JP2001055643A - テープ製筒状構造物 - Google Patents
テープ製筒状構造物Info
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Abstract
使用時に組織ずれを生じ難く、また蛇行が有効に防止さ
れるので、広い範囲の用途に用いることができるのみな
らず、コルゲート加工用の圧接ベルトのような過酷な使
い方をする場合にも適用でき、しかも生産性の点で顕著
にすぐれているテープ製筒状構造物を提供することを目
的とする。 【解決手段】 好ましい態様においては、所定巾の第1
テープ(1) が隣接テープのエッジ同士がほぼ突き合うよ
うに螺旋状に巻回されて筒状の構造物を形成しており、
かつその筒状の構造物の巾方向に所定巾の第2テープ
(2) が織り込まれた構成を有するテープ製筒状構造物で
ある。第1テープ(1) および第2テープ(2)の代表例は
織布製のテープであり、これらのテープ(1), (2)によ
り、平織り組織や杉綾織り組織が構成される。
Description
製した筒状の構造物(たとえば、搬送ベルト、コルゲー
ト加工用の圧接ベルトなど)に関するものである。
るに際しては、互いに噛み合う1対の段ロールに中芯を
送って段加工し、その段加工した中芯の山の部分に糊付
けを行うと共にライナーを当接してプレスロールで押圧
することにより貼合する方法が採られている(プレスロ
ール方式)。
ルトを圧接し、これらの段ロールとベルトとの間に、段
加工した中芯の上からライナーを送り込んで両者間の貼
合を行う方法が注目されている(圧接ベルト方式)。
めのベルトとして、特開平7−60877号公報には、
「表皮帆布/耐熱性エラストマー層/帆布芯体」の層構
成を有する巾広ベルトが示されている。
が、たとえば紙送り工程に使用されるコンベアベルトに
関するものとして、実開平6−63536号公報には、
耐熱性繊維基材に弗素樹脂を含浸、乾燥、焼結した補強
層と、この補強層上に形成され、耐熱性繊維をニット織
した基布に弗素樹脂を含浸、乾燥、焼結し、伸縮性を付
与した耐摩耗層とを具備する耐熱性積層コンベアベルト
が示されている。
として、特開平9−111689号公報には、繊維ウエ
ブを脱水するためのロングニッププレス用ベルトが示さ
れている。このベルトは、幅の狭いベースをらせん状に
巻くことによって基布を組み立て、そのらせん状継目に
沿って隣接した帯を縫製または接着により継ぎ合わせ、
所定の幅に裁断したものである。基布の少なくとも内側
は耐油性樹脂でコートされ、コーティングは平滑な表面
と一様な厚さを持つベルトを提供するように研磨されま
たはバフを掛けられる。ここでベースとしては、織布製
の帯、不織布製の帯、重合フィルムの帯などがあげられ
ており、織布の場合の経糸および緯糸としてはポリエス
テルやポリアミドがあげられている。
689号公報のベルトは、ロングニッププレス用という
用途には適していても、通常のポリエステルやポリアミ
ドを用いたのでは、高温環境下で用いられるコルゲート
加工用の圧接ベルトの如き用途には到底使えない。また
このとき、たとえ通常のポリエステルやポリアミドに代
えて耐熱性の糸を用いたとしても、高速走行に供され、
極めて大きな引張力がかかり、振動も大きく、圧接対象
物は凹凸があり、ベルトの巾方向には波状にしわが寄り
やすく、さらには貼合に使う糊が付着するというよう
に、極めて過酷な条件下で用いられるコルゲート加工用
の圧接ベルトの用途には、上記のベルトではやはり対処
しえない。そしてこの特開平9−111689号公報の
ベルトは、コルゲート加工用の圧接ベルトのような過酷
な使い方をするベルトとしては使えないのみならず、よ
り温和な条件で用いる各種のベルトに応用しようとする
ときも、強度が不足することが多い。
実開平6−63536号公報のような複雑な構造のベル
トにあっても、コルゲート加工用の圧接ベルトの用途に
用いたときの寿命は期待するほどではなく、しばしば取
り替えを行わなければならないという不利がある。そし
てこれらの公報のベルトにおいては、その用途上、耐熱
