JP2001050949A - 検査用器具 - Google Patents

検査用器具

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JP2001050949A
JP2001050949A JP11224111A JP22411199A JP2001050949A JP 2001050949 A JP2001050949 A JP 2001050949A JP 11224111 A JP11224111 A JP 11224111A JP 22411199 A JP22411199 A JP 22411199A JP 2001050949 A JP2001050949 A JP 2001050949A
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JP11224111A
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Masayuki Yokoi
正之 横井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料の採取から、検体の調製及び検査までを
行い得る検査用器具を提供する。 【解決手段】 試料採取部2cを有する試料採取具2
と、試料採取具2の試料採取部2cが挿入される挿入口
を有し、内部に希釈液5が収納されている容器本体3
と、容器本体3に対して液密的に連結された試薬収納部
材4とを有し、試薬収納部材4内に液状試薬6が収納さ
れており、常時は試薬収納部材4と容器本体3内とが連
通されておらず、外部からの操作により試薬収納部材4
を操作することにより、容器本体3内と試薬収納部材4
内とが連通される、検査用器具1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便、尿あるいは食
品などを検査するための検査用器具に関し、より詳細に
は、これらの試料を採取する段階から検査までを行い得
る検査用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、便、尿あるいは食品等を検査する
ために、様々な試料採取器具や分析装置が用いられてい
た。これらの試料の分析に際しては、試料を緩衝液や培
養液等により希釈し、検体を調製する必要がある。
【0003】特開平8−285845号公報には、便な
どを採取するための採取部の一例が開示されている。す
なわち、図11に示すように、この先行技術に開示され
ている糞便採取用具は、糞便を懸濁させる液体を収納す
る容器本体101と、容器本体101の一端に取り付け
られた蓋体102とを有する。容器本体101と蓋体1
02との内部空間を区画するために、分離手段103が
設けられており、分離手段103には貫通孔104が形
成されている。また、上記貫通孔104に間挿されるよ
うに、糞便採取棒105が配置されている。
【0004】上記先行技術に記載の糞便採取用具を用い
ることにより、糞便の採取から便潜血の有無を判定する
ための検体の調製までを行い得る。すなわち、糞便採取
棒105を便に突き刺し、糞便を採取する。次に、糞便
採取棒105を容器本体101内に挿入し、蓋体102
を閉成する。このようにして、糞便採取用具内が密閉さ
れ、内部の液体により糞便が懸濁されて検体が調製され
る。
【0005】すなわち、糞便などの試料の採取から、試
料を希釈して検査に適した検体を調製することが可能と
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術に開示さ
れている糞便採取用具では、試料の採取から検体の調製
までを行い得る。しかしながら、便潜血などの検査に際
しては、上記のようにして調製された検体を糞便採取用
具から取出し、測定キットや測定装置を用いて検査を行
わねばならなかった。従って、操作が煩雑であり、かつ
多くの器具や装置が必要であった。
【0007】のみならず、便潜血の検査に際しては、上
記先行技術に開示されている糞便採取用具から検体を取
出し、検査を行わねばならなかったので、その臭いが検
査従事者に大きな負担となっていた。加えて、細菌やウ
