JP2001052931A - 磁気コア素子、磁気コア素子用環状容器、磁気コア素子を用いたインダクタンス素子および磁気コア素子の製造方法 - Google Patents

磁気コア素子、磁気コア素子用環状容器、磁気コア素子を用いたインダクタンス素子および磁気コア素子の製造方法

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Yasuaki Moriya
泰明 森谷
Tadao Saito
忠雄 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ギャップを設けた収容容器入り磁気コア
の製造の際の工程の煩雑さの解消およびインダクタンス
素子としての使用時に磁気ギャップが変化して振動音の
発生するなどの磁気ギャップに起因する信頼性の低下を
防止する。 【解決手段】 磁気コア収容容器の内側に、磁気コアを
収容した際に前記磁気コアのギャップ部に差し込まれて
スペーサを形成することが可能な凸部を設ける。磁気コ
アのギャップに上記の凸部を差し込むようにして磁気コ
アを磁気コア収容容器に収容することにより、磁気コア
のキャップ部にスペーサを設けることと、磁気コアを磁
気コア収容容器に収容することとを同時に且つ容易に行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気的にギャップ
を有する環状の磁気コア素子とその製造方法、磁気コア
素子用環状容器および磁気コア素子を用いたインダクタ
ンス素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チョークコイルなどのインダクタ
ンス素子においては、コアの磁化特性を調整するため
に、環状の磁気コアに磁気的にギャップを設けることが
行われてきた。環状の磁気コアに磁気的にギャップを形
成する方法としては、環状の磁気コアを環状の容器に収
容してから、容器ごと加工を行ってギャップを設ける方
法が知られている。この場合には、容器ごと加工をして
ギャップを設けた後に、ギャップにスペーサを設けるこ
とになることから、工程が煩雑であることに加えて、ス
ペーサがギャップから脱落しないよう対策する必要があ
る。また容器が磁気ギャップを設ける部分で切断されて
しまうので、容器内に収容された磁気コアが切断部から
腐食しないよう、対策を行う必要があり、このためその
製造工程が煩雑であるという問題があった。
【0003】そこで、例えばアモルファス合金などの薄
帯を磁気コアに用いたチョークコイルの場合には、まず
磁気コアにギャップ部を形成し、次にこのギャップ部に
スペーサを入れ、その後にこの磁気コアを環状の容器に
収容するという方法が用いられている。しかしながら、
この方法においても、磁気コアのギャップにスペーサを
入れるという手間のかかる工程があること、そしてスペ
ーサを入れた後に、この磁気コアを容器に収容するとい
う工程を設ける必要があるために、このような工程の煩
雑さを低減することが一つの課題であった。また、この
ようにして製造された磁気コアに周回巻線を行って得ら
れるインダクタンス素子においては、ギャップ部が十分
に安定でないために、使用時に磁気コアが振動して音を
発する場合があり、これを防止することがもう一つの課
題であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の磁気コア素
子、磁気コア素子の製造方法および磁気コア素子を用い
たインダクタンス素子は、上記したような磁気ギャップ
を設けた環状の磁気コア、およびこれを用いたインダク
タンス素子における技術的課題、即ち、製造の際の工程
の煩雑さの解消、そしてインダクタンス素子としての使
用時に磁気ギャップが変化して振動音の発生するなどの
磁気ギャップに起因する信頼性の低下の防止の課題を解
決するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気コア素子
は、ギャップ部を有する環状の磁気コア本体と、前記磁
気コア本体を収容する収容部および該収容部に前記磁気
コア本体の前記ギャップ部に嵌め込まれる凸部を有する
環状容器とを備え、前記磁気コア本体は前記ギャップ部
に前記凸部が嵌め込まれて前記容器に収容されているこ
とを特徴とするものである。また本発明の磁気コア素子
は、磁気コア素子ギャップ部を有する環状の磁気コア本
体と、前記磁気コア本体を収容する収容部および該収容
部に前記磁気コア本体の前記ギャップ部に嵌め込まれる
凸部を有する環状容器本体と、前記環状容器本体上を覆
う環状容器蓋部とを備え、前記磁気コア本体は前記ギャ
ップ部に前記凸部が嵌め込まれて前記容器に収容されて