性糸を用いて製織が行われるが、巾広のベルトでシーム
レス織布を得るときに巾全体にわたって周長を厳密に一
定にすることが難しいところ、耐熱性糸を用いた織物で
は製織後の熱セットによっても周長を矯正することがで
きないため、ベルトを実際に使用していくとしだいに織
りの組織ずれ(組織崩れ)を起こし、また高速走行に際
し蛇行を生じやすいという問題点もある。
58号として、所定巾のテープが隣接テープのエッジ同
士が突き合うように螺旋状に巻回されていると共に、隣
接するテープのエッジ間が縫製により接合されて筒状の
構造物を形成しており、かつその筒状の構造物の巾方向
も縫製された構成を有するテープ製筒状構造物につき出
願を行っている。このテープ製筒状構造物は種々の利点
を有しているが、テープのエッジ間が縫製されかつ巾方
向も縫製されているという構造を採用しているため、筒
状構造物の巾方向の強度が縫製糸に依存し、その巾方向
強度にはおのずから限界があった。
出願人の先願にかかる特願平11−52958号の発明
をさらに発展させ、周長を正確に一定にすることが容易
であり、使用時に組織ずれを生じ難く、また蛇行が有効
に防止されるので、広い範囲の用途に用いることができ
るのみならず、コルゲート加工用の圧接ベルトのような
過酷な使い方をする場合にも適用でき、しかも生産性の
点で顕著にすぐれているテープ製筒状構造物を提供する
ことを目的とするものである。
造物は、全周長にわたり継ぎ目のないシームレスの筒状
の構造物であって、周長方向に向かう成分が所定巾の第
1テープ(1) からなり、巾方向に向かう成分が所定巾の
第2テープ(2) からなり、かつこれら第1テープ(1) と
第2テープ(2) とが織り組織を形成していることを特徴
とするものである。
様は、所定巾の第1テープ(1) が隣接テープのエッジ同
士がほぼ突き合うように螺旋状に巻回されて筒状の構造
物を形成しており、かつその筒状の構造物の巾方向に所
定巾の第2テープ(2) が織り込まれた構成を有すること
を特徴とするものである。
い態様は、上記において第1テープ(1) および第2テー
プ(2) が樹脂加工により剛性が大にされていて、これら
第1テープ(1) と第2テープ(2) とによる織り組織の隙
間に基く小さな貫通孔が斑点状に形成されているもので
ある。
織布製のテープであることが特に好ましい。ただし用途
によっては、不織布製のテープや樹脂フィルム製のテー
プも用いることができる。
織布の織り組織は平織り組織とするのが通常であるが、
場合によっては、斜文織り(綾織り)組織、朱子織り組
織、これらの変化織り組織などとすることもできる。
成する経糸および緯糸としては、耐熱性で高強力の繊維
糸、たとえば、金属繊維(ステンレススチール繊維、形
状記憶合金等)、セラミックス繊維、ガラス繊維、炭素
繊維、アラミド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊
維、ポリアミドイミド繊維、ポリイミド繊維、ポリベン
ズイミダゾール繊維、液晶ポリエステル繊維などででき
た糸を用いることができる。これらの中では、アラミド
繊維が特に重要であり、ポリエーテルエーテルケトン繊
維、ステンレススチール繊維も重要である。耐熱性高強
力繊維糸は、長繊維からできたモノフィラメントやマル
チフィラメントであることが好ましく、モノフィラメン
トの場合は複数本を引き揃えたり撚り合わせて用いるこ
ともできる。フィルムをスリットしたスリット糸を用い
ることもできる。また、紡毛糸のように、フィラメント
を適当な長さに切断して撚りをかけることにより毛羽を
付与したものも好適に用いられる。経糸および緯糸の少
なくとも一方は、S撚りの糸とZ燃りの糸とをバランス
よく配置したものとすることができる。
造物の用途に応じ、通常の合成繊維糸(ポリエステル繊
維糸、ナイロン繊維糸、アクリル繊維糸、ポリビニルア
ルコール系繊維糸、ポリウレタン繊維糸等)、半合成繊
維糸、天然繊維糸などであってもよい。
等の筒状構造物の巾にもよるが、ベルト巾が1〜4m程
度の場合を例にとると、たとえば、3〜30mm(殊に5