イルスを検査する場合には、検体を検査装置に移し替る
際に、検査従事者が感染するおそれもあった。
【0008】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、試料の採取、検体の調製及び検査を1つの器
具で簡便に行うことができ、しかも試料の採取以後の操
作を安全にかつ衛生的に行い得る検査用器具を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の広い局面によれ
ば、試料の採取から検体の調製及び測定までを行い得る
検査用器具であって、試料採取部と、持ち手とを有する
試料採取具と、前記試料採取具の試料採取部が挿入され
る挿入口を有し、内部に試料を溶解または分散させて検
体を調製するための希釈液が収納された容器本体と、前
記検体と混合される液状試薬が収納された試薬収納部材
とを備え、前記容器本体と試薬収納部材とが、常時は両
者の間を液体が流通しないように連結されており、外部
からの操作により両者の間で液体が流通し得るように連
結されている検査用器具が提供される。
【0010】本発明の特定の局面では、前記容器本体に
対して前記試薬収納部材が回転可能にかつ液密的に連結
されており、前記容器本体の連結部に面している面に第
1の連通孔が形成されており、前記試薬収納部材の連結
部に面している面に第2の連通孔が形成されており、常
時は、第1,第2の連通孔が対向しておらず、前記容器
本体に対して前記試薬収納部材を回転させることによ
り、第1,第2の連通孔が重なり合い、両者の間を液体
が流通し得るように構成されている。
【0011】本発明の別の特定の局面では、前記容器本
体が下方に第1の連通孔を有し、該容器本体に対して、
前記試薬収納部材がスライド可能にかつ液密的に連結さ
れており、前記試薬収納部材の容器本体に連結されてい
る側の面に第2の連通孔が形成されており、常時は容器
本体の第1の連通孔が試薬収納部材の連結部側の面によ
り液密的に閉成されており、前記試薬収納部材をスライ
ドさせた時に、試薬収納部材に設けられた第2の連通孔
が容器本体の第1の連通孔に臨むように構成されてい
る。
【0012】本発明のさらに他の特定の局面では、前記
試薬収納部材が前記容器本体内に挿入される挿入部を有
し、該挿入部が容器本体内に液密的に挿入されており、
前記試薬収納部材の挿入部の容器本体に対する挿入深度
を浅くするように試薬収納部材を移動させることによ
り、容器本体内と試薬収納部材内とが連通されている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
挙げることにより、本発明に係る検査用器具の詳細を説
明する。
【0014】図1(a)及び(b)は、本発明の第1の
実施例に係る検査用器具を示す縦断面図及び斜視図であ
り、図2(a)〜(e)は、本実施例に用いられる各部
品を示す図である。
【0015】本実施例の検査用器具1は、試料採取具2
と、容器本体3と、試薬収納部材4とを備える。図2
(a)に示すように、試料採取具2は、細長いロッド2
aと、ロッド2aに連ねられており、かつロッド2aよ
りも径の大きな持ち手2bとを有する。ロッド2aの先
端近傍には、試料採取部2cが形成されている。試料採
取部2cは、ロッド2aの先端近傍において、凹部を形
成することにより構成されている。もっとも、凹部では
なく、連通孔を形成することにより、試料採取具を構成
してもよい。
【0016】ロッド2aは、棒状である限り、横断面形
状については特に限定されない。また、ロッド2aは、
棒状ではなく、平板上であってもよい。持ち手2bは、
試料の採取に際し、手で把持される部分である。持ち手
2bは、下方の相対的に径の小さな液密封止部2b
1 と、上方の相対的に径の大きな把持部2b2 とを有す
る。
【0017】液密封止部2b1 は、容器本体3に圧入さ
れる部分であり、容器本体3に圧入された状態におい
て、容器本体3の上方開口を液密的に封止する。従っ
て、持ち手2bの少なくとも液密封止部2b1 は、ゴム
などの弾性材料で構成することが好ましい。
【0018】なお、試料採取具2の他の部分を構成する
材料については特に限定されず、例えば、合成樹脂や金