前記容器蓋部によって覆われているものであってもよ
い。
【0006】本発明によって、ギャップ部を有する環状
磁気コア本体を収容する容器とギャップ部に嵌め込むス
ペーサとを一体化することにより、磁気コア素子の製造
工程が簡易化され、スペーサが嵌め込まれてキャップ部
の安定した磁気コア素子が得られる。つまり本発明の磁
気コア素子用環状容器は、スペーサを磁気コアを収容す
る容器に予め一体成形したものである。また本発明の磁
気コア素子用環状容器は、容器本体とスペーサとを別々
に作ってから、例えば熱溶着や接着剤などにより、容器
本体にスペーサを取りつけたものであってもよい。
【0007】前記磁気コア素子は、凸部の先端部の形状
が、先端に近づくほど幅が狭くなる形状であることが好
ましい。凸部をこのような先端形状にすることにより、
凸部と磁気ギャップとの位置合わせが容易になるので、
凸部を磁気ギャップへの差し込む際の困難が回避でき
る。
【0008】前記磁気コア素子において、磁気コア本体
は、アモルファス合金薄帯または微結晶構造の磁性合金
薄帯を積層したものであることが好ましい。このような
磁性合金薄帯を磁気コア本体に用いれば、巻線を行って
インダクタンスを形成した場合に、高いインダクタンス
値と良好な周波数特性を得ることができる。
【0009】前記磁気コア素子において、前記凸部の最
大幅Ws と前記磁気コア本体のギャップ部の幅Wg との
比Ws/Wg が、1.0 以上1.2 以下であることが好まし
い。
【0010】Ws/Wg が1.0 未満であると、巻線を行っ
てインダクタンス素子を構成して使用する場合に、振動
の発生を防ぐことが困難となる。またWs/Wg が1.2 を
超えると、磁気コアの応力歪のためにインダクタンスが
低下が顕著となる。Ws/Wgが1.0 以上1.2 以下であれ
ば、スペーサはギャップ部に固定されるとともに、巻線
を行ってインダクタンスを構成して用いた際に、振動の
発生を防ぐことができる。Ws/Wg については1.04以上
であること、そして1.16以下であることがさらに好まし
い。ここにおいて環状容器本体の凸部は弾性を有し、ギ
ャップに差し込まれたときにギャップ幅に応じて収縮す
ると共に、応力を発生してギャップ内に固定される。
【0011】本発明のインダクタンス素子は、前記磁気
コア素子に巻線を行ったことを特徴とするものである。
本発明によれば、ギャップ部にスペーサを嵌め込んで容
器に収容された磁気コアに巻線を行ったインダクタンス
素子、例えばチョークコイルやノイズフィルタなどであ
って、ギャップ部が安定しており振動音が発生せず、製
造の容易なものを提供することができる。
【0012】本発明の磁気コア素子用環状容器は、磁気
コア本体を収容する収容部および該収容部に前記磁気コ
ア本体のギャップ部に嵌め込まれる凸部を有することを
特徴とするものである。
【0013】本発明の磁気コア素子の製造方法は、環状
の磁気コア本体にギャップを設けるギャップ形成工程
と、前記磁気コア本体のギャップと前記磁気コア本体を
収容する環状容器本体の磁気コア収容部に設けた凸部と
の位置合わせをする位置合わせ工程と、前記磁気コアの
ギャップに前記凸部を嵌め込むとともに前記磁気コアを
前記磁気コア本体を前記収容容器の前記磁気コア収容部
に収容して環状容器蓋部で覆う磁気コア本体収容工程と
を有することを特徴とする。
【0014】本発明の磁気コア素子の製造方法によれ
ば、磁気コア本体の磁気キャップにスペーサを有し容器
に収容された磁気コア素子を、繁雑な工程を回避して製
造することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明を実施の形態に基づいて、
さらに具体的に説明する。図1は本発明の磁気コア素子
を構成する環状容器と環状容器に収容される磁気コア本
体の一実施形態を示す模式的斜視図である。図1におい
て、符号1は磁気コアを収容する環状容器であり、その
内の1aは環状容器本体、1bはその容器蓋部を示す。
環状容器本体には符号2の磁気コア本体を収容する収容
部があり、収容部には符号3の凸部が設けられている。
この凸部は磁気コア本体を収容した際に、磁気コアのギ
ャップ部に嵌め込まれてスペーサを形成する。3aはそ
の凸部先端部である。また、符号4は磁気コア本体、符
号5はその磁気ギャップを示す。なお、符号は以下、各
図面を通じ共通に用いる。
【0016】図2は本発明における環状容器の収容部に
設けられる凸部の形状の実施形態を示す図である。図2
に示したように、凸部の先端形状は先端に近づくほど幅
が狭くなっていることが好ましく、図2(a)に示すよ
うに、先端部がテーパー状にしたり、また図2(b)に
示すように先端部を丸めた構造にしたりすることができ