〜20mm)とすることが多い。テープ巾がベルト巾に比
し極端に狭いときは生産性の点で不利となり、極端に広
いときは螺旋状への巻回時にテープの方向が斜めになる
のが目立つようになり、蛇行の原因となるおそれがあ
る。
質、織布製であるときの織り組織や経糸および緯糸の種
類、テープ巾などは、同じであってもよく、異なってい
てもよい。
筒状構造物における周長方向になるので、その第1テー
プ(1) を構成する織布の製織に際しては、たとえば経糸
としてS撚りのものとZ撚りのものとが交互になるよう
な経糸配列の仕方をして、テープ製筒状構造物をベルト
として用いたときの蛇行をより確実にすることができ
る。
わたり継ぎ目のないシームレスの筒状の構造物であっ
て、周長方向に向かう成分が所定巾の第1テープ(1) か
らなり、巾方向に向かう成分が所定巾の第2テープ(2)
からなる。そしてこれら第1テープ(1) と第2テープ
(2) とが織り組織を形成している。
ープ(2) を経糸、第1テープ(1) を緯糸として用いて
「袋織り」した後、得られる筒状物を巾方向に裁断する
ことにより製造することができる。このとき、経糸とし
て用いた第2テープ(2) は巾方向に向かう成分、緯糸と
して用いた第1テープ(1) は周長方向に向かう成分とな
る。
時に両耳端の接結部のところが張力により若干内側に引
き込まれることに起因して、両耳端部の個所の経糸密度
が他の個所に比べてやや高くなることを完全には防止し
がたく、テープ製筒状構造物としたときに2個所におい
て巾方向に向かう成分の密度が高くなる傾向がある。そ
こで、次に述べる態様を採用することが特に好ましい。
プのエッジ同士がほぼ突き合うように螺旋状に巻回して
いく。このときの巻回は、好適には、2本のロールを適
当な距離を離して平行に配置し、両ロールを同一方向に
回転させながら第1テープ(1) を繰り出して両ロール間
にわたって螺旋状に巻きつけていくことにより達成され
る。
してからは、その筒状の構造物の巾方向に所定巾の第2
テープ(2) を織り込む。この織り込みは、たとえば次の
ようにして行うことができる。
の巻回に際してまたは巻回後に、図4のように、そうこ
う(3) およびおさ(4) を配置する。つまり、第1テープ
(1)を製織時の経糸と見立てて、第1テープ(1) のそう
こう通しとおさ通しが行われるようにする。ついで、図
5のように、第2テープ(2) を製織時の緯糸と見立て
て、そうこう(3) による第1テープ(1) の開口運動、シ
ャトルによる第2テープ(2) の緯入運動、第2テープ
(2) をおさ(4) により織口へ打ち寄せる緯打運動を行
う。織りが進むにつれて、形成した織布を引き取りなが
ら、その分だけ第1テープ(1) の螺旋状の巻回物を移動
させていく。織りが進みが螺旋状の巻回物の1周近くに
なると、そうこう(3) による開口運動が行いにくくなる
ので、この時点で機械織りを中止して手織りに移行す
る。最後には手織りも不可能となるので、シャトルの使
用を中止して針を用いて手縫いにより残りの部分の製織
を行う。なお、上記の図4,5には杉綾織りの場合のそ
うこう(3) の配置を示してある。平織りの場合にはそう
こう(3) の配置はもっと簡単になる。
おさ(4) により織口へ打ち寄せるときに第2テープ(2)
が形崩れを起こさないように留意する。またこの製織に
際し二重織りを行うと、2枚の織布が重なって、所々ま
たは両耳端で接結した織布を得ることができる。
第2テープ(2) の緯入により得られる織物の組織は、平
織り組織、斜文織り(綾織り)組織、朱子織り組織、こ
れらの変化織り組織などとすることができ、さらにはこ
れらの組織に属しない特別の組織とすることもできる。
平織り組織が最も普通であるが、興味ある組織の一つは
杉綾織り組織(杉綾、杉織り、ヘリンボーン(Herring B
one)とも言われる)である。杉綾織り組織にすると、ベ
ルトとして使用したときの蛇行が一段と有効に防止され
るからである。
は、適宜の段階で、ポリウレタン、ポリエステル、エポ