属などにより構成することができる。容器本体3は、本
実施例では円筒状の形状を有する。もっとも、容器本体
3は、角筒状であってもよい。前述した試料採取具2の
液密封止部2b1 の横断面形状についても、容器本体3
の上方開口の形状に応じて適宜変形し得る。
【0019】図2(b)及び(c)に示すように、容器
本体3の下方には、外周面に雄ねじ3aが形成された連
結部3bが連ねられている。すなわち、筒状の容器本体
3の下端において、相対的に径の小さな略円柱状の連結
部3bが突出形成されている。
【0020】連結部3bには、第1の連通孔3cが形成
されている。連通孔3cは、連結部3bの上面と下面と
を貫くように形成されており、上面側においては容器本
体3内に臨んでいる。
【0021】容器本体3は、合成樹脂などの適宜の材料
により構成することができるが、好ましくは内部を外部
から目視により観察することができるように、透明な材
料で構成することが望ましい。
【0022】容器本体3内には希釈液5が収納されてい
る。希釈液5は、試料を溶解もしくは分散させて検体を
調製するために収納されている。希釈液5としては、緩
衝液や培養液などを用いることができる。なお、希釈液
5は、後述するように、連結部3bと連結板4aとが弾
性接触されることにより、容器本体3から下方に流下し
ないようにされている。
【0023】図2(d)及び(e)に示すように、試薬
収納部材4は、有底の略円筒状の部材からなる。試薬収
納部材4内には、液状の試薬6が収納されている。ま
た、液状の試薬6が収納されている部分の上面に、ゴム
弾性を有する材料からなる連結板4aが形成されてい
る。連結板4aには、上面から下面に至るように第2の
連通孔4bが形成されている。さらに、連結板4aの上
方開口内周面には、雌ねじ4cが形成されている。雌ね
じ4cは、容器本体3の雄ねじ3aと螺合するように形
成されている。
【0024】なお、上記試薬6としては、測定対象に応
じた適宜の液状の試薬が用いられる。例えば、便潜血を
判定する場合、液状試薬6として、発泡試薬、ラテック
ス試薬や金コロイド試薬などが用いられる。
【0025】試薬収納部材4についても、連結板4aを
除く部分は、合成樹脂や金属などの適宜の材料で構成す
ることができる。もっとも、好ましくは、試薬収納部材
4もまた、透明な材料で構成される。試薬収納部材4を
透明にすることにより、外部から測定結果を確認するこ
とができる。また、試薬収納部材4は、上記のような略
円筒状の形状を有するように構成する必要は必ずしもな
い。例えば、直方体状の形状であってもよい。
【0026】さらに、試薬収納部材4を直方体状の形状
とし、かつ少なくとも一対の対向面を透明とすることに
より、分光高度計などを用いて光学的に測定を行うこと
も可能である。
【0027】次に、本実施例の検査用器具を用いて試料
を採取し、検体を調製し、検査を行う方法を説明する。
なお、以下の方法では、便潜血反応を測定する場合に応
用した例を説明する。
【0028】まず、図1に示した検査用器具1から、試
料採取具2を取り外す。しかる後、試料採取具2のロッ
ド2aの先端を糞便中に突き刺し、引き上げる。これに
より、試料採取部2cを構成している凹部に便が採取さ
れる。
【0029】次に、上記試料採取具2の持ち手2bを手
で掴み、容器本体3の上方開口、すなわち挿入口から試
料採取具2のロッド2aを挿入する。試料採取具2の液
密封止部2b1 を容器本体3の内面に圧入することによ
り、試料採取具2が容器本体3に取り付けられる。従っ
て、容器本体3の上方開口が液密封止される。
【0030】この状態において、試料採取部2cが希釈
液5に浸積される。従って、便が希釈液5に溶解し、検
体が調製される。なお、試料採取具2を容器本体3に取
り付けた状態において、検査用器具1内は液密封止され
ているので、便試料の溶解あるいは分散を早めるには、
検査用器具1全体を振動されたり、揺動させたりしても
よい。
【0031】なお、初期状態では、容器本体3の連結部
3bが、試薬収納部材4の上方開口にねじ込められてお
り、連結部3bの下面が連結板4aの上面に圧接されて
いる。また、第1の連通孔3cと、第2の連通孔4bと