る。このような構造にすることによって、凸部と磁気ギ
ャップとの位置合わせが容易になり、このため凸部を狭
い磁気ギャップへ差し込むのが容易になる。
【0017】本発明の環状容器の収容部に設けた凸部
は、磁気コアのギャップを安定化させるスペーサの役割
を果たせばよいのであって、必ずしも一体にまとまった
ものである必要はなく、例えば図2(c)のように分割
されていてもよい。
【0018】図3は本発明の磁気コア素子を構成する環
状容器と環状容器に収容される磁気コア本体の他の一実
施形態を示す模式的斜視図である。図3に示したよう
に、本発明の環状容器の収容部を図3の符号1aで示し
たように平坦にして、これに凸部をを設け、容器蓋部の
方を図3の符号1bで示したような形状にして、磁気コ
ア本体を覆うようにしてもよい。
【0019】本発明の磁気コア素子は、図4の模式的平
面図の符号6で示したように、図4(a)のように円形
であってもよく、また図4(b)の楕円形、図4(c)
の矩形などの形状であってもよい。なお本発明の磁気コ
ア素子の製造の工程においては必要に応じて接着剤など
の樹脂を適宜使用することができる。
【0020】図5は本発明のインダクタンス素子を一実
施形態を模式的に示した斜視図である。図5において6
の磁気コア素子には符号7で示された巻線が施されてイ
ンダクタンス素子が形成されている。
【0021】本発明の環状容器に用いる材料としては、
耐熱性の絶縁性樹脂、例えばフェノール樹脂、ポリイミ
ド、PBT、PET、液晶ポリマー、ふっ素系樹脂など
を好ましく用いることができる。そして容器収容部の凸
部は、磁気コアのギャップ部の幅がこれより狭い場合で
も収縮させて差し込むことができるように、適度の弾性
を有するものであることが好ましい。
【0022】本発明に用いる磁気コア本体には、磁性合
金薄帯を積層したものが好ましく用いられ、磁性合金薄
帯としては、パーマロイ合金、けい素鋼板、アモルファ
ス合金または微結晶構造の磁性合金などを用いることが
できるが、特にアモルファス合金または微結晶構造の磁
性合金が、より高い周波数まで高い透磁率を得ることが
できることから、本発明において好ましく用いることが
できる。
【0023】本発明において磁気コアとして用いるアモ
ルファス合金薄帯としては、Co系、Fe系およびFe
−Ni系のアモルファス合金が好ましく用いられる。C
o系およびFe系合金は、一般式: (M1 1-a M2 a 100-b b 、 (式中、M1 はFe、Coから選ばれる少なくとも1種
の元素、X はB、Si、C、Pから選ばれる少なくと
も1種の元素を示し、0 ≦a≦0.5 、10≦b≦35(各数
字はat% ))であって、M1 元素はCo又は/及びFe
となり磁束密度や鉄損、微小電流に対する感度など要求
される磁気特性に応じて組成比率を調整するものであ
る。M2元素は、熱安定性、耐食性、結晶化温度の制御
のために必要な元素であり、好ましくはCr.Mn.Z
r.Nb、Moを用いるのがよく、X元素はアモルファ
ス合金を得るのに必要な元素であり、特にBはアモルフ
ァス化するのに有効な元素であり、Siはアモルファス
形成を助成すること及び結晶化温度の上昇に有効な元素
である。
【0024】Fe−Ni系アモルファス合金は、一般
式: (Ni1-a Fea 1-x-y-z x Siy z 、 (式中、MはV,Cr,Mn,Co,Nb,Mo,T
a,W,Zrから選ばれる少なくとも1種の元素を示
し、0.2 ≦a≦0.5 、0.05≦x≦10、4 ≦y≦12、5 ≦
z≦20、15≦y+z≦30(各数字は at%))、で与えら
れる。
【0025】このFe−N1系アモルファス合金はNi
リッチなFe−Ni系をベースとすることにより前述の
Co系よりは安価に製造することができ、磁気特性も良
好である。ここでM元素は、熱安定性、耐食性、結晶化
温度の制御のために必要な元素であり、好ましくはC
r、Mn、Co、Nbである。
【0026】アモルファス合金薄帯の製造方法としては
液体急冷法が好ましく.具体的には所定の組成比に調整
した合金素材を溶融状態から105 ℃/秒以上の冷却速
度で急冷することによって得られる。このような液体急
冷法により製造されたアモルファス合金薄帯の厚みは、
50μm 以下が好ましく、さらに好ましくは25μm以
下であり、薄帯の厚さを制御することにより低根失のコ
アを得ることが可能となる。
【0027】また、本発明において磁心として用いる微
細結晶構造を有する磁性合金については、一般式: Fea Cub c Sid e 、 (式中、M:周期律表4a.5a、6a族元素又はM
n.Ni.Co.Alから選ばれる少なくとも1種以
上、a +b 十c 十d +e =100 at% 、0.01≦b≦4 、0.