キシ樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂などの各種
の樹脂による樹脂加工や、その他の処理を行うことがで
きる。
浸ないし被覆層の形成の場合を例にとって説明する。
る含浸層を設けるときには、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)のディスパージョンを筒状構造物に含浸
させた後、乾燥、焼成(シンター)する操作を複数回繰
り返せばよい。このPTFEのディスパージョン加工に
際しては、一度に厚塗りすると乾燥によってマッドクラ
ックを生ずるので、1回当りの付着量は焼き付け後の樹
脂厚みで約20μm 以下にとどめ、浸漬−乾燥−焼成を
5〜10回繰り返して所望の厚みにすることが望まし
い。焼成温度は、350〜400℃程度とすることが多
い。
る被覆層を設けるときは、筒状構造物の上から、PF
A、FEP、PTFE等のフッ素系樹脂またはそれらの
フッ素系樹脂の粉体を多量に含む耐熱性組成物を溶融コ
ーティングするか、PFA、FEP、ETFE等のフッ
素系樹脂フィルムまたはそれを半溶融したものを被覆
し、熱圧着する方法が採用される。そのほか、PTFE
の生フィルムを被覆してから、適宜の段階で350〜4
00℃程度の温度で焼成する方法も採用できる。
よび第2テープ(2) )が織布である場合、それを製織す
るときの耐熱性高強力繊維糸として、フッ素系樹脂の糸
(殊にフィルム糸)によるカバリングを行ったカバリン
グ糸、フッ素系樹脂の糸を撚り合わせた撚糸を用いた
り、耐熱性高強力繊維糸をフッ素系樹脂の糸と併用した
りすれば、製織後にフッ素系樹脂の融点以上の加熱処理
することによりフッ素系樹脂の糸が流動して構造物を構
成する縦横の組織が融着一体化されるので、織布にフッ
素系樹脂による含浸ないし被覆層を形成することができ
る。
に応じさらに他の層を付加することもできる。たとえ
ば、筒状構造物の裏面に、フッ素系樹脂のフィルム層や
ポリウレタン樹脂層などの層を適宜の段階で設けること
ができる。また、適宜の段階で、筒状構造物の裏面側か
らポリイミド系樹脂プレポリマーなどの硬化性樹脂を含
浸させ、キュアを行って硬化させることもできる。
ト加工に際して段ロールに被加工シートを圧接するため
の圧接ベルトとして、つまり段加工した中芯の上からラ
イナーを貼合するためのベルトとして特に有用である。
このときの圧接ベルトの寸法は、コルゲーターの段ロー
ルの寸法やロール間のスペースにより異なるが、たとえ
ば、巾が1600〜4000mm程度、周長が2000mm
程度以上とすることが多い。
走行中に過酷な応力(振動や姿勢制御のための揉むよう
な力)が加わる用途に用いるときには、使用中に組織を
構成する第1および第2テープ(1), (2)が筒状構造物の
両端側の部分で弛んでくるおそれがある。そこで、その
ようなおそれのあるときは、筒状構造物の少なくとも両
端側の領域(たとえば両端側の各10cmとか20cmの領
域)を周長方向に耐熱性高強力繊維糸などを用いて縫製
しておくことが望ましい。このときの縫製の仕方に限定
はないが、たとえば、周長方向に向かう隣接第1テープ
(1) 同士のエッジ間を千鳥状に縫うような縫い方が好適
である。
ような用途に用いるときは、圧接ベルトが、段加工した
中芯に糊付けを行ってその上からライナーを送り込んで
圧接することにより両者間の貼合を行うためのものであ
ることから、糊中に含まれる水分がすみやかに揮散する
ことが望まれる。
ようにするために、次に述べるような工夫を行うことが
特に好ましい。すなわち、第1テープ(1) および第2テ
ープ(2) を、たとえばPTFEのディスパージョン加工
および焼成により剛性が大となるように樹脂加工してお
き、ついで剛性が大となったテープ(1), (2)を用いて製
織を行い、得られたテープ製筒状構造物をさらに必要に
応じてPTFEのディスパージョン加工および焼成に供
するのである。このようにすると、剛性が大にされた第
1テープ(1) および第2テープ(2) による織り組織の隙
間に基く小さな貫通孔が斑点状に形成されるので、コル