が重なり合わない位置とされている。従って、希釈液5
は、試薬収納部材4側に流下しない。
【0032】次に、検体を調製した後、試薬収納部材4
をその軸方向回りに回転させ、第1の連通孔3cと、第
2の連通孔4bとを重なり合わせる。その結果、容器本
体3内と試薬収納部材4内とが連通する。従って、液状
の検体が試薬収納部材4側に流下し、検体と液状の試薬
6とが接触し、反応する。
【0033】なお、反応を促進するために、容器本体3
と試薬収納部材4とを連通させた後、検査用器具1全体
を揺動したり、振動してもよい。この場合、試薬収納部
材4を回転させて、第1の連通孔3cと第2の連通孔4
bとが重なり合わされているが、この状態においても連
結部3bと連結板4aとの弾性接触により、連通孔3
c,4bが重ねられている部分を除いては両者の間が液
密封止されるように、連結板4aを構成することが望ま
しい。
【0034】従って、本実施例の検査用器具1を用いれ
ば、試料の採取から検査までを検出用器具1のみを用い
て容易に行い得る。しかも、試料を採取した後には、す
べての操作が密封された検査用器具1内で行われるの
で、糞便の臭いを気にすることなく検査を終了すること
でき、衛生的にも優れている。
【0035】図3は、本発明の第1の実施例の検査用器
具1の変形例を説明するための部分切欠断面図である。
本変形例の検査用器具11では、容器本体3の下端に、
連結部3dが形成されている。連結部3dは、容器本体
3の下方開口を閉成するように取り付けられている。も
っとも、連結部3dの中央には、第1の連通孔3eが形
成されている。連通孔3eの内周面には雌ねじが形成さ
れている。
【0036】また、連結部3dには、流路3fが形成さ
れている。流路3fの一方端は、連通孔3eに開口して
おり、他方端は連結部3dの下面に開口している。試薬
収納部材4は、天板4dと、天板4dの上方に突出形成
された挿入部4eとを有する。挿入部4eは、連結部3
dの連通孔3eにねじ込められるように形成されてい
る。すなわち、挿入部4eの外周面には、連通孔3eの
内周面の雌ねじと螺合する雄ねじが形成されている。
【0037】また、試薬収納部材4の天板4dには、複
数の第2の連通孔4fが形成されている。連通孔4f
は、試薬収納部材4を回転させた際に、流路3fの下端
開口と重なり合わせるために形成されている。
【0038】また、天板4dの外周縁では、上方に延び
る環状壁4gが形成されている。環状壁4gの内周面
は、連結部3dが挿入されることにより、両者の間が液
密封止されるように構成されている。
【0039】連結部3d、環状壁4gは、上記液密封止
を果たし得る材料で構成されることが望ましい。例え
ば、連結部3dの外周面がゴム弾性を有する材料で構成
され、連結部3dが環状壁4gに圧入されることにより
両者の間が液密封止される構成を例示することができ
る。
【0040】本変形例の検査用器具11は、上記容器本
体3と、試薬収納部材4を除いては、第1の実施例の検
査用器具1と同様に構成されいてる。検査用器具11に
おいては、初期状態では、第2の連通孔4fと、流路3
fの下端開口とが重なり合っていない。従って、容器本
体3内において液状の検体を調製したとしても、液状の
検体が容器本体3から試薬収納部材4側に流下しない。
検査に際しては、試薬収納部材4を回転させ、試薬収納
部材4の挿入部4eの容器本体3に対する挿入深度を浅
くする。そして、挿入部4eの上端を流路3fの上方開
口よりも下方に位置させると共に、試薬収納部材4を回
転することにより、流路3fの下端開口と連通孔4fと
を重なり合わせる。このようにして、第1,第2の連通
孔3e,4fが連通し、容器本体3内と、試薬収納部材
4内とが連通する。
【0041】なお、本変形例の検査用器具11では、試
薬収納部材4の挿入部4eに雄ねじを形成し、容器本体
3側の第1の連通孔3eの内周面に雌ねじを形成した
が、挿入部4eを連通孔3eに圧入する構成としてもよ
い。すなわち、両者のうち少なくとも一方をゴム弾性を
有する外表面を有するように構成し、挿入部4eを連通
孔3eに挿入し、両者の連通孔を液密封止してもよい。
この場合には、試薬収納部材4を下方に移動させること
により、すなわち挿入部4eを連通孔3eから引き抜く