01≦c≦10、10≦d≦25、3 ≦e≦12、17≦d+e≦3
0)で与えられる。
【0028】ここでCuは耐食性を高め、結晶粒の粗大
化を防ぐとともに、鉄損や透磁率等の軟磁気特性を改善
するのに有効な元素であり、M元素は結晶径の均一化に
有効であるとともに、磁歪及び磁気異方性の低減、温度
変化に対する磁気特性,の改善に有効な元素である。微
細結晶構造としては、50〜300 オングストロームの結晶
粒を合金中に面積比で50〜90% 以上存在することが好ま
しい。
【0029】微細結晶楕造を有する磁性合金の製造方法
としては、液体急冷法によりアモルファス薄帯を得た
後、前記アモルファスの結晶化温度に対し−50〜十1
20℃、1分〜5時間の熱処埋を行い、微細結晶を析出
させる方法、または液体急冷法の急冷速度を制御して微
細結晶を直接析出させる方法などにより、得ることが可
能となる。このようにして得た微細結晶構造を有する磁
性合金薄帯からコアを形成した後、幅方向に磁場をかけ
ながら熱処理することにより、所定の磁化特性を得るこ
とができる。
【0030】図6は本発明の磁気コア素子の製造方法の
一実施形態を示す工程流れ図である。図6において、
(1) の環状に形成された磁気コア本体を、(2) の磁気キ
ャップ形成工程で磁気ギャップを形成する。他方で(3)
の耐熱性樹脂を素材として、(4) において収容部に凸部
を有する環状容器(容器本体および蓋部)を成形する。
次に(5) において、磁気コア本体の磁気ギャップと環状
容器本体の収容部に設けた凸部との位置合わせを行う。
続いて(6) において位置合わせされた環状容器収容部の
凸部を磁気コア本体のギャップ部に差し込んで磁気コア
本体を環状容器本体に収容し、上から容器蓋部を被せて
固定することにより、磁気コア素子を得る。 以上の磁
気コア素子の製造方法によって、環状容器に収容され、
スペーサが嵌め込まれて安定化された磁気ギャップを有
する磁気コア素子を、簡易化された工程で製造すること
ができる。
【0031】(実施例)Fe系アモルファス合金薄帯
(板厚25μm )を積層して作った外形26 mm 、内径16
mm、厚さ10mmの磁気コアに、0.5 mmの磁気ギャップ部を
形成した。次にこの寸法の磁気コアを収容する環状容器
として、図1の模式的斜視図に示されたような容器を用
意した。この容器は、磁気コアのギャップ部に差し込ま
れてスペーサとなる凸部を容器の収容部に一体に有して
いる。
【0032】表1に示すように、ギャップ幅Wg が0.5m
m で一定の上記磁気コアを、内側の凸部の幅Ws の異な
る環状容器に収容し、さらに巻線を行って、チョークコ
イルを作製し、Wg/Ws とインダクタンスおよび振動音
の発生の有無を調べた。表1において、インダクタンス
の値は、10 kHz、1 V でコイル巻数1ターンに換算した
値で示した。なお、表1における比較例3は磁気コアの
ギャップにスペーサを入れてから凸部のない環状容器に
接着固定した従来例である。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示されたように、比Wg/Ws の値が
1.00未満の0.81ではインダクタンス素子の振動音が発生
し、また比Wg/Ws の値が1.20を超える1.24ではインダ
クタンスの値のスペーサ差し込みによる低下が著しい。
そして比Wg/Ws の値が1.0以上1.2 以下であれば、ス
ペーサを差し込んだことによるインダクタンス値の低下
は少なく、しかも振動音の発生がないことがわかった。
【0035】また、本実施例には磁気コアとしてアモル
ファス合金薄帯を積層したものを用いた場合を示した
が、磁気コアに微結晶構造の磁性合金薄帯を用いた場合
も同様である。
【0036】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
環状容器に収容され、スペーサが嵌め込まれて安定化さ
れた磁気ギャップを有する磁気コア素子を得ることがで
きる。スペーサが磁気コアを収容する環状容器と一体化
されているので、その製造工程が簡易化される。またス
ペーサが磁気コアを収容する環状容器と一体化されてい
るので、磁気コアのギャップからスペーサが脱落したり