ゲート加工時の圧接ベルトとして用いたときに水分の除
去が円滑になされるようになる。
か、搬送用ベルト、ベイキング目的の搬送用ベルト、ロ
ール被覆用保護カバーをはじめ、種々の用途のベルトな
いし筒状物として用いることができる。
る。
って第1テープ(1) を螺旋状に巻回して筒状の構造物を
得た段階の状態を示した説明図であり、(イ)は平面
図、(ロ)は側面図である。
(2) を織り込むことにより得られた本発明のテープ製筒
状構造物の説明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側
面図である。
ける第1テープ(1) と第2テープ(2) とで形成される組
織の説明図であり、(イ)は平織り組織、(ロ)は杉綾
織り組織の場合を示してある。
第2テープ(2) として、経糸として耐熱性高強力繊維糸
の一例としての7000デニールのアラミド繊維マルチ
フィラメント糸、緯糸として耐熱性高強力繊維糸の一例
としての2000デニールのアラミド繊維マルチフィラ
メント糸を用いて製織した10mm巾の織布を準備した。
なお第1テープ(1) 用の織布の製織に際しては、経糸と
してS撚りのものとZ撚りのものとが交互になるような
経糸配列の仕方をした。
適当な距離を離して平行に配置し、両ロールを同一方向
に回転させながら第1テープ(1) を繰り出して、隣接テ
ープのエッジ同士がほぼ突き合うように両ロール間にわ
たって螺旋状に巻きつけていくことにより、周長が35
00mm、巾が3000mmの筒状の構造物を形成した。図
1を参照。
し、そうこう(3) 通しおよびおさ(4)通しを行った。
5のように、第2テープ(2) を製織時の緯糸と見立て
て、そうこう(3) による第1テープ(1) の開口運動、シ
ャトルによる第2テープ(2) の緯入運動、第2テープ
(2) をおさ(4) により織口へ打ち寄せる緯打運動を開始
した。織りが進むにつれて、形成した織布を引き取りな
がら、その分だけ第1テープ(1)の螺旋状の巻回物を移
動させていった。織りが進みが螺旋状の巻回物の1周近
くになると、そうこう(3) による開口運動が行いにくく
なるので、この時点で機械織りを中止して手織りに移行
した。最後には手織りも不可能となるので、シャトルの
使用を中止して針を用いて手縫いにより残りの部分の製
織を行った。図2を参照。
し、そうこう(3) による第1テープ(1) の開口を工夫す
ることにより、図3の(イ)に示した平織り組織のテー
プ製筒状構造物(実施例1)、および図3の(ロ)に示
した杉綾織り組織のテープ製筒状構造物(実施例2)を
得た。
側にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のディス
パージョンを含浸させた後、乾燥、焼成する操作を7〜
8回繰り返した。焼成温度は360〜380℃とした。
ベルトの巾方向全体にわたって周長が正確に一定してお
り、これを、コルゲート加工に際して段ロールに被加工
シートを圧接するための圧接ベルト(段加工した中芯の
上からライナーを貼合するための圧接ベルト)として使
用して段ボールの製造を行ったところ、組織ずれを起こ
し難く、また蛇行を生じ難く、さらにはベルトに切断、
破損、しわ寄りなどのトラブルを生じ難く、円滑な圧接
を行うことができた。この圧接ベルトは極めて強靭であ
り、長寿命であった。
た斜視図である。
側の領域の各10cm(または20cm)の領域を、周長方
向に、耐熱性高強力繊維糸の一例であるアラミド繊維マ
ルチフィラメント糸を用いて縫製した。このときの縫製
は、周長方向に向かう隣接第1テープ(1) 同士のエッジ
間を千鳥状に縫う縫い方とした。このような工夫を講じ
たテープ製筒状構造物は、圧接ベルトのように走行中に
過酷な応力(振動や姿勢制御のための揉むような力)が
加わる用途に用いたときに、使用中に組織を構成する第
1および第2テープ(1), (2)が筒状構造物の両端側の部
分でも弛まない。
を示した説明図である。図8は、図7の工程により得ら
れたテープ製筒状構造物の一例を示した斜視図である。
ィラメント糸にPTFEのディスパージョン加工を行っ