方向に移動させることにより、流路3fの上方開口を露
出させればよい。この場合には、試薬収納部材4側の第
2の連通孔4fは、最初から流路3fの下方開口に重な
り合っていてもよく、その場合には、試薬収納部材4を
回転させる必要はない。
【0042】図4(a)及び(b)は、本発明の第2の
実施例に係る検査用器具の縦断面図及び斜視図であり、
図5(a)〜(c)は、本実施例の各部材を説明するた
めの図である。
【0043】本実施例の検査用器具21は、試料採取具
22と、容器本体23と、試薬収納部材24とを有す
る。試料採取具22は、持ち手の形状を除いては、第1
の実施例の試料採取具2と同様に構成されている。すな
わち、持ち手22bが、その横断面が容器本体23の上
方開口の形状に応じて矩形とされている。その他の点に
ついては、試料採取具2と同様であるため、同一部分に
ついては、同一の参照番号を付することにより、その説
明は省略する。
【0044】図5(b)に示すように、容器本体23
は、角筒状の形状を有する。容器本体23の上方開口2
3a、すなわち挿入口に、前述した試料採取具22の持
ち手22bの液密封止部22b1 が圧入される。また、
容器本体23の下方には、底板23bが設けられてお
り、底板23bには、第1の連通孔23cが形成されて
いる。また、底板23bの少なくとも下面はゴム弾性を
有する材料で構成されている。これは、底板23bの下
面と、試薬収納部材24の上面とを液密的に封止するた
めである。もっとも、後述の試薬収納部材24の上面を
弾性材料で構成した場合には、底板23bの下面は必ず
しもゴム弾性を有する必要はない。
【0045】図5(c)及び(d)は、試薬収納部材2
4の正面図及び平面図である。試薬収納部材24は、略
直方体状の形状を有する。試薬収納部材24の側面に
は、透明窓部24aが形成されている。透明窓部24a
は、試薬収納部材24の対向し合う一対の側面に形成さ
れている。透明窓部24aは、分光高度計などにより測
定を行うために設けられている。もっとも、試薬収納部
材24の対向し合う側面全体が透明であってもよい。
【0046】図4(a)に示されているように、試薬収
納部材24内には、液状試薬6が収納されている。もっ
とも、液状試薬6が収納されている部分の上方には、図
5(d)に示す第2の連通孔24bが形成されている。
すなわち、天板24cに連通孔24bが形成されてい
る。連通孔24bは、初期状態では、上方に露出してお
り、すなわち容器本体23内には臨まないように位置さ
れている。
【0047】他方、試薬収納部材24の天板24c上に
は、互いに平行に延びる一対のレール24d,24eが
形成されている。レール24d,24eに係合するよう
に、容器本体23の底板23bの下面には、ガイド23
d,23eが形成されている。すなわち、ガイド23
d,23eがレール24d,24eと係合した状態で、
容器本体23がレール24d,24eに沿って、図4の
矢印A方向にスライドされ得るように構成されている。
【0048】また、上記容器本体23を矢印A方向にス
ライドさせ得るが、底板23bの下面と試薬収納部材2
4の天板24cとの間が液密的に封止されている状態を
維持するように、底板23及び天板24cが構成されて
いる。すなわち、前述したように、容器本体23の底板
23cと、試薬収納部材24の天板24cの少なくとも
一方がゴム弾性を有する材料で構成されている。従っ
て、図4(a)に示す初期状態では、希釈液5は、下方
に流下しない。次に、第2の実施例に係る検査用器具2
1の使用方法を説明する。
【0049】まず、試料採取具22を用いて、試料を採
取する。この試料の採取は、第1の実施例の試料採取具
2を用いた場合と同様である。次に、試料採取具22
を、容器本体23内に挿入する。このようにして、図4
(a)に示すように、試料採取具22が容器本体23に
取り付けられ、容器本体23の上方開口が液密封止され
る。また、試料採取部22cに採取された便試料が希釈
液5に溶解し、液状の検体が調製される。
【0050】次に、容器本体23を矢印A方向に移動さ
せる。その結果、試薬収納部材24の上面の連通孔24
bが、容器本体23の下面の連通孔23bと重なり合う