するおそれがなく安定であり、巻線を行ってインダクタ
ンス素子として使用したときの振動音の発生が防止でき
る。さらに磁気コア本体を環状容器内に収容して保護す
るので腐食などによる劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気コア素子を構成する環状容器と
環状容器に収容される磁気コア本体の一実施形態を示す
模式的斜視図である。
【図2】 本発明における環状容器の収容部に設けられ
る凸部の形状の実施形態を示す図である。
【図3】 本発明の磁気コア素子を構成する環状容器と
環状容器に収容される磁気コア本体の一実施形態を示す
模式的斜視図である。
【図4】 本発明の磁気コア素子の実施形態を示す平面
図である。
【図5】 本発明のインダクタンス素子の一実施形態を
示す模式的斜視図である。
【図6】 本発明の磁気コア素子の製造方法の一実施形
態を示す工程流れ図である。
【符号の説明】
1……環状容器、 1a……環状容器本体、 1b
……容器蓋部、2……収容部、 3……凸部、 3
a……凸部の先端部、 4……磁気コア本体、 5
……磁気ギャップ、 6……磁気コア素子、 7…
…巻線。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ギャップ部を有する環状の磁気コア本体
    と、前記磁気コア本体を収容する収容部および該収容部
    に前記磁気コア本体の前記ギャップ部に嵌め込まれる凸
    部を有する環状容器とを備え、前記磁気コア本体は前記
    ギャップ部に前記凸部が嵌め込まれて前記容器に収容さ
    れていることを特徴とする磁気コア素子。
  2. 【請求項2】 ギャップ部を有する環状の磁気コア本体
    と、前記磁気コア本体を収容する収容部および該収容部
    に前記磁気コア本体の前記ギャップ部に嵌め込まれる凸
    部を有する環状容器本体と、前記環状容器本体上を覆う
    環状容器蓋部とを備え、前記磁気コア本体は前記ギャッ
    プ部に前記凸部が嵌め込まれて前記容器に収容されて前
    記容器蓋部によって覆われていることを特徴とする磁気
    コア素子。
  3. 【請求項3】 前記凸部の先端部の形状が、先端に近づ
    くほど幅が狭くなる形状であることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の磁気コア素子。
  4. 【請求項4】 前記磁気コア本体がアモルファス合金薄
    帯または微結晶構造の磁性合金薄帯を積層したものであ
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項3記載の磁気
    コア素子。
  5. 【請求項5】 前記凸部の幅Ws と前記磁気コア本体の
    ギャップ部の幅Wg との比Ws/Wg が、1.0 以上1.2 以
    下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4記載
    の磁気コア素子。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし請求項5記載の磁気
    コア素子に巻線がなされていることを特徴とするインダ
    クタンス素子。
  7. 【請求項7】 磁気コア本体を収容する収容部および該
    収容部に前記磁気コア本体のギャップ部に嵌め込まれる
    凸部を有することを特徴とする磁気コア素子用環状容
    器。
  8. 【請求項8】 環状の磁気コア本体にギャップを設ける
    ギャップ形成工程と、 前記磁気コア本体のギャップと前記磁気コア本体を収容
    する環状容器本体の磁気コア収容部に設けた凸部との位
    置合わせをする位置合わせ工程と、 前記磁気コアのギャップに前記凸部を嵌め込むとともに
    前記磁気コアを前記磁気コア本体を前記収容容器の前記
    磁気コア収容部に収容して環状容器蓋部で覆う磁気コア
    本体収容工程とを有することを特徴とする磁気コア素子
    の製造方法。
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