てから、乾燥を行った。ついでこのディスパージョン加
工糸を用いて製織を行い、第1テープ(1) および第2テ
ープ(2) を得た。続いて、この第1テープ(1) および第
2テープ(2) にPTFEのディスパージョン加工を行っ
てから、乾燥を行い、さらに焼成を行った。このように
して得た第1テープ(1) および第2テープ(2) を用い
て、実施例1と同様にして製織を行った。これにより、
図8に示したように、剛性が大にされた第1テープ(1)
および第2テープ(2) による織り組織の隙間に基く小さ
な貫通孔が斑点状に形成されたテープ製筒状構造物が得
られたので、この筒状構造物に対しさらにPTFEのデ
ィスパージョン加工および焼成を行った。得られたテー
プ製筒状構造物は、コルゲート加工時の圧接ベルトとし
て用いたときに、水分の除去が円滑になされる。
テルマルチフィラメント糸を経糸および緯糸として用い
て製織した10mm巾の織布を用いたほかは、実施例1と
同様にして、第1テープ(1) の巻回、ついで第2テープ
(2) の織り込みを行った。これにより、図3の(イ)に
示した平織り組織のテープ製筒状構造物(実施例3)、
および図3の(ロ)に示した杉綾織り組織のテープ製筒
状構造物(実施例4)が得られた。
は、周長方向に向かう成分が所定巾の第1テープ(1) か
らなり、巾方向に向かう成分が所定巾の第2テープ(2)
からなり、かつこれら第1テープ(1) と第2テープ(2)
とが織り組織を形成しており、しかも全周長にわたり継
ぎ目のないシームレスの筒状の構造物となっている。
物にあっては、熱セットによる周長の矯正が困難である
ため周長を正確に一定にすることが難しいが、本発明の
テープ製筒状構造物にあっては、周長方向に向かう成分
がテープからなるので、そのテープが耐熱性糸を用いた
織布製のテープであっても周長の矯正に融通性があり、
筒状構造物の巾方向全域にわたり周長を正確に一定にす
ることができ、広い寸法精度の良い筒状構造物を得るこ
とができる。このことは、使用時に組織ずれを生じ難
く、蛇行を防止することにつながる。
な場合も、テープによる織り込みを行っているので、従
来のように製織に際して経糸の配列本数が多くなること
による不利が解消し、生産性が顕著に向上する。
い態様にあっては、第1テープ(1)を螺旋状に巻回する
方式を採用しているので、上記の利点に加えて、周長や
巾を自在に設定することができる。そして、第1テープ
(1) による筒状の構造物の巾方向に所定巾の第2テープ
(2) を織り込む方式を採用しているので、テープ製筒状
構造物の巾方向の強度もすぐれたものとなる。
ト加工用の圧接ベルトのような過酷な使い方をする場合
にも充分に適用できる。さらには、テープ(1), (2)によ
る全体の構造を、杉綾織り組織のような蛇行が一段と有
効に防止される組織構造とすることも容易である。
領域を周長方向に縫製するようにすれば、圧接ベルトの
ように走行中に過酷な応力(振動や姿勢制御のための揉
むような力)が加わる用途に用いても、使用中に組織を
構成する第1および第2テープ(1), (2)が筒状構造物の
両端側の部分で弛んでくるおそれがなくなる。
(2) を、たとえばPTFEのディスパージョン加工およ
び焼成により剛性が大となるように樹脂加工しておき、
ついで剛性が大となったテープ(1), (2)を用いて製織す
れば、剛性が大にされた第1テープ(1) および第2テー
プ(2) による織り組織の隙間に基く小さな貫通孔が斑点
状に形成されるので、コルゲート加工時の圧接ベルトと
して用いたときに水分の除去が円滑になされるようにな
る。
って第1テープ(1) を螺旋状に巻回して筒状の構造物を
得た段階の状態を示した説明図であり、(イ)は平面
図、(ロ)は側面図である。
むことにより得られた本発明のテープ製筒状構造物の説
明図であり、(イ)は平面図、(ロ)は側面図である。
プ(1) と第2テープ(2) とで形成される組織の説明図で
あり、(イ)は平織り組織、(ロ)は杉綾織り組織の場
合を示してある。
巻回後に、そうこう(3) およびおさ(4) を配置した状態