ことになる。従って、容器本体23内と、試薬収納部材
24内とが連通し、液状の検体が液状の試薬6と混合さ
れ、便潜血に起因する反応が生じる。従って、試薬収納
部材24の透明窓部24aを利用して光学的に便潜血反
応により生じた結果を測定することができる。また、透
明窓部24aから目視により結果を観察してもよい。
【0051】本実施例の検査用器具21を用いた場合に
おいても、上記のように、試料の採取、液状の検体の調
製及び検査までを、単一の検査用器具21を用いて衛生
的に行い得る。
【0052】なお、本発明に係る検査用器具は、上記の
ような便試料を採取し、便潜血反応を測定する方法だけ
でなく、食品などの検査にも用いることができ、さら
に、尿や体液などの液状の試料の検査にも用いることが
できる。
【0053】次に、具体的な実験例につき説明する。図
1に示した検査用器具1を用い、液状の測定用試薬とし
て栄研化学社製、商品名:OC−ヘモディアー‘栄研'
を用いた。また、希釈液5としては、上記試薬付属の便
懸濁液を用いた。検査用器具1を用いて健常者3名の便
潜血測定を行ったところ、下記の結果が得られた。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明に係る検査用器具では、試料採取
具に試料採取部が設けられており、該試料採取部を試料
に突き刺したり、浸積するだけで、試料を容易に採取す
ることができる。そして、試料を採取した後、試料採取
具の試料採取部を容器本体に挿入するだけで、試料が希
釈液に接触される。そのため、試料が希釈液に溶解また
は分解されて、液状の検体が調製される。さらに、容器
本体と試薬収納部材とは、常時は両者の間を液体が流通
しないよう連結されているが、上記液状の検体で調製し
た後に試薬収納部材を外部から操作することにより、両
者の間で液体が流通される。従って、液状の検体と液状
の試薬とを接触させることができる。
【0056】よって、試料の採取から検体の調製及び検
査までを、本発明に係る検査用器具のみを用いて容易に
行うことができる。また、分光高度計などの分析装置を
用いて測定する場合においても、上記試薬収納部材を光
学セルとして用い得るように構成することにより、検体
を移しかえる作業を省略することができる。
【0057】従来の試料採取器具では、試料を採取して
検体の調製までを行うまでができるだけであり、検査に
際して検体を取り寄せる必要があったのに対し、本発明
に係る検出作用器具では、このような煩雑な操作を必要
としない。
【0058】よって、作業者における便の臭いの負担な
どを軽減することができ、かつ検査の終了までを衛生的
に行うことができる。さらに、ウィルスや細菌等による
感染の恐れを大幅に軽減することも可能となる。
【0059】本発明において、容器本体と試薬収納部材
との連結構造については、様々に変形され得るが、容器
本体に対して試薬収納部材が回転可能にかつ液密的に連
結されており、容器本体の連結部に面している面に第1
の連通孔が、試薬収納部材の連結部に面している面に第
2の連通孔が形成されている構造では、常時は第1,、
第2の連通孔を対向させず、検査に際して容器本体に対
して試薬収納部材を回転させることにより、第1,第2
の連通孔を重なり合わせ、それによって液状の検体を液
状試薬と容易に接触させることができる。
【0060】また、第1の連通孔を有する容器本体に対
して、試薬収納部材がスライド可能にかつ液密的に連結
されており、試薬収納部材の容器本体に連結されている
側の面に第2の連通孔が形成されており、常時は容器本
体の第1の連通孔が試薬収納部材の連結部側の面により
液密的に閉成されている場合には、液状の検体を調製し
た後に、試薬収納部材をスライドさせることにより、試
薬収納部材に設けられた第2の連通孔が容器本体の第1
の連通孔に臨むように構成することにより、スライド操
作だけで、液状の検体と液状試薬とを容易に接触させる
ことができる。
【0061】さらに、試薬収納部材が容器本体内に挿入
される挿入部を有し、該挿入部が容器本体内に液密的に
挿入されており、試薬収納部材の挿入部の容器本体に対
する挿入深度を浅くするように試薬収納部材を移動させ
ることにより、容器本体内と試薬収納部材内とが連通さ
