限定されないが、主に吸音性を向上させた
い場合は0.5〜6デニールを用いることが望ましい。
また、一般に比較的細いデニールは吸音性に効果が有
り、また太いデニールは制振性に効果が有るため、細デ
ニール(1〜3デニール)及び太デニール(10〜15
デニール)の混合しても良い。また、制振性に重点を置
く場合には、太デニール(10〜15デニール)単独で
も良い。しかしながら、0.5デニール未満及び15デ
ニールを超えると十分短繊維を分散させてメルトブロー
ン不織布内に混入させることが困難になるため、望まし
くない。また、繊維長については、特に限定はされない
が、分散及び吹き込みの容易性より20〜80mmがより
望ましい。更に、不織布内の多孔質性を向上させる観点
より、一般的に嵩高繊維といわれる繊維を使用すること
がより好ましい。
は、面密度が20〜100g/m2で有れば、十分な性
能を得ることが出来る。しかしながら、20g/m2未
満であると十分な通気度の低下効果が得られず、また、
100g/m2を超えると通気度が一定以上低下せず、
ある一定レベル以上の吸音性能が得られなくなる。
せ1m2当たり20〜100g分散、メルトブローン不
織布中に混入させれば良い。しかしながら、20g/m
2未満であるとメルトブローン不織布面に短繊維が十分
行き渡らず、吸音性能を満足しない。
重量比は、特に限定は無いが、混入の容易さからメルト
ブローン不織布:混入する繊維は、100:50〜10
0が望ましい。また、100gを超えるとメルトブロー
ン不織布内に十分分散させる事が出来なくなるため望ま
しくない。更に、混入に当たっては短繊維の拘束点が増
えない様に留意する必要がある。
ローン不織布が製造できる熱可塑性繊維であれば良く、
特に限定されない。しかしながら、該メルトブローン不
織布中に混入する短繊維は、製造時にメルトブローン不
織布中で溶融等が起きない高融点繊維であり、また、取
り扱いの容易なポリエステル系短繊維であることが望ま
しい。更に、この場合のメルトブローン不織布は、ポリ
エステル系短繊維より融点の低い繊維であり、特にポリ
プロピレン繊維であることが望ましい。
は、1デニール以下であることが必須である。これは、
1デニールを超えると十分な通気度の低下が起こらなく
なるためである。また、0.5デニール以下であれば、
特に限定はされないが、紡糸性の面から0.0001デ
ニール以上が望ましい。
cm3/分未満であると、音が不織布中に十分入り込む事
ができず、また、100cm3/分を超えると音が通り易
すぎるため不織布中で吸音する効果が低下してしまう。
が有り、数値が大きいと剛直なばねとして、小さいと軟
らかなバネとして作用する。そのバネ定数の5〜50k
g/cmの範囲が、制振性に対し最も効果のある領域であ
り、5kg/cm未満であると軟らか過ぎ、また50kg
/cmを超えると剛直過ぎるため制振性は低下する。
ロー法で不織布を製造する際に、短繊維は、充分開繊し
た状態でを吹き込むことが必要であり、このことにより
短繊維は、メルトブローン不織布中に挟まれる形で均一
に分散し、存在せしめることができる。
例えば、ニードルパンチ機を用いて面密度が50〜20
0本/m2、針刺し深さが5〜18mmでニードルパンチ
処理した不織布を作成し、その後、反毛機を用いて、該
不織布を5000〜5000rpmのワイヤーを捲いた
回転シリンダーで開繊させる方法があり、この方法は、
短繊維を十分に開繊できるので望ましい。
吸音性能に優れる理由は、主として短繊維によって形成
される内層の不織布において、繊維の拘束点が減ること
により多孔質吸音性能が向上するものと思われる。メル
トブロー不織布内に短繊維を混入させる本発明は、メル
トブローン不織布を設置し、これに熱成形、ニードルパ
ンチ不織布等を挟み込む従来のものと比べ、工程数が少
ないのみならず、吸音性能が同一性能でよい場合は低密
度化が可能であり、同密度であればより優れた吸音性を
得ることが出来る。
に詳細に説明する。 (実施例1)単糸デニールが0.0001〜0.2デニ
ールであり、目付けが40g/m2であるポリプロピレ
ン製メルトブローン不織布を製造する条件で、紡糸ノズ
ルより吐出された溶融ポリプロピレン繊維の間に、ニー