を示した説明図である。
操作を行うときの状態を示した説明図である。
た斜視図である。
を示した説明図である。
の一例を示した斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】全周長にわたり継ぎ目のないシームレスの
筒状の構造物であって、周長方向に向かう成分が所定巾
の第1テープ(1) からなり、巾方向に向かう成分が所定
巾の第2テープ(2) からなり、かつこれら第1テープ
(1) と第2テープ(2) とが織り組織を形成していること
を特徴とするテープ製筒状構造物。 - 【請求項2】所定巾の第1テープ(1) が隣接テープのエ
ッジ同士がほぼ突き合うように螺旋状に巻回されて筒状
の構造物を形成しており、かつその筒状の構造物の巾方
向に所定巾の第2テープ(2) が織り込まれた構成を有す
ることを特徴とする請求項1記載のテープ製筒状構造
物。 - 【請求項3】テープ(1), (2)がいずれも織布製のテープ
であり、かつその織布製のテープを構成する経糸および
緯糸が耐熱性繊維製の糸である請求項1または2記載の
テープ製筒状構造物。 - 【請求項4】第1テープ(1) および第2テープ(2) によ
り、平織り組織、斜文織り(綾織り)組織、朱子織り組
織、あるいはこれらの変化織り組織が構成されている請
求項1または2記載のテープ製筒状構造物。 - 【請求項5】第1テープ(1) および第2テープ(2) によ
り、平織り組織が構成されている請求項4記載のテープ
製筒状構造物。 - 【請求項6】第1テープ(1) および第2テープ(2) によ
り、杉綾織り組織が構成されている請求項4記載のテー
プ製筒状構造物。 - 【請求項7】筒状構造物の少なくとも両端側の領域が周
長方向に縫製されている請求項1または2記載のテープ
製筒状構造物。 - 【請求項8】第1テープ(1) および第2テープ(2) が樹
脂加工により剛性が大にされていて、これら第1テープ
(1) と第2テープ(2) とによる織り組織の隙間に基く小
さな貫通孔が斑点状に形成されている請求項1または2
記載のテープ製筒状構造物。 - 【請求項9】コルゲート加工用の圧接ベルトである請求
項1〜8のいずれか1つに記載のテープ製筒状構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11174504A JP2001055643A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-21 | テープ製筒状構造物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11-164492 | 1999-06-10 | ||
JP16449299 | 1999-06-10 | ||
JP11174504A JP2001055643A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-21 | テープ製筒状構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001055643A true JP2001055643A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=26489570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11174504A Pending JP2001055643A (ja) | 1999-06-10 | 1999-06-21 | テープ製筒状構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001055643A (ja) |
-
1999
- 1999-06-21 JP JP11174504A patent/JP2001055643A/ja active Pending
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