れる構造の場合には、液状の検体を調製した後に、試薬
収納部材の挿入部の挿入深度を浅くするだけで、容易に
液状の検体と液状試薬とを接触させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施例に
係る検査用器具の縦断面図及び外観を示す斜視図。
【図2】(a)は、第1の実施例で用いられる試料採取
具を示す正面図、(b)は容器本体を示す縦断面図、
(c)は底面図、(d)は試薬収納部材を示す縦断面
図、(e)は試薬収納部材の平面図。
【図3】第1の実施例の変形例の検査用器具の用具を拡
大して示す部分切欠縦断面図。
【図4】(a)及び(b)は、それぞれ、第2の実施例
に係る検査用器具の縦断面図及び外観を示す斜視図。
【図5】(a)は試料採取具を示す正面図、(b)は容
器本体を示す縦断面、(c)は試薬収納部材を示す正面
図、(d)は試薬収納部材を示す平面図。
【図6】従来の試料採取器具を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…検査用器具 2…試料採取具 2a…ロッド 2b…持ち手 2c…試料採取部 3…容器本体 3a…雄ねじ 3b…連結部 3c…第1の連通孔 3d…底板 3e…連通孔 3f…流路 4…試薬収納部材 4a…連結板 4b…第2の連通孔 4c…雌ねじ 4e…挿入部 4f…連通孔 4g…環状壁 5…希釈液 6…液状試薬 11…検査用器具 21…検査用器具 22…試料採取具 22b…持ち手 23…容器本体 23a…底板 23b…連通孔 23d,23e…ガイド 24…試薬収納部材 24a…透明窓部 24b…連通孔 24c…天板 24d,24e…レール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の採取から検体の調製及び測定まで
    を行い得る検査用器具であって、 試料採取部と、持ち手とを有する試料採取具と、 前記試料採取具の試料採取部が挿入される挿入口を有
    し、内部に試料を溶解または分散させて検体を調製する
    ための希釈液が収納された容器本体と、 前記検体と混合される液状試薬が収納された試薬収納部
    材とを備え、 前記容器本体と試薬収納部材とが、常時は両者の間を液
    体が流通しないように連結されており、外部からの操作
    により両者の間で液体が流通し得るように連結されてい
    ることを特徴とする、検査用器具。
  2. 【請求項2】 前記容器本体に対して前記試薬収納部材
    が回転可能にかつ液密的に連結されており、 前記容器本体の連結部に面している面に第1の連通孔が
    形成されており、前記試薬収納部材の連結部に面してい
    る面に第2の連通孔が形成されており、 常時は、第1,第2の連通孔が対向しておらず、前記容
    器本体に対して前記試薬収納部材を回転させることによ
    り、第1,第2の連通孔が重なり合い、両者の間を液体
    が流通し得るように構成されている、請求項1に記載の
    検査用器具。
  3. 【請求項3】 前記容器本体が下方に第1の連通孔を有
    し、該容器本体に対して、前記試薬収納部材がスライド
    可能にかつ液密的に連結されており、 前記試薬収納部材の容器本体に連結されている側の面に
    第2の連通孔が形成されており、常時は容器本体の第1
    の連通孔が試薬収納部材の連結部側の面により液密的に
    閉成されており、前記試薬収納部材をスライドさせた時
    に、試薬収納部材に設けられた第2の連通孔が容器本体
    の第1の連通孔に臨むように構成されている、請求項1
    に記載の検査用器具。
  4. 【請求項4】 前記試薬収納部材が前記容器本体内に挿
    入される挿入部を有し、該挿入部が容器本体内に液密的
    に挿入されており、 前記試薬収納部材の挿入部の容器本体に対する挿入深度
    を浅くするように試薬収納部材を移動させることによ
    り、容器本体内と試薬収納部材内とが連通される、請求
    項1に記載の検査用器具。
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