ドルパンチ機を用いて面密度が50〜200本/m2、
針刺し深さが5〜18mmでニードルパンチ処理した不織
布を作成した後、反毛機を用いて該不織布を5000〜
5000rpmのワイヤーを捲いた回転シリンダーで十
分開繊させた2デニールのポリエステル短繊維を、40
g/m2になるように吹き込み機を用いて均一に吹き込
み、全体で80g/m2の複合不織布を作成し、評価試
料とした。
〜0.2デニールであり、目付けが30g/m2である
ポリプロピレン製メルトブローン不織布を製造する条件
で、実施例1と同様にしてに、十分開繊された6デニー
ルのポリエステル短繊維を30g/m2になるように、
吹き込み機を用いて均一に吹き込み、全体で60g/m
2の複合不織布を作成し、評価試料とした。
繊維を用いた40g/m2の不織布の上下に、単糸デニ
ールが0.0001〜0.2デニールであり、目付けが
20g/m2であるポリプロピレン製メルトブローン不
織布を貼り合せたものを比較試料とした。
繊維を用いた30g/m2の不織布の上下に、単糸デニ
ールが0.0001〜0.2デニールであり、目付けが
15g/m2であるポリプロピレン製メルトブローン不
織布を貼り合せたものを比較試料とした。
JISA1409に準ずる)及び制振性(パネル加振
法)を実施した。尚、パネル加振法は、1辺が500×
400mm、厚さが1.6mmの鋼板パネルをフレームで支
持し、その上に試料を設置した後、鋼板パネルを低周波
(300〜500Hz)にて振動させ、この時のフレー
ムの加速度aと試料表面中央部の加速度bを測定し、両
者の比a/bにより振動の減衰度として評価するもので
ある。評価結果については、下記に示した。
い周波数で吸音率が高くなる傾向が顕著である。
数領域において、高い吸音性能及び制振性を併せ持った
吸音材を提供することが出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】メルトブロー法により得られた1.0デニ
ール以下の繊維で構成され、面密度が20〜100g/
m2である不織布中に、短繊維が1m2当たり20〜10
0g分散、混入されていることを特徴とする吸音材。 - 【請求項2】混入する短繊維の太さが0.5〜15デニ
ールであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材。 - 【請求項3】混入する短繊維が、ポリエチレンテレフタ
レート系短繊維であることを特徴とする請求項1に記載
の吸音材。 - 【請求項4】通気度が15〜100cm3/分、50%圧縮
したときの圧縮荷重から求めたバネ定数Kが5〜50kg
/cmである請求項1に記載の吸音材。 - 【請求項5】メルトブローン繊維間に短繊維を混入させ
て複合不織布を製造するに際し、混入させる短繊維を、
針密度が50〜200本/m2、針刺し深さが5〜18m
mでニードルパンチ加工した目付け50〜200g/m2
の短繊維不織布となし、次いで該短繊維不織布を反毛機
を用いて、500〜5000rpmのワイヤーを捲いた
回転シリンダーで開繊させて、短繊維をメルトブローン
繊維間に混入させることを特徴とする複合不織布の製造
方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23062799A JP3685315B2 (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | 吸音材及び複合不織布の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014505182A (ja) * | 2011-11-22 | 2014-02-27 | 廣州市三泰汽車内飾材料有限公司 | 一種の不織繊維の織物とそれを製造する設備 |
-
1999
- 1999-08-17 JP JP23062799A patent/JP3685315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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